JP3906874B2 - 画像形成装置および画像処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、デジタル複写機、コンピュータプリンタまたはネットワークプリンタなどの画像形成装置、およびそのような画像形成装置の画像処理部である画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在製品化されている、デジタル複写機、コンピュータプリンタまたはネットワークプリンタなどの、多くの画像形成装置では、画像出力部(画像出力装置)として、高品質の画像を高速で得ることができる電子写真方式が広く採用されている。
【0003】
電子写真方式では、現像手段として、絶縁性トナーと磁性粒子を現像器内で混合摩擦させることにより絶縁性トナーを帯電させ、現像ロール上に磁力により現像剤をブラシ状に形成し、現像ロールの回転により感光体上に現像剤を供給することによって、感光体上の静電潜像を現像する、二成分磁気ブラシ現像方式が広く用いられており、特にカラー画像形成装置では、より広く採用されている。
【0004】
しかし、この電子写真方式の画像出力部、特に二成分磁気ブラシ現像方式による画像出力部では、その非線形かつ非対称な出力特性によって、出力される画像が副走査方向に中間調部から背景部に変化するとき、中間調部の背景部と接する後方端部の濃度が低下する。
【0005】
すなわち、図13(A)に示すように、出力される画像が、感光体上における静電潜像形成用の光ビームの走査方向である主走査方向に対して直交する、用紙送り方向とは逆の方向である副走査方向に、中間調部1から背景部2に変化するとき、以下に示すような理由によって、中間調部1の背景部2と接する後方端部1Bの濃度が低下する。
【0006】
二成分磁気ブラシ現像方式による電子写真方式では、図16に示すように、感光体ドラム310の矢印311の方向の回転によって、感光体ドラム310が静電潜像形成用の帯電器320により帯電され、その帯電された感光体ドラム310上に、画像信号で変調されたレーザ光Lが照射されることにより、感光体ドラム310上に静電潜像が形成され、その静電潜像が形成された感光体ドラム310が、感光体ドラム310の線速度の2倍程度の線速度で矢印336の方向に回転する現像スリーブ335の表面の現像剤層337と接することにより、現像剤層337中のトナーが感光体ドラム310上の潜像部分に付着して、感光体ドラム310上の静電潜像がトナー像に現像される。
【0007】
図16(A)は、レーザ光Lの照射により感光体ドラム310上に中間調部1の潜像部3が形成されて、その前方エッジ3fが現像剤層337と接する瞬間を示し、同図(B)は、潜像部3の後方エッジ3bより幾分手前の部分が現像剤層337と接する瞬間を示し、同図(C)は、潜像部3の後方エッジ3bが現像剤層337と接する瞬間を示す。
【0008】
現像スリーブ335には、例えば−500Vの電位の現像バイアスが与えられる。感光体ドラム310は、帯電器320により例えば−650Vの電位に帯電され、中間調部1の潜像部3は、現像バイアス電位より低い例えば−200Vとされる。また、中間調部1の後方の背景部2に相当する部分4は、現像バイアス電位より高い帯電電位の−650Vとなる。
【0009】
図16(A)のように潜像部3の前方エッジ3fが現像剤層337と接する時、感光体ドラム310と現像剤層337とが接する位置Qに存在するトナーtqには、順方向の現像電界が印加されて、トナーtqが現像剤層337の表面に引き寄せられ、潜像部3上に付着される。しかし、同図(B)のように中間調部1の後方の背景部2に相当する部分4が現像剤層337に近付くと、現像剤層337の部分4と対向する部分に存在するトナーtbが、逆方向の現像電界により現像剤層337の表面から遠ざけられて、現像剤層337の奥深くに潜り込むようになる。
【0010】
そして、現像スリーブ335が矢印336の方向に回転することによって、そのトナーtbは、感光体ドラム310と現像剤層337とが接する位置Qに近付くとともに、潜像部3の低電位により現像剤層337の表面側に移動するが、現像剤層337の表面に達するのに時間的な遅れを生じる。そのため、同図(B)のように潜像部3の後方エッジ3bより幾分手前の部分が現像剤層337と接する時から、感光体ドラム310上に付着されるトナー量が減少し、上述したように中間調部1の背景部2と接する後方端部1Bの濃度が低下する。
【0011】
中間調部1の前方も背景部であるときには、図16(A)のように潜像部3の前方エッジ3fが現像剤層337と接する時にも、現像剤層337中のトナー中には、トナーtfで示すように、前方の背景部に相当する感光体ドラム310上の部分5によって現像剤層337の表面から遠ざけられるものが生じる。
【0012】
しかし、現像スリーブ335の矢印336の方向の回転によって、そのトナーtfは、感光体ドラム310と現像剤層337とが接する位置Qから急速に遠ざかるとともに、潜像部3の低電位によって現像剤層337の表面に引き寄せられたトナーtqが、位置Qに直ちに近付いて、潜像部3上に付着される。したがって、出力される画像が副走査方向に逆に背景部から中間調部1に変化しても、中間調部1の背景部と接する前方端部の濃度は低下しない。
【0013】
このように、二成分磁気ブラシ現像方式による電子写真方式では、現像スリーブ335上の現像剤層337の表面でのトナー濃度の、平均値からの部分的な低下によって、出力される画像が副走査方向に中間調部1から背景部2に変化するとき、中間調部1の背景部2と接する後方端部1Bの濃度が低下する。この明細書では、この濃度低下を、TED(Trail Edge Deletion)と称する。
【0014】
このTEDは、現像スリーブ335の線速度を感光体ドラム310のそれに近付けることによって、ある程度減少させることができる。しかし、現像スリーブ335の線速度を感光体ドラム310のそれと等しくしても、TEDを完全に無くすことは困難であり、十分なトナー量を現像することは困難である。
【0015】
そこで、特開平5−281790号および特開平6−87234号には、レーザ光により感光体上に静電潜像を書き込むレーザ光スキャナを高精度化し、その静電潜像を現像する現像手段のパラメータを調整することによって、現像電界のコントラストを高めて、上記のTEDのような濃度低下を防止する考えが示されている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、静電潜像の書き込み手段であるレーザ光スキャナの高精度化によって現像電界のコントラストを高める方法は、画像出力部の大型化や高コスト化を招くことになる。しかも、出力画像の高解像度化のために画像出力部でスクリーン線数を増加させる場合には、現像電界のコントラストが低下して、TEDのような濃度低下が、より生じやすくなるため、出力画像の高解像度化を達成することとの両立が難しい。
【0017】
近年、コンピュータプリンタやネットワークプリンタの普及に伴い、パーソナルコンピュータなどのホストコンピュータ上で作成した図形画像を印刷する機会が増加する傾向にある。このような図形画像では、写真などの自然画像と比べて、TEDのような濃度低下が目につきやすい。そのため、コンピュータプリンタやネットワークプリンタなどの画像形成装置では、複写機などの画像形成装置に比べて、TEDのような濃度低下が、より問題となる。
【0018】
MTF特性のような、画像出力部の線形で対称な出力特性を補正する方法としては、デジタルフィルタ処理により入力画像データを補正する方式が広く用いられている。しかしながら、デジタルフィルタ処理では、処理対象とする領域が狭く、画像出力部の非線形かつ非対称な出力特性に基づいて副走査方向の数mmに渡る広い範囲に生じるTEDのような濃度低下を軽減ないし防止することは不可能である。
【0019】
そこで、発明者の一部は先に、TEDのような濃度低下を防止する方法として、画像出力部の大型化や高コスト化をきたさないとともに、スクリーン線数の増加により出力画像の高解像度化を達成することとの両立が可能な方法を考え、特願平8−237255号によって提案した。これは、画像処理部において、入力画像データから濃度低下を生じる中間調部を検出して、入力画像データのその中間調部の画素値を、濃度低下分を補うように補正するものである。
【0020】
具体的には、中間調部1の濃度低下を生じる後方端部1Bの範囲、およびその後方端部1Bでの濃度低下量は、感光体ドラム310上における中間調部1の潜像部3の電位、したがって中間調部1の画素値、すなわち中間調部1の背景部2と接する後方エッジ1bの画素値に依存することから、一組のLUT(ルックアップテーブル)に、図4(A)に示すような、後方エッジ1bの画素値Cに対する補正対象画素数(補正範囲)aの関係、および同図(B)に示すような、後方エッジ1bの画素値Cに対する後方エッジ1bの画素値の補正量(網点面積率)bの関係を、ストアする。補正対象画素数aは、中間調部1の濃度低下を生じる後方端部1Bの範囲に相当し、画素値補正量bは、後方エッジ1bでの濃度低下量に対応するものである。
【0021】
そして、入力画像データから後方エッジ1bを抽出して、その一組のLUTから後方エッジ1bの画素値Cに対応した補正対象画素数aおよび画素値補正量bを読み出し、図5(A)に示すように、副走査方向の画素位置をx、後方エッジ1bの副走査方向の画素位置をxoとするとき、一次式、
で表される補正量yを算出して、その算出した補正量yを、xo−a≦x≦xoの範囲の補正対象画素の元の画素値に加算する。
【0022】
したがって、入力画像データSiの画素値が、図5(A)の実線で示すような値であるとき、画素値補正後の出力画像データSoの画素値は、xo−a≦x≦xoの範囲では同図の破線で示すような値となる。そして、このように画素値が補正された出力画像データSoが、画像処理部からの画像記録信号として画像出力部に供給されて、画像出力部で出力されることによって、図13(B)の実線で示すように、破線で示すような中間調部1の後方端部1Bでの濃度低下が防止される。
