JP3828243B2 - 集積回路着脱兼用工具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板上にソケットを介して装着された集積回路を引き抜く場合、或いは集積回路を予め基板上に取り付けられたソケットに装着する場合に用いられる集積回路着脱兼用工具に関する。
【0002】
【従来の技術】
基板上に集積回路(以下、ICという)を装着する場合、予めICに対応したICソケットを基板上に配置し、このICソケットの端子をそれぞれ基板上の接点と半田付け等で接続する。その後、ICをICソケットヘ装着(電気的にも接続)することにより、基板に対して自由に着脱可能な状態でICを基板にセッティングできる。
【0003】
IC自体が小型であり、また、端子に指先等が触れると、内部の回路に支障をきたす場合があるため、ICをICソケットから取り外す場合、或いは装着する場合は、専用の工具を用いることが好ましい。
【0004】
ICを取り外す、すなわち、ICソケットから引き抜く工具としては、矩形状のICの一方の対辺(通常は、端子が突出していない短辺)に係止爪をそれぞれ対応させ、この係止爪をICとICソケットとの隙間に挿入し挟持して、引き抜く構造が挙げられる。
【0005】
この市販されている工具は、複数の寸法形状の異なるICに対応可能なように係止爪は大きく開くようになっており、また、ICの他方の対辺(端子が突出している長辺)を略コ字型のガイド板によってガイドしている。
【0006】
すなわち、引き抜くべきICの外径寸法に合わせてガイド板を交換し、IC上にガイドを被せ、引き金状の孔に指を挿入し、この引き金を引くことにより、係止爪が徐々に互いに接近する方向に移動して、ICを挟持する。この状態で、ガイド板の先端をICソケットの両側に押し当てたまま、さらに引き金を引くことにより、ICのみ引っ張られ取り外すことができる。
【0007】
上記従来の工具では、まず、ICへの位置決めがガイド板による1Cの長辺側のみであるため、短辺側の位置決めが確実であるが、係止爪による挟持の際にこの長辺に沿う方向に位置ずれが生じていると、位置ずれ側の係止爪が先にICに当接し、この当接した感触を作業者が感じて工具をずらすことが必要となる。このため、不用意に引き金を強く引くと、係止爪が片持ち状態となり、IC(特に端子)を破損させる恐れがある。
【0008】
また、引き金を引く力は、ICの端子数に比例するが、端子数が多いものでは相当な力が必要となり作業性か悪い。
【0009】
上記問題点を解消するため、引き金のように1本又は2本の指で引くのではなく、握手する如く、手全体で把持することが可能な取手を備えた集積回路取り外し工具が提案されている(例えば、特開昭64−58483号公報、実開平1−121669号公報参照)。
【0010】
上記、公報番号を示した先行技術の工具では、作業者が握り易い大きな取手部を有し、この取手部を把持する力でカム機構を介して、一対の爪部が互いに接近する方向、かつ引き抜き方向に移動してICを挟持すると共にICソケットから取り外すようになっている。
【0011】
また、先行技術の明細書には明確な記載はないが、図面から予測すると、ICへの位置決めが、ICの短辺に沿った移動に際しては前述と同様にICの長辺側に対応したガイド板でガイドし、ICの長辺に沿った移動に際しては、適用するICの長辺寸法に合わせて、予め一対の爪部が最大に離反したときの寸法を設定することによりこの爪部でガイドしていると思われる。
【0012】
これにより、ICにこの工具を対応させる場合には、一義的に位置が決まり、引き抜くことができる。
【0013】
ところで、上記従来技術は、ICをICソケットから引き抜くための専用工具であり、逆にICをICソケットヘ装着する場合には、別の専用工具がある。
【0014】
このICインサーターでは、ICの長辺をガイドする互いに平行な一対のガイド板の間にICを挿入し、この挿入状態を所定の摩擦力で保持するようになっている。次に、ICを保持した状態でICソケット上にあてがい、複数の端子の先端を確実に差し込んだ状態で、プッシュレバーを押圧することにより、このプッシュレバーの押圧力が、ICの背部に略均等に伝達され、まっすぐにICソケットヘ装填する。これにより、斜め装填等に起因する端子曲がり等を防止することができる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報番号を示した集積回路取り外し工具では、取手部の把持力により、爪部が挟持方向及び引き抜き方向に同時に動作するため、結果として斜めに移動することになる。このため、ICへの係止が不確実であり、誤って係止部を破損させる恐れがある。
【0016】
また、ガイド構造係止爪を併用しているが、係止爪の先端形状では、精度よい位置決めは困難であり、ある程度は、作業者の勘に頼ることになる。また、係止爪がフリーの状態であるため、組付誤差等で係止爪の待機位置が変動することも予想される。
【0017】
また、上記、従来技術全般において、ICの取り外し工具と、装着工具とは、別個であり、これらを兼用する工具は見受けられない。
【0018】
本発明は上記事実を考慮し、集積回路の引き抜き及び装着作業を兼用し、集積回路に対して確実に位置決めを行うことができ、引き抜きの際には、1回の操作で引き抜くべき集積回路を確実に保持した後、引き抜き方向へ移動するように時間差を設け、引き抜き作業の確実性を向上することができる集積回路着脱兼用工具を得ることが目的である。
