JP3824444B2 - 移動体通信システムおよび通信端末装置 - Google Patents

移動体通信システムおよび通信端末装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3824444B2
JP3824444B2 JP13212699A JP13212699A JP3824444B2 JP 3824444 B2 JP3824444 B2 JP 3824444B2 JP 13212699 A JP13212699 A JP 13212699A JP 13212699 A JP13212699 A JP 13212699A JP 3824444 B2 JP3824444 B2 JP 3824444B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
information
vehicle
transmission
unit
reception
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP13212699A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000322690A (ja
Inventor
久美子 西川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP13212699A priority Critical patent/JP3824444B2/ja
Publication of JP2000322690A publication Critical patent/JP2000322690A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3824444B2 publication Critical patent/JP3824444B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は移動体通信システムおよび通信端末装置に関し、特に、固定局と第1および第2の移動体の間で情報を授受する移動体通信システム並びに第1および第2の移動体に搭載された通信端末装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、21世紀に向けて、「高度道路交通システム(Intelligent Transport Systems:ITS)」の開発が推進されている。ITSは、最先端の情報通信技術を利用することにより、渋滞、交通事故、環境の悪化といった現代の道路交通問題を解決し、更には、新たな産業を創出するものと期待されている。
【0003】
ITSに含まれている技術の中で最も高度のものが自動走行システム(Automated Highway System:AHS)である。AHSは、道路と車の間で情報をやり取りすることにより、自動車の完全な自動制御を可能にし、運転者の負担を軽減し、安全性や円滑性の向上を図ることができる。
【0004】
AHSは、道路側に設置された情報インフラと自動車に搭載された通信装置との間で行う「路車間通信」と、車同士で行う「車々間通信」とによって必要な情報を授受することにより、運転を制御し、また、様々な道路状況に対応することが可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このようなAHSを実現する一つの方法としてゾーン方式を用いた方法が考えられるが、車の走行位置によって受信が可能な区域とできない区域が発生する。一般的にはシャドーイングと呼ばれる現象であり、AHSに限らず、他の移動体通信においても発生する現象である。
【0006】
ところで、自動車が自動運転状態である場合には、リアルタイム制御が必要であることから、シャドーイングによって情報の授受が途絶した場合には、それが一時的であっても重大な結果をもたらす可能性があるという問題点があった。
【0007】
また、このような問題は、AHSのみに限定されるものではなく、今後、高度情報通信網が整備されるにつれて他の領域においてもクローズアップされる可能性がある。
【0008】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、例えば、AHSなどの移動体通信システムにおいて、シャドーイングが発生した場合においても、通信が途絶することを防止することが可能な移動体通信システムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記課題を解決するために、固定局と第1および第2の移動体の間で情報を授受する移動体通信システムにおいて、前記第1の移動体は、前記固定局との間で情報を送受信する第1の送受信手段と、前記第1の送受信手段と前記第2の移動体との間において、前記第1の送受信手段の伝送方式とは相互に干渉しない所定の伝送方式によって情報を中継する中継手段と、を有し、前記第2の移動体は、前記固定局との間で情報を送受信する第2の送受信手段と、前記第1の移動体の前記中継手段との間で情報を授受する第3の送受信手段と、前記第2の送受信手段により、前記固定局との間で情報の送受信が困難になった場合には、これを検出する検出手段と、前記検出手段によって前記第2の送受信手段による情報の送受信が困難になったことが検出された場合には前記第3の送受信手段を選択し、それ以外の場合には前記第2の送受信手段を選択して情報を送受信させる制御を行う制御手段と、を有し、前記固定局は、前記第1および第2の移動体との間で情報を送受信する第4の送受信手段と、前記第1および第2の移動体のそれぞれを特定するための情報と、その所在位置を示す情報とを関連付けて記憶した記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている情報を参照して、前記第1の移動体と前記第2の移動体との位置関係により、前記第1の移動体が障害となって、前記第2の移動体への情報の送受信が困難になることが想定される場合には、前記第3の送受信手段により情報を送受信するように指示する指示情報を生成し、前記第4の送受信手段を介して送信する指示情報送信手段と、を有することを特徴とする移動体通信システムが提供される。
【0010】
ここで、第1の移動体において、第1の送受信手段は、固定局との間で情報を送受信する。中継手段は、第1の送受信手段と第2の移動体との間において、第1の送受信手段の伝送方式とは相互に干渉しない所定の伝送方式によって情報を中継する。また、第2の移動体において、第2の送受信手段は、固定局との間で情報を送受信する。第3の送受信手段は、第1の移動体の中継手段との間で情報を授受する。検出手段は、第2の送受信手段により、固定局との間で情報の送受信が困難になった場合には、これを検出する。制御手段は、検出手段によって第2の送受信手段による情報の送受信が困難になったことが検出された場合には第3の送受信手段を選択し、それ以外の場合には第2の送受信手段を選択して情報を送受信させる制御を行う。
【0011】
更に、移動体通信システムを構成する固定局において、第1の移動体が障害となって、第2の移動体への情報の送受信が困難になることが想定される場合には、指示情報送信手段は第4の送受信手段を介して、第3の送受信手段により情報を送受信するように指示する。固定局における予測に基づく指示は、制御手段が行う制御に優先する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明の動作原理を説明する原理図である。
【0016】
この図に示すように、本発明に係る移動体通信システムは、固定局1、第1の移動体2、および、第2の移動体3によって構成されている。
固定局1は、基地局および集中局等に該当し、第4の送受信手段1a、指示情報送信手段1b、および、アンテナ1cによって構成されている。
【0017】
第4の送受信手段1aは、第1の移動体2および第2の移動体3との間で情報を授受する。
指示情報送信手段1bは、第4の送受信手段1aにより、第2の移動体3から送信されてくる情報が受信不能になった場合には、第2の移動体3に搭載されている第3の送受信手段3dにより情報を送受信するように指示する指示情報を生成し、第4の送受信手段1aを介して送信する。
【0018】
アンテナ1cは、第1の移動体2および第2の移動体3との間で電波を媒介として情報を授受する。
第1の移動体は、例えば、大型車であり、アンテナ2a、第1の送受信手段2b、中継手段2c、および、アンテナ2dによって構成されている。
【0019】
アンテナ2aは、固定局1との間で電波を媒介として情報を授受する。
第1の送受信手段2bは、固定局1との間で情報を送受信する。
中継手段2cは、第1の送受信手段2bと第2の移動体3との間において、第1の送受信手段2bの伝送方式とは相互に干渉しない所定の伝送方式によって情報を中継する。例えば、中継手段2cは、第1の送受信手段2bと固定局1との間で使用されている電波とは異なる周波数の電波により第2の移動体との間で情報を授受する。
【0020】
アンテナ2dは、中継手段2cと第3の送受信手段3dとの間で電波を媒介として情報を授受する。
第2の移動体3は、例えば、普通車であり、アンテナ3a,3b、第2の送受信手段3c、第3の送受信手段3d、検出手段3e、および、制御手段3fによって構成されている。
【0021】
アンテナ3aは、固定局1との間で電波を媒介として情報を授受する。
アンテナ3bは、第1の移動体2との間で電波を媒介として情報を授受する。
第2の送受信手段3cは、固定局1との間で情報を送受信する。
【0022】
第3の送受信手段3dは、第1の移動体2の中継手段2cとの間で情報を授受する。
検出手段3eは、第2の送受信手段3cにより、固定局1との間で情報の送受信が困難になった場合にはこれを検出し、制御手段3fに通知する。
【0023】
制御手段3fは、検出手段3eによって第2の送受信手段3cによる情報の送受信が困難になったことが検出された場合には、第3の送受信手段3dを選択し、それ以外の場合には第2の送受信手段3cを選択して情報を送受信させる制御を行う。
【0024】
次に、以上の原理図の動作について説明する。
