JP2000327475A - 化合物半導体単桔晶の製造装置及びその製造方法 - Google Patents
化合物半導体単桔晶の製造装置及びその製造方法Info
- Publication number
- JP2000327475A JP2000327475A JP11133488A JP13348899A JP2000327475A JP 2000327475 A JP2000327475 A JP 2000327475A JP 11133488 A JP11133488 A JP 11133488A JP 13348899 A JP13348899 A JP 13348899A JP 2000327475 A JP2000327475 A JP 2000327475A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- crucible
- compound semiconductor
- heater
- single crystal
- raw material
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
Abstract
とのなかったるつぼ水平方向の温度揺らぎを低減するこ
とにより、単結晶化歩留まりの高い、化合物半導体単桔
晶の製造装置及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 高圧容器内に、少なくとも化合物半導体
原料を入れるるつぼと、該るつぼ内の前記原料を加熱溶
融するヒーターを具備し、加熱溶融した原料融液を融液
下部あるいは上部から徐々に冷却し固化させることによ
り化合物半導体単桔晶を製造する装置において、前記る
つぼの内径(d)に対して前記ヒーターの内径(D)を
1.5〜3.0倍(D/d=1.5〜3.0)としたヒ
ーターを用いる。
Description
晶の製造装置及び製造方法に関し、特に化合物半導体の
原料融液を冷却して垂直方向に単結晶を成長させる垂直
グラジヱントフリージング(以下、VGFとする。)法
や垂直ブリッジマン(以下、VBとする。)法等に適用
して有用な技術に関する。
にあたって、液体封止チョクラルスキー(LEC)法も
しくは水平ブリッジマン(HB)法が工業的に用いられ
ている。LEC法には、大口径で断面形状が円形のウェ
ハーが得られることや、液体封止剤(B2O3)を使用
しているため高純度の結晶が得られるなどの長所がある
反面、結晶成長方向の温度勾配が大きいため結晶中の転
位密度が高くなり、その結晶を用いて作製したFET
(電界効果トランジス夕)等の電子デバイスの電気的な
特性が劣化してしまうという短所がある。一方、HB法
には、結晶成長方向の温度勾配が小さいため低転位密度
の結晶が得られるという長所がある反面、るつぼ内で化
合物半導体の原料融液を固化させるため大口径化が困難
であり、得られたウェハーの断面形状はかまぼこ形にな
ってしまうなどの短所がある。そこで、LEC法とHB
法のそれぞれの長所を併せ持つ単結晶製造方法として垂
直グラジヱントフリージング(VGF)法や垂直ブリッ
ジマン(VB)法が提案されている。
で融解した原料融液の一端から徐々に固化を行い単結晶
化する方法である。この方法は円筒形のるつぼを使用す
るため円形のウェハーが得られる、結晶成長方向の温度
勾配が小さいため低転位密度の結晶が容易に得られると
いう長所を有する。また、上部に設置した種結晶を原料
融液表面に接触させ、融液表面から徐々に固化させるつ
ぼ内で単結晶化させる液体封止カイロポーラス(LE
K)法もVGF/VB法と同様に、円形のウェハーが得
られ、低転位密度の結晶が容易に得られるという長所を
有している。
法あるいはLEK法は、結晶成長時に多結晶や双晶の発
生が発生しやすく、単結晶製造の歩留まりが低いという
欠点がある。本発明者等は、この原因を検討した結果、
融液中の温度揺らぎがその原因の一つであることを突き
止めた。すなわち、結晶成長方向の温度勾配が小さいV
GF/VB法あるいはLEK法では、融液内の対流によ
る温度変動が大きいときに、多結晶や双晶の発生の頻度
が高くなることが判った。融液中の温度変動はLEC法
でも同様に観察されるが、LEC法は結晶成長時の温度
勾配が大きいため、温度揺らぎが生じても、結晶と融液
の界面における固化−再融解の繰り返しの幅が小さく、
単結晶化に与える温度揺らぎの影響は小さい。一方、V
GF/VB法あるいはLEK法は結晶成長時の温度勾配
が小さいため、温度揺らぎによる結晶と融液の界面にお
ける固化−再融解の繰り返しの幅が大きく、単結晶化に
与える温度揺らぎの影響は大きくなる。従って、VGF
/VB法あるいはLEK法で単結晶歩留まりを向上させ
るためには、融液中の温度揺らぎを減少させる必要があ
