JPH1065920A - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

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JPH1065920A
JPH1065920A JP8237258A JP23725896A JPH1065920A JP H1065920 A JPH1065920 A JP H1065920A JP 8237258 A JP8237258 A JP 8237258A JP 23725896 A JP23725896 A JP 23725896A JP H1065920 A JPH1065920 A JP H1065920A
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image
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processing apparatus
correction
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Nobuyuki Kato
信之 加藤
Koichiro Shinohara
浩一郎 篠原
Masahiro Takamatsu
雅広 高松
Masahiko Kubo
昌彦 久保
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像形成装置の物理的特性を解明しないで
も、簡単に画像形成装置で生じる濃度低下の特性を把握
することができ、これによって濃度低下が防止されるよ
うに画像データを補正することができるようにする。 【解決手段】 画像出力装置で、パッチP1〜P255
からなる画像を出力させる。パッチP1〜P255は、
中間調部の副走査方向の後端部で生じる濃度低下を特性
を知るために、後端部の画素値および幅を段階的に変え
たものである。その出力画像を、目視により判定し、ま
たは計測器により測定して、最適な結果となるパッチ番
号(224)を画像処理装置に入力する。これにより、
画像処理装置は特性記述手段に適切な補正特性を記述す
る。この特性記述手段に記述された補正特性に従って画
像データを補正して、濃度低下を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、デジタル複写
機、コンピュータプリンタまたはネットワークプリンタ
などに用いられる画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在製品化されている、デジタル複写
機、コンピュータプリンタまたはネットワークプリンタ
などの、多くの画像形成装置では、画像出力部(画像出
力装置)として、高品質の画像を高速で得ることができ
る電子写真方式が広く採用されている。
【0003】電子写真方式では、現像手段として、絶縁
性トナーと磁性粒子を現像器内で混合摩擦させることに
より絶縁性トナーを帯電させ、現像ロール上に磁力によ
り現像剤をブラシ状に形成し、現像ロールの回転により
感光体上に現像剤を供給することによって、感光体上の
静電潜像を現像する、二成分磁気ブラシ現像方式が広く
用いられており、特にカラー画像形成装置では、より広
く採用されている。
【0004】しかし、この電子写真方式の画像出力部、
特に二成分磁気ブラシ現像方式による画像出力部では、
その非線形かつ非対称な出力特性によって、濃度の異な
る2つの画像部が連続するとき、その一方の画像部の他
方の画像部との境界部分の濃度が低下する現象を生じ
る。
【0005】その第1は、出力される画像が副走査方向
に中間調部から背景部に変化するとき、中間調部の背景
部と接する後端部の濃度が低下することである。
【0006】すなわち、図11(A)に示すように、出
力される画像が、感光体上における静電潜像形成用の光
ビームの走査方向である主走査方向に対して直交する、
用紙送り方向とは逆の方向である副走査方向に、中間調
部1から背景部2に変化するとき、中間調部1の背景部
2と接する後端部1Bの濃度が低下する。以下、これを
中間調部濃度低下と称する。
【0007】その第2は、出力される画像が副走査方向
に低濃度部から高濃度部に変化するとき、低濃度部の高
濃度部と接する後端部の濃度が低下することである。
【0008】すなわち、図11(B)に示すように、出
力される画像が副走査方向に低濃度部12Lから高濃度
部13Hに変化するとき、低濃度部12Lの高濃度部1
3Hと接する後端部12Wの濃度が低下する。以下、こ
れを低濃度部濃度低下と称する。
【0009】その第3は、出力される画像が主走査方向
に低濃度部と高濃度部との間で変化するとき、低濃度部
の高濃度部と接する端部の濃度が低下することである。
【0010】すなわち、図11(C)に示すように、出
力される画像が主走査方向に低濃度部16Lと高濃度部
15H,17Hとの間で変化するとき、低濃度部16L
の高濃度部15H,17Hと接する端部16F,16B
の濃度が低下する。以下、これを主走査方向濃度低下と
称する。
【0011】二成分磁気ブラシ現像方式による電子写真
方式では、図12に示すように、感光体ドラム310の
矢印311の方向の回転によって、感光体ドラム310
が静電潜像形成用の帯電器320により帯電され、その
帯電された感光体ドラム310上に、画像信号で変調さ
れたレーザ光Lが照射されることにより、感光体ドラム
310上に静電潜像が形成され、その静電潜像が形成さ
れた感光体ドラム310が、感光体ドラム310の線速
度の2倍程度の線速度で矢印336の方向に回転する現
像スリーブ335の表面の現像剤層337と接すること
により、現像剤層337中のトナーが感光体ドラム31
0上の潜像部分に付着して、感光体ドラム310上の静
電潜像がトナー像に現像される。
【0012】図12(A)は、レーザ光Lの照射により
感光体ドラム310上に中間調部1の潜像部3が形成さ
れて、その前方エッジ3fが現像剤層337と接する瞬
間を示し、同図(B)は、潜像部3の後方エッジ3bよ
