JP2006002313A - 複合繊維及びその製造方法 - Google Patents

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Takao Abe
孝雄 阿部
Tadashi Koyanagi
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Abstract

【課題】 バンド状斑やスジ状欠点がなく、ソフトな風合いとストレッチ性を有するポリトリメチレンテレフタレート系複合繊維とその製造方法。
【解決手段】 単糸を構成する少なくとも一方の成分がポリトリメチレンテレフタレートであり、下記(1)〜(5)を満足するサイド−バイ−サイド型、または偏芯鞘芯型ポリトリメチレンテレフタレート系複合繊維。 (1)単糸の断面形状が、扁平度1.2〜6(2)構成する単糸の断面積比が、最大と最小で2.0以下(3)繊度変動値U%が1.5%以下で、かつ、繊度変動周波数解析による30〜80mの周期における変動係数CV値が0.5%以下(4)イナート法で測定される繊度変動値U%チャートにおいて、糸長方向に連続した波形の山と谷の差が平均デシテックスに対して8%以下(5)9×10-3cN/dtex負荷荷重の下に90℃で乾熱処理した後の伸縮伸長率(DCE10)が10〜40%
【選択図】 なし

Description

本発明は織物用途に適したポリトリメチレンテレフタレート系複合繊維及びその製造法に関する。更に詳しくは、カバーファクターが大きな高密度織物の経糸及び/又は緯糸に使用した際に、バンド状斑やスジ状欠点を発生することなく、優れた品位とソフトな風合い及び高いストレッチ特性を発現するポリトリメチレンテレフタレート系複合繊維及びそれを工業的に安定に製造する方法に関する。
近年、編織物なかでもストレッチ性能を付与したストレッチ編織物が、その着用感から強く要望されている。かかる要望を満足するために、例えば、ポリウレタン系の繊維を混繊することにより、ストレッチ性を付与した編織物が多数用いられている。しかし、ポリウレタン系繊維は、ポリエステル系染料に染まり難いため染色工程が煩雑になることや、長期間の使用時に脆化し、性能が低下するなどの問題がある。
こうした欠点を回避する目的で、ポリウレタン系繊維の代わりに、ポリエステル系繊維の捲縮糸の応用が検討されている。近年、ポリトリメチレンテレフタレート(以下、「PTT」と称す)の伸長回復性に着目して、PTT系捲縮糸が提案されている。特に、2種類のポリマーをサイド−バイ−サイド型または、偏芯的に貼合わせて、熱処理後に捲縮を発現させる潜在捲縮繊維が多数提案されている。
特許文献1、2には、少なくとも一方の成分にPTTを用いるか、両方の成分に固有粘度の異なるPTTを用いたサイド−バイ−サイド型2成分系複合繊維、および偏芯鞘芯型複合繊維(以下、両者を含めて、PTT系複合繊維と呼称する)が開示されている。このPTT系複合繊維はソフトな風合いと、良好な捲縮発現特性を有することを特徴としている。これらの先行技術には、伸縮性と伸長回復性を有し、この特性を活かして種々のストレッチ編織物、或いは嵩高性編織物への応用が可能であることが記載されている。
特に特許文献2には、沸水処理以前にも高い捲縮を有し、嵩高性に優れるPTT系複合繊維が開示されているが、しかし、該特許文献に開示される複合繊維は、カバーファクターが2000以上の高密度織物に使用すると、楊柳調のシボは解消されるものの、染色後の織物にバンド状の染め斑が生じ、この分野への展開が制約される問題があった。
一方、特許文献3にはPTT系複合繊維のウースター斑(U%)を2.0%以下とすることにより、美しい布帛表面を得ることが開示されている。しかし、単にウースター斑が2.0%以下であっても、織物にバンド状の染め斑が発生する場合がある。ウースター斑の測定において、該特許文献に開示されるようなノーマルモードで糸長50〜100mについての斑を測定するだけでは、高密度織物の染め品位と一致しないことが本発明者らの研究で明らかになった。即ち、PTT系複合繊維は、溶融粘性が異なる2つの成分を接合させるために、糸長方向で不規則な繊度変動が生じる場合があり、これらのさらなる改良が求められていた。こうした糸長方向の不規則な繊度変動は、少なくとも糸長約2000mにわたってウースター斑を測定しなければ判明しないことが明らかになった。
更に、特許文献4には雪だるま型や楕円型などの扁平断面を有するPTT系複合繊維が開示されている。しかし、該特許文献に開示されるような雪だるま型や楕円型の断面は、接合面が糸長方向に不均一となり易く、その結果、複合繊維を構成する単糸の断面積が不揃いになる。このような不均一性のために、繊度変動値U%が1.5%を越えたり、糸長方向に繊度が変動し、バンド状の欠点が生じることが明らかになった。