る。本発明は、上記の問題点を解決したもので、本発明
の目的は、温度揺らぎ、特には従来あまり考慮されるこ
とのなかったるつぼ水平方向の温度揺らぎを低減するこ
とにより、単結晶化歩留まりの高い、化合物半導体単桔
晶の製造装置及びその製造方法を提供することにある。
を達成するために、結晶成長時の温度揺らぎを測定を行
い揺らぎの原因を調べた結果、融液中の温度揺らぎは従
来考えられていたような垂直方向の温度勾配によるもの
だけでなく、るつぼ水平方向の温度不均一性にも起因し
ていることが判明した。通常、液体の温度差による自然
対流は液体上面が下部に比べて温度が低い場合に発生す
ることが知られているが、水平方向の温度差も対流発生
に影響を与えていることが判った。このため、本発明者
等は水平方向の温度の不均一性を解消するため、鋭意検
討を重ねた結果、るつぼ内径に対するヒーターの内径を
一定範囲の大きさとすることが有効であることを見出し
た。特に、不活性ガス雰囲気下で用いられることの多い
グラフィファイト製のヒーターは、電流の流れる方向が
縦方向となる構造であり、又、抵抗値が必ずしも均一で
ないため、加熱されるるつぼの全周における温度の均一
性が劣り、るつぼ内径に対するヒーター内径の比を大き
くとる必要があることを見出した。
圧容器内に、少なくとも化合物半導体原料を入れるるつ
ぼと、該るつぼ内の前記原料を加熱溶融するヒーターを
具備し、加熱溶融した原料融液を融液下部あるいは上部
から徐々に冷却し固化させることにより化合物半導体単
桔晶を製造する装置において、前記るつぼの内径(d)
に対して前記ヒーターの内径(D)を1.5〜3.0倍
(D/d=1.5〜3.0)としたヒーターを用いるこ
とを特徴とする化合物半導体単結晶の製造装置、(2)
前記ヒーターが、グラファイト製の抵抗加熱ヒーターで
あることを特徴とする前記(1)1記載の化合物半導体
単結晶の製造装置、(3)るつぼ内に化合物半導体原料
を入れ、該るつぼを縦型の加熱炉内に載置して前記原料
をヒー夕により加熱融解し、得られた原料融液を融液下
部あるいは上部から徐々に冷却し固化させることにより
化合物半導体単結晶を成長させるにあたり、前記るつぼ
の内径(d)に対して前記ヒーターの内径(D)を1.
5〜3.0倍(D/d=1.5〜3.0)としたヒータ
ーを用いることを特徴とする化合物半導体単結晶の製造
方法、(4)前記ヒーターが、グラファイト製の抵抗加
熱ヒーターであることを特徴とする講求項3記載の化合
物半導体単結晶の製造方法、を提供する。
て、詳細に説明する。先ず、本発明の適用できる化合物
半導体単結晶の製造装置及びその製造方法については、
るつぼ内に化合物半導体原料を入れ、該るつぼを縦型の
加熱炉内に載置して前記原料をヒー夕により加熱融解
し、得られた原料融液を融液下部あるいは上部から徐々
に冷却し固化させることにより化合物半導体単結晶を成
長させる方法であれば、特に限定されるものではない
が、代表的には、VGF法、VB法及びLEK法等が例
示される。又、化合物半導体単結晶についても、VGF
法、VB法及びLEK法等で製造されるものであれば、
特に限定されるものではない。なお、本発明は、ヒータ
ーがグラファイト製の抵抗加熱ヒーターである場合にお
いて、特に効果的である。
半導体原料を入れ、該るつぼを縦型の加熱炉内に載置し
て前記原料をヒー夕により加熱融解し、得られた原料融
液を融液下部あるいは上部から徐々に冷却し固化させる
ことにより化合物半導体単結晶を成長させるにあたり、
前記るつぼの内径(d)に対して前記ヒーターの内径
(D)を1.5〜3.0倍(D/d=1.5〜3.0)
としたヒーターを用いることことにある。この結果、る
つぼ水平方向の温度揺らぎが低減し、単結晶化率が向上
する。D/dが1.5未満では、水平方向の温度揺ら
ぎ、特に水平方向の温度揺らぎが大きく、単結晶化率が
低下する。一方、3.0を超えると、温度及び温度パタ
ーンのコントロール等が難しくなる。なお、本発明は、
電流の流れる方向が縦方向となる構造で、又、抵抗値が
必ずしも均一でなく、加熱されるるつぼの全周における
温度の均一性が劣る、グラフィファイト製のヒーターを
用いた場合に、特に効果的である。
説明をするが、本発明はこれによって何ら制限されるも
のではない。
90mm〜150mmのグラファイト製のヒーターを用
い、ヒーター径/結晶径の値が1.3〜3.0となるよ
うな組み合わせを選択した。その後、るつぼ内にZnと
Teを等モル比となるように入れ、さらに封止剤(B 2
O3)で上部を封止し、1300〜1320℃に加熱し
た場合の温度分布測定の結果を表1に示す。
=1.5〜3.0、特に、1.5〜2.0の場合に水平
方向の温度揺らぎが±0.2℃と低くなっていることが
判る。
mmの底面が平坦な構造のPBN製るつぼを用いた。る