り幾分手前の部分が現像剤層337と接する瞬間を示
し、同図(C)は、潜像部3の後方エッジ3bが現像剤
層337と接する瞬間を示す。
【0013】現像スリーブ335には、例えば−500
Vの電位の現像バイアスが与えられる。感光体ドラム3
10は、帯電器320により、現像バイアス電位より絶
対値が大きい、例えば−650Vの電位に帯電され、中
間調部1の潜像部3は、現像バイアス電位より絶対値が
小さい、例えば−200Vとされる。また、中間調部1
の後方の背景部2に相当する部分4は、現像バイアス電
位より絶対値の大きい、帯電電位の−650Vとなる。
【0014】図12(A)のように潜像部3の前方エッ
ジ3fが現像剤層337と接する時、感光体ドラム31
0と現像剤層337とが接する位置Qに存在するトナー
tqには、順方向の現像電界が印加されて、トナーtq
が現像剤層337の表面に引き寄せられ、潜像部3上に
付着される。しかし、同図(B)のように中間調部1の
後方の背景部2に相当する部分4が現像剤層337に近
付くと、現像剤層337の部分4と対向する部分に存在
するトナーtbが、逆方向の現像電界により現像剤層3
37の表面から遠ざけられて、現像剤層337の奥深く
に潜り込むようになる。
【0015】そして、現像スリーブ335が矢印336
の方向に回転することによって、そのトナーtbは、感
光体ドラム310と現像剤層337とが接する位置Qに
近付くとともに、潜像部3の低電位により現像剤層33
7の表面側に移動するが、現像剤層337の表面に達す
るのに時間的な遅れを生じる。そのため、同図(B)の
ように潜像部3の後方エッジ3bより幾分手前の部分が
現像剤層337と接する時から、感光体ドラム310上
に付着されるトナー量が減少し、図11(A)に示した
ように、中間調部1の背景部2と接する後端部1Bの濃
度が低下する。
【0016】中間調部1の前方も背景部であるときに
は、図12(A)のように潜像部3の前方エッジ3fが
現像剤層337と接する時にも、現像剤層337中のト
ナー中には、トナーtfで示すように、前方の背景部に
相当する感光体ドラム310上の部分5によって現像剤
層337の表面から遠ざけられるものが生じる。
【0017】しかし、現像スリーブ335の矢印336
の方向の回転によって、そのトナーtfは、感光体ドラ
ム310と現像剤層337とが接する位置Qから急速に
遠ざかるとともに、潜像部3の低電位によって現像剤層
337の表面に引き寄せられたトナーtqが、位置Qに
直ちに近付いて、潜像部3上に付着される。したがっ
て、出力される画像が副走査方向に、逆に背景部から中
間調部1に変化しても、中間調部1の背景部と接する前
端部の濃度は低下しない。
【0018】また、低濃度部濃度低下について示すと、
図13(A)は、レーザ光Lの照射により感光体ドラム
310上に低濃度部12Lの潜像部32Lが形成され
て、その前方エッジ32fが現像剤層337と接する瞬
間を示し、同図(B)は、潜像部32Lの後方エッジ3
2bが現像剤層337と接する瞬間を示し、同図(C)
は、潜像部32Lの後方エッジ32bより幾分後方側
の、高濃度部13Hの潜像部33Hが現像剤層337と
接する瞬間を示す。
【0019】低濃度部12Lの潜像部32Lは、現像バ
イアス電位より絶対値が小さい、例えば−300Vとさ
れる。また、低濃度部12Lの後方の高濃度部13Hの
潜像部33Hは、低濃度部12Lの潜像部32Lの電位
より絶対値が小さい、例えば−200Vとされる。
【0020】図13(A)のように潜像部32Lの前方
エッジ32fが現像剤層337と接する時、感光体ドラ
ム310と現像剤層337とが接する位置Qに存在する
トナーtaには、順方向の現像電界が印加されて、トナ
ーtaが潜像部32L上に付着される。以後、同図
(B)のように潜像部32Lの後方エッジ32bが現像
剤層337と接する時まで、低濃度部12Lの潜像部3
2Lにはトナーが付着される。トナーtcは、低濃度部
12Lの高濃度部13Hと接する後端部に相当する、潜
像部32Lの潜像部33Hと接する後端部に付着された
トナーである。
【0021】しかし、同図(B)の時点以降において
は、高濃度部13Hの潜像部33Hが現像剤層337と
接するようになる。そして、潜像部33Hの電位は潜像
部32Lの電位より絶対値が小さく、潜像部33Hと現
像剤層337との間には順方向のより大きな現像電界が
印加されるので、潜像部33Hには多量のトナーが付着
される。
【0022】そのため、現像剤層337中の、感光体ド
ラム310と現像剤層337とが接する位置Qの近傍部
分においては、トナーで覆われていた磁性粒子が露呈さ
れて、その磁性粒子の電位によって、同図(B)のよう
に一旦は潜像部32Lの潜像部33Hと接する後端部に
付着されたトナーtcが、現像剤層337中に引き戻さ
れてしまう。
【0023】そのため、同図(C)にトナーが存在しな
い部分として示すように(必ずしも全くなくなるわけで
はなく、図は簡略化したものである)、潜像部32Lの
潜像部33Hと接する後端部のトナー量が減少し、図1
1(B)に示したように、低濃度部12Lの高濃度部1
3Hと接する後端部12Wの濃度が低下する。なお、高
濃度部13Hの潜像部33Hに付着されるトナーte
は、低濃度部12Lの潜像部32Lに付着されるトナー
taより多くなるが、図13(C)では便宜上、同量の
ものとして示した。
【0024】この低濃度部12Lの後端部12Wでの濃
度低下、すなわち潜像部32Lの後端部でのトナー量の
減少は、低濃度部12Lの直後に続く高濃度部13Hの
潜像部33Hの絶対値の小さい電位によって、潜像部3
2Lの後端部に付着されたトナーtcが現像剤層337
中に引き戻されることにより生じるので、出力される画
像が副走査方向に、逆に高濃度部から低濃度部に変化し
ても、低濃度部の高濃度部と接する前端部の濃度は低下
しない。
【0025】第3の、図11(C)に示したように、出
力される画像が主走査方向に低濃度部16Lと高濃度部
15H,17Hとの間で変化する場合は、図13には示
していないが、感光体ドラム310上において、低濃度
部16Lの絶対値が相対的に大きい潜像部と、高濃度部
