JP3827943B2 - ラッチ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、引き出しや扉を所定の閉止位置に保持する装置として利用可能なものであって、そのラッチ解除操作に係る操作性の向上を図ったラッチ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば引き出しや扉等の作動体を家具本体の開口を閉止する位置に保持する手段として、ラッチ装置が用いられている。
【0003】
かかる従来のラッチ装置は、一般に、作動体側に操作部及びこの操作部の操作によって動作するフック爪を付帯させるとともに、家具本体の対応位置にこのフック爪が係わり合う爪挿入部を設けて構成される。そして、作動体が閉止位置にあるときにフック爪を爪挿入部に係わり合わせて作動体を閉止位置に保持し、操作部が操作されるとフック爪を作動させて爪挿入部から離合させ、これにより作動体のラッチ状態を解除して、作動体が開口を開成する位置にまで移動する動作を許容するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ラッチ解除のための操作部は、引き出しにおけるラッチ装置等に見られるように、板状部材からなり、その幅方向一端側を机やワゴンなどの家具本体に回転可能に取り付けて構成されているのが一般的である。
【0005】
しかしながら、このようなものにおいて、操作力を軽減するためには、操作部をある程度幅広なものにして、所要の回転モーメントを入力するに足るトルクアームを確保しなければならない。このため、回転端部の移動量が大きくなり、家具本体側に十分な組み込みスペースが必要になるほか、操作部を家具本体の前面と面一なる位置に配置した際に操作時に操作部が前方へ大きく突出して見栄えや格調が損なわれ、周囲との干渉の原因にもなるという不都合がある。また、操作方法が一律であるため、多様な使い勝手を追求することも困難である。
【0006】
本発明は、上記のような不都合に鑑みてなされたものであって、ラッチ解除を軽快な操作を通じて行うことができ、しかもそのための構成が組み込みスペースの増大につながることがなく、家具等の外観も損ねないばかりか、多様な使い勝手も確保できる新規有用なラッチ装置を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の問題点を解決するために、本発明は、次のような構成を採用したものである。
【0008】
すなわち、本発明は、作動体をラッチするとともに、操作部の操作を通じてそのラッチ解除を行い得るラッチ装置を実現するにあたり、前記操作部を、指で挟み込むように摘んだ状態で回転操作可能な構造のものにして、操作部を所定操作位置に回転させたときにラッチ解除されるように構成し、操作部が、幅方向ほぼ中央部を回転可能に支持された第1の操作片と、この第1の操作片の前面側に配置されて一端側を回転可能に支持された第2の操作片とを具備し、第2の操作片の他端側を介して第1の操作片の対応端部を押し込み、この第1の操作片の回転中心を隔てた反対側の端部を引き出すように操作することによって、第1の操作片の回転に連動してラッチ解除を引き起こすように構成したことを特徴とする。
【0009】
このような構成のものであれば、回転中心部分から指を掛ける位置までの距離が短くとも、指を掛ける位置が2ヶ所にあることでそれぞれの指にかかるトルクは半分になる。このため、従来の操作部と比較して、必要な操作力の軽減を図っても、操作部の回転半径をほぼ半分で済ませることができ、これにより回転端部の移動量を小さくして、家具本体等への組み込みスペースを有効に削減することが可能となる。また、ひねり力を利用した操作であるため、安定した操作を行うことができる。その上、このようなものであれば、指で摘むように操作する以外に、回転中心部分から一端側を引き出す態様、或いは他端側を押し込む態様によっても操作することができるので、従来と同様の操作感で操作できる機能を残し、また押し込むことでラッチ解除する新たな機能も有効に付加することが可能となる。
【0010】