図1に示す状態では、第2の移動体3は、第1の移動体2によって固定局1からの電波が遮られ、いわゆるシャドーイングを生じているが、以下では、先ず、シャドーイングが発生していない場合の動作について説明した後、シャドーイングが発生した場合の動作について説明する。
【0025】
先ず、シャドーイングが発生していない場合においては、第1の移動体2および第2の移動体3は、固定局1からの電波を直接受信することができるので、この電波を介して種々の情報(例えば、自動車を制御するための制御情報)をやり取りすることにより、第1および第2の移動体2,3を適切に制御することができる。
【0026】
なお、各移動体を制御するための制御情報は各移動体毎に異なるので、固定局1は、それぞれの移動体毎に制御情報を発生し、例えば、TDMA(Time Division Multiple Access)方式により、各移動体に割り当てられたスロットに対して制御情報を挿入して送信する。
【0027】
第1の移動体2および第2の移動体3は、固定局1から送信されてきた情報の中から、自己に割り当てられたスロットに挿入されている情報を抽出し、この情報に応じて、例えば、車速や舵角等を制御する。
【0028】
また、第1の移動体2および第2の移動体3は、図示せぬGPS(Global Positioning System)やDGPS(Differential GPS)等から得られた位置情報、および、速度センサや舵角センサ等から得られた現在の車速や舵角等を示す情報を自己に割り当てられたスロットに挿入し、固定局1に対して送信する。
【0029】
なお、固定局1と第1の移動体2および第2の移動体3との間では、双方向の通信が必要であるが、これは、例えば、TDMA−FDD(TDMA-Frequency Division Duplex)やTDMA−TDD(TDMA-Time Division Duplex)等を用いることで実現可能である。
【0030】
従って、シャドーイングが発生していない場合には、第1の移動体2および第2の移動体3は、固定局1との間で独立して情報を授受することにより、適正な速度や舵角を保持しつつ自己の車の走行状態を制御することが可能となる。
【0031】
次に、シャドーイングが発生した場合の動作について説明する。
第2の移動体3が第1の移動体2に接近することにより、第1の移動体2が障害となって固定局1との間で情報の授受が困難となると、第2の移動体3に搭載されている検出手段3eまたは固定局1の指示情報送信手段1bがこれを検知し、通信方法を変更する制御がなされる。以下では、第2の移動体3の検出手段3eがシャドーイングの発生を検出した場合の動作について説明し、続いて、固定局1の指示情報送信手段1bがシャドーイングの発生を検出した場合について説明する。
【0032】
先ず、第2の移動体3の検出手段3eがシャドーイングの発生を検出した場合について説明する。
第2の移動体3が、第1の移動体2に接近することにより、シャドーイングが発生したとすると、第2の送受信手段3cは、固定局1からの情報を受信できにくくなるので、検出手段3eはこれを検出し、制御手段3fに通知する。
【0033】
制御手段3fは、検出手段3eからシャドーイングの発生を通知されると、第2の送受信手段3cから第3の送受信手段3dに通信手段を切り替える制御を行う。
【0034】
ここで、中継手段2cは、第1の送受信手段2bによって受信された情報の全てを、異なる周波数の電波に載せて送信しており、また、第3の送受信手段3dの通信周波数は中継手段2cの周波数と同一であるので、第3の送受信手段3dは、アンテナ3bを介して固定局1から送信された情報を受信することができる。
【0035】
また、第3の送受信手段3dから送信された情報は、中継手段2cによって受信され、第1の送受信手段2bに供給される。第1の送受信手段2bは、中継手段2cから供給された情報を第2の移動体3に割り当てられたスロットに適宜挿入して固定局1に対して送信する。
【0036】
固定局1では、第2の移動体3に割り当てられたスロットから情報を抽出し、対応する処理を実行する。その結果、第2の移動体3は、第1の移動体2を介して固定局1との間で情報を授受することが可能となる。
【0037】
続いて、固定局1の指示情報送信手段1bがシャドーイングの発生を検出した場合について説明する。
第2の移動体3が、第1の移動体2に接近することにより、シャドーイングが発生したとすると、固定局1では第2の移動体3からの情報が受信できにくくなる。指示情報送信手段1bは、このような状況を検出すると、第3の送受信手段3dにより情報を送受信するように指示する指示情報を生成し、第4の送受信手段1aを介して送信する。
【0038】
第4の送受信手段1aから送信された指示情報は、第1の移動体2の第1の送受信手段2bによって受信され、中継手段2cによって周波数が変更された後、アンテナ2dを介して第2の移動体3に向けて送信される。
【0039】
第3の送受信手段3dは、第1の移動体2を介して送信されてくる情報を所定の周期で監視しており、その中に自己に関する指示情報が含まれている場合には、その旨を制御手段3fに通知する。
【0040】
制御手段3fは、第3の送受信手段3dからの通知を受けると、第2の送受信手段3cによる通信を停止するとともに、第3の送受信手段3dによる通信を開始する。
【0041】
その結果、前述の場合と同様の処理により、第2の移動体3は、第1の移動体2を介して固定局1との間で情報を授受することが可能となるので、シャドーイングが発生した場合においても、制御情報を確実に送受信することが可能となる。
【0042】
なお、制御手段3fは、検出手段3eによって第2の送受信手段3cの受信状態を監視しており、シャドーイングが終息した場合には、第2の送受信手段3cの受信状態が改善されるので、その場合には第2の送受信手段3cによる通信を再開する。
【0043】
以上に説明したように、本発明の移動体通信システムによれば、シャドーイングが発生した場合においても、固定局1との間で情報の授受を継続して行うことが可能となるので、信頼性の高いシステムを構築することが可能となる。
【0044】
次に、図2を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図2は、本発明の移動体通信システムの構成例の概要を示す図である。この図において、集中局10は、基地局20−1,20−2によって受信された車30,40の走行位置等を示す情報を参照して、各車を制御するための制御情報を生成し、基地局20−1,20−2を介して各車30,40に送信する。
【0045】
基地局20−1,20−2は、複数のゾーンに分割された道路50の各ゾーン毎に設置されており、アンテナ21−1,21−2を介して車30,40との間で情報を授受する。この図の例では、ゾーンZ1,Z2の2つが示されており、それぞれのゾーンZ1,Z2は、基地局20−1,20−2によってそれぞれ管理されている。
【0046】
なお、この実施の形態においては、説明を簡略化するために、2つの基地局20−1,20−2およびアンテナ21−1,21−2しか示していないが、実際には複数の基地局およびアンテナが存在している。また、以下では、特定の基地局について記述する場合以外は、符号を省略して単に「基地局」と称す。
【0047】
アンテナ21−1,21−2は、各ゾーンの中心付近に設置されており、基地局20−1,20−2からの情報を電波を介して車30,40に送信するとともに、車30,40から送信されてきた電波を受信して基地局20−1,20−2に供給する。
【0048】
車30は、例えば、トラックやバス等の大型車であり、後述するように道路側と通信するための路車間用無線装置を有しているとともに、自車の影響によってシャドーイングが発生した場合には、そのシャドーイングの被害を被っている車との間で通信を行うための車々間用通信装置を有している。
【0049】
車40は、例えば、普通車等の小型車であり、後述するように道路側と通信するための路車間用通信装置を有している。
なお、基地局20−1,20−2と車30,40との間は、TDMA−FDD方式によって情報が授受されている。即ち、各基地局は、下り方向(基地局から車への方向)および上り方向(車から基地局への方向)のそれぞれに固有の周波数を割り当てられており、これらの電波を所定の時間間隔で分割してゾーン内に存在する各車に対して割り当てている。従って、合計2種類の周波数の電波によってゾーン内に存在する複数の車と通信を行うことができる。図2の例では、基地局20−1は、下り方向に対しては周波数f1dが、また、上り方向に対しては周波数f1uが割り当てられている。また、基地局20−2は、下り方向には周波数f2dが、また、上り方向には周波数f2uが割り当てられている。
【0050】
近接する基地局(例えば、図2の例では、基地局20−1と基地局20−2)同士では周波数が接近していると干渉が生ずることから、異なる周波数の電波を割り当てる必要があるが、ある程度以上離れた基地局間では干渉の発生は僅少であることから、同一の周波数の電波を用いることもできる。従って、道路全体としては、有限個の周波数を用いることで干渉なく通信を行うことができる。
【0051】
次に、図2に示す集中局10と基地局20−1,20−2の詳細な構成例について説明する。
図3は、図2に示す集中局10と基地局20−1,20−2の詳細な構成例を示すブロック図である。なお、基地局20−1,20−2は、同様の構成とされているので、この図では、これらを基地局20として示してある。
【0052】
この図に示すように、集中局10は、データベース10a、処理部10b、および、通信部10cによって構成されている。
データベース10aは、道路50上を走行している全ての車に関する種々の情報を格納しており、集中局10はこの情報を参照することにより、各車を適宜制御する。
【0053】
図4は、図3に示すデータベース10aに格納されている情報の一例を示す図である。この例では、各車に係る情報として、「ID」、「車両No.」、「製造No.」、「メーカ」、「大きさ」、「車々間無線」、および、「走行位置」を示す情報が格納されている。なお、この例では、ゾーンZ1を走行中の車に関する情報を一例として示している。
