JP3831913B2 - 化合物半導体単結晶の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、化合物半導体単結晶の製造方法に関し、例えば化合物半導体の原料融液を冷却して垂直方向に単結晶を成長させる垂直グラジェントフリージング(以下、VGFとする。)法や垂直ブリッジマン(以下、VBとする。)法に適用して有用な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、化合物半導体単結晶インゴットを製造するにあたって、液体封止チョクラルスキー(LEC)法もしくは水平ブリッジマン(HB)法が工業的に用いられている。LEC法には、大口径で断面形状が円形のウエハーが得られる、液体封止剤(B2 O3 )を使用しているため高純度の結晶が得られるなどの長所がある反面、結晶成長方向の温度勾配が大きいため結晶中の転位密度が高くなり、その結晶を用いて作製したFET(電界効果トランジスタ)等の電子デバイスの電気的な特性が劣化してしまうという短所がある。一方、HB法には、結晶成長方向の温度勾配が小さいため低転位密度の結晶が得られるという長所がある反面、るつぼ内で化合物半導体の原料融液を固化させるため大口径化が困難である、得られたウエハーの断面形状はかまぼこ形になってしまうなどの短所がある。
【0003】
そこで、LEC法とHB法のそれぞれの長所を併せ持つ単結晶製造方法として、垂直グラジェントフリージング(VGF)法や垂直ブリッジマン(VB)法が提案されている。これらVGF法やVB法は、円筒形のるつぼを使用するため円形のウエハーが得られる、結晶成長方向の温度勾配が小さいため低転位密度の結晶が容易に得られるという長所を有する。しかし、VGF法及びVB法においては、炉内のわずかな温度変動の影響あるいはるつぼ壁の凹凸や異物の影響を受けやすく、双晶や多結晶が発生しやすいという欠点がある。
【0004】
それらの欠点のうち、炉内の温度変動の影響については、近年の温調技術の発展により解消されてきている。また、るつぼ壁からの多結晶の発生についても、液体封止剤(B2 O3 )の使用により防止できるようになった。
【0005】
しかしながら、双晶の発生に対しては未だ有効な防止策は提案されていない。特に、結晶の直胴部よりも、結晶育成開始点から直胴部に至るまでの結晶増径部における双晶発生の確率が高く、単結晶製造の歩留りを低下させる主な原因となっている。
【0006】
GaAsやInPやGaPのような閃亜鉛鉱型構造の化合物半導体単結晶を種結晶を用いて育成する場合、種結晶から直胴部へ至る増径部の角度と双晶の発生確率との間には密接な関係があることがわかっている。すなわち、(100)方位の結晶を育成する場合、増径部に(111)ファセット面が現れ、このファセット面から双晶が発生する。このことは、本発明者らの行った実験でも確認されている。すなわち、本発明者らが結晶育成を行ったところ、双晶の発生した結晶では、全ての双晶がファセット成長に沿って発生していた。
【0007】
(111)ファセットは(100)方位と54.7°の角度をなす。従って、一般には、(111)ファセット面が現れるのを防ぐために、増径部の角度を[90°−54.7°]すなわち35.3°以下としている。しかし、増径部の角度を小さくすると、得られた結晶は増径部の長いものとなってしまい、ウエハーの収率が低下し生産性が悪い。
【0008】
そこで、増径部の角度を40°〜50°程度にするという報告(半導体研究35巻、p4)もある。しかし、我々が追試を行ったところ、増径部の角度が30°〜50°の範囲においては、双晶の発生抑止という点では十分な効果が得られなかった。
【0009】