また、操作部は、単体の板状部材によって構成することもできるが、操作部の外観を従来の操作部の外観に近づけて違和感をなくし、またラッチ操作時に操作部を前方へ突出させることを回避して家具等の格調の毀損や周囲との干渉等を避けることが可能である。
【0011】
このように構成される操作部を扉や引き出しなどの作動体の前面に開口する操作窓内に設ける際に、外観を有効に整えるためには、第2の操作片がその操作窓内における開口縁側に配置され、第1の操作片がその操作窓内における前記第2の操作片の背面側に併設されて隠蔽されていることが好ましい。
【0012】
特に、ラッチ時の見栄えをより良好なものにするためには、第2の操作片が、回転操作を加えていない通常位置で作動体の前面とほぼ面一なる位置に配置されていることが望ましい。
【0013】
ラッチ解除後の作動体の移動力は、専ら指掛け部に付与される操作力にのみ頼ることもできるが、ラッチ解除に係る操作力の持続を不要にして、指が不自由な状態にある者等にも操作可能とするためには、ラッチ位置から外れる方向の押し付け力を作動体に対して及ぼす押し付け機構を設けて、ラッチ解除操作後はラッチに拘束されずに、また指掛け部以外の部位を操作しても作動体を移動できるようにしておくことが望ましい。
【0014】
その押し付け機構は、作動体をラッチ位置から外すことができるものであれば基本的に押し付け方向は問わないが、ラッチ解除後の作動体の円滑な移動を確保するためには、押し付け方向を、ラッチ解除した作動体を目的位置に向かって移動させる際の移動開始方向にほぼ合致させておくことが好ましい。
【0015】
作動体が、押し込むことによってラッチされるものである場合等には、操作部への押圧操作が作動体の動作を妨げる場合もあり得るが、このような不都合を回避するためには、ラッチ解除された作動体は、ラッチ位置から変位した位置から再度押し込まない限りラッチされないように構成しておくことが有効となる。
【0016】
操作部のリセットを確実にして反復操作に的確に対応するためには、操作部を所定操作位置から通常位置へ戻る方向に弾性的に押し付けておくことが望ましい。
【0017】
本発明は、以上のような構成であるから、作動体が、開口を開閉する位置に設けられて、閉位置でラッチされ、ラッチ解除状態で開口を開成する位置にまで移動し得るように構成された家具や建具その他の対象物に適用して有用なものとなり得る。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
図1に、本発明のラッチ装置3を適用したキャビネットを示す。このキャビネットは、前面側に開口を有する箱状のキャビネット本体1と、このキャビネット本体1の開口を開閉する位置に左右に対をなして設けられた作動体たる観音開き式の扉2a、2bとを具備している。ラッチ装置3は、左右の扉2a、2bのうち右側の扉2aに適用されているもので、この実施形態における左側の扉2bは閉止位置においてその上から右側の扉2aの縁部をオーバーラップさせることにより開成動作が禁止され、右側の扉2aは本発明のラッチ装置3が働くことにより当該閉止位置にラッチされるものである。そして、ラッチ装置3の構成要素である図2に示す操作部4を操作することによって、そのラッチ解除を行い得るようにしている。
【0019】
具体的に説明すると、ラッチ装置3は、先ず扉2をラッチ状態に引き込むための構成として、図3及び図4に示すように、回転軸5と、フック爪6と、爪挿入部7とを具備している。回転軸5は、扉2の反吊元側の縁部近傍に鉛直方向に沿って回転可能に配置され、その一部に設けたねじりコイル式のバネ要素8に回転位相に応じた弾性力を蓄積するものである。フック爪6は、基端部6aを回転軸5の上下両端に一体的に回転し得るように取り付けた平面視ほぼL字形をなすもので、先端部6bを後方に向けて突出させている。一方、爪挿入部7は、キャビネット本体1の頂壁1a近傍及び底壁1b近傍に設けた鉛直面1x(図1等参照)に形成されているスリット状又は切欠状のものである。