【0019】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、基板上にソケットを介して装着された集積回路を引き抜く場合、或いは集積回路を予め基板上に取り付けられたソケットに装着する場合、のそれぞれに兼用される集積回路着脱兼用工具であって、
前記集積回路が収容可能な筐体を備え、着脱すべき集積回路との相対位置合わせをすると共に集積回路の着脱時の移動方向と同一方向に移動可能とされて、集積回路の装着時、並びに引抜き後に集積回路を保持して基板上のソケット上へ案内する位置決め案内部材と、
前記位置決め案内部材を摺動可能に支持し、前記集積回路を対象とした引き抜き位置又は装着位置の2位置間の移動を案内するベースと、
前記集積回路の装着時にはベースに対する位置決め案内部材の移動を許容すると共に、前記集積回路の引き抜き時には切り換え操作によって前記ベースに対する前記引き抜き位置での前記位置決め案内部材の移動を阻止する阻止部材と、
前記位置決め案内部材の少なくとも対向する二辺に対応して配設された一対の爪部を備え、当該爪部自身が、板ばねとしての機能を有し、付勢力によって前記集積回路を挟持する挟持位置、及び付勢力に抗して前記集積回路の挟持を解除する非挟持領域の間を移動可能とされたクランプ部と、
前記位置決め案内部材を前記阻止部材によりその移動を阻止した上で、前記位置決め案内部材によってソケットに装着された集積回路を包囲し、かつ基板方向に押圧した状態で把持することにより、前記クランプ部を引き抜き方向へ移動させると共に、この引き抜き方向への移動に先立って前記爪部を挟持位置方向へ移動させる把持機構部と、
を有している。
【0020】
請求項1に記載の発明によれば、まず、集積回路の引き抜き動作としては、切り換え操作によって位置決め案内部材をベースに対して引き抜き位置に移動し(最も突出した位置)、阻止部材により、当該移動を阻止状態とする。次に、本工具を集積回路上に配置して、ソケット上の集積回路を位置決め案内部材によって包囲する。
【0021】
この場合、位置決め案内部材は、集積回路の各辺に対応しているため(集積回路の平面視形状が長方形であれば、四方に位置決め案内部材のガイド面が存在する。)、この位置決めが確実となる。
【0022】
この状態で、本工具を基板方向に押圧した状態で把持機構部を把持すると、クランプ部を引き抜き方向へ移動させると共に、この引き抜き方向への移動に先立って、まず、前記爪部を挟持方向へ移動させる動作が開始される。これにより、クランプ部の爪部が確実に集積回路に係止され挟持することができる。この挟持後に、クランプ部が引き抜き方向へ移動され、集積回路はソケットから取り外される。この2段階の動作は、1回の把持によって可能であるため、作業性は従来とほとんど変わらないにも係わらず、集積回路の係止(挟持)と、引き抜き動作を確実とすることができる。
【0023】
次に、集積回路の装着動作について説明する。集積回路の装着の際には、位置決め案内部材の阻止部材による阻止状態を解除する。この状態で、集積回路を位置決め案内部材にガイドされるように収容する。この収容状態では、所定の摩擦力で集積回路は保持されるため、ソケットヘの挿入面を下向きにしてソケット上に配置する。ここで、引き抜きと同様に位置決め案内部材をソケットに被せるようにし、そのまま押圧すると、位置決め案内部材がこの押圧力に応じて退避し、集積回路はソケット方向に精度良く移動する。このため、各端子はソケット側の各端子孔へ挿入され、装着が完了する。
【0024】
このように、予め各端子の先端をソケット側の各端子孔へ挿入しておく必要がなく、位置決め案内部材で集積回路とソケットとの相対位置を精度良く位置決めすることができるため、作業性が向上する。
【0025】
また、請求項1に記載の発明の工具は、簡単な操作(阻止部材による位置決め案内部材の可動、非可動)で集積回路の着脱が兼用できるため、集積回路の取り替えや検査等のために単品の工具を用意すればよく、その都度工具を選択するような手間を省くことができる。
【0026】
請求項2に記載の発明は、前記位置決め案内部材が、集積回路の外形に対応して矩形の開口部が設けられた筒体であり、内周には、前記集積回路は収容するが、前記ソケットの周縁と当接する段差部が形成されていることを特徴としている。
【0027】
請求項2に記載の発明によれば、一般に集積回路は、矩形(長方形、正方形)であるため、この矩形に合わせて筒体を形成する。この筒体の内周の寸法はソケットの外形寸法とほぼ一致させる。ここで、集積回路は、ソケットよりも若干外形寸法が小さいことは周知であるか、この集積回路に合わせて、筒体の内部に段差部を設ける。すなわち、筒体の開口から所定位置まではソケットが収容可能であるが、それ以上は、集積回路は収容するが、ソケットは段着部に当接して、移動が阻止される。
【0028】
ここで、開口端から段差部までの寸法を基板からソケットの上端までの寸法と一致させておけば、この筒体(位置決め案内部材)でソケット及び集積回路を包囲して押圧し、把持部を把持しても、ソケットは段差部によって基板方向に押圧され、集積回路はクランプ部によって引き抜かれるため、ソケットが基板から離反される力を生じさせることがない。
【0029】
請求項3に記載の発明は、前記請求項2に記載の発明において、前記矩形の開口部の端面が、外周端から内周端にかけて徐々に切削された傾斜面とされ、かつ前記段差部に前記傾斜面と略平行な傾斜面が形成されていることを特徴としている。
【0030】
