JP5613947B2 - Cpu用挿抜治具 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1には、ICクリップが開示されている。このICクリップでは、本体とこの本体に装備されたリードを把持する構造となっており、本体の対向する2つの側面と、それらの側面と直交する方向のリードとの両方を把持するようになっている。
また、特許文献2には、IC挿入工具が開示されている。このIC挿入工具では、挟持板でICを挟み込んで保持する構造となっている。
さらに、特許文献3には、簡易集積回路抜去器が開示されている。この簡易集積回路抜去器では、ソケットに実装されている集積回路を容易に取り外す構造となっている。
すなわち、CPUをCPUソケットに実装作業中に、力の加減や、CPUのフランジ部を挟む位置によりCPUを水平に保持しながら垂直に降ろすことが出来ず、CPUの端子ピンがCPUソケットに接触して、端子ピンの曲がりが発生するという課題がある。
また、CPUをCPUソケットから外す作業中に、力の加減やCPUフランジを挟む位置によりCPUを水平に保持しながら垂直に持ち上げることが出来ず、外す作業に時間が掛かっている。
さらに、ハンドリング中に誤ってCPUを落下させてしまい、CPUを破損するという不具合を生じることがある等の不具合や効率化課題が発生していた。
〔発明の目的〕
前記CPUのヘッド部上面に当接する当接面を有する保持体と、
この保持体の外周面を成す一つの対向側面のそれぞれに設けられ前記CPUを側面で係着自在に保持する一対の側面保持部とを有し、
前記保持体に前記CPUのヘッド部を収容し当該ヘッド部の左右へのズレを抑制する収容凹部を設けると共に、当該収容凹部の深さ寸法を前記CPUのヘッド部の厚さ寸法より小さな寸法に設定し、
前記一対の側面保持部の内の何れか一方を、前記CPUに対する係着,離間を自在に設定する係着自在構造を備えた構成とし、
前記係着自在構造を備えた側面保持部の前記CPUの離間動作を行うツメ部を有する可動ツメ部材を当該側面保持部に設け、この側面保持部と前記他方の側面保持部とで前記CPUの側面を押圧して保持する構成とし、
前記ツメ部の前記CPUの顎部の一方の側面と係合し保持する部位の高さ寸法を当該顎部の高さ寸法より大きな寸法に設定したことを特徴とする。
また、可動ツメ部材を備えたCPU用挿抜治具で保持されたCPUを、水平に維持しながら基板上に垂直に降ろすことが出来、実装作業中に発生したCPU端子ピンがCPUソケットに接触して発生する端子ピン曲がりの不具合を回避出来るようになる。
さらに、可動ツメ部材を備えたCPU用挿抜治具により基板上からCPUを垂直に持ち上げることが出来、CPUの取り外し作業が容易になり、作業時間の効率化が可能となる。
そして、CPU50は、ヘッド部50A、フランジ部50Bおよび端子ピン50Cとを有し、平面形状が略四角形形状となっている。
また、この係着自在構造Mによる可動ツメ部材12の離間動作を付勢するレバー部12Bが当該可動ツメ部材12に設けられている。
係着自在構造Mについては、後に詳細を説明する。
なお、固定ツメ部11Aは、本体ベース部材11の一方および他方の側面11B,11Cと直交する方向の略中央部に形成されており、CPU50の一方の幅方向の略中央部を把持できるようになっている。
ここで、これらの軸支持部11D,11D間は、図5に示すように、幅寸法Wで奥行寸法Dの収容空間Sとなっている。そして、この収容空間S内に、上述したように、前記可動ツメ部材12が収容されるようになっている。また、軸支持部11D,11Dの内部には、それぞれ同一中心線上に軸挿通孔11H,11Hがあけられている。
すなわち、可動ツメ部材12は、全体形状が略細長のマッチ箱形状に形成され、図6において、下端部に全体厚さ寸法D1より薄くなった厚さ寸法のツメ部12Aが形成されている。そして、このツメ部12Aの内側面がCPU50を把持する可動ツメ部材12の側面を構成している。
ここで、軸部材13Cの端部を、Cリング16に換えて割りピン等で止めてもよい。
ここで、本体ベース部材11の収容凹部11Eの深さ寸法は、CPU50のヘッド部50Aの高さ寸法以下に設定されており、本体ベース部材11をCPU50のヘッド部50Aに押し付けたとき、収容凹部11Eの当接面11Jとヘッド部50Aの上面50Dとが確実に当接し、密着して把持することが出来るようになっている。
2つの把持部15A,15Bは、CPU用挿抜治具10を使用する際、それらの把持部15A,15Bを、例えば、親指と中指とで挟んだ状態で、人差し指で可動ツメ部材12のレバー部12Bを操作できるように形成されている。
