JP3827672B2 - ポリエステル系複合繊維パーン - Google Patents

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Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、2種類のポリエステルからなる複合繊維のパーンに関する。
【背景技術】
【0002】
ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと略称する)繊維は、衣料用途に最も適した合成繊維として世界中で大量に生産されて、一大産業となっている。 ポリトリメチレンテレフタレート(以下、PTTと略称する)繊維は、J.Polymer Science:Polymer Physics Edition,Vol.14(1976)P263〜274;Chemical Fibers International,Vol.45,April(1995)P110〜111;特開昭52−5320号公報;特開昭52−8123号公報;特開昭52−8124号公報;WO99/27168号公報;WO00/22210号公報等の先行技術により知られている。
【0003】
これらの先行技術には、適切な破断伸度、熱応力、沸水収縮率を有するPTT繊維は、編織物に使用した際、低モジュラスでソフトな風合いを発現可能であることが記載されている。
また、このようなPTT繊維は、インナー、アウター、スポーツ、レッグ、裏地、水着等の衣料用に好適であることが記載されている。
一方、仮撚加工することなく嵩高性を付与する繊維として、サイド−バイ−サイド型や偏芯鞘芯型の複合繊維が公知である。
【0004】
PTT特有のソフトな風合いを有する複合繊維としては、少なくとも一方の成分にPTTを用いるか又は両方の成分に固有粘度の異なるPTTを用いた複合繊維(以下、ポリエステル系複合繊維と称する。)が知られており、例えば、特公昭43−19108号公報、特開平11−189923号公報、特開2000−239927号公報、特開2000−256918号公報、特開2001−55634号公報、EP1059372号公報、特開2001−40537号公報、特開2001−131837号公報、特開2002−61031号公報、特開2002−54029号公報、特開2002−88586号公報、USP6306499号明細書、WO01/53573号公報等に記載されている。
これらの文献には、ポリエステル系複合繊維はソフトな風合いと良好な捲縮発現特性を有することが特徴であり、この特性を活かして種々のストレッチ編織物、或いは、嵩高性編織物への応用が可能であることが記載されている。
【0005】
従来から、ポリアミドやポリエステル等の合成繊維の製造では、ポリマーを溶融紡糸して一旦未延伸繊維を巻取り、その後、延伸する2段階方式で延伸繊維が得られている。前記のWO00/22210号公報には、この技術が記載されている。
この2段階方式で巻き取られた延伸繊維の巻き形状は、チーズやパーン形状であるが、一般的にはパーン形状である。
【0006】
パーン形状に巻かれた繊維は、そのまま編織物に供するか、布帛に嵩高性や伸縮性を付与する目的から仮撚加工を施した後、編織物に供される。
パーン形状に巻かれた繊維を用いた仮撚加工は、パーンからの繊維の解じょ性や仮撚時の糸切れが障害となり、加工速度が高々100m/分のピン仮撚加工法が採用されていた。
前記のWO00/22210号公報に開示されている仮撚加工法もこの範疇であった。
しかし、近年は加工コストの低減を目的に、ピン仮撚加工法にあっても加工速度150m/分以上や、デイスクやベルトを使用した加工速度200〜700m/分の高速仮撚加工法を採用することが要求されるようになった。
【0007】
本発明者等の検討によれば、ポリエステル系複合繊維パーンの高速仮撚加工においては、PET繊維の仮撚加工とは異なり、(a)解じょ切れが発生する、(b)仮撚ヒーター切れが発生する、(c)仮撚加工糸に染め斑が発生する、という問題がある。特に工業的生産を考えた場合、糸巻量の大きなパーンにおいて問題が顕在化することが明らかになった。
(a)解じょ切れ
PTT繊維は弾性回復性に優れるが、このために延伸時に受けた延伸応力が延伸糸パーンに巻かれた後に収縮力となって残存し、延伸糸パーンが巻締まる。延伸糸パーンの巻締りは、パーン形状に巻き取られた直後から実際に仮撚加工に供給されるまでの期間が長期であるほど、また巻量が多いほど顕著となる。
巻き締まりを生じた延伸糸パーンは、巻き硬度が高くなり、このような延伸糸パーンから繊維を解じょしようとすると、解じょ張力が糸長方向に大きく変動し、場合によっては異常に高い張力が発生して解じょ切れを生じる。
【0008】
(b)仮撚ヒーター切れ
ポリエステル系複合繊維は、仮撚加工温度の適性値がPETに比べて極めて狭く、ヒーター温度を150〜180℃で加工しなければならない。ヒーター温度が150℃未満では、得られる加工糸の捲縮が編織工程や染色工程でフローするなど、加工糸の捲縮性能が劣り実用に耐える加工糸が得られにくい。
一方、ヒーター温度が180℃を越えると、ヒーター上で糸切れが生じやすい。つまり、仮撚加工に供する延伸繊維の熱収縮特性が、仮撚加工性に大きく影響を及ぼすため、この熱収縮特性を厳密に選択することが、特にポリエステル系複合繊維においては重要である。
【0009】
(c)仮撚加工糸の染め斑
ポリエステル系複合繊維を仮撚して得られる仮撚加工糸は、PTT単独の繊維の仮撚加工糸に比較して染め斑が生じ易い。
この理由は明らかではないが、前記(a)で述べた解じょ張力の変動のため、あるいは、ポリエステル系複合繊維では捲縮が顕在化しているため仮撚加工機のガイド類との接触抵抗が大きく、そのために、仮撚加工時の張力の変動が大きくなり、これらに起因して生じる糸斑が仮撚加工の染め品位に影響を及ぼしているものと推定される。
【0010】
ポリエステル系複合繊維の仮撚加工における上記のような問題は、PET繊維では予想されなかったことであり、本発明者等の研究の結果、初めて明らかになったものである。
従って、前記の先行技術には、かかる仮撚加工における工業生産レベルでの実際上の問題については全く記載も示唆もされておらず、ましてやその解決方法については全く知られていない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、2段階法によって得られるポリエステル系複合繊維パーンであるにもかかわらず、高速仮撚加工性に優れたポリエステル系複合繊維パーンを提供することを目的とするものである。
より具体的には、高速仮撚加工においても解じょ性が良好であり、且つヒーター温度が高温であっても仮撚加工時の糸切れや毛羽の発生がなく、その結果、染め品位の良好な加工糸を提供し得るポリエステル系複合繊維パーン、及びその製造方法を提供することである。
即ち、本発明の課題は、パーンからのポリエステル系複合繊維の解じょ性不良、捲縮特性が良好である状態を維持しつつ仮撚加工速度を高速化した際の仮撚切れ、加工糸の毛羽発生及び加工糸の染め斑を解消することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明者等は、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の巻取条件でパーン形状に巻き取り、さらに、巻き取ったパーンを特定の条件でエージングすることによって得られたポリエステル系複合繊維パーンは、特定の熱収縮特性とパーンの巻き形状および巻硬度を有し、その結果、解じょ切れや仮撚時の糸切れが無い優れた高速仮撚加工性が得られ、かつ仮撚加工時には優れた品位の加工糸が得られるということを見出し本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は下記の通りである。