前記筒体の開口部の端面及び段差部に傾斜面を形成しておくことにより、筒体(位置決め案内部材)をソケット及び集積回路に披せるときに、若干の位置ずれがあっても、斜面に案内されて確実に位置決めが行える。
【0031】
請求項4に記載の発明は、前記請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の発明において、前記クランプ部の引き抜き移動時には、付勢力によって前記爪部が前記集積回路の挟持位置方向に移動し、前記クランプ部の引き抜き移動とは反対方向への移動時には、当該移動に伴ってリリース爪により爪部を押し広げて前記爪部を前記集積回路の非挟持領域に退避させると共に、この退避中の爪部は前記位置決め案内部材に設けられた位置決め面に当接されて前記非挟持領域内の定位置に保持されることを特徴としている。
【0032】
請求項4に記載の発明によれば、クランプ部の爪部は、引き抜き移動時には、付勢力によって前記爪部が前記集積回路の挟持位置方向に移動し、前記クランプ部の引き抜き移動とは反対方向への移動時には、当該移動に伴ってリリース爪により爪部を押し広げて前記爪部を前記集積回路の非挟持領域に退避させているため、位置決め案内部材を披せるときに爪部が集積回路と干渉することはない。また、位置決め案内部材に位置決め面を設け、リリース爪による爪部の退避位置を、位置決め案内部材に設けられた位置決め面に当接されて前記非挟持領域内の定位置としたため、爪部による挟持動作と、引き抜き動作との時間差が変動することがない。
【0033】
請求項5に記載の発明は、前記請求項1乃至請求項4の何れが1項記載の発明において、前記阻止部材が、前記位置決め案内部材と共に移動し、相対的に縦長状態、横長状態に切り換え操作可能な長方形ブロック形状のストッパ部を備え、前記ストッパ部が、前記ベースに設けられ前記ストッパ部の短辺寸法と一致するスリット幅の十字型の切欠部に収容されており、前記集積回路の装着時に前記ストッパ部の縦長方向を前記切欠部の縦長側に合わせた場合に位置決め案内部材をベースに対して摺動可能とし、前記集積回路の引抜き時に前記ストッパ部の縦長方向を前記切欠部の横長側に合わせた場合に位置決め案内部材のベースに対する摺動を阻止することを特徴としている。
【0034】
請求項5に記載の発明によれば、ストッパ部を切欠部に対して所定角度(例えば90°)回転する。集積回路の装着時には、前記ストッパ部の縦長方向を前記切欠部の縦長側に合わせることで位置決め案内部材をベースに対して摺動可能とし、前記集積回路の引抜き時に前記ストッパ部の縦長方向を前記切欠部の横長側に合わせることで位置決め案内部材のベースに対する摺動を阻止することができる。
【0035】
請求項6に記載の発明は、前記請求項1乃至請求項5の何れか1項記載の発明において、前記把持機構部が、前記クランプ部との連結点としての作用点を持ち、一端部が軸を介して回転可能に支持され、引き上げることで前記作用点を介してクランプ部を引き抜き方向へ移動させるアームと、前記アームに対して、少なくとも前記軸から作用点までの距離の2倍の距離で連結され前記アームを引き上げる把持レバーと、を備えることを特徴としている。
【0036】
請求項6に記載の発明によれば、アームが一端を支点として回転する構造となっており、把持レバーによってアームを動作させる力点とアームの支点との距離が、クランプ部を動作させる作用点とアームの支点との距離の約2倍となっているため、モーメントの作用で約l/2の力でクランプ部を動作させることができる。
【0037】
【発明の実施の形態】
図1乃至図3には、本実施の形態に係る集積回路着脱兼用工具(以下、IC着脱工具という)100が示されている。
【0038】
IC着脱工具100は、図1に示される如く、墓板102にICソケット104を介して装着されたIC106を引き抜く作業と、逆にICソケット104へIC106を装着する作業と、の2種類の作業が行えるようになっている。
【0039】
IC着脱工具100は、前記IC106を保持するためのクランプ機構部108と、このクランプ機構部108を動作させるための把持機構部110と、が一体となって構成されている。
【0040】
図2に示される如く、クランプ機構部108は、各品がベース112に組付けられて構成されている。ベース112は、幅方向両端部が略直角に屈曲され、互いに平行な一対の側板部114、116が形成されている。また、べース112の図2の下端部も略直角に届曲され、底板部118が形成されている。
【0041】
ベース112の基面部120の上方中央部には、略U字型のスリット孔が形成され、その内側がべース112の背部方向−直角に届曲されており、フランジ122、124が形成されている。
【0042】
べース112の基面部120には、引張板126が配置されている。この引張板126は、その上部に矩形の孔128が設けられ、後述する把持機構部110との連結ピン130が収容されるようになっている。また、引張板126の下端部中央には、スリット状の切欠部132が形成されている。この切欠部132に対応して、基面部120からはガイドピン134が突出されている。このガイドピン134には、2列の周溝部が形成されており、この周溝部の直径が前記切欠部132の幅寸法と一致している。このため、引張板126の切欠部132がガイドピン134の基部側の周溝部に収容されることによって、もう1つの周溝部には、後述のクランプ144がガイドされる切欠部132の切欠方向に沿って案内されることになる。
【0043】