つぼ内に原料として99.9999%のZnとTeを等
モル比入れ、そして封止剤として適量のB2O3を入れ
た。図1に示すように、該るつぼを高圧炉内に設置し、
所定の圧力で炉内を不活性ガスで満たした後、るつぼ内
径に対しておよそ1.5倍となる内径106mmのグラ
ファイト製のヒーターで該るつぼを加熱し、封止剤で原
料表面を抑えながらZnとTeを直接合成させた。その
後、るつぼをさらに加熱しZnTeの融点(1296
℃)以上で原料を融解し一定時間保持した後、融液の表
面に対してるつぼ底の温度が高くなるような温度分布と
し、温度勾配を維持しながら一定の成長速度(2mm/
Hr)となるように徐々に全体の温度を下げ融液表面か
ら結晶化させた。その後、加熱炉全体を100℃/Hr
の降温速度で冷却し、室温近くまで冷えた時点で加熱炉
内から結晶を取り出した。得られた結晶は、直径70m
mで全長60mmのZnTe単結晶であり、その結晶性
を調べたところ双晶や多結晶はほとんど見られなかっ
た。この単結晶を切断して転位密度を調べたところ、結
晶のどの領域においても転位密度は10000cm−2
以下であった。同様にして結晶成長を5回試みたとこ
ろ、全ての結晶で多結晶や双晶ない単結晶が得られた。
3)を用いた以外は、実施例2と同様に結晶成長を行っ
た。その結果、表面が多結晶化し、単結晶は得られなか
った。
て前記ヒーターの内径(D)を1.5〜3.0倍(D/
d=1.5〜3.0)としたヒーターを用いることによ
り、転位密度が低く、かつ、多結晶や双晶のない単結晶
が得られることが判る。
の製造を例に挙げて説明したが、本発明は、ZnTe以
外にCdTeなど双晶が発生し単結晶化しにくいような
化合物半導体をVGF法やVB法あるいはLEK法によ
り製造する場合にも有効である。
を入れ、該るつぼを高圧炉内に設置し、所定の圧力で炉
内を不活性ガスで満たした後、ヒーターで該るつぼを加
熱し、融点以上で原料を融解し一定時間保持した後、融
液の表面に対してるつぼ底の温度が高くなるような温度
分布、あるいは融液の表面に対してるつぼ底の温度が低
くなるような温度分布で、徐々に全体の温度を下げ融液
表面から結晶化させる方法において、るつぼ内径に対し
て1.5〜3.0となる内径を有したヒーターを用いる
ことにより、るつぼ水平方向の温度不均一性が原因の温
度揺らぎを抑制することにより、安定して転位密度が低
く、かつ、多結晶や双晶等のない単結晶を歩留まり良く
製造することが可能となる。
結晶成長炉の概略図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 高圧容器内に、少なくとも化合物半導体
原料を入れるるつぼと、該るつぼ内の前記原料を加熱溶
融するヒーターを具備し、加熱溶融した原料融液を融液
下部あるいは上部から徐々に冷却し固化させることによ
り化合物半導体単桔晶を製造する装置において、前記る
つぼの内径(d)に対して前記ヒーターの内径(D)を
1.5〜3.0倍(D/d=1.5〜3.0)としたヒ
ーターを用いることを特徴とする化合物半導体単結晶の
製造装置。 - 【請求項2】 前記ヒーターが、グラファイト製の抵抗
加熱ヒーターであることを特徴とする講求項1記載の化
合物半導体単結晶の製造装置。 【講求項3】 るつぼ内に化合物半導体原料を入れ、該
るつぼを縦型の加熱炉内に載置して前記原料をヒー夕に
より加熱融解し、得られた原料融液を融液下部あるいは
上部から徐々に冷却し固化させることにより化合物半導
体単結晶を成長させるにあたり、前記るつぼの内径
(d)に対して前記ヒーターの内径(D)を1.5〜
3.0倍(D/d=1.5〜3.0)としたヒーターを
用いることを特徴とする化合物半導体単結晶の製造方
法。 【講求項4】 前記ヒーターが、グラファイト製の抵抗
加熱ヒーターであることを特徴とする講求項3記載の化
合物半導体単結晶の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11133488A JP2000327475A (ja) | 1999-05-14 | 1999-05-14 | 化合物半導体単桔晶の製造装置及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11133488A JP2000327475A (ja) | 1999-05-14 | 1999-05-14 | 化合物半導体単桔晶の製造装置及びその製造方法 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010049492A Division JP5172881B2 (ja) | 2010-03-05 | 2010-03-05 | 化合物半導体単結晶の製造装置及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000327475A true JP2000327475A (ja) | 2000-11-28 |