【0023】
しかしながら、このように中間調部1の後方端部1Bの画素値を補正した場合に、その補正が過補正となって、逆に後方端部1Bの濃度が高くなってしまうことがある。
【0024】
その一つは、図13(C)に示すように、後方エッジ1bで画像が中間調部1から背景部2に変化した直後に、再び中間調部7に変化する場合である。
【0025】
この場合、図16において、中間調部1の潜像部3の後方エッジ3b以降の潜像部4の電位は、一度、現像バイアス電位より高い帯電電位である−650Vになるが、その後、再び現像バイアス電位より低い電位に変化する。そのため、現像剤層337の潜像部4と対向する部分に存在するトナーtbが逆方向の現像電界を受ける期間が短くなって、トナーtbを現像剤層337の表面から遠ざける力が弱くなり、結果として中間調部1の後方端部1Bでの濃度低下が軽減する。
【0026】
そのため、この場合に、図13(A)に示したように、後方エッジ1b後、画像が背景濃度を維持する場合と同様に、後方エッジ1bの画素値Cに応じて一律に中間調部1の後方端部1Bの画素値を補正すると、過補正となって、後方端部1Bの濃度が高くなってしまう。
【0027】
過補正となる場合のもう一つは、中間調画像中に副走査方向に長い白細線(背景濃度の細線)または白抜き文字(背景濃度の文字)が存在する場合である。例えば、図15(A)に示すように、中間調画像8中に副走査方向に長い白細線9が存在する場合、その白細線9を通る副走査方向ライン上では、白細線9の手前の中間調部1の後方エッジ(白細線9の前方エッジ)1b後、画像は背景濃度を維持する。
【0028】
しかしながら、図16において、上記のトナーtbなどのトナーは、2次元的な電界の影響を受ける。そして、中間調画像8中に副走査方向に長い白細線9が存在する場合、上記の後方エッジ1b後の主走査方向の隣接画素ないし近傍画素は、中間調画像8の一部として中間調濃度を維持し、その主走査方向の隣接画素ないし近傍画素の潜像部の電位は、現像バイアス電位より低い電位になる。そのため、上記のトナーtbに対する逆方向の現像電界が弱まって、トナーtbを現像剤層337の表面から遠ざける力が弱くなり、結果として、図15(B)に示す白細線9の手前の中間調部1の白細線9と接する後方端部1Bでの濃度低下が軽減する。
【0029】
そのため、この場合に、後方エッジ1b後、主走査方向の隣接画素および近傍画素も背景濃度となる場合と同様に、後方エッジ1bの画素値Cに応じて一律に中間調部1の後方端部1Bの画素値を補正すると、過補正となって、図15(B)で黒く塗り潰して示し、同図(C)に鎖線で示すように、後方端部1Bの濃度が高くなってしまう。しかも、この場合、過補正により濃度が高くなった部分1Bを囲むように相対的に濃度が低い部分が存在することになるので、過補正により濃度が高くなった部分1Bが非常に目立つようになる。中間調画像中に白抜き文字が存在する場合も、同様である。
【0030】
そこで、この発明は、画像形成装置ないし画像出力装置の大型化や高コスト化をきたすことなく、かつスクリーン線数の増加により出力画像の高解像度化を達成することとの両立が可能になるとともに、画像が副走査方向に中間調部から背景部に変化した直後に再び中間調部となる場合、または中間調画像中に副走査方向に長い白細線または白抜き文字が存在する場合に、過補正となることなく、画像が副走査方向に中間調部から背景部に変化するときの、中間調部の背景部と接する後方端部での濃度低下を防止することができるようにしたものである。
【0031】
【課題を解決するための手段】
第1の発明の画像形成装置は、
記録媒体上に画像を形成する画像形成装置において、
画素ごとに記録媒体上での位置情報と画素値情報とを有する、多数画素についての入力画像データを取得する画像取得手段と、
その入力画像データの画素値が前記記録媒体上での副走査方向において中間画素値から背景画素値に変化するエッジ画素を抽出するエッジ抽出手段と、
そのエッジ画素が絵柄部分であるか文字部分であるかを示す画像属性情報を取得する画像属性取得手段と、
前記エッジ画素後の前記副走査方向における一定領域中の画素の画素値の平均値を、エッジ後画素値として算出するエッジ後画素値算出手段と、
前記エッジ画素の前記記録媒体上での位置であるエッジ位置、前記エッジ画素の画素値であるエッジ画素値、前記エッジ後画素値、および前記画像属性情報に基づいて、前記入力画像データの中間画素値を有する画素の画素値を補正する補正手段と、
を備えることを特徴とする。
【0032】
第2の発明の画像形成装置は、
記録媒体上に画像を形成する画像形成装置において、
画素ごとに記録媒体上での位置情報と画素値情報とを有する、多数画素についての入力画像データを取得する画像取得手段と、
その入力画像データの画素値が前記記録媒体上での副走査方向において中間画素値から背景画素値に変化するエッジ画素を抽出するエッジ抽出手段と、
そのエッジ画素が絵柄部分であるか文字部分であるかを示す画像属性情報を取得する画像属性取得手段と、
前記エッジ画素の前記記録媒体上での位置であるエッジ位置、前記エッジ画素の画素値であるエッジ画素値、および前記画像属性情報に基づいて、前記入力画像データの中間画素値を有する画素の画素値を補正する補正手段と、
を備えることを特徴とする。
【0033】
第3の発明の画像処理装置は、
ページ単位で画像を形成するための画像情報を処理する画像処理装置において、
画素ごとにページ上での位置情報と画素値情報とを有する、多数画素についての入力画像データを取得する画像取得手段と、
その入力画像データの画素値が前記ページ上での副走査方向において中間画素値から背景画素値に変化するエッジ画素を抽出するエッジ抽出手段と、
そのエッジ画素が絵柄部分であるか文字部分であるかを示す画像属性情報を取得する画像属性取得手段と、
前記エッジ画素後の前記副走査方向における一定領域中の画素の画素値の平均値を、エッジ後画素値として算出するエッジ後画素値算出手段と、
前記エッジ画素の前記ページ上での位置であるエッジ位置、前記エッジ画素の画素値であるエッジ画素値、前記エッジ後画素値、および前記画像属性情報に基づいて、前記入力画像データの中間画素値を有する画素の画素値を補正する補正手段と、
を備えることを特徴とする。
【0034】
第4の発明の画像処理装置は、
ページ単位で画像を形成するための画像情報を処理する画像処理装置において、
画素ごとにページ上での位置情報と画素値情報とを有する、多数画素についての入力画像データを取得する画像取得手段と、
その入力画像データの画素値が前記ページ上での副走査方向において中間画素値から背景画素値に変化するエッジ画素を抽出するエッジ抽出手段と、
そのエッジ画素が絵柄部分であるか文字部分であるかを示す画像属性情報を取得する画像属性取得手段と、
前記エッジ画素の前記ページ上での位置であるエッジ位置、前記エッジ画素の画素値であるエッジ画素値、および前記画像属性情報に基づいて、前記入力画像データの中間画素値を有する画素の画素値を補正する補正手段と、
を備えることを特徴とする。
【0045】
【作用】
上記のように構成した第1の発明の画像形成装置、または第3の発明の画像処理装置では、エッジ後画素値算出手段で算出されたエッジ後画素値に応じて、そのエッジ後画素値が大きいときほど画素値補正量が小さくなるとともに、エッジ画素が絵柄部分であるか文字部分であるかに応じて、エッジ画素が文字部分であるときの方が絵柄部分であるときより画素値補正量が小さくなるように、背景部に変化する前の中間調部に対する画素値補正量が変えられる。
【0046】
したがって、出力される画像が副走査方向に中間調部から背景部に変化した直後に再び中間調部となる場合、および中間調画像中に副走査方向に長い白細線または白抜き文字が存在する場合に、それぞれ、過補正となることなく、背景部に変化する前の中間調部の背景部と接する後方端部での濃度低下が防止される。
【0047】
上記のように構成した第2の発明の画像形成装置、または第4の発明の画像処理装置では、エッジ画素が絵柄部分であるか文字部分であるかに応じて、エッジ画素が文字部分であるときの方が絵柄部分であるときより画素値補正量が小さくなるように、背景部に変化する前の中間調部に対する画素値補正量が変えられる。
【0048】
したがって、中間調画像中に副走査方向に長い白細線または白抜き文字が存在する場合に、過補正となることなく、背景部に変化する前の中間調部の背景部と接する後方端部での濃度低下が防止される。
【0049】
【発明の実施の形態】
〔第1の実施形態…図1〜図8、図13〜図15〕
図1は、この発明の画像処理装置の一例を搭載した、この発明の画像形成装置の一例としての、デジタルカラー複写機の全体構成を示す。この例の画像形成装置、すなわち複写機は、画像入力部100、画像処理部200および画像出力部300を備える。画像入力部100では、原稿上の画像が、CCDセンサなどからなるスキャナにより、例えば16画素/mm(400画素/インチ)の解像度で読み取られて、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色につき8ビット、256階調のデジタルデータからなる入力画像信号が得られる。
【0050】
画像処理部200は、この発明の画像処理装置の一例で、この画像処理部200では、画像入力部100からの入力画像信号から、画像出力部300での記録色であるY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の各色につき8ビット、256階調のデジタルデータからなる画像記録信号が形成されるとともに、後述するように、その画像記録信号の画素値が補正される。
【0051】
図2は、その画像処理部200の第1の例を示し、図13に示したように画像が副走査方向に中間調部1から背景部2に変化した直後に再び中間調部7に変化する場合に対応させた例である。
【0052】