さらに、引張板126の上方平行部に対して、基面部120からは、ガイドピン174、176が突出されている。このガイドピン174、176はガイドピン134と同形状であり、引張板126の上方平行部がそれぞれのガイドピンの基部側の周溝部に収容されている。
【0044】
引張板126が配置された状熊でこの引張板126の幅方向両端部に対応して、べース112の基面部120には、横向き左右対称で略U字型のスリット孔が形成され、その内側がべース112の正面方向に略直角に屈曲され、ブラケット136、138が形成されている。このブラケット136、138は、引張板126の幅方向両端部よりもそれぞれ外側に位置することになる。
【0045】
このブラケット136、138には、クランプばね(引張コイルばね状)140、142の一端がそれぞれ係止されている。このクランプばね140、142の他端は、後述するクランプ144の上端に形成されたブラケット146、148に係止されている。
【0046】
引張板126の切欠部132によって分割された一対の脚部150、152には、ピン154、156が突出形成されている。このピン154、156には、それぞれリリース爪158、160の一端部が軸支されており、先端部はE型止め輸162によって抜け止めが施されている。
【0047】
リリース爪158、160は、互いに離反する方向に延設され、その先端部は、下面に運続して円弧面が形成されている。この円弧面は、クランプ144に形成された爪部164、166にそれぞれ対応している。
【0048】
すなわち、クランプ144は、前記引張板126に重なるようにべース112の基面部120に配設されるようになっている。
【0049】
クランプ144には、その上端部中央に縦長のスリット孔168が設けられており、前記引張板126から突出形成されたガイドピン170が挿通されている。引張板126とクランプ144とは、このスリット孔168の長さ分、相対移動可能となっている。クランプ144のべース面の形状は、ブラケット136、138の移動軌跡領域と前記リリース爪158、160の移動軌跡領域とが切削された形状となっている。
【0050】
また、ブラケット136、138との干渉を回避する切削部に連続して、クランプ144のべース面の幅方向両端部には、それぞれ矩形状の案内切欠部172が形成され、べース112の基面部120から突出されたガイドピン174、176に形成された周溝部と対応している。さらに、ベース面の下端部中央にはスリット状の切欠部が形成され、ガイドピン134に形成された周溝部と対応している。これにより、クランプ144は、このガイドピン174、176及び134に案内されて、図2の上下方向に移動する。なお、以下、図2の上方向を引き上げ方向とする。
【0051】
ここで、連結ピン130によって、引張板126が図2の上方向に引き上げられると、引き上げ当初は引張板126のみが上昇し、ガイドピンI70がスリット孔168の上端部に当接した時点で、クランプ144が引張板126と共に上昇を開始する構成となっている。
【0052】
このクランプ144のべース面の幅方向両端部は、略直角に届曲され互いに平行は側板部178、180が形成されている。この側板部178、180の上端部は、内側に届曲され、前記ブラケット146、148が形成されている。また、側板部178、180の下部は、未広がりに延設され、かつ略コ字型に届曲されている。この延設部は、自身が板ばねとしての機能を有し、その先端は爪部164、166となる。
【0053】
前記クランプ144のスリット孔168から突出したガイドピン170の先端には、引張コイルばね182の一端(上端)が係止されている。この引張コイルばね182の他端(下端)は、前記べース112の底板部118に形成された引掛部184に係止されている。このため、引張板126は、この引張コイルばね182の付勢力によって、ガイドピン134が切欠部132の奥側(図2の上端部)に当接する位置に配置されるようになっている。このとき、クランプ144のスリット孔168に挿通されているガイドピン170は、スリット孔168の中央部から下端部の間に保持された状態となる。なお、この場合、クランプ144は、クランプばね140、142によって引張板126と同一方向に付勢されており、引張コイルばね182の付勢力とクランプばね140、142の付勢力とが独立して機能し、クランプ144は引張板126に迫従する。
【0054】
前記爪部164、166に当接されたリリース爪158、160は、前記爪部164、166の先端に形成されたコ字型の内側に配置されており、前記引張コイルばね182の付勢力による引張板126の位置では、爪部164、166を押し広げる方向に作用するようになっている。
【0055】
クランプ144の爪部164、166周りには、位置決め案内部材としてスリーブ186が配設されている。スリーブ186は、長方形の筒体188と、この筒体188の一辺から一体的に形成された吊り下げ支持部189とで構成されている。
【0056】
筒体188の内周の寸法は、前記基板102上に取り付けられたICソケット104の寸法とほぼ一致しており、このICソケット104が収容可能となっている。
【0057】
図4及び図5に示される如く、この筒体188の下端部の開口端よりも若干奥側(図4の上側)の内周面には、それぞれ長辺及び短辺が縮小され、段差部190が形成されている。
【0058】
この段差部190の内周の寸法は、前記ICl06の外形寸法とほぼ一致しており、このICl06が収容可能であると共にICソケット104の収容は阻止している。ここで、開口端から段差部190までの寸法は、基板102の上面からICソケット104の上端面までの寸法にほぼ一致しており、スリーブ186を基板102上のICソケット104周りに被せ、押圧したときに、基板102とICソケット104とにほぼ同一の力が同一方向に加わるようになっている。