また、特開平5−194073号公報には、増径部の角度が80°〜100°となるようなるつぼを用いるとともに、種結晶近傍の領域を局所的に過冷却状態にして略水平な方向に結晶を成長させ、さらに結晶を上凸状をなすように成長させた後、原料融液を5℃/cm〜15℃/cmの温度勾配下で冷却して固化させるようにした結晶製造方法が開示されている。この製造方法では、5℃/cm〜15℃/cmの温度勾配を保持しつつ原料融液を冷却するために、ヒートシンクに冷却媒体用の配管を設け、その配管内に冷却用媒体を流してヒートシンクの放熱性を高めるようにしている。なお、特開平5−194073号公報によれば、温度勾配が5℃/cm未満では、原料融液の等温面が融液側に凸状態になるように融液の温度分布を制御し難く、単結晶が成長し難いとされている。また、温度勾配が15℃/cmを超えると急激に固化してしまい、デンドライトが生じて多結晶化しやすいとされている。
【0010】
しかし、上記特開平5−194073号の発明では、原料融液の等温面が融液側に凸状態になるように融液の温度分布を制御するために、冷却時の温度勾配を5℃/cm以上にしなければならないとしているが、温度勾配が5℃/cm以上では原料融液中の対流による温度ゆらぎは十分に小さくならず、双晶や多結晶が発生しやすいため、十分に満足できる程度に双晶や多結晶の発生を抑制することができない。実際に我々が追試を行ったところ、種結晶近傍の温度を急峻に下げて過冷却状態としても、結晶が水平方向に成長せず、増径部の角度を80°未満とした場合と比べて、結晶の成長方向に差は認められなかった。温度をさらに急峻に下げて著しく過冷却状態としたところ、多結晶が発生してしまった。また、上記特開平5−194073号の発明には、ヒートシンクに冷却媒体用の配管を設置するため、多大なコストがかかるという欠点もある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本出願人は、VGF法やVB法により化合物半導体単結晶を製造するにあたり、るつぼ底面がその中心に向かって徐々に低くなるように垂直方向に対して80°以上90°未満の所定角度をなして傾斜したるつぼを用いるとともに、結晶成長時に少なくともその傾斜したるつぼ底部分の結晶成長方向の温度勾配を1℃/cm以上5℃/cm未満となるように制御することを特徴とする結晶製造方法について、先に出願した(特願平9−119069号)。この方法によれば、るつぼ底面が略平坦であるため、種結晶から直胴へ移行する際の増径部が実質的にないに等しいため、双晶が発生し易い増径部での結晶成長時間が極めて短くなり、双晶が発生する確率が極めて低くなる。また、結晶成長を進行させることができる範囲で、温度勾配をできるだけ小さくしているため、熱対流による温度揺らぎが小さくなり、双晶の発生確率がさらに低くなる。従って、我々は、この先願による方法を用いれば、双晶の発生確率を著しく低減させることができ、当初は双晶発生を完全に防止できると考えていた。
【0012】
しかしながら、その後の我々の研究により、結晶の製造を10回行うと、そのうち3回程度、すなわち30%程度は、双晶が発生してしまい、歩留まりが低下してしまった。双晶が発生した結晶を調べたところ、双晶は増径部で発生していることがわかり、上記先願に係る方法だけでは、完全な双晶発生抑止効果が得られず、改善の余地が残されていることがわかった。
【0013】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、結晶増径部にて双晶が発生するのを防いでより高い歩留まりで化合物半導体単結晶、特にGaAsやInP等のように閃亜鉛鉱型構造の化合物半導体単結晶をVGF法やVB法により製造することができる単結晶製造方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明者らは、略平坦な底面形状のるつぼを用いて結晶成長を行うことによって、双晶の発生確率の高い増径部をできるだけ形成することなく結晶を成長させることができるという考察と、原料融液から結晶を上凸状に成長させずに平坦状に成長させることにより、原料融液中の温度勾配を5℃/cm未満にでき、それによって温度ゆらぎを小さくすることができるという考察に加えて、増径部における結晶成長速度を従来よりも速くすることによって、増径部での結晶成長に要する時間を短縮でき、双晶の発生確率をより一層低減させることができると考えた。
【0015】
