JP2011080303A - プッシュラッチ構造、扉の開閉構造及び扉の開閉構造に用いられるプッシュラッチ装置 - Google Patents

プッシュラッチ構造、扉の開閉構造及び扉の開閉構造に用いられるプッシュラッチ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】押し込み操作のストローク量を小さくして、操作性を向上し得るプッシュラッチ構造を提供する。
【解決手段】バネアーム130の押圧部132による回動フック160の第1の領域AR1に対する押圧の結果に応じて、バネアーム130の押圧部132による回動フック160の押圧位置が、第1の領域AR1から第2の領域AR2へ切り替わるようにバネアーム130を付勢し、バネアーム130による回動フック160の第2の領域AR2に対する押圧の結果に応じて、バネアーム130の押圧部132による回動フック160の押圧位置が、第2の領域AR2から第1の領域AR1へ切り替わるようにバネアーム130を付勢する付勢手段135A、135Bを備え、回動フック160の回動位置に応じて、フック部164により係止対象21を係止又は係止解除する。
【選択図】図3

Description

本発明は、例えば、扉を閉扉状態に係止すると共に、係止状態を解除して開扉状態とするプッシュラッチ構造、扉の開閉構造及び扉の開閉構造に用いられるプッシュラッチ装置に関する。
従来、自動車のセンターコンソール等の収納部に設けられた扉又はプリンタ等の電子機器の扉を開閉するための開閉構造として、1回のプッシュ操作で開扉状態から閉扉状態に移行し、1回のプッシュ操作で閉扉状態から開扉状態へ移行するいわゆるプッシュラッチを用いたものが考えられている(特許文献1〜特許文献4参照)。
これらの開閉構造においては、扉を所定量押し込む操作によって、当該扉を閉扉状態又は開扉状態とすることができる。
実開平7−14061号公報 特開2004−92340号公報 特開2006−177087号公報 特開2008−255566号公報
ところで、扉を設けた収納部として、食器等を収納する戸棚がある。戸棚の扉は、戸棚を構成する収納部本体に対して、蝶番により回動可能に取り付けられており、蝶番を回動中心として扉を回動させることにより、閉扉状態又は開扉状態とするようになっている。
戸棚等においては、収納部の開口端部とこれに当接する扉との間にパッキンを介挿させることで、扉が閉じた状態において、パッキンにより収納部の開口端部と扉との間を密閉することができ、収納部内に虫等が入り込むことを防止するようになっている。
このような従来の戸棚においては、扉を閉じる方向へ付勢するばねを蝶番に取り付けることにより、扉が閉じるようになっており、この付勢力に抗して扉を開ける必要があり、扉を開けるために一定の力が必要となる。
この問題点を解決するための一つの方策として、戸棚等の扉の開閉構造に上述のプッシュラッチを用いる構成が考えられる。プッシュラッチを用いれば、扉を押す操作だけで扉を容易に開くことができると考えられる。
しかしながら、開口端部と扉との間にパッキンを介挿した開閉構造においてプッシュラッチを用いる場合、パッキンに対して扉を押し込む操作が必要になることにより、パッキンが介挿されている分、扉を押し込むために大きな操作力が必要となり、操作性が悪くなる問題があった。
また、パッキンを用いない家具等の扉の開閉構造において、プッシュラッチのストローク量を小さくしてソフトタッチで扉の開閉を行うことができれば、一段と操作性を向上し得ると考えられる。
そこで、本発明は、押し込み操作のストローク量を小さくして、操作性を向上し得るプッシュラッチ構造、扉の開閉構造及び扉の開閉構造に用いられるプッシュラッチ装置を提供することを目的とする。
本発明の実施の形態に係る特徴は、プッシュラッチ構造において、棒状体と、前記棒状体の第2の端部に設けられた曲折形状のフック部とを有し、前記棒状体の前記第2の端部と前記第2の端部に対して反対側の第1の端部との間に設けられた回動軸を回動中心として回動可能に支持された回動フックと、第1の揺動位置及び第2の揺動位置の間を変位端が揺動変位可能に支持されたバネ部材と、前記バネ部材の変位端側に設けられた第1の押圧部とを有し、前記変位端が前記第1の揺動位置へ変位した状態で前記棒状体の前記回動軸と前記第1の端部との間の第1の領域を前記第1の押圧部によって押圧することにより、前記回動フックを第1の回動方向へ回動させると共に、前記変位端が前記第2の揺動位置へ変位した状態で前記棒状体の前記回動軸と前記第2の端部との間の第2の領域を前記第1の押圧部によって押圧することにより、前記回動フックを前記第1の回動方向とは反対の第2の回動方向へ回動させるバネアームと、前記回動フックが前記第1の回動方向へ所定量回動した第1の状態で前記回動フックを所定の保持力をもってロックすると共に、前記回動フックが前記第2の回動方向へ所定量回動した第2の状態で前記回動フックを所定の保持力をもってロックするロック部と、前記バネアームの前記第1の押圧部による前記第1の領域に対する押圧の結果に応じて、前記バネアームの前記第1の押圧部による前記回動フックの押圧位置が、前記第1の領域から前記第2の領域へ切り替わるように前記バネアームを付勢し、前記バネアームの前記第1の押圧部による前記第2の領域に対する押圧の結果に応じて、前記バネアームの前記第1の押圧部による前記回動フックの押圧位置が、前記第2の領域から前記第1の領域へ切り替わるように前記バネアームを付勢する付勢手段と、を備え、前記回動フックの回動位置に応じて、前記フック部により係止対象を係止又は係止解除することである。
この構成によれば、付勢手段の付勢力によって第1の押圧部を第1の揺動位置及び第2の揺動位置の間で変位させ、係止対象を係止状態又は係止解除状態とすることにより、押し込み操作のストローク量を小さくし操作性を向上させることができる。
本発明の実施の形態に係る特徴は、前記構成において、前記ロック部による前記回動フックの保持力は、前記付勢手段による付勢力よりも大きいことである。
この構成によれば、回動フックの回動位置をロック部で保持したまま、第1の押圧部による押圧位置を回動フックの第1の領域及び第2の領域の間で切り替えることができる。
本発明の実施の形態に係る特徴は、前記構成において、前記バネ部材は、前記棒状体の前記回動軸とは異なる第2の回動軸を回動中心として第1の回動方向又はこれとは反対の第2の回動方向へ回動可能に支持され、前記バネアームは、前記変位端が前記第1の回動方向へ所定量回動した状態で前記棒状体の前記第1の領域を前記第1の押圧部によって押圧することにより、前記回動フックを第1の回動方向へ回動させると共に、前記変位端が前記第2の回動方向へ所定量回動した状態で前記棒状体の前記第2の領域を前記第1の押圧部によって押圧することにより、前記回動フックを前記第1の回動方向とは反対の第2の回動方向へ回動させることである。
この構成によれば、バネアームの回動動作によって、回動フックに対する第1の押圧部の押圧位置を、第1の領域及び第2の領域の間で切り替えることができる。
本発明の実施の形態に係る特徴は、前記構成において、前記付勢手段は、前記回動フックに設けられた第2の押圧部と、前記バネアームに設けられ、前記回動フックが前記第1の状態にあるとき、前記回動フックの前記第2の押圧部に押圧されて、前記バネアームの前記第1の押圧部による押圧位置を前記第1の領域から前記第2の領域へ切り替えるように付勢力を発生する第1の内バネと、前記バネアームに設けられ、前記回動フックが前記第2の状態にあるとき、前記回動フックの前記第2の押圧部に押圧されて、前記バネアームの前記第1の押圧部による押圧位置を前記第2の領域から前記第1の領域へ切り替えるように付勢力を発生する第2の内バネと、を備えることである。
この構成によれば、バネアームに設けられた第1の内バネ及び第2の内バネによって付勢力を発生させることにより、部品点数を削減した一段と簡易な構成のプッシュラッチ構造を実現できる。
本発明の実施の形態に係る特徴は、前記構成において、前記付勢手段は、前記バネアーム及び前記回動フックに支持され、前記回動フックが前記第1の状態にあるとき、前記バネアームの前記第1の押圧部による押圧位置を前記第1の領域から前記第2の領域へ切り替えるように第1の付勢力を発生し、前記回動フックが前記第2の状態にあるとき、前記バネアームの前記第1の押圧部による押圧位置を前記第2の領域から前記第1の領域へ切り替えるように第2の付勢力を発生する弾性体であることである。
この構成によれば、バネアームと回動フックとによって支持された弾性体による付勢力(弾性力)によって、バネアームを回動させることにより、比較的簡単な構成でロック動作及びロック解除動作を実現することができ、また、耐久性を向上させることができる。
本発明の実施の形態に係る特徴は、前記構成において、前記弾性体は、コイルバネであり、前記バネアーム及び前記回動フックの回動位置に応じて、前記第1又は第2の付勢力を発生することである。
この構成によれば、バネアーム及び回動フックの回動動作によって、コイルバネに付勢力を発生させることにより、比較的簡単な構成でロック動作及びロック解除動作を実現することができ、また、耐久性を向上させることができる。
本発明の実施の形態に係る特徴は、前記構成において、前記付勢手段は、前記バネアームに支持される弾性体と、前記回動フックに設けられ、前記回動フックの回動動作に応じて、前記弾性体を弾性変形させる第2の押圧部と、を備え、前記回動フックが前記第1の状態にあるとき、前記第2の押圧部による前記弾性体の弾性変形により、前記バネアームの前記第1の押圧部による押圧位置が前記第1の領域から前記第2の領域へ切り替わるように第1の付勢力を発生し、前記回動フックが前記第2の状態にあるとき、前記第2の押圧部による前記弾性体の弾性変形により、前記バネアームの前記第1の押圧部による押圧位置が前記第2の領域から前記第1の領域へ切り替わるように第2の付勢力を発生することである。
この構成によれば、バネアームに支持された弾性体による付勢力(弾性力)によって、バネアームを回動させることにより、比較的簡単な構成でロック動作及びロック解除動作を実現することができ、また、耐久性を向上させることができる。
本発明の実施の形態に係る特徴は、前記構成において、前記弾性体は、第1及び第2の端部が対峙するU字形バネであり、前記バネアームは、当該バネアームが揺動動作する際の揺動軸において前記バネアームと一体に回動する前記U字形バネの支持部を備え、前記U字形バネの内側に前記支持部がはめ込まれ、前記U字形バネの前記第1及び第2の端部の間に前記第2の押圧部が介挿され、前記回動フックの回動動作に伴って、前記第2の押圧部が前記U字形バネの前記第1及び第2の端部のうちのいずれかを互いの離間方向に変位させ、当該変位により発生する前記U字形バネの弾性力によって、前記支持部を介して前記バネアームを揺動させることである。
この構成によれば、回動フックの回動動作によって、U字形バネに付勢力(弾性力)を発生させることにより、比較的簡単な構成でロック動作及びロック解除動作を実現することができ、また、耐久性を向上させることができる。
本発明の実施の形態に係る特徴は、収納部に対して扉を開閉可能に支持する扉の開閉構造であって、前記収納部に設けられたプッシュラッチ装置と、前記扉に設けられ、前記プッシュラッチ装置に係止される係止部と、前記収納部の開口端部と前記扉との間に介挿されるパッキンと、を有し、前記プッシュラッチ装置は、棒状体と、前記棒状体の第2の端部に設けられた曲折形状のフック部とを有し、前記棒状体の前記第2の端部と前記第2の端部に対して反対側の第1の端部との間に設けられた回動軸を回動中心として回動可能に支持された回動フックと、第1の揺動位置及び第2の揺動位置の間を変位端が揺動変位可能に支持されたバネ部材と、前記バネ部材の前記変位端側に設けられた押圧部と、前記変位端側に設けられ前記扉の前記係止部に押圧される受け部とを有し、前記変位端が前記第1の揺動位置へ変位した状態で、前記係止部の押圧により前記棒状体の前記回動軸と前記第1の端部との間の第1の領域を前記押圧部によって押圧し、前記回動フックを第1の回動方向へ回動させると共に、前記変位端が前記第2の揺動位置へ変位した状態で、前記係止部の押圧により前記棒状体の前記回動軸と前記第2の端部との間の第2の領域を前記押圧部によって押圧し、前記回動フックを前記第1の回動方向とは反対の第2の回動方向へ回動させるバネアームと、前記回動フックが前記第1の回動方向へ所定量回動した第1の状態で前記回動フックを所定の保持力をもってロックすると共に、前記回動フックが前記第2の回動方向へ所定量回動した第2の状態で前記回動フックを所定の保持力をもってロックするロック部と、前記バネアームの前記押圧部による前記第1の領域に対する押圧の結果に応じて、前記バネアームの前記押圧部による前記回動フックの押圧位置が、前記第1の領域から前記第2の領域へ切り替わるように前記バネアームを付勢し、前記バネアームの前記押圧部による前記第2の領域に対する押圧の結果に応じて、前記バネアームの前記押圧部による前記回動フックの押圧位置が、前記第2の領域から前記第1の領域へ切り替わるように前記バネアームを付勢する第1の付勢手段と、を備え、前記回動フックの回動位置に応じて、前記フック部により前記扉の係止部を係止又は係止解除することである。
この構成によれば、第1の付勢手段の付勢力によって押圧部を第1の揺動位置及び第2の揺動位置の間で揺動変位させ、扉を係止状態又は係止解除状態とすることにより、プッシュラッチ装置に対する扉の押し込み操作のストローク量を一段と小さくし操作性を向上させることができる。
本発明の実施の形態に係る特徴は、前記構成において、前記扉を開放する方向に付勢する第2の付勢手段を備えることである。
この構成によれば、プッシュラッチによる扉の係止状態が解除された場合に、第2の付勢手段によって扉が自動的に一定量だけ開かれることにより、扉を開く操作の操作性を向上させることができる。また、扉を係止状態とした際に、第2の付勢手段によって、回動フックによって係止される範囲内で扉が開く方向に戻されることにより、次の操作(ロック状態からロック解除操作、又はロック解除状態からロック操作)へ移行するためのバネアームの回動動作を確実に行わせることができる。
本発明の実施の形態に係る特徴は、収納部に対して扉を開閉可能に支持する扉の開閉構造に用いられるプッシュラッチ装置であって、棒状体と、前記棒状体の第2の端部に設けられた曲折形状のフック部とを有し、前記棒状体の前記第2の端部と前記第2の端部に対して反対側の第1の端部との間に設けられた回動軸を回動中心として回動可能に支持された回動フックと、第1の揺動位置及び第2の揺動位置の間を変位端が揺動変位可能に支持されたバネ部材と、前記バネ部材の前記変位端側に設けられた押圧部と、前記変位端側に設けられ前記扉に設けられた係止部に押圧される受け部とを有し、前記変位端が前記第1の揺動位置へ変位した状態で、前記係止部の押圧により前記棒状体の前記回動軸と前記第1の端部との間の第1の領域を前記押圧部によって押圧し、前記回動フックを第1の回動方向へ回動させると共に、前記変位端が前記第2の揺動位置へ変位した状態で、前記係止部の押圧により前記棒状体の前記回動軸と前記第2の端部との間の第2の領域を前記押圧部によって押圧し、前記回動フックを前記第1の回動方向とは反対の第2の回動方向へ回動させるバネアームと、前記回動フックが前記第1の回動方向へ所定量回動した第1の状態で前記回動フックを所定の保持力をもってロックすると共に、前記回動フックが前記第2の回動方向へ所定量回動した第2の状態で前記回動フックを所定の保持力をもってロックするロック部と、前記バネアームの前記押圧部による前記第1の領域に対する押圧の結果に応じて、前記バネアームの前記押圧部による前記回動フックの押圧位置が、前記第1の領域から前記第2の領域へ切り替わるように前記バネアームを付勢し、前記バネアームの前記押圧部による前記第2の領域に対する押圧の結果に応じて、前記バネアームの前記押圧部による前記回動フックの押圧位置が、前記第2の領域から前記第1の領域へ切り替わるように前記バネアームを付勢する付勢手段と、を備え、前記回動フックの回動位置に応じて、前記フック部により前記扉の係止部を係止又は係止解除することである。
