JPS6318471B2 - - Google Patents

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JPS6318471B2
JPS6318471B2 JP56031283A JP3128381A JPS6318471B2 JP S6318471 B2 JPS6318471 B2 JP S6318471B2 JP 56031283 A JP56031283 A JP 56031283A JP 3128381 A JP3128381 A JP 3128381A JP S6318471 B2 JPS6318471 B2 JP S6318471B2
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JP
Japan
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phenylalanine
oxidase
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oxygen
substrate specificity
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JP56031283A
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Yoichi Furuyama
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NODA SANGYO KAGAKU KENKYUSHO
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NODA SANGYO KAGAKU KENKYUSHO
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、L−フエニルアラニンに作用する公
知のL−アミノ酸オキシダーゼとは種々の特性に
おいて異なる新規なL−フエニルアラニンオキシ
ダーゼ及びその製造法に関する。 本発明のL−フエニルアラニンオキシダーゼ
は、L−フエニルアラニンに極めて基質特異性が
高く、かつ従来のL−フエニルアラニンオキシダ
ーゼとは異なる新規な作用を有し、必須アミノ酸
であるL−フエニルアラニンの定量に有効に用い
られる。 従来、L−フエニルアラニンに作用するオキシ
ダーゼとしてはL−アミノ酸オキシダーゼ及びL
−フエニルアラニン水酸化酵素が知られている。 L−アミノ酸オキシダーゼは、例えばL−フエ
ニルアラニンに対しては次式 で表わされる作用を有しており、種々の微生物、
蛇毒、ラツト腎臓などにその存在が報告されてい
る〔ジヤーナル・オブ・バクテリオロジイ(J.
Bacteriol.)Vol.121、No.2、P.656(1975)、ジヤ
ーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー
(J.Biol.chem.)Vol.235、P.2013(1960)〕。しか
しL−フエニルアラニンに基質特異性の高いL−
アミノ酸オキシダーゼは知られていない。 また、L−フエニルアラニン水酸化酵素は次式 に示す作用を有しており、ネズミ肝臓、微生物等
にその存在が報告されている〔ジヤーナル・オ
ブ・バイオロジカル・ケミストリー、Vol.226、
P.511(1957)〕が、該酵素はL−フエニルアラニ
ンに対する基質特異性は高いものの補酵素(テト
ラヒドロビオプテリン)を介して他の反応と共役
し複雑な反応系を必要とする。 そこで本発明者らは、かかる現況に鑑みL−フ
エニルアラニンに特異的に作用する酵素について
鋭意研究を重ねた結果、シユードモナス
(Pseudomonas)属に属する細菌がL−フエニル
アラニンに対し極めて高い特異性を有し、かつ従
来にない高L−フエニルアラニンオキシダーゼ活
性をもつ酵素を生産することを見い出し、かかる
知見に基づいて本発明を完成した。 即ち本発明は、酸素の存在下、L−フエニルア