この例では、画像入力部100からのRGB3色の信号Ri,Gi,Biが、透過中性濃度変換手段210により、透過中性濃度の信号Re,Ge,Beに変換され、その透過中性濃度の信号Re,Ge,Beが、色補正手段220により、透過中性濃度のYMC3色の信号Ye,Me,Ceに変換され、その透過中性濃度の信号Ye,Me,Ceが、墨版生成下色除去手段230により、下色除去されたYMC3色の信号Yei,Mei,Ceiと墨信号Keiに変換され、その信号Yei,Mei,Cei,Keiが、階調補正手段240により階調補正されて、YMCK4色の信号Yi,Mi,Ci,Kiからなる画像信号に変換される。
【0053】
この信号Yi,Mi,Ci,Kiが、入力画像データとして、データ補正部250に供給されて、後述するように画素値が補正される。また、この例では、コンピュータなどの外部機器からの色信号Scが、外部機器インタフェース260を通じて画像処理部200に取り込まれて、データ補正部250に供給され、信号Yi,Mi,Ci,Kiと同様に画素値が補正される。
【0054】
そして、データ補正部250からの画素値が補正されたYMCK4色の信号Yo,Mo,Co,Koが、画像処理部200からの出力画像データとして、画像出力部300に供給される。
【0055】
透過中性濃度変換手段210および階調補正手段240としては、例えば1次元のルックアップテーブルを用いる。色補正手段220としては、通常よく用いられる3×3の行列演算による線形マスキング法を利用することができるが、3×6,3×9などの非線形マスキング法を用いてもよい。また、墨版生成下色除去手段230としては、通常よく用いられるスケルトンUCR方式を用いることができる。ただし、いずれも、その他の公知の方法を用いてもよい。
【0056】
画像出力部300は、電子写真方式の、かつ二成分磁気ブラシ現像方式によるものである。図1および図2に示すように、画像出力部300はスクリーンジェネレータ390を有し、画像処理部200からの出力画像データは、このスクリーンジェネレータ390により、画素値に応じてパルス幅が変調された二値信号、すなわちスクリーン信号に変換される。
【0057】
図1に示すように、画像出力部300では、スクリーンジェネレータ390からのスクリーン信号により、レーザ光スキャナ380のレーザダイオード381が駆動されて、レーザダイオード381から、すなわちレーザ光スキャナ380から、レーザ光Lが得られ、そのレーザ光Lが感光体ドラム310上に照射される。
【0058】
感光体ドラム310は、静電潜像形成用の帯電器320により帯電され、レーザ光スキャナ380からのレーザ光Lが照射されることによって、感光体ドラム310上に静電潜像が形成される。
【0059】
その静電潜像が形成された感光体ドラム310に対して、回転現像器330のKYMC4色の現像器331,332,333,334が当接することによって、感光体ドラム310上に形成された各色の静電潜像がトナー像に現像される。
【0060】
そして、用紙トレイ301上の用紙が、給紙装置部302により転写ドラム340上に送られ、巻装されるとともに、転写帯電器341により用紙の背面からコロナ放電が与えられることによって、感光体ドラム310上の現像されたトナー像が、用紙上に転写される。出力画像が多色画像の場合には、用紙が2〜4回繰り返して感光体ドラム310に当接させられることによって、KYMC4色中の複数色の画像が多重転写される。
【0061】
転写後の用紙は、定着器370に送られ、トナー像が、加熱溶融されることによって用紙上に定着される。感光体ドラム310は、トナー像が用紙上に転写された後、クリーナ350によってクリーニングされ、前露光器360によって再使用の準備がなされる。
【0062】
具体的に、この例では、レーザ光スキャナ380として、レーザ光Lの主走査方向のビーム径および副走査方向のビーム径が、それぞれ64μmとなるものを用いた。また、現像剤として、平均粒経が7μmの絶縁性トナーと平均粒経が50μmの磁性粒子(フェライトキャリア)とを混合したものを用い、トナーの濃度を7%とした。
【0063】
マゼンタトナーとしては、ポリエステル系のメインバインダ100重量部に、C.I.ピグメントレッド57:1顔料を4重量部、帯電制御剤4重量部および外添剤を加えたものを用いた。シアントナーとしては、ポリエステル系のメインバインダ100重量部に、C.I.ピグメントブルー15:3顔料を4重量部、帯電制御剤4重量部および外添剤を加えたものを用いた。イエロートナーとしては、ポリエステル系のメインバインダ100重量部に、C.I.ピグメントイエロー17顔料を4重量部、帯電制御剤4重量部および外添剤を加えたものを用いた。ブラックトナーとしては、ポリエステル系のメインバインダ100重量部に、カーボンブラック4重量部、帯電制御剤4重量部および外添剤を加えたものを用いた。
【0064】
上記の例の画像形成装置、すなわち複写機において、画像処理部200のデータ補正部250で後述する画素値の補正を行わなかった場合には、スクリーンジェネレータ390でのスクリーン線数を400ライン/インチとして、副走査方向に中間調部から背景部に変化する画像を出力させたとき、図13(B)の破線で示すように、中間調部1の背景部2と接する後方端部1Bの濃度が低下した。また、この濃度低下は、スクリーンジェネレータ390でのスクリーン線数を多くすると、より顕著になることが認められた。
【0065】
レーザ光スキャナ380をレーザ光Lの主走査方向のビーム径が20μmとなるものにしたところ、後方端部1Bの濃度低下が減少した。しかし、レーザ光スキャナ380の大型化および高コスト化をきたす。また、スクリーン線数を多くした場合には、レーザ光Lの主走査方向のビーム径を小さくしても、後方端部1Bの濃度低下を知覚できない程度に減少させることはできなかった。
【0066】
しかし、この例では、画像処理部200のデータ補正部250において、階調補正手段240からの入力画像データの画素値が補正される。図3は、そのデータ補正部250の、画像処理部200の第1の例に対応する第1の例を示し、そのデータ補正部250は、エッジ抽出手段251、特性記述手段252、画素値補正手段253およびエッジ後画素値算出手段254によって構成される。
【0067】
エッジ抽出手段251は、階調補正手段240からの入力画像データSiから、図13に示したように、画像が副走査方向に中間調部1から背景部2に変化するときの、その中間調部1の背景部2と接する後方エッジ1bを抽出する。
【0068】
具体的に、エッジ抽出手段251は、副走査方向に連続する画素の画素値をメモリ内にストアし、画素値が所定しきい値を超えたら、その点の画素は中間調部1の画素として、以後の副走査方向に連続する画素の、画素値が所定しきい値を超える画素をカウントして、中間調部1の副走査方向における長さ(画素数)Dを検出し、その後、画素値が所定しきい値以下となったら、その1つ前の画素を中間調部1の背景部2と接する後方エッジ(以下、場合により、立ち下がりエッジと称する)1bと判定するとともに、中間調部1の副走査方向における長さ(以下では、これをエッジ長と称する)Dを確定する。
【0069】
そして、エッジ抽出手段251は、その後方エッジ1bと判定した画素の画素値Cを特性記述手段252に供給するとともに、その確定したエッジ長Dを画素値補正手段253に供給する。
【0070】
電子写真方式の画像形成装置では、一般に網点面積率が5%以下の画素は画像出力部で再現することが困難である。そのため、エッジ抽出手段251での上記のしきい値は、5%とする。しきい値を5%とすることによって、画像出力部300で再現される中間調部1の背景部2と接する後方エッジ1bは、すべて検出されることになる。
【0071】
したがって、ここでの中間調部1および7は、画素値が階調段階で5〜100%であるものであり、背景部2は、画素値が階調段階で0〜5%であるものである。
【0072】
なお、エッジ抽出手段251は、後方エッジ1bを検出できるものであれば、デジタルフィルタ処理によりグラディエントなどの画像の1次微分値を得るものや、パターンマッチングによるものなどの、他の方法によるものでもよい。
【0073】
特性記述手段252は、ルックアップテーブル(以下、LUTと称する)により構成されて、あらかじめこれに、画像が副走査方向に中間調部1から背景部2に変化した後、背景濃度を維持するとともに、後方エッジ1b後の主走査方向の隣接画素および近傍画素も背景濃度となるときの、その中間調部1の後方端部1Bで生じる濃度低下の特性が記述される。
【0074】
図16において上述したように、この場合の中間調部1の濃度低下を生じる後方端部1Bの範囲、およびその後方端部1Bでの濃度低下量は、原則的には、中間調部1の背景部2と接する後方エッジ1bの画素値Cに依存する。
【0075】
そこで、特性記述手段252には、一組のLUTが設けられ、一方のLUTには、図4(A)に示すように、後方エッジ1bの画素値Cに対する補正対象画素数(補正範囲)aの関係がストアされるとともに、他方のLUTには、同図(B)に示すように、後方エッジ1bの画素値Cに対する後方エッジ1bの画素値の補正量(網点面積率)bの関係がストアされる。補正対象画素数aは、中間調部1の濃度低下を生じる後方端部1Bの範囲に相当し、画素値補正量bは、後方エッジ1bでの濃度低下量に対応するものである。
【0076】
画素値補正量bは、図1に示した回転現像器330の図16に示した現像スリーブ335の現像剤層337におけるトナー濃度の平均値からの部分的な低下に基づいて決定される。具体的には、現像スリーブ335の回転方向における所定回転角ごとに決まる部分現像剤層ごとに、トナー濃度の平均値からの低下に基づいて決定される。
【0077】
そして、上述したエッジ抽出手段251から特性記述手段252に供給される後方エッジ1bの画素値Cは、この特性記述手段252の一組のLUTにアドレスとして供給されて、その一組のLUTから後方エッジ1bの画素値Cに対応した補正対象画素数aおよび画素値補正量bが読み出され、その読み出された補正対象画素数aおよび画素値補正量bが、画素値補正手段253に供給される。
