JP2000358265A - 路車間通信システム - Google Patents

路車間通信システム

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JP2000358265A
JP2000358265A JP11168758A JP16875899A JP2000358265A JP 2000358265 A JP2000358265 A JP 2000358265A JP 11168758 A JP11168758 A JP 11168758A JP 16875899 A JP16875899 A JP 16875899A JP 2000358265 A JP2000358265 A JP 2000358265A
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JP
Japan
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vehicle
road
wireless
slot
channel
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Application number
JP11168758A
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English (en)
Inventor
Shinichi Shishino
真一 宍野
Motohiro Nakano
元裕 中野
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02DCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGIES [ICT], I.E. INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGIES AIMING AT THE REDUCTION OF THEIR OWN ENERGY USE
    • Y02D30/00Reducing energy consumption in communication networks
    • Y02D30/70Reducing energy consumption in communication networks in wireless communication networks

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハンドオーバ処理を簡単化して処理負担を軽
減すると共に処理時間を短縮してハンドオーバを円滑に
行えるようにし、これにより通信の瞬断や途絶を低減し
て信頼性の向上を図る。 【解決手段】 進入車両に対しスロットを割り当てる際
に、当該車両が存在する無線ゾーンと、この無線ゾーン
に対し進行方向に隣接する無線ゾーンの両方において空
きのスロットを選択して割り当てるようにし、かつハン
ドオーバに際しては車両に割当て済みのスロットが移動
先の無線ゾーンにおいて空きか使用中かを判定し、使用
中の場合にのみスロットの再割当て処理を行い、空きの
場合には使用中のスロットを引き続き使用させるように
したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、高度道路交通シ
ステム(ITS:Intelligent Transport Systems)
を実現する路車間通信システムに係わり、特に路側装置
と車載装置との間におけるチャネル割当方式の改良に関
する。
【0002】
【従来の技術】ITSは、最先端の情報通信等を用い
て、人と道路と車両とを一体のシステムとして構築し、
安全性向上、輸送効率の向上、快適性の向上を達成し、
環境保全に資する高度道路交通システムと定義され、日
米欧を中心として世界的な規模で研究・開発が進められ
ている。
【0003】ITSは道路、交通、車両、情報通信等の
広範な分野に及ぶものであり、現在9分野で開発が行わ
れている。その中のーつに「安全運転の支援」があり、
「安全運転の支援」には走行環境情報の提供、危険警
告、運転補助及び自動運転からなる4つの利用者サービ
スがある。
【0004】走行環境情報の提供利用者サービスは、日
中や夜間、悪天候などの視界が低下した状況での事故等
を未然に防ぐため、道路および車両の各種センサにより
道路や周辺車両の状況等の走行環境を把握し、車載機、
情報提供装置により、リアルタイムで運転中のドライバ
に情報を提供し、ドライバの走行環境の認知を支援す
る。