1.2種類のポリエステル成分がサイド−バイ−サイドに貼り合わされた単糸からなり、該単糸を構成する少なくとも1種類のポリエステル成分が、90モル%以上がトリメチレンテレフタレートの繰り返し単位からなるポリトリメチレンテレフタレートである複合繊維が、下記(1)〜(4)を満足するパーン形状に巻かれていることを特徴とするポリエステル系複合繊維パーン。
(1)複合繊維パーンの巻量が1kg以上である。
(2)複合繊維パーンのテーパー巻角度が15〜21度である。
(3)複合繊維パーン円筒部の巻硬度が80〜90である。
(4)複合繊維の熱収縮応力発現開始温度が60〜80℃である。
2.2種類のポリエステル成分がサイド−バイ−サイドに貼り合わされた単糸からなり、該単糸を構成する少なくとも1種類のポリエステル成分が、90モル%以上がトリメチレンテレフタレートの繰り返し単位からなるポリトリメチレンテレフタレートである複合繊維が、下記(1)〜(6)を満足するパーン形状に巻かれていることを特徴とするポリエステル系複合繊維パーン。
(1)複合繊維パーンの巻量が1kg以上である。
(2)複合繊維パーンのテーパー巻角度が15〜21度である。
(3)複合繊維パーン円筒部の巻硬度が80〜90である。
(4)複合繊維パーン円筒部における表面の凹凸差が250μm以下である。
(5)複合繊維の繊維−繊維間動摩擦係数が0.20〜0.35である。
(6)複合繊維の熱収縮応力発現開始温度が60〜80℃である。
【0013】
3,複合繊維の繊維−繊維間動摩擦係数の糸長方向での最大値と最小値の差が0.05以内であることを特徴とする上記2に記載のポリエステル系複合繊維パーン。
4.パーンの巻密度が0.90〜1.10g/cm3であることを特徴とする1〜3のいずれかに記載の複合繊維パーン。
5.複合繊維の伸長−応力測定において、10%伸長応力値の最大値と最小値の差が0.30cN/dtex以内であることを特徴とする上記1〜4のいずれかに記載のポリエステル系複合繊維パーン。
6.複合繊維の破断伸度が30〜50%であることを特徴とする上記1〜5のいずれかに記載のポリエステル系複合繊維パーン。
7.複合繊維に3.5×10-3cN/dtexの荷重を掛けて測定される捲縮率(CE3.5)の最大値と最小値の差が10%以内であることを特徴とする上記1〜6のいずれかに記載のポリエステル系複合繊維パーン。
8.複合繊維の異型度が1〜5であることを特徴とする上記1〜7のいずれかに記載のポリエステル系複合繊維パーン。
9.複合繊維を構成する単糸の2種類の成分が両方とも、少なくとも90モル%以上がトリメチレンテレフタレートの繰り返し単位からなるポリトリメチレンテレフタレートであり、複合繊維の熱収縮応力が0.1〜0.24cN/dtexであることを特徴とする上記1〜8のいずれかに記載のポリエステル系複合繊維パーン。
【0014】
本発明の複合繊維パーンの製造方法は、下記の通りに要約される
)2種類のポリエステルのうち少なくとも1種類のポリエステルが、90モル%以上がトリメチレンテレフタレートの繰り返し単位からなるPTTである2種類のポリエステルを、溶融紡糸法により、紡糸口金より吐出し、冷却風により冷却固化後、延伸して、2種類のポリエステルがサイド−バイ−サイド型または偏芯鞘芯型に貼り合わされた単糸からなる複合繊維を1kg以上のパーン形状に巻き取るにあたり、下記(A)〜(C)を満足することを特徴とするポリエステル系複合繊維パーンの製造方法。
(A)延伸時の張力を0.10〜0.35cN/dtexとし、
(B)パーン形状に巻取る際のリラックス率を2〜5%として巻取って複合繊維パーンを得た後、
(C)該複合繊維パーンを25〜45℃の雰囲気中で10日間以上エージングする。
ii)エージングを30〜40℃の雰囲気中で行うことを特徴とする上記(i)に記載のポリエステル系複合繊維パーンの製造方法。
iii)2種類のポリエステルのうち少なくとも1種類のポリエステルが、90モル%以上がトリメチレンテレフタレートの繰り返し単位からなるPTTである2種類のポリエステルを、溶融紡糸法により、紡糸口金より吐出し、冷却風により冷却固化後、延伸して、2種類のポリエステルがサイド−バイ−サイド型または偏芯鞘芯型に貼り合わされた単糸からなる複合繊維を1kg以上のパーン形状に巻き取るにあたり、下記(a)〜(e)を満足することを特徴とするポリエステル系複合繊維パーンの製造方法。
(a)2種類のポリエステルを、紡糸口金で合流せしめ、次いで、吐出孔の孔径と孔長の比が2以上で、吐出孔が鉛直方向に対し10〜40度の傾斜を有する吐出孔より吐出し、
(b)2種類のポリエステルの吐出時の平均固有粘度[η](dl/g)と吐出線速度V(m/分)の積が4〜15(dl/g)・(m/分)となる条件で溶融紡糸して未延伸糸を得た後、
(c)延伸張力を0.10〜0.35cN/dtexとし、
(d)パーン形状に巻取る際のリラックス率を2〜5%として巻取って複合繊維パーンを得た後、
(e)該複合繊維パーンを25〜45℃の雰囲気中で10日間以上エージングする。
iv)吐出されたポリエステルを冷却固化して繊維化した後、脂肪酸エステル及び/または鉱物油を10〜80wt%含む仕上げ剤、または、分子量1000〜20000のポリエーテルを50〜98wt%含む仕上げ剤を、0.3〜1.5wt%付与し、次いで、パーン形状に巻取るまでのいずれかの段階で交絡及び/または撚を付与することを特徴とする上記()〜(iii)のいずれかに記載のポリエステル系複合繊維パーンの製造方法。
【0015】
以下、本発明につき詳細に説明する。
本発明において、ポリエステル系複合繊維は、2種類のポリエステル成分がサイド−バイ−サイド型または偏芯鞘芯型に貼合わされた単糸からなり、単糸を構成する少なくとも1種類のポリエステル成分がPTTである複合繊維である。
2種類のポリエステル成分の配置は、糸長方向に沿ってサイド−バイ−サイド型に貼り
合された複合繊維、または、一方のポリエステル成分で、他方のポリエステル成分の全てまたは一部が包み込まれ、且つ繊維断面において両者が偏芯的に配置された偏芯鞘芯型の複合繊維である。より好ましくは、前者のサイド−バイ−サイド型である。
2種類のポリエステル成分のうち、一方の成分として、PTTを用いると仮撚加工後の捲縮発現が良好となる。他方の成分は特に限定されないが、貼合わせた際のPTTとの接着性の点から、PET、PTT、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などから選択されるのが好ましい。
最も好ましい組合わせは、2種類のポリエステル成分のいずれもがPTT同士である。
【0016】
また、PTT同士の組合わせにおいては、平均固有粘度が0.7〜1.2dl/gであることが好ましく、より好ましくは0.8〜1.1dl/gである。
平均固有粘度が上記の範囲であると、仮撚加工糸の強度が約2cN/dtex以上となり、強度を要求されるスポーツ分野への適用が可能である。
2種類のPTTの固有粘度差は0.05〜0.8dl/gであることが好ましく、より好ましくは0.1〜0.4dl/g、さらに好ましくは0.1〜0.25dl/gである。
固有粘度差が上記の範囲であると、捲縮発現が十分であり、また、紡糸工程において、紡口直下での糸曲がりが小さく、糸切れなどが生じない。
【0017】
本発明において、固有粘度の異なる2種類のポリエステルの単糸断面における配合比率は、高粘度成分と低粘度成分の比率が40/60〜70/30であることが好ましく、より好ましくは45/55〜65/35である。比率が上記の範囲であると、優れた捲縮性能が得られ、また、糸の強度が2.5cN/dtex以上となり、スポーツ用途などへの使用が可能である。
本発明において、PTTは、90モル%以上がトリメチレンテレフタレート繰り返し単位からなり、10モル%以下がその他のエステル繰り返し単位からなる。
即ち、PTTホモポリマー及び10モル%以下のその他のエステル繰り返し単位を含む共重合PTTである。