ラニンを酸化的に脱炭酸し、フエニルアセトアミ
ド及び炭酸ガスを生成する作用とL−フエニルア
ラニンから酸化的に脱アミノしてフエニルピルビ
ン酸、アンモニア及び過酸化水素を生成する作用
の両作用を有する新規なL−フエニルアラニンオ
キシダーゼである。また本発明はシユードモナス
属に属し、上記L−フエニルアラニンオキシダー
ゼを生産する能力を有する菌株を培地に培養し、
培養物より上記L−フエニルアラニンオキシダー
ゼを採取することを特徴とする新規なL−フエニ
ルアラニンオキシダーゼの製造法である。 以下、本発明を詳細に説明する。 先ず本発明の精製酵素(以下単に新規なL−フ
エニルアラニンオキシダーゼと略称する)の理化
学的性質を以下に記載する。 作用及び基質特異性 酵素の存在下でL−フエニルアラニンを酸化的
に脱炭酸し、フエニルアセトアミド、炭酸ガスと
水を生成する反応式〔〕 で表わされる反応並びに酸素の存在下でL−フエ
ニルアラニンを酸化的に脱アミノしてフエニルピ
ルビン酸、アンモニアと過酸化水素を生成する反
応式〔〕 で表わされる反応を触媒する作用を有する。そし
てL−フエニルアラニンに極めて高い基質特異性
を示し、L−リジン、L−プロリン、L−グルタ
ミン酸、L−スレオニンには作用しない。 至適PH及び安定PH 緩衝液として酢酸緩衝液、リン酸緩衝液、ホウ
酸緩衝液を用いて新規なL−フエニルアラニンオ
キシダーゼのL−フエニルアラニンに対する酵素
活性(酸素消費量)を測定した結果、第1図に示
す如く至適PHは5〜10と広い範囲にわたり、また
第2図に示す如く安定PHの範囲は6.5〜10である。 力価の測定 方法1 酸素消費法 密閉型反応容器に1Mリン酸カリウム緩衝液
(PH6.8)0.27ml、酵素液0.1mlを入れ総量を水で
2.6mlとする。酸素電極(ベツクマン社製)を挿
入し、反応容器内を撹拌しつつ37℃恒温とする。
あらかじめ37℃に保温した27mML−フエニルア
ラニンを0.1ml添加、反応を開始し、経時的に酸
素の消費量をオキシゲンアナライザー(ベツクマ
ン社製)にて測定する。酵素活性は1分間に1μ
モルの酸素を消費する活性を1単位とする。 方法2 過酸化水素法 1Mリン酸カリウム緩衝液(PH6.8)0.3ml、
10mML−フエニルアラニン0.3ml、4−アミノア
ンチピリン(0.005%)、フエノールあるいはN,
N−ジメチルアニリン(0.02%)、パーオキシダ
ーゼ(4単位)及び酵素液を添加し、総量を3ml
とし、37℃、10分間反応させた後、生成する色素
の可視部吸収(550nm)を測定し、標準曲線より
過酸化水素の生成量を算出する。 方法3 フエニルアセトアミド、フエニルピルビ
ン酸の定量 0.1Mリン酸カリウム緩衝液(PH6.8)0.8mlに
10mMのL−フエニルアラニン0.1ml加えた後、
酵素液0.1mlを加え、37℃で10分間反応させた。
この反応液を適量とりあらかじめ調整した高速液
体クロマトグラフイー(カラム:LS410、カラム
サイズ4mmID×250mmL、Mobile phase:メタ
ノール:0.1Mリン酸カリウム緩衝液=10:90、
温度60℃、デテクター:UV220nm)にて分離後
各ピーク高を標準品のピーク高から換算しフエニ
ルアセトアミド量、フエニルピルビン酸量を定量
した。 作用適温の範囲 高速液体クロマトグラフイーによりフエニルア
セトアミド及びフエニルピルビン酸の生成量を測
定したところ第3図に示す如く20〜60℃であつ
た。 PH、温度などによる失活条件 第4図に示すように65℃、10分間の熱処理では
安定であり、PH4〜9で4℃、1夜放置後酵素活
性(酸素消費法)を測定するとPH6.5〜9で安定
である。PH4以下で失活する。 阻害、活性化及び安定化 各重金属イオン(1.8mM)又は阻害剤
(1mM)を加え酵素活性(酸素消費法)を測定し
たところ第1表に示すごとくバリウムイオン、カ
ドミウムイオン、銅イオンにより強く阻害され
た。 なお第1表中の相対活性は、金属イオン又は阻
害剤無添加時の活性に対する添加時の活性比で示
したものである。
【表】 分子量 本酵素の分子量は高速液体クロマトグラフイー