【0005】危険警告利用者サービスは、衝突や車線逸
脱等による事故を未然に防ぐため、自車両および周辺車
両等の位置や挙動、道路前方の障害物情報を、道路およ
び車両の各種センサにより収集し、車両位置、車間距
離、走行速度等から危険と判断した場合に警告を与える
など、ドライバの運転操作の判断を支援する。
【0006】運転補助利用者サービスは、前述した危険
警告サービスに車両の自動制御機能を付加することによ
り、自車両および周辺車両等の位置や挙動、障害物等を
考慮して、危険な場合には自動的にブレーキ操作等の速
度制御、ハンドル制御を行うなど、ドライバの運転操作
を支援する。
【0007】自動運転利用者サービスは、ドライバの負
荷を軽減し、交通事故の危険性を限りなく低減するた
め、自動制御が可能な運転補助機能を発展させ、周辺の
走行環境に応じて、自動的にブレーキ操作等の速度制
御、ハンドル制御を行うことにより、安全な速度、車間
距離を保ち、安全かつ円滑な自動走行を可能とする。
【0008】上記説明した利用者サービスを提供するシ
ステムが走行支援道路システム(AHSである。このシ
ステムは、運転の自動化によるドライバの負担軽減はも
とより、事故の減少による安全運転の向上や輸送効果の
増大により社会的な貢献を果たすことを目的とし、その
技術開発には様々な波及効果が期待されている。
【0009】日本では、情報提供システム(AHS−
i)、制御支援システム(AHS−c)、自動走行シス
テム(AHS−a)の研究開発が進められている。先に
述べた走行環境情報の提供利用者サービス及び危険警告
利用者サービスがAHS−iに、運転補助利用者サービ
スがAHS−cに、また自動運転利用者サービスがAH
S−aにそれぞれ相当する。
【0010】AHSを実現するには、道路交通環境(他
の車両、障害物、路面状況及び走行車両位置)を認知す
る機能、周囲の状況を判断して車両を誘導する制御機
能、情報通信機能等の道路側インフラ機能が必要とな
る。さらに、AHS以外のシステムによる支援も不可欠
で、交通状況や天候、道路線形等の情報も必要である。
【0011】一方、車両には、道路障害物の検出機能、
速度制御機能、ハンドル制御機能、MMI機能及び障害
物回避機能等が必要である。
【0012】ところで、ITSを支える通信システム
は、図13に示すように、広域有線通信、広域無線通
信、路車間通信(専用短距離通信)、車々間通信の4つ
に大別できる。このうち広域有線通信及び広域無線通信
は、それぞれISDNを中核とする有線通信ネットワー
クシステムと、PDCやPHS、GSM等の移動通信シ
ステム等の既存技術で構成される。
【0013】一方、路車間通信及び車々間通信はITS
固有の通信技術である。これらの通信は、車両と道路、
或いは車両同士で自動的かつリアルタイムに通信を行う
ことで、ドライバの運転や道路交通管理者の業務をより
安全かつ快適に効率的にするものである。
【0014】路車間通信は、道路に沿って敷設されたビ
ーコン等の通信インフラと、自動車に搭載された車載機
との間で行うものであり、スポット通信型と連続通信型
とに分類される。スポット通信型は、小さな無線ゾーン
を道路上に間欠的に配置して、車両がこのゾーンを通過
する間に通信を行う。VICS(道路交通情報通信シス
テム)やETC(自動料金収受システム)が代表的であ
り、実用化レベルにある。一方、連続通信型は、路側と
車両とが連続的に通信を行い、衝突防止等の危険警告や
協調走行、自動運転に適用する。
【0015】車々間通信は、フロントシート情報(車両
制御情報)の中でも特に情報更新周期の短い、車両制御
に直接結びつくデータのやりとりを主目的にしており、
将来の協調走行や自動運転を含めたITSの実現に不可
欠な要素技術のーつとして注目されている。車々間通信
は、路車間通信のようなインフラを必要としないので、
一般道路での活用も期待できる。
【0016】上記路車間通信のプロトコルとしてはDS
RC(Dedicated Short Rang Communications)が使用
される。DSRCはITSにおける通信で重要な基盤技
術であり、ITSの目的とする道路、交通、車両の情報
化に貢献する。広義には車々間通信も含むが、一般的に
は道路を走行する車両と路側機間で行う路車間通信を指
す。路車間通信は、前述したように道路に沿って敷設さ
れたビーコンなどの通信インフラと車両に搭載された車
載機との間で行う通信のことであり、スポット通信型と
連続通信型とに分類される。
【0017】スポット通信型は、道路上に小さな無線ゾ
ーンを間欠的に配置して、車両がこの無線ゾーンを通過
する瞬間に通信を行う。一方連続通信型は、路側と車両
とが連続的に通信を行うことで、衝突防止等の危険警告