15H,17Hの絶対値が相対的に小さい潜像部とが、
感光体ドラム310の軸方向、すなわち図13の紙面に
垂直な方向に隣接する場合である。
【0026】この場合には、高濃度部15Hから低濃度
部16Lに変化するときにも、逆に低濃度部16Lから
高濃度部17Hに変化するときにも、一旦、低濃度部1
6Lの潜像部の高濃度部15H,17Hの潜像部と接す
る端部に付着したトナーが、現像剤層337中に引き戻
されることによって、低濃度部16Lの潜像部の高濃度
部15H,17Hの潜像部と接する端部のトナー量が減
少し、図11(C)に示したように、低濃度部16Lの
高濃度部15H,17Hと接する端部16F,16Bの
濃度が低下する。ただし、この主走査方向濃度低下は、
その濃度低下の範囲および量が小さいものである。
【0027】このように、二成分磁気ブラシ現像方式に
よる電子写真方式では、出力される画像が副走査方向に
中間調部から背景部に変化するとき、中間調部の背景部
と接する後端部の濃度が低下する中間調部濃度低下や、
出力される画像が副走査方向に低濃度部から高濃度部に
変化するとき、低濃度部の高濃度部と接する後端部の濃
度が低下する低濃度部濃度低下など、濃度の異なる2つ
の画像部が連続するとき、その一方の画像部の他方の画
像部との境界部分の濃度が低下する現象を生じる。
【0028】また、電子写真方式では、その転写方式と
しては、用紙または中間転写体である転写材の背面側か
らのコロナ放電によって感光体上のトナー画像を転写材
上に転写する静電転写方式が広く用いられている。
【0029】しかし、この静電転写方式では、出力され
る画像が色背景部などの低濃度部と接して高濃度の文字
線画部(文字または線画の画像部)を有するとき、低濃
度部の文字線画部と接する境界部分の濃度が低下する。
【0030】例えば、図14に示すように、出力される
画像が黒文字または黒線画の文字線画部21の周辺に低
濃度の色背景部22を有するとき、その色背景部22の
文字線画部21と接する、感光体上におけるレーザ光の
走査方向である主走査方向の境界部分22m、およびこ
れと直交する用紙送り方向ないし副走査方向の境界部分
22sの濃度が低下する。以後、このような濃度低下を
文字回り抜けと称する。
【0031】文字回り抜けは、カラー画像を形成するた
めに2色以上のトナー画像を多重転写する場合に生じや
すくなり、特に、図14に示すような周辺に低濃度の色
背景部22を有する黒文字部または黒線画部を、イエロ
ー、マゼンタおよびシアンの3色からなるプロセスブラ
ックによって表現する場合に顕著に生じる。
【0032】これは、図15に示すように(同図は、図
14の鎖線矢印25の位置での転写の様子を示す)、文
字線画部トナー画像21tと色背景部トナー画像22t
とのトナーパイルハイトの差によって、色背景部トナー
画像22tの文字線画部トナー画像21tの周辺部分に
おいて、感光体ドラム310と用紙などの転写材342
との間に空隙27が形成されて、転写帯電器341によ
る転写電界が低下し、色背景部トナー画像22tの文字
線画部トナー画像21tの周辺部分が転写材342上に
十分転写されなくなるためである。
【0033】特開平5−281790号および特開平6
−87234号には、レーザ光により感光体上に静電潜
像を書き込むレーザ光スキャナを高精度化し、その静電
潜像を現像する現像手段のパラメータを調整することに
よって、現像電界のコントラストを高めて、中間調部濃
度低下や低濃度部濃度低下などの濃度低下を防止する考
えが示されている。
【0034】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、静電潜
像の書き込み手段であるレーザ光スキャナの高精度化に
よって現像電界のコントラストを高める方法は、画像出
力部の大型化や高コスト化を招くことになる。しかも、
出力画像の高解像度化のために画像出力部でスクリーン
線数を増加させる場合には、現像電界のコントラストが
低下して、中間調部濃度低下や低濃度部濃度低下などの
濃度低下が、より生じやすくなるため、出力画像の高解
像度化を達成する場合との両立が難しい。
【0035】近年、コンピュータプリンタやネットワー
クプリンタの普及に伴い、パーソナルコンピュータなど
のホストコンピュータ上で作成した図形画像を印刷する
機会が増加する傾向にある。このような図形画像では、
写真などの自然画像と比べて上記のような濃度低下が目
につきやすい。そのため、コンピュータプリンタやネッ
トワークプリンタなどの画像形成装置では、複写機など
の画像形成装置に比べて、上記のような濃度低下が、よ
り問題となる。
【0036】MTF特性のような、画像出力部の線形で
対称な出力特性を補正する方法としては、デジタルフィ
ルタ処理により入力画像データを補正する方式が広く用
いられている。しかしながら、デジタルフィルタ処理で
は、上述したように画像出力部の非線形かつ非対称な出
力特性に基づく濃度低下を軽減ないし防止することは不
可能である。
【0037】そこで、発明者らは、画像形成装置ないし
画像出力装置の大型化や高コスト化をきたすことなく、
中間調部濃度低下や低濃度部濃度低下などの濃度低下を
防止することを考えた。
【0038】これは、画像処理装置ないし画像処理部に
おいて、入力された、または画像情報から展開された、
画像データから、上記のような濃度低下を生じる中間調
部や低濃度部などの画像部を検出して、画像データの、
その濃度低下を生じる中間調部や低濃度部などの画像部
の画素値を、濃度低下分を補うように補正するものであ
る。
【0039】この場合、画像出力装置ないし画像出力部
で生じる、濃度低下の範囲や量などの特性を、あらかじ
め解明ないし測定しておいて、その濃度低下特性に応じ
た補正特性を獲得し、その補正特性を、画像処理装置な
いし画像処理部に記述して、画像処理時ないし画像形成
時の画像データの補正に供する。
【0040】しかし、画像形成装置の画像形成プロセス
は、かなり複雑であるので、画像形成装置の物理的特性
を解明して、そこで生じる濃度低下の特性を理論的な計
算から求めるのは、かなりの困難を伴う。また、計測器
などを用いて、画像形成装置の物理的特性を直接測定す