(G3000SW×1、東洋曹達工業株式会社)による
ゲル濾過法により測定した結果、約67000であり、
セフアデツクスG−200によるゲル濾過法では
140000である。 これらの結果から本酵素は同一分子量の同じサ
ブユニツト2ケから構成されていると考えられ
る。 均一性 ポアサイズ7.5%のアクリルアミドゲル(PH
9.4)を用いて常法によりアクリルアミドデイス
ク電気泳動を行つた結果第5図に示す通り単一の
バンドが認められた。 等電点 デイスクゲル焦点電気泳動法により測定した結
果、4.83である。 アミノ酸分析値 アスパラギン酸55,スレオニン28,セリン34,
グルタミン酸41,グリシン49,アラニン72,1/
2−シスチン3〜4,バリン47,メチオニン6,
イソロイシン24,ロイシン50,チロシン30,フエ
ニルアラニン21,リジン17,ヒスチジン13,アル
ギニン30,プロリン34,トリプトフアン14 本発明酵素を、例えば0.1Mリン酸カリウム緩
衝液(PH6.8)、反応温度37℃、10分の反応条件下
でL−フエニルアラニンに作用させた場合にはL
−フエニルアラニン1モルにつき、1モルの酸素
を要求し、反応式〔〕に従つて0.85モルのフエ
ニルアセトアミド、0.85モルの炭酸ガス及び反応
式〔〕に従つて0.15モルのフエニルピルビン
酸、0.15モルのアンモニア、0.15モルの過酸化水
素を生成する。 しかしL−フエニルアラニン以外の基質につい
ては酸素の存在下、酸化的脱炭酸反応と酸化的脱
アミノ反応との割合はそれぞれ異なり、全反応に
対する酸化的脱アミノ反応の割合は第2表、A欄
に示す如くである。 前記条件で本発明酵素の基質特異性を、L−フ
エニルアラニンに対する各基質の相対活性(%)
でみると第2表の如くであつて、従来のL−フエ
ニルアラニンオキシダーゼとは全く異つた基質特
異性を有し、かつ極めて高いL−フエニルアラニ
ンオキシダーゼ活性を示すことから本発明酵素は
公知の何れのL−フエニルアラニンオキシダーゼ
とも異つており、新規な酵素と認められる。
【表】
【表】 次に本酵素を製造するための具体的手段につい
て以下に述べる。 先ず製造原料としては、如何なる起源のもので
もよいが、例えば微生物起源、殊にシユードモナ
ス(Pseudomonas)属に属し、新規なL−フエ
ニルアラニンオキシダーゼを生成する能力を有す
る菌株を用いるのが本酵素を製造する上で特に有
利である。 そしてシユードモナス属に属する菌株の具体例
としては、シユードモナスsp.P−501が挙げられ、
又この菌の変種若しくは変異株も用いることがで
きる。 上記したシユードモナスsp.P−501は、本発明
者らが土壌中より新たに分離した菌株で、その菌
学的性質は以下に示す通りである。 なお菌学的性質は概ねマニユアル・オブ・マイ
クロバイオロジカル・メソツヅ(マグロー・ヒ
ル・ブツク・カンパニー社出版、1959年)記載の
方法に準拠した。 (a) 形態 顕微鏡的観察(肉汁寒天培地で30℃、16時間培
養) 細胞の形および大きさ:0.5〜1.0×1.5〜3.0
ミクロンの桿菌 細胞の多形性:認められない。 運動性:極毛を有し、運動性有り。 胞子の有無:形成せず。 グラム染色性:陰性。 抗酸性:陰性。 (b) 各培地における生育状態 肉汁寒天平板培養 30℃、24時間で黄緑色のコロニー、表面やや粗
面で鈍い光沢を有し、不透明である。黄緑色の拡
散性色素を有する。 肉汁寒天斜面培養 生育は良好でコロニーの色は黄緑色。 肉汁液体培養 均一によく生育し、濁度有り。 肉汁ゼラチン穿刺培養 30℃、4日間でやや生育し、液化する。 リトマスミルク:わずかにアルカリ。 (c) 生理的性質 硝酸塩の還元:陽性。 脱窒反応:陰性。 MRテスト:陰性。 VPテスト:陰性。 インドールの生成:陰性。 硫化水素の生成:陰性。 デンプンの加水分解:陰性。 クエン酸の利用:クリステンセンの培地利
用。 無機窒素源の利用:陽性。 色素の生成:黄緑色の水溶性色素を生成す
る。 ウレアーゼ:陰性。 オキシダーゼ:陽性。 カタラーゼ:陽性。 生育の範囲:至適PH5〜8、至適温度25〜30