フック爪6との関係は、当該フック爪6が右側の扉2aに対してほぼ法線方向へ突出する姿勢を基準姿勢とし、この基準姿勢から前記回転軸5回りに所定角度回転した姿勢にあるときにフック爪6の先端部6bの出入りを許容し、当該先端部6bが進入した状態で回転軸5がフック爪6を基準姿勢に戻す方向に所定角度回転することによって、先端部6bを爪挿入部7の開口縁7aに係わり合わせることができるものである。前記バネ要素8は、フック爪6を基準姿勢に復帰させる方向の弾性力を蓄積する。したがって、扉2を閉止動作させると、フック爪6は、前方から爪挿入部7に近づき、経過的に回転軸5とともに回転して基準姿勢から姿勢を変えながら爪挿入部7に先端部6bを進入させ、しかる後、基準姿勢に戻って爪挿入部7に嵌まり合うことができる。
【0020】
これに対して、前記ラッチ装置3は、右側の扉2aのラッチ状態を解除するための構成として、操作部4と、押し付け機構10とを具備している。操作部4は、図2(A)に示すように、内側にほぼ正方形の操作窓4bを形成する枠体4aの内側にあって操作窓4bのほぼ左半部を閉止する位置に配置されたもので、枠体4aと共に右側の扉2aの前面板の反吊元側の縁部近傍に装着されている。この操作部4は、図7に示すように、指で摘んで回転操作可能な構造をなし、操作部4を所定操作位置に回転させたときにラッチ解除されるようにしたものである。
【0021】
詳述すると、この操作部4は、図2(B)に示すように、幅方向ほぼ中央部を軸部23を介して枠体4aに回転可能に支持された平面視L字状をなす第1の操作片41と、この第1の操作片41の前面側に配置されて右端42a側を軸部42cを介して枠体4aに回転可能に支持された板状をなす第2の操作片42とを具備している。第2の操作片42は、前記操作窓4b内における開口縁側に位置し、第1の操作片41はその操作窓4b内における前記第2の操作片42の背面側に重合する部位に位置している。そして、図8に示すように第2の操作片42の左端42bと第1の操作片41の右端41aを摘み、第2の操作片42の左端42b側を介して第1の操作片41の左端41bを押し込むとともに、この第1の操作片41の回転中心を隔てた位置にある右端41aに対して引き出す操作を行うことによって、軸部23を回転させ得るようにしている。
【0022】
なお、軸部23と回転軸5とは互いに中心が合致させてあり、両者は相互に連結されるか、若しくは回転軸5の一部を軸部23として機能させるかによって、一体回転し得る状態が確保されている。
【0023】
すなわち、上記の操作を通じて軸部23、ひいては回転軸5を平面視時計回りに回転駆動すると、フック爪6を先端部6bが爪挿入部7に対して出入り可能な位置にまで回転させるようになっている。
【0024】
なお、回転軸5は上記のようにフック爪6を基準姿勢に位置づける方向に弾性付勢されており、外力を加えなければ第1の操作片41が平面視反時計回りに弾性付勢され、このとき第2の操作片42が第1の操作片41と平行をなす通常位置において操作窓4bの開口縁に係合し、扉2aの前面とほぼ面一な状態に保持されるようにしている。この場合、操作部4には、必要に応じてそれを通常位置に確実に復帰させるためのオフセットバネを設けておくことも有効である。
【0025】
また、押し付け機構10は、図5に示すように、扉2aの背面の適宜箇所(好ましくは反吊元側の縁部近傍)に基端を支持させて前後方向に伸縮し得るように配置したバネ部材16と、このバネ部材16により後方に押し付けられた状態で配置された突没子17とを具備し、この突没子17の先端に形成した当て板17aを閉止時にキャビネット本体1の反吊元側の鉛直面1xに押し当てて配置したものである。そして、操作部4を通じて引き出しがラッチ解除されたときに、押し付け機構10を通じて扉2を、その押し付け反力によってラッチ位置である閉止位置から前方へ変位したラッチ解除位置にまで弾性により移動させ得るようにしている。
【0026】
以上のようにして、本実施形態のラッチ装置3は、扉2aをラッチするとともに、操作部4の操作を通じてそのラッチ解除を行うラッチ装置3を構成するにあたり、前記操作部4を、指で挟み込むように摘んだ状態で回転操作可能な構造のものにして、操作部4を所定操作位置に回転させたときにラッチ解除されるようにしたものである。