この時、可動ツメ部材12のレバー部12Bに人差し指が掛かるようにする。つまり、図1において、上側の把持部15Aに親指を引っ掛け、図1において、下側の把持部15Aに中指を引っ掛けた状態で、人差し指が可動ツメ部材12のレバー部12Bに引っ掛かるようにする。
しかし、CPU用挿抜治具10をそのままの状態で降下させるとすると、可動ツメ部材12のツメ部12AがCPU50のフランジ部50Bと接触するので、前述のように、人差し指で可動ツメ部材12のレバー部12Bを手前に引っ張る。
そうすると、可動ツメ部材12のツメ部12Aが、図4に仮想線で示すように、バネ部材14の付勢力に抗してフランジ部50Bに接触しないように初期の状態からハの字状に広がる。
その結果、CPU用挿抜治具10はCPU50をしっかりと把持し、確実なハンドリングが可能となる。
以上に説明したように、CPU用挿抜治具10は、可動ツメ部材12だけの揺動動作のみでCPU50をしっかりと把持することが出来る。
すなわち、まず、CPU用挿抜治具10を基板上の所定のCPU50の上方に位置させた後、水平状態で降下させる。そして、本体ベース部材11の収容凹部11E内にCPU50のヘッド部50Aが収容する前の段階で、可動ツメ部材12のレバー部12Bを取手部材15側に引っ張り、可動ツメ部材12のツメ部12Aを開く。
そして、CPU用挿抜治具10を上方に引っ張ることで、基板上のソケットからCPU50を取り外す。
(1)本体ベース部材11の収容凹部11E内に設定された当接面11Jと、CPU50のヘッド部50Aの上面50Dとを当接させた状態で、固定ツメ部11Aと可動ツメ部材12のツメ部12AとによりCPU50を保持することができる。可動ツメ部材12が係着自在構造Mを備えた構成となっているので、レバー部12Bを作用させることで、CPU50を基板上に係着自在に実装することが出来る。その結果、CPU50に直接指が触れることなく基板上に固定することが可能となり、安定した装着が可能となる。
図9は、本第2実施形態のCPU用挿抜治具20が前記CPU50を把持した状態を示す側面図であり、前記第1実施形態の図2に相当するものである。
そのため、本第2実施形態では、固定ツメ部21Aと可動ツメ部材22のツメ部22Aとの長さが、ヘッド部50Aの厚さ分だけ長くなっているが、係着自在構造M等、全体的な構成はほとんど同じである。
(9)本体ベース部材21にCPU50のヘッド部50Aを収容するための収容凹部を形成しなくてもよいので、その分の手間を省くことができる。
図10は、本第3実施形態のCPU用挿抜治具30が前記CPU50を把持した状態を示す側面図であり、前記第1実施形態の図2に相当するものである。
本第3実施形態では、上述のように、CPU50のフランジ部50Bの側面を、固定ツメ部31Aと可動ツメ部材32のツメ部32Aとで把持するようになっているため、固定ツメ部31Aと可動ツメ部材32のツメ部32Aとの長さが、フランジ部50Bの厚さ分だけ短くなっているが、係着自在構造M等、全体的な構成はほとんど同じである。
CPUを保持して基板上の特定箇所に移送しかつ組み込むためのCPU用挿抜治具であって、
前記CPUのヘッド部上面に当接する当接面を有する保持体と、
この保持体の外周面を成す一つの対向側面のそれぞれに設けられ前記CPUを側面で係着自在に保持する一対の側面保持部とを有し、
この一対の側面保持部の内の何れか一方を、前記CPUに対する係着,離間を自在に設定する係着自在構造を備えた構成とし、
前記係着自在構造を備えた側面保持部の前記CPUの離間動作を行う可動ツメ部材を当該側面保持部に設け、この側面保持部と前記他方の側面保持部とで前記CPUの側面を押圧して保持することを特徴とするCPU用挿抜治具。
付記1に記載のCPU用挿抜治具において、
前記保持体を前記CPUの形状に合わせて四角形状とすると共に、前記一対の側面保持部のそれぞれを前記CPUのヘッド部を保持する位置に突設したことを特徴とするCPU用挿抜治具。
付記1に記載のCPU用挿抜治具において、
前記保持体を前記CPUの形状に合わせて四角形状とすると共に、前記一対の側面保持部のそれぞれを前記CPUの顎部を保持する位置に突設したことを特徴とするCPU用挿抜治具。
付記3に記載のCPU用挿抜治具において、
前記保持体に前記CPUのヘッド部を収容し当該ヘッド部の左右へのズレを抑制する収容凹部を設けたことを特徴とするCPU用挿抜治具。
付記4に記載のCPU用挿抜治具において、
前記一方の側面保持部の係着自在構造を、