℃。 酸素に対する態度:好気性。 O−Fテスト:酸化性。 糖類から酸およびガスの生成。
【表】
【表】 (d) 諸性質 DL−アルギニンを唯一の炭素源として生育
することができる。 上述の新規なL−フエニルアラニンオキシダー
ゼ生産能を有する本菌の分類学的諸性質を「バー
ジエイス・マニユアル・オブ・デタミネイテイ
ブ・バクテリオロジー」第8版(1974年)の分類
と対比すると、本菌株はグラム染色が陰性、好気
性の無胞子桿菌で鞭毛を有し、運動性があり、か
つカタラーゼ陽性、オキシターゼ陽性等により、
シユードモナス属に属し、シユードモナス・マー
ジナタ、シユードモナス・セパシアに近縁な株と
目されるが、その分離源及びメサコン酸、D−酒
石酸、ラムノース、トリプタミンなどの炭素源が
利用できない等の生理学的性質において相違点が
ある。 以上の理由により、本菌をシユードモナスsp.P
−501と命名した。 なお、シユードモナスsp.P−501は工業技術院
微生物工業技術研究所に微工研菌寄第5887号とし
て寄託されている。 次に上記の新規なL−フエニルアラニンオキシ
ダーゼを生産する能力を有する菌を用いるL−フ
エニルアラニンオキシダーゼの製造について述べ
る。 本発明において上記の新規なL−フエニルアラ
ニンオキシダーゼを生産する能力を有する菌を培
養するのに用いられる培地としては、シユードモ
ナス属に属する微生物の培養に用いられる培地が
挙げられる。培地の窒素源としては利用可能な窒
素化合物又はこれを含有するものであればよく、
例えば酵母エキス、ペプトン、肉エキス、大豆、
アミノ酸、硫安、硝酸カリウム、尿素等の1種以
上の有機若しくは無機の窒素源が用いられる。炭
素源としては例えばグルコース、ガラクトース、
キシロース、等の炭水化物、レブリン酸等の有機
酸が挙げられる。無機塩類としてはリン酸カリウ
ム、リン酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫酸
第1鉄、塩化ナトリウム等が適宜用いられ、必要
により菌の生育あるいは酵素生産に必要な各種の
有機物、無機物、ビタミンなどを添加したものが
培地として好適に用いられる。 菌の培養は固体培養で行つてもよいが通常液体
培養法を採用するのが好ましく、振盪培養、撹拌
培養、通気培養等により好気的に菌の培養を行
う。工業的には液体培地を用い、通気撹拌深部培
養するのが好ましい。 培養温度は10〜40℃、好ましくは25〜35℃付近
である。培養時のPHは5〜8が好ましい。培養時
間は培養形態によつても異なるが、14〜72時間で
ある。 かくして得られた培養物からの本酵素の抽出、
精製には、一般の酵素の抽出、精製法を用いるこ
とができる。 例えば適当な方法により培養物から菌体を分離
したのち、その菌体を摩毛剤の存在下ですりつぶ
す方法、リゾチーム等の加水分解酵素を用いる方
法、超音波エネルギーを適用する方法、浸透圧シ
ヨツクを適用する方法等の公知の方法により破壊
するか、又はトリトンX−100のような界面活性
剤、トルエン等の存在下で振盪もしくは放置し、
又は自己消化等により本酵素を菌体外に排出させ
た後、該溶液を濾過法、遠心分離法などの適当な
操作により処理し、固形物を除去して菌体抽出液
を得るか、又は水、緩衝液若しくは適当な溶剤で
抽出し、これをそのまま粗酵素液として得る。ま
た通常の酵素回収法、即ち該抽出液に必要により
凍結乾燥法、硫安等による塩析法、アルコール
類、アセトン類を用いる有機溶媒沈殿法などを適
宜選択して実施することにより粗酵素粉末を得る
こともできる。 上記粗酵素液若しくは粗酵素粉末よりさらに精
製酵素標品を得るには、例えばセフアデツクス若
しくはバイオゲル等を用いるゲル濾過法、イオン
交換体を用いる吸着溶出法、ハイドロキシアパタ
イトを用いる吸着溶出法、蔗糖密度勾配遠心法等
の沈降法、フエニルセフアロース4Bを用いるア
フイニテイクロマト法、分子ふるい膜若しくは中
空糸膜等を用いる分画法等を適宜選択し、組み合
わせて実施することにより、精製された本酵素標
品を得ることができる。 また培養時間を長くして自己消化を行わせた場
合の培養濾液についても、同様に処理することに