Family
ID=15105951
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11133488A Pending JP2000327475A (ja) | 1999-05-14 | 1999-05-14 | 化合物半導体単桔晶の製造装置及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000327475A (ja) |
-
1999
- 1999-05-14 JP JP11133488A patent/JP2000327475A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
WO1999050481A1 (fr) | Procede de fabrication d'un monocristal de compose semiconducteur | |
WO1996015297A1 (fr) | Procede permettant d'obtenir la croissance d'un cristal massif | |
JP2007106669A (ja) | 半絶縁性GaAs単結晶の製造方法 | |
JP4120016B2 (ja) | 半絶縁性GaAs単結晶の製造方法 | |
TWI287592B (en) | InP single crystal wafer and InP single crystal manufacturing method | |
JP3806791B2 (ja) | 化合物半導体単結晶の製造方法 | |
JP3648703B2 (ja) | 化合物半導体単結晶の製造方法 | |
JP5172881B2 (ja) | 化合物半導体単結晶の製造装置及びその製造方法 | |
JP2010059052A (ja) | 半絶縁性GaAs単結晶の製造方法および装置 | |
JP4784095B2 (ja) | 化合物半導体単結晶とその製造方法および製造装置 | |
JP4344021B2 (ja) | InP単結晶の製造方法 | |
JP2000327475A (ja) | 化合物半導体単桔晶の製造装置及びその製造方法 | |
JP3831913B2 (ja) | 化合物半導体単結晶の製造方法 | |
JP2690419B2 (ja) | 単結晶の育成方法及びその装置 | |
JP2004277266A (ja) | 化合物半導体単結晶の製造方法 | |
JP3018738B2 (ja) | 単結晶製造装置 | |
JPS6090897A (ja) | 化合物半導体単結晶の製造方法および製造装置 | |
JP3806793B2 (ja) | 化合物半導体単結晶の製造方法 | |
JP2001080987A (ja) | 化合物半導体結晶の製造装置及びそれを用いた製造方法 | |
US20150075419A1 (en) | METHOD FOR PRODUCING SiC SINGLE CRYSTAL | |
JP2700145B2 (ja) | 化合物半導体単結晶の製造方法 | |
JPH10212192A (ja) | バルク結晶の成長方法 | |
JP2022020187A (ja) | FeGa合金単結晶の製造方法 | |
JP2000327496A (ja) | InP単結晶の製造方法 | |
RU1431391C (ru) | Способ выращивания монокристаллов теллурида кадмия |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060508 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080818 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080826 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20081021 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20081209 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090203 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20100105 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20100813 |