この構成によれば、付勢手段の付勢力によって押圧部を第1の揺動位置及び第2の揺動位置の間で変位させ、扉を係止状態又は係止解除状態とすることにより、扉の開閉時における押し込みストローク量を一段と小さくし操作性を向上させることができる。
本発明によれば、押し込み操作のストローク量を小さくして、操作性を向上し得るプッシュラッチ構造、扉の開閉構造及び扉の開閉構造に用いられるプッシュラッチ装置を提供することができる。
第1の実施の形態のプッシュラッチ装置を用いた扉の開閉構造を示す斜視図である。 扉の蝶番の構成を示す斜視図である。 プッシュラッチ装置を示す断面図である。 プッシュラッチ装置のケースを示す斜視図である。 プッシュラッチ装置のケースを示す平面図及び正面図である。 プッシュラッチ装置のバネアームを示す斜視図である。 プッシュラッチ装置のバネアームを示す平面図及び側面図である。 プッシュラッチ装置の回動フックを示す斜視図である。 プッシュラッチ装置の回動フックを示す平面図及び正面図である。 バネアーム及び回動フックの組み立て状態を示す斜視図である。 バネアーム及び回動フックを組み付けた状態を示す斜視図である。 バネアーム及び回動フックを示す平面図である。 バネアーム及び回動フックを示す平面図である。 係止部を示す斜視図である。 プッシュラッチ装置及び係止部を示す正面図である。 扉を閉じる動作の説明に供する断面図である。 扉を閉じる動作の説明に供する断面図である。 扉を閉じる動作の説明に供する断面図である。 扉を閉じる動作及び扉を開く動作の説明に供する断面図である。 扉を開く動作の説明に供する断面図である。 扉を開く動作の説明に供する断面図である。 扉を開く動作の説明に供する断面図である。 第2の実施の形態に係るプッシュラッチ装置200を用いた扉の開閉構造を示す断面図である。 第2の実施の形態に係るプッシュラッチ装置200を用いた扉の開閉構造を示す断面図である。 ケース210を示す平面図である。 バネアーム230を示す平面図(a)及びその右側面図(b)である。 回動フック260を示す平面図(a)及びその右側面図(b)である。 コイルバネを示す平面図である。 バネアーム及び回動フックの回動位置に応じたコイルバネの状態を示す平面図である。 バネアーム及び回動フックの回動位置に応じたコイルバネの状態を示す平面図である。 バネアーム及び回動フックの回動位置に応じたコイルバネの状態を示す平面図である。 バネアームの受け部と係止部との干渉状態の説明に供する平面図である。 ケースの支持孔とバネアームの回動軸との係合状態を示す平面図である。 ケースの支持孔とバネアームの回動軸との係合状態を示す平面図である。 第3の実施の形態に係るプッシュラッチ装置400を用いた扉の開閉構造意を示す断面図である。 第3の実施の形態に係るプッシュラッチ装置400を用いた扉の開閉構造意を示す断面図である。 第3の実施の形態に係るプッシュラッチ装置400を用いた扉の開閉構造意を示す断面図である。 第3の実施の形態に係るプッシュラッチ装置400を用いた扉の開閉構造意を示す断面図である。 ケースを示す平面図である。 バネアームの回動軸部分を示す部分的断面図である。 バネアームの外観を示す斜視図である。 U字形バネを示す斜視図である。 第2の押圧部を示す斜視図である。 他の実施の形態によるU字形バネを示す斜視図である。 他の実施の形態によるU字形バネを示す部分的断面図である。 他の実施の形態による溝部の形状を示す部分的断面図である。 他の実施の形態に係る付勢手段を示す断面図である。 他の実施の形態に係る付勢手段を示す断面図である。 他の実施の形態に係る引出し収納装置を示す斜視図である。 他の実施の形態の引出し収納装置のキャビネットを示す正面図である。 引出し収納装置に用いられるプッシュラッチ装置を示す断面図である。 引出し収納装置に用いられるプッシュラッチ装置を示す断面図である。
以下に、本発明に好適な実施形態について図面に基づいて説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態に係るプッシュラッチ装置100を用いた扉の開閉構造を示す斜視図である。この開閉構造は、例えば収納部11の扉20を開閉するための開閉構造である。
図1に示すように、収納部11は、底板11A、天井板11B、背板11C及び左右の側面板11D、11Eによって構成されており、前面に開口部を有している。側面板11Eには、蝶番14が設けられており、この蝶番14を介して扉20が回動可能に軸支されている。この扉20によって開口部が開閉可能となっている。
なお、蝶番14には、扉20が開放する方向に付勢力を発生させる付勢手段が設けられている。この付勢手段としては、例えば、図2に示すように、コイルバネ14Aを用いる構成等、種々の構成を用いることができる。
コイルバネ14Aの付勢力に抗して扉20を閉じると、当該扉20が開口部の端部(底板11A、天井板11B及び左右の側面板11D、11Eの端部)に当接することにより、開口部が閉じられる。
開口部の端部(底板11A、天井板11B及び左右の側面板11D、11Eの端部)には、開口部を取り囲むようにパッキン13が設けられており、扉20を閉じた際に、開口部の端部と扉20との間にパッキン13が介挿されるように構成されている。パッキン13の材質としては、例えば、ゴム系、シリコン、スチレン系エラストマー等、軟性を持った材料であれば、種々のものを用いることができる。このパッキン13により、扉20を閉じると、収納部11の内部が外部から密閉される。パッキン13は、後述する図16〜図24に示すように、その断面が肉薄中空形状を有しており、開口部と扉20との間に挟まれた状態において、扉20を押し付けることにより容易に変形し易い程度の軟性を有している。これにより、扉20を押し付けた際に、パッキン13からの反発力が必要以上に大きくなることを回避しつつ、パッキン13の変形により、開口部と扉20との間を充分に密閉することができる。
収納部11の内部には、開口部に面してプッシュラッチ装置100が設けられており、また、扉20には、扉20を閉じた際にプッシュラッチ装置100に係止される係止部21が設けられている。
図3は、プッシュラッチ装置100及び係止部21を示す断面図である。図3に示すように、プッシュラッチ装置100は、ケース110、バネアーム130及び回動フック160によって構成されている。ケース110、バネアーム130及び回動フック160は、樹脂、金属等の材料を用いて形成することができる。
図3〜図5に示すように、ケース110は、ねじ孔112A、112Bを介して収納部11の天井板11Bにねじ止めされるようになっており、内部には、バネアーム130及び回動フック160を設ける貫通部111を有している。ケース110には、バネアーム130を回動可能に支持する支持孔113と、回動フック160を回動可能に支持する支持孔114とが設けられている。また、ケース110には、回動フック160をロックするためのロック部118が設けられている。このロック部118は、爪部118Aと、弾性をもった腕部118Bとを有し、爪部118Aは、腕部118Bを介してケース110に対して揺動可能に支持されている。このロック部118は、ケース110と一体に形成されていてもよく、又は別体の部品をケース110に取り付けるようにしてもよい。
図3、図6及び図7に示すように、バネアーム130は、ケース110の支持孔113に回動可能に支持される回動軸131を有し、この回動軸131を回動中心として、変位端130A側が矢印aで示す第1の方向(図7(a))又は第1の方向とは反対の第2の方向(矢印b方向(図7(a)))へ揺動変位するようになっている。
変位端130Aにおいては、回動軸131から弾性を有するバネ部材133を介して押圧部132及び受け部134が設けられている。受け部134は、扉20が閉じられた際に、当該扉20に設けられた係止部21(図1)によって押し込まれる部分であり、バネ部材133が撓むことによって、回動軸131に接近する方向(矢印c方向)に押し込まれるようになっている。また、押圧部132は、受け部134が係止部21によって押し込まれる際に、受け部134と一体となって回動軸131に接近する方向(矢印c方向)に押し込まれる。なお、扉20が開けられて係止部21による押し込みが解除された場合、受け部134及び押圧部132は、バネ部材133の弾性によって元の位置に戻る。
回動軸131には、第1の内バネ135Aを介して第1の当接部136Aが設けられており、また、第2の内バネ135Bを介して第2の当接部136Bが設けられている。第1の当接部136Aは、後述する回動フック160に設けられた押圧部162によって、開く方向(矢印d方向(図7(a)))へ変位するようになされており、また第2の当接部136Bは、後述する回動フック160に設けられた押圧部162によって、開く方向(矢印e方向(図7(a)))へ変位するようになされている。なお、第1の当接部136Aは、回動フック160の押圧部162による押圧が解除された場合には、第1の内バネ135Aの弾性によって元の位置に戻り、また、第2の当接部136Bは、回動フック160の押圧部162による押圧が解除された場合には、第2の内バネ135Bの弾性によって元の位置に戻る。
なお、本実施の形態の場合、バネアーム130は弾性のあるPP(ポリプロピレン樹脂)、PE(ポリエチレン樹脂)、PS(ポリスチレン樹脂)又はナイロン樹脂等を用いることができるが、これに限られるものではなく、種々の樹脂材料を用いることができる。また、樹脂材料に限られるものではなく、金属材料等、他の種々の材料を用いることができる。さらに、本実施の形態の場合、バネアーム130として、バネ部材133、第1の内バネ135A、第2の内バネ135B、第1の当接部136A、第2の当接部136B、押圧部132及び受け部134を一体に形成する場合について述べるが、これに限られるものではなく、例えば、第1の内バネ135A及び第2の内バネ135Bを別体として、バネアーム130に取り付けた構成としてもよい。この場合、第1の内バネ135A及び第2の内バネ135Bを金属材料で構成し、他の部分を樹脂材によって構成する等、種々の材質の組合せを適用することができる。このようにすることにより、応力が集中する部位には耐久性のある金属材料等を用いることで、バネアーム130全体としての耐久性を向上させることができる。
図3、図8及び図9に示すように、回動フック160は、ケース110の支持孔114に回動可能に支持される回動軸161を有し、この回動軸161を回動中心として、矢印h方向(図9(a))又はこれとは反対の矢印i方向(図9(a))へ回動するようになっている。
回動フック160は、回動軸161によって回動可能に支持されたアーム部163と、このアームの第2の端部に形成された曲折形状のフック部164と、第2の端部とは反対側の第1の端部に形成されたロック係合部165と、アーム部163の略中央部分に設けられた押圧部162とを有している。
フック部164は、回動フック160が矢印h方向に回動した際に、扉20の係止部21を係止するものである。
ロック係合部165は、ケース110のロック部118に係合されるもので、回動フック160が矢印h方向に回動すると、傾斜部165Aがロック部118の爪部118Aと係合することにより、この状態において、回動フック160は矢印i方向へ回動しないようにロックされ、これに対して、回動フック160が矢印i方向に回動すると、傾斜部165Bがロック部118の爪部118Aと係合することにより、この状態において、回動フック160は矢印h方向へ回動しないようにロックされる。
押圧部162は、回動フック160が矢印h方向に回動することによって、バネアーム130(図3)の第1の内バネ135Aに支持された第1の当接部136Aを開く方向(矢印d方向(図7(a)))へ変位させ、また回動フック160が矢印i方向に回動することによって、バネアーム130(図3)の第2の内バネ135Bに支持された第2の当接部136Bを開く方向(矢印e方向(図7(a)))へ変位させる。
図10及び図11は、バネアーム130及び回動フック160をケース110(図3)に組み込んだ状態について、ケース110を省略して示す斜視図である。図10及び図11に示すように、バネアーム130は、回動軸131を回動中心として回動することにより、その回動位置に応じて、押圧部132が回動フック160のアーム部163の第1の領域AR1又はAR2のいずれかに当接した状態となる。第1の領域AR1とは、回動フック160のアーム部163の回動軸161とロック係合部165との間の領域であり、第2の領域AR2とは、回動フック160のアーム部163の回動軸161とフック部164との間の領域である。
一方、回動フック160は、回動軸161を回動中心として回動することにより、その回動位置に応じて、押圧部162がバネアーム130の第1の当接部136Aを押す状態又は第2の当接部136Bを押す状態となる。
そして、図12に示すように、バネアーム130が矢印b方向に回動した状態において、回動フック160の第2の領域AR2がバネアーム130の押圧部132によって押されると、回動フック160は、矢印i方向へ回動する。すなわち、扉20の係止部21によって、バネアーム130の受け部134が矢印c方向に押し込まれると、これに応じて押圧部132も矢印c方向へ押し込まれることとなり、これにより、回動軸161とフック部164との間の第2の領域AR2がバネアーム130の押圧部132によって矢印c方向に押され、回動フック160は、矢印i方向へ回動する。この場合、回動フック160のロック係合部165は、ケース110(図3)のロック部118の爪部118Aを乗り越えてロックされる。すなわち、回動フック160のロック係合部165は、ユーザが扉20を閉じる力によってロック部118の爪部118Aを乗り越えてロックされる。さらにこの回動によって、回動フック160の押圧部162がバネアーム130の第2の内バネ135Bの先端部に設けられた当接部136Bを矢印e方向へ押すことになる。すなわち、バネアーム130は、全体として、矢印a方向に付勢される。ここで、ケース110のロック部118の腕部118Bの弾性力は、第2の内バネ135Bの弾性力よりも強く設定されていることにより、ユーザが扉20を閉じる操作を止めてバネアーム130が係止部21による押し込みから解放されると、ロック部118によって回動フック160はロック状態が維持され、内バネ135Bにおいて生じた付勢力によって、バネアーム130が矢印a方向に回動することになる。因みに、図2について上述したように、扉20は、コイルバネ14A等によって、開く方向に付勢されていることにより、ユーザによる扉20を閉じる力から解放されると、開く方向に回動しようとするため、係止部21によってバネアーム130の受け部134が押さえられなくなり、バネアーム130は容易に矢印a方向に回動する。