従って、高密度織物に使用してバンド状斑や、スジ状欠点の発生がなく、良好な表面平坦性と表面品位を有し、しかも適度なストレッチ性を呈することができるPTT系複合繊維の出現が強く求められていた。
特公昭43−019108号公報 特開2002−061031号公報 特開2001−055634号公報 特開2002−180332号公報
本発明の課題は、良好なストレッチ性を有するPTT系複合繊維において、それを用いたカバーファクターが大きい高密度織物を織成する際、バンド状斑やスジ状欠点の発生による表面品位欠点のない複合繊維を提供することにある。更に、良好な表面平坦性、表面品位を有し、しかも高いストレッチ性を呈することができるPTT系複合繊維及びその製造法を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、PTT系複合繊維の製造において、ポリマー吐出条件と冷却条件を特定することにより、前記繊度変動値U%と変動係数CV値が飛躍的に改良されることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、
(1)2つのポリエステル成分がサイド−バイ−サイド型、または偏芯鞘芯型に貼り合わされた単糸群からなり、単糸を構成する少なくとも一方の成分がポリトリメチレンテレフタレートであり、下記(a)〜(e)の要件を満足することを特徴とするポリトリメチレンテレフタレート系複合繊維。
(a)単糸の断面形状が、扁平度1.2〜5
(b)構成する単糸の断面積比が、最大と最小で2.0以下
(c)繊度変動値U%が1.5%以下で、かつ、繊度変動周波数解析による30〜80mの周期における変動係数CV値が0.5%以下(但し、繊度変動値U%の測定は、糸長2000mにわたり測定する)
(d)イナート法で測定される繊度変動値U%チャートにおいて、糸長方向に連続した波形の山と谷の差が平均デシテックスに対して8%以下(但し、繊度変動値U%の測定は、糸長2000mにわたり測定する)
(e)9×10-3cN/dtex負荷荷重の下に90℃で乾熱処理した後の伸縮伸長率(DCE10)が10〜50%
(2)乾熱収縮応力の極値温度が155〜210℃であることを特徴とする上記(1)に記載のポリトリメチレンテレフタレート系複合繊維。
(3)乾熱収縮応力値が0.05〜0.24cN/dtexであることを特徴とす上記(1)又は(2)に記載のポリトリメチレンテレフタレート系複合繊維。
(4)単糸を構成する両方の成分がポリトリメチレンテレフタレートであることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載のポリトリメチレンテレフタレート系複合繊維。
(5)2つのポリエステル成分がサイド−バイ−サイド型、または偏芯鞘芯型に貼り合わされた単糸群からなり、単糸を構成する少なくとも一方の成分がポリトリメチレンテレフタレートである複合繊維を製造するに際し、以下の(A)〜(D)の要件を満足することを特徴とするポリトリメチレンテレフタレート系複合繊維の製造方法。
(A)2つのポリエステル成分の固有粘度差が、0.1〜0.9で溶融し、
(B)各成分の吐出孔あたりのポリマー吐出線速度を、2〜9m/分で吐出し、
(C)2つの成分を別々の孔より吐出した後合流させ、
(D)紡口面から冷却開始までの保温領域を50〜150mmで且つ、冷却風吹き出し面から繊維までの距離を1〜20mmとする。
である。
本発明はカバーファクターが大きな高密度織物の経糸及び/又は緯糸に使用した際に、バンド状斑やスジ状欠点を発生することなく、優れた品位とソフトな風合い及び高いストレッチ特性を発現するポリトリメチレンテレフタレート系複合繊維及びそれを工業的に安定に製造できる効果を有する。
本発明について、以下に具体的に説明する。
本発明においては、2つのポリエステル成分がサイド−バイ−サイド型、または偏芯鞘芯型に貼り合された単糸群からなる複合繊維で、単糸を構成する少なくとも一方の成分がPTTであり、他方の成分が他のポリエステルからなるPTT系複合繊維を対象とする。即ち、PTTと他のポリエステルの組み合わせや、PTT同士の組み合わせを対象とする。
本発明におけるPTT系複合繊維を構成する単糸の少なくとも一方は、PTTホモポリマー、または10モル%以下のその他のエステル繰り返し単位を含む共重合ポリトリメチレンテレフタレートである。
共重合成分の代表例は、以下のようなものが挙げられる。
酸性分としては、イソフタル酸や5−ナトリウムスルホイソフタル酸に代表される芳香族ジカルボン酸、アジピン酸やイタコン酸に代表される脂肪族ジカルボン酸等々である。グリコール成分としては、エチレングリコール、ブチレングリコール、ポリエチレングリコール等々である。また、ヒドロキシ安息香酸等のヒドロキシカルボン酸もその例に含まれる。これらの複数が共重合されていても良い。
PTT系複合繊維を構成する単糸の他のポリエステル成分としては、PTTの他、ポリエチレンテレフタレート(以下、「PET」と称す)、ポリブチレンテレフタレート(以下、「PBT」と称す)、またはこれらに第3成分を共重合させたものを用いられる。
共重合成分の代表例は、以下の如きものが挙げられる。
第3成分としては、酸性分としてイソフタル酸や5−ナトリウムスルホイソフタル酸に代表される芳香族ジカルボン酸、アジピン酸やイタコン酸に代表される脂肪族ジカルボン酸等々である。グリコール成分としては、エチレングリコール、ブチレングリコール、ポリエチレングリコール等々である。また、ヒドロキシ安息香酸等のヒドロキシカルボン酸もその例に含まれる。これらの複数が共重合されていても良い。
本発明に使用するPTTポリマーの製造方法は、公知のもので良い。溶融重合のみで所定の固有粘度に相当する重合度とする1段階法や、一定の固有粘度までは溶融重合で重合度を上げ、続いて固相重合で所定の固有粘度に相当する重合度まで上げる2段階法などである。後者の固相重合を組み合わせる2段階法であることが、環状ダイマーの含有率を減少させる目的から好ましい。
1段階法で重合度を所定の固有粘度とする場合には、紡糸に供給する以前に抽出処理などにより環状ダイマーを減少させておくことが望ましい。
本発明に使用するPTTポリマーは、トリメチレンテレフタレート環状ダイマーの含有率が2.5重量%以下であることが好ましい。トリメチレンテレフタレート環状ダイマーの含有率は、1.1重量%より少ないことが更に好ましい。更に好ましいトリメチレンテレフタレート環状ダイマー含有率は、1.0重量%以下である。
本発明においては、単糸を構成する成分が2成分ともにPTTであることが好ましい。成分の両方がPTTであると、優れたストレッチバック性が発現できる。両方の成分がPTTである場合には、トリメチレンテレフタレート環状ダイマーの含有率が、いずれも1.1重量%以下のものを使用することが、複合繊維中の環状ダイマー含有率を低減させる目的から望ましい。
本発明におけるPTT系複合繊維の平均固有粘度は、0.6〜1.2dl/gの範囲であることが好ましい。平均固有粘度が0.6dl/g未満では、得られる複合繊維の強度が低く、布帛の機械的強度が低下し強度を要求されるスポーツ用途などへの使用が制約される。平均固有粘度が1.2dl/gを越えると、複合繊維の製造段階で糸切れが生じ、安定した製造が困難となる。好ましい平均固有粘度は0.7〜1.2dl/gの範囲である。また、そのときの両成分の固有粘度差が0.1〜0.9dl/gで、且つ、平均固有粘度が0.8〜1.2dl/gの範囲であることが更に好ましい。
本発明において、2つのポリエステル成分の単糸断面における配合比率は、高粘度成分と低粘度成分の比率が40/60〜70/30であることが好ましい。高粘度成分の比率が40%未満になると、糸の強度が2cN/dtex未満となり、布帛の引き裂き強度が不十分となる。また、高粘度成分の比率が70%より大きいと捲縮性能が低下する。更に好ましい配合比率は、45/55〜65/35である。
本発明において、複合繊維を構成する単糸の断面形状が、扁平度1.2〜5であることが必要である。扁平度が1.2未満であると伸縮伸長率が小さくなり、織物のストレッチ性が不足する。また、扁平度が5超えて大きいとU%が1.5%より大きくなり、織物品位が悪くなる。好ましい扁平度は1.5〜4の範囲である。
本発明において、複合繊維を構成する単糸の断面積比が、最大最小で2.0以下であることが必要である。断面積比が2.0を超えて大きいと糸長方向の捲縮ばらつきが大きくなり、布帛の表面品位が低下する。好ましい断面積比は1.5以下である。
本発明において、ノーマル法で測定される繊度変動値U%が1.5%以下であることが必要である。繊度変動値U%が1.5%を超えると織物にした際、表面の斑が目立ち品位欠点となる。
本発明において、繊度変動周波数解析による30〜80mの周期における変動係数CV値が0.5%以下であることが必要である。CV値が0.5%より大きいと織物にした際バンド状の斑になり品位が悪くなる。
本発明において、イナート法で測定される繊度変動値U%チャートにおいて、糸長方向に連続した波形の山と谷のデシテックスの差が8%以下であることが必要である。糸長方向に連続した山と谷のデシテックスの差が8%を超えて大きいと織物にした際、その部分がバンド状の斑となり、品位欠点となる。
図1に、イナートモードで測定した糸長方向に繊度変動が発生した従来技術による複合繊維のチャートを示す。図2には、同様の測定で繊度変動が解消された本発明のPTT系複合繊維のチャートを示す。本発明においては、図2に示すような、長い糸長にわたってイナートモードで測定された繊度変動が解消されたPTT系複合繊維とすることにより初めて、織物にバンド状の染め斑が発生することがなく、織物品位が良好とすることができる。
本発明において、乾熱収縮応力の極値温度が155〜210℃であることが好ましい。乾熱収縮応力の極値温度が155℃未満だと、巻き取られたPTT系複合繊維が、経時的に収縮して巻締りを生じ、解舒張力の変動をきたし、織物にシボやパッカリングが発生し、品位が低下することがある。また、極値温度が210℃を超えるものは製造が困難である。更に好ましい乾熱収縮応力のの極値温度は、160〜200℃である。
本発明において、乾熱収縮の極値応力は0.05〜0.24であることが好ましい。乾熱収縮応力値が0.24cN/dtexを越えると、巻き取られたPTT系複合繊維が、経時的に収縮して巻締りを生じ、解舒張力の変動をきたし、織物にシボやパッカリングが発生し、品位が低下することがある。乾熱収縮応力値が0.05cN/dtex未満では、PTT系複合繊維の製造時に、安定した巻取が困難となる。更に好ましい乾熱収縮応力値は、0.05〜0.20cN/dtexである。
本発明のPTT系複合繊維は、9×10-3cN/dtexの負荷荷重の下で乾熱処理した後の伸縮伸長率(DCE10)が10〜40%であることが必要である。伸縮伸長率(DCE10)が10%未満では、織物のストレッチ率が小さくなる。伸縮伸長率(DCE10)が40%を超えると、捲縮が強すぎて織物の表面品位が悪くなる。好ましい伸縮伸長率(DCE10)は13〜30%である。
本発明のPTT系複合繊維は、破断伸度が25〜40%であることが好ましい。破断伸度が25%未満では、延伸切れが発生し工業的に安定した製造が困難となる。また、破断伸度が40%を越えると、破断強度が約2cN/dtex以下となり、織物の引き裂き強度が低下する。更に好ましい破断伸度は25〜35%である。
本発明のPTT系複合繊維の繊度や単糸繊度は、特に限定されないが、繊度は20〜300dtex、単糸繊度は0.5〜20dtexが使用される。また、単糸断面形状は特に限定されるものではなく、丸、Y、W字状の異型断面や、中空断面形状などであってもよい。
本発明のPTT系複合繊維には、本発明の効果を妨げない範囲で酸化チタン等のつや消し剤や、熱安定剤、酸化防止剤、制電剤、紫外線吸収剤、抗菌剤、種々の顔料等の添加剤を含有または共重合成分として含んでいても良い。
以下、本発明の製造方法について説明する。
本発明の製造方法においては、2つのポリエステル成分の固有粘度差が0.1〜0.9dl/gで溶融紡糸することが必要である。
固有粘度差が0.1未満であると、織物とした場合に、十分なストレッチ性や回復性が得られない。また、固有粘度差が0.9dl/gを越えると、紡口設計や吐出条件を変更しても、吐出時の糸曲がりや孔汚染が十分に解消されず、PTT系複合繊維の繊度変動が大きくなり好ましくない。好ましい固有粘度差は0.2〜0.6dl/gである。両方の成分がPTTである場合には、固有粘度差は0.1〜0.4であることが好ましい。
本発明の製造方法においては、紡口面から冷却開始までの保温領域を50〜150mmとすることが必要である。
保温領域が50mm未満であるとU%が1.2%より大きくなると共に、破断強度が低下する。保温領域が150mmを超えるとU%波形の高低差が8%より大きくなる。保温領域の好ましい長さは70〜130mmである。
本発明の製造方法においては、冷却風吹き出し面から繊維までの距離を1〜20mmとする必要がある。冷風吹き出し面から繊維までの距離が1mm未満であると糸が冷風吹き出し面に接触し、糸切れが発生する。また、20mmを超えて大きいと冷風が繊維に届くまでに拡散され、均一な冷却ができなくなり、U%の値が1.2%より大きくなったり、U%波形高低差が8%を超える。
本発明の製造方法では、各成分の紡口吐出線速度が2〜9m/分であることが必要である。線速度が2m/分未満となるとU%の波形が大きくなり、連続した波形の山と谷の差が8%を超える。また、線速度が9m/分を超えると紡口孔周辺が汚れるため、安定した紡糸ができなくなる。好ましい吐出線速度範囲は4〜8m/分である。
本発明の製造方法においては、冷却風の風速時間変化が0.05m/秒以下であることが必要である。風速時間変化が0.05m/秒を超えるとU%が悪化し、U%が1.2%より大きくなるかまたは連続した波形の山と谷の差が8%より大きくなる。
本発明の製造方法においては、紡口から吐出した糸条の集束位置を紡口面より50〜200cmにすることが好ましい。集束位置が50cm未満だと糸条の固化が不十分であるため、融着や糸切れが生じることがある。また、200cmを超えると糸揺れが激しくなり、U%不良、糸切れが生じることがある。更に好ましい集束位置は紡口面より80〜160cmである。
本発明の製造に用いる紡糸口金の吐出孔は、2つの成分を別々の孔より吐出した後合流させることが必要である。吐出前に2つの成分を合流させると溶融粘差に起因する糸曲りが発生するため、安定した紡糸が困難となる。また、それぞれの孔の間隔は0.1〜0.3mmが好ましい。また、合流させるための孔角度は10〜30度が好ましい。
図4に本発明に用いる紡糸口金の一例を示す。高粘度成分Aと低粘度成分Bを分配板(イ)を経由し紡糸口金(ロ)の別々のノズルより吐出し、その後、合流させる。
本発明の製造方法においては、紡糸、冷却した後、未延伸糸を一旦巻き取り、工程で延伸する2段階紡糸法でも紡糸、延伸を連続して行なう連続紡糸延伸法のどちらでも良いが、2段階法の方がストレッチ性が高く好ましい。ただし、連続紡糸延伸法は未延伸糸の経時変化の影響を排除できる点においては有利である。 本発明の製造方法において、連続紡糸延伸法を用いる場合、巻取速度を4000m/分以下で巻取ることが好ましい。巻取速度が4000m/分を越えると、巻取後のパッケージが経時的に収縮し、パッケージの端部に起因する周期的斑が発生し、織物の品位が低下することがある。更に好ましい巻取速度は2500〜3800m/分である。
本発明の製造方法においては、紡糸速度を1000〜3000m/分で紡糸し、延伸後、熱処理することが好ましい。紡糸速度が1000m/分未満では、織物の染め品位が低下することがある。紡糸速度が3000m/分を越えると、延伸後のPTT系複合繊維の破断強度が約2cN/dtex以下となり、強度を要求される分野への展開が制約されることがある。更に好ましい紡糸速度は、1500〜2500m/分である。
本発明の製造方法には、以下に述べる紡糸口金および延伸条件以外は公知の2軸押出機を有する複合紡糸用設備を用いて製造することができる。
図5及び図6に、本発明の製造方法に用いる複合紡糸設備の模式図を示す。
まず、一方の成分を乾燥機1で20ppm以下の水分率までに乾燥されたPTTペレットを250〜260℃の温度に設定された押出機2に供給し溶融する。他方の成分を同様にして、乾燥機3および押出機4により溶融する。
溶融PTTは、その後ベンド5及び6を経て250〜265℃に設定されたスピンヘッド7に送液され、ギヤポンプで別々に計量される。その後、スピンパック8に装着された複数の孔を有する紡糸口金9で2種の成分が合流し、サイド−バイ−サイド貼り合わせた後、糸10として紡糸チャンバー内に押し出される。 紡口直下に設けた保温領域11を通過した後、紡糸チャンバー内に押し出されたPTT糸10は、冷却風12によって室温まで冷却され固化し、所定の速度で回転する引取ゴデットロール13、14によって所定の繊度の未延伸糸パッケージ15として巻き取られる。未延伸糸15は、引取ゴデットロール13に接する前に、仕上げ剤付与装置16によって仕上げ剤が付与される。
本発明の製造法において、未延伸繊維に付与する仕上げ剤は、水系エマルジョンタイプが使用される。
仕上げ剤の水系エマルジョンの濃度は、15重量%以上好ましくは20〜35重量%が採用される。
未延伸糸の製造においては、巻取速度を3000m/分以下で巻き取ることが好ましい。より好ましい巻取速度は、1000〜2000m/分であり、更に好ましくは1200〜1800m/分である。
未延伸糸は、次に延伸工程に供給され、図6のような延伸機で延伸される。延伸工程に供給するまでに、未延伸糸の保存環境は、雰囲気温度を10〜25℃、相対湿度75〜100%に保っておくことが好ましい。
また、延伸機上の未延伸繊維は延伸中を通してこの温度、湿度に保持することが好ましい。
延伸機上では、まず未延伸糸パッケージ15は45〜65℃に設定された供給ロール17上で加熱され、供給ロール17と延伸ロール20との周速度比を利用して所定の繊度まで延伸される。繊維は延伸後あるいは延伸中に、100〜180℃に設定されたホットプレート19に接触しながら走行し、緊張熱処理を受ける。延伸ロールを出た繊維はスピンドルによって撚りをかけられながら、延伸糸パーン22として巻取る。
より好ましくは、供給ロール温度は50〜60℃、更に好ましくは52〜58℃である。
本発明では、必要に応じて、延伸ロール17とホットプレート19の間に延伸ピン18を設け、延伸を行っても良い。
延伸ロール19を出た延伸糸は、トラベラーガイド21によりバルーンを形成しつつ延伸糸パーン22に巻き取られる。
本発明において、延伸張力を0.2〜0.5cN/dtexとすることが好ましい。延伸張力は、引取ゴデットロール14と延伸ゴデットロール15(図5では加熱ゴデットロールと同じ)間の張力である。延伸張力が0.2cN/dtex未満では、PTT系複合繊維の強度が約2cN/dtex未満となり機械的強度が不足する。延伸張力が0.4cN/dtexを越えると、毛羽が増加し安定した紡糸が困難となる。好ましい延伸張力は0.2〜0.4cN/dtexである。延伸張力は、引取ゴデットロールと延伸ゴデットロールの周速度比、即ち延伸比と、引取ゴデットロールの温度を選定することにより決定することができる。
本発明のPTT系複合繊維を用いた織物は、厚地用途に適性がある。例えば、デニム等に用いると、屈曲時の圧迫感がなく、優れた衣服着用感が得られる。
本発明のPTT系複合繊維を織物に用いる際は、無撚のままでもよく、または収束性を高める目的で、交絡もしくは撚りを付与しても良い。撚りを付与する場合には、仮撚方向と同方向もしくは異方向に撚りを付与することが採用される。この場合、撚係数を5000以下にすることが好ましい。
撚係数は次式で表される。
撚係数k=撚数T(回/m)×(仮撚加工糸の繊度;dtex)1/2
本発明のPTT系複合繊維は、単独で使用しても良く、または、他の繊維と複合して使用しても本発明の効果を発揮できる。複合は、長繊維のままでも、あるいは短繊維として使用してもよい。複合する他の繊維としては、例えば他のポリエステル繊維やナイロン、アクリル、キュプラ、レーヨン、アセテート、ポリウレタン弾性繊維などの化合繊や、綿、麻、絹、ウールなどの天然繊維が選ばれるが、これらに限られるものではない。また、複合は長繊維でも短繊維であっても良い。
または複合繊維と他の繊維とを混繊複合した織物とするには、混繊複合糸は、他の繊維をインターレース混繊、インターレース混繊後延伸仮撚、どちらか一方のみ仮撚しその後インターレース混繊、両方別々に仮撚後インターレース混繊、どちらか一方をタスラン加工後インターレース混繊、インターレース混繊後タスラン加工、タスラン混繊、等の種々の混繊方法によって製造することができる。かかる方法によって得た混繊複合糸には、交絡度が10個/m以上、好ましくは15〜50個/m付与することが好ましい。
以下に実施例などを用いて本発明を更に具体的にに説明する。なお、実施例などにおいて行った物性の測定方法及び測定条件を説明する。
(1)固有粘度
固有粘度[η]は、次式の定義に基づいて求められる値である。
[η]=lim(ηr−1)/C
C→0
定義式中のηrは、純度98%以上のo−クロロフェノール溶媒で溶解したPTTポリマーやPETポリマーの稀釈溶液の35℃での粘度を、同一温度で測定した上記溶媒の粘度で除した値であり、相対粘度と定義されているものである。Cは、g/100mlで現されるポリマー濃度である。
(2)繊度変動値U%・U%波形高低差・繊度変動周波数解析
以下の方法で繊度変動値チャート(グラフ;Diagram Mass)を求めると同時にU%を測定する。
測定器 イブネステスター(ツエルベガーウースター社製 ウースターテスター UT−4)
測定条件
測定法 ノーマル
糸速度 100m/分
ディスクテンション強さ(Tension force) 10%
撚り(Twist) S 8000回/min
測定糸長 2000m
スケール ±10%
・繊度変動値U%
変動チャート及び表示される変動値を直読した。
・U%波形高低差
測定法をイナートにし、糸長2000mとする以外は(2)と同条件で測定し、チャートを取る。その後、糸長方向に連続した山と谷の高低差で最大のものを読み取る。
・繊度変動周波数解析
イヴネステスターに付属の繊度変動周波数解析ソフトを用い上記条件で2000m測定し、周期とCV値を読む。
(3)冷風速度時間変動
冷風吹き出し板の中央部を風速計クリモマスター6543(日本カノマックス製)で5分間測定し、チャートを書かせる。この間の風速最大値と最小値を読み、その差を冷風速度時間変動とする。
(4)乾熱収縮応力値
熱応力測定装置(カネボウエンジニアリング社製、商品名KE−2)を用いて測定した。
繊維を約20cm長の長さに切り取り、これの両端を結んで輪をつくり測定器に装填する。初荷重0.05cN/dtex、昇温速度100℃/分の条件で測定し、熱応力の温度変化をチャートに書く。熱収縮応力は、高温域で山型の曲線を描く。このピーク値の読み取り値(cN)から、下記式で求められる値を乾熱収縮応力値とした。
乾熱収縮応力値(cN/dtex)=
(ピーク値の読み取り値 cN)/(dtex×2)−初荷重(cN/dtex)
また、このピーク値を示す温度を極値温度とした。
(5)9×10-3cN/dtexの負荷荷重の下で乾熱処理した後の伸縮伸長率(DCE10)
糸を周長1.125mの検尺機で10回かせ取りし、9×10-3cN/dtexの荷重を掛けた状態で、乾熱で30分間熱処理する。処理後、JIS−L−1013に定められた恒温恒湿室に一昼夜静置した。次いで、かせに以下に示す荷重を掛けてかせ長を測定し、以下の式から伸縮伸長率を測定する。
9×10-3cN/dtexの負荷荷重の下で乾熱処理した後の伸縮伸長率(DCE10)% =〔(L2−L1)/L1〕×100
但し、L1=2×10-3cN/dtex荷重付加時のかせ長
L2=0.09cN/dtex荷重付加時のかせ長
(6)紡糸安定性
1錘当たり8エンドの紡口を装着した溶融紡糸−連続延伸機を用いて、各実施例ごとに2日間の溶融紡糸−連続延伸を行った。この期間中の糸切れの発生回数と、得られた複合繊維パッケージに存在する毛羽の発生頻度(毛羽発生パッケージの数の比率)から、以下のように判定した。
◎ ; 糸切れ0回、毛羽発生パッケージ比率 5%以下
○ ; 糸切れ2回以内、毛羽発生パッケージ比率 10%未満
× ; 糸切れ3回以上、毛羽発生パッケージ比率 10%以上
(7)織物の緯斑評価
織物の作成は以下のように行った。
経糸に84dtex/36fのPTT単一の繊維(旭化成「ソロ」)の無撚糊付け糸を用い、緯糸に本発明の各実施例および比較例の167dtex/72f複合繊維を用いて平織物を作成した。
経密度 90本/2.54cm
緯密度 72本/2.54cm
織機 津田駒工業社製 ウオータージェットルームZW−303
製織速度 450回転/分
得られた生機を、オープンソーパーにて95℃で連続精練後、120℃でシリンダー乾燥した後、液流染色機にて120℃で染色を行った。次いで、175℃で仕上、幅だし熱セットの一連の処理を行った。得られた織物を、熟練した検査技術者が検査し、緯の染め品位を以下のように判定した。
◎ ;シワやヒケ、斑などの欠点なく、極めて良好
○ ;シワやヒケ、斑などの欠点なく、良好
× ;シワやヒケ、斑のいずれかの欠点があり、不良
〔実施例1〜4、比較例1〜4〕
本実施例では、紡口面から冷却開始までの保温領域の長さ及び冷風速度の時間変動の効果について説明する。
一方の成分として、酸化チタンを0.4重量%含む極限粘度1.3のPTTと、他方の成分として酸化チタンを0.4重量%含む極限粘度0.9のPTTペレットを図5のような紡糸機及び図6のような延撚機を用いて、167dtex/72フィラメントPTT複合繊維パーンを製造した。
本実施例における紡糸条件は、以下の如くである。
(紡糸条件)
ペレット乾燥温度及び到達水分率 120℃、15ppm
押出機温度 A軸250℃
B軸250℃(PTT)
290℃(PET)
スピンヘッド温度 265℃(PTT/PTT複合)
275℃(PTT/PET複合)
ポリマー吐出量 延伸糸の繊度が56デシテックス
となるように各条件ごとに設定
非送風領域 125mm
冷却風条件 温度22℃、相対湿度90%
速度0.4m/sec
仕上げ剤 ポリエーテルエステルを主成分とす
る水系エマルジョン濃度20重量%
引取速度 1500m/分
(未延伸糸)
繊度 延伸後の繊度が56デシテックスと
なるように設定
水分含有率 0.5重量%
保管温度 22℃
(延伸条件)
延伸速度 800m/分
スピンドル回転数 8000回/分
延伸ロール温度 58℃
ホットプレート温度 140℃
インターレース圧力 交絡度に応じた圧力を設定
バルーニング張力 0.07cN/dtex
(延伸糸パーン)
繊度/フィラメント 167dtex/72f
巻量 2.5kg
撚数 20回/m
パーン硬度 84
ペレット乾燥温度及び到達水分率 110℃、15ppm
紡糸時の非送風領域長、冷風経時変動、冷風吹き出し面から繊維の距離、得られた繊維の物性、評価などを表1に示す。表1から明らかなように、保温領域の長さ、冷風速の時間変動が本発明の範囲であれば、得られる繊維は本発明の要件を満たし、それを緯糸に用いた織物は良好な品位を有する。
〔実施例5〜6、比較例5〜6〕
本実施例では、PTT系複合繊維の吐出線速度と繊維のU%の効果について説明する。
紡口孔径を変えた以外は実施例1と同じ条件で複合繊維を巻取った。
得られた複合繊維及び織物の物性を、表2に示す。
表2から明らかなように、吐出線速度が本発明の範囲であれば、良好なU%及び織物品位を示す。
〔実施例7〜9、比較例7〜8〕
本実施例においては、ポリマー固有粘度差の効果について説明する。
ポリマーの種類及び極限粘度を変更した以外は実施例1と同じ条件で複合繊維を巻き取った。
得られた複合繊維及び織物の物性を、表3に示す。
表3から明らかなように、ポリマー固有粘度差が本発明の範囲であれば、良好な紡糸性と織物ストレッチ性能を有する。
〔実施例10、比較例9〜10〕
本実施例においては、単糸断面形状の効果について説明する。
紡口形状を変更した以外は実施例1と同じ条件で複合繊維を巻き取った。
得られた複合繊維及び織物の物性を、表4に示す。
表4から明らかなように、扁平度が本発明の範囲である実施例10は良好な織物品位を示すが、偏平度が本発明の範囲外である比較例9、10は織物品位が悪いものとなった。
Figure 2006002313
Figure 2006002313
Figure 2006002313
Figure 2006002313
本発明によれば、織物の経糸及び/又は緯糸に使用した際に、バンド状斑やスジ状欠点を発生することなく、優れた品位とソフトな風合い及びストレッチ特性を発現することが可能なポリトリメチレンテレフタレート系複合繊維が提供でき、良好な表面品位とストレッチ性を有する織物に好適に利用できる。
イナート法で測定した従来の複合繊維のU%チャートの一例。 イナート法で測定した本発明の複合繊維のU%チャートの一例。 イヴネステスターで周波数解析を行なったチャート。 本発明の複合繊維を紡糸する際に使用する吐出孔の一例を示す概略図。 本発明の複合繊維を製造する紡糸設備の一例を示す概略図。 本発明の複合繊維を製造する延伸設備の一例を示す概略図。
符号の説明
1、3:ポリマーチップ乾燥機
2、4:押出機
5、6:ベンド
7:スピンヘッド
8:スピンパック
9:紡糸口金
10:マルチフィラメント
11:保温領域
12:冷却風
13:第1ゴデットロール
14:第2ゴデットロール
15:未延伸パッケージ
16:仕上げ剤付与装置
17:供給ロール
18:延伸ピン
19:ホットプレート
20:延伸ロール
21:トラベラーガイド
22:延伸パーン
23:交絡処理装置

Claims (5)

  1. 2つのポリエステル成分がサイド−バイ−サイド型、または偏芯鞘芯型に貼り合わされた単糸群からなり、単糸を構成する少なくとも一方の成分がポリトリメチレンテレフタレートであり、下記(a)〜(e)の要件を満足することを特徴とするポリトリメチレンテレフタレート系複合繊維。
    (a)単糸の断面形状が、扁平度が1.2〜5
    (b)構成する単糸の断面積比が、最大と最小で2.0以下
    (c)繊度変動値U%が1.5%以下で、かつ、繊度変動周波数解析による30〜80mの周期における変動係数CV値が0.5%以下(但し、繊度変動値U%の測定は、糸長2000mにわたり測定する)
    (d)イナート法で測定される繊度変動値U%チャートにおいて、糸長方向に連続した波形の山と谷の差が平均デシテックスに対して8%以下(但し、繊度変動値U%の測定は、糸長2000mにわたり測定する)
    (e)9×10-3cN/dtex負荷荷重の下に90℃で乾熱処理した後の伸縮伸長率(DCE10)が10〜50%
  2. 乾熱収縮応力の極値温度が155〜210℃であることを特徴とする請求項1に記載のポリトリメチレンテレフタレート系複合繊維。
  3. 乾熱収縮応力値が0.05〜0.24cN/dtexであることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリトリメチレンテレフタレート系複合繊維。
  4. 単糸を構成する両方の成分がポリトリメチレンテレフタレートであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリトリメチレンテレフタレート系複合繊維。
  5. 2つのポリエステル成分がサイド−バイ−サイド型、または偏芯鞘芯型に貼り合わされた単糸群からなり、単糸を構成する少なくとも一方の成分がポリトリメチレンテレフタレートである複合繊維を製造するに際し、以下の(A)〜(D)の要件を満足することを特徴とするポリトリメチレンテレフタレート系複合繊維の製造方法。
    (A)2つのポリエステル成分の固有粘度差が、0.1〜0.9で溶融し、
    (B)各成分の吐出孔あたりのポリマー吐出線速度を、2〜9m/分で吐出し、
    (C)タテ横寸法比が1.2以上の吐出孔より2つの成分を同時に吐出するか、または、2つの成分を別々の孔より吐出した後合流させ、
    (D)紡口面から冷却開始までの保温領域を50〜150mmで且つ、冷却風吹き出し面から繊維までの距離を1〜20mmとする。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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