前記保持体の平面と直交する面内で外部に向けて前記可動ツメ部材を揺動可能に支持する軸部材と、
この軸部材に装備され前記可動ツメ部材を前記CPU側に付勢する付勢部材と、を備えて構成したことを特徴とするCPU用挿抜治具。
付記5に記載のCPU用挿抜治具において、
前記付勢部材をねじりコイルバネで構成すると共に、このねじりコイルバネの一端を前記保持体に固定し、ねじりコイルバネの他端を前記一方の側面保持部に固定したことを特徴とするCPU用挿抜治具。
付記6に記載のCPU用挿抜治具において、
前記一方の側面保持部に、前記ねじりコイルバネの前記軸部材への装着作業を行うための貫通開口部を前記一方の側面保持部の厚さ方向に形成したことを特徴とするCPU用挿抜治具。
付記3に記載のCPU用挿抜治具において、
前記レバー部を、前記一方の側面保持部の上部に延設したことを特徴とするCPU用挿抜治具。
付記8に記載のCPU用挿抜治具において、
前記保持体の上面に前記レバー部操作用の取手部材を設け、この取手部材を、前記保持体の前記一対の側面保持部の間の中央近傍に前記軸部材と平行にかつ長手方向に延びて設けると共に、前記取手部材の長さ方向両端部にそれぞれ前記保持体の上面から上方に突出した把持部を形成したことを特徴とするCPU用挿抜治具。
11 保持体である本体ベース部
11A 一対の側面保持部を構成する固定ツメ部
11B 一つの対向側面を構成する一方の側面
11C 一つの対向側面を構成する他方の側面
11D 軸支持部
11E 収容凹部
11F バネ固定用溝
12 係着自在構造を有し一方の側面保持部を構成する可動ツメ部材
12A 側面を構成するツメ部
12B レバー部
12D 貫通開口部
12F バネ固定用溝
13 係着自在構造を構成する軸部材
14 付勢部材であるねじりコイルバネ
15 取手部材
20 CPU用挿抜治具(第2実施形態)
30 CPU用挿抜治具(第3実施形態)
50 CPU
50A ヘッド部
50B フランジ部
50C 端子ピン
Claims (6)
- CPUを保持して基板上の特定箇所に移送しかつ組み込むためのCPU用挿抜治具であって、
前記CPUのヘッド部上面に当接する当接面を有する保持体と、
この保持体の外周面を成す一つの対向側面のそれぞれに設けられ前記CPUを側面で係着自在に保持する一対の側面保持部とを有し、
前記保持体に前記CPUのヘッド部を収容し当該ヘッド部の左右へのズレを抑制する収容凹部を設けると共に、当該収容凹部の深さ寸法を前記CPUのヘッド部の厚さ寸法より小さな寸法に設定し、
前記一対の側面保持部の内の何れか一方を、前記CPUに対する係着,離間を自在に設定する係着自在構造を備えた構成とし、
前記係着自在構造を備えた側面保持部の前記CPUの離間動作を行うツメ部を有する可動ツメ部材を当該側面保持部に設け、この側面保持部と前記他方の側面保持部とで前記CPUの側面を押圧して保持する構成とし、
前記可動ツメ部の前記CPUの顎部の一方の側面と係合し保持する部位の高さ寸法を当該顎部の高さ寸法より大きな寸法に設定したことを特徴とするCPU用挿抜治具。 - 請求項1に記載のCPU用挿抜治具において、
前記一方の側面保持部の係着自在構造を、
前記保持体の平面と直交する面内で外部に向けて前記可動ツメ部材を揺動可能に支持する軸部材と、
この軸部材に装備され前記可動ツメ部材を前記CPU側に付勢する付勢部材と、を備えて構成したことを特徴とするCPU用挿抜治具。 - 請求項2に記載のCPU用挿抜治具において、
前記付勢部材をねじりコイルバネで構成すると共に、このねじりコイルバネの一端を前記保持体に固定し、ねじりコイルバネの他端を前記一方の側面保持部に固定したことを特徴とするCPU用挿抜治具。 - 請求項3に記載のCPU用挿抜治具において、
前記一方の側面保持部に、前記ねじりコイルバネの前記軸部材への装着作業を行うための貫通開口部を前記一方の側面保持部の厚さ方向に形成したことを特徴とするCPU用挿抜治具。 - 請求項4に記載のCPU用挿抜治具において、
前記レバー部を、前記一方の側面保持部の上部に延設したことを特徴とするCPU用挿抜治具。 - 請求項5に記載のCPU用挿抜治具において、
前記保持体の上面に前記レバー部操作用の取手部材を設け、この取手部材を、前記保持体の前記一対の側面保持部の間の中央近傍に前記軸部材と平行にかつ長手方向に延びて設けると共に、前記取手部材の長さ方向両端部にそれぞれ前記保持体の上面から上方に突出した把持部を形成したことを特徴とするCPU用挿抜治具。
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