【0059】
また、開口端面及ぴ段差部190のICソケット104との当接面は、それぞれ傾斜面192(図4参照)が形成され、スリーブ186によるICソケット104(及びIC106)の包囲動作時に若干の位置ずれがあっても、この傾斜面192に案内されて、所定位置に位置決めできるようになっている。
【0060】
図2に示される如く、スリーブ186の短辺側側面には、矩形孔194、l96が設けられ、前記爪部164、166が露出している。この矩形孔194、196には、前記コ字型の爪部164、166がリリース爪158、160によって押し広げられたときに収容するようになっており、この位置では、爪部164、166の間隔寸法は、IC106の長手方向寸法よりも大きくなっている(非挟持領域)。また、爪部164、166の先端が矩形孔194、196の下端面に当接し、それ以上の基板102側への接近を阻止するようになっており、これにより、爪部164、166を基板102から常に一定の位置に保持することができる。
【0061】
筒体188は、上部開口側から、べース112を収容しており、言い換えれば、このべース112に摺動可能に支持されるようになっている。
【0062】
このとき、スリーブ186の吊り下げ支持部189は、べース112の背面側に位置するようになっている。この吊り下げ支持部には、底面が半円状態の互いに平行な一対の凹陥部198、200が形成されており、圧縮コイルばね202、204が収容されている。この凹陥部198、200の開口側は、べース112が遮蔽するため、圧縮コイルばね202、204の脱落はない。
【0063】
圧縮コイルばね202、204は、その一端は、凹陥部198、200の底部206、208に当接され、他端は、前記べース112に形成されたフランジ122、124に当接されている。
【0064】
これによって、スリーブは常に基板102側に付勢されるが、吊り下げ支持部189の内側に左右対称に形成された凸部が、ベース112の基面部120に形成された横向き略U字型のスリット孔の下端面に当接するため脱落することはない。
【0065】
また、吊り下げ支持部189における、一対の凹陥部198、200の間には、略十字型の切欠部210が形成されている。これに対応して、べース112の背面からは、ピン212が突出されており、このピン212は、切欠部210の中央に収容されている。
【0066】
ピン212には、阻止部材としての切替ツマミ214が回転可能に挿入され、ピン212の先端部は、E型止め輪216が係止されている。
【0067】
ここで、切替ツマミ214は、べース112に近い側に直方体ブロック形状のストッパ部218が形成され、これと一体的に長円状のツマミ部220が形成されている。ここで、前記ピン212は、このストッパ部218側に設けられた円孔222に軸支されており、この円孔222と同軸でツマミ部220側には、大径の円孔224(図3参照)が形成されている。この円孔224には、圧縮コイルばね226がピン212周りに取り付けられた状態で収容されている。
【0068】
ストッパ部218は、その幅方向寸法が前記吊り下げ支持部189の切欠部210の幅寸法とほぼ一致しているため、ツマミ部220を圧縮コイルばね226に抗して引き上げて、90°毎回転させることにより、十字型の切欠部210の内の縦長側又は横長側の何れかに合わせて収容させることができる。
【0069】
ここで、縦長側に合わせた場合には、スリーブ186は、図1の上下方向に摺動可能となり(IC装着動作時)、横長側に合わせた場合には、スリーブ186は、図1の状態(最もべース112から突出した状態)で固定されるようになっている(IC引き抜き動作時)。
(把持機構部110)
把持機構部110は、一対の側板部材228、230と、天井部材232とが組付けられて、全体としてクランプ機構部108側が開口された略コ字型となっている。
【0070】
側板部材228、230は、それぞれ対向する面が開口された略コ字型の開断面形状とされている。側板部材228、230に形成された互いに平行な脚部228A、230Aの下端部は、互いに接近する方向に傾斜して延設され、最終端は重ね合わされて、前記クランプ機構部108のべース112を固定するためのブラケット部234、236となっている。
【0071】
また、一方の側板部材228の前記ブラケット部234よりも若干上側には、軸238を介してアーム240の一端が回転可能に支持されている。アーム240の他端部は、他方の側板部材230まで至っており、この他方の側板部材230に収容された連結板242の下端部に軸244を介して連結されている。この連結板242を図1の上下方向に動作させることによって、アーム240は、軸238を中心に回転する構造である。
【0072】
アーム240の長手方向中央部には、前記連結ピン130が突出形成されている。すなわち、クランプ機構部108の動作は、アーム240の回転動作によって実行されることになる。
【0073】
前記連結板242の上端部は、軸246を介して把持レバー248の一端に連結されている。把持レバー248の他端は、前記アーム240と同様に一方の側板部材228に軸250を介して回転可能に支持されている。すなわち、連結板242の上下移動は、把持レバー248の回転動作によってなされる。
【0074】