や協調走行及び自動運転を行うもので、AHS(走行支
援道路システム)を実現する重要なキー技術となってい
る。
【0018】DSRCの規定範囲は、OSIモデルを簡
素化したもので、図13に示すようにレイヤ1の物理層
と、レイヤ2のデータリンク層と、レイヤ7のアプリケ
ーション層とから構成される。その理由は、車両が無線
ゾーン内を移動する間という限定された時間内に通信を
終了させる必要があるためである。つまり、レイヤ3か
らレイヤ6は規定しない。レイヤ7はレイヤ3からレイ
ヤ6の機能を適宜含む構成になっている。
【0019】レイヤ1は、通信回線(通信媒体)の制御
機能を司る物理層であり、上位層から渡されるデータを
実際の通信媒体で伝送する形に変換する機能を持つ。D
SRCにおけるレイヤ1の仕様は電波規格として示され
る。図14にこの物理層の諸元の一例を示す。
【0020】レイヤ2は、フレーム構成の規定、制御パ
ラメータの規定及び伝送誤り制御等を行うデータリンク
層である。このデータリンク層では、車載機が無線ゾー
ンを通過する際に路側機との間でデータ通信を行うため
の通信制御手順を規定し、その構成は論理リンク層(L
LC副層)と媒体アクセス制御層(MAC副層)とに分
かれる。
【0021】LLC副層はISO/TEC8802−
2:1994(Local Area Network)に準拠している
が、DSRCに適応させるため一部の機能を削除してい
る。MAC副層は伝送媒体の通信管理を主体としたデー
タ処理機能を具備している。図15にこのデータリンク
層の構成と機能を示す。
【0022】レイヤ7は、ETC等のアプリケーション
に対してDSRCの通信手段を提供するアプリケーショ
ン層である。DSRCのアプリケーション層は、下位層
(L,1,L2)では対応しない路側機と車載機との間
の通信に関する全ての機能を含んでいる。アプリケーシ
ョン層の主要な処理機能は、初期化処理、双方向デー夕
転送処理及び同報データ転送処理等である。図16にア
プリケーション層の構成と機能の一例を示す。
【0023】日本のDSRC規格案では、通信プロトコ
ルの構造は全二重通信及び半二重通信の両方に対応でき
る同期型構造を採用している。同期型構造とは、ダウン
リンクとアップリンクとにおいて、データの基本単位
(スロット)の長さを固定したものである。1スロット
は固定長とし、11個のスロットを組み合わせて1フレ
ームとしている。フレームはl台の路側機が複数の車載
機との間で同時に通信が可能な構成になっている。
【0024】スロットには、フレーム制御メッセージス
ロット(FCMS:Frame ControlMessage Slot)、メ
ッセージデータスロット(MDS:Message Data Slo
t)及びアクチュベーションスロット(ACTS:Activ
ation Slot)がある。
【0025】FCMSは、路側機が通信の制御を行うた
め、フレーム同期をとって車載機ヘスロットの車割付情
報を提供するスロットであり、ダウンリンク専用であ
る。図17にその構成の一例を示す。
【0026】MDSは、実際の通信データを含むスロッ
トであり、データ通信の確認応答もこのスロットに含ま
れる。MDSは、データ転送用であるメッセージデータ
チャネル(MDC:Message Data Channel)の部分と、
MDCの受信結果を正常/異常の符号として相手に転送
する応答チャネル(ACKC:Acknowledge Channel)
の2つから構成され、ダウンリンク用とアップリンク用
とがある。図18にその構成の一例を示す。
【0027】ACTSは、車載機が通信を開始する際
に、MDSスロットの割り当てを路側機へ要求するスロ
ットであり、複数のアクチュベーションチャネル(AC
TC:Activation Channel)により構成される。車載機
はACTCをランダムに選択し、路側機へ通信登録要求
を行う。ACTCはアップリンク専用である。図19に
その構成の一例を示す。
【0028】フレームには、その交信方式により半二重
通信フレームと全二重通信フレームとがある。半二重通
信フレームは、図20に示すようにMDS数とACTS
の合計が8以下の各スロットから構成される可変長のフ
レーム構成をとり、FCMSは先頭に付加される。半二
重通信フレームは、双方向通信だけでなく路側機から車
載機への一方向専用(放送)の通信フレームにも適用で
きる。全二重通信フレームは、図21に示すようにMD
S数及びACTS数が4以下のスロットから構成される
可変長のフレームであり、アップリンクとダウンリンク
のそれぞれに使用される。
【0029】DSRCの通信プロトコルでは、限られた
無線通信ゾーン内で路側機と移動する車載機との間の通