また、図13に示すように、バネアーム130が矢印a方向に回動した状態において、回動フック160の第1の領域AR1がバネアーム130の押圧部132によって押されると、回動フック160は、矢印h方向へ回動する。すなわち、扉20の係止部21によって、バネアーム130の受け部134が矢印c方向に押し込まれると、これに応じて押圧部132も矢印c方向へ押し込まれることとなり、これにより、回動軸161とロック係合部165との間の第1の領域AR1がバネアーム130の押圧部132によって矢印c方向に押され、回動フック160は、矢印h方向へ回動する。この場合、回動フック160のロック係合部165は、ケース110(図3)のロック部118の爪部118Aを乗り越えてロックされる。すなわち、回動フック160のロック係合部165は、ユーザが扉20を閉じる力によってロック部118の爪部118Aを乗り越えてロックされる。さらにこの回動によって、回動フック160の押圧部162がバネアーム130の第1の内バネ135Aの先端部に設けられた当接部136Aを矢印d方向へ押すことになる。すなわち、バネアーム130は、全体として、矢印b方向に付勢される。ここで、ケース110のロック部118の腕部118Bの弾性力は、第1の内バネ135Aの弾性力よりも強く設定されていることにより、ユーザが扉20を閉じる操作を止めてバネアーム130が係止部21による押し込みから解放されると、ロック部118によって回動フック160はロック状態が維持され、内バネ135Aにおいて生じた付勢力によって、バネアーム130が矢印b方向に回動することになる。因みに、図2について上述したように、扉20は、コイルバネ14A等によって、開く方向に付勢されていることにより、ユーザによる扉20を閉じる力から解放されると、開く方向に回動しようとするため、係止部21によってバネアーム130の受け部134が押さえられなくなり、バネアーム130は容易に矢印b方向に回動する。
このように、扉20が閉じられてバネアーム130の受け部134が矢印c方向に押される操作(プッシュ操作)が行われる都度、回動フック160は、図13に示すロック解除位置から図12に示すロック位置へ回動し、又は図12に示すロック位置から図13に示すロック解除位置へ回動する。
図14に示すように、扉20に設けられた係止部21は、径の小さな支持部21Bの先端部に径の大きな係止片21Aが設けられており、この係止片21Aを、矢印h方向に回動した回動フック160(図12)のフック部164が係止することにより、図3に示したように、扉20をロックすることができる。図15は、回動フック160のフック部164が係止部21の係止片21Aを係止したロック状態を示す正面図である。
以上説明したように、プッシュラッチ装置100においては、バネアーム130の受け部134を扉20の係止部21によって押し込むことにより、バネアーム130の内バネ135A又は135Bにおいては、バネアーム130を押し込む方向(矢印c方向)を横切る方向(矢印a方向又はb方向)に回動付勢する付勢力を発生させる。そして、ユーザによる扉20の押し込み操作が終わると、当該押し込み操作によるバネアーム130に対する押し込み力が解除され、その結果、内バネ135A又は135Bによる付勢力によってバネアーム130が矢印a方向又は矢印b方向に回動する。この回動によって、回動フック160によるロック操作又はロック解除操作への切替えがなされる。
次に、扉20を閉じる操作及び開く操作について説明する。図16〜図19は扉20を閉じる操作の説明に供する図である。図16に示すように、扉20が開いている状態においては、回動フック160がロック解除する状態(図13に示したように、回動フック160が矢印i方向に回動した状態)となっており、この状態でユーザが扉20を閉じると、扉20の係止部21は、回動フック160のフック部164に当ることなくバネアーム130の受け部134に当接する。
係止部21がバネアーム130の受け部134に当接した後、さらに扉20を閉じると、バネアーム130のバネ部材133が撓んで受け部134の位置が押し込み方向(図13に示した矢印c方向)に変位する。これにより、図17に示すように、扉20がパッキン13に当接してこれを潰すように変形させる。パッキン13は、薄肉中空構造となっていることにより、比較的小さな力でこれを変形させることができる。このように扉20と収納部11の側面板11Dとの間にパッキン13が介挿されることにより、収納部11の内部を密閉することができる。因みに、図17は、扉20がパッキン13に当接した後、さらに扉20を0.5〔mm〕押し込んだ状態を示している。
この状態においては、係止部21によってバネアーム130の受け部134が押され、これにより、バネアーム130の押圧部132が回動フック160の第1の領域AR1を押圧する。この結果、回動フック160がそのフック部164を係止部21に係止させる方向に僅かに回動し、この回動によって、バネアーム130の内バネ135Aが回動フック160の押圧部162によって開く方向(図12、図13に示した矢印d方向)へ付勢される。この状態において、回動フック160のロック係合部165は、ケース110のロック部118の爪部118Aを押すことにより、爪部118Aを支持する腕部118Bは、その弾性によって撓み、この結果、ロック係合部165が爪部118Aを乗り越えはじめる。
さらに扉20を押し込むと、図18に示すように、回動フック160は、そのフック部164を完全に係止部21に係止する位置まで回動する。因みに、図18は、扉20がパッキン13に当接した後、当該扉20をさらに1〔mm〕押し込んだ状態を示している。この状態においては、回動フック160の押圧部162がバネアーム130の内バネ135Aをさらに広げるように付勢する。また、回動フック160のロック係合部165は、ロック部118の爪部118Aを完全に乗り越え、回動フック160はロックされる。上述したように、ロック部118の腕部118Bの弾性力は、内バネ135Aの弾性力よりも強く設定されていることにより、この状態でユーザが扉20を押し込む操作(閉じる操作)を止めても、回動フック160は、ロック部118によってロックされた状態を維持し、内バネ135Aに生じた付勢力は、バネアーム130を矢印b方向に回動させるための力として作用する。因みに、ユーザが扉20を押し込んだ後、閉じる操作を止めると、図2において上述した蝶番14のコイルバネ14Aによる付勢力によって、扉20は、回動フック160のフック部164にロックされる範囲内で開く方向に回動し、回動フック160のフック部164に係止された状態となる。これにより、扉20の係止部21がバネアーム130の受け部134を押し込む力は解除され、バネアーム130は容易に回動することができる。
これにより、図19に示すように、バネアーム130は、矢印b方向(図18)に回動し、次に扉20が閉じられる操作が行われる場合に備えた準備が完了する。かくして、扉20を閉じる操作時のロック動作が完了する。なお、ロック動作が完了した状態(図19)においても、扉20はパッキン13を押圧する状態となっていることにより、収納部11の内部は、パッキン13によって密閉される。
一方、図19〜図22は、閉じた状態の扉20を開く操作の説明に供する図である。図19に示すように、扉20が閉じて係止部21がロックされた状態においては、回動フック160がロック状態(図12に示したように、回動フック160が矢印h方向に回動した状態)となっており、この状態でユーザが扉20を押し込むと、係止部21がバネアーム130の受け部134に当接した後、さらに扉20を閉じると、バネアーム130のバネ部材133が撓んで受け部134の位置が押し込み方向(図12に示した矢印c方向)に変位する。これにより、図20に示すように、扉20がパッキン13に当接してこれを潰すように変形させる。因みに、図20は、扉20がパッキン13に当接した後、さらに扉20を0.5〔mm〕押し込んだ状態を示している。
この状態においては、係止部21によってバネアーム130の受け部134が押され、これにより、バネアーム130の押圧部132が回動フック160の第2の領域AR2を押圧する。この結果、回動フック160がそのフック部164を係止部21から離間させる方向に僅かに回動し、この回動によって、バネアーム130の内バネ135Bが回動フック160の押圧部162によって開く方向(図12、図13に示した矢印e方向)へ付勢される。この状態において、回動フック160のロック係合部165は、ケース110のロック部118の爪部118Aを押すことにより、爪部118Aを支持する腕部118Bは、その弾性によって撓み、この結果、ロック係合部165が爪部118Aを乗り越えはじめる。
さらに扉20を押し込むと、図21に示すように、回動フック160は、そのフック部164を完全に係止部21から離間させた係止位置まで回動する。因みに、図21は、扉20がパッキン13に当接した後、当該扉20をさらに1〔mm〕押し込んだ状態を示している。この状態においては、回動フック160の押圧部162がバネアーム130の内バネ135Bをさらに広げるように付勢する。また、回動フック160のロック係合部165は、ロック部118の爪部118Aを完全に乗り越え、回動フック160はロックされる。上述したように、ロック部118の腕部118Bの弾性力は、内バネ135Bの弾性力よりも強く設定されていることにより、この状態でユーザが扉20を押し込む操作を止めても、回動フック160は、ロック部118によってロックされた状態を維持し、内バネ135Bに生じた付勢力は、バネアーム130を矢印a方向に回動させるための力として作用する。ここで、ユーザが扉20を押し込んだ後、押し込む操作を止めると、図2において上述した蝶番14のコイルバネ14Aによる付勢力によって、扉20は、開く方向に回動し、図22に示すように、扉20の開く操作は完了する。これにより、扉20の係止部21がバネアーム130の受け部134を押し込む力は完全に解除され、図22に示すように、バネアーム130は容易に回動することができる。
かくして、図22に示すように、バネアーム130は、矢印a方向(図21)に回動し、次に扉20が閉じられる操作が行われる場合に備えた準備が完了する。
以上説明したように、本実施の形態のプッシュラッチ装置100においては、バネアーム130の受け部134を扉20の係止部21によって押し込んだ際に、バネアーム130の内バネ135A又は135Bの変形によって、バネアーム130を矢印a方向又はb方向(図12、図13)へ回動させるための付勢力を発生させる。そして、ユーザによる扉20の押し込み操作が完了して、扉20の係止部21によるバネアーム130の受け部134の押し込み方向への押圧操作が終わると、上記内バネ135A又は135Bの変形による付勢力によって、バネアーム130が矢印a方向又はb方向へ回動することにより、扉が閉じられたロック状態にあっては、次にロック解除操作が行われる際の準備をすることができ、また、扉が開かれたロック解除状態にあっては、次にロック操作が行われる際の準備をすることができる。このように、ロック状態からロック解除操作、又はロック解除状態からロック操作への移行を、内バネ135A又は135Bによる付勢力を利用して行い、扉20の押し込み操作が完了することに伴って、バネアーム130を、扉20の押し込み方向(図12、図13に示した矢印c方向)を横切る方向(図12、図13に示した矢印a方向又はb方向)に回動させるだけで行う構成としたことにより、ロック及びロック解除に要する押し込みストロークは、バネアーム130の押圧部132が回動フック160の第1の領域AR1又は第2の領域AR2を押してフック部164を係止部21に係止させた係止状態又は係止部21から離間させた係止解除状態とし得るだけのストロークであればよい。
また、扉が開かれたロック解除状態から扉20を押し込んで回動フック160のフック部164が係止部21をロックしたロック状態(扉閉状態)となった場合、図19について上述したように、係止部21がフック部164に係止される範囲内で、扉20が蝶番14のコイルバネ14Aの付勢力によって開く方向に僅かに移動することにより、係止部21がバネアーム130の受け部134を押す力を充分に解除することができ、バネアーム130を確実に回動させて次にロック解除操作(扉開操作)を行うための準備を完了するようになされている。この場合、バネアーム130は、扉20の係止部21による押圧力が解除されれば、内バネ135Aによる付勢力が作用して、矢印b方向への回動が可能となることにより、バネアーム130を回動させるために必要な係止部21の開く方向への戻り量は、係止部21による受け部134への押圧力が解除される僅かなストロークがあれば足りる。すなわち、この僅かなストローク量の間に扉20とパッキン13とが密閉状態を維持していれば、収納部11の内部の密閉状態を維持することができる。従って、パッキンに当接した扉を押し込む際のストローク量を大きくとる必要がある他の構成に比べて、本実施の形態のプッシュラッチ装置100は、パッキン13に当接した扉20を押し込む際のストローク量を小さくすることができ、その分、パッキン13による反発力を小さくして、操作力を一段と小さくすることができる。
なお、本実施の形態のプッシュラッチ装置100は、上下方向に略対称の形状であり、また左右方向にも略対称の形状であるため、取付け位置の制約を受け難く、取り付け位置の選択の幅を広くすることができる。
(第2の実施の形態)
図23及び図24は、第2の実施の形態に係るプッシュラッチ装置200を用いた扉の開閉構造を示す断面図である。このプッシュラッチ装置200は、図1に示したプッシュラッチ装置100に代えて、図1に示した収納部11に取り付けられるものである。
図23及び図24に示すように、第2の実施の形態に係るプッシュラッチ装置200は、主に、ケース210、バネアーム230及び回動フック260によって構成されている。
図25は、ケース210を示す平面図である。ケース210は、ねじ孔212A、212Bを介して収納部11(図1)の天井板11B(図1)にねじ止めされるようになっており、内部には、バネアーム230及び回動フック260を設ける凹部211を有している。この凹部211は、ケース210の正面部に開口を有している。
ケース210には、バネアーム230の回動軸231を回動可能に支持する支持孔213と、回動フック260の回動軸261を回動可能に支持する支持孔214とが設けられている。また、ケース210には、回動フック260をロックするためのロック部218が設けられている。このロック部218は、爪部218Aと、弾性をもった腕部218Bとを有し、爪部218Aは、腕部218Bを介してケース210に対して揺動可能に支持されている。このロック部218は、ケース210と一体に形成されていてもよく、又は別体の部品をケース210に取り付けるようにしてもよい。