【0018】
共重合成分としては、例えば、以下のようなものが挙げられる。
酸性分としては、イソフタル酸や5−ナトリウムスルホイソフタル酸に代表される芳香族ジカルボン酸、アジピン酸やイタコン酸に代表される脂肪族ジカルボン酸等々である。グリコール成分としては、エチレングリコール、ブチレングリコール、ポリエチレングリコール等々である。また、ヒドロキシ安息香酸等のヒドロキシカルボン酸もその例である。これらの複数が共重合されていても良い。 トリメリット酸、ペンタエリストール、ピロメリット酸などの3官能性架橋成分は、紡糸安定性を損なうことや仮撚加工糸の破断伸度が低下し仮撚加工時に糸切れが多発する等の傾向があるため、場合によっては共重合を避けることが好ましい。
【0019】
本発明に使用するPTTの製造方法は、特に限定されず公知の方法を適用することができる。
例えば、溶融重合のみで所定の固有粘度に相当する重合度とする1段階法や、一定の固有粘度までは溶融重合で重合度を上げ、続いて固相重合で所定の固有粘度に相当する重合度まで上げる2段階法が挙げられる。
後者の固相重合を組み合わせる2段階法を用いることが、環状ダイマーの含有率を減少させる目的から好ましい。
1段階法で重合度を所定の固有粘度とする場合には、紡糸に供給する以前に抽出処理などにより環状ダイマーを減少させておくことが好ましい。
本発明に使用するPTTは、トリメチレンテレフタレート環状ダイマーの含有率が0〜2.5wt%であることが好ましく、より好ましくは0〜1.1wt%、さらに好ましく
は0〜1.0wt%である。
また、本発明において、ポリエステル系複合繊維には、本発明の効果を妨げない範囲で、酸化チタン等の艶消し剤、熱安定剤、酸化防止剤、制電剤、紫外線吸収剤、抗菌剤、種々の顔料等の添加剤を含有させてもよく又は共重合されて含んでいてもよい。
【0020】
本発明のポリエステル系複合繊維パーンは、パーン形状に巻かれており、複合繊維パーンは巻量が1kg以上であり、好ましくは2kg以上である。巻量が1kg以上であると、仮撚加工などの後加工において、パーンの差し替え作業の頻度が少なくてすみ効率的であり、特に、巻量が2kg以上のパーンにおいて効果が著しい。
本発明のポリエステル系複合繊維パーンは、テーパー巻角度が15〜21度で巻かれており、好ましくは18〜20度で巻かれている。
ポリエステル系複合繊維パーンは、テーパー部と円筒部より構成される。
その形状の一例を図1に示す。
従来公知のPET繊維パーンは、テーパー巻角度が23〜25度で巻かれている。
これに対し、本発明のポリエステル系複合繊維は極めて低い巻角度で巻かれているのが特徴であり、上記のように低いテーパー巻角度で巻かれていることにより、高速での解じょ性が良好となる。
テーパー巻角度が15度未満では、パーンの巻量が約1kg未満となり、経済的に不利である。テーパー巻角度が21度を越えると、パーンを巻取中またはその後の取り扱い中に、巻き崩れが発生してパーン形状が不安定となる傾向がある。
【0021】
ポリエステル系複合繊維パーンでは、ポリエステル系複合繊維の平滑性や伸長回復性などの特性から、かかる極めて限定された巻角度の場合にのみ、良好な解じょ性が実現されるものと推定される。
本発明のポリエステル系複合繊維パーンは、円筒部の巻硬度が80〜90でありましくは82〜88である。巻き硬度が80以上であると、輸送などでの取扱時にパーン形状が崩れることがない。
一般のポリエステル繊維パーンでは、この巻硬度が93以上で巻かれている。 これに対して、本発明では、上記のような低い巻硬度で巻かれており、このように低い巻硬度で巻かれていることにより、延伸時に受けた延伸応力が有効に緩和されて、長期間の保管中における巻き締まりが回避され、解じょ性が良好なポリエステル系複合繊維パーンが得られるものと考えられる。
巻硬度は、後述するビッカース硬度計で測定される値であり、数値が小さい程、巻硬度が低いことを意味する。
【0022】
本発明のポリエステル系複合繊維パーンの巻密度は、0.90〜1.10g/cm3であることが好ましく、より好ましくは0.92〜1.05g/cm3である。
巻密度が上記の範囲であると、輸送などの取扱時に形状が崩れることがなく、また、パーンからの複合繊維の解じょ張力が低く、高速での解じょによっても糸切れが発生しない。
【0023】
本発明においては、ポリエステル系複合繊維の熱収縮応力測定における熱応力発現開始温度が60〜80℃である。
熱応力発現開始温度が60℃以上であると、仮撚ヒーター温度が150〜180℃であっても、糸切れや毛羽の発生が無く、安定した仮撚加工が実施可能である。また、80℃以下であると、熱収縮応力が0.10cN/dtex以上となり、優れた仮撚加工性が得られる。
ポリエステル系複合繊維の熱収縮応力は、後述する熱応力測定器により測定される。
【0024】
図2に、熱収縮応力曲線の一例を示す。図2において、曲線(i)(実線)は本発明に
おけるポリエステル系複合繊維の一例であり、曲線(ii)(破線)は従来のポリエステル系複合繊維の一例である。
即ち、測定を室温から開始すると、従来のポリエステル系複合繊維では図2中の曲線(ii)で示すように、通常40〜45℃より熱収縮応力が発現し始める。
これに対し、本発明のポリエステル系複合繊維では、図2中の曲線(i)で示すように、熱応力発現開始温度が高温側に現れるのが特徴である。
本発明において、複合繊維の熱収縮応力の極値温度が140〜190℃であることが好ましく、より好ましくは145〜180℃である。
熱収縮応力の極値温度が上記の範囲であると、仮撚加工時にヒーター温度を150℃以上で加工しても、ヒーター上で複合繊維がタルミを生じることがなく、安定した加工ができ、また、仮撚により捲縮が効果的に付与される。
本発明において、2種類のポリエステル成分が共にPTTの場合は、ポリエステル系複合繊維の熱収縮応力が0.1〜0.24cN/dtexであることが好ましく、より好ましくは0.15〜0.24cN/dtexである。
熱収縮応力が上記の範囲であると、パーン中での複合繊維の巻締りが小さく、高速での解じょが円滑に行われ、また、巻き硬度が75以上となり、安定したパーン形状が得られる。
【0025】
本発明のポリエステル系複合繊維パーンは、円筒部における表面の凹凸差が0〜250μmであることが好ましく、より好ましくは50〜200μm、更に好ましくは60〜150μmである。
表面の凹凸差は小さい程好ましく、表面の凹凸差が250μm以下であると、高速での解じょにおいても解じょ張力が均一で、糸切れや染め斑の発生がない。 円筒部の表面の凹凸差は、ポリエステル系複合繊維パーンの表面の平坦性を示す指標であり、後述する方法で測定される。
【0026】
本発明においては、パーンに巻かれたポリエステル系複合繊維の繊維−繊維間動摩擦係数が0.20〜0.35であることが好ましく、より好ましくは0.20〜0.30である。
繊維−繊維間動摩擦係数が上記の範囲であると、複合繊維をパーンまたはチーズ形状に巻取る際に安定した形状での巻取が可能であり、パーンの糸崩れがなく、また、高速での解じょにおいても解じょ張力の変動が小さく、糸切れなどの発生が少ない。また、繊維−繊維間動摩擦係数は、糸長方向でバラツキが小さいことが好ましい。
本発明においては、糸長方向で測定される繊維−繊維間動摩擦係数の最大値と最小値の差が0.05以内であることが好ましく、0.03以内であることがより好ましい。
最大値と最小値の差が0.05以内であると、高速での解じょにおいても解じょ張力が均一で、糸切れを生じることがない。
【0027】
本発明においては、複合繊維の伸長−応力測定において、10%伸長応力値の最大値と最小値の差が、糸長方向で0.30cN/dtex以内であることが好ましく、0.20cN/dtex以下であることがより好ましい。
10%伸長応力値の糸長方向の差は小さい程、染めが均一である。