【0078】
エッジ後画素値算出手段254は、この例では、後方エッジ1b後の一定期間(一定領域)dに渡って、副走査方向に連続する画素の画素値を観測して、その期間d中に図13(C)に示したように画像が背景部2から中間調部7に変化したときには、その期間dにおける画素値の平均値を後方エッジ1b後の画素値eとして算出する。観測期間d中に背景部2から中間調部7に変化しなかったときには、エッジ後画素値eをゼロとする。
【0079】
観測領域dは、中間調部1の後方端部1Bの現像中に図16において上述したようにトナーtbに対して影響を及ぼす、〜2mm程度の潜像領域とし、画像形成装置の出力解像度が16画素/mm(400画素/インチ)の場合には、〜32画素程度の範囲とする。この例では、後方エッジ1b後の24画素の期間を観測期間dとする。そして、エッジ後画素値算出手段254は、その算出したエッジ後画素値eを画素値補正手段253に供給する。
【0080】
画素値補正手段253は、エッジ抽出手段251から供給された上記のエッジ長Dが、特性記述手段252から供給された補正対象画素数aより大きいときに、階調補正手段240からの入力画像データSiの画素値を補正すると判定する。これは、エッジ長D、すなわち中間調部1の副走査方向における長さが小さいときには、中間調部1の濃度低下を生じないからである。
【0081】
また、中間調部1の後方端部1Bでの濃度低下量は、濃度低下を生じ始める画素から後方エッジ1bにかけて、ほぼ直線的に変化する傾向にあり、図5(A)(B)に示すように、副走査方向の画素位置をx、後方エッジ1bの副走査方向の画素位置をxoとするとき、上述したように、画像が副走査方向に中間調部1から背景部2に変化した後、背景濃度を維持するとともに、後方エッジ1b後の主走査方向の隣接画素および近傍画素も背景濃度となる場合の、中間調部1の後方端部1Bでの濃度低下を防止するには、上述した一次式(1)で表される補正量yを、xo−a≦x≦xoの範囲の補正対象画素の元の画素値に加算すればよい。
【0082】
そこで、画素値補正手段253では、入力画像データSiの画素値を補正すると判定したときには、次の式(2)によって補正係数kを求め、その補正係数kを上記の式(1)に乗じた次の一次式(3)によって補正量yを算出して、その式(3)で表される補正量yを、xo−a≦x≦xoの範囲の補正対象画素の元の画素値に加算する。ただし、エッジ後画素値eが後方エッジ1bの画素値Cより大きいときには、補正係数kをゼロとする。
【0083】
k=(C−e)/C …(2)
y=k×(b/a)×{x−(xo−a)}
=k×(b/a)×(x−xo+a) …(3)
【0084】
補正係数kを式(2)のように定めるのは、観測期間d中に画像が背景部2から中間調部7に変化する場合に、上記の式(1)で表される補正量yを補正対象画素の元の画素値に加算して入力画像データSiの画素値を補正したときの、中間調部1の後方端部1Bでの過補正による濃度増加分が、後方エッジ1bの画素値Cとエッジ後画素値eとの差の後方エッジ1bの画素値Cに対する比に、ほぼ反比例するからである。
【0085】
したがって、図15に示したように中間調画像8中に副走査方向に長い白細線9または白抜き文字が存在する場合を別にして、後方エッジ1b後の観測期間dにおいて画像が背景濃度を維持し、中間調部7に変化しない場合には、k=1となって、式(3)で表される補正量yは、式(1)で表される補正量と同じになり、階調補正手段240からの入力画像データSiの画素値が、図5(A)の実線で示すような値であるとき、データ補正部250からの出力画像データSoの画素値は、xo−a≦x≦xoの範囲では同図の破線で示すような値となる。
【0086】
これに対して、後方エッジ1b後の観測期間dにおいて画像が背景部2から中間調部7に変化する場合には、0≦k<1となって、式(3)で表される補正量yは、観測期間dにおいて画像が背景濃度を維持する場合の式(1)で表される補正量より小さくなり、階調補正手段240からの入力画像データSiの画素値が、図5(B)の実線で示すような値であるとき、データ補正部250からの出力画像データSoの画素値は、xo−a≦x≦xoの範囲では同図の鎖線で示すような値となる。
【0087】
そして、このように画素値が補正された出力画像データSoが、画像処理部200からの画像記録信号として画像出力部300に供給されて、画像出力部300で出力されることによって、図13(A)に示したように、画像が中間調部1から背景部2に変化した後、背景濃度を維持する場合には、図13(B)の実線で示すように、破線で示す中間調部1の後方端部1Bでの濃度低下が防止されるとともに、図13(C)に示したように、画像が中間調部1から背景部2に変化した直後に、再び中間調部7に変化する場合には、中間調部1の後方端部1Bでの濃度低下が、過補正により濃度が高くなることなく防止される。
【0088】
なお、図13(B)は、入力網点面積率40%のパッチをスクリーン線数400ライン/インチでブラック単色で出力したときの濃度測定結果を示し、破線はデータ補正部250で画素値を補正しない場合である。
【0089】
補正係数kは、式(2)に準じるものであれば、式(2)以外の算出式によって求めてもよい。また、補正量yも、中間調部1の後方端部1Bでの濃度低下の特性に応じて、式(3)以外の関数式によって算出するようにしてもよい。
【0090】
また、上記の例は、特性記述手段252にYMCKの各色につき共通の補正対象画素数aおよび画素値補正量bを記述する場合であるが、各色ごとの補正対象画素数aおよび画素値補正量bをストアしたLUTを用意するようにしてもよい。また、画像出力部300でのスクリーン線数ごとに異なる補正対象画素数aおよび画素値補正量bを記述するようにしてもよい。
【0091】
さらに、特性記述手段252にLUTを用いずに、図4に示したような後方エッジ1bの画素値Cに対する補正対象画素数aおよび画素値補正量bの関係を関数式で表現したときの、関数式の係数を特性記述手段252に保持しておいて、その係数を用いて補正対象画素数aおよび画素値補正量bを算出するようにしてもよい。
【0092】
図6は、図1の画像処理部200の第2の例を示し、中間調画像中に副走査方向に長い白細線または白抜き文字が存在する場合に対応させた例である。
【0093】
この例では、透過中性濃度変換手段210からの透過中性濃度の信号Re,Ge,Beが、絵文字分離手段270に供給されて、絵文字分離手段270において、信号Re,Ge,Beから、画像の属性が絵柄と文字(細線を含む)に分けられて検出され、その画像属性を示す情報が、画像属性保持手段280に保持されて、画像属性保持手段280から、画像処理部200の色補正手段220、墨版生成下色除去手段230、階調補正手段240およびデータ補正部250と、画像出力部300のスクリーンジェネレータ390に送られる。
【0094】
そして、色補正手段220、墨版生成下色除去手段230および階調補正手段240では、画像属性に応じて上述した変換がなされ、データ補正部250では、画像属性に応じて後述するように画素値が補正され、スクリーンジェネレータ390では、画像属性に応じて適切なスクリーンが選択される。データ補正部250を除いて、画像処理部200および画像出力部300のその他については、上述したのと同じである。
【0095】
この例において、データ補正部250で後述する画素値の補正を行わなかった場合には、図15(A)に示したように中間調画像8中に副走査方向に長い白細線9が存在するとき、同図(C)に破線で示すように、白細線9の手前の中間調部1の白細線9と接する後方端部1Bで濃度低下を生じるが、その濃度低下は僅かであることを、実験により確認した。また、このとき、上記の式(1)で表される補正量yを補正対象画素の元の画素値に加算した場合には、図15(B)に黒く塗り潰して示し、同図(C)に鎖線で示すように、過補正により後方端部1Bの濃度が高くなることが認められた。中間調画像中に白抜き文字が存在するときにも、同様であった。
【0096】
図7は、画像処理部200の図6に示した第2の例に対応する、データ補正部250の第2の例を示し、そのデータ補正部250は、エッジ抽出手段251、特性記述手段252、画素値補正手段253およびエッジ後画素値算出手段254によって構成される。
【0097】
エッジ抽出手段251は、第1の例と同様に、階調補正手段240からの入力画像データSiから、図14(A)に示すように、画像が副走査方向に中間調部1から背景部2に変化するときの、その中間調部1の背景部2と接する後方エッジ1bを抽出して、その後方エッジ1bの画素値Cを特性記述手段252に供給するとともに、確定したエッジ長(中間調部1の副走査方向における画素数)Dを画素値補正手段253に供給する。
【0098】
特性記述手段252は、第1の例と同様に、一組のLUTにより構成されて、あらかじめこれに、画像が副走査方向に中間調部1から背景部2に変化した後、背景濃度を維持するとともに、後方エッジ1b後の主走査方向の隣接画素および近傍画素も背景濃度となるときの、その中間調部1の後方端部1Bで生じる濃度低下の特性として、図4(A)に示すような、後方エッジ1bの画素値Cに対する補正対象画素数(補正範囲)aの関係、および同図(B)に示すような、後方エッジ1bの画素値Cに対する後方エッジ1bの画素値の補正量(網点面積率)bの関係が、ストアされる。
【0099】
そして、第1の例と同様に、エッジ抽出手段251から特性記述手段252に供給される後方エッジ1bの画素値Cは、この特性記述手段252の一組のLUTにアドレスとして供給されて、その一組のLUTから後方エッジ1bの画素値Cに対応した補正対象画素数aおよび画素値補正量bが読み出され、その読み出された補正対象画素数aおよび画素値補正量bが、画素値補正手段253に供給される。
【0100】