図26は、バネアーム230を示す平面図(図26(a))及びその右側面図(図26(b))である。図26に示すように、バネアーム230は、ケース210の支持孔に回動可能に支持される回動軸231を有し、この回動軸231を回動中心として、変位端230A側が矢印aで示す第1の方向(図26(a))又は第1の方向とは反対の第2の方向(矢印b方向(図26(a))へ揺動変位するようになっている。
変位端230Aにおいては、回動軸231から弾性を有するバネ部材233を介して押圧部232及び受け部234が設けられている。受け部234は、扉20(図1、図23、図24)が閉じられた際に、当該扉20に設けられた係止部21(図1、図23、図24)によって押し込まれる部分であり、バネ部材233が撓むことによって、回動軸231に接近する方向(矢印c方向)に押し込まれるようになっている。また、押圧部232は、受け部234が係止部21によって押し込まれる際に、受け部234と一体となって回動軸231に接近する方向(矢印c方向)に押し込まれる。なお、扉20が開けられて係止部21による押し込みが解除された場合、受け部234及び押圧部232は、バネ部材233の弾性によって元の位置に戻る。
一方、図27は、回動フック260を示す平面図(図27(a))及びその右側面図(図27(b))である。図27に示すように、回動フック260は、ケース210の支持孔214に回動可能に支持される回動軸261を有し、この回動軸261を回動中心として、矢印h方向(図27(a))又はこれとは反対の矢印i方向(図27(a))へ回動するようになっている。
回動フック260は、回動軸261によって回動可能に支持されたアーム部263と、このアームの第2の端部に形成された曲折形状のフック部264と、第2の端部と回動軸261との間においてアーム部263に形成されたロック係合部265と、回動軸261を介して第2の端部(フック部264)とは反対側の端部である第1の端部に形成された当接部266とを有している。
フック部264は、回動フック260が矢印h方向に回動した際に、扉20(図23、図24)の係止部21を係止するものである。
ロック係合部265は、回動フック260の第2の端部と回動軸261との間において、腕部265Bを介して爪部265Aがアーム部263に支持されている。爪部265Aは、腕部265Bの弾性によって、揺動可能に支持されている。このロック係合部265は、ケース210のロック部218に係合されるもので、回動フック260が矢印h方向に回動すると(図24)、爪部265Aの傾斜部265Cがロック部218の爪部218Aと係合することにより、この状態において、回動フック260は矢印i方向へ容易には回動しないようにロックされ、これに対して、回動フック260が強制的に矢印i方向に回動すると(図25)、傾斜部265Dがロック部218の爪部218Aと係合することにより、この状態において、回動フック260は矢印h方向へ容易には回動しないようにロックされる。
ここで、バネアーム230(図26)には、コイルバネ301(後述)の一方の端部301Aが支持される凹部237が形成されており、また、回動アーム260(図27)には、コイルバネ301(後述)の他方の端部301Bが支持される凹部267が形成されている。
これらの凹部237及び267に両端部を支持されたコイルバネ301は、その両端部301A、301Bが圧縮又は伸張されない自由な状態においては、図28(b)に示すように、凹部237及び267の間隔よりも長い状態となるように構成されている。そして、このコイルバネ301を凹部237及び267間に支持すると、図28(a)に示すように、両端部301A、301Bから圧縮方向に付勢された状態となる。すなわち、凹部237及び267は、当該凹部237及び267によって支持されたコイルバネ301により、互いに離間する方向に付勢された状態となっている。
また、コイルバネ301は、外部から力が加わらない状態においては、図28(b)に示すように、軸線Lが直線状になる状態を保持するようになされている。これに対して、図29〜図31に示すように、バネアーム230及び回動フック260が回動すると、コイルバネ301は屈曲する。この屈曲した状態において、コイルバネ301は、もとの直線状に戻ろうとする。
扉20の押込み操作(プッシュラッチ装置200に対する係止部21のプッシュ操作)を繰り返すことで、扉20のロック及びロック解除を繰り返すプッシュラッチ装置200では、このようなコイルバネ301の弾性力(復元力)を利用し、第1の押込み操作(プッシュ操作)であるロック操作においては、当該ロック操作に続く第2の押込み操作(プッシュ操作)であるロック解除操作のための準備が行われ、また、ロック解除操作においては、当該ロック解除操作に続くロック操作のための準備が行われる。
図29〜図31は、バネアーム230及び回動フック260をケース210(図25)に組み込んだ状態について、ケース210を省略して示す平面図である。図29〜図31に示すように、バネアーム230は、回動軸231を回動中心として矢印a方向又は矢印b方向に回動することにより、その回動位置に応じて、押圧部232が回動フック260のアーム部263の第1の領域AR1又はAR2のいずれかに当接した状態となる。第1の領域AR1とは、回動フック260のアーム部263の回動軸261と第1の端部(当接部266)との間の領域であり、第2の領域AR2とは、回動フック260のアーム部263の回動軸261とフック部264との間の領域である。
一方、回動フック260は、回動軸261を回動中心として矢印h方向又は矢印i方向に回動する。回動フック260の回動位置及びバネアーム230の回動位置に応じて、これら回動フック260及びバネアーム230の間に支持されたコイルバネ301は、図29〜図31のような屈曲状態となる。
図29(a)に示すように、回動フック260が矢印i方向に回動すると共に、バネアーム230が矢印a方向に回動して、バネアーム230の押圧部232が、回動フック260の回動軸261と第1の端部(当接部266)との間の第1の領域AR1に当接している状態において、扉20の係止部21がバネアーム230の受け部234を矢印c方向(回動軸231に接近する方向)に押し込むと、回動フック260は、矢印h方向へ回動する。すなわち、扉20の係止部21によって、バネアーム230の受け部234が矢印c方向に押し込まれると、これに応じて押圧部232も矢印c方向へ押し込まれることにより、回動フック260では、回動軸261と第1の端部(当接部266)との間の第1の領域AR1がバネアーム230の押圧部232によって矢印c方向に押され、回動フック260は、矢印h方向へ回動し、当該回動フック260のフック部264が係止部21を係止してロック動作がなされる。この場合、回動フック260のロック係合部265は、ケース210(図25)のロック部218の爪部218Aを乗り越えてロックされる。すなわち、回動フック260のロック係合部265は、ユーザが扉20を閉じる力によってロック部218の爪部218Aを乗り越えてロックされる。さらにこの回動によって、コイルバネ301は、図30に示すように、その軸線Lがクランク状に屈曲した状態に付勢される。
この場合、コイルバネ301のバネアーム230に支持された一方の端部301A(図30(b))は、その弾性力(復元力)によって、矢印m1方向に回転しようとし、また、コイルバネ301の回動フック260に支持された他方の端部301B(図30(b))は、その弾性力(復元力)によって、矢印m2方向に回転しようとする。
すなわち、バネアーム230は、矢印b方向(図30(a))に回動付勢され(第1の付勢力)、回動フック260は、矢印i方向(図30(a))に回動付勢される。ここで、ケース210のロック部218の腕部218Bの弾性力は、図30に示したクランク状に屈曲したコイルバネ301の弾性力(復元力)よりも強く設定されていることにより、ユーザが扉20を閉じる操作を止めてバネアーム230が係止部21による押し込みから解放されても、ロック部218によって回動フック260はロック状態が維持され、コイルバネ301の一方の端部301Aを支持しているバネアーム230のみが、矢印b方向に回動することになる。
因みに、第1の実施の形態の場合と同様にして、扉20は、蝶番14に設けられたコイルバネ14A(図2)及びバネアーム230のバネ部材233の弾性力によって、当該扉20が開く方向(矢印n方向(図24))に付勢されていることにより、当該扉20は、ユーザによる閉じる力から解放されると、開く方向(矢印n方向(図24))に回動する。この場合、係止部21(図24)は、回動フック260のフック部264に係止された範囲で開く方向(矢印n方向(図24))に後退することにより、係止部21によってバネアーム230の受け部234が押さえられなくなり、バネアーム230は、係止部21による押さえから開放されて、容易に矢印b方向に回動する。この結果、図31(a)に示すように、回動フック260は、扉20の係止部21を係止した状態を保ちながら、バネアーム230だけが矢印b方向に回動した状態となる。この状態は、バネアーム230の押圧部232が、回動フック260の第2の領域AR2を当接し得る状態であり、図29から図31にかけてのロック操作に続くロック解除操作のための準備状態である。
回動フック260が第1の方向である矢印h方向に回動して係止部21を係止したロック状態(図31)で、バネアーム230が矢印b方向に回動した状態(図31(a))において、再度扉20を閉じる方向に操作して、係止部21によりバネアーム230の受け部234が矢印c方向に押し込まれると、回動フック260は、矢印i方向へ回動する。すなわち、扉20の係止部21によって、バネアーム230の受け部234が矢印c方向に押し込まれると、これに応じて押圧部232も矢印c方向へ押し込まれることとなり、これにより、回動軸261とフック部264との間の第2の領域AR2がバネアーム230の押圧部232によって矢印c方向に押され、回動フック260は、矢印i方向へ回動し、フック部264による係止部21のロックが解除される。この場合、回動フック260のロック係合部265は、ケース210(図25)のロック部218の爪部218Aを乗り越えてロックされる。すなわち、回動フック260のロック係合部265は、ユーザが扉20を閉じる力によってロック部218の爪部218Aを乗り越えてロックされる。さらにこの回動によって、コイルバネ301は、その軸線Lがクランク状に屈曲した状態に付勢される。この屈曲状態は、図30(b)に示した屈曲状態とは、逆向きの屈曲状態である。すなわち、図30(b)では、軸線Lが左方向に傾いているのに対して、右方向に傾いたクランク状の屈曲状態となる。この状態において、コイルバネ301の一方の端部301Aにおいては、バネアーム230を矢印a方向に回動させる付勢力(第2の付勢力)がコイルバネ301の弾性力(復元力)によって発生する。
この場合、回動フック260は、ロック係止部265がロック部218によってロックされていることにより、回動フック260は回動せずに、バネアーム230だけが、コイルバネ301の弾性力(復元力)によって、矢印a方向に回動する。これにより、このロック解除操作に続くロック操作の準備が完了することになる。
このように、本実施の形態においては、コイルバネ301の弾性力(復元力)を利用して、バネアーム230を回動させることで、扉20を閉じる操作(係止部21によってバネアーム230の受け部234を押し込む操作)を行うごとに、ロック動作及びこのロック動作の完了に伴うロック解除操作の準備状態と、ロック解除動作及びこのロック解除動作の完了に伴うロック操作の準備状態とが繰返し遷移することとなる。
ここで、バネアーム230の矢印a方向及び矢印b方向への回動動作を円滑に行わせるための構成について説明する。図32に示すように、バネアーム230は回動軸231を回動中心として矢印a方向及び矢印b方向に回動し、この場合、バネアーム230の受け部234の回動軌跡は、回動中心oを中心とした円弧r2となる。バネアーム230は、矢印a方向に回動した位置(図32において実線で示す位置)で回動フック260の当接部266(図29)に当接した状態となり、また、矢印b方向に回動した位置(図32において破線で示す位置)で回動フック260のアーム部263の当接部263A(図31)に当接した状態となり、ロック状態及びロック解除状態において各々の位置を保持するようになされている。
図32に示すように、バネアーム230が矢印a方向に回動した状態(実線)及び矢印b方向に回動した状態(破線)の各々の位置は、回動中心oから係止片21Aの当接面21Cにおろした垂線Q1から所定角度θだけずれた位置となっていることにより、これらのずれた位置の間で回動しようとしても、バネアーム230の受け部234はその回動に伴って、矢印n方向に深さD2だけ係止片21Aを押し下げる必要がある。この押し下げが抵抗となって、バネアーム230の回動が円滑に行われなくなる虞があるが、本実施の形態においては、この押し下げに代えて、バネアーム230の回動時において、当該バネアーム230が押し下げ方向である矢印n方向とは反対の矢印c方向に移動するようになされており、これにより、バネアーム230の円滑な回動動作を実現している。
すなわち、図33に示すように、バネアーム230の回動軸231は、円形の回動軸本体部231Aと、当該回動軸本体部231Aから一方向に突出した突出部231Bとから構成されており、この回動軸231Aを支持するケース210の支持孔213は、回動軸本体部231Aの形状に合わせて形成された円弧部213Aと、突出部231Bが回動動作時に沿うように形成された山形形状部213Bとを有した全体として長孔形状に形成されている。この支持孔213の長さL10は、回動軸231の長手方向の長さL11よりも長く形成されている。
これにより、バネアーム230が矢印a方向(図32)に回動した状態においては、図33(a)に示すように、回動軸231の突出部231Bが左側に傾斜した状態となり、この状態においては、回動軸231の回動軸本体部231Aが支持孔213の円弧部213Aに接した状態となる。すなわち、バネアーム230が矢印a方向(図32)に回動した状態においては、回動軸本体部231Aの中心は、支持孔213の円弧部213Aの中心oに一致している(図33(a))。
同様にして、バネアーム230が矢印b方向(図32)に回動した状態においては、図33(c)に示すように、回動軸231の突出部231Bが右側に傾斜した状態となり、この状態においては、回動軸231の回動軸本体部231Aが支持孔213の円弧部213Aに接した状態となる。すなわち、バネアーム230が矢印b方向(図32)に回動した状態においては、回動軸本体部231Aの回動中心oは、支持孔213の円弧部213Aの中心o1に一致している(図33(c))。
これに対して、バネアーム230が矢印a方向の回動位置と矢印b方向への回動位置との略中央に位置する場合(バネアーム230の受け部234が矢印n方向(図32)へ最も変位した位置にある場合)、図33(b)に示すように、回動軸231の突出部231Bは、バネアーム230と回動フック260との間に支持されたコイルバネ301の弾性力によって、支持孔213の山形形状部213Bの頂上部に変位した状態となる。この状態においては、回動軸231の回動軸本体部231Aの回動中心oは、支持孔213の円弧部213Aの中心o1から矢印c方向に変位した状態となる。すなわち、図34に示すように、回動軸本体部231Aが支持孔213の円弧部213Aに接した状態においては、回動軸231の突出部231Bは、円弧部213Aの中心o1を中心とした円弧r1上に位置するのに対して、回動軸231の突出部231Bが支持孔213の山形形状部213Bに沿って、その頂上部に接した状態となると、回動軸231は、矢印c方向に変位量D1だけ変位した状態となる。