この10%伸長応力値の糸長方向の差が、複合繊維の染めの均一性と良く対応することは、本発明者等により見出されたものである。10%伸長応力値は、後述する方法により測定される。
本発明においては、パーンに巻かれたポリエステル系複合繊維の破断伸度が30〜50%であることが好ましく、より好ましくは35〜45%である。
破断伸度が上記の範囲であると、仮撚加工時のヒーター温度を150℃以上の高温にしても糸切れが生じることがなく、また、繊度斑のない均一なポリエステル系複合繊維となり、繊度斑がなく、染め斑のない高品位の加工糸が得られる。 破断伸度は大きいほうが
、仮撚時のヒーター温度を高温で加工することができる。
破断伸度が、仮撚加工時の加工適性温度に大きな影響を及ぼすということは、PET繊維ではほとんど見られなかった事であり、ポリエステル系複合繊維特有の現象である。
従って、PET繊維の仮撚加工性に関する従来の知見からは、仮撚加工時の温度に関して、ポリエステル系複合繊維の破断伸度に適正値があることは予想されなかったことである。
【0028】
本発明において、ポリエステル系複合繊維は、熱処理により高い捲縮を発現する。特に、負荷時の捲縮発現性が高いことが特徴である。
例えば、後述するように、3.5×10-3cN/dtexの負荷を掛けて熱処理した場合にも、10%以上、好ましくは12%以上の捲縮率を示す。また、この捲縮率の糸長方向のバラツキが小さいことも特徴の一つである。
本発明においては、ポリエステル系複合繊維に3.5×10-3cN/dtexの荷重を掛けて測定される、捲縮率(CE3.5)の糸長方向の最大値と最小値の差が、10%以内であることが好ましい。
この最小値と最大値の差が10%以内であると、仮撚加工糸の捲縮斑がなく、染めの均一性に優れた加工糸が得られる。この最大値と最小値の差は小さい程好ましいが、5%以内であれば加工糸の染めが均一となり、より好ましい。
【0029】
本発明のポリエステル系複合繊維は、繊維断面の異型度が1〜5であることが好ましく、より好ましくは1〜4である。
異型度が5以下であると、パーンからの高速での解じょにおいても均一な張力が得られる。
繊維断面の異型度は、繊維軸に直角に切断して観察される繊維断面の長軸と単軸の比で表される。真円断面の異型度は、1である。
【0030】
本発明において、ポリエステル系複合繊維の繊度や単糸繊度は特に限定されないが、編織物用途の複合繊維の場合、繊度は20〜300dtexが好ましく、単糸繊度は0.5〜20dtexが好ましい。
また、ポリエステル系複合繊維には平滑性や収束性,制電性を付与する目的で、通常使用される仕上げ剤を0.2〜2wt%付与しても良い。
更に、解じょ性や仮撚加工時の集束性を向上させる目的で、好ましくは1〜50ヶ/m以下、より好ましくは6〜35ヶ/mの単糸交絡を付与しても良い。
【0031】
次に、ポリエステル系複合繊維パーンの製造方法について説明する。
本発明のポリエステル系複合繊維パーンの製造には、以下に述べる紡糸口金および延伸条件以外は、公知の2軸押出機を有する複合紡糸用設備を用いることができる。
図3に紡糸口金の一例を示す。図3において、(a)は分配板で、(b)は紡口である。
固有粘度の異なる2種類のポリエステル(A)、(B)は、分配板(a)から紡口(b)に供給され、紡口(b)で合流した後、鉛直方向に対してθ度の傾斜を有する吐出孔より吐出される。吐出孔の孔径はD、孔長はLで示される。
本発明においては、この吐出孔径Dと孔長Lの比(L/D)が2以上であることが好ましい。
吐出孔径Dと孔長Lの比は、組成または固有粘度の異なる2種のポリエステルが合流した後に、両成分の接合状態が安定するためには、L/Dが2以上であることが好ましい。
孔径と孔長の比が2未満で小さ過ぎると、接合が不安定となり孔から吐出する際にポリマーの溶融粘度差に起因する揺らぎが生じ、繊度変動値を本発明の範囲に維持することが困難となる。
吐出孔径と孔長の比は、大きい程好ましいが、孔の製作の容易さから2〜8であること
が好ましく、より好ましくは2.5〜5である。
【0032】
本発明に用いる紡糸口金の吐出孔は、鉛直方向に対し10〜40度の傾斜を有していることが好ましい。
吐出孔の鉛直方向に対する傾斜角とは、図3において、角度θ(度)を指す。鉛直方向に対して吐出孔が傾斜していることは、組成または固有粘度の異なる2種類のポリエステルを吐出する際に、溶融粘度差に起因する糸曲りを解消する重要な要件である。
吐出孔が傾斜を有していない場合には、例えば、PTT同士の組み合わせで固有粘度差が大きい程、吐出直後のフィラメントが固有粘度の高い方向へ曲がる、いわゆるベンディング現象が発生し、安定した紡糸が困難となる。
図3においては、固有粘度の高いPTTをA側に、固有粘度の低い他のポリエステルまたはPTTをB側に供給して吐出することが好ましい。
例えば、PTT同士で、固有粘度差が約0.1以上の場合は、ベンディングを解消して安定した紡糸を実現するためには、吐出孔が鉛直方向に対して少なくとも10度以上傾斜していることが好ましい。
固有粘度差が更に大きい場合には、傾斜角度は更に大きくすることが好ましい。
しかし、傾斜角度が40度を越えて大きくなりすぎると、吐出部が楕円形となり安定した紡糸が困難となる。また、孔の製作そのものも困難となる。好ましい傾斜角度は15〜35度、更に好ましくは20〜30度である。
【0033】
本発明では、この傾斜角度は吐出孔の孔径と孔長の比が2以上の組み合わせの場合に、より有効に効果を発揮する。孔径と孔長の比が2未満では、傾斜角度をいかに調整しても吐出の安定効果を得ることは難しくなる。
本発明の製造方法では、上記のような吐出孔を有する紡糸口金を用いて、2種類のポリエステルが合流した後の吐出条件を、平均固有粘度[η](dl/g)と吐出線速度V(m/分)の積が4〜15(dl/g)・(m/分)、好ましくは5〜10(dl/g)・(m/分)となる条件で溶融紡糸する。
この吐出条件は、長時間の紡糸による吐出孔の汚染(孔の周辺に付着するポリマーによる汚染:俗に「めやに」という。)を解消し、10%伸長応力値の差を本発明で規定する範囲とするために重要である。
平均固有粘度と吐出線速度の積が4(dl/g)・(m/分)未満では、孔の汚染は減少するが、吐出速度と巻取速度の比が過大となり、10%伸長応力値の差が0.30cN/dtexを越える。また、15(dl/g)・(m/分)を越えると、孔の汚染が増加して連続した生産が困難となる。
【0034】
図4及び図5に、本発明の製造方法に用いる複合紡糸設備及び延伸機の概略図を示す。
まず、一方の成分を、乾燥機1で20ppm以下の水分率にまで乾燥したPTTペレットを、255〜265℃の温度に設定された押出機2に供給して溶融する。他方の成分も同様にして、乾燥機3で乾燥して押出機4に供給して溶融する。
溶融されたポリマーは、ベンド5及び6を経て250〜265℃に設定されたスピンヘッド7に送液され、ギヤポンプで別々に計量される。その後、スピンパック8に装着された複数の孔を有する紡糸口金9で2種の成分が合流し、サイド−バイ−サイドに貼り合わされた後、マルチフィラメント10として紡糸チャンバー内に押し出される。
紡糸チャンバー内に押し出されたポリエステル系複合繊維のマルチフィラメント10は、冷却風12によって室温まで冷却されて固化し、次いで、仕上げ剤付与装置16によって仕上げ剤が付与された後、所定の速度で回転する引取ゴデットロール13、14によって所定の繊度のポリエステル系複合繊維の未延伸糸パッケージ15として巻き取られる。
【0035】
本発明においては、吐出されたマルチフィラメントを、スピンヘッドの直下に設けた非送風領域を通過させることが好ましい。
非送風領域は、好ましくは50〜250mm、より好ましくは100〜200mmである。このような非送風領域を設けることにより、固有粘度が異なる2種類のポリエステルの接合と、特に固有粘度が高い成分の前配向が抑制され、高い顕在捲縮と強度、及び、小さい繊度変動値U%を兼備したポリエステル系複合繊維が得られる。