エッジ後画素値算出手段254は、この例では、図14(A)に示すように、対象とする副走査方向ラインLp上の後方エッジ1bの次の画素を、主走査方向には中心とし、副走査方向には先頭とする、主走査方向には幅dsに渡り、副走査方向には幅dpに渡る、一定領域E中の画素の画素値を観測し、例えば領域E中の画素の影響度をすべて1として、その領域Eにおける画素値の平均値を、後方エッジ1b後の画素値eとして算出する。
【0101】
観測領域Eは、図15に示したように中間調画像8中に副走査方向に長い白細線9または白抜き文字が存在する場合に、中間調部1の後方端部1Bの現像中に図16において上述したようにトナーtbに対して影響を及ぼす潜像領域とする。この例では、画像形成装置の出力解像度を16画素/mm(400画素/インチ)として、主走査方向の幅dsおよび副走査方向の幅dpがそれぞれ24画素の範囲を観測領域Eとする。そして、エッジ後画素値算出手段254は、その算出したエッジ後画素値eを画素値補正手段253に供給する。
【0102】
画素値補正手段253は、第1の例と同様に、エッジ抽出手段251から供給された上記のエッジ長Dが、特性記述手段252から供給された補正対象画素数aより大きいときに、階調補正手段240からの入力画像データSiの画素値を補正すると判定する。
【0103】
そして、図8(A)(B)に示すように、副走査方向の画素位置をx、後方エッジ1bの副走査方向の画素位置をxoとするとき、画素値補正手段253では、入力画像データSiの画素値を補正すると判定したときには、第1の例と同様に、上記の式(2)によって補正係数kを求め、その補正係数kを上記の式(1)に乗じた上記の式(3)によって補正量yを算出して、その式(3)で表される補正量yを、xo−a≦x≦xoの範囲の補正対象画素の元の画素値に加算する。ただし、エッジ後画素値eが後方エッジ1bの画素値Cより大きいときには、補正係数kをゼロとする。補正係数kを式(2)のように定めるのは、第1の例と同様の理由による。
【0104】
したがって、図13(C)に示したように画像が副走査方向に中間調部1から背景部2に変化した直後に中間調部7に変化する場合を別にして、中間調画像中に副走査方向に長い白細線および白抜き文字が存在しない場合には、k=1となって、式(3)で表される補正量yは、式(1)で表される補正量と同じになり、階調補正手段240からの入力画像データSiの画素値が、図8(A)の実線で示すような値であるとき、データ補正部250からの出力画像データSoの画素値は、xo−a≦x≦xoの範囲では同図の破線で示すような値となる。
【0105】
これに対して、図15に示したように中間調画像8中に副走査方向に長い白細線9または白抜き文字が存在する場合には、0≦k<1となって、式(3)で表される補正量yは、中間調画像中に副走査方向に長い白細線および白抜き文字が存在しない場合の式(1)で表される補正量より小さくなり、階調補正手段240からの入力画像データSiの画素値が、図8(B)の実線で示すような値であるとき、データ補正部250からの出力画像データSoの画素値は、xo−a≦x≦xoの範囲では同図の鎖線で示すような値となる。
【0106】
そして、このように画素値が補正された出力画像データSoが、画像処理部200からの画像記録信号として画像出力部300に供給されて、画像出力部300で出力されることによって、中間調画像中に副走査方向に長い白細線および白抜き文字が存在しない場合には、図14(B)の実線で示すように、破線で示す中間調部1の後方端部1Bでの濃度低下が防止されるとともに、図15に示したように中間調画像8中に副走査方向に長い白細線9または白抜き文字が存在する場合には、同図(C)の実線で示すように、白細線9または白抜き文字の手前の中間調部1の白細線9または白抜き文字と接する後方端部1Bでの濃度低下が、過補正により鎖線のように濃度が高くなることなく防止される。
【0107】
なお、図14(B)および図15(C)も、入力網点面積率40%のパッチをスクリーン線数400ライン/インチでブラック単色で出力したときの濃度測定結果を示す。
【0108】
上記の例は、図7のエッジ後画素値算出手段254で、観測領域E中の画素の影響度をすべて1として、エッジ後画素値eを算出する場合であるが、対象とする副走査方向ライン上の後方エッジからの主走査方向および副走査方向の距離に応じて、それぞれの画素の影響度を細かく定義し、それぞれの画素の画素値に、その影響度を掛け合わせた結果の平均値を、エッジ後画素値eとすることによって、さらに精密な補正を行うようにしてもよい。
【0109】
また、補正係数kを式(2)以外の算出式によって求め、または補正量yを式(3)以外の関数式によって算出するなど、第1の例と同様の変更をすることができる。
【0110】
以上の第2の例は、第1の例の図3のエッジ後画素値算出手段254では、副走査方向に一定範囲の観測領域d中の画素の画素値を観測するのに対して、第2の例の図7のエッジ後画素値算出手段254では、主走査方向および副走査方向に一定範囲の観測領域E中の画素の画素値を観測する点においてのみ、第1の例と異なる。したがって、画像処理部200は、必ずしも図6に示したように絵文字分離手段270および画像属性保持手段280を有する必要はない。
【0111】
しかし、図6に示したように、画像処理部200を、絵文字分離手段270によって画像の属性を絵柄と文字に分けて検出し、その画像属性を示す情報を画像属性保持手段280に保持する構成とする場合には、図7のエッジ後画素値算出手段254で観測領域E中の画素の画素値を観測しなくても、画像属性保持手段280からの画像属性情報から、中間調画像中に副走査方向に長い白細線または白抜き文字が存在するか否かを判別することができる。
【0112】
そこで、第2の例の別の例として、図7のデータ補正部250は、エッジ後画素値算出手段254を設けることなく、したがって画素値補正手段253で上記の式(2)により補正係数kを求めることなく、画素値補正手段253では、画像属性保持手段280からの画像属性情報から、対象となる後方エッジ1bが絵柄部分であるか文字部分であるかを判定して、後方エッジ1bが絵柄部分であるときには、上記の式(3)においてk=1として補正量yを算出して、補正対象画素の元の画素値に加算し、後方エッジ1bが文字部分であるときには、式(3)においてkを1より小さい一定数koとして補正量yを算出して、補正対象画素の元の画素値に加算する。
【0113】
一定数koは、後方エッジ1bが文字部分であるとき、すなわち図15に示したように中間調画像8中に副走査方向に長い白細線9または白抜き文字が存在するときの、上記の観測領域Eにおける画素値の平均値eの後方エッジ1bの画素値Cに対する比率e/Cを一義的に定めて、式(2)により決定し、例えば、e/C=0.8として、ko=0.2とする。
【0114】
さらに、第3の例として、第1の例と第2の例を組み合わせて、画像が副走査方向に中間調部から背景部に変化した直後に再び中間調部に変化する場合と、中間調画像中に副走査方向に長い白細線または白抜き文字が存在する場合の、両方に対応させることもできる。
【0115】
この場合には、画像処理部200を図6のように絵文字分離手段270および画像属性保持手段280を有するものとし、図6のデータ補正部250を図7のようにエッジ後画素値算出手段254を有するものとして、そのエッジ後画素値算出手段254で、第1の例のように、後方エッジ1b後の副走査方向の一定領域dにおける画素値の平均値をエッジ後画素値eとして算出し、画素値補正手段253で、上記の式(2)によって補正係数kを求める。
【0116】
さらに、画素値補正手段253では、画像属性保持手段280からの画像属性情報から、対象となる後方エッジ1bが絵柄部分であるか文字部分であるかを判定して、後方エッジ1bが絵柄部分であるときには、第1の例のように、式(3)によって補正量yを算出して、補正対象画素の元の画素値に加算し、後方エッジ1bが文字部分であるときには、式(3)に上記の1より小さい一定数koを乗じた次の一次式(4)によって補正量yを算出して、補正対象画素の元の画素値に加算する。
【0117】
y=ko×k×(b/a)×(x−xo+a) …(4)
【0118】
以上のように、第1の例によれば、画像が副走査方向に中間調部から背景部に変化した直後に再び中間調部となる場合に、第2の例によれば、中間調画像中に副走査方向に長い白細線または白抜き文字が存在する場合に、さらに第3の例によれば、その2つの場合に、それぞれ、過補正により濃度が高くなることなく、画像が副走査方向に中間調部から背景部に変化するときの、中間調部の背景部と接する後方端部での濃度低下を防止することができる。
【0119】
しかも、画像出力装置または画像出力部の大型化や高コスト化をきたすことがないとともに、スクリーン線数の増加により出力画像の高解像度化を達成することとの両立が可能になる。
【0120】
〔第2の実施形態…図9〜図12、図13〜図15〕
図9は、この発明の画像処理装置の一例を用い、この発明の画像形成装置の一例を用いたネットワークプリンタシステムの全体構成を示す。このネットワークプリンタシステムでは、ネットワーク400上に、クライアント装置500、印刷装置600および他の装置900が接続される。
【0121】
ネットワーク400は、例えばイーサネット(Ethernet:米国Xerox社商標)で、クライアント装置500、印刷装置600および他の装置900のアプリケーションに応じて、複数のプロトコルが動作するものとされる。
【0122】
クライアント装置500は、複数のクライアント装置501,502…からなるもので、それぞれのクライアント装置501,502…は、コンピュータやワークステーションなどからなり、それぞれ印刷装置600や他の装置900に対して、ページ記述言語(Page Discription Language:以下、PDLと称する)で記述された印刷情報を送出する。
【0123】