この変位量D1の変位により、バネアーム230の受け部234(図32)は、係止部21からの干渉を回避して、円滑に回動することが可能となる。
以上説明したように、本実施の形態のプッシュラッチ装置200においては、バネアーム230の受け部234を扉20の係止部21によって押し込んだ際に、バネアーム230と回動フック260との間に支持されたコイルバネ301の変形によって、バネアーム230を矢印a方向又はb方向(図23、図24)へ回動させるための付勢力を発生させる。そして、ユーザによる扉20の押し込み操作が完了して、扉20の係止部21によるバネアーム230の受け部234の押し込み方向への押圧が止められると、上記コイルバネ301の変形による付勢力によって、バネアーム230が矢印a方向又はb方向へ回動することにより、ロック状態にあっては、次にロック解除操作が行われる際の準備をすることができ、また、ロック解除状態にあっては、次にロック操作が行われる際の準備をすることができる。このように、ロック状態からロック解除操作、又はロック解除状態からロック操作への移行を、コイルバネ301による付勢力を利用して行い、扉20の押し込み操作が完了することに伴って、バネアーム230を、扉20の押し込み方向(図23、図24に示した矢印c方向)を横切る方向(図23、図24に示した矢印a方向又はb方向)に回動させるだけで行う構成としたことにより、ロック及びロック解除に要する押し込みストロークは、バネアーム230の押圧部232が回動フック260の第1の領域AR1又は第2の領域AR2を押してフック部264を係止部21に係止した係止状態又は係止部21から離間させた係止解除状態とし得るだけのストロークであればよい。
また、ロック解除状態から扉20を押し込んで回動フック260のフック部264が係止部21をロックしたロック状態となった場合、係止部21がフック部264に係止される範囲内で、扉20が蝶番14のコイルバネ14A(図2)の付勢力によって開く方向に僅かに移動することにより、係止部21がバネアーム230の受け部234を押す力を充分に解除することができ、バネアーム230を確実に回動させて次にロック解除操作を行うための準備を完了するようになされている。この場合、バネアーム230は、扉20の係止部21による押圧力が解除されれば、コイルバネ301による付勢力が作用して、矢印b方向への回動が可能となることにより、バネアーム230を回動させるために必要な係止部21の開く方向(矢印n方向(図24))への戻り量は、係止部21による受け部234への押圧力が解除される僅かなストロークがあれば足りる。すなわち、この僅かなストローク量の間に扉20とパッキン13とが密閉状態を維持していれば、プッシュラッチ装置200が設けられた収納部11の内部の密閉状態を維持することができる。従って、パッキンに当接した扉を押し込む際のストローク量を大きくとる必要がある他の構成に比べて、本実施の形態のプッシュラッチ装置200は、パッキン13に当接した扉20を押し込む際のストローク量を小さくすることができ、その分、パッキン13による反発力を小さくして、操作力を一段と小さくすることができる。
また、本実施の形態のプッシュラッチ装置200においては、弾性体であるコイルバネ301の弾性力を利用してバネアーム230を回動させるようにしたことにより、比較的簡単な構成でロック動作及びロック解除動作を実現することができ、また、耐久性を向上させることができる。
なお、本実施の形態のプッシュラッチ装置200は、上下方向に略対称の形状であり、また左右方向にも略対称の形状であるため、取付け位置の制約を受け難く、取り付け位置の選択の幅を広くすることができる。
また、本実施の形態においては、弾性体としてコイルバネ301を用いる場合について述べたが、これに限られるものではなく、例えばゴム等、要は弾性力を有すれば種々の弾性体を用いることができる。
(第3の実施の形態)
図35〜図38は、第3の実施の形態に係るプッシュラッチ装置400を用いた扉の開閉構造を示す断面図である。このプッシュラッチ装置400は、図23及び図24に示したプッシュラッチ装置200に代えて、図1に示した収納部11に取り付けられるものである。
図35〜図38に示すように、第3の実施の形態に係るプッシュラッチ装置400は、主に、ケース410、バネアーム430及び回動フック460によって構成されている。ケース410は、図25において上述したケース210に対応するものであり、バネアーム430は、図23及び図24において上述したバネアーム230に対応するものであり、回動フック460は、図23及び図24において上述した回動フック260に対応するものである。
バネアーム430は、ケース410の支持孔に回動可能に支持される回動軸(揺動軸)431を有し、この回動軸431を回動中心として、変位端430A側が矢印aで示す第1の方向又は第1の方向とは反対の第2の方向(矢印b方向)へ揺動変位するようになっている。
変位端430Aにおいては、回動軸431から弾性を有するバネ部材433を介して押圧部432及び受け部434が設けられている。受け部434は、扉20が閉じられた際に、当該扉20に設けられた係止部21によって押し込まれる部分であり、バネ部材433が撓むことによって、回動軸431に接近する方向(矢印c方向)に押し込まれるようになっている。また、第1の押圧部432は、受け部434が扉20の係止部21によって押し込まれる際に、受け部434と一体となって回動軸431に接近する方向(矢印c方向)に押し込まれる。なお、扉20が開けられて係止部21による押し込みが解除された場合、受け部434及び第1の押圧部432は、バネ部材433の弾性によって元の位置に戻るようになされている。
回動フック460は、回動軸461によって回動可能に支持されたアーム部463と、このアーム部463の第2の端部に形成された曲折形状のフック部464と、第2の端部と回動軸461との間においてアーム部463に形成されたロック係合部465と、回動軸461を介して第2の端部(フック部464)とは反対側の端部である第1の端部に形成された当接部466とを有している。
フック部464は、回動フック460が矢印h方向に回動した際に、扉20の係止部21を係止するものである。
ロック係合部465は、回動フック460の第2の端部(フック部464)と回動軸461との間において、腕部465Bを介して爪部465Aがアーム部463に支持されている。爪部465Aは、腕部465Bの弾性によって、揺動可能に支持されている。このロック係合部465は、ケース410のロック部218に係合されるもので、回動フック460が矢印h方向に回動すると(図35)、爪部465Aの傾斜部465Cがロック部218と係合することにより、この状態において、回動フック460は矢印i方向へ容易には回動しないようにロックされ、これに対して、回動フック460が強制的に矢印i方向に回動すると(図36)、傾斜部465Dがロック部218と係合することにより、この状態において、回動フック460は矢印h方向へ容易には回動しないようにロックされる。
図39は、本実施の形態に係るケース410を示す平面図である。ケース410は、図25において上述した第2の実施の形態におけるケース210と比べて、バネアーム430を回動可能に支持する支持孔413の形状が円形である点が異なり、それ以外の構成は、ケース210と同様の構成を有している。なお、図39においては、図25に示すケース210と同一部分には同一符号を付して、重複した説明は省略する。
ケース410の支持孔413は、バネアーム430の回動軸431を回動可能に軸支する円形の孔部であり、バネアーム430(図35〜図38)は、この支持孔413に支持された回動軸431を回動中心として、矢印a方向又はこれとは反対の矢印b方向へ回動(揺動)可能に軸支されている。
プッシュラッチ装置400では、このバネアーム430の回動軸431にU字形バネ(弾性体)480が挿入されている。すなわち、図40は、バネアーム430の回動軸431の部分を示す部分的断面図であり、図41は、そのバネアーム430の外観を示す斜視図である。図40及び図41に示すように、バネアーム430の回動軸431には、円柱形状の回動軸431と同一軸上に支持部435が形成されており、この支持部435の一部にU字形バネ480を挿入するための溝部436が形成されている。この溝部436は、U字形バネ480の第1及び第2の端部を構成する2つの直線状の足部481、482がはめ込まれる互いに対向する2つの直線状の側面部436A、436Bと、U字形バネ480の低部483(図41)を受ける山形部436Cとを有している。
図42に示すように、本実施の形態に用いられるU字形バネ480は、弾性を有する金属線材等によって構成されている。このU字形バネ480は、断面円形形状の線状のバネ材がU字状に曲折されたものであり、第1及び第2の端部を構成する足部481及び482が互いに対峙している。U字形バネ480は、その弾性によって、初期のU字形状を維持するようになされている。
図40に示すように、溝部436にU字形バネ480が挿入された状態においては、U字形バネ480の足部481が溝部436の側面部436Aに当接した状態となり、また、U字形バネ480の足部482が溝部436の側面部436Bに当接した状態となる。
この状態において、例えば外部からの力によって、一方の足部481を矢印p1方向へ開こうとすると、U字形バネ480の弾性力によって、当該U字形バネ480は現状の形状を維持しようとするため、他方の足部482も同様にp1方向へ追従しようとする。この場合、足部482は、溝部436の側面部436Bに当接しているため、U字形バネ480のp1方向への回動動作がバネアーム430の支持部435にも伝わり、バネアーム430も全体として、矢印a方向へ回動することになる。また、U字形バネ480の他方の足部482を矢印p2方向へ開こうとすると、U字形バネ480の弾性力によって、当該U字形バネ480は現状の形状を維持しようとするため、一方の足部481も同様にp2方向へ追従しようとする。この場合、足部481は、溝部436の側面部436Aに当接しているため、U字形バネ480のp2方向への回動動作がバネアーム340の支持部435にも伝わり、バネアーム430も全体として、矢印b方向へ回動することになる。
次に、U字形バネ480の足部481、482を矢印p1、p2方向へ開くための構成について説明する。図35〜図38に示すように、回動フック460には、第2の押圧部462が設けられている。この第2の押圧部462は、図9に示した第1の実施の形態に係る回動フック160の第2の押圧部162に対応するものである。この第2の押圧部462は、図43に示すように、曲面で構成された側面部462Aを有する突起部であり、この側面部462Aが、U字形バネ480の足部481及び482の間に挿入されるようになされている(図35〜図38)。
そして、回動フック460が回動軸461を中心にして矢印i方向又はこれとは反対の矢印h方向に回動することにより(図35〜図38)、第2の押圧部462が揺動動作し、この揺動動作によって、U字形バネ480の足部481が矢印p1方向へ開かれ、また、足部482が矢印p2方向へ開かれる。これにより、U字形バネ480の弾性力によって、バネアーム430が矢印a方向又はb方向に回動することになる。すなわち、回動フック460が矢印i方向又はh方向へ回動することにより、バネアーム430を矢印a方向又はb方向へ回動させる力が発生することになる。
次に、実際の扉20の開閉動作に伴う、プッシュラッチ装置400の動作について説明する。図35は、扉20が閉じられて、回動フック460のフック部464によって、扉20の係止部21がロックされている状態を示す。扉20が閉じて係止部21がロックされた状態においては、回動フック460のロック係合部465が、ケース410のロック部218にロックされた状態となっており、この状態でユーザが扉20を押し込むと、係止部21がバネアーム430の受け部434に当接し、さらに扉20を閉じると、バネアーム430のバネ部材433が撓んで受け部434の位置が押し込み方向(矢印c方向)に変位する。これにより、扉20が収納部11のパッキン13(図1)に当接してこれを潰すように変形させる。
この状態においては、係止部21によってバネアーム430の受け部434が押され、これにより、バネアーム430の第1の押圧部432が回動フック460の第2の領域AR2を押圧する。この結果、回動フック460がそのフック部464を係止部21から離間させる方向(矢印i方向)に回動し、この回動によって、回動フック460のロック係合部465は、ケース410のロック部218の爪部218A(図39)を押すことにより、爪部218Aを支持する腕部218Bは、その弾性によって撓み、この結果、ロック係合部465が爪部218Aを乗り越えはじめる。
さらに扉20を押し込むと、図36に示すように、回動フック460は、そのフック部464を完全に係止部21から離間させた係止位置まで回動する。この状態においては、回動フック460の第2の押圧部462がU字形バネ480の足部482を矢印p2方向へ拡げるように(弾性変形させるように)付勢する。また、回動フック460のロック係合部465は、ロック部218の爪部218A(図39)を完全に乗り越え、回動フック460はロックされる。上述したように、ロック部218の腕部218Bの弾性力は、U字形バネ480の弾性力よりも強く設定されていることにより、この状態でユーザが扉20を押し込む操作を止めても、回動フック460は、ロック部218によってロックされた状態を維持し、U字形バネ480に生じた付勢力は、バネアーム230を矢印a方向に回動させるための力として作用する。ここで、ユーザが扉20を押し込んだ後、押し込む操作を止めると、図2において上述した蝶番14のコイルバネ14Aによる付勢力によって、扉20は、開く方向に回動し、図37に示すように、扉20の開く操作は完了する。これにより、扉20の係止部21がバネアーム430の受け部434を押し込む力は完全に解除され、図37に示すように、バネアーム430は容易に回動し得る状態となる。
この状態においては、扉20の係止部21によるバネアーム430の受け部434への押圧は解除されていることにより、バネアーム430は、回動軸431を中心に回動自在となる。この場合、U字形バネ480に生じている付勢力により、バネアーム130は、矢印a方向に回動する。この回動により、バネアーム430の第1の押圧部432が回動フック460の第1の端部に形成された当接部466に当接した状態となる。この状態は、次に扉20が閉じられる操作が行われることに備えた準備状態である。
この状態において、再びユーザによって扉20が押込まれると、図38に示すように、扉20の係止部21によって、バネアーム430の受け部434が矢印c方向に押込まれ、これにより、回動フック460の第1の領域AR1が押圧されることにより、回動フック460は、矢印h方向に回動して、フック部464が扉20の係止部21をロックする。
