JP3827751B2 - 耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素と、その 製造法 - Google Patents
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Description
【発明の技術分野】
この発明は、耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素と、その製造法に関するものである。さらに詳しくは、この発明は、O−アセチル−L−ホモセリンを基質としてγ−シアノ−α−アミノ酪酸を生成することのでき、しかも熱安定性に優れた新しいγ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素と、この合成酵素の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】
従来より、γ−シアノ−α−アミノ酪酸を生成するための酵素として、クロモバクテリウム(Chromobacterium )属に属する細菌(C.violaceum ) より単離して得られるγ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素の存在が知られている(Biochemistry, 12, p5369-5377, 1973)。
【0003】
このγ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素(以下、従来酵素と記載することがある)は、L−ホモシスチンに反応性が高いため、基質としてL−ホモシスチンを用い、これをシアン化物と反応させてγ−シアノ−α−アミノ酪酸を生成する。しかしながら、L−ホモシスチンを基質として用いた場合には、シアンを含む副産物が生成し、反応効率の低下やγ−シアノ−α−アミノ酪酸の精製に影響が出るなどの問題を有していた。
【0004】
これに対して、基質としてO−アセチル−L−ホモセリンを用いた場合には、シアンを含む副産物を生成することなくγ−シアノ−α−アミノ酪酸を生成することができるが、上記の従来酵素は、O−アセチル−L−ホモセリンに対する反応性が低く(L−ホモシスチンに対する反応性を100%とすると、O−アセチル−L−ホモセリンに対するそれは5%)、効率的にγ−シアノ−α−アミノ酪酸を生成することが不可能であった。
【0005】
また、従来酵素の場合には、30℃で3時間安定であると記載されており(前記文献)、高温での安定性が好ましいものではなかったため、γ−シアノ−α−アミノ酪酸を合成する際の反応温度を制限しなければならないという問題点も有していた。
この発明は、以上のとおりの事情に鑑みてなされたものであって、O−アセチル−L−ホモセリンを基質としてγ−シアノ−α−アミノ酪酸を生成することができ、しかも高い温度条件下でも安定な新しい耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記の課題を解決するものとして、次の性質、
(1)作用:O−アセチル−L−ホモセリンとシアン化物からγ−シアノ−α−アミノ酪酸を生成する
(2)至適pH:7.5〜8.5
(3)安定pH:6.0〜10.5
(4)至適温度:55〜65℃
(5)温度安定性:pH7.5において30分間保持した場合、60℃まで安定(6)分子量:ゲル濾過にて約180kd
を有する耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素を提供する。
【0007】
また、この発明は、上記(1)〜(6)の性質を有する耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素の産生能を有するバチルス(Bacillus)属に属する細菌を、γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素生産培地で培養し、この細菌の菌体からγ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素を単離することを特徴とする耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素の製造法をも提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】
この発明によって提供される耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素は、O−アセチル−L−ホモセリンに作用性が高く(O−アセチル−L−ホモセリンに対する作用性を100%とした場合に、L−ホモシスチンに対しては6.6%)、このO−アセチル−L−ホモセリンを基質としてシアン化物と反応させると、副産物を生じることなく、効率的にγ−シアノ−α−アミノ酪酸を生成することができる。また、前記の従来酵素は、30℃で3時間安定であるのに対して、この発明の合成酵素は、60℃まで安定であり、安定性の点でも従来酵素に比べ、はるかに優れている。
【0009】
そして、この発明の耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素は、補酵素としてピリドキサールリン酸を必要とする。また、上記のO−アセチル−L−ホモセリン以外にも、L−ホモシスチンを基質とすることもできる。
具体的には、この耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素は、バチルス(Bacillus)属に属する細菌、さらに具体的には、バチルス・ステアロサーモフィルス(B.stearothermophilus)に属する菌株から単離して得ることができる。このようなバチルス・ステアロサーモフィルスに属する菌株としては、工業技術院生命工学工業技術研究所に寄託されているバチルス・ステアロサーモフィルスCN3株(受託番号FERM BP−4773)を好適なものとして例示することができる。
【0010】
次に、この発明の耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素の製造方法について説明する。
この耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素は、バチルス(Bacillus)属に属する細菌を、γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素生産培地で培養し、この細菌の菌体からγ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素を単離することによって得られる。バチルス属に属する細菌としては、上記のバチルス・ステアロサーモフィルスに属する菌株、好適にはバチルス・ステアロサーモフィルスCN3株を用いることができる。また、このような細菌を培養する場合のγ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素生産培地の成分としては、例えば、炭素源として、グルコース、フラクトース、ラクトース、マルトース、シュークロース、デンプン、デキストリン等の糖類、グルタミン酸、セリン等のアミノ酸類、あるいはフマル酸、リンゴ酸、コハク酸等の有機酸、もしくはグリセロール、窒素源として、ポリペプトン、トリプトン、酵母エキス、麦芽エキス、肉エキス、コーンスティープリカー、大豆粉加水分解物等の天然窒素源、無機塩として、NaCl、リン酸水素二カリウム、硫酸マグネシウム等、また微量金属成分としては、塩化カルシウム、ホウ酸、硫酸銅、ヨウ化カリウム、硫酸第1鉄、硫酸マンガン、硫酸亜鉛等を例示することができる。
【0011】
さらに、この培養細菌の菌体からγ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素を単離するには、既知の精製法を単独または併用して利用することができる。例えば、培養液を遠心分離して菌体を集め、これを超音波処理またはダイノミル(Dyno- mill)処理により破砕したのち、遠心分離により無細胞抽出液を得る。これを硫安分画し、透析等による脱塩処理等を行い、次いで、イオン交換クロマトグラフィー、疎水クロマトグラフィー、ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィー、ゲル濾過クロマトグラフィー等を行ってこの発明の耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素を単離することができる。
【0012】
以下、実施例を示してこの発明の耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素の製造法と、その性質についてさらに詳しく説明するが、この発明は以下の例に限定されるものではない。
なお、以下の実施例におけるγ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素の活性測定は、次の参考例に示した方法に従って行った。
参考例
酵素活性測定は、1Mリン酸カリウム緩衝液(pH7.5)10μl(終濃度50mM) 、10mM O−アセチル−L−ホモセリン100μl(終濃度5mM)、100mMシアン化カリウム20μl(終濃度10mM)、0.8mMピリドキサールリン酸20μl(終濃度0.08mM)および酵素液50μlからなる反応液(全量200μl)を45℃で10分間インキュベートしたのち、沸騰水浴中に2分間置いて反応を停止させ、次いで、15,000rpm で5分間遠心分離した上澄液を高速液体クロマトグラフィー(HPLC)にかけ、酵素反応で生成したγ−シアノ−α−アミノ酪酸を定量することによって行った。
【0013】
酵素活性の単位としては、上記の条件下で、1分間に1μmolのγ−シアノ−α−アミノ酪酸を生成する酵素活性を1ユニットと定義した。また、HPLCの条件は、カラム:イナートシルODS−2(内径4.6×250mm:ジーエルサイエンス社製)、溶出液:20mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.8)/アセトニトリル(85:15)とした。
【0014】
【実施例】
(1)バチルス・ステアロサーモフィルスCN3株の培養
一般細菌用の乾燥ブイヨン培地「ニッスイ」(日水製薬株式会社製)をそれぞれ試験管(直径2.2cm×長さ19.5cm)4本に分注し、120℃で20分間殺菌して冷却したのち、バチルス・ステアロサーモフィルスCN3株を一白金耳ずつ接種し、58℃で18時間振とう培養して、種培養液を調製した。
【0015】
2リットル容量の培養フラスコ4本に、可溶性でんぷん(1%)、酵母エキス(0.5%)、MgSO4 ・7H2 O(0.05%)、K2 HPO4 (0.1%)、FeSO4 ・7H2 O(0.001%)、L−グルタミン(0.1%)とからなる培地(pH7.2)400mlをそれぞれ分注し、これを120℃で20分間殺菌して冷却したのち、上記の種培養液16ml(試験管4本分)を各フラスコに4mlずつ接種し、58℃で18時間振とう培養して、前培養液とした。
【0016】
次いで、上記と同様の組成からなる培地に消泡剤「アデカノールLG126」(旭電化製)0.01%(W/V)を添加した培地160リットルを200リットル容量のジャーファーメンターに入れ、120℃で20分間殺菌して冷却したのち、上記の前培養液1.6リットルを接種し、58℃で18時間、160リットル/分の通気量と200rpmの攪拌速度の条件で培養した。培養終了後、シャープレスにより菌体を回収した。
(2)バチルス・ステアロサーモフィルスCN3株からの耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素の単離
以下のステップ1〜8により耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素を単離した。
1.無細胞抽出液の調製:
上記培養で得られた菌体660gをリン酸カリウム緩衝液(20mM、pH7.5 、0.1mMジチオスレイトール含有)に全量が2.5リットルになるように懸濁したのち、磨砕装置「ダイノミル」(WAB社製)で破砕した。破砕液を遠心分離して菌体残渣を除き、無細胞抽出液2799mlを得た。