【0054】
ここで、「ID」は、道路50上を走行している全ての車に割り当てられたユニークな番号である。
「車両No.」は、各車のナンバープレートに記載されている情報である。
【0055】
「製造No.」は、各車が製造された時に付与された番号を示す情報である。
「メーカ」は、各車を製造したメーカを示す情報である。
「大きさ」は、各車の大きさを示す情報であり、各数字は、高さ×幅×長さを示している。
【0056】
「車々間無線」は、自己が障害となって他の車にシャドーイングが発生した場合に、他の車との間で通信を行うための車々間用無線装置を有しているか否かを示す情報である。なお、かっこ内は、車々間無線の下りおよび上り方向の周波数を示している。
【0057】
「走行位置」は、各車が現在走行している位置を示す情報である。この例では、走行ゾーン、走行レーン、および、ゾーン開始位置からの距離によって各車の位置が示されている。例えば、第1番目の項目「Z1,2,54」の場合では、走行ゾーンは“Z1”、走行レーンは“2”(左側から第2番目のレーン)、および、ゾーン開始位置からの距離は“54”メートルとなっている。
【0058】
図3に戻って、処理部10bは、基地局20から供給された各ゾーンを走行中の車から送信されてきた情報を通信部10cから受け取り、データベース10aに格納されている情報を適宜更新する。また、データベース10aに格納されている情報を参照して、各車の速度や舵角等を制御するための制御情報を生成するとともに、対象となる車が小型車である場合には、その近辺に走行している車が大型車である場合には、対象となる車がシャドーイングの被害を被ることが考えられるので、その小型車に対して車々間通信を行うように指示する指示情報を生成して送信する。
【0059】
通信部10cは、基地局20との間で情報の授受を行う。
一方、基地局20は、RF(Radio Frequency)送信回路20a、RF受信回路20b、変復調部20c、処理部20d、および、通信部20eによって構成されている。
【0060】
RF送信回路20aは、集中局10から供給され、変復調部20cによって変調された情報を、道路50に設置されているアンテナ21を介して送信する。
RF受信回路20bは、アンテナ21によって捕捉された電波を受信し、変復調部20cに供給する。
【0061】
変復調部20cは、RF受信回路20bによって受信された電波を復調してもとの情報を得るとともに、通信部20e等から供給された情報を、所定の周波数によって変調し、RF送信回路20aを介して送信する。
【0062】
処理部20dは、変復調部20cにおける変復調処理を制御するとともに、装置の各部を制御する。
通信部20eは、変復調部20cによって復調された情報を集中局10に対して送信するとともに、集中局10から送信された情報を変復調部20cに対して供給する。
【0063】
図5は、図2に示す基地局20−1と、車30,40との間で送受信される電波に重畳されている情報の一例を示す図である。この図に示す例では、下り方向(基地局から車の方向)に対しては周波数f1dが、また、上り方向(車から基地局の方向)に対しては周波数f1uが割り当てられている。また、各方向の電波は、所定の時間間隔で分割されてスロット(A,B,・・・)が形成され、各スロットがそれぞれの車に対して割り当てられる。各車は、自己に割り当てられたスロットを用いて基地局との間で情報を授受する。
【0064】
図6は、図5に示すスロットの詳細な構成例を示す図である。この図において、スロットの両端に配置されているR71,76は、隣接するスロットとの隙間を埋めるためのガードタイムである。
【0065】
PR71は、プリアンブルであり、スロット情報の開始位置を示す。
UW72は、ユニークワードであり、TDMAの同期を取る場合に使用する部分である。
【0066】
HD73は、情報74のヘッダーであり、基地局はこの情報を参照することにより、どの車から送信されてきた情報であるかを判定することができる。
情報74は、下り方向では、車を制御するための制御情報や、路車間通信から車々間通信への切り替えを指示する指示情報その他が含まれている。また、上り方向では、車の走行位置、速度、および、舵角等の制御情報や、基地局に対する所定の情報(例えば、道路の混雑情報等)の送信要求等の情報が含まれている。
【0067】
CRC75は、情報の誤りを検出するための検出符号(Cyclic Redundancy Check)である。
次に、図7は図2に示す車30の構成例を示す図である。この図に示すように、車30には、路車間用無線装置31、路車間用アンテナ32、車々間用無線装置33、車々間用アンテナ34、処理部35、DGPS36、駆動部37、および、センサ38を有している。
【0068】
路車間用無線装置31は、基地局から送信されてきた情報を復調してもとの情報を再生して処理部35に供給するとともに、処理部35から供給された情報を変調して基地局に送信する。また、基地局から送信されてきた情報を復調して得られた情報を車々間用無線装置33に供給するとともに、車々間用無線装置33から供給された情報を変調して基地局に対して送信する。
【0069】
路車間用アンテナ32は、基地局に対して電波を送信するとともに、基地局から送信されてきた電波を捕捉して路車間用無線装置31に供給する。
車々間用無線装置33は、路車間用無線装置31によって受信された情報を、異なる周波数の電波に変換し、車々間用アンテナ34を介して送信するとともに、シャドーイングの被害車から送信され、車々間用アンテナ34によって捕捉された電波を復調してもとの情報を再生し、路車間用無線装置31に供給する。
【0070】
車々間用アンテナ34は、車々間用無線装置33から変調された情報を、後続車である車40に対して送信するとともに、車40から送信された情報を受信して車々間用無線装置33に供給する。
【0071】
処理部35は、路車間用無線装置31によって復調された基地局からの情報に基づいて駆動部37を制御し、車30の自動制御を行うとともに、DGPS36やセンサ38から入力される車の走行状況を示す情報を、路車間用無線装置31に供給する。
【0072】
DGPS36は、図示せぬ衛星からの電波およびFM放送局からの電波を参照することにより、現在の自車位置を検出し、処理部35に供給する。
駆動部37は、各種アクチュエータによって構成されており、例えば、アクセル、ハンドル、ブレーキ、および、トランスミッション等の制御を行う。
【0073】
センサ38は、速度センサ、舵角センサ、加速度センサ、および、タコメータ等によって構成されており、車30の走行状態を示す情報を取得し、処理部35に供給する。
【0074】
図8は、図7に示す路車間用無線装置31、車々間用無線装置33、および、処理部35の詳細な構成例を示す図である。
この図に示すように、路車間用無線装置31は、自車情報処理部31a、RF送信回路31b、RF受信回路31c、および、変復調部31dによって構成されている。
【0075】
RF送信回路31bは、変復調部31dによって変調された情報を路車間用アンテナ32を介して送信する。
RF受信回路31cは、路車間用アンテナ32によって捕捉された電波を受信して変復調部31dに供給する。
【0076】
変復調部31dは、RF受信回路31cから供給された情報を復調してもとの情報を再生するとともに、自車情報処理部31aから供給された自車に関する情報を変調してRF送信回路31bに供給する。また、変復調部31dは、車々間用無線装置33から供給された他車に関する情報を変調してRF送信回路31bに供給するとともに、RF受信回路31cによって受信された情報を復調して、車々間用無線装置33に対して供給する。
【0077】
自車情報処理部31aは、変復調部31dによって復調された情報のうち、自車に関する情報のみを選択して処理部35に供給するとともに、処理部35から供給された情報を取得して一時的に格納した後、変復調部31dに所定のタイミングで供給する。
【0078】
一方、車々間用無線装置33は、他車情報処理部33a、RF送信回路33b、RF受信回路33c、および、変復調部33dによって構成されている。
他車情報処理部33aは、RF受信回路33cから供給され、変復調部33dによって復調された車40からの情報を一時的に格納して、タイミングを調節した後、路車間用無線装置31に供給する。
【0079】
RF送信回路33bは、変復調部33dによって変調された情報を、車々間用アンテナ34を介して車40に送信する。
RF受信回路33cは、車々間用アンテナ34によって捕捉された車40からの電波を受信して変復調部33dに供給する。
【0080】
変復調部33dは、変復調部31dから供給された情報を、車々間用の周波数により変調し、RF送信回路33bに供給する。また、RF受信回路33cによって受信された電波を復調してもとの情報を再生し、変復調部31dに供給する。なお、変復調部31dと変復調部33dとは、同期信号を授受することにより、相互に同期が図られているので、情報を適正なタイミングで授受することができる。
【0081】
次に、図2に示す車40の詳細な構成例について説明する。
図9は、車40の詳細な構成例を示す図である。この図に示すように、車40は、路車間用無線装置41、アンテナ42、処理部43、DGPS44、駆動部45、および、センサ46を有している。
【0082】
路車間用無線装置41は、アンテナ42を介して基地局との間で路車間通信により情報を授受するとともに、同じくアンテナ42を介して車30との間で車々間通信により情報を授受する。
【0083】
アンテナ42は、電波を媒介として、基地局または車30との間で情報を授受する。
処理部43は、路車間用無線装置41によって受信された情報を参照して、駆動部45を適宜制御することにより、車の走行状態を管理する。また、センサ46およびDGPS44から供給された情報を、路車間用無線装置41に対して供給する。
【0084】
DGPS44は、図示せぬ衛星からの電波およびFM放送局からの電波を参照することにより、現在の自車位置を検出し、処理部43に供給する。
駆動部45は、各種アクチュエータによって構成されており、例えば、アクセル、ハンドル、ブレーキ、および、トランスミッション等の制御を行う。