以下に、本発明者らが行った結晶成長速度に関する考察内容について説明する。従来、結晶成長速度は、成長方向の温度勾配によって決められている。例えば、LEC法では、成長方向の温度勾配が大きいため成長速度を早くすることができる。LEC法による化合物半導体の結晶成長の場合には、一般的に温度勾配が約100℃/cmであり、成長速度が1cm/h程度である。VGF法やVB法の場合には、温度勾配が約10℃/cmと低いため、成長速度も0.1cm/h程度である。
【0016】
ところで、温度勾配等の結晶成長条件が決まっている場合に、簡単な熱収支について考察すると、成長速度の最大値は以下のように計算される。図4において、原料融液3側では単位時間内に、次の(1)式で表される固化潜熱Q1が発生する。
Q1=(−Hf・ρ)・A・dZ/dt ・・・・(1)
ここで、Hfは潜熱[J/g]、ρは結晶の比重[g/cm3 ]、Aは断面積[cm2 ]及びdZ/dtは成長速度[cm/s]である。
【0017】
また、結晶側を移動することができる熱量の最大値Q2は、つぎの(2)式より求まる。
Q2=(−KA)dT/dZ ・・・・(2)
ここで、Kは熱伝導率[J/cm・s・K]、dT/dZは温度勾配[℃/cm]である。
【0018】
上記(1)式より計算される固化潜熱Q1は、全て成長した結晶10側を移動しなければならない。従って、Q1=Q2とし、上記(1)式及び(2)式を用いて、成長速度について解くと、次の(3)式が得られる。
dZ/dt=(K/Hf・ρ)dT/dZ ・・・・(3)
例えば、LEC法によりGaAs単結晶を育成する場合、上記(3)式にK=0.0711[J/cm・s・K]、Hf=726[J/g]、ρ=5.16[g/cm3 ]及びdT/dZ=100[℃/cm]を代入して、次のような計算式となり、成長速度の最大値は6.83cm/hとなる。
また、VGF法によりGaAs単結晶を育成する場合には、dT/dZを10℃/cmとすると、成長速度の最大値は、上記LEC法の場合の10分の1(1/10)の値となり、0.683cm/hとなる。
【0019】
LEC法及びVGF法の何れの場合も、一般的に採用されている成長速度(LEC法で1cm/h程度、VGF法で0.1cm/h程度)よりもかなり大きな値である。つまり、実際の生産においては、上記計算により得られる成長速度の最大値よりも小さい成長速度でもって結晶を製造している。その理由は、固液界面形状に与える成長速度の影響を考慮しているためと考えられる。すなわち、計算値程度の成長速度では、GaAsの固液界面形状が融液側に凸状の形状にならず、多結晶が発生してしまうため、成長速度を遅くして固液界面形状を融液側に凸状に保つようにしていると考えられる。従って、固液界面形状を融液側に凸状に保って多結晶の発生を防ぐには、計算により得られる最大値程度に成長速度を設定することはできない。
【0020】
しかしながら、我々が目的としているのは、増径部分での双晶発生を防止することであり、増径角度が80°以上90°未満であることに鑑みれば、必ずしも固液界面を凸状に保つ必要はない。むしろ固液界面は、平坦の方がよい。従って、成長速度を上記計算により得られた最大値程度まで速くしても、何ら問題は生じないはずである。そこで、成長速度を上記計算値付近の値に設定して実験を数多く試みたところ、成長速度が上記計算値の70%以上2000%以下の範囲では、増径部に双晶は殆ど発生していなかった。成長速度を、上記計算値の2000%(すなわち計算値からのずれが1900%)を超える速さにすると、熱が結晶側に逃げ切れず、成長速度が不安定になり、多結晶化してしまった。一方、成長速度が上記計算値の70%に満たない(すなわち計算値からのずれが−30%より大きい)場合には、10%以上の確率で双晶が発生した(図3参照)。
【0021】