このネットワークプリンタシステムは、OPI(Open PrePressInterface:米国Aldus社商標)システムに対応するもので、クライアント装置500からのPDLで記述された印刷情報、すなわちPDLコマンド/データには、OPIシステムに対応したOPIコマンドが含まれることがある。
【0124】
OPIシステムは、ネットワークを介してクライアント装置および複数の印刷装置が接続され、その複数の印刷装置の少なくとも1台は記憶装置部に高解像度のイメージデータを保持し、クライアント装置は上記の高解像度イメージデータに対応する低解像度情報により編集処理を行い、高解像度イメージデータを保持する印刷装置はクライアント装置からのページレイアウトプログラムの印刷情報に基づいて高解像度イメージデータを出力するシステムで、ネットワーク上のトラフィックを増大させることなく、かつクライアント装置の負荷を増大させることなく、イメージデータのページレイアウト処理をすることができるものである。
【0125】
印刷装置600は、この発明の画像形成装置の一例で、この例では、上記のOPIシステムに対応したものである。印刷装置600は、画像処理部700と画像出力部800からなり、画像処理部700は、この発明の画像処理装置の一例である。画像出力部800は、図1に示した第1の実施形態の画像出力部300と同様に、電子写真方式の、かつ二成分磁気ブラシ現像方式によるものである。画像処理部700と画像出力部800は、物理的に別個の装置とされてもよいし、画像処理部700が画像出力部800内に組み込まれて物理的には1個の装置とされてもよい。
【0126】
他の装置900は、印刷装置600以外の印刷装置や、プリントサーバ、ディスクサーバ、メイルサーバなどのサーバ装置などである。これら印刷装置やサーバ装置なども、それぞれ複数のものからなる。
【0127】
印刷装置600の画像処理部700は、通信制御部710、主制御部720、磁気ディスク装置部730、バッファメモリ740および出力部制御部750を備える。
【0128】
通信制御部710は、画像処理部700をネットワーク400を介してクライアント装置500および他の装置900に接続し、例えばイーサネットの制御方式として用いられるCSMA/CD(Carrier Sense Multiple Access/Collision Detect)によって通信を制御する。
【0129】
通信制御部710によりクライアント装置500や他の装置900から画像処理部700に入力された情報は、通信制御部710から主制御部720に渡され、主制御部720において、通信プロトコルの解析およびPDLの解釈・実行がなされて、画像出力部800で出力する画像データが展開されるとともに、後述するように、その画像データの画素値が補正され、その補正後の画像データがバッファメモリ740に書き込まれる。
【0130】
磁気ディスク装置部730には、通信制御部710、主制御部720、バッファメモリ740および出力部制御部750を含む画像処理部700全体、および画像出力部800を制御する、オペレーションシステム、デバイスドライバおよびアプリケーションソフトウエアがインストールされ、これらオペレーションシステムなどは、磁気ディスク装置部730から図では省略した主記憶装置部に随時、ロードされて実行される。
【0131】
また、磁気ディスク装置部730には、OPIシステムに対応した上記の高解像度イメージデータがストアされ、その高解像度イメージデータは、上記のOPIコマンドにより磁気ディスク装置部730から主制御部720に随時、読み出される。なお、磁気ディスク装置部730は、上記の主記憶装置部やバッファメモリ740の容量が不足した場合には、データの一時待避場所として利用される。
【0132】
上記のように、バッファメモリ740には主制御部720で得られた出力画像データが一時保存される。そして、出力部制御部750が画像出力部800と通信しながらバッファメモリ740を制御することによって、その出力画像データがバッファメモリ740から読み出されて画像出力部800に送出され、画像出力部800において出力画像が得られる。
【0133】
図10に示すように、主制御部720は、通信プロトコル解析制御部721、PDLコマンド/データ解析部722、イメージ展開部770、文字展開部724、色判定部725、情報結合部726および補正描画部790を有し、通信プロトコル解析制御部721が通信制御部710と接続され、補正描画部790がバッファメモリ740と接続される。なお、図10では図9に示した磁気ディスク装置部730を省略している。
【0134】
上記のようにクライアント装置500や他の装置900から通信制御部710に入力された情報は、通信制御部710から通信プロトコル解析制御部721に入力される。この通信プロトコル解析制御部721に入力される情報には、読み取り画像情報やコード情報が混在するPDLで記述された印刷情報、すなわちPDLコマンド/データが含まれる。また、そのPDLコマンド/データには、OPIコマンドが含まれることがある。
【0135】
通信プロトコル解析制御部721では、その入力された情報のプロトコルを解析して、入力された情報のうち、PDLコマンド/データは、PDLコマンド/データ解析部722に転送する。通信プロトコル解析制御部721は、上記の複数のプロトコルに対応するものとされ、例えばTCP/IP,AppleTalk(米国Apple社商標)、IPX/SPXをサポートするものとされる。
【0136】
画像処理部700からクライアント装置500や他の装置900に対して情報を送る場合には、通信プロトコル解析制御部721は、クライアント装置500や他の装置900に合わせた通信プロトコルの制御をして、その情報を通信制御部710に出力する。
【0137】
通信制御部710および通信プロトコル解析制御部721を介してPDLコマンド/データ解析部722に入力されたPDLコマンド/データは、PDLコマンド/データ解析部722で解析される。PDLコマンド/データ解析部722では、ポストスクリプト(PostScript:米国AdobeSystems社商標)やインタプレス(InterPress:米国Xerox社商標)などを含む複数のPDLを解析して、中間的なコードデータに変換する。
【0138】
PDLコマンド/データ解析部722で得られた、画像出力部800の解像度の情報や、輪郭、位置、回転角などの画像形状情報は、PDLコマンド/データ解析部722からイメージ展開部770に渡され、イメージ展開部770は、これら情報により、画像出力部800で出力する画像データを展開する。
【0139】
この場合、PDLコマンド/データ解析部722からのコードデータが文字情報を含んでいるときには、イメージ展開部770は、文字展開部724からアウトライン情報を取り入れて、文字についての画像データを展開する。また、イメージ展開部770は、PDLコマンド/データ解析部722からのコードデータに基づいて、データの圧縮・伸長、画像の拡大・縮小、回転・鏡像化、解像度変換などの処理をする。
【0140】
色判定部725では、PDLコマンド/データ解析部722で解析されたPDLコマンド/データの色情報に基づいて、イメージ展開部770で展開された画像データをYMCKの各色ごとの画像データに変換ためのパラメータを生成し、そのパラメータを情報結合部726に送出する。情報結合部726では、色判定部725からのパラメータによって、イメージ展開部770で展開された画像データがYMCKの各色ごとの画像データに変換される。
【0141】
この情報結合部726からのYMCKの各色ごとの画像データが、入力画像データとして補正描画部790に供給されて、補正描画部790において、後述するように入力画像データの画素値が補正され、その補正後のYMCKの各色ごとの画像データが、出力画像データとしてバッファメモリ740に書き込まれる。バッファメモリ740からは、YMCKの各色ごとに画像データが読み出され、その読み出された画像データが、画像出力部800に供給される。
【0142】
図11に示すように、画像出力部800は、画像信号制御部810、レーザ駆動部820および画像露光部830を備え、画像処理部700のバッファメモリ740から読み出された画像データが、画像信号制御部810によりレーザ変調信号に変換され、そのレーザ変調信号がレーザ駆動部820に供給されて、レーザ駆動部820により、画像露光部830のレーザダイオード831が駆動される。
【0143】
図11では省略しているが、画像出力部800では、このように画像信号制御部810からのレーザ変調信号により変調された、レーザダイオード831からのレーザ光が、感光体ドラム上を走査することによって、感光体ドラム上に静電潜像が形成され、その静電潜像が現像器によりトナー像に現像され、そのトナー像が転写器により用紙上に転写されることによって、用紙上に画像が出力される。
【0144】
図12は、主制御部720中のイメージ展開部770および補正描画部790などの要部の具体的構成を示す。イメージ展開部770は、PDLコマンド/データ解析部722からのコードデータを、文字、線/図形および読み取り画像の3つの画像オブジェクトごとに画像データに展開して、描画を行う。
【0145】
すなわち、文字情報は、文字展開部724に送られてフォント展開されることにより、文字のビットマップデータが生成され、情報結合部726に渡される。読み取り画像情報は、読み取り画像変換部771において解像度変換などの画像変換処理がなされた上で、情報結合部726に渡される。
【0146】
線/図形の情報は、座標変換部773により座標変換されて、細線、線/面画および矩形ごとに、PDLに記述された画像として描画される。すなわち、細線部は、細線描画部774により描画されて、情報結合部726に渡され、線/面画の部分は、線/面画描画部775により描画されて、情報結合部726に渡され、矩形部は、矩形描画部776により描画されて、情報結合部726に渡される。
【0147】