【0085】
センサ46は、速度センサ、舵角センサ、加速度センサ、および、タコメータ等によって構成されており、車40の走行状態を示す情報を取得し、処理部43に供給する。
【0086】
次に、図10を参照して、図9に示す路車間用無線装置41および処理部43の詳細な構成について説明する。
図10に示すように、路車間用無線装置41は、自車情報処理部41a、RF送信回路41b、RF受信回路41c、および、変復調部41dによって構成されている。
【0087】
自車情報処理部41aは、変復調部41dによって復調されて得られた情報から、自車に係る情報のみを抽出して処理部43に供給するとともに、処理部43から供給された情報を一時的に格納した後、所定のタイミングで変復調部41dに供給する。
【0088】
RF送信回路41bは、変復調部41dにおいて変調された情報を、アンテナ42を介して送信する。
RF受信回路41cは、アンテナ42によって捕捉された基地局または車30からの電波を受信して変復調部41dに供給する。
【0089】
変復調部41dは、RF受信回路41cから供給された情報を復調してもとの情報を再生するとともに、自車情報処理部41aから供給された情報を変調してRF送信回路41bに供給する。
【0090】
なお、路車間通信と車々間通信では電波の周波数が異なっているので、変復調部41dは、自車情報処理部41aを介して供給される制御コマンドによって指定される周波数によって情報を変調または復調する処理を実行する。
【0091】
次に、以上の実施の形態の動作について説明する。
図11は、以上の実施の形態の動作を説明するシグナルフローチャートである。なお、この図の例は、車30および車40がゾーンZ1を走行中(基地局20−1と通信中)に、車40が車30の影響によってシャドーイングを引き起こした場合に、車40が自主的に路車間通信から車々間通信に変更する場合の動作を示している。
【0092】
時刻t0およびt1においては、車30,40のそれぞれが路車間通信によって基地局との間で独自に情報を授受している。
時刻t2において車40が基地局20−1に対して送信した情報1は、基地局20−1を介して集中局10に到達し、そこで、該当する情報2が生成されて返送される(時刻t3)。
【0093】
情報2を受け取った基地局20−1は、この情報2を車40に対して送信する。しかしながら、時刻t3において、車40が車30によって引き起こされたシャドーイングの影響下にあるとすると、この情報2は車40には受信されないので、基地局20−1は情報2を車40に向けて繰り返し送信する。
【0094】
そして、時刻t4において、車40の処理部43は、情報1に対応する情報2を所定の期間以上受信することができないので、シャドーイングが発生していると判定し、変復調部41dに対して所定の制御コマンドを発行することにより、変復調の周波数をf1からfxに変更させる。なお、本実施の形態は、TDMA−FDDであるので、基地局20−1の下りおよび上り周波数はそれぞれf1dおよびf1uであり、また、車30の下りおよび上り周波数はそれぞれfxdおよびfxuであるが、以下では説明を簡略化するために路車間および車々間の下りおよび上り周波数をまとめてf1およびfxと表すことにする。
【0095】
時刻t5において、周波数がf1からfxに変更され、情報1がアンテナ42から再度送信されると、この情報1は前方を走行している車30の車々間用アンテナ34によって捕捉され、RF受信回路33cを介して変復調部33dにより復調される。
【0096】
変復調部33dによって復調された情報1は、変復調部31dに供給され、そこで、周波数f1によって変調され、車40に割り当てられたスロットに該当するタイミングでRF送信回路31bを介して基地局21−1に対して送信される。
【0097】
車40に割り当てられているスロットは、車々間用無線装置33の受信のタイミングから割り出すことができるので、変復調部31dはこの情報を参照して使用するスロットを特定することができる。
【0098】
なお、伝送容量にはある程度の余裕をもって設計されていることから、車40のスロットを使用する代わりに、車30のスロットを利用して車40からの情報を送信することも可能である。その場合には、集中局10は、図6に示すHD73を参照することにより、送信元を特定することができる。
【0099】
車30から送信された情報1は、基地局20−1によって受信されて集中局10に供給される。集中局10は、受信した情報1に対応する情報2を生成し、時刻t6において、基地局20−1を介して車30に対して送信する。
【0100】
車30は、路車間用無線装置31によって受信した情報2を、車々間用無線装置33によって、周波数fxの電波に変調し、車々間用アンテナ34を介して車40に対して送信する。
【0101】
車40は、アンテナ42によってこの電波を受信し、更に、路車間用無線装置41によって復調してもとの情報2を得る。
それ以降は、同様の手順を踏むことにより、車40は、車30を介して基地局20−1と通信を行うことができる。
【0102】
そして、所定の時間が経過するか、または、所定の回数だけ通信が繰り返されると、処理部43は変復調部41dに対して制御コマンドを発行して、周波数をfxからf1に変更させた後、定期確認情報を基地局20−1に対して送信する(時刻t7)。
【0103】
その結果、定期確認に対する定期確認応答が基地局20−1から送信され、その受信に成功した場合(時刻t8)には、路車間通信によって基地局20−1との直接の通信が開始されることになる(時刻t9)。
【0104】
一方、定期確認に対する定期確認応答の受信に失敗した場合(時刻t70)には、依然としてシャドーイングの状態にあるとみなして、車々間通信によって基地局20−1と間接的に通信を継続することになる(t80)。
【0105】
図12は、車40が車30を介して基地局20−1と通信を行う場合の情報の伝送状況を示す図である。この図では、TDMAの変復調のタイミングにずれを生じていない場合の例を示してある。即ち、基地局20−1から送出された電波の車40に該当するスロットBに挿入された情報は、遅延無く車40まで伝送されている。
【0106】
図13は、図12に示す場合と同様の場合において、TDMAの変復調のタイミングが1フレームだけずれを生じた場合の例である。何らかの原因によって、所定のタイミングで情報が供給されなかった場合(例えば、変復調部31dから変復調部33dに対して所定のタイミングで情報が供給されなかった場合)には、目的とするスロットに対して情報を挿入することができなくなる。しかしながら、そのような場合には、他車情報処理部33aが1フレーム期間にわたってこの情報を保持し、次のフレームのスロットBに対して情報を挿入する。
【0107】
従って、TDMAの変復調のタイミングに同期して情報が供給されなかった場合においても、情報を確実に伝送することが可能となる。
なお、以上の例は、伝送方式がTDMA−FDDの場合についての説明であるが、伝送方式がTDMA−TDDの場合においても同様の処理によって情報を確実に伝送することができる。
【0108】
図14は、伝送方式がTDMA−TDDである場合において、車40が車30を介して基地局20−1と通信を行う場合の情報の伝送状況を示す図である。この場合には、上り側と下り側が同一の周波数の電波を時分割で共用することになるので、1フレームには上り方向と下り方向の情報が含まれることになる。図14の例は、TDMAの変復調において情報が遅延なく供給されている場合であり、基地局20−1から送出された電波の車40に該当するスロットBに挿入された情報は、遅延無く車40まで伝送されている。
【0109】
図15は、図14に示す場合と同様の場合であって、TDMAの変復調のタイミングが1フレームだけずれを生じた場合の例である。この図の例では、上りおよび下り方向の双方の情報の伝達が1フレームだけ遅延されている。なお、このような処理は、前述の場合と同様に、他車情報処理部33aによって実行される。
【0110】
従って、以上の実施の形態によれば、車40が車30によるシャドーイングの影響下にある場合においても、車30を介して基地局20−1と情報を確実に授受することが可能となる。
【0111】
次に、図16を参照して、集中局10が周波数の変更を指示する場合の動作について説明する。
図12は、車30および車40がゾーンZ1を走行中(基地局20−1と通信中)であって、車40が車30の影響によってシャドーイングを引き起こした場合に、集中局10が車40に対して路車間通信から車々間通信に変更させる場合の動作を示している。
【0112】
時刻t0およびt1においては、車30,40のそれぞれが路車間通信によって基地局20−1との間で独自に情報を授受している。
時刻t2では、車30によって引き起こされるシャドーイングによって車40から送信された情報1は、基地局20−1によって受信できない状態となる。情報1に対応する情報が返送されないことから、車40の路車間用無線装置41は、情報1を送信する動作を繰り返す。
【0113】
集中局10は、車40との間の通信が途絶え、所定の時間が経過した場合(時刻t3)には、車40に対して車々間通信に切り替えるように指示する指示情報を発生し、基地局20−1を介して車30に向けて送信する。このとき、指示情報は、周波数f1の電波の車40のスロットに対して挿入される。
【0114】
指示情報を受信した車30では、これを路車間用無線装置31によって受信した後、車々間用無線装置33によって周波数fxの電波に変換した後、車々間用アンテナ34を介して車40に送信する。
【0115】
車40の路車間用無線装置41は、車々間通信用の電波(周波数fxの電波)も定期的に受信しているので、指示情報を受信した場合には、通信周波数がf1からfxに変更されることになる。
【0116】
なお、車40による周波数fxの電波の受信は定期的にしか実行されないことから、基地局20−1は、指示情報を確実に伝達するために所定の回数だけ繰り返して送信することが望ましい。
【0117】
指示情報を受信した車40の処理部43は、前述のように路車間用無線装置41の通信周波数をf1からfxに変更した後、情報1を車30に向けて再度送信する(時刻t5)。
【0118】