2.熱処理:
無細胞抽出液を60℃で30分間放置し、生じた沈殿物を遠心分離により除去して、上澄液を得た。
3.硫安40〜90%処理:
上澄液に硫酸アンモニウムを40%飽和になるように添加し、一晩放置したのち、析出した沈殿物を遠心分離により除き、得られた上澄液に再度硫酸アンモニウムを90%飽和になるように添加して一晩放置し、遠心分離により沈殿物を得た。
4.DEAE−セルロファインA−500による精製:
沈殿物を、0.1mMジチオスレイトールおよび0.01mMピリドキサールリン酸を含む20mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.5)に溶解し、透析膜を用いて同緩衝液により脱塩した。この脱塩液を、予め同緩衝液で平衡化したDEAE−セルロファインA−500カラム(直径8cm×高さ22cm)に通液して酵素を吸着させ、0.1mMジチオスレイトールおよび0.01mMピリドキサールリン酸を含む100mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.5)で洗浄したのち、同緩衝液から0.1mMジチオスレイトールおよび0.01mMピリドキサールリン酸、0.4MKClを含む100mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.5)へのグラジエント溶出法で酵素を溶出させて活性画分を集めた。
5.硫安60〜75%処理:
活性画分に硫酸アンモニウムを60%飽和になるように添加し、一晩放置したのち、析出した沈殿物を遠心分離により除き、得られた上澄液に再度硫酸アンモニウムを75%飽和になるように添加して一晩放置し、遠心分離により沈殿物を得た。
6.フェニル−トヨパール650Sによる精製:
沈殿物を30%飽和硫酸アンモニウム、0.1mMジチオスレイトールおよび0.01mMピリドキサールリン酸を含む20mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.5)に溶解し、予め同緩衝液で平衡化したフェニル−トヨパール650Sカラム(直径2.5×高さ8.5cm)に通液して酵素を吸着させ、同緩衝液で洗浄したのち、同緩衝液から0.1mMジチオスレイトールおよび0.01mMピリドキサールリン酸を含む20mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.5)へのグラジエント溶出法で酵素を溶出させて活性画分を集めた。
7.セファクリルS−200HRによる精製:
活性画分に硫酸アンモニウムを80%飽和になるように添加し、一晩放置したのち、遠心分離により沈殿物を得た。この沈殿物を0.1mMジチオスレイトールおよび0.2MNaClを含む50mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.5)に溶解し、予め同緩衝液で平衡化したセファクリルS−200HRカラム(直径2.0×高さ106cm)にアプライし、同緩衝液で酵素を溶出させて活性画分を集めた。
8.TSKゲル−G3000SWによる精製:
活性画分に硫酸アンモニウムを80%飽和になるように添加し、一晩放置したのち、遠心分離により沈殿物を得た。この沈殿物を0.2MNaClを含む100mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)に溶解し、HPLC用のTSKゲ ル−G3000SWカラム(直径0.75×高さ60cm)に、移動相として同緩衝液を流速0.7ml/分の条件で注入し、活性画分を分取した。得られた酵素は、電気泳動的に均一な標品であり、比活性は147U/mgであった。
なお、以上の1〜8の各ステップにおける酵素の総活性、総蛋白質、比活性、精製倍率および収率は、表1に示したとおりであった。
【0017】
【表1】
【0018】
(3)バチルス・ステアロサーモフィルスCN3株から単離した耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素の性質試験
上記(2)によって単離したこの発明の耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素について、至適pH、安定pH、至適温度および温度安定性を試験した。また、その吸収スペクトルを測定した。
1.至適pH:
参考例に記載した酵素活性測定法における活性測定用反応液の緩衝液を、MES(pH6.0〜7.0)、KPB(pH6.0〜8.0)、MOPS(pH6.5〜7.5)、Tris−HCl(pH7.5〜9.0)、またはNH4 Cl−NH4 OH(pH8.5〜10.0)に代えて酵素活性を測定した。結果は図1に示したとおりであり、この発明の耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素の至適pHは、7.5〜8.5であることが判明した。
2.安定pH:
この発明の耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素を、20mM濃度の緩衝液、すなわちクエン酸/クエン酸ナトリウム(pH3.5〜5.5)、MES(pH6.0〜7.0)、KPB(pH6.0〜8.0)、Tris−HCl(pH7.5〜9.0)、またはNH4 Cl−NH4 OH(pH8.5〜10.0)およびグリシン/KCl−KOH(pH10.0〜10.5)の各々に溶解し、60℃で30分間保持した後の残存活性を測定した。
結果は図2に示したとおりであり、この発明の耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素の安定pHは、6.0〜10.5であることが判明した。
3.至適温度:
この発明の耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素を20mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.5)に溶解し、参考例の酵素活性測定法により30℃から70℃までの範囲で酵素活性を測定した。