ここで、把持レバー248は、天井部材232と所定の間隔をもって配設されており、作業者は、クランプ機構部108を動作させるために、天井部材232及び把持レバー248を共に掴むように握り、把持するようになっている。これにより、把持レバー248が回転し、達結板242を介してアーム240が回転するため、連結ピン130を図1の上下方向へ移動させることが可能となる。
【0075】
なお、連結ピン130が作用点であり、アーム240の回転中心(軸238)が支点であると、力点がアーム240の連結板242との連結点となる。このため、モーメントの作用によって、把持レバー248による連結板242を上下させる力は、2倍となって連結ピン130へ伝達されるようになっている。
【0076】
以下に本実施の形態の作用を説明する。
(IC引き抜き時)
まず、図3に示される切替ツマミ214を圧縮コイルばね226の付勢力に抗して引き上げ、ストッパ部218を十字の切欠部210の横長側(スリーブ186の摺動方向と直交する方向に沿う側)に対応させて切欠部210に収容する。これにより、スリーブ186は、突出された状態でその位置が保持される(図6の状態)。
【0077】
次に、図7の状態から基板102のICソケット104の周りを包囲するようにIC着脱工具100を位置合わせする。ほぼ位置が合った状熊でこのIC着脱工具100をICソケット104の周りに被せる(図8参照)。このとき、位置が若干ずれてスリーブ186の筒体の開口端とIC106又はICソケット104とが当接しても、傾斜面192に案内されて、確実に被せることができる(図4及び図5参照)。また、IC106も段差部190の傾斜面192に案内されるため、容易に筒体188の開口端を基板102に当接させることができる(図4及び図5参照)。なお、このとき、段差部190は、ICソケット104の上端面に当接する。
【0078】
この状態で、図9の矢印A方向に把持レバー248を把持すると、この把持レバー248の回転が連結板242を介してアーム240に伝達され、アーム240が軸238を中心に回転する。この場合、アーム240の力点、支点及び作用点(連結ピン130取り付け位置)との関係で、連結ピン130には、連結板242を引き上げる力の2倍の力が加わる。
【0079】
連結ピン130が引き上げられると、まず、引張板126が引張コイルばね182の付勢力に抗して引き上げられる。この引張板126の引き止げ当初は、ガイドピン170がスリット孔168内を移動するのみであるため、この移動力は、クランプ144には伝わらない。
【0080】
一方、引張板126が引き上げられると、爪部164、166を爪部164、166自身の付勢力に抗して押し拡げていたリリース爪158、160が互いに閉じる方向に移動してその力を失い、結果として爪部164、166が互いに接近する方向に移動する(挟持位置)。これにより、爪部164、166は、IC106とICソケット104とのわずかな隙間に入り込み、IC106を挟持することができる(図10参照)。
【0081】
ここで、爪部164、166は、スリーブ186に設けられた矩形孔194、196に収容され、かつ、この矩形孔194、196の下端面に当接して保持されて、基板102から常に一定の位置となっているため、常にIC106の下側位置に爪部を入り込ませることができる。
【0082】
爪部164、166によるICl06の挟持が完了するのとほぼ同時期に、ガイドピン170がスリット孔168の上端へ至り、このガイドピン170のさらなる引き上げにより、引張板126と共にクランプ144を同時に引き上げる(図11参照)。すなわち、このクランプ144の引き上げ動作は、IC106をICソケット104から引き抜く動作であり、IC106は、爪部164、166に両端が係止され、均等の力加減でICソケット104から引き抜かれる。
【0083】
引き抜きが完了すると、把持レバー248の把持を解除する(図12参照)。これにより、引張コイルばね182及びクランプはね140、142の付勢力により、引張板126及びクランプ144は元の位置に戻り、爪部164、166は、リリース爪158、160によって押し拡げられるため、スリーブ186の筒体188内にあるIC106を容易に取り出すことができる(図13参照)。
【0084】
このように、把持レバー248のl回の操作の当初は、爪部164、166による挟持動作のみを行わせ、時問差をもってクランプ144目体を引き抜き方向へ移動させるため、例えば、爪部164、166の挟持と引き抜き動作とを同時に行う(斜め方向に移動する)場合に比べて爪部164、166によるIC106の挟持、引き抜き動作が共に確実となる。
【0085】
また、筒体188によって、IC106及びICソケット104の各辺(四辺)にガイド面を設け、かつ押圧時に所定位置に案内する傾斜面を設けたため、熟練者でなくても、確実に位置決めが可能となる。また、筒体188内に段差部190を設けたので、ICソケット104と基板102との間に引き離すような力が加わることがなく、ICソケット104を保護することができる。
(IC装着動作)
IC106をICソケット104に装着する場合には、まず、図3に示される切替ツマミ214のツマミ部220を圧縮コイルばね226に抗して引き上げ、90°回転させて、ストッパ部218が十字の切欠部216の縦長側(スリーブ186の摺動方向に沿った側)に対応させて収容する(図14の状態)。
【0086】
これにより、スリーブ186は、べース112に対して摺動可能となる。この場合、圧縮コイルばね202、204の付勢力によって、通常は突出側端部で保持される。