この情報1を受信した車30では、路車間用無線装置31によって、周波数f1の電波の車40に割り当てられたスロットに対して情報1を挿入し、基地局20−1に向けて送信する。
【0119】
基地局20−1は、受信した情報1を集中局10に対して供給する。集中局10は、情報1に対応する情報2を生成し、基地局20−1を介して車30に向けて送信する(時刻t6)。
【0120】
車30は、周波数f1の電波を周波数fxの電波に変換し、車40に対して送信する。
それ以降は、同様の手順を踏むことにより、車40は、車30を介して基地局20−1と通信を行うことができる。
【0121】
そして、所定の時間が経過するか、または、所定の回数だけ通信が繰り返されると、処理部43は変復調部41dに対して制御コマンドを発行して、周波数をfxからf1に変更させた後、定期確認情報を基地局20−1に対して送信する(時刻t7)。
【0122】
その結果、定期確認に対する定期確認応答が基地局20−1から送信され、その受信に成功した場合(時刻t8)には、路車間通信によって基地局20−1との直接の通信が開始されることになる(時刻t9)。
【0123】
一方、定期確認に対する定期確認応答の受信に失敗した場合(時刻t70)には、依然としてシャドーイングの状態にあるとみなして、車々間通信によって基地局20−1と間接的に通信を行うことになる(t80)。
【0124】
ところで、以上の実施の形態においては、基地局との間で通信が不通になった場合に、通信周波数の切り替え処理を実行するようにしたが、例えば、受信する電波の強度が所定の閾値を下回った場合や、受信した情報に含まれているエラーの発生回数が所定の閾値を上回った場合には、切り替え処理を実行するようにしてもよい。
【0125】
その場合、車々間通信に切り替える前に、次の基地局(図2の例では、基地局20−2)からの電波が前述の条件を満足するか否かを判定し、満足する場合には基地局を切り替える処理を実行し、満足しない場合には車々間通信に切り替えるようにしてもよい。
【0126】
最後に、以上の実施の形態の各部において実行される処理の一例を図17〜図20を参照して説明する。
図17は、図7に示す車30が基地局から受信した情報を車々間用の周波数に変換して車40に対して送信する処理の一例を説明するフローチャートである。なお、この処理は、車30のエンジンが停止されている場合を除いて常に繰り返し実行されている。このフローチャートが開始されると、以下の処理が実行される。
[S1]路車間用無線装置31のRF受信回路31cは、基地局からの電波を受信する。
[S2]変復調部31dは、RF受信回路31cによって受信された電波を復調してもとの情報を再生する。
[S3]自車情報処理部31aは、復調された情報の中から、自己に係る情報を抽出し、処理部35に対して供給する。
[S4]処理部35は、自車情報処理部31aから供給された情報に対応する処理を施す。
【0127】
例えば、処理部35は、基地局から送信されてきた制御情報に応じて、駆動部37を制御し、車30の走行状態を管理する。
[S5]変復調部33dは、変復調部31dによって復調された情報を、車々間通信用の周波数fxによって変調する。
【0128】
なお、このとき、他車情報処理部33aは、変復調部31dから供給された情報が適切なタイミングで変調されるように制御を行う。
[S6]RF送信回路33bは、変復調部33dによって変調された情報を、車々間用アンテナ34を介して後方の車に向けて送信する。
【0129】
次に、図18を参照して、図7に示す車30が車40から受信した情報を路車間用の周波数に変換して基地局に対して送信する処理の一例について説明する。なお、この処理も前述の場合と同様に、車30のエンジンが停止されている場合を除いて常に繰り返し実行されている。このフローチャートが開始されると、以下の処理が実行される。
[S20]車々間用無線装置33のRF受信回路33cは、後続車からの電波を受信する。
[S21]変復調部33dは、RF受信回路33cによって受信された情報を復調してもとの情報を再生する。
[S22]他車情報処理部33aは、変復調部33dによって復調された情報が所定のタイミングで路車間用無線装置31の変復調部31dに供給されるように同期処理を行う。
【0130】
例えば、他車情報処理部33aは、変復調部33dによって復調された情報を、1フレーム期間だけ遅延して変復調部31dに供給する。
[S23]自車情報処理部31aは、処理部35から供給された情報を変復調部31dに供給する。
[S24]変復調部31dは、変復調部33dから供給された情報と、自車情報処理部31aから供給された情報とを、路車間通信用の周波数f1の搬送波によって変調する。
[S25]RF送信回路31bは、変復調部31dにおいて変調された情報を、路車間用アンテナ32を介して基地局に対して送信する。
【0131】
以上、図17および図18に示す処理によれば、車30は、基地局から送信されてきた情報を車々間用通信用の周波数fxの電波に変換して後続車に向けて送信するとともに、後続車から送信された車々間通信用の周波数fxの電波に後続車からの情報が含まれている場合にはこれを路車間通信用の周波数f1の電波に変換して送信することができる。また、車30自信も基地局からの情報に応じて、自己の走行状態を管理することが可能となる。
【0132】
次に、車40において実行されている処理の一例について説明する。図19は、車40において通信相手を切り替える場合に実行される処理である。このフローチャートが開始されると、以下の処理が実行される。
[S40]処理部43は、図示せぬメモリ等に格納されている情報を参照して、現在通信中の基地局を確認する。
[S41]処理部43は、現在通信中の基地局から指示情報を受信したか否かを判定し、受信した場合にはステップS49に進み、それ以外の場合にはステップS42に進む。
[S42]処理部43は、RF受信回路41cによって受信された受信電界強度Xcを取得する。
[S43]処理部43は、自車情報処理部41aによって抽出された自車に係る情報に含まれているエラーの発生回数Ycを取得する。
[S44]処理部43は、受信電界強度Xcが所定の閾値th1を下回っているか、または、エラー発生回数Ycが所定の閾値th2を上回っている場合にはステップS45に進み、それ以外の場合にはステップS40に戻って同様の処理を繰り返す。
[S45]処理部43は、次の基地局の受信電界強度Xnを取得する。
【0133】
なお、次の基地局の周波数を知る方法としては、例えば、基地局から送信されてくる情報に次の基地局(隣接する基地局)の周波数情報を付加しておき、この情報を参照するようにすればよい。
[S46]処理部43は、次の基地局から送信されてくる情報に含まれているエラーの発生回数Ynを取得する。
【0134】
なお、次の基地局から送信されている情報に含まれているエラーの発生回数を取得する方法としては、次の基地局から送信されてくる情報を定期的に受信し、各情報におけるエラーの発生回数を用いるようにすればよい。
[S47]処理部43は、受信電界強度Xnが所定の閾値th1以上であり、かつ、エラー発生回数Ynが所定の閾値th2以下である場合にはステップS48に進み、それ以外の場合にはステップS49に進む。
[S48]処理部43は、現在の基地局から次の基地局へ通信先を変更する処理を実行する。
【0135】
例えば、車40がゾーンZ1からゾーンZ2へ移動する場合には、基地局20−1から基地局20−2への変更処理が実行されることになる。
[S49]処理部43は、前方車からの受信電界強度Xfを取得する。
[S50]処理部43は、前方車から送信されてくる情報に含まれているエラーの発生回数Yfを取得する。
[S51]処理部43は、受信電界強度Xfが所定の閾値th1以上であり、かつ、エラー発生回数Yfが所定の閾値th2以下である場合にはステップS53に進み、それ以外の場合にはステップS52に進む。
[S52]処理部43は、規定のフレーム期間だけ待機した後、ステップS40に戻って同様の処理を繰り返す。
[S53]処理部43は、変復調部41dに対して制御コマンドを発行して通信周波数をfxに切り替え、車々間通信を開始する。
[S54]処理部43は、規定回数だけ通信が繰り返された場合にはステップS40に戻って同様の処理を繰り返す。
【0136】
以上の処理によれば、車40は、現在通信中の基地局との間における通信状態が劣化した場合には、先ず、次の基地局の電波の状況をチェックし、良好である場合には基地局を変更する処理を行う。また、良好でない場合には、シャドーイングの発生が推定されるので、その場合には車々間通信に切り替える処理を実行する。従って、このような処理によれば、路車間通信または車々間通信の何れか一方により、基地局側との通信が確保されることから、必要な情報を確実に授受することが可能となる。
【0137】
次に、図20を参照して、集中局10で実行される処理の一例について説明する。このフローチャートは、対象となる車がゾーンの境界部以外を走行中である場合に通信状態が悪化したときには、シャドーイングの被害を受けていることが想定されるので、集中局10が車々間通信に切り替えるように指示する指示情報を対象となる車に対して送信する処理の一例を示している。このフローチャートが開始されると、以下の処理が実行される。なお、この処理は基地局単位で実行される。以下では、基地局20−1が処理の対象となっている場合を例に挙げて説明を行う。
[S60]集中局10の処理部10bは、変数iに対して初期値“1”を設定する。
[S61]処理部10bは、基地局20−1の管轄下にある第i番目の車の受信電界強度Xiを基地局20−1から取得する。
[S62]処理部10bは、第i番目の車から受信された情報に含まれているエラーの発生回数Yiを取得する。
[S63]処理部10bは、受信電界強度Xiが所定の閾値th1を下回っているか、または、エラー発生回数Yiが所定の閾値th2を上回っている場合にはステップS64に進み、それ以外の場合にはステップS66に進む。
[S64]処理部10bは、データベース10aに格納されている第i番目の車の走行位置情報(図4参照)を参照して、第i番目の車がゾーンの境界部分を走行中であるか否かを判定し、境界部分を走行中である場合にはステップS66に進み、それ以外の場合にはステップS65に進む。