結果は図3に示したとおりであり、この発明の耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素の至適温度は、55〜65℃であることが判明した。
4.温度安定性:
この発明の耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素を20mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.5)に溶解し、45℃から90℃までの各温度で保持したのち、残存活性を測定した。
結果は図4に示したとおりであり、この発明の耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素は熱安定性が極めて高く、60℃の温度まで安定であることが判明した。
5.吸収スペクトル
この発明の耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素を0.1mMジチオスレイトールおよび0.01mMピリドキサールリン酸を含む20mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.5)に溶解し、この溶液を対象としてU−3200型分光光度計(日立製作所製)で吸収スペクトルを測定した。
結果は、図5および表2に示したとおりであり、この発明の耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素は、補酵素としてピリドキサールリン酸を含む酵素に特有な410〜440nmの範囲に吸収が見られた。
【0019】
【表2】
【0020】
【発明の効果】
以上詳しく説明したとおり、この発明によって、O−アセチル−L−ホモセリンを基質としてγ−シアノ−α−アミノ酪酸を生成することのできる新しい耐熱性のγ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素が提供される。これによって、γ−シアノ−α−アミノ酪酸を効率よく生成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素の至適pHを示す相対活性とpHとの相関図である。
【図2】この発明の耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素の安定pHを示す相対活性とpHとの相関図である。
【図3】この発明の耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素の至適温度を示す相対活性と温度との相関図である。
【図4】この発明の耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素の温度安定性を示す相対活性と温度との相関図である。
【図5】この発明の耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素の吸収スペクトルを示す波長と吸光度との相関図である。
Claims (7)
- バチルス( Bacillus )属に属する細菌から単離して得られ、次の性質、
(1)作用:O−アセチル−L−ホモセリンとシアン化物からγ−シアノ−α−アミノ酪酸を生成する
(2)至適pH:7.5〜8.5
(3)安定pH:6.0〜10.5
(4)至適温度:55〜65℃
(5)温度安定性:pH7.5において30分間保持した場合、60℃まで安定
(6)分子量:ゲル濾過にて約180kd
を有する耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素。 - ピリドキサールリン酸を補酵素として、O−アセチル−L−ホモセリンまたはL−ホモシスチンとシアン化物からγ−シアノ−α−アミノ酪酸を生成する請求項1の耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素。
- 細菌が、バチルス・ステアロサーモフィルス(B.stearothermophilus)である請求項1の耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素。
- 細菌が、工業技術院生命工学工業技術研究所に寄託されているバチルス・ステアロサーモフィルスCN3株(受託番号FERMBP−4773)である請求項3の耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素。
- 次の性質、
(1)作用:O−アセチル−L−ホモセリンとシアン化物からγ−シアノ−α−アミノ酪酸を生成する
(2)至適pH:7.5〜8.5
(3)安定pH:6.0〜10.5
(4)至適温度:55〜65℃
(5)温度安定性:pH7.5において30分間保持した場合、60℃まで安定
(6)分子量:ゲル濾過にて約180kd
を有する耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素の産生能を有するバチルス(Bacillus)属に属する細菌を、γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素生産培地で培養し、この細菌の菌体からγ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素を単離することを特徴とする耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素の製造法。 - 細菌が、バチルス・ステアロサーモフィルス(B.stearothermophilus)である請求項5の耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素の製造法。
- 細菌が、工業技術院生命工学工業技術研究所に寄託されているバチルス・ステアロサーモフィルスCN3株(受託番号FERMBP−4773)である請求項6の耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素の製造法。
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