【0027】
このため、回転中心部分である軸部23から指を掛ける端部41a、42bまでの距離が短くとも、指を掛ける位置が2ヶ所にあることで実質的に2倍のトルクアームが稼げることになり、従来の操作部と比較して、必要な操作力の軽減を図っても、操作部の回転半径をほぼ半分で済ませることができる。したがって、操作端となる回転端部41a、42bの移動量を小さくし、ひいては枠体4aをコンパクトにして、キャビネット本体1への組み込みスペースを有効に削減することが可能となる。また、ひねり力を利用して操作できるため、安定した操作を行うことができる。さらに、このようなものであれば、指で摘むように操作する以外に、軸部23に対して右端41aを引き出す態様、或いは左端42bを押し込む態様によっても操作できるので、前者の機能を利用して従来と同様の操作感で操作することができ、また後者の機能を利用して指が不自由な状態にある者等によってもラッチ解除操作できる環境を有効に整えることができる。
【0028】
特に、この実施形態の操作部4は、上記のように第1の操作片41及び第2の操作片42の2パーツから構成されており、端部41aのみを引き出し操作する際には、操作部4の外観や当該操作部4への指のアクセスは従来における引き出し等に設けられている操作部のそれに極めて近いものとなる。このため、従来どおりの操作をしても操作が可能であり、違和感なく操作できる上に、ラッチ操作時に操作部4が前方へ突出しないため、キャビネットの格調が毀損されることを防ぐことができ、また周囲に極力邪魔にならないようにしてこの操作部4を利用に供することができる。
【0029】
また、このように操作部4が扉2aに開口する操作窓4b内に配置される目立ち易い位置にあっても、第2の操作片42がその操作窓4b内における開口縁側に配置され、第1の操作片41がその操作窓4b内における前記第2の操作片42の背面側に重合する位置に配置されているため、見掛け上は第2の操作片42のみが存在して第1の操作片41は視認されず、扉2aの外観を毀損する不都合を有効に回避することができる。
【0030】
その際、第2の操作片42が、押し込み操作をしない通常位置で扉2aの前面とほぼ面一なる位置に配置されているため、第2の操作片42の端部42bを肘などを使って押し込む操作も容易となる上に、扉2aの前面の意匠的な外観も有効に確保しておくことができる。
【0031】
また、本実施形態のラッチ装置3は、扉2aにラッチ位置から外れる方向の力を及ぼす押し付け機構10を設けており、操作部4によりラッチ解除されたときに、押し付け機構10を通じて扉2aを図6に示すようにラッチ位置から前方へ変位した位置にまで移動させることができる。
【0032】
すなわち、操作部4を操作してラッチ解除すると、扉2aが押し付け機構10によってラッチ位置から変位した、ラッチからの拘束を受けない位置にまで移動され、途中で不慮に手を離しても再度ラッチ状態に引き込まれることがなく、ラッチ解除操作した後は、作動体を目的位置に移動させるための操作を適時行うことができる。
【0033】
したがって、体の一部、例えば肘や尻部、つま先などを使って扉2aを開けることができ、手が塞がっている場合や、指が不自由な状態にあるとき等にも、扉2を開成させるために必要な操作を的確に行うことが可能になる。
【0034】
なお、ラッチ解除後に操作し易いものにマグネットキャッチ等があるが、本実施形態はラッチ状態で操作部4を操作しない限り解除され得ないものであり、地震等によって不慮に外れる恐れがない点で本質的に異なるものである。
【0035】
特に、押し付け機構10による押し付け方向が、ラッチ解除した扉2aの開成方向に向かう移動開始方向にほぼ合致しており、図6に示すように、右側の扉2aが左側の扉2bよりもある程度前方へ突出した位置に移動するため、右側の扉2aの側縁や上縁、下縁が開放されて、操作容易な状況が容易に作り出せることになる。
【0036】