【0138】
例えば、車40がゾーンZ1の境界以外の部分(例えば、アンテナ21−1の近辺)を走行中において、受信電界強度Xiが所定の閾値th1を下回るか、エラー発生回数Yiが所定の閾値th2を上回った場合には、シャドーイングの被害を受けていることが考えられるので、その場合にはステップS65に進むことになる。
【0139】
なお、通信状態が良好でない場合において、ゾーンの境界部分を走行中である場合には、車40が自ら基地局の切り替え処理を実行することから、その場合には集中局10では処理を行わない。
[S65]処理部10bは、第i番目の車に対して車々間通信に切り替えるように指示する指示情報を基地局20−1を介して送信する。
[S66]処理部10bは、変数iの値を“1”だけインクリメントする。
[S67]処理部10bは、変数iの値が基地局20−1の管轄下にある車両数を上回った場合には処理を終了し、それ以外の場合にはステップS61に戻って同様の処理を繰り返す。
【0140】
以上の処理によれば、対象となる車がゾーンの境界以外の部分を走行中の場合であって、受信電界強度が所定の閾値を下回った場合か、または、受信した情報に含まれているエラーの発生回数が所定の閾値を上回った場合には、シャドーイングの被害を受けていると判定して、集中局10が対象となる車に対して指示情報を送信するようにできるので、対象となる車では、図19に示すステップS41においてYESと判定されてステップS49に進み、受信状態のチェックが行われた後に車々間通信に切り替えられることになる。
【0141】
従って、以上の処理によれば、シャドーイングが発生した場合には、基地局側または車側の何れかがこれを検知して車々間通信に切り替えることが可能となるので、システムの信頼性を向上させることが可能となる。
【0142】
なお、以上の実施の形態においては、通信状態の悪化からシャドーイングの発生を検出するようにしたが、集中局10が有しているデータベース10aに格納されている情報を参照して、シャドーイングの発生を事前に予測して車側に通知するようにしてもよい。
【0143】
図21は、そのような処理を可能とするフローチャートの一例である。このフローチャートが開始されると、以下の処理が実行されることになる。なお、この処理は基地局単位で実行される。以下では、基地局20−1が処理の対象となっている場合を例に挙げて説明を行う。
[S80]処理部10bは、変数iに対して初期値“1”を設定する。
[S81]処理部10bは、第i番目の車の走行位置情報をデータベース10aから取得する。
[S82]処理部10bは、取得した走行位置情報を参照して、第i番目の車に隣接する大型車をデータベース10aから検索する。
【0144】
なお、大型車か否かの判断は、データベースに格納されている「車両No.」の地域を示すコードの直後の数字から判定することができる。例えば、図4に示すデータベースの第1番目の項目の場合では、「横浜」の直後に配置されている数字「1」によって、この車が大型車であることが分かる。なお、それ以外を例示すると、以下のようになる。
「0」・・・特殊車両
「2」・・・バス
「3」・・・大型普通車
「4」・・・貨物車
「5」・・・普通車
「7」・・・普通車
従って、前述の数字が「5」または「7」以外である場合には大型車両であると判定することができる。
[S83]処理部10bは、検索の結果、大型車が存在している場合にはステップS84に進み、それ以外の場合にはステップS86に進む。
[S84]処理部10bは、大型車が通信の障害になっているか否かを判定し、障害になっている場合にはステップS85に進み、それ以外の場合にはステップS86に進む。
【0145】
なお、大型車が通信の障害になっているか否かの判定は、第i番目の車、大型車、基地局のアンテナの相対的な位置関係から行う。例えば、基地局のアンテナと大型車とを結んぶ直線の延長線上の近傍に第i番目の車が走行している場合には大型車が通信の障害となっていると判定する。
[S85]処理部10bは、第i番目の車に対して、車々間通信に切り替えるように指示する指示情報を送信する。
[S86]処理部10bは、変数iの値を“1”だけインクリメントする。
[S87]処理部10bは、変数iの値が、基地局20−1が管轄している車の車両数を上回っている場合には処理を終了し、それ以外の場合にはステップS81に戻って同様の処理を繰り返す。
【0146】
以上の処理によれば、シャドーイングが発生することが予測される車に対して指示情報を送り、シャドーイングの発生前に車々間通信に切り替えることが可能となるので、車々間通信への切り替えを迅速に行うことによりシステムの信頼度を更に向上させることが可能となる。
【0147】
以上に示したように、本実施の形態では、シャドーイングが発生した場合には、路車間通信を車々間通信に切り替えるようにしたので、システムの信頼性を高めることが可能となる。
【0148】
なお、以上の実施の形態においては、路車間通信および車々間通信をTDMA−FDD方式に基づいて実行するようにしたが、本発明はこのような場合にのみ限定されるものではない。例えば、TDMA−TDD方式やCDMA方式を採用することも可能である。
【0149】
また、以上の実施の形態では、路車間通信と車々間通信がそれぞれ異なる周波数となるように設定したが、これらは互いに干渉しなければよいので、例えば、路車間通信を電波を用いて行い、車々間通信を光(例えば、赤外線)を用いて行うようにしてもよい。
【0150】
更に、以上の実施の形態では、本発明をAHSに適用した場合について説明したが、本発明は、AHSのみに限定されるものではないことは言うまでもなく、例えば、列車間の通信その他に適用することも可能である。
【0151】
【発明の効果】
以上説明したように本発明では、固定局と第1および第2の移動体の間で情報を授受する移動体通信システムにおいて、第1の移動体は、固定局との間で情報を送受信する第1の送受信手段と、第1の送受信手段と第2の移動体との間において、第1の送受信手段の伝送方式とは相互に干渉しない所定の伝送方式によって情報を中継する中継手段と、を有し、第2の移動体は、固定局との間で情報を送受信する第2の送受信手段と、第1の移動体の中継手段との間で情報を授受する第3の送受信手段と、第2の送受信手段により、固定局との間で情報の送受信が困難になった場合には、これを検出する検出手段と、検出手段によって第2の送受信手段による情報の送受信が困難になったことが検出された場合には第3の送受信手段を選択し、それ以外の場合には第2の送受信手段を選択して情報を送受信させる制御を行う制御手段と、を有するようにしたので、シャドーイングが発生した場合においても情報を確実に授受することが可能となる。
【0152】
また、移動体通信システムを構成する固定局において、データベースを活用した処理により、シャドーイングが事前に予測できるので、シャドーイングによって情報の授受が不能になることを未然に防止することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の動作原理を説明する原理図である。
【図2】本発明の実施の形態の概要を説明するブロック図である。
【図3】図1に示す集中局と基地局の構成例を示す図である。
【図4】図1に示すデータベースに格納されている情報の一例を示す図である。
【図5】基地局と車30、車30と車40の間でやり取りされる電波を構成するスロットの一例を示す図である。
【図6】図5に示すスロットの詳細な構成例を示す図である。
【図7】図2に示す車30の詳細な構成例を示す図である。
【図8】図7に示す路車間用無線装置、処理部、車々間用無線装置の詳細な構成例を示すブロック図である。
【図9】図2に示す車40の詳細な構成例を示す図である。
【図10】図9に示す路車間用無線装置の詳細な構成例を示すブロック図である。
【図11】車40が自主的に路車間通信から車々間通信に切り替える場合の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図12】TDMA−FDD方式によって遅延無しに情報が授受される場合の一例を示す図である。
【図13】TDMA−FDD方式によって1フレーム分だけ遅延を有して情報が授受される場合の一例を示す図である。
【図14】TDMA−TDD方式によって遅延無しに情報が授受される場合の一例を示す図である。
【図15】TDMA−TDD方式によって1フレーム分だけ遅延を有して情報が授受される場合の一例を示す図である。
【図16】車40が集中局からの通知により路車間通信から車々間通信に切り替える場合の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図17】図2に示す車30が、基地局から送信されてきた情報を車40に対して送信する処理の一例を説明するフローチャートである。
【図18】図2に示す車30が、車40から送信されてきた情報を基地局に対して送信する処理の一例を説明するフローチャートである。
【図19】図2に示す車40において実行される処理の一例を説明するフローチャートである。
【図20】図2に示す集中局において実行される処理の一例を説明するフローチャートである。
【図21】図2に示す集中局において実行される他の処理の一例を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 固定局
1a 第4の送受信手段
1b 指示情報送信手段
1c アンテナ
2 第1の移動体
2a アンテナ
2b 第1の送受信手段
2c 中継手段
2d アンテナ
3 第2の移動体
3a アンテナ
3b アンテナ
3c 第2の送受信手段
3d 第3の送受信手段
3e 検出手段
3f 制御手段
10 集中局
10a データベース
10b 処理部
10c 通信部
20 基地局
20a RF送信回路
20b RF受信回路
20c 変復調部
20d 処理部
20e 通信部
30 車
31 路車間用無線装置
32 路車間用アンテナ
33 車々間用無線装置
34 車々間用アンテナ
35 処理部
36 DGPS
37 駆動部
38 センサ
40 車
41 路車間用無線装置
42 アンテナ
43 処理部
44 DGPS
45 駆動部
46 センサ