るのも、容易ではない。しかも、個々の画像形成装置の
間には、機差によって特性にばらつきがあるとともに、
画像形成装置の特性は、温度や湿度などの環境や、装置
や部品の経時変化などによっても変化する。
【0041】そこで、この発明は、画像形成装置の物理
的特性を解明しないでも、簡単に画像形成装置で生じる
濃度低下の特性を把握することができ、これによって濃
度低下が防止されるように画像データを補正することが
できるとともに、画像形成装置の機差、環境の違いや変
化、装置や部品の経時変化などに、容易に対応して、補
正特性を修正することができるようにしたものである。
【0042】
【課題を解決するための手段】この発明では、入力され
た、または画像情報を展開することにより得られた、画
像データを処理して、画像出力装置に出力する画像処理
装置において、前記画像出力装置の非線形または非対称
な出力特性によって、前記画像出力装置で出力される画
像に生じる濃度変化の特性を記述した特性記述手段と、
前記画像データから、画像エッジ部の位置情報および画
素値情報を含むエッジ情報を抽出するエッジ抽出手段
と、その抽出されたエッジ情報と、前記特性記述手段に
記述された特性とによって、前記画像データを補正する
画像補正手段と、前記画像出力装置で出力された画像を
もとに、前記特性記述手段に記述された特性を補正する
特性補正手段と、を設ける。
【0043】
【作用】上記のように構成した、この発明の画像処理装
置では、画像出力装置で出力された画像をもとに、特性
記述手段に記述された特性が補正される。また、画像処
理装置の初期設定時にも、画像出力装置で出力された画
像をもとに、特性記述手段に画像出力装置で出力される
画像に生じる濃度変化の特性が記述される。
【0044】したがって、画像形成装置の物理的特性を
解明しないでも、簡単に画像形成装置で生じる濃度低下
の特性を把握することができ、これによって濃度低下が
防止されるように画像データを補正することができると
ともに、画像形成装置の機差、環境の違いや変化、装置
や部品の経時変化などに、容易に対応して、補正特性を
修正することができる。
【0045】
【発明の実施の態様】図1は、この発明の画像処理装置
の一例を搭載したデジタルカラー複写機の全体構成を示
す。この例の画像形成装置、すなわち複写機は、画像入
力部100、画像処理部200および画像出力部300
を備える。
【0046】画像入力部100では、原稿上の画像が、
CCDセンサなどからなるスキャナにより、例えば16
画素/mm(400画素/インチ)の解像度で読み取ら
れて、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色につき8ビ
ット、256階調のデジタルデータからなる入力画像信
号が得られる。
【0047】画像処理部200は、この発明の画像処理
装置の一例で、この画像処理部200では、画像入力部
100からの入力画像信号から、画像出力部300での
記録色であるY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シ
アン)、K(ブラック)の各色につき8ビット、256
階調のデジタルデータからなる画像記録信号が形成され
るとともに、後述するように、その画像記録信号の画素
値が補正される。
【0048】すなわち、図2は画像処理部200の一例
を示し、画像入力部100からのRGB3色の信号R
i,Gi,Biが、透過中性濃度変換手段210によ
り、透過中性濃度の信号Re,Ge,Beに変換され、
その透過中性濃度の信号Re,Ge,Beが、色補正手
段220により、透過中性濃度のYMC3色の信号Y
e,Me,Ceに変換され、その透過中性濃度の信号Y
e,Me,Ceが、墨版生成下色除去手段230によ
り、下色除去されたYMC3色の信号Yei,Mei,
Ceiと墨信号Keiに変換され、その信号Yei,M
ei,Cei,Keiが、階調補正手段240により階
調補正されて、YMCK4色の信号Yi,Mi,Ci,
Kiからなる画像信号に変換される。
【0049】この信号Yi,Mi,Ci,Kiが、入力
画像データとして、データ補正部250に供給されて、
後述するように画素値が補正される。また、この例で
は、コンピュータなどの外部機器からの色信号Scが、
外部機器インタフェース260を通じて画像処理部20
0に取り込まれて、データ補正部250に供給され、信
号Yi,Mi,Ci,Kiと同様に画素値が補正され
る。
【0050】そして、データ補正部250からの画素値
が補正されたYMCK4色の信号Yo,Mo,Co,K
oが、画像処理部200からの出力画像データとして、
画像出力部300に供給される。
【0051】透過中性濃度変換手段210および階調補
正手段240としては、例えば1次元のルックアップテ
ーブルを用いる。色補正手段220としては、通常よく
用いられる3×3の行列演算による線形マスキング法を
利用することができるが、3×6,3×9などの非線形
マスキング法を用いてもよい。また、墨版生成下色除去
手段230としては、通常よく用いられるスケルトンU
CR方式を用いることができる。ただし、いずれも、そ
の他の公知の方法を用いてもよい。
【0052】画像出力部300は、電子写真方式の、か
つ二成分磁気ブラシ現像方式によるものである。図1お
よび図2に示すように、画像出力部300はスクリーン
ジェネレータ390を有し、画像処理部200からの出
力画像データは、このスクリーンジェネレータ390に
より、画素値に応じてパルス幅が変調された二値信号、
すなわちスクリーン信号に変換される。
【0053】図1に示すように、画像出力部300で
は、スクリーンジェネレータ390からのスクリーン信
号により、レーザ光スキャナ380のレーザダイオード
381が駆動されて、レーザダイオード381から、す
なわちレーザ光スキャナ380から、レーザ光Lが得ら
れ、そのレーザ光Lが感光体ドラム310上に照射され
る。
【0054】感光体ドラム310は、静電潜像形成用の
帯電器320により帯電され、レーザ光スキャナ380
からのレーザ光Lが照射されることによって、感光体ド