本発明は、上記知見に基づきなされたもので、底部中央に種結晶の設置部を有するるつぼの該種結晶設置部内に種結晶を設置し、該るつぼ内に化合物半導体の原料及び封止剤を入れ、そのるつぼを気密容器内に封入した後、該気密容器を縦型の加熱炉内に設置して前記原料及び前記封止剤をヒータにより加熱融解し、得られた原料融液を下側から徐々に冷却して前記種結晶から上方に向かって固化させることにより化合物半導体の単結晶を成長させるにあたって、前記るつぼとして、その底面がその中心に向かって徐々に低くなるように垂直方向に対して80°以上90°未満の所定角度をなして傾斜したるつぼを用い、少なくとも前記るつぼ底部分の結晶成長時に、結晶成長方向の温度勾配を1℃/cm以上5℃/cm未満となるように制御するとともに、前記るつぼ底部分の結晶成長速度dZ/dT[cm/s]を、計算式dZ/dT=(K/Hf・ρ)dT/dZにより計算して得られる値の70%以上2000%以下となるように制御しながら、結晶成長を行うことを特徴とするものである。ここで、Hfは前記原料融液の潜熱[J/g]、dT/dZは温度勾配[℃/cm]、Kは成長させる結晶の熱伝導率[J/cm・s・K]、及びρは成長させる結晶の比重[g/cm3 ]である。また、本発明は、GaAs単結晶を成長させるものである。
【0022】
それによって、増径部における結晶成長時間が極めて短くなり、ファセットの発生が抑制されるとともに、原料融液を冷却して固化させる際の温度勾配が小さくなって、温度ゆらぎが小さくなるため、双晶の発生が防止される。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1には、本発明の実施に使用されるるつぼが示されている。また、図2には、本発明をVGF法に適用した際に使用される結晶成長炉の概略が示されている。
【0024】
本発明に係る単結晶製造方法では、図1に示すように、るつぼ1の底部中央に種結晶設置部1aが設けられ、かつるつぼ1の底面1bがその中心に向かって徐々に低くなるように垂直方向に対して80°以上90°未満の所定角度αをなして傾斜するように形成されてなるるつぼ1を用いる。るつぼ1の底面1bの角度αが80°以上90°未満である理由は、80°未満では増径部分の温度勾配がつき易く、その結果温度ゆらぎが大きくなって、双晶が発生するためであり、90°以上では増径部分で他粒界が成長し、多結晶となるからである。
【0025】
このるつぼ1を用いて、図2に示すように、るつぼ1の種結晶設置部1a内に種結晶2を入れ、るつぼ1内に化合物半導体の原料3と封止剤4を入れる。気密容器5の蒸気圧制御部(リザーバ)5a内に蒸気圧制御用の元素6を入れ、さらに気密容器5の結晶育成部5b内のサセプタ7上にそのるつぼ1を設置し、気密容器5内を真空排気してキャップ5cにより封止する。蒸気圧制御用元素6は、成長させる単結晶の構成元素のうち揮発し易い元素よりなる単体もしくは化合物である。
【0026】
その気密容器5を縦型加熱炉8内の所定位置に設置し、ヒータ9により加熱して原料3及び封止剤4を融解させる。特に限定しないが、ヒータ9として例えば少なくとも結晶育成部用ヒータ9A、種結晶部用ヒータ9B及び蒸気圧制御部用ヒータ9Cからなる円筒状の3段構成のヒータを用いるとよい。
【0027】
それら各ヒータ9A,9B,9Cの各出力を調整して、種結晶2側から原料融液3の上方に向かって徐々に高温となるような所定の温度勾配を維持しつつ徐々に原料融液3を下部から融点以下の温度に冷却することにより単結晶10を上方に向かって成長させる。その際、気密容器5内の蒸気圧は、蒸気圧制御部用ヒータ9Cの出力調整により適当な圧力に保たれる。
【0028】
ここで、冷却時の温度勾配については、少なくともるつぼ1の傾斜した底部分、すなわち結晶育成開始時点の種結晶2と原料融液3との固液界面から結晶の直胴部の育成が開始されるまでの領域(図1参照、同図のDの領域)における温度勾配は、1℃/cm以上5℃/cm未満であるのが適当である。その理由は、温度勾配が1℃/cm未満では雰囲気温度の影響を受け易くなるからであり、5℃/cm以上では温度ゆらぎが大きくなるからである。なお、気密容器5の、るつぼ底に対応する箇所の外側に接して熱電対(図示省略)を設け、その熱電対により温度ゆらぎを測定して温度ゆらぎが所定範囲内の大きさになっていることを確認するとよい。そして、その測定した温度ゆらぎが所定範囲内の大きさになるように各ヒータ9A,9B,9Cの出力を調整するようにしてもよい。温度ゆらぎの許容範囲については、予備実験等により求めておく。図2に示す構成でもって予備実験を行った結果、温度ゆらぎの許容範囲は±0.1℃以下であることがわかった。その理由は、温度ゆらぎがその許容範囲を逸脱すると、双晶や多結晶が発生しやすくなるからである。