この回動動作によって、回動フック460のロック係合部465は、ケース410のロック部218を乗り越えてロックされる。この状態においては、回動フック460の第2の押圧部462がU字形バネ480の足部481を矢印p1方向へ拡げるように付勢する。
かくして、ユーザによるこの押込み操作が終了すると、扉20を矢印c方向に押込む力がなくなることにより、図2において上述した蝶番14のコイルバネ14Aによる付勢力や収納部11のパッキン13(図1)の弾性力によって、扉20は、フック部464にロックされている範囲内で開く方向に僅かに回動する。これにより、扉20の係止部21によるバネアーム430の受け部434への押圧が解除されることにより、バネアーム430は、回動軸431を中心に回動自在の状態となり、このときU字形バネ480に発生している付勢力(弾性力)により、バネアーム430は、矢印b方向に回動し、次に扉20が開かれる操作が行われることに備えた準備が完了する。
以上説明したように、本実施の形態のプッシュラッチ装置400においては、バネアーム430の受け部434を扉20の係止部21によって押し込んだ際に、バネアーム430に設けられたU字形バネ480が、回動フック460に設けられた第2の押圧部462によって拡げられる。これにより、バネアーム430を矢印a方向又はb方向へ回動させるための付勢力が発生する。そして、ユーザによる扉20の押し込み操作が完了して、扉20の係止部21によるバネアーム430の受け部434の押し込み方向への押圧操作が終わると、上記U字形バネ480による付勢力によって、バネアーム430が矢印a方向又はb方向へ回動することにより、扉が閉じられたロック状態にあっては、次にロック解除操作が行われる際の準備をすることができ、また、扉が開かれたロック解除状態にあっては、次にロック操作が行われる際の準備をすることができる。このように、ロック状態からロック解除操作、又はロック解除状態からロック操作への移行を、U字形バネ480による付勢力を利用して行い、扉20の押し込み操作が完了することに伴って、バネアーム430を、扉20の押し込み方向(矢印c方向)を横切る方向(矢印a方向又はb方向)に回動させるだけで行う構成としたことにより、ロック及びロック解除に要する押し込みストロークは、バネアーム430の第1の押圧部432が回動フック460の第1の領域AR1又は第2の領域AR2を押してフック部464を係止部21に係止させた係止状態又は係止部21から離間させた係止解除状態とし得るだけのストロークであればよい。
また、扉20が開かれたロック解除状態から扉20を押し込んで回動フック460のフック部464が係止部21をロックしたロック状態(扉閉状態)となった場合、係止部21がフック部464に係止される範囲内で、扉20が蝶番14のコイルバネ14Aの付勢力によって開く方向に僅かに移動することにより、係止部21がバネアーム430の受け部434を押す力を充分に解除することができ、バネアーム430を確実に回動させて次にロック解除操作(扉開操作)を行うための準備を完了するようになされている。この場合、バネアーム430は、扉20の係止部21による押圧力が解除されれば、U字形バネ480による付勢力が作用して、矢印b方向への回動が可能となることにより、バネアーム430を回動させるために必要な係止部21の開く方向への戻り量は、係止部21による受け部434への押圧力が解除される僅かなストロークがあれば足りる。すなわち、この僅かなストローク量の間に扉20とパッキン13とが密閉状態を維持していれば、収納部11の内部の密閉状態を維持することができる。従って、パッキンに当接した扉を押し込む際のストローク量を大きくとる必要がある他の構成に比べて、本実施の形態のプッシュラッチ装置400は、パッキン13に当接した扉20を押し込む際のストローク量を小さくすることができ、その分、パッキン13による反発力を小さくして、操作力を一段と小さくすることができる。
また、本実施の形態のプッシュラッチ装置400においては、弾性体であるU字バネ480の弾性力を利用してバネアーム430を回動させるようにしたことにより、比較的簡単な構成でロック動作及びロック解除動作を実現することができ、また、耐久性を向上させることができる。
なお、本実施の形態のプッシュラッチ装置400は、上下方向に略対称の形状であり、また左右方向にも略対称の形状であるため、取付け位置の制約を受け難く、取り付け位置の選択の幅を広くすることができる。
また、本実施の形態のプッシュラッチ装置400においては、図42に示したように、U字形バネ480として断面円形の線材を用いる場合について述べたが、これに限られるものでなはく、例えば、図44に示すように、平板状の板バネを曲折してなるU字形バネ490を用いるようにしてもよい。この場合においても、足部491及び492を、バネアーム430(図40、図41)の側面部436A、436Bにはめ込むことにより、回動フック460の第2の押圧部462によって、足部491又は492が拡げられ、これにより、バネアーム430を回動(揺動)させる力を生じさせることが可能となる。
また、本実施の形態のプッシュラッチ装置400においては、図40に示したように、U字形バネ480と溝部436との係合部分において、バネアーム430の支持部435に形成された溝部436の直線状(平面状)の側面部436A、436BにU字形バネ480の直線状の足部481、482をはめ込み、側面部436A、436Bと足部481、482とが互いに密着して接するように構成したが、U字形バネ480と溝部436との係合部分はこれに限られるものではなく、いずれか一方又は両方が曲線状のものであってもよく、要は、U字形バネ480の一方の足部481、482を開く方向(矢印p1方向又はp2方向)に付勢した場合に、他方の足部482、481が溝部436を介してバネアーム430を矢印a方向又はb方向に回動させる構成であればよい。
例えば、図45に示すように、U字形バネ480として、足部481、482が曲線状に湾曲したものを用い、足部481、482と溝部436の側面部436A、436Bとの間の一部が密着していない構成であってもよい。
また、図40に示したように、溝部436の形状として、U字形バネ480の低部483(図41)を受ける三角形の山形部436Cを設ける場合について述べたが、山形部436Cの形状に変えて、図46に示すように、U字形バネ480の底部483の曲率に合わせた円弧形状としてもよい。
(他の実施の形態)
(1) 上述の実施の形態においては、扉20を開く方向に付勢する付勢手段として、図2に示したように、蝶番14にコイルバネ14Aを設ける場合について述べたが、これに限られるものではなく、例えば、図47及び図48に示すように、ケース110の一部に付勢手段500を設けるようにしてもよい。この付勢手段500としては、例えば、ケース110に形成された凹部503にコイルバネ501を設け、このコイルバネ501によって押圧部502を支持するようにしてもよい。この場合、図47に示すように、扉20が閉じられた状態においては、押圧部502が扉20によって押されてコイルバネ501の付勢力に抗してケース内部に押し込まれた状態となる。この状態において、押圧部502は、コイルバネ501の付勢力によって扉20を開く方向に押圧付勢する。これにより、扉20が閉じる方向に操作されて回動フック160のフック部164によってロックされた状態となって、ユーザによる扉20を閉じる操作が止められると、扉20は、押圧部502によって開く方向に付勢される。これにより、扉20の係止部21によるバネアーム130の受け部134を押す押圧力が解除されて、バネアーム130は、内バネ135Aによって生じた付勢力によって確実に回動し、次のロック解除操作に備えることができる。
そして、このロック状態において、扉20を再度押し込んでロックを解除すると、回動フック160のフック部164が扉20の係止部21から離間し、ロック状態が解除され、扉20は、押圧部502によって開く方向に押される。
このように、扉20を開く方向に付勢する付勢手段としては、種々の構成のものを適用することができる。
また、図47及び図48は、上述の第1の実施の形態のプッシュラッチ装置100の構成の変形例を示したものであるが、これに限られるものではなく、上述の第2の実施の形態におけるプッシュラッチ装置200又は第3の実施の形態におけるプッシュラッチ装置400においても、この付勢手段500を用いた変形例を適用することができる。
(2) 上述の実施の形態においては、扉20を開く方向に付勢する付勢手段(コイルバネ14A又は付勢手段500)を用いる場合について述べたが、これに限られるものではなく、パッキン13の弾性を利用するようにしてもよい。
(3) 上述の実施の形態においては、パッキン13として、薄肉中空構造のものを用いる場合について述べたが、これに限られるものではなく、例えば、断面C字形状のもの等、要は変形が容易なものであれば、種々の構造及び材質のものを広く適用することができる。
(4) 上述の実施の形態においては、収納部11の天井板11Bにプッシュラッチ装置100、200又は400を設ける場合について述べたが、これに限られるものではなく、底板11A、側面板11D、11Eに設けるようにしてもよい。この場合、プッシュラッチ装置100、200又は400の位置に応じて扉20の係止部21の位置を設定すればよい。
(5) 上述の実施の形態においては、パッキン13を用いた収納部11に本発明を適用する場合について述べたが、これに限られるものではなく、パッキン13を用いない家具等においても、その扉の開閉構造に適用することができる。この場合には、扉を押し込む際のストローク量を小さくすることができ、ソフトタッチ又はライトタッチで扉を開閉可能とすることができることにより、操作感を一段と向上させることができる。
(6) 上述の実施の形態においては、パッキン13を用いることにより収納部11の内部に虫等が入り込まないようにした構成に本発明を適用する場合について述べたが、これに限られるものではなく、防湿、保冷等、種々の目的でパッキンを介在させる構成に広く適用することができる。
(7) 上述の実施の形態においては、蝶番を介して開閉可能な扉の開閉構造として用いられるプッシュラッチ装置に本発明を適用する場合について述べたが、これに限られるものではなく、例えば、引出しの開閉構造に用いられるプッシュラッチ装置に本発明を適用することもできる。
この場合、例えば、図49に示すように、上下左右に配列された複数の引出し601を有する引出し収納装置600において、各引出し601の正面板602の開閉用にプッシュラッチ装置400を設ける。このプッシュラッチ装置400は、図35〜図46について上述した第3の実施の形態に係るプッシュラッチ装置400と同様の構成を有するものである。なお、図49〜図52においては、引出し601の開閉用にプッシュラッチ装置400を設ける場合について説明するが、他のプッシュラッチ装置100又は200等を設けるようにしてもよい。
図49において、収納装置600は、各引出し601を前後方向にスライド式に収納するためのキャビネットを構成する枠体610を有する。図50に示すように、この枠体610においては、各引出し601を収納するためのスペースが引出し601の配列に応じて上下左右に配列されている。各スペースを横方向に仕切る側板611の各々には、引出し601をスライドさせるためのスライド機構部614が設けられており、このスライド機構部614に引出し601のガイドレール603が係合され、引出し601が前後方向にスライドし得るようになされている。
また、各スペースを縦方向に仕切る天井板612には、プッシュラッチ装置400が設けられており、引出し601の正面板602には、プッシュラッチ装置400に対応する位置に係止部621が設けられている。図49〜図52に示す構成の場合、係止部621の係止片621Aとしては、プッシュラッチ装置400の回動フック460のフック部464が係止される側のみに突出している構成となっている。
図51は、引出し601が閉じられて、係止片621Aがフック部464に係止されたロック状態を示し、図52は、ロックが解除された状態(引出し601が開けられた状態)を示す。
ロック動作及びロック解除動作は、図35〜図46に示した第3の実施の形態におけるプッシュラッチ装置400の動作と同様である。ここで、図49〜図52に示すプッシュラッチ装置400においては、図46及び図47について上述した付勢手段500がケース410設けられている。この付勢手段500は、コイルバネ501によって押圧部502を支持した構成を有している。引出し601が閉じられた場合、この付勢手段500によって、当該引出し601は開く方向に付勢された状態となる。
すなわち、図51に示すように、引出し601が閉じられた状態においては、押圧部502が引出し601の正面板602によって押されてコイルバネ501の付勢力に抗してケース内部に押し込まれた状態となる。この状態において、押圧部502は、コイルバネ501の付勢力によって引出し601を開く方向に押圧付勢する。これにより、引出し601が閉じる方向に操作されて回動フック460のフック部464によってロックされた状態となって、ユーザによる引出し601を閉じる操作が止められると、引出し601は、押圧部502によって開く方向に付勢される。これにより、引出し602の係止部621によるバネアーム430の受け部434を押す押圧力が解除されて、バネアーム430は、U字形バネ480によって生じた付勢力によって確実に回動し、次のロック解除操作に備えることができる。
そして、このロック状態において、引出し601を再度押し込んでロックを解除すると、回動フック460のフック部464が引出し601の係止部621から離間し、ロック状態が解除され、引出し601は、押圧部502によって開く方向に押される。この場合、引出し601は、付勢手段500のコイルバネ501による押圧力及び押圧部502のストロークによって大きく開かれる。この場合、引出し収納装置600においては、各引出し601に取手又はハンドルといった引出し601を引き出すためのパーツが設けられていないが、引出し601を押込む操作(閉じる方向への操作)によって回動フック460によるロックが解除されると、引出し601は、付勢手段500によって大きく開かれ、ユーザは、当該開かれた引出し601の正面板602に容易に指をかけてこれを引き出すことができる。
なお、図49〜図52の構成においては、引出し601の正面板602とキャビネット611との間にパッキンを設けない構成について示しているが、これに限られるものではなく、図16〜図24に示したパッキン13を併設するようにしてもよい。このようにすれば、パッキン13によって引出し内部を密閉することができると共に、付勢手段500により引出し601を大きく開くことができる。
また、図49〜図52においては、引出し収納装置600に本発明のプッシュラッチ装置400を設ける場合について述べたが、プッシュラッチ装置400の取付け対象はこれに限られるものではなく、要は引出しの開閉構造であれば、種々のものを取付け対象とすることができる。
(プッシュラッチ装置及び開閉構造の概要)