本発明の製造方法においては、冷却固化したフィラメントに仕上げ剤が付与される。仕上げ剤は、好ましくは濃度15wt%以上、より好ましくは20〜35wt%の濃度の水系エマルジョンタイプ又はニート油剤を使用することが好ましい。
【0036】
仕上げ剤としては、次の(i)または(ii)を用いることが好ましい。
(i)脂肪酸エステル及び/または鉱物油を10〜80wt%含む仕上げ剤。
(ii)分子量1000〜20000、好ましくは2000〜10000のポリエーテルを50〜98wt%、好ましくは60〜80wt%含む仕上げ剤。
繊維に対する仕上げ剤の付与量は、好ましくは0.3〜1.5wt%、さらに好ましくは0.5〜1.0wt%である。
このような仕上げ剤を付与することにより、繊維−繊維間動摩擦係数を0.2〜0.35とすることが可能となり、テーパー角度や、円筒部の表面凹凸が良好なポリエステル系複合繊維パーンを得ることが可能となる。
上記(i)の仕上げ剤において、脂肪酸エステル及び/または鉱物油の含有量が上記の範囲であると、繊維−繊維間動摩擦係数が0.35以下となり、パーン円筒部の表面凹凸が良好となり、また、繊維の静電気の発生が少ないため、加工時にフィラメントがばらける等のトラブルが発生しない。
上記(ii)の仕上げ剤において、ポリエーテルの分子量が上記の範囲であると、繊維−繊維間動摩擦係数が0.35以下となり、また、加工時にポリエーテルが分離して析出するなどのトラブルが発生しない。
また、ポリエーテルの含有量が上記の範囲であると、繊維−繊維間動摩擦係数が0.35以下となり、良好な形状のポリエステル系複合繊維パーンを得ることが可能となる。
【0037】
未延伸糸の製造においては、巻取速度を3000m/分以下で巻き取ることが好ましく、より好ましくは1000〜2000m/分であり、更に好ましくは1200〜1800m/分である。
ポリエステル系複合繊維の未延伸糸は、次に延伸工程に供給され、図5に示すような延伸機で延伸される。
延伸工程に供給するまでに、ポリエステル系複合繊維の未延伸糸の保存環境は、雰囲気温度を10〜25℃、相対湿度75〜100%に保っておくことが好ましい。また、延伸機上のポリエステル系複合繊維の未延伸糸は延伸中を通してこの温度、湿度に保持することが好ましい。
延伸機上では、ポリエステル系複合繊維の未延伸糸パッケージ15は、45〜65℃に設定された供給ロール17上で加熱され、供給ロール17と延伸ロール20との周速度比を利用して所定の繊度まで延伸される。
ポリエステル系複合繊維は、延伸後あるいは延伸中に、100〜150℃に設定されたホットプレート19に接触しながら走行し、緊張熱処理を受ける。延伸ロールを出た複合繊維はスピンドルによって撚りをかけられながら、ポリエステル系複合繊維パーン22として巻取られる。
供給ロール温度は、好ましくは50〜60℃、更に好ましくは52〜58℃である。
【0038】
本発明においては、必要に応じて、延伸ロール17とホットプレート19の間に延伸ピン18を設けて延伸を行っても良い。この場合には、延伸ロール温度を好ましくは50〜60℃、より好ましくは52〜58℃になるように厳密に管理することが良い。
延伸ロール19を出た延伸糸は、トラベラーガイド21によりバルーンを形成しつつポリエステル系複合繊維パーン22として巻き取られる。この際のバルーニング張力は、ス
ピンドル回転の遠心力であり、複合繊維の質量、トラベラーガイドの質量、複合繊維を保持するスピンドルの回転数により決定される。
ポリエステル系複合繊維パーンの巻角度は、パーンの巻量と延伸機トラバースの巻幅を調整することにより設定される。具体的には、延伸機トラバースの巻幅調整は、延伸機のリングレール計数制御装置に組み込まれた「デジスイッチ」のカウント入力で調整する。
【0039】
本発明の製造方法においては、供給ロール17と延伸ロール20との速度比(即ち、延伸比)及びホットプレート温度は、延伸張力が、好ましくは0.10〜0.35cN/dtex、より好ましくは0.15〜0.30cN/dtexとなるように設定することが好ましい。
延伸張力が上記の範囲であると、巻き硬度が75以上となり、安定した巻形状が得られ、また、巻硬度が92以下となり、解じょ性の良好なポリエステル系複合繊維パーンが得られる。
本発明の製造方法においては、延伸ロール17からパーンに巻取るまでのリラックス率を、2〜5%とすることが好ましく、2〜4%とすることがより好ましい。
リラックス率が上記の範囲であると、巻硬度が75〜92となり、パーン形状の保持が容易となる。
従来のPET繊維のリラックス率は、1%以下であることから、本発明においては、大きなリラックス状態でパーンに巻き取られることが特徴である。
【0040】
本発明の製造方法においては、バルーニング張力を0.03〜0.20cN/dtexとすることが好ましい。
バルーニング張力は小さい程好ましいが、小さすぎると、パーン形状の乱れなどが生じる場合があるので、バルーニング張力のより好ましい範囲は0.05〜0.15cN/dtexである。バルーニング張力が上記の範囲であると、ポリエステル系複合繊維パーンの巻き密度が適度で、パーン中で複合繊維の緩和が十分に起こり、熱収縮応力測定における応力発現開始温度や極値温度が本発明の範囲内となる。
本発明の製造法においては、上記のような特定の条件で製造されたポリエステル系複合繊維パーンを25〜45℃の雰囲気中で10日間以上エージングすることが好ましい。
低い巻き密度でパーンに巻かれた複合繊維は、かかる特定条件下で保持されることにより、乾熱収縮応力の発現開始温度が本発明の範囲となり、仮撚加工性が改良される。
保持する温度が25℃よりも低すぎると、エージング期間をさらに延長したとしても、また、いかに低い巻き密度で巻かれていても緩和が不十分で、本発明の目的が達成されない。保持する温度が45℃よりも高すぎると、緩和が過度となり巻き形状が崩れるなどの欠点が生じる。好ましい保持温度と期間は、30℃〜40℃で20日間以上である。
このような、エージング条件は、季節が夏場であれば、倉庫などでも自然環境下で達成されるが、季節変動をなくす目的では恒温恒湿室で保持することが好ましい。
【0041】
本発明の製造方法においては、パーン形状に巻き取るまでのいずれかの段階で交絡及び/または撚りを付与することが好ましい。
交絡を付与する段階は、例えば図3においては、仕上げ剤付与後から未延伸糸パッケージに巻き取る迄の間のいずれかで付与すれば良い。
また、例えば図4においては、延伸ロール20の後に交絡付与装置を設ければ良い。交絡付与装置としては、公知のインターレーサを採用することができる。 撚りを付与する段階は、例えば図4において、延伸ロール20の表面速度とパーンの回転数の比を設定することにより付与することができる。
交絡数及び/または撚数の好ましい範囲は2〜50ヶ/m、より好ましくは6〜30ヶ/mである。
【0042】
本発明のポリエステル系複合繊維パーンは仮撚加工に供される。
仮撚加工としては、一般に用いられているピンタイプ、フリクションタイプ、ニップベルトタイプ、エアー仮撚タイプ等の加工方法が採用される。
仮撚ヒーターは、1ヒーター仮撚、2ヒーター仮撚のいずれであっても良いが、高いストレッチ性を得るためには1ヒーター仮撚の方が好ましい。
仮撚ヒーター温度は、第1ヒーターの出口直後の糸温度が、好ましくは130〜200℃、より好ましくは150〜180℃、特に好ましくは160〜180℃になるようにヒーター温度を設定することが好ましい。
1ヒーター仮撚によって得られる仮撚加工糸の捲縮率(CE3.5)は15〜70%であることが好ましく、より好ましくは30〜70%であり、伸縮伸長回復率は80%以上であることが好ましい。
また、必要に応じて第2ヒーターで熱セットして、2ヒーター仮撚加工糸としても良い。第2ヒーターの温度は、好ましくは100〜210℃、より好ましくは第1ヒーター出口直後の糸温度に対して−30℃〜+50℃の範囲とするのが好ましい。