本実施形態のラッチ装置3は、以上のような構成であるから、物品の出し入れが比較的に頻繁に行われるもの、すなわち、開口を開閉する位置に設けられて、閉位置でラッチされ、ラッチ解除状態で開口を開成する位置にまで移動し得るように構成された扉、ドア、引き戸、開き戸、棚、シャッターなどを有する家具や建具に適用して有用なものとなり得る。
【0037】
そのうちの他の適用例として、図8に本発明を引き出し式のキャビネット18に適用したものを示す。このキャビネットは、作動体である引き出し19をキャビネット本体に上下に複数段の組にして設けているもので、本発明のラッチ装置3によって引き出し19をラッチするとともに、操作部4の操作を通じてそのラッチ解除を行い得るようにしたものである。
【0038】
ラッチ装置3は、引き出し19をラッチするための構造として、引き出し19に幅方向に沿って配置された回転軸5と、この回転軸5の両端に取り付けられたフック爪6と、このフック爪6の対応箇所においてラック本体に設けられたピン20とを備えている。回転軸5は上記実施形態と同様にフック爪6がピン20に嵌まり合う方向に弾性付勢されている。
【0039】
一方、引き出し19のラッチ解除を行うための構造としては、上記実施形態と同様の操作部4と、上記実施形態と同様の押し付け機構10とからなる。
【0040】
このような構成によっても、上記実施形態と同様の作用効果を得ることができる。この場合、フック爪を鉛直軸回りに作動してピンに係合し得るような配置とし、回転軸の回転力をそのフック爪に伝達し得るように動作変換機構を構成しても、同様の作用効果を得ることができる。
【0041】
なお、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではない。
【0042】
例えば、操作部4を、操作位置から通常位置へ戻る方向へオフセット用のバネによって弾性的に押し付け、操作前後で操作部4が背反的に動作して待機状態に復帰するように構成すれば、簡易な構成を通じて、操作部4を反復操作可能な状態に有効にリセットすることができる。
【0043】
勿論、ラッチ解除された作動体が、ラッチ位置から変位した位置から再度押し込まない限りラッチされないように構成しておくことも有効である。
【0044】
その他の構成も、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【0045】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載される効果を奏する。
【0046】
すなわち、本発明のラッチ装置は、作動体をラッチするとともに、操作部の操作を通じてそのラッチ解除を行い得るラッチ装置を実現するにあたり、前記操作部を、指で挟み込むように摘んだ状態で回転操作可能な構造のものにして、操作部を所定操作位置に回転させたときにラッチ解除されるように構成したものである。
【0047】
このため、家具本体等への組み込みスペースを増大させることなく操作力を有効に軽減することができ、これにより家具本体等の設計の自由度を有効に高めることができるとともに、ひねり力を利用した安定操作が可能となり、また指で摘む操作以外に、引き出す操作、押し込む操作などの種々の利用の態様を可能にして、本発明が適用される家具等の使い勝手を有効に向上させることができる。
【0048】
操作部を、上述した第1、第2の操作片から構成した場合には、第1の操作片のみを操作する際に従来の操作部に対する操作と同様の環境を用意することができ、また回転端が前方へ突出することを回避して家具等の格調の毀損、周辺における人の動作や家具との干渉などを有効に回避することができる。
【0049】
操作部を扉や引き出しなどの作動体の前面に開口する操作窓内に設ける場合に、第2の操作片をその操作窓内における開口縁側に配置し、第1の操作片をその操作窓の奥方に併設すれば、第1の操作片を隠蔽して外部からの見え掛かりを良好なものにすることができる。
【0050】
特に、第2の操作片を、押し込み操作をしない通常位置で作動体の前面とほぼ面一なる位置に配置しておけば、手の甲や肘を使って押し込み操作のし易い位置に操作部を位置づけることができ、それが家具等の外観を損ねる結果となることも有効に回避することができる。