本発明の実施の形態におけるプッシュラッチ構造は、棒状体(アーム部163、263、464)と、前記棒状体(アーム部163、263、463)の第2の端部に設けられた曲折形状のフック部164、264、464とを有し、前記棒状体(アーム部163、263、463)の前記第2の端部と前記第2の端部に対して反対側の第1の端部との間に設けられた回動軸161、261、461を回動中心として回動可能に支持された回動フック160、260、460と、第1の揺動位置及び第2の揺動位置の間を変位端130A、230A、430Aが揺動変位可能に支持されたバネ部材133、233、433と、前記バネ部材133、233、433の変位端側に設けられた第1の押圧部132、232、432とを有し、前記変位端130A、230A、430Aが前記第1の揺動位置へ変位した状態で前記棒状体(アーム部163、263、463)の前記回動軸161、261、461と前記第1の端部との間の第1の領域AR1を前記第1の押圧部132、232、432によって押圧することにより、前記回動フック160、260、460を第1の回動方向(矢印h方向)へ回動させると共に、前記変位端130A、230A、430Aが前記第2の揺動位置へ変位した状態で前記棒状体(アーム部163、263、463)の前記回動軸161、261、461と前記第2の端部との間の第2の領域AR2を前記第1の押圧部132、232、432によって押圧することにより、前記回動フック160、260、460を前記第1の回動方向(矢印h方向)とは反対の第2の回動方向(矢印i方向)へ回動させるバネアーム130、230、430と、前記回動フック160、260、460が前記第1の回動方向(矢印h方向)へ所定量回動した第1の状態で前記回動フック160、260、460を所定の保持力をもってロックすると共に、前記回動フック160、260、460が前記第2の回動方向(矢印i方向)へ所定量回動した第2の状態で前記回動フック160、260、460を所定の保持力をもってロックするロック部118、218と、前記バネアーム130、230、430の前記第1の押圧部132、232、432による前記第1の領域AR1に対する押圧の結果に応じて、前記バネアーム130、230、430の前記第1の押圧部132、232、432による前記回動フック160、260、460の押圧位置が、前記第1の領域AR1から前記第2の領域AR2へ切り替わるように前記バネアーム130、230、430を付勢し、前記バネアーム130、230、430の前記第1の押圧部132、232、432による前記第2の領域AR2に対する押圧の結果に応じて、前記バネアーム130、230、430の前記第1の押圧部132、232、432による前記回動フック160、260、460の押圧位置が、前記第2の領域AR2から前記第1の領域AR1へ切り替わるように前記バネアーム130、230、430を付勢する付勢手段(内バネ135A、135B、コイルバネ301、U字形バネ480)と、を備え、前記回動フック160、260、460の回動位置に応じて、前記フック部164、264、464により係止対象(係止部21)を係止又は係止解除することを特徴とする。
この構成によれば、付勢手段(内バネ135A、135B、コイルバネ301、U字形バネ480)の付勢力によって第1の押圧部132、232、432を第1の揺動位置及び第2の揺動位置の間で変位させ、係止対象(係止部21)を係止状態又は係止解除状態とすることにより、押し込み操作のストローク量を小さくし操作性を向上させることができる。
また、本実施の形態のプッシュラッチ構造は、上記構成において、前記ロック部118、218による前記回動フック160、260、460の保持力は、前記付勢手段(内バネ135A、135B、コイルバネ301、U字形バネ480)による付勢力よりも大きいことを特徴とする。
この構成によれば、回動フック160、260、460の回動位置をロック部118、218で保持したまま、第1の押圧部132、232、432による押圧位置を回動フック160、260、460の第1の領域AR1及び第2の領域AR2の間で切り替えることができる。
また、本実施の形態のプッシュラッチ構造は、上記構成において、前記バネ部材133、233、433は、前記棒状体(アーム部163、263、463)の回動軸161、261、461とは異なる第2の回動軸131、231、431を回動中心として第1の回動方向(矢印a方向)又はこれとは反対の第2の回動方向(矢印b方向)へ回動可能に支持され、前記バネアーム130、230、430は、前記変位端130A、230A、430Aが前記第1の回動方向(矢印a方向)へ所定量回動した状態で前記棒状体(アーム部163、263、463)の前記第1の領域AR1を前記第1の押圧部132、232、432によって押圧することにより、前記回動フック160、260、460を第1の回動方向(矢印h方向)へ回動させると共に、前記変位端130A、230A、430Aが前記第2の回動方向(矢印b方向)へ所定量回動した状態で前記棒状体(アーム部163、263、463)の前記第2の領域AR2を前記第1の押圧部132、232、342によって押圧することにより、前記回動フック160、260、460を前記第1の回動方向(矢印h方向)とは反対の第2の回動方向(矢印i方向)へ回動させることを特徴とする。
この構成によれば、バネアーム130、230、430の回動動作によって、回動フック160、260、460に対する第1の押圧部132、232、432の押圧位置を、第1の領域AR1及び第2の領域AR2の間で切り替えることができる。
また、本実施の形態のプッシュラッチ構造は、上記構成において、前記付勢手段(内バネ135A、135B)は、前記回動フック160に設けられた第2の押圧部162と、前記バネアーム130に設けられ、前記回動フック160が前記第1の状態にあるとき、前記回動フック160の前記第2の押圧部162に押圧されて、前記バネアーム130の前記第1の押圧部132による押圧位置を前記第1の領域AR1から前記第2の領域AR2へ切り替えるように付勢力を発生する第1の内バネ135Aと、前記バネアーム130に設けられ、前記回動フック160が前記第2の状態にあるとき、前記回動フック160の前記第2の押圧部162に押圧されて、前記バネアーム130の前記第1の押圧部132による押圧位置を前記第2の領域AR2から前記第1の領域AR1へ切り替えるように付勢力を発生する第2の内バネ135Bと、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、バネアーム130に設けられた第1の内バネ135A及び第2の内バネ135Bによって付勢力を発生させることにより、部品点数を削減した一段と簡易な構成のプッシュラッチ構造を実現できる。
また、本実施の形態のプッシュラッチ構造は、上記構成において、前記付勢手段は、バネアーム230及び回動フック260に支持され、前記回動フック260が前記第1の状態にあるとき、前記バネアーム230の前記第1の押圧部232による押圧位置を前記第1の領域AR1から前記第2の領域AR2へ切り替えるように第1の付勢力を発生し、前記回動フック260が前記第2の状態にあるとき、前記バネアーム230の前記第1の押圧部232による押圧位置を前記第2の領域AR2から前記第1の領域AR1へ切り替えるように第2の付勢力を発生する弾性体であることを特徴とする。
この構成によれば、バネアーム230と回動フック260とによって支持された弾性体(コイルバネ301)による付勢力によって、バネアーム230を回動させることにより、比較的簡単な構成でロック動作及びロック解除動作を実現することができ、また、耐久性を向上させることができる。
また本実施の形態のプッシュラッチ構造は、上記構成において、前記弾性体は、コイルバネ301であり、前記バネアーム230及び前記回動フック260の回動位置に応じて、前記第1又は第2の付勢力を発生することを特徴とする。
この構成によれば、バネアーム230及び回動フック260の回動動作によって、コイルバネ301に付勢力を発生させることにより、比較的簡単な構成でロック動作及びロック解除動作を実現することができ、また、耐久性を向上させることができる。
また本実施の形態のプッシュラッチ構造は、上記構成において、前記付勢手段は、バネアーム430に支持される弾性体(U字形バネ480)と、回動フック460に設けられ、前記回動フック460の回動動作に応じて、前記弾性体(U字形バネ480)を弾性変形させる第2の押圧部462と、を備え、前記回動フック460が前記第1の状態にあるとき、前記第2の押圧部462による前記弾性体(U字形バネ480)の弾性変形により、前記バネアーム430の前記第1の押圧部432による押圧位置が前記第1の領域AR1から前記第2の領域AR2へ切り替わるように第1の付勢力を発生し、前記回動フック460が前記第2の状態にあるとき、前記第2の押圧部462による前記弾性体(U字形バネ480)の弾性変形により、前記バネアーム430の前記第1の押圧部432による押圧位置が前記第2の領域AR2から前記第1の領域AR1へ切り替わるように第2の付勢力を発生することである。
この構成によれば、バネアーム430に支持された弾性体(U字形バネ480)による付勢力(弾性力)によって、バネアーム430を回動させることにより、比較的簡単な構成でロック動作及びロック解除動作を実現することができ、また、耐久性を向上させることができる。
また本実施の形態に係のプッシュラッチ構造は、上記構成において、前記弾性体は、第1及び第2の端部(足部481、482)が対峙するU字形バネ480であり、前記バネアーム430は、当該バネアーム430が揺動動作する際の揺動軸(回動軸431)において前記バネアーム430と一体に回動する前記U字形バネ480の支持部435を備え、前記U字形バネ480の内側に前記支持部435がはめ込まれ、前記U字形バネ480の前記第1及び第2の端部(足部481、482)の間に前記第2の押圧部462が介挿され、前記回動フック460の回動動作に伴って、前記第2の押圧部462が前記U字形バネ480の前記第1及び第2の端部(足部481、482)のうちのいずれかを互いの離間方向に変位させ、当該変位により発生する前記U字形バネ480の弾性力によって、前記支持部435を介して前記バネアーム430を揺動させることである。
この構成によれば、回動フック460の回動動作によって、U字形バネ480に付勢力(弾性力)を発生させることにより、比較的簡単な構成でロック動作及びロック解除動作を実現することができ、また、耐久性を向上させることができる。
本実施の形態に係る扉の開閉構造は、収納部11に対して扉20を開閉可能に支持する扉の開閉構造であって、前記収納部11に設けられたプッシュラッチ装置100、200と、前記扉20に設けられ、前記プッシュラッチ装置100、200に係止される係止部21と、前記収納部11の開口端部と前記扉20との間に介挿されるパッキン13と、を有し、前記プッシュラッチ装置100、200は、棒状体(アーム部163、263)と、前記棒状体の第2の端部に設けられた曲折形状のフック部164、264とを有し、前記棒状体(アーム部163、263)の前記第2の端部と前記第2の端部に対して反対側の第1の端部との間に設けられた回動軸161、261を回動中心として回動可能に支持された回動フック160、260と、第1の揺動位置及び第2の揺動位置の間を変位端130A、230Aが揺動変位可能に支持されたバネ部材133、233と、前記バネ部材133、233の前記変位端側に設けられた押圧部132、232と、前記変位端側に設けられ前記扉20の前記係止部21に押圧される受け部134、234とを有し、前記変位端130A、230Aが前記第1の揺動位置へ変位した状態で、前記係止部21の押圧により前記棒状体(アーム部163、263)の前記回動軸161、261と前記第1の端部との間の第1の領域AR1を前記押圧部132、232によって押圧し、前記回動フック160、260を第1の回動方向(矢印h方向)へ回動させると共に、前記変位端130A、230Aが前記第2の揺動位置へ変位した状態で、前記係止部21の押圧により前記棒状体(アーム部163、263)の前記回動軸161、261と前記第2の端部との間の第2の領域AR2を前記押圧部132、232によって押圧し、前記回動フック160、260を前記第1の回動方向(矢印h方向)とは反対の第2の回動方向(矢印i方向)へ回動させるバネアーム130、230と、前記回動フック160、260が前記第1の回動方向(矢印h方向)へ所定量回動した第1の状態で前記回動フック160、260を所定の保持力をもってロックすると共に、前記回動フック160、260が前記第2の回動方向(矢印i方向)へ所定量回動した第2の状態で前記回動フック160、260を所定の保持力をもってロックするロック部118、218と、前記バネアーム130、230の前記押圧部132、232による前記第1の領域AR1に対する押圧の結果に応じて、前記バネアーム130、230の前記押圧部132、232による前記回動フック160、260の押圧位置が、前記第1の領域AR1から前記第2の領域AR2へ切り替わるように前記バネアーム130、230を付勢し、前記バネアーム130、230の前記押圧部132、232による前記第2の領域AR2に対する押圧の結果に応じて、前記バネアーム130、230の前記押圧部132、232による前記回動フックの押圧位置が、前記第2の領域AR2から前記第1の領域AR1へ切り替わるように前記バネアーム130、230を付勢する第1の付勢手段(内バネ135A、135B、コイルバネ301)と、を備え、前記回動フック160、260の回動位置に応じて、前記フック部164、264により前記扉20の係止部21を係止又は係止解除することを特徴とする。
この構成によれば、第1の付勢手段(内バネ135A、135B、コイルバネ301)の付勢力によって押圧部132、232を第1の揺動位置及び第2の揺動位置の間で揺動変位させ、扉20を係止状態又は係止解除状態とすることにより、プッシュラッチ装置100、200に対する扉20の押し込み操作のストローク量を一段と小さくし操作性を向上させることができる。
本実施の形態に係る扉の開閉構造は、前記構成において、前記扉20を開放する方向に付勢する第2の付勢手段(コイルバネ14A、付勢手段500)を備えることを特徴とする。
この構成によれば、プッシュラッチ装置100、200による扉20の係止状態が解除された場合に、第2の付勢手段(コイルバネ14A、付勢手段500)によって扉20が自動的に一定量だけ開かれることにより、扉20を開く操作の操作性を向上させることができる。また、扉20を係止状態とした際に、第2の付勢手段(コイルバネ14A、付勢手段500)によって、回動フック160、260によって係止される範囲内で扉20が開く方向に戻されることにより、次の操作(ロック状態からロック解除操作、又はロック解除状態からロック操作)へ移行するためのバネアーム130、230の回動動作を確実に行わせることができる。