第2ヒーター内のオーバーフィード率(第2オーバーフィード率)は+3%〜+30%とするのが好ましい。
【0043】
本発明において、ポリエステル系複合繊維を仮撚加工して得られるポリエステル系仮撚加工糸は、沸水処理前に顕在している捲縮の伸縮伸長率が50〜300%程度である。
沸水処理前に顕在している捲縮が大きいことは、拘束力の大きな布帛においても、沸水処理後に高い捲縮発現性と高い伸長回復性、即ち、優れたストレッチ性と瞬間回復性を保証する重要な要件である。
本発明により得られるポリエステル系複合繊維の仮撚加工糸を緯糸に使用した織物は、沸水処理以前の生機の状態でもストレッチ性を有している。
このような性質は、公知の仮撚加工糸や潜在捲縮性の複合繊維では、全く見られなかったことである。
また、このポリエステル系複合繊維の仮撚加工糸は、例えば、3×10-3cN/dtex負荷の荷重下で沸水処理した後に測定される捲縮率が30%以上であり、高い捲縮発現性を示すことも大きな特徴である。
一般のPTT単独の繊維を仮撚加工して得られる仮撚加工糸の、同条件での捲縮率が10%程度であることと対比すると、極めて高い捲縮性能を示すことが理解される。
【0044】
更に、このポリエステル系複合繊維の仮撚加工糸は、沸騰水処理後の伸長回復速度が20〜50m/秒であり、瞬間回復性に優れることも大きな特徴である。 伸長回復速度は、ポリエステル系複合繊維の仮撚加工糸を、無負荷で沸水処理した後に、捲縮を一定応力まで伸長し、その後に繊維を切断し、繊維が瞬間的に回復する際の速度を意味する。この測定法は、本発明者等によって初めて考案された測定方法であり、これによりストレッチバック性を定量的に測定することが可能なった。
この伸長回復速度が大きいことが、衣服にした時に素早いストレッチ回復性、即ち、優れた運動追随性を示す。
伸長回復速度は、編物組織では15m/秒以上、織物組織では20m/秒以上であれば、運動追随性に優れた編織物であると言うことができる。
伸長回復速度が上記の値よりも小さすぎると、布帛にしたときの運動追随性が不足する傾向がある。好ましい伸長回復速度は、編物用途であれば20m/秒以上、織物用途であれば25m/秒以上である。一方、伸長回復速度が50m/秒より大きいものは現在の技術水準では製造が困難である。
上記の測定法によれば、公知のポリエチレンテレフタレート仮撚加工糸の伸長回復速度は約10m/秒、PTT単独の繊維の仮撚加工糸の伸長回復速度は約15m/秒である。公知のスパンデックス系弾性繊維の伸長回復速度が約30〜50m/秒であることに鑑みれば、本発明により得られるポリエステル系複合繊維の仮撚加工糸は、スパンデックス系弾性繊維に匹敵する伸長回復速度を有することが理解されるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0045】
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明は実施例により何ら限定されるものでないことは言うまでもない。
なお、測定方法、測定条件等は下記の通りである。
(1)固有粘度
固有粘度[η]は、次式の定義に基づいて求められる値である。
[η]=lim(ηr−1)/C
C→0
式中、ηrは純度98%以上のo−クロロフェノールで溶解したPTTの稀釈溶液の35℃での粘度を、同一温度で測定した上記溶液の粘度で除した値であり、相対粘度と定義されているものである。Cはg/100mlで表されるポリマー濃度である。
(2)破断伸度
JIS−L−1013に基づいて測定した。
(3)10%伸長応力値
JIS−L−1013に基づいて測定した。
複合繊維の伸長−応力を糸長方向に100回測定し、10%伸長応力(cN)を測定した。測定値の最大値と最大値を読み取り、この差を繊度(dtex)で徐して10%伸長応力値差(cN/dtex)とした。
【0046】
(4)熱収縮応力
熱応力測定装置(KE−2:カネボウエンジニアリング社製)を用いて測定した。複合繊維を20cmの長さに切り取り、これの両端を結んで輪を作り測定器に装填する。初荷重0.044cN/dtex、昇温速度100℃/分の条件で測定し、熱収縮応力の温度変化をチャートに書かせた。
得られたチャートで、熱収縮応力が発現開始する温度、即ち、ベースラインから応力が立上がる温度を熱応力発現開始温度とする。熱収縮応力は高温域で山型の曲線を描くが、このピーク値を極値応力値(cN)として読み取り、読み取った極値応力値(cN)を1/2して繊度(dtex)で除した値から、初荷重を引いて得られた値を熱収縮応力値とした。
熱収縮応力値(cN/dtex)={読み取り値(cN)/2}/{繊度(dtex)}−初荷重(cN/dtex)
【0047】
(5)繊維−繊維間動摩擦係数
690mの繊維を円筒の周りに、綾角15度で約15gの張力を掛けて巻き付け、その円筒に、長さ30.5cmの上記と同じ繊維を掛けた。この時、この繊維は円筒の軸と垂直方向となるように掛けた。そして、円筒上に掛けた繊維の総繊度の0.04倍に相当する荷重(g)を有する重りを円筒に掛けた繊維の一方の端に結び、他方の端にはストレインゲージを連結させた。
次に、この円筒を18m/分の周速度で回転させ、張力をストレインゲージで測定する。こうして測定した張力から繊維−繊維間動摩擦係数fを、次式より求めた。
f=(1/π)×ln(T2/T1)
ここで、T1は繊維に掛けた重りの重さ(g)、T2は少なくとも25回測定したときの平均張力(g)、lnは自然対数、πは円周率を示す。なお、測定は25℃で行った。
糸長方向のバラツキの測定は、繊維質量で約100gごとに10回の測定を行い、最大値と最小値の差を求めた。
以上の測定により得られた値の平均値を繊維−繊維間動摩擦係数とした。
【0048】
(6)捲縮率(CE3.5
糸を周長1.125mの検尺機で10回かせ取りし、3.5×10-3cN/dtexの
荷重を掛けた状態で、沸騰水中で30分間熱処理した。次いで、同一荷重を掛けたまま乾熱180℃で15分間乾熱処理した。処理後、無負荷の状態でJIS−L−1013に定められた恒温恒湿室に一昼夜静置した。
次いで、かせに、以下に示す荷重を掛けてかせ長を測定し、下記の式から捲縮率(%)を測定する。
捲縮率(CE3.5)={(L2−L1)/L2}×100
但し、L1は1×10-3cN/dtexの荷重を付加した時のかせ長であり、L2は0.18cN/dtexの荷重を付加した時のかせ長である。
捲縮率(CE3.5)は、糸長方向に複合繊維100gごとに10回測定し、その平均値および、最大値と最小値の差を求めた。
(7)パーン巻硬度
延伸糸パーンの巻硬度の測定は、硬度計(GCタイプ−A:テクロック社(株)製)を用い、複合繊維パーンの円筒部表面を上下方向に4等分、円周方向に90度ごとに4等分、合計16箇所の硬度を測定し、その平均値を硬度とした。
(8)表面の凹凸差
延伸糸パーンの円筒部の凹凸差の測定は、三次元測定機(型式;PA800A型:東京精密(株)製)を用い、パーン円筒部の上端から下端までをスキャンし、凹部と凸部の差の最大値(μm)を凹凸差とした。
【0049】
(9)仮撚加工糸の伸縮伸長率、伸縮弾性率
JIS−L−1090伸縮性試験方法(A)法に準じて測定した。
(10)伸長回復速度
糸を周長1.125mの検尺機で10回かせ取りし、沸騰水中で30分無負荷で熱処理した。沸水処理後の仮撚加工糸について、JIS−L−1013に準じて以下の測定を行った。
沸水処理後の仮撚加工糸は、無負荷で1昼夜静置した。
仮撚加工糸を引っ張り試験機を用いて、0.15cN/dtexの応力まで伸長した状態で引っ張りを停止し、3分間保持した後に、下部の把持点の真上でハサミにより糸を切断した。