【0029】
また、図1のDの領域における結晶成長速度dZ/dT[cm/s]が、上記(3)式、すなわち、次式により計算して得られる値の70%以上2000%以下となるように、各ヒータ9A,9B,9Cの出力を調整しながら、結晶成長を行う。
dZ/dt=(K/Hf・ρ)dT/dZ ・・・・(3)
(3)式において、Hfは前記原料融液の潜熱[J/g]、dT/dZは温度勾配[℃/cm]、Kは成長させる結晶の熱伝導率[J/cm・s・K]、及びρは成長させる結晶の比重[g/cm3 ]である。
【0030】
図1の領域Dにおける成長速度が上記(3)式の計算値の70%以上2000%以下の範囲であるのが適当である理由は、成長速度が上記計算値の70%に満たない場合には、本発明者らが行った実験結果において10%以上の確率で双晶が発生したからであり、上記計算値の2000%を超える場合には、熱が結晶側に逃げ切れず、成長速度が不安定になるからである。
【0031】
上記実施形態によれば、るつぼ1の底面1bがその中心に向かって徐々に低くなるように垂直方向に対して80°以上90°未満の所定角度αをなして傾斜してなるるつぼ1を用い、少なくともその傾斜したるつぼ底部分(前記領域D)の結晶成長方向の温度勾配が1℃/cm以上5℃/cm未満となるとともに、結晶成長速度dZ/dT[cm/s]が、計算式dZ/dt=(K/Hf・ρ)dT/dZにより計算して得られる値の70%以上2000%以下となるように制御しながら原料融液3を徐々に冷却してVGF法により化合物半導体単結晶を成長させるようにしたため、結晶10の増径部における結晶成長時間が極めて短くなり、ファセットの発生が抑制されるとともに、原料融液3を冷却して固化させる際の温度勾配が小さくなって、温度ゆらぎが小さくなるため、双晶の発生が防止される。従って、高い歩留まりで単結晶が得られる。
【0032】
また、上記実施形態によれば、結晶10の増径部が形成されずに結晶育成開始後すぐに直胴部の育成が開始されるので、得られた単結晶インゴットからのウエハーの収率が高く生産性がよい。
【0033】
また、上記実施形態によれば、加熱炉8には、冷却媒体用の配管等が不要であるため、従来の加熱炉をそのまま使うことができるので、コストの増加を招くことなく、高品質の単結晶が高歩留まりで得られる。
【0034】
なお、上記実施の形態においては本発明をVGF法に適用した場合について説明したが、本発明はVB法にも適用可能である。
【0035】
【実施例】
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明の特徴とするところを明らかとする。なお、本発明は、以下の各実施例により何ら限定されるものではない。
【0036】
(実施例1)
るつぼとして、直径が約3インチで厚さが3mmの図1に示す形状のpBN製るつぼ1を用いた。また、垂直方向に対してるつぼ1の底面1bがなす角度αを87℃とした。
【0037】
るつぼ1の種結晶設置部1aにGaAs単結晶よりなる種結晶2を入れ、さらにるつぼ1内に原料3として約3kgのGaAs多結晶と封止剤4として適量のB2 O3 を入れた。続いて、気密容器5である石英アンプルの蒸気圧制御部5aに蒸気圧制御用元素6として8gの砒素を入れ、原料3及び封止剤4を入れたるつぼ1を石英アンプル内のサセプタ7上に設置した後、キャップ5cにより真空封止した。そして、気密容器5を図2に示すように3段ヒータ構成の縦型加熱炉8内に設置した。なお、原料3としてGaAs多結晶を用いる代わりに、るつぼ1内にGaとAsを入れてそれらを直接合成させるようにしてもよい。
【0038】
結晶育成部用ヒータ9A及び種結晶部用ヒータ9Bにより、種結晶2の上端と原料3が1238℃〜1255℃の温度となるようにるつぼ1を加熱して原料3及び封止剤4を融解させるとともに、蒸気圧制御部用ヒータ9Cにより蒸気圧制御部5aを615℃となるように加熱した。また、るつぼ1の傾斜した底部分すなわち結晶育成開始時点の種結晶2と原料融液3との固液界面から結晶の直胴部の育成が開始されるまでの領域Dにおける温度勾配が4℃/cmとなるようにした。この時の上記(3)式によるdZ/dtの計算値は、約0.273cm/hであった。