より本酵素を得ることができる。 本発明者らは、更にシユードモナス属に属し、
新規なL−フエニルアラニンオキシダーゼ生産能
を有する菌株をL−フエニルアラニン若しくはそ
の類似物質含有培地に培養すると新規なL−フエ
ニルアラニンオキシダーゼの生成量を飛躍的に増
加せしめ得ることを知り、この知見に基づいてシ
ユードモナス属に属する新規なL−フエニルアラ
ニンオキシダーゼ生産菌をL−フエニルアラニン
若しくはその類似物質含有培地に培養し、培養物
から該L−フエニルアラニンオキシダーゼを採取
する新規なL−フエニルアラニンオキシダーゼの
製造法を完成した。 L−フエニルアラニン類似物質としては例えば
D−フエニルアラニン、安息香酸、メタハイドロ
キシ安息香酸等が挙げられる。そしてこれらの使
用量は0.1%以上添加するのが好ましい。 ここで実験例を挙げて説明する。 実験例 KH2PO40.1%、K2HPO40.1%、MgSO4
7H2O0.05%、FeSO4・7H2O0.001%、酵母エキス
0.2%からなる培地に第3表に記載の各物質を添
加した後、120℃、10分間殺菌した。次に該培地
にシユードモナスsp.P−501(微工研菌寄第5887
号)を接種し、30℃、20時間、振幅5cm、
120rpmで振盪培養を行ない、得られた培養液の
20KC超音波処理物の新規L−フエニルアラニン
オキシダーゼ活性を測定したところ第3表に示す
結果が得られた。なお、メタヒドロキシ安息香酸
の添加に際しては、窒素源として培地中に硫酸ア
ンモニウム0.2%を加えた。また対象としては培
地にカザミノ酸1%を添加したものを使用した。
【表】 第3表の結果から、L−フエニルアラニン及び
その類似物質は本酵素の生産を顕著に増加させる
ことがわかる。 次に実施例を挙げて本発明を具体的に説明す
る。 実施例 1 KH2PO40.1%、K2HPO40.1%、MgSO4
7H2O0.05%、FeSO4・7H2O0.001%、酵母エキス
0.2%、カザミノ酸1%からなる培地を50ml宛、
各500ml容の振盪フラスコに分注し、120℃、10分
間殺菌後、シユードモナスsp.P−501(微生物保管
委託申請書受理番号第5887号)を接種し、30℃、
16時間、振幅5cm、120rpmで振盪培養した。 培養終了後培養液10を濾過して得られた菌体
を0.01Mリン酸緩衝液(PH7.0)2000mlに懸濁し
た後、トリトンX−100 0.5%を添加し、溶菌し
た後、遠心分離により固形分を除去し、粗酵素液
を得る。該粗酵素液に硫酸アンモニウムを添加し
30%飽和〜50%飽和の沈殿区分を採取し、これを
0.01Mリン酸緩衝液(PH7.0)50mlに溶解し、同
一緩衝液で1夜透析する。次に上記同一緩衝液で
平衝化したDEAEセルロースカラム(5.2×80cm)
に通し、食塩0.1M含有同緩衝液で不純物を溶出
後、食塩0.2M濃度を含む同緩衝液で溶出し、活
性区分を集め、濃縮後バイオゲルA−0.5mカラ
ム(2.5×150cm)によるゲル濾過を行ない活性区
分を集めた。該溶液の硫酸アンモニウム60%飽和
の沈殿区分を集め、これを10%硫酸アンモニウム
を含む0.01Mリン酸緩衝液(PH7.0)10mlに溶解
し、フエニルセフアロースCL−4B(フアーマシ
ア社製、スエーデン国)カラム(2.8×10cm)に
通し、10%硫酸アンモニウムを含む0.01Mリン酸
緩衝液(PH7.0)でカラムを洗滌後、1%硫酸ア
ンモニウム50%エチレングリコールを含む0.01M
リン酸緩衝液にて酵素を溶出し、活性区分を集め
て、再びバイオゲルA−0.5mカラム(2.5×150
cm)にてゲル濾過を行い活性区分を集めて精製酵
素標品0.2mg(収率7.5%、比活性88.4単位/mg蛋
白質)を得た。 実施例 2 実施例1における培地のカザミノ酸1%の代わ
りにL−フエニルアラニン1%を用いる以外は実
施例1と同様に実施して精製酵素標品2.1mg(収
率11.6%、比活性94.2単位/mg蛋白質)を得た。 実施例 3 実施例1における培地に、メタヒドロキシ安息
香酸1%を加える以外は実施例1と同様に実施し