本実施の形態に係る扉の開閉構造に用いられるプッシュラッチ装置100、200は、収納部11に対して扉20を開閉可能に支持する扉20の開閉構造に用いられるプッシュラッチ装置100、200であって、棒状体(アーム部163、263)と、前記棒状体の第2の端部に設けられた曲折形状のフック部164、264とを有し、前記棒状体(アーム部163、263)の前記第2の端部と前記第2の端部に対して反対側の第1の端部との間に設けられた回動軸161、261を回動中心として回動可能に支持された回動フック160、260と、第1の揺動位置及び第2の揺動位置の間を変位端130A、230Aが揺動変位可能に支持されたバネ部材133、233と、前記バネ部材133、233の前記変位端側に設けられた押圧部132、232と、前記変位端側に設けられ前記扉20に設けられた係止部21に押圧される受け部134、234とを有し、前記変位端130A、230Aが前記第1の揺動位置へ変位した状態で、前記係止部21の押圧により前記棒状体(回動フック160、260)の前記回動軸161、261と前記第1の端部との間の第1の領域AR1を前記押圧部132、232によって押圧し、前記回動フック160、260を第1の回動方向(矢印h方向)へ回動させると共に、前記変位端130A、230Aが前記第2の揺動位置へ変位した状態で、前記係止部21の押圧により前記棒状体(アーム部163、263)の前記回動軸161、261と前記第2の端部との間の第2の領域AR2を前記押圧部132、232によって押圧し、前記回動フック160、260を前記第1の回動方向(矢印h方向)とは反対の第2の回動方向(矢印i方向)へ回動させるバネアーム130、230と、前記回動フック160、260が前記第1の回動方向(矢印h方向)へ所定量回動した第1の状態で前記回動フック160、260を所定の保持力をもってロックすると共に、前記回動フック160、260が前記第2の回動方向(矢印i方向)へ所定量回動した第2の状態で前記回動フック160、260を所定の保持力をもってロックするロック部118、218と、前記バネアーム130、230の前記押圧部132、232による前記第1の領域AR1に対する押圧の結果に応じて、前記バネアーム130、230の前記押圧部132、232による前記回動フック160、260の押圧位置が、前記第1の領域AR1から前記第2の領域AR2へ切り替わるように前記バネアーム130、230を付勢し、前記バネアーム130、230の前記押圧部132、232による前記第2の領域AR2に対する押圧の結果に応じて、前記バネアーム130、230の前記押圧部132、232による前記回動フック160、260の押圧位置が、前記第2の領域AR2から前記第1の領域AR1へ切り替わるように前記バネアーム130、230を付勢する付勢手段(内バネ135A、135B、コイルバネ301)と、を備え、前記回動フック160、260の回動位置に応じて、前記フック部164、264により前記扉20の係止部21を係止又は係止解除することを特徴とする。
この構成によれば、付勢手段(内バネ135A、135B、コイルバネ301)の付勢力によって押圧部132、232を第1の揺動位置及び第2の揺動位置の間で変位させ、扉20を係止状態又は係止解除状態とすることにより、扉20の開閉時における押し込みストローク量を一段と小さくし操作性を向上させることができる。
11 収納部
11A 底板
11B 天井板
11C、11D 側面板
13 パッキン
14 蝶番
14A コイルバネ
20 扉
21、621 係止部
100、200、400 プッシュラッチ装置
110、210、410 ケース
118、218 ロック部
130、230、430 バネアーム
131、161、231、261、431、461 回動軸
132、162、232、432、462 押圧部
133、233、433 バネ部材
135A、135B 内バネ
136A、136B、266、466 当接部
160、260、460 回動フック
163、263、463 アーム部
164、264、464 フック部
600 引出し収納装置
601 引出し
602 正面板
603 ガイドレール
610 枠体
611 側板
612 天井板

Claims (11)

  1. 棒状体と、前記棒状体の第2の端部に設けられた曲折形状のフック部とを有し、前記棒状体の前記第2の端部と前記第2の端部に対して反対側の第1の端部との間に設けられた回動軸を回動中心として回動可能に支持された回動フックと、
    第1の揺動位置及び第2の揺動位置の間を変位端が揺動変位可能に支持されたバネ部材と、前記バネ部材の変位端側に設けられた第1の押圧部とを有し、前記変位端が前記第1の揺動位置へ変位した状態で前記棒状体の前記回動軸と前記第1の端部との間の第1の領域を前記第1の押圧部によって押圧することにより、前記回動フックを第1の回動方向へ回動させると共に、前記変位端が前記第2の揺動位置へ変位した状態で前記棒状体の前記回動軸と前記第2の端部との間の第2の領域を前記第1の押圧部によって押圧することにより、前記回動フックを前記第1の回動方向とは反対の第2の回動方向へ回動させるバネアームと、
    前記回動フックが前記第1の回動方向へ所定量回動した第1の状態で前記回動フックを所定の保持力をもってロックすると共に、前記回動フックが前記第2の回動方向へ所定量回動した第2の状態で前記回動フックを所定の保持力をもってロックするロック部と、
    前記バネアームの前記第1の押圧部による前記第1の領域に対する押圧の結果に応じて、前記バネアームの前記第1の押圧部による前記回動フックの押圧位置が、前記第1の領域から前記第2の領域へ切り替わるように前記バネアームを付勢し、前記バネアームの前記第1の押圧部による前記第2の領域に対する押圧の結果に応じて、前記バネアームの前記第1の押圧部による前記回動フックの押圧位置が、前記第2の領域から前記第1の領域へ切り替わるように前記バネアームを付勢する付勢手段と、を備え、
    前記回動フックの回動位置に応じて、前記フック部により係止対象を係止又は係止解除することを特徴とするプッシュラッチ構造。
  2. 前記ロック部による前記回動フックの保持力は、前記付勢手段による付勢力よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載のプッシュラッチ構造。
  3. 前記バネ部材は、
    前記棒状体の前記回動軸とは異なる第2の回動軸を回動中心として第1の回動方向又はこれとは反対の第2の回動方向へ回動可能に支持され、
    前記バネアームは、
    前記変位端が前記第1の回動方向へ所定量回動した状態で前記棒状体の前記第1の領域を前記第1の押圧部によって押圧することにより、前記回動フックを第1の回動方向へ回動させると共に、前記変位端が前記第2の回動方向へ所定量回動した状態で前記棒状体の前記第2の領域を前記第1の押圧部によって押圧することにより、前記回動フックを前記第1の回動方向とは反対の第2の回動方向へ回動させる
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のプッシュラッチ構造。
  4. 前記付勢手段は、
    前記回動フックに設けられた第2の押圧部と、
    前記バネアームに設けられ、前記回動フックが前記第1の状態にあるとき、前記回動フックの前記第2の押圧部に押圧されて、前記バネアームの前記第1の押圧部による押圧位置を前記第1の領域から前記第2の領域へ切り替えるように付勢力を発生する第1の内バネと、
    前記バネアームに設けられ、前記回動フックが前記第2の状態にあるとき、前記回動フックの前記第2の押圧部に押圧されて、前記バネアームの前記第1の押圧部による押圧位置を前記第2の領域から前記第1の領域へ切り替えるように付勢力を発生する第2の内バネと、
    を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のプッシュラッチ構造。
  5. 前記付勢手段は、
    前記バネアーム及び前記回動フックに支持され、前記回動フックが前記第1の状態にあるとき、前記バネアームの前記第1の押圧部による押圧位置を前記第1の領域から前記第2の領域へ切り替えるように第1の付勢力を発生し、前記回動フックが前記第2の状態にあるとき、前記バネアームの前記第1の押圧部による押圧位置を前記第2の領域から前記第1の領域へ切り替えるように第2の付勢力を発生する弾性体であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のプッシュラッチ構造。
  6. 前記弾性体は、コイルバネであり、前記バネアーム及び前記回動フックの回動位置に応じて、前記第1又は第2の付勢力を発生することを特徴とする請求項5に記載のプッシュラッチ構造。
  7. 前記付勢手段は、
    前記バネアームに支持される弾性体と、
    前記回動フックに設けられ、前記回動フックの回動動作に応じて、前記弾性体を弾性変形させる第2の押圧部と、
    を備え、前記回動フックが前記第1の状態にあるとき、前記第2の押圧部による前記弾性体の弾性変形により、前記バネアームの前記第1の押圧部による押圧位置が前記第1の領域から前記第2の領域へ切り替わるように第1の付勢力を発生し、
    前記回動フックが前記第2の状態にあるとき、前記第2の押圧部による前記弾性体の弾性変形により、前記バネアームの前記第1の押圧部による押圧位置が前記第2の領域から前記第1の領域へ切り替わるように第2の付勢力を発生する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のプッシュラッチ構造。
  8. 前記弾性体は、第1及び第2の端部が対峙するU字形バネであり、
    前記バネアームは、当該バネアームが揺動動作する際の揺動軸において前記バネアームと一体に回動する前記U字形バネの支持部を備え、
    前記U字形バネの内側に前記支持部がはめ込まれ、
    前記U字形バネの前記第1及び第2の端部の間に前記第2の押圧部が介挿され、
    前記回動フックの回動動作に伴って、前記第2の押圧部が前記U字形バネの前記第1及び第2の端部のうちのいずれかを互いの離間方向に変位させ、当該変位により発生する前記U字形バネの弾性力によって、前記支持部を介して前記バネアームを揺動させる
    ことを特徴とする請求項7に記載のプッシュラッチ構造。
  9. 収納部に対して扉を開閉可能に支持する扉の開閉構造であって、
    前記収納部に設けられたプッシュラッチ装置と、
    前記扉に設けられ、前記プッシュラッチ装置に係止される係止部と、
    前記収納部の開口端部と前記扉との間に介挿されるパッキンと、
    を有し、
    前記プッシュラッチ装置は、
    棒状体と、前記棒状体の第2の端部に設けられた曲折形状のフック部とを有し、前記棒状体の前記第2の端部と前記第2の端部に対して反対側の第1の端部との間に設けられた回動軸を回動中心として回動可能に支持された回動フックと、
    第1の揺動位置及び第2の揺動位置の間を変位端が揺動変位可能に支持されたバネ部材と、前記バネ部材の前記変位端側に設けられた押圧部と、前記変位端側に設けられ前記扉の前記係止部に押圧される受け部とを有し、前記変位端が前記第1の揺動位置へ変位した状態で、前記係止部の押圧により前記棒状体の前記回動軸と前記第1の端部との間の第1の領域を前記押圧部によって押圧し、前記回動フックを第1の回動方向へ回動させると共に、前記変位端が前記第2の揺動位置へ変位した状態で、前記係止部の押圧により前記棒状体の前記回動軸と前記第2の端部との間の第2の領域を前記押圧部によって押圧し、前記回動フックを前記第1の回動方向とは反対の第2の回動方向へ回動させるバネアームと、
    前記回動フックが前記第1の回動方向へ所定量回動した第1の状態で前記回動フックを所定の保持力をもってロックすると共に、前記回動フックが前記第2の回動方向へ所定量回動した第2の状態で前記回動フックを所定の保持力をもってロックするロック部と、
    前記バネアームの前記押圧部による前記第1の領域に対する押圧の結果に応じて、前記バネアームの前記押圧部による前記回動フックの押圧位置が、前記第1の領域から前記第2の領域へ切り替わるように前記バネアームを付勢し、前記バネアームの前記押圧部によるによる前記第2の領域に対する押圧の結果に応じて、前記バネアームの前記押圧部による前記回動フックの押圧位置が、前記第2の領域から前記第1の領域へ切り替わるように前記バネアームを付勢する第1の付勢手段と、を備え、
    前記回動フックの回動位置に応じて、前記フック部により前記扉の係止部を係止又は係止解除することを特徴とする扉の開閉構造。
  10. 前記扉を開放する方向に付勢する第2の付勢手段を備えることを特徴とする請求項9に記載の扉の開閉構造。
  11. 収納部に対して扉を開閉可能に支持する扉の開閉構造に用いられるプッシュラッチ装置であって、
    棒状体と、前記棒状体の第2の端部に設けられた曲折形状のフック部とを有し、前記棒状体の前記第2の端部と前記第2の端部に対して反対側の第1の端部との間に設けられた回動軸を回動中心として回動可能に支持された回動フックと、
    第1の揺動位置及び第2の揺動位置の間を変位端が揺動変位可能に支持されたバネ部材と、前記バネ部材の前記変位端側に設けられた押圧部と、前記変位端側に設けられ前記扉に設けられた係止部に押圧される受け部とを有し、前記変位端が前記第1の揺動位置へ変位した状態で、前記係止部の押圧により前記棒状体の前記回動軸と前記第1の端部との間の第1の領域を前記押圧部によって押圧し、前記回動フックを第1の回動方向へ回動させると共に、前記変位端が前記第2の揺動位置へ変位した状態で、前記係止部の押圧により前記棒状体の前記回動軸と前記第2の端部との間の第2の領域を前記押圧部によって押圧し、前記回動フックを前記第1の回動方向とは反対の第2の回動方向へ回動させるバネアームと、
    前記回動フックが前記第1の回動方向へ所定量回動した第1の状態で前記回動フックを所定の保持力をもってロックすると共に、前記回動フックが前記第2の回動方向へ所定量回動した第2の状態で前記回動フックを所定の保持力をもってロックするロック部と、
    前記バネアームの前記押圧部による前記第1の領域に対する押圧の結果に応じて、前記バネアームの前記押圧部による前記回動フックの押圧位置が、前記第1の領域から前記第2の領域へ切り替わるように前記バネアームを付勢し、前記バネアームの前記押圧部による前記第2の領域に対する押圧の結果に応じて、前記バネアームの前記押圧部による前記回動フックの押圧位置が、前記第2の領域から前記第1の領域へ切り替わるように前記バネアームを付勢する付勢手段と、を備え、
    前記回動フックの回動位置に応じて、前記フック部により前記扉の係止部を係止又は係止解除することを特徴とする扉の開閉構造に用いられるプッシュラッチ装置。
JP2009234798A 2009-10-09 2009-10-09 プッシュラッチ構造、扉の開閉構造及び扉の開閉構造に用いられるプッシュラッチ装置 Pending JP2011080303A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015140977A (ja) * 2014-01-29 2015-08-03 大阪瓦斯株式会社 浴室暖房乾燥機
JP2019037596A (ja) * 2017-08-25 2019-03-14 株式会社ハーマン グリル装置

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