【0039】
そして、成長速度を0.30cm/h(計算値0.273cm/hに対して+9%のずれ、すなわち計算値の109%)に設定し、その成長速度になるような炉の設定温度で降温を開始して領域Dにおける増径部を成長させた。増径部の成長終了後、成長速度が0.1cm/hとなるようにヒータ9の設定温度を連続的に降温して、直胴部を成長させた。約100時間後にGaAs原料融液3がすべて固化した。その後、加熱炉8全体を100℃/hの降温速度で冷却し、室温近くまで冷えた時点で加熱炉8内から気密容器5を取り出し、気密容器5を壊して結晶を取り出した。得られた結晶は、直径約3インチで全長約12cmのGaAs単結晶であり、その結晶性を調べたところ双晶や多結晶は全く発生していなかった。この単結晶を切断して転位密度を調べたところ、結晶のどの領域においても転位密度は1000cm-2以下であった。
【0040】
同様にして結晶成長を20回試みたところ、そのうち1回は双晶が発生していたが、残りの19回の結晶成長については、単結晶が得られた。
【0041】
(実施例2)
領域Dの増径部の成長速度を0.24cm/h(計算値0.273cm/hに対して−13%のずれ、すなわち計算値の87%)とした以外は、上記実施例1と同じ条件でGaAs単結晶を成長させた。得られた結晶を調べたところ、双晶や多結晶は全く発生していなかった。また、その結晶の転位密度は、結晶のどの領域においても1000cm-2以下であった。
【0042】
同様にして結晶成長を10回試みたところ、そのうち1回は双晶が発生していたが、残りの9回の結晶成長については、単結晶が得られた。
【0043】
(実施例3)
領域Dの増径部の成長速度を5.0cm/h(計算値0.273cm/hに対して1730%のずれ、すなわち計算値の1830%)とした以外は、上記実施例1と同じ条件でGaAs単結晶を成長させた。得られた結晶を調べたところ、双晶や多結晶は全く発生していなかった。また、その結晶の転位密度は、結晶のどの領域においても1000cm-2以下であった。
【0044】
同様にして結晶成長を15回試みたところ、そのうち1回は双晶が発生していたが、残りの14回の結晶成長については、単結晶が得られた。
【0045】
(比較例1)
結晶全体の成長速度、すなわち領域Dの増径部及び直胴部の両方の成長速度を、0.12cm/h(計算値0.273cm/hに対して−57%のずれ、すなわち計算値の43%)とした以外は、上記実施例1と同じ条件でGaAs単結晶を成長させた。得られた結晶を調べたところ、増径部において双晶が発生していた。
【0046】
同様にして結晶成長を5回試みたところ、そのうち3回は単結晶が得られたが、残りの2回については、双晶や多結晶が発生していた。
【0047】
(比較例2)
領域Dの増径部の成長速度を6.0cm/h(計算値0.273cm/hに対して約2100%のずれ、すなわち計算値の約2200%)とするとともに、直胴部の成長速度を1mm/hとした以外は、上記実施例1と同じ条件でGaAs単結晶を成長させた。得られた結晶を調べたところ、増径部において多結晶が発生していた。
【0048】
同様にして結晶成長を3回試みたところ、3回とも双晶や多結晶が発生していた。図3には、本発明者らが行った単結晶成長実験による成長速度と単結晶化率との関係を、横軸に熱収支に基づいて算出した成長速度の計算値からのずれ量(%)をとって示す特性図が示されている。図3において、符号A1は実施例1の単結晶化率をプロットしたもの、符号A2は実施例2の単結晶化率をプロットしたもの、符号A3は実施例3の単結晶化率をプロットしたもの、符号C1は比較例1の単結晶化率をプロットしたものである。なお、比較例2の単結晶化率は60%よりも低いため図3には現われていない。また、図3には、増径部の成長速度以外は上記実施例1〜3と同じ条件で、成長速度を計算値と同一、100%ずれ、500%ずれ、1000%ずれとして同様な結晶成長を行なった実験の結果も合わせて示してある。