て精製酵素標品1.8mg(収率11.3%、比活性87.0単
位/mg蛋白質)を得た。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の新規なL−フエニルアラニン
オキシダーゼの至適PHを示す図であり、第2図は
同じく4℃、20時間、各PHで処理後の残存活性を
示す図である。第3図は高速液体クロマトグラフ
イーにより定量した本酵素の作用温度を示す図で
あり、第4図は同じくPH6.8での熱安定性を示す
図である。第5図は本発明の新規なL−フエニル
アラニンオキシダーゼの電気泳動図を示すもので
ある。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 以下の理化学的性質を有する新規なL−フエ
    ニルアラニンオキシダーゼ。 a 作用: 酸素の存在下でL−フエニルアラニンを酸化的
    に脱炭酸し、フエニルアセトアミド、炭酸ガスと
    水を生成する反応式〔〕 で表わされる反応並びに酸素の存在下でL−フエ
    ニルアラニンを酸化的に脱アミノしてフエニルピ
    ルビン酸、アンモニアと過酸化水素を生成する反
    応式〔〕 で表わされる反応を触媒する作用を有する。 b 基質特異性: L−フエニルアラニンに極めて高い基質特異性
    を示し、L−リジン、L−プロリン、L−グルタ
    ミン酸、L−スレオニンには作用しない。 c 至適PH及び安定PH範囲: 至適PH:5〜10 安定PH範囲:6.5〜10 d 分子量: 高速液体クロマトグラフイーによるゲル濾過法
    により測定した値が約67000である。 2 シユードモナス属に属し、下記a〜dの理化
    学的性質を有する新規なL−フエニルアラニンオ
    キシダーゼを生産する能力を有する菌株を培地に
    培養し、培養物より上記L−フエニルアラニンオ
    キシダーゼを採取することを特徴とする新規なL
    −フエニルアラニンオキシダーゼの製造法。 a 作用: 酸素の存在下でL−フエニルアラニンを酸化的
    に脱炭酸し、フエニルアセトアミド、炭酸ガスと
    水を生成する反応式〔〕 で表わされる反応並びに酸素の存在下でL−フエ
    ニルアラニンを酸化的に脱アミノしてフエニルピ
    ルビン酸、アンモニアと過酸化水素を生成する反
    応式〔〕 で表わされる反応を触媒する作用を有する。 b 基質特異性: L−フエニルアラニンに極めて高い基質特異性
    を示し、L−リジン、L−プロリン、L−グルタ
    ミン酸、L−スレオニンには作用しない。 c 至適PH及び安定PH範囲: 至適PH:5〜10 安定PH範囲:6.5〜10 d 分子量: 高速液体クロマトグラフイーによるゲル濾過法
    により測定した値が約67000である。 3 シユードモナス属に属し、下記a〜dの理化
    学的性質を有する新規なL−フエニルアラニンオ
    キシダーゼを生産する能力を有する菌株をL−フ
    エニルアラニン若しくはその類似物質含有培地に
    培養し、培養物より上記L−フエニルアラニンオ
    キシダーゼを採取することを特徴とする新規なL
    −フエニルアラニンオキシダーゼの製造法。 a 作用: 酸素の存在下でL−フエニルアラニンを酸化的
    に脱炭酸し、フエニルアセトアミド、炭酸ガスと
    水を生成する反応式〔〕 で表わされる反応並びに酸素の存在下でL−フエ
    ニルアラニンを酸化的に脱アミノしてフエニルピ
    ルビン酸、アンモニアと過酸化水素を生成する反
    応式〔〕 で表わされる反応を触媒する作用を有する。 b 基質特異性: L−フエニルアラニンに極めて高い基質特異性
    を示し、L−リジン、L−プロリン、L−グルタ
    ミン酸、L−スレオニンには作用しない。 c 至適PH及び安定PH範囲: 至適PH:5〜10 安定PH範囲:6.5〜10 d 分子量: 高速液体クロマトグラフイーによるゲル濾過法
    により測定した値が約67000である。
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