ラム310上に静電潜像が形成される。
【0055】その静電潜像が形成された感光体ドラム3
10に対して、回転現像器330のKYMC4色の現像
器331,332,333,334が当接することによ
って、感光体ドラム310上に形成された各色の静電潜
像がトナー像に現像される。この点は、図12および図
13に示して上述したところである。
【0056】そして、用紙トレイ301上の用紙が、給
紙装置部302により転写ドラム340上に送られ、巻
装されるとともに、転写帯電器341により用紙の背面
からコロナ放電が与えられることによって、感光体ドラ
ム310上の現像されたトナー像が、用紙上に転写され
る。出力画像が多色画像の場合には、用紙が2〜4回繰
り返して感光体ドラム310に当接させられることによ
って、KYMC4色中の複数色の画像が多重転写され
る。
【0057】転写後の用紙は、定着器370に送られ、
トナー像が、加熱溶融されることによって用紙上に定着
される。感光体ドラム310は、トナー像が用紙上に転
写された後、クリーナ350によってクリーニングさ
れ、前露光器360によって再使用の準備がなされる。
【0058】図3は、図2の画像処理部200のデータ
補正部250の具体例を示し、データ補正部250は、
エッジ抽出手段251、特性記述手段252、画素値補
正手段253および特性補正手段270によって構成さ
れ、その特性補正手段270は、計測用画像データ生成
手段271、補正条件入力手段272および補正量算出
手段273によって構成される。
【0059】エッジ抽出手段251は、階調補正手段2
40からの入力画像データSiから、すなわちKYMC
4色の画像データから、図11(A)に示したように、
出力される画像が副走査方向に中間調部1から背景部2
に変化するときの、その中間調部1の背景部2と接する
後方エッジ1bを抽出する。
【0060】なお、以下では、データ補正部250で、
中間調部濃度低下が防止されるように画像データが補正
される場合を示すが、後述するように、もちろん、これ
に限るものではない。
【0061】具体的に、エッジ抽出手段251は、副走
査方向に連続する画素の画素値をメモリ内にストアし、
画素値が所定しきい値を超えたら、その点の画素は中間
調部1の画素として、以後の副走査方向に連続する画素
の、画素値が所定しきい値を超える画素をカウントし
て、中間調部1の副走査方向の長さ(画素数)Dを検出
し、その後、画素値が所定しきい値以下となったとき
に、その1つ前の画素を中間調部1の背景部2と接する
後方エッジ1bと判定するとともに、中間調部1の副走
査方向の長さ(以下では、これを中間調部画素数と称す
る)Dを確定する。
【0062】そして、エッジ抽出手段251は、その後
方エッジ1bと判定した画素の画素値Cを特性記述手段
252に供給するとともに、その確定した中間調部画素
数Dを画素値補正手段253に供給する。
【0063】特性記述手段252は、ルックアップテー
ブル(以下、LUTと称する)により構成されて、後述
するように、特性補正手段270によって、あらかじめ
これに、出力される画像が副走査方向に中間調部1から
背景部2に変化するときの、その中間調部1の背景部2
と接する後端部1Bで生じる濃度低下の特性が記述され
る。また、後述するように、その特性は、特性補正手段
270によって、適宜補正される。
【0064】図12で、中間調部濃度低下が生じる理由
を示したところから明らかなように、中間調部1の濃度
低下を生じる後端部1Bの範囲、およびその後端部1B
での濃度低下量は、感光体ドラム310上における中間
調部1の潜像部3の電位、したがって中間調部1の画素
値、すなわち中間調部1の背景部2と接する後方エッジ
1bの画素値Cに依存する。
【0065】そこで、特性記述手段252には、一組の
LUTが設けられ、一方のLUTには、図4(A)に示
すように、後方エッジ1bの画素値C(網点面積率)に
対する補正対象画素数(補正範囲)aの関係がストアさ
れるとともに、他方のLUTには、同図(B)に示すよ
うに、後方エッジ1bの画素値Cに対する後方エッジ1
bの画素値の補正量(網点面積率)bの関係がストアさ
れる。補正対象画素数aは、中間調部1の濃度低下を生
じる後端部1Bの範囲に相当し、画素値補正量bは、後
方エッジ1bでの濃度低下量に対応するものである。
【0066】そして、上述したエッジ抽出手段251か
ら特性記述手段252に供給される後方エッジ1bの画
素値Cは、この特性記述手段252の一組のLUTにア
ドレスとして供給されて、その一組のLUTから後方エ
ッジ1bの画素値Cに対応した補正対象画素数aおよび
画素値補正量bが読み出され、その読み出された補正対
象画素数aおよび画素値補正量bが、画素値補正手段2
53に供給される。
【0067】画素値補正手段253は、エッジ抽出手段
251から供給された中間調部画素数Dが、特性記述手
段252から供給された補正対象画素数aより大きいと
きに、階調補正手段240からの入力画像データSiの
画素値を補正すると判定する。これは、中間調部画素数
D、すなわち中間調部1の副走査方向における長さが小
さいときには、中間調部1の濃度低下を生じないからで
ある。また、中間調部1の後端部1Bでの濃度低下量
は、濃度低下を生じ始める画素から後方エッジ1bの画
素にかけて、ほぼ直線的に変化する傾向にある。
【0068】そこで、画素値補正手段253では、入力
画像データSiの画素値を補正すると判定したときに
は、図5に示すように、副走査方向の画素位置をx、後
方エッジ1bの副走査方向の画素位置をxoとすると
き、一次式、 y=(b/a)×{x−(xo−a)} =(b/a)×{x−xo+a) ………(1) で表される補正量yを算出し、その算出した補正量y
を、xo−a≦x≦xoの範囲の補正対象画素の元の画
素値に加算する。
【0069】したがって、階調補正手段240からの入
力画像データSiの画素値が、図5の実線で示すような
値であるとき、データ補正部250からの出力画像デー
タSoの画素値は、xo−a≦x≦xoの範囲では同図
の破線で示すような値となる。
【0070】そして、このように画素値が補正された出