また、線/面画描画部775の出力は、エッジ検出部777に供給されて、エッジ検出部777において、線/面画の画像の副走査方向の後方エッジが検出されるとともに、矩形描画部776の出力は、エッジ検出部778に供給されて、エッジ検出部778において、矩形の画像の副走査方向の後方エッジが検出される。
【0148】
情報結合部726では、各画像オブジェクトごとの画像を重ね合わせて、1ページの画像イメージを構成するとともに、オブジェクトごとに色判定部725から得られた情報をもとに色変換などの処理をする。また、情報結合部726は、オブジェクトの属性情報を保持して、図11の画像出力部800の画像信号制御部810におけるスクリーンの切り換えに供する。
【0149】
補正描画部790は、エッジ蓄積部791、ページイメージ部792、特性記述部793、濃度低下判定部794、補正係数算出部796およびエッジ再描画部795によって構成される。
【0150】
エッジ蓄積部791では、イメージ展開部770のエッジ検出部777および778からの後方エッジ情報をエッジリストとして蓄積する。ページイメージ部792では、情報結合部726から合成されたページイメージを得て、特性記述部793、濃度低下判定部794、補正係数算出部796およびエッジ再描画部795に転送する。
【0151】
特性記述部793には、線/面画および矩形の画像につき、第1の実施形態の図3または図7の特性記述手段252と同様に、図4(A)(B)に示したような、後方エッジの画素値Cに対応した補正対象画素数aおよび画素値補正量bが、あらかじめ記述される。また、線/面画および矩形の画像の、副走査方向の後方端部が濃度低下を生じる条件が、あらかじめ記述される。
【0152】
特性記述部793は、濃度低下判定部794からの要求によって、その濃度低下を生じる条件を、濃度低下判定部794に送出するとともに、濃度低下判定部794から後方エッジの画素値Cが供給されたとき、その画素値Cに対応した補正対象画素数aおよび画素値補正量bを、エッジ再描画部795に送出する。
【0153】
濃度低下判定部794は、ページイメージ部792からページイメージが転送されたとき、エッジ蓄積部791に蓄積されたエッジリストと、自身の要求により特性記述部793から得た上記の条件とに基づいて、副走査方向の後方端部において濃度低下を生じると予想される画像の後方エッジを判定し、その判定結果を補正係数算出部796およびエッジ再描画部795に送出する。
【0154】
第1の例として、補正係数算出部796は、濃度低下判定部794で判定された図13に示すような後方エッジ1b後の一定期間(一定領域)dに渡って、副走査方向に連続する画素の画素値を観測して、その期間d中に画像が背景部2から中間調部7に変化したときには、その期間dにおける画素値の平均値を後方エッジ1b後の画素値eとして算出し、さらに上記の式(2)によって補正係数kを求める。
【0155】
観測領域dは、第1の実施形態の第1の例と同様の潜像領域とし、この例では後方エッジ1b後の24画素の期間とする。第1の実施形態の第1の例と同様に、観測期間d中に背景部2から中間調部7に変化しなかったときには、エッジ後画素値eをゼロとし、またエッジ後画素値eが後方エッジ1bの画素値Cより大きいときには、補正係数kをゼロとする。
【0156】
エッジ再描画部795は、濃度低下判定部794からの判定結果と、特性記述部793からの補正対象画素数aおよび画素値補正量bと、補正係数算出部796からの補正係数kとによって、ページイメージ部792から転送されたページイメージの、線/面画および矩形の画像の濃度低下を生じると予想される副走査方向の後方端部を再描画し、その再描画後のページイメージをバッファメモリ740に転送する。
【0157】
その再描画は、第1の実施形態と同様に、式(3)で表される一次式により補正量yを算出して、その算出した補正量yを補正対象画素の元の画素値に加算することによって行う。
【0158】
したがって、この第1の例においては、線/面画または矩形の画像が、図13(C)に示したように副走査方向に中間調部1から背景部2に変化した直後に中間調部7となる場合にも、過補正により濃度が高くなることなく、中間調部1の後方端部1Bの濃度低下が防止される。
【0159】
第2の例として、補正係数算出部796は、濃度低下判定部794で判定された、図14(A)に示すような対象とする副走査方向ラインLp上の後方エッジ1b後の、それぞれ主走査方向および副走査方向に幅dsおよびdpに渡る、一定領域E中の画素の画素値を観測して、例えば領域E中の画素の影響度をすべて1として、その領域Eにおける画素値の平均値を、後方エッジ1b後の画素値eとして算出し、さらに上記の式(2)によって補正係数kを求める。
【0160】
観測領域Eは、第1の実施形態の第2の例と同様の潜像領域とし、この例では主走査方向および副走査方向にそれぞれ24画素の領域とする。第1の実施形態の第2の例と同様に、エッジ後画素値eが後方エッジ1bの画素値Cより大きいときには、補正係数kをゼロとする。
【0161】
エッジ再描画部795での再描画は、第1の実施形態と同様に、式(3)で表される一次式により補正量yを算出して、その算出した補正量yを補正対象画素の元の画素値に加算することによって行う。
【0162】
したがって、この第2の例においては、線/面画または矩形の画像が、図15に示したように副走査方向に長い白細線9または白抜き文字を有する中間調画像8である場合にも、過補正により濃度が高くなることなく、白細線9または白抜き文字の手前の中間調部1の白細線9または白抜き文字と接する後方端部1Bでの濃度低下が防止される。
【0163】
また、第2の例の別の例として、エッジ再描画部795では、情報結合部726からオブジェクトの属性情報を得て、その属性情報から、対象となる後方エッジ1bのオブジェクトが細線または文字であるか否かを判定して、オブジェクトが細線および文字でないときには、上記の式(3)においてk=1として補正量yを算出して、補正対象画素の元の画素値に加算し、オブジェクトが細線または文字であるときには、式(3)においてkを1より小さい一定数koとして補正量yを算出して、補正対象画素の元の画素値に加算する。一定数koは、第1の実施形態の第2の例の別の例と同様に、一義的に決定し、例えば0.2とする。
【0164】
さらに、第3の例として、第1の例と第2の例を組み合わせて、補正係数算出部796で、第1の例のように、後方エッジ1b後の副走査方向の一定領域dにおける画素値の平均値をエッジ後画素値eとして算出して、上記の式(2)によって補正係数kを求め、エッジ再描画部795では、情報結合部726からのオブジェクト属性情報から、対象となる後方エッジ1bのオブジェクトが細線または文字であるか否かを判定して、オブジェクトが細線および文字でないときには、第1の例のように、式(3)によって補正量yを算出して、補正対象画素の元の画素値に加算し、オブジェクトが細線または文字であるときには、式(3)に上記の1より小さい一定数koを乗じた上記の一次式(4)によって補正量yを算出して、補正対象画素の元の画素値に加算する。
【0165】
この第3の例によれば、線/面画または矩形の画像が、図13(C)に示したように副走査方向に中間調部1から背景部2に変化した直後に中間調部7となる場合にも、過補正により濃度が高くなることなく、中間調部1の後方端部1Bでの濃度低下が防止されるとともに、線/面画または矩形の画像が、図15に示したように副走査方向に長い白細線9または白抜き文字を有する中間調画像8である場合にも、過補正により濃度が高くなることなく、白細線9または白抜き文字の手前の中間調部1の白細線9または白抜き文字と接する後方端部1Bでの濃度低下が防止される。
【0166】
なお、この第2の実施形態においても、補正係数kを式(2)以外の算出式によって求め、または補正量yを一次式(3)以外の関数式によって算出するなど、第1の実施形態と同様の変更をすることができる。
【0167】
また、上記の例は、補正描画部790の各機能をソフトウエアにより実現する場合であるが、高速化のために同等の機能を有するハードウエアにより補正描画部790を構成してもよい。
【0168】
この第2の実施形態によれば、PDLから画像データを展開する画像処理装置において、またはそのような画像処理装置を画像処理部として備える画像形成装置において、画像が副走査方向に中間調部から背景部に変化した直後に再び中間調部となる場合に、または中間調画像中に副走査方向に長い白細線または白抜き文字が存在する場合に、過補正により濃度が高くなることなく、画像が副走査方向に中間調部から背景部に変化するときの、中間調部の背景部と接する後方端部での濃度低下を防止することができる。
【0169】
しかも、画像出力装置または画像出力部の大型化や高コスト化をきたすことがないとともに、スクリーン線数の増加により出力画像の高解像度化を達成することとの両立が可能になる。
【0170】
特に、この実施形態によれば、クライアント装置で作成された、濃度低下を生じやすい図形画像などのグラフィックス画像の濃度低下を確実に防止することができる利点がある。
【0171】
【発明の効果】
上述したように、この発明によれば、画像形成装置ないし画像出力装置の大型化や高コスト化をきたすことなく、かつスクリーン線数の増加により出力画像の高解像度化を達成することとの両立が可能になるとともに、画像が副走査方向に中間調部から背景部に変化した直後に再び中間調部となる場合、または中間調画像中に副走査方向に長い白細線または白抜き文字が存在する場合に、過補正となることなく、画像が副走査方向に中間調部から背景部に変化するときの、中間調部の背景部と接する後方端部での濃度低下を防止することができる
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の画像形成装置の一例としてのデジタルカラー複写機の全体構成を示す図である。
【図2】図1の複写機の画像処理部の第1の例を示す図である。
【図3】図2の画像処理部のデータ補正部の一例を示す図である。