Claims (6)

  1. 固定局と第1および第2の移動体の間で情報を授受する移動体通信システムにおいて、
    前記第1の移動体は、
    前記固定局との間で情報を送受信する第1の送受信手段と、
    前記第1の送受信手段と前記第2の移動体との間において、前記第1の送受信手段の伝送方式とは相互に干渉しない所定の伝送方式によって情報を中継する中継手段と、を有し、
    前記第2の移動体は、
    前記固定局との間で情報を送受信する第2の送受信手段と、
    前記第1の移動体の前記中継手段との間で情報を授受する第3の送受信手段と、
    前記第2の送受信手段により、前記固定局との間で情報の送受信が困難になった場合には、これを検出する検出手段と、
    前記検出手段によって前記第2の送受信手段による情報の送受信が困難になったことが検出された場合には前記第3の送受信手段を選択し、それ以外の場合には前記第2の送受信手段を選択して情報を送受信させる制御を行う制御手段と、を有し、
    前記固定局は、
    前記第1および第2の移動体との間で情報を送受信する第4の送受信手段と、
    前記第1および第2の移動体のそれぞれを特定するための情報と、その所在位置を示す情報とを関連付けて記憶した記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶されている情報を参照して、前記第1の移動体と前記第2の移動体との位置関係により、前記第1の移動体が障害となって、前記第2の移動体への情報の送受信が困難になることが想定される場合には、前記第3の送受信手段により情報を送受信するように指示する指示情報を生成し、前記第4の送受信手段を介して送信する指示情報送信手段と、
    を有することを特徴とする移動体通信システム。
  2. 前記第1乃至第3の送受信手段は電波によって情報を送受信し、
    前記中継手段は前記第1の送受信手段とは異なる周波数の電波によって情報を送受信することを特徴とする請求項1記載の移動体通信システム。
  3. 前記第3の送受信手段が送受信可能な電波の周波数は固定であることを特徴とする請求項2記載の移動体通信システム。
  4. 前記第3の送受信手段は、最寄りの前記第1の移動体の前記中継手段が有する固有の周波数に応じた周波数により情報を送受信することを特徴とする請求項2記載の移動体通信システム。
  5. 前記制御手段は、前記固定局からの電波の受信電界強度が所定のレベルを下回ったことが前記検出手段によって検出された場合、もしくは、受信電界強度が周期的に落ち込んだことが前記検出手段によって検出された場合には、前記第3の送受信手段により情報を送受信させることを特徴とする請求項2記載の移動体通信システム。
  6. 前記固定局は、ゾーン方式によって前記第1および第2の移動体との間で通信を行っており、
    前記制御手段は、前記第2の送受信手段が前記固定局と通信不能になった場合には、先ず、前記第2の送受信手段により他の固定局との間で通信の確立を図り、通信の確立に失敗した場合には前記中継手段による通信を確立することを特徴とする請求項1記載の移動体通信システム。
JP13212699A 1999-05-13 1999-05-13 移動体通信システムおよび通信端末装置 Expired - Fee Related JP3824444B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13212699A JP3824444B2 (ja) 1999-05-13 1999-05-13 移動体通信システムおよび通信端末装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13212699A JP3824444B2 (ja) 1999-05-13 1999-05-13 移動体通信システムおよび通信端末装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000322690A JP2000322690A (ja) 2000-11-24
JP3824444B2 true JP3824444B2 (ja) 2006-09-20