力画像データSoが、画像処理部200からの画像記録
信号として画像出力部300に供給されて、画像出力部
300で出力されることによって、出力される画像が副
走査方向に中間調部1から背景部2に変化するときの、
中間調部1の背景部2と接する後端部1Bでの濃度低下
が防止される。
【0071】上記の例は、補正量yを式(1)で表され
る一次式により算出する場合であるが、中間調部1の後
端部1Bでの濃度低下の特性に応じて、補正量yを他の
関数式により算出するようにしてもよい。
【0072】また、上記の例は、特性記述手段252に
KYMCの各色につき共通の補正対象画素数aおよび画
素値補正量bを記述する場合であるが、各色ごとの補正
対象画素数aおよび画素値補正量bをストアしたLUT
を用意するようにしてもよい。また、画像出力部300
でのスクリーン線数ごとに異なる補正対象画素数aおよ
び画素値補正量bを記述するようにしてもよい。
【0073】さらに、特性記述手段252にLUTを用
いずに、図4に示したような後方エッジ1bの画素値C
に対する補正対象画素数aおよび画素値補正量bの関係
を関数式で表現したときの、関数式の係数を特性記述手
段252に保持しておいて、その係数を用いて補正対象
画素数aおよび画素値補正量bを算出するようにしても
よい。
【0074】上述したように、図4(A)(B)に示し
た補正特性は、特性補正手段270によって、特性記述
手段252のLUTに書き込まれ、修正される。図6
は、その特性補正手段270が行う特性補正ルーチンの
一例である。ただし、その特性補正ルーチンには、二重
枠で示したものなど、一部、人が行うものを含む。
【0075】特性補正手段270による特性補正ルーチ
ンは、技術者やユーザの指示によって特性補正処理を開
始して、まず、ステップS1において、計測用画像デー
タ生成手段271で、図1の画像出力部300で生じる
濃度低下の特性を計測するための画像データを生成す
る。
【0076】この計測用画像データは、図7に示すよう
に、1ページ上に複数の中間調画像のパッチを形成する
データである。一例として、主走査方向(横方向)には
15列にわたり、副走査方向(縦方向)には17行にわ
たる、総計255個のパッチを形成するもので、それぞ
れのパッチは、その副走査方向の後端部において、図4
および図5に示した補正対象画素数aおよび画素値補正
量bを独立に変化させる。
【0077】すなわち、図8の表に示すように、主走査
方向には、パッチ番号が1〜15の1行目のパッチP1
〜P15を除いて、1列ごとに2画素ずつ補正対象画素
数aを増加させ、副走査方向には、1行ごとに1%ずつ
画素値補正量bを増加させる。濃度を的確に表現できな
いため、便宜上、各パッチの後端部以外の部分を白地で
示しているが、もちろん、中間調画像として、ある画素
値を有するものである。
【0078】パッチ数、および補正対象画素数aおよび
画素値補正量bの変化量は、対象に応じて適宜選定する
ことができる。
【0079】なお、計測用画像データ生成手段271で
計測用画像データを生成する代わりに、図6のステップ
S11で示すように、他の方法によって形成した用紙上
の図7に示すような絵柄を、画像入力部100で読み取
らせて、画像処理部200に送るようにしてもよい。
【0080】次に、ステップS2において、その計測用
画像データを、図3のスクリーンジェネレータ390に
送って、画像出力装置300により、用紙上にパッチを
出力する。
【0081】図9は、その用紙上の出力結果の一例であ
る。同図の各パッチは、図7の各パッチに対応するもの
で、補正対象画素数aおよび画素値補正量bが、それぞ
れ異なるため、各パッチの出力結果も異なっている。図
9のパッチで、後端部と後端部以外の部分との間に線を
引いたものは、後端部の濃度が後端部以外の部分の濃度
と異なることを示している。
【0082】次に、ステップS3において、図9の出力
画像の各パッチを人が評価して、最適な補正がなされて
いるパッチ(最適パッチ)を選択する。評価方法として
は、目視によって、すべてのパッチの中から、後端部の
濃度変化が最も少ないものを選ぶ。図9ではパッチP2
24が選択される。
【0083】ただし、人が目視により評価する代わり
に、ステップS31で示すように、濃度計や反射率計な
どの計測器を用いて、後端部の濃度変化が最も少ないパ
ッチを決定してもよい。
【0084】図10に、図9に示したパッチのうち、パ
ッチP14と、最適パッチであるパッチP224を、副
走査方向に走査したときの濃度プロファイルを示す。2
つのプロファイルは、パッチの後端部で形状が異なって
おり、パッチP224のプロファイルの方が濃度変化が
少ない。
【0085】図9のすべてのパッチについて同様の計測
を行うことによって、最も濃度変化が少ないパッチ(最
適パッチ)を見つけることができる。
【0086】また、図示していないが、スキャナーなど
の画像入力装置と画像処理装置を組み合わせて、図9の
出力画像を画像入力装置で読み取らせ、画像処理装置内
部で副走査方向の各パッチの濃度プロファイルから最適
パッチを求めるようにしてもよい。
【0087】次に、ステップS4において、上記のよう
に最適としたパッチに相当する条件を、補正条件入力手
段272によって入力する。入力する条件は、図9の最
適パッチP224に相当する計測用画像データのパッチ
番号である。補正条件入力手段272は、テンキーに相
当する部分を有するものであれば何でもよく、例えば複
写機のコンソールパネルなどを用いてもよい。
【0088】次に、ステップS5において、補正量算出
手段273で、入力されたパラメータから、補正対象画
素数aおよび画素値補正量bを算出する。その算出方法
としては、パッチ番号に対応して、図8に示すようなエ
ッジ画素の画素値に対応する補正対象画素数aおよび画
素値補正量bの関係をテーブルとして保存しておき、入
力パラメータであるパッチ番号に対応したテーブルから
補正対象画素数aおよび画素数補正量bを求める方法を
とることができる。
【0089】また、この例のように主走査方向の補正対
象画素数の増加量と副走査方向の画素値補正量の増加量