【0087】
この状態で、装着すべきIC106をスリーブ186の筒体188に収容する。この時IC106は傾斜面192によって案内されるため容易に収容できる(図4及び図5参照)。この収容時は、所定の摩擦力があるため、筒体188の開口を下向きにしても自重でICl06が落下するようなことはない(図15参照)。
【0088】
IC106を保持した状態で、所定のICソケット104上へ配置し、前記引き抜きと同様に筒体188をICソケット104に被せるように移動する(図l6参照)。このとき、ICソケット104は、筒体188の開口端の傾斜面192に案内されるため、精度よく位置決めされる。筒体188の開口端が基板102に当接した後、さらにこの押圧を続けると、スリーブ186が圧縮コイルばね202、204の付勢力に抗して、図17の矢印B方向に移動する。この移動によって、IC106がICソケット104まで達し、IC106の各端子をICソケット104の端子孔に挿入することができる。ここで、予め複数の端子をICソケット104の端子孔に差し込んでおかなくても、傾斜面192による位置決め精度が優れているため、挿入ミスによる端子曲がり等が発生することなく、確実に挿入することができる。
【0089】
ICl06がICソケット104に挿入されたあと、IC着脱工具100をICソケット104から離すことにより、作業は完了する(図18参照)。
【0090】
このように、IC106の引き抜きに使用する工具を切替ツマミ214の簡単な操作で、IC106の装着工具としても利用できるため、例えば、IC106を取り外して検査し、直ちに装着し直すといった作業において、工具が単品でよく、作業効率が向上する。
【0091】
なお、本実施の形態では、クランプ144及びスリーブ186の筒体188の形状を特定の形状に合わせたが、このクランプ144及びスリーブ186を交換可能とすれば、異なるサイズのICにも適用可能である。このスリーブ186の交換は、現状の構造でも可能であるが(筒体188の形状が異なり、吊り下げ支持部189は共通とする。)、さらに、簡単に交換できるように、筒体188のみをアダプタ式としてもよい。
【0092】
なお、クランプ144も爪部164、166のみを別部材としてアダプタ式とすることも可能である。
【0093】
また、阻止部材として90°毎にスリーブ186を摺動可能又は摺動阻止する切替ツマミ214を適用したが、単純にピンを挿入するといった構造であってもよい。
【0094】
また、IC着脱工具100の形状は、上記実施の形態に限るものではなく、例えば、クランプ機構部108を長くし、装置の奥まで届くようにすれば、従来、分解しなければ取り外せなかったIC等を装置外部から取り外すことも可能となる。
【0095】
また、把持機構部110において、モーメントを利用した倍力装置を構成したが、歯車式、滑車式等他の倍力装置を適用してもよい。また、本実施の形態では、スリーブ186の筒体の開口端を基板102面に確実に当てておけば問題はないが、IC106を引き抜く際にその速度が遅いために、筒体188の開口端の一部が基板102から離れ、IC106が斜めになるような場合を考慮して、把持レバー248の操作力にクリック感を持たせ、爪部164、166の挟持完了後は、素早く引き抜くことができるようにしてもよい。
【0096】
なお、クリック感とは、一連の動作力(アーム240を握りはじめてから、握りきるまで)に意図的に比較的大きな差(動作途中で重み)をつけ、動作状態を感触で認識させることをいう。
【0097】
【発明の効果】
以上説明した如く請求項1に記載の発明は、集積回路の引き抜き及び装着作業を兼用し、集積回路に対して確実に位置決めを行うことができ、引き抜きの際には、1回の操作で引き抜くべき集積回路を確実に保持した後、引き抜き方向へ移動するように時間差を設け、引き抜き作業の確実性を向上することができるという優れた効果を有する。
【0098】
請求項2に記載の発明では、集積回路の各辺をガイドするために位置決め精度がよく、また、筒体の内側に段差部を設けたため、ソケットに基板から引き離されるように無理な力が生じることを防止することができる。
【0099】
請求項3に記載の発明では、斜面部により位置決め時のずれを解消することができる。
【0100】
請求項4に記載の発明では、爪部の待機位置を常に一定位置とすることがえきる。
【0101】
請求項5に記載の発明では、簡単な操作で本工具を集積回路の引き抜き工具又は装着工具に変更することができる。
【0102】
請求項6に記載の発明では、倍力装置を備えているため、1〜2本の指で引き金式で操作するのではなく、握力で操作するのに加え、集積回路の引き抜き時の動作力を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係るIC着脱工具の斜視図である。
【図2】本実施の形態に係るIC着脱工具の分解斜視図である。
【図3】図1の裏面側から見たIC着脱工具の斜視図である。
【図4】スリーブの筒体とIC(ICソケット)との位置関係を示す拡大図である。
【図5】図4の状態からスリーブの筒体をIC(ICソケット)ヘ被せた状態を示す拡大図である。
【図6】切替ツマミがスリーブの移動阻止位置にあるときを示す正面図である。
【図7】本実施の形態に係るIC着脱工具を用いてICを引き抜くときの作動図(その1)である。
【図8】本実施の形態に係るIC着脱工具を用いてICを引き抜くときの作動図(その2)である。
【図9】本実施の形態に係るIC着脱工具を用いてICを引き抜くときの作動図(その3)である。