ハサミにより切断された仮撚加工糸が収縮する速度は、高速ビデオカメラ(分解能;1/1000秒)を用いて撮影する方法により求めた。ミリ単位の定規を仮撚加工糸と10mmの間隔を置いて並列に固定し、切断した仮撚加工糸の切片先端に焦点をあてて、この切片先端の回復の様子を撮影した。高速ビデオカメラを再生し、仮撚加工糸の切片先端の時間当たりの変位(mm/ミリ秒)を読み取り、回復速度(m/秒)を求めた。
【0050】
(11)延伸張力
延伸張力の測定は、張力計(ROTHSCHILDMinTensR−046)を用い、延伸時において、供給ロールと熱処理装置の間の位置(図5では延伸ピン18とホットプレート19の間)を走行する繊維に掛かる張力T1(cN)を測定し、延伸後の糸の繊度D(dtex)で除して求めた。
延伸張力(cN/dtex)=T1/D
(12)バルーニング張力
延伸張力の測定と同様にして、延伸時において、延伸ロールとパーンの間(図5では延伸ロール20とトラベラーガイド21)で形成されるバルーンの張力T2(cN)を測定し、延伸後の糸の繊度D(dtex)で除して求めた。 バルーニング張力(cN/dtex)=T2/D
【0051】
(13)解じょ性、仮撚加工性
下記条件で仮撚加工を行い、96錘/台で仮撚加工を連続して実施した際の1日当たりの糸切れ回数で、解じょ性、仮撚加工性を評価した。
仮撚加工機:村田機械製作所(株)製;33H仮撚機(ベルトタイプ)
1)解じょ性
延伸糸パーンからフィードローラー入り口までで糸切れした回数で、以下のように判定した。
◎:解じょ切れ回数が10回/日・台未満で非常に良好
○:解じょ切れ回数が10〜30回/日・台で良好
×:解じょ切れ回数が30回/日・台を越え、工業的生産が困難
2)仮撚加工性
フィードローラー以降、ヒーター中で糸切れした回数で、以下のように判定した。
◎:糸切れ回数が10回/日・台未満で非常に良好
○:糸切れ回数が10〜30回/日・台で良好
×:糸切れ回数が30回/日・台を越え、工業的生産が困難
(14)加工糸の染め品位
加工糸の染め品位を熟練者により判定した。
◎:非常に良好
○:良好
×:染め筋があり不良
【0052】
(15)紡糸安定性
1錘当たり4エンドの紡口を装着した溶融紡糸機を用いて、各実施例ごとに2日間の溶融紡糸を行い、次いで延伸を行った。
この期間中の糸切れの発生回数と、得られた延伸糸パーンに存在する毛羽の発生頻度(毛羽発生パッケージの数の比率)から、以下のように判定した。
◎;糸切れ0回、毛羽発生パーン比率5%以下
○;糸切れ2回以内、毛羽発生パーン比率10%未満
×;糸切れ3回以上、毛羽発生パーン比率10%以上
(16)総合評価
仮撚時の解じょ性、加工性及び加工糸の染品位、これら全てについて、以下のように判定した。
◎:解じょ性、加工性及び染品位ともに全てが非常に良好
○:解じょ性、加工性及び染品位が非常に良好であるが、いずれかが良好
×:解じょ性、加工性及び染品位のいずれかが不良
【0053】
〔実施例1〜5,比較例1及び2〕
本実施例では、延伸張力と破断伸度が仮撚加工性に及ぼす効果について説明する。
本実施例及び比較実施例における紡糸条件及び延伸条件は、以下の通りである。
高粘度成分:PTT;固有粘度=1.3
低粘度成分:PTT;固有粘度=0.9
高粘度成分と低粘度成分のポリマーの配合比率は、50:50(wt比)とした。延伸後の複合繊維は84dtex/24fとした。
(紡糸条件)
ペレット乾燥温度及び到達水分率:110℃、15ppm
押出機温度 :A軸260℃、B軸260℃
スピンヘッド温度:265℃
紡糸口金孔径 :0.50mmφ
孔長 :1.25mm(L/D=2.5)
孔の傾斜角度 :35度
ポリマー吐出量:延伸糸の繊度が84dtexとなるように各条件毎に設定
〔η〕×V :5.5〜6
非送風領域 :225mm
冷却風条件 :温度;22℃、相対湿度;90%、速度;0.5m/秒
仕上げ剤 :脂肪酸エステル55wt%、ポリエーテル10wt%、非イオン性界面活性剤30wt%、制電剤5wt%からなる仕上げ剤の水系エマルジョン(濃度30wt%)
引取速度 :1500m/分
【0054】
(延伸条件)
延伸機供給ロール :55℃
延伸ピン :なし
ホットプレート温度:130℃
延伸ロール温度 :非加熱(室温)
延伸比 :延伸張力が1に記載のものとなるように設定
リラックス率:2.6%
バルーニング張力 :0.08cN/dtex
巻取速度 :800m/分 巻量 :2.5kg/1パーン
【0055】
(延伸繊維物性)
繊度 :83.2dtex
沸水収縮率 :13.1%
仕上げ剤付着率 :0.8wt%
交絡数 :8ケ/m
パーンテーパー巻角度 :19度
延伸にあたっては、延伸張力が表1に示す値となるように、延伸倍率を異ならせた。
得られたポリエステル系複合繊維パーンは、温度35℃、相対湿度65%の恒温室に30日間エージングした後、仮撚加工を行った。エージング後のポリエステル系複合繊維パーンの物性および仮撚加工性を表1に示す。
【0056】
【表1】
Figure 0003827672
表1から明らかなように、延伸張力が本発明の範囲であれば、良好な解じょ性、仮撚加工性及び加工糸の染品位が得られた。
延伸張力が本発明の範囲外で高い場合には、解じょ性、仮撚加工性が不良であった。一方、延伸張力が本発明の範囲外で低い場合には、複合繊維の破断伸度が大きく、加工性は良いものの、加工糸の染品位が不良であった。
【0057】
〔実施例6〜9、比較例3及び4〕
本実施例では、巻取時のリラックス率と複合繊維の熱収縮応力発現開始温度が加工性に及ぼす効果について説明する。
本実施例及び比較実施例における延伸条件は、以下の通りである。
(延伸条件)
延伸機供給ロール :55℃
延伸ピン :なし
ホットプレート温度:130℃
延伸ロール温度 :非加熱(室温)
延伸張力 :0.25cN/dtex
巻取速度 :500m/分
巻量 :2.5kg/1パーン
(複合繊維パーンの物性)
繊度 :83.2dtex
破断強度 :2.7cN/dtex
破断伸度 :37%
10%伸長応力値の差 :0.05cN/dtex
沸水収縮率 :13.2%
仕上げ剤付着率 :0.7wt%
交絡数 :7ケ/m
パーンテーパーの巻角度 :19度
【0058】
複合繊維の巻取に当たり、トラベラーガイドとスピンドル回転数を変化させてバルーニング張力変化させ、リラックス率を表2に示すように異ならせた。
得られた複合繊維パーンは、温度30℃、相対湿度65%の恒温室に30日間エージングした。
仮撚加工糸の解じょ性及び仮撚加工性を表2に示す。
【0059】
【表2】
Figure 0003827672
【0060】
表2から明らかなように、リラックス率が本発明の範囲であれば、良好な解じょ性と仮撚加工性が達成される。また、得られた加工糸の染め品位は、斑がなく良好であった。ま
た、加工糸の捲縮特性も良好であった。
リラックス率が本発明の範囲外で、リラックス率が大きい場合には、巻取中にパーンに巻崩れが生じて延伸を中断せざるを得なかった。一方、リラックス率高い場合には、巻き硬度が高く、解じょ切れや仮撚切れが多発した。
複合繊維を仮撚して得られる仮撚加工糸は、以下に示すように優れた捲縮特性を有していた。
繊度 :84.5dtex
破断強度 :2.3cN/dtex
破断伸度 :42%
捲伸率(CE3.5 ):50%
伸縮弾性率 :92%
伸長回復速度 :32m/秒
【0061】
〔実施例10〜12、比較例5〜7〕
本実施例では、複合繊維パーンのエージング条件が仮撚加工性に及ぼす効果について説明する。
実施例2と同様の条件で紡糸した複合繊維を、延伸終了直後から表3に示す条件で保持した後に、複合繊維の熱収縮応力の測定及び仮撚加工を行った。
【0062】
【表3】
Figure 0003827672
表3から明らかなように、エージング条件が本発明の範囲であれば、仮撚加工において、良好な解じょ性、仮撚加工性を得ることができた。
【0063】
〔実施例13及び14、比較例8及び9〕
本実施例では、複合繊維パーンの巻角度が仮撚加工性に及ぼす効果について説明する。