が一定値の場合には、図8のようなテーブルを用意して
おかなくても、パッチ番号から計算することによって、
そのパッチ番号に対応する補正対象画素数aおよび画素
値補正量bを求めることができる。
【0090】また、ステップ4で、補正条件入力手段2
72を用いて直接、後方エッジ画素の画素値、補正対象
画素数aおよび画素値補正量bを入力してもよい。
【0091】以上で、後方エッジ画素の一つの画素値に
対する補正対象画素数aおよび画素値補正量bが求ま
る。
【0092】次いで、ステップS6において、後方エッ
ジ画素のすべての画素値に対して補正対象画素数aおよ
び画素値補正量bを算出したか否かを判断して、すべて
の画素値に対して補正対象画素数aおよび画素値補正量
bを算出していなければ、ステップS1に戻って、後方
エッジ画素の画素値を変えて上記のことを繰り返す。
【0093】この例は、後方エッジ画素の画素値を、0
%から100%までの間で、10%刻みで変化させて、
得られた11組のデータから、それぞれ多項式近似によ
って、図4のLUTの値(8bit、256個分)を求
める場合である。
【0094】後方エッジ画素のすべての画素値に対して
補正対象画素数aおよび画素値補正量bを算出したら、
ステップS6からステップS7に進んで、それまでに得
られた補正対象画素数aおよび画素値補正量bを特性記
述手段252に転送して、特性補正処理を終了する。
【0095】なお、ステップS3で人が評価して最適パ
ッチを選択し、ステップS4で最適パッチの番号を入力
する代わりに、ステップS32〜S34で示すように、
図9の出力画像を画像入力部100で読み取らせ、その
読み取り後の画像データから、データ補正部250のエ
ッジ抽出手段251で、パッチの後端部近傍の濃度変化
を検出して、濃度変化の最も小さいパッチを判定するよ
うにしてもよい。
【0096】また、この例は、後方エッジ画素の画素値
ごとにステップS1からステップS6までを繰り返す場
合であるが、計測用画像データ中に、後方エッジ画素の
画素値が異なるパッチを配置することによって、パッチ
の出力を少ない回数で効率的に行うようにすることもで
きる。
【0097】なお、上記の例は、中間調部の濃度低下を
防止する場合として示したが、もちろん、これに限ら
ず、上述した低濃度部の濃度低下や、主走査方向の濃度
低下や、文字回り抜けなどの濃度低下を防止する場合に
も、同様に適用することができる。また、同一の装置
で、これら態様の異なる濃度低下を同時に防止するよう
に画像データを補正することもでき、その場合、補正特
性の修正のためにパッチを出力する際には、それぞれの
態様の濃度低下に対応させてパッチを複合的に配置した
計測用画像データによってパッチを一度に出力させるこ
ともできる。
【0098】また、上記の例は、カラー複写機の場合で
あるが、この発明は、多値プリンタにも、同様に適用す
ることができる。この場合、データ補正部250は外部
機器側にあってもよい。また、画像入力装置を持たなく
ても、上記のステップS1は、計測用画像データが画像
処理装置内で生成され、または画像情報として外部から
入力されることによって、実行可能である。また、ステ
ップ3も、出力画像を人が評価し、または濃度計や反射
率計などの計測器によって測定し、あるいはスキャナー
などの画像入力装置を利用することによって、実行可能
である。
【0099】そして、上記の例によれば、特性補正手段
270による特性記述手段252への補正特性の記述
を、画像形成装置の初期使用時に行うことによって、画
像形成装置固有の特性の初期設定を行うことができる。
また、画像形成装置を一定期間使用するごとに行い、ま
たは画像形成装置の使用回数が一定量に達するごとに行
い、あるいは特性補正手段270に対して特性の補正を
指示することにより行うことによって、画像形成装置の
経時変化や環境変化などによる特性の変化を修正するこ
とができる。
【0100】なお、この発明は、電子写真方式の画像形
成方式を採る場合に限らず、出力される画像が副走査方
向に中間調部から背景部に変化するときに、中間調部の
背景部と接する後方端部において濃度低下を生じる場合
であれば、インクジェット方式、熱転写方式、または銀
塩写真方式などの他の画像形成方式を採る場合にも、同
様に適用することができる。
【0101】
【発明の効果】この発明によれば、画像形成装置の物理
的特性を解明しないでも、簡単に画像形成装置で生じる
濃度低下の特性を把握することができ、これによって濃
度低下が防止されるように画像データを補正することが
できるとともに、画像形成装置の機差、環境の違いや変
化、装置や部品の経時変化などに、容易に対応して、補
正特性を修正することができる。
【0102】また、出力画像の高解像度化のためにスク
リーン線数を増加させる場合でも、上記の濃度低下を防
止することができるので、出力画像の高解像度化を容易
に達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の画像処理装置の一例を搭載したデジ
タルカラー複写機の全体構成を示す図である。
【図2】図1の複写機の画像処理部の一例を示す図であ
る。
【図3】図2の画像処理部のデータ補正部の一例を示す
図である。
【図4】図3のデータ補正部の特性記述手段に記述され
る内容の一例を示す図である。
【図5】図3のデータ補正部の画素値補正手段で画素値
が補正される態様の一例を示す図である。
【図6】図2の画像処理部で実行される特性補正ルーチ
ンの一例を示す図である。
【図7】特性補正時に出力されるパッチの説明に供する
図である。
【図8】図7のパッチの説明に供する図である。
【図9】実際に出力されたパッチの説明に供する図であ
る。
【図10】実際に出力されたパッチの説明に供する図で
ある。
【図11】この発明で問題とする濃度低下の各種態様を
示す図である。
【図12】この発明で問題とする濃度低下が生じる理由
を示すための図である。
【図13】この発明で問題とする濃度低下が生じる理由
を示すための図である。
【図14】この発明で問題とする濃度低下の別の態様を
示す図である。
【図15】図14の濃度低下が生じる理由を示すための