【0051】
特に、ラッチ解除後に作動体が移動する方向に押し付け機構による押し付け方向を設定しておけば、ラッチ解除後に作動体を移動操作する際の良好な作業環境を整えることができる。
【0052】
さらに、一旦ラッチ解除された作動体がラッチ位置から変位した位置から再度押し込まない限りラッチされないように構成しておけば、ラッチ解除力の持続的な入力を不要にして操作に必要な力を有効に軽減することができる。
また、操作部を、弾性力を利用して繰り返し待機状態にリセットさせるように構成しておけば、反復継続して使用するための構成を簡素に実現することができると同時に、弾性を利用して柔らかい操作感を付与することもできる。
【0053】
本発明は、以上の機能を利用して、キャビネットやロッカーを始めとする各種収納家具、作り込みの収納部、ガレージ、冷蔵庫など広範囲に亘り家具や建具、住器などの利便性を有効に向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を適用したキャビネットを示す斜視図。
【図2】同実施形態の操作部の斜視図。
【図3】同実施形態の操作部、動作変換機構を示す平面図。
【図4】同実施形態の操作部、動作変換機構を模式的に示す平断面図。
【図5】同実施形態の押し付け機構を示す側断面図。
【図6】同実施形態の作用説明図。
【図7】同実施形態の取扱説明図。
【図8】本発明の他の実施形態を適用した引き出し式のラックを示す斜視図。
【符号の説明】
2a、2b…作動体(扉)
4…操作部
4a…枠体
4b…操作窓
10…押し付け機構
41…第1の操作片
42…第2の操作片
Claims (8)
- 作動体をラッチするとともに、操作部の操作を通じてそのラッチ解除を行い得るようにしたものであって、
前記操作部を、指で挟み込むように摘んだ状態で回転操作することも可能な構造のものにして、操作部を所定操作位置に回転させたときにラッチ解除されるように構成し、
操作部が、幅方向ほぼ中央部を回転可能に支持された第1の操作片と、この第1の操作片の前面側に配置されて一端側を回転可能に支持された第2の操作片とを具備してなり、第2の操作片の他端側を介して第1の操作片の対応端部を押し込み、この第1の操作片の回転中心を隔てた反対側の端部を引き出すように操作することによって、第1の操作片の回転に連動してラッチ解除を引き起こすようにしたことを特徴とするラッチ装置。 - 操作部が、作動体の前面に開口する操作窓内に設けられるものであって、第2の操作片がその操作窓内における開口縁側に配置され、第1の操作片がその操作窓内における前記第2の操作片の背面側に併設されていることを特徴とする請求項2記載のラッチ装置。
- 第2の操作片が、回転操作を加えていない通常位置で作動体の前面とほぼ面一なる位置に配置されていることを特徴とする請求項2記載のラッチ装置。
- ラッチ位置から外れる方向の押し付け力を作動体に対して及ぼす押し付け機構を設けていることを特徴とする請求項1、2又は3記載のラッチ装置。
- 押し付け機構による押し付け方向が、ラッチ解除した作動体を目的位置に向かって移動させる際の移動開始方向にほぼ合致させてあることを特徴とする請求項4記載のラッチ装置。
- ラッチ解除された作動体は、ラッチ位置から変位した位置から再度押し込まない限りラッチされないように構成していることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載のラッチ装置。
- 操作部が所定操作位置から通常位置へ戻る方向に弾性的に押し付けられていることを特徴とする請求項1,2,3,4、5又は6記載のラッチ装置。
- 作動体が、開口を開閉する位置に設けられて、閉位置でラッチされ、ラッチ解除状態で開口を開成する位置にまで移動し得るものであることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7記載のラッチ装置。
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