【図4】図3のデータ補正部の特性記述手段に記述される内容の一例を示す図である。
【図5】図3のデータ補正部の画素値補正手段で画素値が補正される態様の一例を示す図である。
【図6】図1の複写機の画像処理部の第2の例を示す図である。
【図7】図6の画像処理部のデータ補正部の一例を示す図である。
【図8】図7のデータ補正部の画素値補正手段で画素値が補正される態様の一例を示す図である。
【図9】この発明の画像処理装置の一例を用いたネットワークプリンタシステムの全体構成を示す図である。
【図10】図9のシステムの画像処理部の一例を示す図である。
【図11】図9のシステムの画像出力部の一例を示す図である。
【図12】図10の画像処理部の主制御部の要部の一例を示す図である。
【図13】この発明で問題とする濃度低下の態様と、それがこの発明で防止されることを示す図である。
【図14】この発明で問題とする濃度低下の態様と、それがこの発明で防止されることを示す図である。
【図15】この発明で問題とする濃度低下の態様と、それがこの発明で防止されることを示す図である。
【図16】この発明で問題とする濃度低下が生じる理由を示すための図である。
【符号の説明】
1,7 中間調部
1B 後方端部
1b 後方エッジ
2 背景部
8 中間調画像
9 白細線
d,E 観測領域
200 画像処理部
250 データ補正部
251 エッジ抽出手段
252 特性記述手段
253 画素値補正手段
254 エッジ後画素値算出手段
270 絵文字分離手段
280 画像属性保持手段
700 画像処理部
720 主制御部
722 PDLコマンド/データ解析部
770 イメージ展開部
790 補正描画部
791 エッジ蓄積部
792 ページイメージ部
793 特性記述部
794 濃度低下判定部
795 エッジ再描画部
796 補正係数算出部
Claims (14)
- 記録媒体上に画像を形成する画像形成装置において、
画素ごとに記録媒体上での位置情報と画素値情報とを有する、多数画素についての入力画像データを取得する画像取得手段と、
その入力画像データの画素値が前記記録媒体上での副走査方向において中間画素値から背景画素値に変化するエッジ画素を抽出するエッジ抽出手段と、
そのエッジ画素が絵柄部分であるか文字部分であるかを示す画像属性情報を取得する画像属性取得手段と、
前記エッジ画素後の前記副走査方向における一定領域中の画素の画素値の平均値を、エッジ後画素値として算出するエッジ後画素値算出手段と、
前記エッジ画素の前記記録媒体上での位置であるエッジ位置、前記エッジ画素の画素値であるエッジ画素値、前記エッジ後画素値、および前記画像属性情報に基づいて、前記入力画像データの中間画素値を有する画素の画素値を補正する補正手段と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1の画像形成装置において、
前記補正手段は、前記エッジ画素値により、画素値基本補正量を決定し、前記エッジ画素値、前記エッジ後画素値および前記画像属性情報により、補正係数を決定して、前記画素値基本補正量に前記補正係数を乗じることによって、画素値を補正すべき補正対象画素に対する画素値補正量を決定することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1の画像形成装置において、
前記補正手段は、前記エッジ画素値および前記エッジ後画素値により、補正基本係数を算出し、前記画像属性情報が前記エッジ画素が絵柄部分であることを示すときには、前記補正基本係数を前記補正係数とし、前記画像属性情報が前記エッジ画素が文字部分であることを示すときには、前記補正基本係数に定数を乗じた結果を前記補正係数とすることを特徴とする画像形成装置。 - 記録媒体上に画像を形成する画像形成装置において、
画素ごとに記録媒体上での位置情報と画素値情報とを有する、多数画素についての入力画像データを取得する画像取得手段と、
その入力画像データの画素値が前記記録媒体上での副走査方向において中間画素値から背景画素値に変化するエッジ画素を抽出するエッジ抽出手段と、
そのエッジ画素が絵柄部分であるか文字部分であるかを示す画像属性情報を取得する画像属性取得手段と、
前記エッジ画素の前記記録媒体上での位置であるエッジ位置、前記エッジ画素の画素値であるエッジ画素値、および前記画像属性情報に基づいて、前記入力画像データの中間画素値を有する画素の画素値を補正する補正手段と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項4の画像形成装置において、
前記補正手段は、前記エッジ画素値により、画素値基本補正量を決定し、前記画像属性情報が前記エッジ画素が絵柄部分であることを示すときには、前記画素値基本補正量を、画素値を補正すべき補正対象画素に対する画素値補正量とし、前記画像属性情報が前記エッジ画素が文字部分であることを示すときには、前記画素値基本補正量に定数を乗じた結果を、画素値を補正すべき補正対象画素に対する画素値補正量とすることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1〜5のいずれかの画像形成装置において、
前記補正手段は、前記エッジ画素までの中間画素値を有する画素数が所定数以下であるときには、当該エッジ画素以前の中間画素値を有する画素に対する画素値の補正を行わないことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1〜6のいずれかの画像形成装置において、
当該画像形成装置は、表面に現像剤層を保持する回転現像スリーブ形式の二成分磁気ブラシ現像器を備え、
前記補正手段での画素値補正量は、前記回転現像スリーブの現像剤層におけるトナー濃度の平均値からの部分的な低下に基づいて決定されている、
ことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項7の画像形成装置において、
前記補正手段での画素値補正量は、前記回転現像スリーブの回転方向における所定回転角ごとに決まる部分現像剤層ごとに、トナー濃度の平均値からの低下に基づいて決定されていることを特徴とする画像形成装置。 - ページ単位で画像を形成するための画像情報を処理する画像処理装置において、
画素ごとにページ上での位置情報と画素値情報とを有する、多数画素についての入力画像データを取得する画像取得手段と、
その入力画像データの画素値が前記ページ上での副走査方向において中間画素値から背景画素値に変化するエッジ画素を抽出するエッジ抽出手段と、
そのエッジ画素が絵柄部分であるか文字部分であるかを示す画像属性情報を取得する画像属性取得手段と、
前記エッジ画素後の前記副走査方向における一定領域中の画素の画素値の平均値を、エッジ後画素値として算出するエッジ後画素値算出手段と、
前記エッジ画素の前記ページ上での位置であるエッジ位置、前記エッジ画素の画素値であるエッジ画素値、前記エッジ後画素値、および前記画像属性情報に基づいて、前記入力画像データの中間画素値を有する画素の画素値を補正する補正手段と、
を備えることを特徴とする画像処理装置。 - 請求項9の画像処理装置において、
前記補正手段は、前記エッジ画素値により、画素値基本補正量を決定し、前記エッジ画素値、前記エッジ後画素値および前記画像属性情報により、補正係数を決定して、前記画素値基本補正量に前記補正係数を乗じることによって、画素値を補正すべき補正対象画素に対する画素値補正量を決定することを特徴とする画像処理装置。 - 請求項10の画像処理装置において、
前記補正手段は、前記エッジ画素値および前記エッジ後画素値により、補正基本係数を算出し、前記画像属性情報が前記エッジ画素が絵柄部分であることを示すときには、前記補正基本係数を前記補正係数とし、前記画像属性情報が前記エッジ画素が文字部分であることを示すときには、前記補正基本係数に定数を乗じた結果を前記補正係数とすることを特徴とする画像処理装置。 - ページ単位で画像を形成するための画像情報を処理する画像処理装置において、
画素ごとにページ上での位置情報と画素値情報とを有する、多数画素についての入力画像データを取得する画像取得手段と、
その入力画像データの画素値が前記ページ上での副走査方向において中間画素値から背景画素値に変化するエッジ画素を抽出するエッジ抽出手段と、
そのエッジ画素が絵柄部分であるか文字部分であるかを示す画像属性情報を取得する画像属性取得手段と、
前記エッジ画素の前記ページ上での位置であるエッジ位置、前記エッジ画素の画素値であるエッジ画素値、および前記画像属性情報に基づいて、前記入力画像データの中間画素値を有する画素の画素値を補正する補正手段と、
を備えることを特徴とする画像処理装置。 - 請求項12の画像処理装置において、
前記補正手段は、前記エッジ画素値により、画素値基本補正量を決定し、前記画像属性情報が前記エッジ画素が絵柄部分であることを示すときには、前記画素値基本補正量を、画素値を補正すべき補正対象画素に対する画素値補正量とし、前記画像属性情報が前記エッジ画素が文字部分であることを示すときには、前記画素値基本補正量に定数を乗じた結果を、画素値を補正すべき補正対象画素に対する画素値補正量とすることを特徴とする画像処理装置。 - 請求項9〜13のいずれかの画像処理装置において、
前記補正手段は、前記エッジ画素までの中間画素値を有する画素数が所定数以下であるときには、当該エッジ画素以前の中間画素値を有する画素に対する画素値の補正を行わないことを特徴とする画像処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18524797A JP3906874B2 (ja) | 1997-07-10 | 1997-07-10 | 画像形成装置および画像処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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