図である。
【符号の説明】
1 中間調部 1B 後端部 1b 後方エッジ 2 背景部 200 画像処理部 250 データ補正部 251 エッジ抽出手段 252 特性記述手段 253 画素値補正手段 270 特性補正手段 271 補正条件入力手段 272 計測用画像データ生成手段 273 補正量算出手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保 昌彦 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなか い 富士ゼロックス株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力された、または画像情報を展開するこ
    とにより得られた、画像データを処理して、画像出力装
    置に出力する画像処理装置において、 前記画像出力装置の非線形または非対称な出力特性によ
    って、前記画像出力装置で出力される画像に生じる濃度
    変化の特性を記述した特性記述手段と、 前記画像データから、画像エッジ部の位置情報および画
    素値情報を含むエッジ情報を抽出するエッジ抽出手段
    と、 その抽出されたエッジ情報と、前記特性記述手段に記述
    された特性とによって、前記画像データを補正する画像
    補正手段と、 前記画像出力装置で出力された画像をもとに、前記特性
    記述手段に記述された特性を補正する特性補正手段と、 を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】請求項1の画像処理装置において、 前記特性補正手段は、計測用画像データ生成手段を有し
    て、この計測用画像データ生成手段により生成された画
    像データを前記画像出力装置に出力し、これによって前
    記画像出力装置で出力された画像をもとに、前記特性記
    述手段に記述された特性を補正することを特徴とする画
    像処理装置。
  3. 【請求項3】請求項1の画像処理装置において、 前記特性補正手段は、当該画像処理装置に入力された計
    測用画像情報を前記画像出力装置に出力し、これによっ
    て前記画像出力装置で出力された画像をもとに、前記特
    性記述手段に記述された特性を補正することを特徴とす
    る画像処理装置。
  4. 【請求項4】請求項2または3の画像処理装置におい
    て、 前記計測用画像データまたは前記計測用画像情報は、中
    間調画像部を有し、 前記特性補正手段は、前記画像出力装置で出力された画
    像の中間調画像部の後端部の濃度変化をもとに、前記特
    性記述手段に記述された特性を補正することを特徴とす
    る画像処理装置。
  5. 【請求項5】請求項2または3の画像処理装置におい
    て、 前記計測用画像データまたは前記計測用画像情報は、低
    濃度画像部およびこれと連続する高濃度画像部を有し、 前記特性補正手段は、前記画像出力装置で出力された画
    像の低濃度画像部と高濃度画像部の境界部分における濃
    度変化をもとに、前記特性記述手段に記述された特性を
    補正することを特徴とする画像処理装置。
  6. 【請求項6】請求項2または3の画像処理装置におい
    て、 前記計測用画像データまたは前記計測用画像情報は、低
    濃度画像部およびこれと連続する文字部または線画部を
    有し、 前記特性補正手段は、前記画像出力装置で出力された画
    像の低濃度画像部と文字部または線画部との境界部分に
    おける濃度変化をもとに、前記特性記述手段に記述され
    た特性を補正することを特徴とする画像処理装置。
  7. 【請求項7】請求項1,2,3,4,5または6の画像
    処理装置において、 前記特性補正手段は、補正量算出手段と補正条件入力手
    段とを有し、前記画像出力装置で出力された画像をもと
    に、前記補正量算出手段により補正パラメータを決定
    し、前記補正条件入力手段により補正パラメータを入力
    することを特徴とする画像処理装置。
  8. 【請求項8】請求項1,2,3,4,5または6の画像
    処理装置において、 当該画像処理装置は、画像データが入力される画像入力
    部を備えるとともに、前記特性補正手段は、補正量算出
    手段を有し、 前記画像出力装置で出力された画像が、画像データとし
    て前記画像入力部に入力され、その入力された画像デー
    タの特性が、前記エッジ抽出手段により検出され、その
    検出結果をもとに前記補正量算出手段により、前記特性
    記述手段に記述された特性が補正されることを特徴とす
    る画像処理装置。
  9. 【請求項9】請求項1,2,3,4,5,6,7または
    8の画像処理装置において、 前記特性記述手段は、ルックアップテーブルによって構
    成されたことを特徴とする画像処理装置。
  10. 【請求項10】請求項1,2,3,4,5,6,7また
    は8の画像処理装置において、 前記特性記述手段は、前記濃度変化の特性を関数式の係
    数として保持することを特徴とする画像処理装置。
  11. 【請求項11】請求項1,2,3,4,5,6,7,
    8,9または10の画像処理装置において、 前記特性記述手段は、前記濃度変化の特性として、画像
    エッジ部の画像データに対する画素値補正量と、補正対
    象画素数を記述したことを特徴とする画像処理装置。
  12. 【請求項12】請求項11の画像処理装置において、 前記画像補正手段は、前記エッジ抽出手段により検出さ
    れた画像エッジ部の位置をxo、前記特性記述手段に記
    述された画素値補正量をb、補正対象画素数をaとする
    とき、位置xがxo−a≦x≦xoの範囲の画素に対し
    て、一次式、 y=(b/a)×(x−xo+a) で算出された画素値補正量yを加算することを特徴とす
    る画像処理装置。
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