Family

ID=15074019

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13212699A Expired - Fee Related JP3824444B2 (ja) 1999-05-13 1999-05-13 移動体通信システムおよび通信端末装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3824444B2 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4803890B2 (ja) * 2001-03-02 2011-10-26 富士通株式会社 情報処理装置および携帯端末
JP4536605B2 (ja) * 2005-06-13 2010-09-01 三菱電機株式会社 通信端末および通信システム
JP4990169B2 (ja) * 2008-01-16 2012-08-01 三菱電機株式会社 通信装置および車車間通信システム
JP4930441B2 (ja) * 2008-04-09 2012-05-16 トヨタ自動車株式会社 運転支援装置
JP4999772B2 (ja) * 2008-04-29 2012-08-15 三菱電機株式会社 安全運転支援システム、及びこれに使用される路上機制御装置及び路車間通信路上機
JP5509989B2 (ja) * 2010-03-29 2014-06-04 沖電気工業株式会社 無線通信システムにおける無線中継装置及び無線通信方法
WO2014155884A1 (ja) * 2013-03-25 2014-10-02 エイディシーテクノロジー株式会社 車両
JP6264187B2 (ja) * 2014-05-16 2018-01-24 株式会社デンソー 無線通信装置
JP2016004026A (ja) * 2014-06-19 2016-01-12 株式会社 日立産業制御ソリューションズ 避難誘導システム及び移動体
JP6497094B2 (ja) * 2015-02-03 2019-04-10 株式会社デンソー 車両用通信機
JP6637661B2 (ja) * 2015-03-11 2020-01-29 古野電気株式会社 移動体用監視システム、子機、親機、及びプログラム
JP2020167550A (ja) * 2019-03-29 2020-10-08 本田技研工業株式会社 通信装置、通信方法及びプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000322690A (ja) 2000-11-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3824444B2 (ja) 移動体通信システムおよび通信端末装置
CN110062349B (zh) 选择通信方式的方法、装置及车辆
KR101659911B1 (ko) 다중 셀 그룹 내의 서빙 마이크로 기지국, 인접 마이크로 기지국, 매크로 기지국 및 차량 이동 단말의 통신 방법
JP3451543B2 (ja) 列車制御装置
JP4468970B2 (ja) 車載通信装置
WO2016139807A1 (ja) 列車制御システム、基地局制御装置、地上無線基地局及び車上無線局
JP5040429B2 (ja) 通信システム及び路側通信システム並びにこれらに用いられる路側通信装置、光ビーコン及び車載通信装置
CN108351215B (zh) 导航系统中切换路侧导航单元的方法和设备
WO2017159240A1 (ja) 通信制御装置
US11006258B2 (en) External communication system for vehicle
CN105453158A (zh) 在智能运输系统中的符合安全的通道变换
JP5211784B2 (ja) 通信システム
JP2008219409A (ja) 移動通信システム及び移動通信制御方法
JP2003284115A (ja) ハンドオーバ方式
US11218853B2 (en) External communication system for vehicle
JP4934542B2 (ja) 無線による列車制御システム及び無線列車制御方法
JP2005236463A (ja) ハンドオーバ方法
JP6210889B2 (ja) 列車無線システム
JPH1127720A (ja) ハンドオーバ・システムおよび方法
CN108924901B (zh) 通信链路切换方法及装置
JP2000358265A (ja) 路車間通信システム
CN114670904B (zh) 列车通信系统、方法、电子设备和存储介质
JPH1168848A (ja) 移動体通信システム
JP2001199342A (ja) 列車運行管理システム及び列車運行管理方法
JP2010135913A (ja) 劣化検知システム及び劣化検知方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040324

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060308

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060404

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060602

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060627

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060627

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100707

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100707

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110707

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110707

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120707

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120707

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130707

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees