JP3825912B2 - 電子機器の排気装置、これを用いた電子機器 - Google Patents

電子機器の排気装置、これを用いた電子機器 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、ファクシミリ、レーザープリンタ等の画像形成装置、あるいはOA機器や家電製品等の電子機器内の冷却、換気能力を維持しながら静音化することができるようにした電子機器の排気装置、及びこれを用いた電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
一般に、画像形成装置等の電子機器内部から発生する熱やオゾンの排気はファンによって行われ、排気口は装置側面のファンを設置した部分にファンの数だけ設けられている。また、最近ではファンの排気を画像形成装置の底面のみから行うものも開発されている。
【0003】
また、機器の軽量化による持ち運びやすさや、組み合わせの選択の幅を広げるために、複写器等の画像形成装置では、画像形成本体と、その下部のテーブルとに分割した形態で販売されているものがある。テーブルは、キャスター付きの給紙テーブル(給紙トレーが付いており、これを付けると給紙の段数が増えるもの)や、キャスター付きの消耗品の収納ボックス等のように、ユーザーの必要なものを選択でき、その上に画像形成装置本体を載せると、オペレーターが立って画像形成装置を操作するのにちょうど良い高さとなるようになっている。
【0004】
このように、装置本体とテーブルとに分割して設計され、別々に製造される電子機器については、例えば特開平6−132683号公報に開示の電子機器の冷却、換気装置のように、排気口を機器の底面の1箇所に設け、そこに大口径の排気ファンを1つ備えて、機内の集中排気を行い、吸気口も底面のみに設ければ、側面は密閉できて底面からの音の放射のみになるので低騒音化を図れ、底面のファンのフィルターを交換する時にはスイッチ操作のみでファンとフィルタが一体となったファンユニットが底面から手前に出て来て、容易に交換できるようにしたものや、特開平7−271272号公報に開示の画像形成装置のように、装置内部の排気ファンから装置本体の下面に設けた1つの排気口までダクトでつなぎ、排気口にファンとフィルタを設け、ダクトと本体カバーを一体化し、カバーにはファン用の開口以外に開口部をなくして静音化を図ったものや、特開平9−64569号公報に開示の電子装置のように、電子装置後面の内壁と外壁の間の排気流路に排気ファンを設け、排気流路の上部から下部へ排気するとともに、各ラックからの排気を排気流路の上部に集め、排気流路を通って底面の排気口から排気するようにし、排気流路内に消音板を設けて騒音を小さくするものがある。しかしながらこれら従来の装置では、装置本体の底面に集中排気の排気口とファンを設置した場合、下のテーブルが排気口を塞いでしまうので排気できないという問題がある。
【0005】
特開平6−324543号公報に開示の画像形成装置の排出装置のように、画像形成装置から排出される排気を、装置本体とは別体に構成した排気処理装置により処理することにより、装置本体の構成を小型化するとともに、騒音を低減させるようにしたものもある。しかしながらこの装置は、他には何の役にも立たない専用の排気処理装置を設置しなければならず、本体の小型化はできても、結局はシステム全体としての設置面積が増えるという不具合がある。
【0006】
そこで本発明は、装置本体とその下に設置するテーブルとに分割して構成される画像形成装置等の電子機器において、装置としての専有スペースは変わらず、装置本体の吸気、排気をそれぞれのファンユニットでテーブル内に配したダクトを使用して行い、吸気、排気のファンユニットの音を干渉させることによって静音化を図るとともに、スペースの少ない装置本体側ではなく、比較的スペースに余裕が取れるテーブル側にダクトを取り付けることにより、設計も容易な電子機器の排気装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る電子機器の排気装置のうち請求項1に係るものは、上記目的を達成するために、装置本体の下側に該装置本体を搭載するテーブルを備え、上記装置本体の内部で発生する熱やオゾン等を排気する電子機器において、上記装置本体内から上記テーブル面の排気口までつなぐダクトと、記テーブル底面の吸気口から上記装置本体内までつなぐダクトとを有し記テーブル底で上記吸気口と上記排気口とを同一平面で隣接して開口するようにるとともに、両ダクトの経路の長さに差を設け、該経路長差を、上記各ダクト内に配したファンユニットの発生する音の周波数の波長の半波長の奇数倍とし、上記テーブル底部近傍で、隣接して配置される上記両ダクトの接触面を、音の通過は許すが空気を通さない膜体で形成し、さらに上記テーブルの底面に設けた排気口と吸気口の間に、排気から吸気へのショートパスを防止する仕切り板を設けてなることを特徴とする。
【0008】
発明の請求項2に係る電子機器の排気装置は、上仕切り板を上記テーブルに収納可能とし、上記仕切り板の開閉検知手段と、警報発生手段と、電源投入時に上記仕切り板がテーブルに収納されている場合に上記警報発生手段から警報を発生させ、上記装置本体内にある熱源となる機器が動作しないように制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
また本発明の請求項3に係る電子機器の排気装置は、上記ダクトの経路を切り替える部材または上記ダクトの一部の移動によって上記ダクト長を変換する手段を備え、両ダクトの長さの差を、上記装置本体の稼動時と待機時とで切り替えることを特徴とする。
【0010】
また本発明の請求項4に係る電子機器の排気装置は、上記装置本体の稼働時の駆動音の発生周波数検出手段とを備え、発生周波数の最も高いレベルの周波数に合わせて、上記両ダクトの経路長の差を、発生する最も大きいレベルの周波数の波長の半波長の奇数倍になるように制御することを特徴とする。
【0011】
そして本発明の請求項5に係る電子機器は、上記請求項1から4のいずれかの電子機器の排気装置を用いたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。なお以下では本発明を画像形成装置に適用した例のみを説明するが、本発明がこのようなものに限定されることはない。
図1は、本発明を適用する対象となる比較的小型で低速の画像形成装置の例を示す正面図である。この画像形成装置は、装置本体1と、ユーザーが自由に選べる消耗品収納テーブル2、2段給紙テーブル3、大量給紙テーブル4等によって構成されている。装置本体1とこれらのテーブル2〜4は分割して設計、生産されている。またこれらテーブル2〜4には移動する時に便利なようにキャスター7が付けられている。このように分割された機械は運搬も分割して行えるので、軽くて扱いやすい。また、ユーザーの好みによって、単なる箱の消耗品収納テーブル2や、2段トレーが使える2段給紙テーブル3、紙サイズは1種類だが、大量に用紙をセットできる大量給紙トレーが付いた大量給紙テーブル6等、選択の幅が広がる。
【0013】
図2は、図1に示すような画像形成装置に設ける排気装置の一例を示す断面図である。この装置は、ファン8、9、12により機外に排気しているもので、装置の主要部である装置本体1とテーブル17(以下、テーブル2〜4をまとめて称する。)の背面部分に空気を流通させるダクトを配置するスペースを設けてある。ファン8、9によって排出される空気は、装置本体1の背面部分に設けたダクト10に排気され、本体1のダクト10の排気口14に向かう。排気口14は、テーブル17のダクト11の吸気口15につながっている。ダクト11も、テーブル17の背面部分に設けられている。排気はオゾンフィルタ13を通ってファン12に吸引され、排気口16から機外に排出される。オゾンフィルタ13とファン12がやや離れているのは、オゾンフィルタ13を通過した空気が整流化してから吸引しないとファンの羽根の回転で風を切る時に不要な騒音が発生するからである。すなわちこの装置では、装置本体1とテーブル17の背面部にダクトを配置するスペースを設けたので、その分機械が大きくなるが、排気は側面からではなく底面から行うので、壁に押し付けるように設置でき、壁から離して設置する必要があった側面から吸排気する場合とは異なり、専有面積は従来と変わらない。
【0014】
図3は本発明に係る電子機器の排気装置の一実施形態を装置背面側から透視して示す斜視図である。本実施形態では、ダクトは排気用ダクト10、11と、吸気用ダクト18、19に分かれている。排気ファン8、9から排気された熱やオゾンを含んだ空気は、ダクト10によって装置本体1内での一箇所に集められ、排気口14からテーブル17の吸気口15に向かう。そしてこの図では図示していない(図5参照)オゾンフィルタ13でオゾンを除去される。その後、排気ファン12によって吸引されてダクト11を通り、テーブル17底面の排気口16から機外に出る。装置本体1もテーブル17も側面には通気口はなく、機外につながっているのはテーブル17の底面の排気口16及び吸気口31だけである。吸気口31には仕切り板22が設けられている。
【0015】
吸気の場合は、テーブル17内に設けた吸気ファン20によってテーブル17の底面から行う。図3では図示していない(図5参照)エアフィルター32で粉塵が機内に入るのを防止している。外気はダクト19を通ってテーブル17の排気口24に出る。その空気はそのまま装置本体1の吸気口23から装置本体1のダクト18に入り、吸気ファン21から装置本体1の内部に入る。これによって、外気の供給が行われるので、機内の冷却、換気はスムーズに行われる。
【0016】
図4は装置本体1とテーブル17のジョイント部の要部のみを示す分解斜視図である。装置本体1は底面を見せた状態である。テーブル17には位置決めピン25が突設してあり、装置本体1の位置決め穴26に挿すことで自動的にセッティングできるようになっている。このセッティングの際、装置本体1の排気口14、吸気口23も、自動的にテーブル17上面に設けた吸気口15、排気口24に嵌合する。このようにすることで、上下に分割してある形態の機械もテーブル17を介して装置本体1の排気、吸気を外部と行うことが可能である。
【0017】
図5は、排気ファン12と吸気ファン20の音を干渉させて静音化する基本的な機構を示すための背面断面図である。排気ファン12と吸気ファン20は、同回転数で、騒音の音響パワーレベル、発生周波数が等しいものを使用する。ダクト11、19は、空気の流路であるが騒音伝搬部材の働きもする。そこでこれらダクト11の騒音伝搬距離をP1、ダクト19の騒音伝搬距離をP2に経路長差を設ける。本実施形態では、P1<P2としている。
【0018】
ここで、ダクト11、19の経路長差が、最も騒音レベルの高い周波数の音の波長λの半波長:λ/2の奇数倍になるとき、すなわち、M、Nを自然数として、
【数1】
P2−P1=(2N−1)×(λ/2)
【数2】
λ=v/mnM
が満足されるとき、ダクト11、19の端部の排気口16、吸気口31(これらは騒音出力口にもなっている)において波長λの音は互いに打ち消し合うように干渉する。
【0019】
またファン音の発生周波数は羽根による風切り音の周波数が支配的である。例えば、ファンの羽根枚数を8枚とすると、回転数m(rps:1秒間の回転数)、羽根枚数n、音速v=340(m/s)、発生するファンの基本周波数f(Hz)として、
【数3】
λ=v/f
【数4】
f=m×n
より、ファンが3000rpm時の基本周波数は
【数5】
(3000/60)×8=400Hz
であり、その波長は850mm、半波長は425mm、また二次の高調波の周波数は800Hz、その波長は425mm、半波長:212.5mmことによって、このファンを使用した場合、ダクト11、19の経路差を425mmに設定するとファンの基本周波数400Hzは干渉によって、打ち消される。
【0020】
ファンの騒音の周波数は、基本周波数だけではなく、基本周波数の自然数倍の高調波が発生することが多い。高調波の方が基本周波数よりも騒音レベルが高いことがあるので、予めファンの発生周波数を測定しておいて、一番高い騒音レベルの周波数に経路差を合わせると効果的である。そこで本実施形態では、開口部はテーブル17の下面だけなので、画像形成装置の下面から漏れる待機時のファンの音を干渉によって打ち消し、待機時の画像形成装置の静音化となる。
【0021】
図6は排気ファン12と吸気ファン20の音を干渉させて静音化する本発明の実施形態の構成を示す図5相当の背面断面図である。図5との違いは、先に示してあるように、吸気口31に仕切り板22を設けあること、及びダクト11と19の間に音波は通すが空気は通さない部材33を設置したことである。仕切り板22は、テーブル17の底面の吸気口31、排気口16の間に境をつけ、排気口16から出てきた熱気を含んだ空気が、直接吸気口31に入らないようにしている。その奥行き方向の幅は、テーブル17の奥行き幅の分だけあることが望ましい。
【0022】
ただし仕切り板22を設けると、テーブル17の底面の吸気口31、排気口16において、そこから漏れてくる音を干渉させることができなくなる。仕切り板22が邪魔をして、吸気口31、排気口16から漏れた音は干渉せずにそのまま出て来てしまうので、ダクト11、19の長さを変えた意味がない。そこで、ダクト11、19の間に、音響的にはつながっているが、空気は遮断する透過損失の極めて小さい膜体33、例えば極端に薄くした樹脂材料や強度のあるビニールシートを使用する。この透過損失の小さい膜体33を配置した場所で、排気ファン12と吸気ファン20の音を干渉させて打ち消すようにダクト11、19の長さを設定する。音を干渉させる原理は先の実施形態と同様であるので省略する。このような構成とすることにより、排気ファン12と吸気ファン20の音を干渉させて静音化し、しかも排気、吸気とも効率よく行える。なお図6中の30は鋼または磁石である。
【0023】
図7は、仕切り板22を部分的に示す斜視図である。仕切り板22の先端は支点27を中心にテーブル17の底面と床との間で回動できる。キャスター7を使用して機械を移動させる時に、仕切り板22が開いて床に接地しているままだと、引っかかって移動の妨げになるので、テーブル17の底面に設けた鋼または磁石30と仕切り板22に設けた磁石または鋼29の組み合わせによって、取っ手28をつかんでテーブル17の底面に近付けると、仕切り板22がテーブル17の底面に張り付き、移動のじゃまにならないようにすることができる。仕切り板22自体を鋼製の材料で形成してもよい。なお、仕切り板22の開閉機構は磁石と鋼の組み合わせに限ることはなく、仕切り板22を開閉できてテーブル17に固定できるものであれば何でもよい。
【0024】
また仕切り板22には上方へ伸びるセンサ用の突起34が設られており、テーブル17にはこの突起34を検知する仕切り板開閉検知手段35が配置されている。仕切り板開閉手段35は透過型フォトインタラプタからなり、センサ用の突起34が仕切り板開閉手段35に入った状態で仕切り板22が閉まっていると検知される。本実施形態では、仕切り板22が閉まっていると排気口16を塞ぐことになるが吸気口31を塞ぐようにしてもよい。どちらが塞がっていても装置本体1の換気は行えない。特に、装置本体1内に熱源がある場合、冷却用の空気を吸気できなかったり、熱気を排気できなくなると、異常温度上昇を起こし、装置が破損する。これを防ぐために、仕切り板22が閉じていると判断された時は何らかの警報を発し、熱源が動作しないように制御する。
【0025】
図8は、仕切り板22の開閉の制御装置50を示すブロック図である。この制御装置50は、メイン制御手段51、テーブル部制御手段52、操作部制御手段53、ACコントローラ54を有し、これらの制御手段はそれぞれCPUとその周辺LSI及びドライバ等で構成され、また各制御手段間でシリアル通信を行って同期制御を行うようにされている。メイン制御手段51には、画像形成時の作像及び転写紙にかかわる各種センサからの信号が入力され、転写紙搬送や作像のためのモータ、クラッチ、ソレノイド等の各種負荷を動作させるためのタイミング制御を行う。また、操作部制御手段53からのキー55の入力データや、キー55を介して設定されたモード、または紙詰まり等の装置の状態を表示器56に表示させる制御を行う。そして、仕切り板開閉検知手段35の信号によって、表示器56に、「仕切り板22が閉まっているので開いて下さい」等の表示が出るように制御する。この時、ブザーを設け、警報音を発生するようにしてもよい。またACコントローラー54は、定着ヒーター57のヒートローラの表面温度を制御する。仕切り板開閉検知手段35の信号によって仕切り板22が閉じていると判断された時は、定着ヒーター57に電流を送らない制御を行って事故を防ぐ。この時、仕切り板22を開かない限り画像形成動作はできないようにする。テーブル部制御手段52は、ダクトホームポジション検知手段58、ダクト駆動モータ59、ソレノイド60、ファン周波数検出手段61、吸気ファン20、排気ファン12等がつながれ、それぞれの検出手段から発せられた信号によって、各負荷を制御する。
【0026】
図9は、本発明に係る電子機器の排気装置の第2の実施形態を示す背面断面図である。本実施形態は、画像形成装置の稼動時と待機時によって、テーブル17の吸気ダクト19の長さを、ダクト切り換え手段36によって変化させるようにしたものである。待機時は、画像形成装置で動作しているものは、特に電子写真装置の場合は、排気ファン8、9、12、吸気ファン20、21ぐらいである(デジタル機の場合、ポリゴンミラーが回転していることもあるが、待機時は停止させているものが多い)。この待機時はファンの音だけを静音化すればよいが、稼動時においてはテーブル17の底面の吸気口31、排気口16から漏れてくる音は、ファン音よりも、メインモータの回転に起因する駆動音の方がはるかに音響エネルギーが大きいので、稼動時においては、ファン音よりも駆動音を静音化する必要がある。
【0027】
そこでメイン制御手段51が稼動時か待機時かを判断し、それによってダクト切り換え手段36の位置を図中の実線、破線の設定された方に移動させる。ダクト切り換え手段36の位置の切り換えは、支点を中心として、ソレノイド60とスプリングの組み合わせで開閉させたり、1方向回転クラッチを使用してその動きに連動させて開閉させるようにしてもよい。
【0028】
本実施形態装置では、稼動時の駆動音の周波数を予め測定しておき、最もレベルの高い周波数に合わせてダクト11、19の経路長差を設定する。一般的に、ファンの発生周波数と駆動系の発生周波数は異なる場合が多いので、それぞれに対応するためにダクトの経路長差も2種類必要となる。ダクト切り換え手段36の位置が破線の時は経路P3を使用し、実線の時は経路P2を使用することになる。この様にすることで、待機時においても稼動時においても、発生周波数をダクト11、19の騒音干渉ポイントで、波長λの音を互いに打ち消し合うように干渉させるような経路の長さを設定することができる。
【0029】
図10、11は、本発明に係る電子機器の排気装置の第3の実施形態を示す背面断面図である。本実施形態は、吸気用ダクト19に長さ可変ダクト37を繋げてダクトの長さを変化させ、ダクト11とダクト19、37の経路長差を、画像形成装置が発生するメインの周波数の波長の半波長の奇数倍に設定するように制御するものである。図10はダクト19と長さ可変ダクト37が最も短い場合(経路P2)を示している。図11は、ダクト19と長さ可変ダクト37が最も長い場合(経路P2’)を示している。上述の第2実施形態の装置では、待機時と稼動時の2通りのダクト長さで、経路長差も固定であったが、本実施形態においては、発生周波数の変化に応じてダクトの経路長差を変えることができる。
【0030】
本実施形態装置では、ファン周波数検出手段61は、ファン20の回転数を検出する例えばパルスジェネレータなどで、検出された信号をテーブル部制御手段52に送り、また画像形成装置周波数検出手段62は、メインモータ63の回転数を検出する例えばパルスジェネレータなどで、検出された信号をメイン制御手段51に送る。これらのどちらの場合も回転に起因する最も大きなレベルの周波数を予め調べておき、回転数に対応する周波数を設定しておく。そして、稼動時または待機時で、ダクト駆動モータ59をどれだけ回転駆動させればよいかを制御する。なお、周波数を正確に検出する必要があるならば、発生騒音を取り込んで周波数分析する装置を用いてもよい。そして、稼動時または待機時で、最も大きいレベルの周波数を検出し、ダクト駆動モータ59をどれだけ回転駆動させればよいかを制御する。
【0031】
本実施形態装置の機械的構成は、長さ可変ダクト37と、この長さ可変ダクト37の側面に刻み込まれた精密ラック38と、これにかみ合う精密ギヤ39と、精密ギヤを回転駆動するダクト駆動モータ59からなる。また、長さ可変ダクト37から伸びるセンサ用の突起40と、この突起40を検知するダクトホームポジション検知手段58が配置される。なお、ダクトホームポジション検知手段58は透過型フォトインタラプタからなり、センサ用の突起43がダクトホームポジション検知手段58に入った状態で可変ダクト37の長さが最小になるホームポジションと設定する。電源を入れ直したときは、可変ダクト37は必ずホームポジションにいったん戻るようにする。また、ダクトホームポジション検知手段58及びダクト駆動モータ59は、テーブル部制御手段52に連結し、自動制御される。
【0032】
テーブル部制御手段52及びメイン制御手段51は、図8で示したものと同様であるが、さらに詳しく説明すると、各種判断及び処理機能を有する中央処理装置(CPU)と、周波数検出手段からの信号に応じてダクト駆動モータ59の回転量を制御をするために必要なプログラム及び固定データを格納したプログラムメモリであるROMと、処理データを格納するデータメモリであるRAMと、入出力回路(I/O)とダクト駆動モータ59を駆動するためのドライバ等からなり、長さ可変ダクト37の長さを変えるダクト駆動モータ59の回転量制御信号を出力する。
【0033】
そしてこのテーブル部制御手段52がファン周波数検出手段61からの信号を受け、ダクト駆動モータ59を何パルス回転させれば排気ダクト11と吸気ダクト19、37の経路長差がどれくらいになるか、そしてその経路長差とファン20及びメインモータ63の回転数の関係をテーブルとして、予めROMに記憶させてあるデータに基づいて、その発生周波数を干渉させるようにダクトの経路長差の調節をするダクト駆動モータ59を駆動する。このような制御をすることにより、発生する周波数に変化があった場合や、発生周波数の違うシリーズ機種等にも共通の部品として使用でき、常に画像形成装置の騒音を低減することができる。
【0034】
【発明の効果】
本発明に係る電子機器の排気装置及びこれを用いた電子機器以上説明してきたように、装置本体と、その下のテーブルとに分割され、テーブル側に排気ダクトと吸気ダクトを設けて装置本体の単一の排気ダクト及び吸気ダクトとつなげることにより、テーブル底面の排気口と吸気口から排気及び吸気することができ、吸気ダクトと排気ダクトの経路の長さの差を、同回転数である吸気及び排気ファンユニットの発生するメインの周波数の波長の半波長の奇数倍に設定して、その音を干渉させることにより、待機時のファンの音を減衰でき、静音化を図れるという効果がある。また、テーブル内部に干渉ポイントを設け、干渉ポイントには騒音は通すが、空気は通さない透過損失の極めて小さい膜体を配置したので、テーブル底面に吸気口と排気口を隣接して設けることにより排気された直後の空気を直ぐに吸気する可能性があることを、吸気口と排気口の間に仕切り板を設けることにより、排気された空気を直接吸気しないようにするとともに、単に仕切り板を設けただけでは吸気及び排気ファンユニットの発生する音を干渉させることができなくなってしまうことを防ぎ、待機時のファンの音を減衰させるという効果がある。
【0036】
請求項に係る電子機器の排気装置は以上説明してきたようなものなので、上記共通の効果に加え、仕切り板を収納可能としたのでキャスターで移動する時にはじゃまにならないように閉じることができるようになるとともに、仕切り板を閉じると吸気口または排気口のどちらかを塞いでしまうことになるので、移動が終わって電子機器を設置した後に、仕切り板を閉じたまま電源スイッチを入れると何らかの警報を発生してオペレータに注意を促し、仕切り板を開くまで電子機器の装置本体内にある熱源となる機器を発熱させない制御を行って事故防止できるという効果がある。
【0037】
請求項に係る電子機器の排気装置は以上説明してきたように、電子機器の稼動時と待機時では発生する周波数が異なるのに対して待機時だけでなく稼動時にも対応するために、上記共通の効果に加え、待機時と稼動時における発生周波数に合わせてダクト長さの差を切り換えて騒音を干渉させることにより発生騒音を減衰させることができるという効果がある。
【0038】
請求項に係る電子機器の排気装置は以上説明してきたようなものなので、上記共通の効果に加え、電子機器の発生周波数が変化した場合に、周波数を検知してダクトの長さの差を変化させ、常に画像形成装置が発生するレベルの高い周波数を干渉させる制御をして稼動時、待機時とも静音化を行え、またファンやモータの回転数が異なるために発生周波数が異なるシリーズ機種等にも共通部品として使用することができるようになるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用する対象となる比較的小型で低速の画像形成装置の例を示す正面図である。
【図2】図1に示すような画像形成装置に設ける排気装置の一例を示す断面図である。
【図3】本発明に係る電子機器の排気装置の一実施形態を装置背面側から透視して示す斜視図である。
【図4】図3に示す実施形態の装置本体とテーブルのジョイント部の要部のみを示す分解斜視図である。
【図5】図3に示す実施形態の排気ファンと吸気ファンの音を干渉させて静音化する基本的な機構を示すための背面断面図である。
【図6】図3に示す実施形態の排気ファンと吸気ファンの音を干渉させて静音化する構成を示す図5相当の背面断面図である。
【図7】図3に示す実施形態の仕切り板を部分的に示す斜視図である。
【図8】図3に示す実施形態の仕切り板の開閉の制御装置を示すブロック図である。
【図9】本発明に係る電子機器の排気装置の第2の実施形態を示す背面断面図である。
【図10】本発明に係る電子機器の排気装置の第3の実施形態を示す背面断面図である。
【図11】本発明に係る電子機器の排気装置の第3の実施形態を示す背面断面図である。
【符号の説明】
1 装置本体
2 消耗品収納テーブル
3 2段給紙テーブル
4 大量給紙テーブル
6 大量給紙トレーテーブル
7 キャスター
8、9 排気ファン
10、11 排気用ダクト
12 排気ファン
13 オゾンフィルタ
14 排気口
15 吸気口
16 排気口
17 テーブル
18、19 吸気用ダクト
20 吸気ファン
21 吸気ファン
22 仕切り板
23 吸気口
24 排気口
25 位置決めピン
26 位置決め穴
27 支点
28 取っ手
29、30 鋼または磁石
31 吸気口
32 エアフィルター
33 空気を遮断する透過損失の極めて小さい部材
34 突起
35 仕切り板開閉検知手段
36 ダクト切り換え手段
37 長さ可変ダクト
38 精密ラック
39 精密ギヤ
40 突起
43 突起
50 制御装置
51 メイン制御手段
52 テーブル部制御手段
53 操作部制御手段
54 ACコントローラ
55 キー
56 表示器
57 定着ヒーター
58 ダクトホームポジション検知手段
59 ダクト駆動モータ
60 ソレノイド
61 ファン周波数検出手段
62 画像形成装置周波数検出手段
63 メインモータ

Claims (5)

  1. 装置本体の下側に該装置本体を搭載するテーブルを備え、上記装置本体の内部で発生する熱やオゾン等を排気する電子機器において、
    上記装置本体内から上記テーブル面の排気口までつなぐダクトと、
    記テーブル底面の吸気口から上記装置本体内までつなぐダクトとを有し
    記テーブル底で上記吸気口と上記排気口とを同一平面で隣接して開口するようにるとともに、両ダクトの経路の長さに差を設け、該経路長差を、上記各ダクト内に配したファンユニットの発生する音の周波数の波長の半波長の奇数倍とし、上記テーブル底部近傍で、隣接して配置される上記両ダクトの接触面を、音の通過は許すが空気を通さない膜体で形成し、さらに上記テーブルの底面に設けた排気口と吸気口の間に、排気から吸気へのショートパスを防止する仕切り板を設けてなることを特徴とする電子機器の排気装置。
  2. 上記仕切り板を上記テーブルに収納可能とし、上記仕切り板の開閉検知手段と、警報発生手段と、電源投入時に上記仕切り板がテーブルに収納されている場合に上記警報発生手段から警報を発生させ、上記装置本体内にある熱源となる機器が動作しないように制御する制御手段とを備えることを特徴とする請求項1の電子機器の排気装置。
  3. 上記ダクトの経路を切り替える部材または上記ダクトの一部の移動によって上記ダクト長を変換する手段を備え、両ダクトの長さの差を、上記装置本体の稼動時と待機時とで切り替えることを特徴とする請求項2の電子機器の排気装置。
  4. 上記装置本体の稼働時の駆動音の発生周波数検出手段とを備え、発生周波数の最も高いレベルの周波数に合わせて、上記両ダクトの経路長の差を、発生する最も大きいレベルの周波数の波長の半波長の奇数倍になるように制御することを特徴とする請求項3の電子機器の排気装置。
  5. 上記請求項1から4のいずれかの電子機器の排気装置を用いたことを特徴とする電子機器。
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