【0049】
なお、上記各実施例では、GaAs単結晶の製造を例に挙げて説明したが、本発明は、GaAs以外にもInPやGaPなどの閃亜鉛鉱型構造の化合物半導体をVGF法やVB法により製造する場合にも有効である。
【0050】
【発明の効果】
本発明によれば、底部中央に種結晶の設置部を有するるつぼの該種結晶設置部内に種結晶を設置し、該るつぼ内に化合物半導体の原料及び封止剤を入れ、そのるつぼを気密容器内に封入した後、該気密容器を縦型の加熱炉内に設置して前記原料及び前記封止剤をヒータにより加熱融解し、得られた原料融液を下側から徐々に冷却して前記種結晶から上方に向かって固化させることにより化合物半導体の単結晶を成長させるにあたって、前記るつぼとして、その底面がその中心に向かって徐々に低くなるように垂直方向に対して80°以上90°未満の所定角度をなして傾斜したるつぼを用い、少なくとも前記るつぼ底部分の結晶成長時に、結晶成長方向の温度勾配を1℃/cm以上5℃/cm未満となるように制御するとともに、前記るつぼ底部分の結晶成長速度を、計算式(K/Hf・ρ)dT/dZにより計算して得られる値の70%以上2000%以下となるように制御しながら、結晶成長を行うようにしたため、増径部における結晶成長時間が極めて短くなり、ファセットの発生が抑制されるとともに、原料融液を冷却して固化させる際の温度勾配が小さくなって、温度ゆらぎが小さくなるため、双晶の発生が防止される。従って、高い歩留まりで単結晶が得られる。
【0051】
また、本発明によれば、結晶の増径部が形成されずに結晶育成開始後すぐに直胴部の育成が開始されるので、得られた単結晶インゴットからのウエハーの収率が高く生産性がよい。
【0052】
また、本発明によれば、加熱炉には、冷却媒体用の配管等が不要であるため、従来の加熱炉をそのまま使うことができるので、コストの増加を招くことなく、高品質の単結晶が高歩留まりで得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施に使用されるるつぼの一例の断面図である。
【図2】 本発明をVGF法に適用した際に使用される結晶成長炉の概略図である。
【図3】 本発明者らが行った単結晶成長実験による成長速度と単結晶化率との関係を、横軸に熱収支に基づいて算出した成長速度の計算値からのずれ量(%)をとって示す特性図である。
【図4】 本発明者らが熱収支についての考察を行う際に用いたモデルを示す図である。
【符号の説明】
1 るつぼ
1a 種結晶設置部
1b るつぼの底面
2 種結晶
3 原料
4 封止剤
5 気密容器
8 加熱炉(結晶成長炉)
9 ヒータ
10 単結晶
Claims (2)
- 底部中央に種結晶の設置部を有するるつぼの該種結晶設置部内に種結晶を設置し、該るつぼ内に化合物半導体の原料及び封止剤を入れ、そのるつぼを気密容器内に封入した後、該気密容器を縦型の加熱炉内に設置して前記原料及び前記封止剤をヒータにより加熱融解し、得られた原料融液を下側から徐々に冷却して前記種結晶から上方に向かって固化させることにより化合物半導体の単結晶を成長させるにあたって、前記るつぼとして、その底面がその中心に向かって徐々に低くなるように垂直方向に対して80°以上90°未満の所定角度をなして傾斜したるつぼを用い、少なくとも前記るつぼ底部分の結晶成長時に、結晶成長方向の温度勾配を1℃/cm以上5℃/cm未満となるように制御するとともに、前記るつぼ底部分の結晶成長速度dZ/dt[cm/s]を、次の計算式dZ/dt=(K/Hf・ρ)dT/dZHf:前記原料融液の潜熱[J/g]
dT/dZ:温度勾配[℃/cm]
K:成長させる結晶の熱伝導率[J/cm・s・K]
ρ:成長させる結晶の比重[g/cm3 ]
により計算して得られる値の70%以上2000%以下となるように制御しながら、結晶成長を行うことを特徴とする化合物半導体単結晶の製造方法。 - GaAs単結晶を成長させることを特徴とする請求項1記載の化合物半導体単結晶の製造方法。
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