【図10】本実施の形態に係るIC着脱工具を用いてICを引き抜くときの作動図(その4)である。
【図11】本実施の形態に係るIC着脱工具を用いてICを引き抜くときの作動図(その5)である。
【図12】本実施の形態に係るIC着脱工具を用いてICを引き抜くときの作動図(その6)である。
【図13】本実施の形態に係るIC着脱工具を用いてICを引き抜くときの作動図(その7)である。
【図14】切替ツマミがスリーブの移動可能位置にあるときを示す正面図である。
【図15】本実施の形態に係るIC着脱工具を用いてICを装着するとさの作動図(その1)である。
【図16】本実施の形態に係るIC着脱工具を用いてICを装着するときの作動図(その2)である。
【図17】本実施の形態に係るIC着脱工具を用いてICを装着するときの作動図(その3)である。
【図18】本実施の形態に係るIC着脱工具を用いてICを装着するときの作動図(その4)である。
【符号の説明】
100 IC着脱工具(集積回路着脱兼用工具)
102 基板
104 1Cソケット(ソケット)
106 1C(集積回路)
108 クランプ機構部
110 把持機構部
126 引張板
130 連結ピン
144 クランプ
158、160 リリース爪
164、166 爪部
168 スリット孔
170 ガイドピン
182 引張コイルばね
186 スリーブ
188 筒体
190 段差部
192 傾斜面
210 切欠部
214 切替ツマミ
218 ストッパ部
238 軸
240 アーム
242 連結板
248 把持レバー
Claims (6)
- 基板上にソケットを介して装着された集積回路を引き抜く場合、或いは集積回路を予め基板上に取り付けられたソケットに装着する場合、のそれぞれに兼用される集積回路着脱兼用工具であって、
前記集積回路が収容可能な筐体を備え、着脱すべき集積回路との相対位置合わせをすると共に集積回路の着脱時の移動方向と同一方向に移動可能とされて、集積回路の装着時、並びに引抜き後に集積回路を保持して基板上のソケット上へ案内する位置決め案内部材と、
前記位置決め案内部材を摺動可能に支持し、前記集積回路を対象とした引き抜き位置又は装着位置の2位置間の移動を案内するベースと、
前記集積回路の装着時にはベースに対する位置決め案内部材の移動を許容すると共に、前記集積回路の引き抜き時には切り換え操作によって前記ベースに対する前記引き抜き位置での前記位置決め案内部材の移動を阻止する阻止部材と、
前記位置決め案内部材の少なくとも対向する二辺に対応して配設された一対の爪部を備え、当該爪部自身が、板ばねとしての機能を有し、付勢力によって前記集積回路を挟持する挟持位置、及び付勢力に抗して前記集積回路の挟持を解除する非挟持領域の間を移動可能とされたクランプ部と、
前記位置決め案内部材を前記阻止部材によりその移動を阻止した上で、前記位置決め案内部材によってソケットに装着された集積回路を包囲し、かつ基板方向に押圧した状態で把持することにより、前記クランプ部を引き抜き方向へ移動させると共に、この引き抜き方向への移動に先立って前記爪部を挟持位置方向へ移動させる把持機構部と、
を有する集積回路着脱兼用工具。 - 前記位置決め案内部材が、集積回路の外形に対応して矩形の開口部が設けられた筒体であり、内周には、前記集積回路は収容するが、前記ソケットの周縁と当接する段差部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の集積回路着脱兼用工具。
- 前記矩形の開口部の端面が、外周端から内周端にかけて徐々に切削された傾斜面とされ、かつ前記段差部に前記傾斜面と略平行な傾斜面が形成されていることを特徴とする請求項2記載の集積回路着脱兼用工具。
- 前記クランプ部の引き抜き移動時には、付勢力によって前記爪部が前記集積回路の挟持位置方向に移動し、前記クランプ部の引き抜き移動とは反対方向への移動時には、当該移動に伴ってリリース爪により爪部を押し広げて前記爪部を前記集積回路の非挟持領域に退避させると共に、この退避中の爪部は前記位置決め案内部材に設けられた位置決め面に当接されて前記非挟持領域内の定位置に保持されることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の集積回路着脱兼用工具。
- 前記阻止部材が、前記位置決め案内部材と共に移動し、相対的に縦長状態、横長状態に切り換え操作可能な長方形ブロック形状のストッパ部を備え、前記ストッパ部が、前記ベースに設けられ前記ストッパ部の短辺寸法と一致するスリット幅の十字型の切欠部に収容されており、前記集積回路の装着時に前記ストッパ部の縦長方向を前記切欠部の縦長側に合わせた場合に位置決め案内部材をベースに対して摺動可能とし、前記集積回路の引抜き時に前記ストッパ部の縦長方向を前記切欠部の横長側に合わせた場合に位置決め案内部材のベースに対する摺動を阻止することを特徴とした請求項1乃至請求項4の何れか1項記載の集積回路着脱兼用工具。
- 前記把持機構部が、
前記クランプ部との連結点としての作用点を持ち、一端部が軸を介して回転可能に支持され、引き上げることで前記作用点を介してクランプ部を引き抜き方向へ移動させるアームと、
前記アームに対して、少なくとも前記軸から作用点までの距離の2倍の距離で連結され前記アームを引き上げる把持レバーと、
を備えることを特徴とした請求項l乃至請求項5の何れか1項記載の集積回路着脱兼用工具。
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