実施例2と同様に紡糸し、延伸後巻き取るに際し、延伸機のリングレール計数制御装置のデジスイッチを変更することにより、複合繊維パーンの巻角度を表4に示すように異ならせた。
【0064】
【表4】
Figure 0003827672
表4から明らかなように、複合繊維パーンの巻角度が本発明の範囲であれば、良好な仮撚加工性が達成された。
一方、比較例8および9に示すように、複合繊維パーンの巻角度が本発明の範囲よりも高い場合には、巻崩れが多発し、高速仮撚が困難であった。
【0065】
〔実施例15〜17、比較例10〕
本実施例では、複合繊維の成分が異なる場合について説明する。
実施例2と同様にして複合繊維を得た。
但し、実施例15においては高粘度成分として固有粘度1.3のPTTを用い、低粘度成分として5−ナトリウムスルホイソフタル酸を2モル%共重合した固有粘度0.7のPTTを用いた。
実施例16においては高粘度成分として固有粘度1.3のPTTを用い、低粘度成分として固有粘度0.9のPBTを用いた。実施例17においては、高粘度成分として固有粘度1.3のPTTを用い、低粘度成分として固有粘度0.51のPETを用いた。
比較例10は、固有粘度0.72と固有粘度0.5のPETを用いた。
得られた複合繊維の物性と仮撚加工糸の品位を表5に示す。
【0066】
【表5】
Figure 0003827672
比較例10で得られた複合繊維パーンは、解じょ性や仮撚加工性は良好であったが、仮撚加工糸は負荷時の伸縮伸長率が30%以下で、伸長回復速度12m/秒と劣るものであった。
【0067】
〔実施例18〜21、比較例11〜13〕
本実施例では、複合繊維の紡糸にあたり、2種類のポリエステル成分が合流した後の、吐出孔当たりの吐出条件の効果について説明する。
実施例2の紡糸において、吐出孔の孔径と孔長の比(L/D)、吐出孔の鉛直方向に対する傾斜角度、吐出時の平均固有粘度[η](dl/g)と吐出線速度V(m/分)の積を、表6に示すように異ならせて溶融紡糸を行った。
紡糸性及び得られた複合繊維パーンの仮撚加工性、加工糸の染め品位を表6に示す。
【表6】
Figure 0003827672
表6より明らかなように、本発明に示す範囲であれば、良好な紡糸性、加工性及び仮撚加工糸の染め品位が得られた。
【産業上の利用の可能性】
【0068】
本発明は、衣料用に適したポリエステル系複合繊維パーンとその製造方法を提供するもので、本発明のポリエステル系複合繊維パーンは、仮撚加工性に優れており、高速度の仮撚加工に供することができる。また、得られた加工糸は良好な捲縮特性と染品位を有し、織編物用途に好適な特性を有する。
なお、本発明の製造方法は、少なくとも1種類のポリエステル成分がPTTからなる複合繊維を2段階で製造する方法、即ち、紡糸、未延伸複合繊維の巻取り工程、それに続く延伸工程からなるポリエステル系複合繊維パーンの製造方法であり、延伸時の延伸張力、パーン形状に巻き取る際のリラックス率等を特定の範囲とし、更に、複合繊維パーンを特定の条件でエージングすることにより、仮撚加工性に優れたポリエステル系複合繊維パーンを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】複合繊維パーンの一例を示す概略図である。図1において、α:テーパー部、β:円筒部、γ:テーパー巻角度を示す。
【図2】熱収縮応力曲線の一例を示す図である。図2において、(i):曲線、(ii):曲線、(iii):ベースラインを示す。
【図3】本発明の製造に使用する紡糸口金の吐出孔の一例である。図3において、a:分配板、b:紡口、D:孔径、L:孔長、θ:傾斜角を示す。
【図4】本発明の製造に使用する紡糸設備の一例を示す概略図である。
【図5】本発明の製造に使用する延伸機の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
【0070】
1 ポリマーチップ乾燥機
2 押出機
3 ポリマーチップ乾燥機
4 押出機
5 ベンド
6 ベンド
7 スピンヘッド
8 スピンパック
9 紡糸口金
10 マルチフィラメント
11 非送風領域
12 冷却風
13 引取ゴデットロール
14 引取ゴデットロール
15 未延伸糸パッケージ
16:仕上げ剤付与装置
17:供給ロール
18 延伸ピン
19 ホットプレー
20 延伸ロール
21 トラベラーガイド
22 延伸糸パーン

Claims (9)

  1. 2種類のポリエステル成分がサイド−バイ−サイドに貼り合わされた単糸からなり、該単糸を構成する少なくとも1種類のポリエステル成分が、90モル%以上がトリメチレンテレフタレートの繰り返し単位からなるポリトリメチレンテレフタレートである複合繊維が、下記(1)〜(4)を満足するパーン形状に巻かれていることを特徴とするポリエステル系複合繊維パーン。
    (1)複合繊維パーンの巻量が1kg以上である。
    (2)複合繊維パーンのテーパー巻角度が15〜21度である。
    (3)複合繊維パーン円筒部の巻硬度が80〜90である。
    (4)複合繊維の熱収縮応力発現開始温度が60〜80℃である。
  2. 2種類のポリエステル成分がサイド−バイ−サイドに貼り合わされた単糸からなり、該単糸を構成する少なくとも1種類のポリエステル成分が、90モル%以上がトリメチレンテレフタレートの繰り返し単位からなるポリトリメチレンテレフタレートである複合繊維が、下記(1)〜(6)を満足するパーン形状に巻かれていることを特徴とするポリエステル系複合繊維パーン。
    (1)複合繊維パーンの巻量が1kg以上である。
    (2)複合繊維パーンのテーパー巻角度が15〜21度である。
    (3)複合繊維パーン円筒部の巻硬度が80〜90である。
    (4)複合繊維パーン円筒部における表面の凹凸差が250μm以下である。
    (5)複合繊維の繊維−繊維間動摩擦係数が0.20〜0.35である。
    (6)複合繊維の熱収縮応力発現開始温度が60〜80℃である。
  3. 複合繊維の繊維−繊維間動摩擦係数の糸長方向での最大値と最小値の差が0.05以内であることを特徴とする請求項2に記載のポリエステル系複合繊維パーン。
  4. パーンの巻密度が0.90〜1.10g/cm3であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の複合繊維パーン。
  5. 複合繊維の伸長−応力測定において、10%伸長応力値の最大値と最小値の差が0.30cN/dtex以内であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポリエステル系複合繊維パーン。
  6. 複合繊維の破断伸度が30〜50%であることを特徴とする請求項1〜
    5のいずれかに記載のポリエステル系複合繊維パーン。
  7. 複合繊維に3.5×10-3cN/dtexの荷重を掛けて測定される捲縮率(CE3.5)の最大値と最小値の差が10%以内であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のポリエステル系複合繊維パーン。
  8. 複合繊維の異型度が1〜5であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のポリエステル系複合繊維パーン。
  9. 複合繊維を構成する単糸の2種類の成分が両方とも、少なくとも90モル%以上がトリメチレンテレフタレートの繰り返し単位からなるポリトリメチレンテレフタレートであり、複合繊維の熱収縮応力が0.1〜0.24cN/dtexであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のポリエステル系複合繊維パーン。
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