信が、上記したスロットを使用して情報を交換すること
により行われる。この路側機と車載機との間で行われる
一連の交信をトランザクションといい、1つの通信の開
始から終了までの手順が定められている。図22にその
トランザクションの一例を示す。
【0030】 車両が通信ゾーンに入り、車載機が通
信可能となった最初のフレームのFCMSで同期を確立
する。 FCMSで指定されたACTSに対し、この中の任
意のACTCを選択し、ランダムに発生させた通信登録
用IDを送信する。 路側機が車載機の登録を受けると、当該車両が通信
を行うスロットを割り当てて、FCMSで通知する。 FCMSを受信した車載機は、指定されたMDSで
アップリンクデータを送信する。 車載機がアップリンクデータを送信した後、そのM
DSの後半でACKCを受信する。
【0031】
【発明が解決しようとする課題】ところが、以上述べた
スポット通信型のDSRCを、走行支援道路システム
(AHS)サービス等を想定した連続通信型に適用する
には以下のような課題がある。
【0032】まずAHSサービスの場合、ハンドオーバ
に要する処理時間をなるべく短くする必要がある。実際
的な運用を考えた場合、1台の自動車は1つの無線ゾー
ンに数秒単位で滞在すると考えられる。しかし、車載機
からの位置登録後に車載機と路側機との間で情報の送受
信を行うことを考えると、ハンドオーバ処理の時間はな
るべく短い方が望ましい。
【0033】またAHSサービスの場合、道路内におい
て各車両は停止中(速度零)の場合を含めて、同一方向
に移動すると考えられる。しかし、車両の停止や追い越
し、緊急車両の走行等の理由で、各車両は同一速度で移
動するわけではないので、この移動速度を考慮した適切
なスロット割当方式が要求される。
【0034】スロット番号の割り当ては、車載機の位置
管理を行う必要からセンタシステムで集中的に行う必要
がある。今後、路側機とセンタシステムとの間の情報伝
送速度と、センタシステムの処理能力が向上することは
想定されるが、センタシステムの処理軽減のため、簡単
なスロット割当方式を採用し、その負担をなるべく減ら
すことが要求される。
【0035】また路側機等の障害により車載機からの登
録情報がセンタシステムで受信できない場合には、車両
の移動を制限するのではなく、車両の位置を推測する必
要があると考えられる。この場合、特にセンタシステム
が割り当てるスロットに対する管理が必要になる。
【0036】一方、スロットを使用して送信を行う車載
機では、送信タイミングにずれが生じると隣接スロット
に不要な信号を送信して隣接スロットを使用する通信に
妨害を与える。例えば、図23(a)に示すように各車
載機とも正常なタイミングで送信を行っている場合には
問題ないが、図23(b)に示すように車両MS2の送
信タイミングがずれると、その影響が隣接スロットMD
S3を使用している車両MS3の通信に妨害となって現
れる。この妨害波を路側機において分離除去することは
一般に困難である。
【0037】そこで、この発明の第1の目的は、ハンド
オーバを円滑に行えるようにし、これにより通信の瞬断
や途絶を低減して信頼性の高い路側通信を行うことが可
能な路車間通信システムを提供することである。
【0038】また、第2の目的は、複数の車両による通
信を簡単かつ効果的に分離して干渉の少ない高品質の路
車間通信を実現する路車間通信システムを提供すること
である。
【0039】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために第1の発明は、道路に沿って複数の路側装置を
分散配置してこれらの路側装置によりそれぞれ無線ゾー
ンを形成すると共に、上記道路を走行する車両に車載装
置を搭載し、車両の移動に伴いその車載装置と位置的に
対応する路側装置との間で無線チャネルを介して無線通
信を行って車両の走行状態に関する情報を送受する路車
間通信システムにおいて、上記道路に進入した車両に対
し空きの無線チャネルを新規に割り当てる第1のチャネ
ル割当て手段と、上記道路を走行中の車両が無線ゾーン
間を移動する場合に、当該車両に割当て中の無線チャネ
ルが移動先の無線ゾーンで空きか使用中かを判定する判
定手段と、この判定手段により上記割当て中の無線チャ
ネルが空きと判定された場合には当該車両が移動先の無
線ゾーンへ移動した後も割当て中の無線チャネルを引き
続き割当て、上記割当て中の無線チャネルが使用中と判
定された場合には無線チャネルの割当て変更を行う第2
のチャネル割当て手段とを備えたことを特徴とするもの
である。
【0040】従って第1の発明によれば、車両の移動に
伴い車載装置の接続先となる路側装置を切り替えるいわ
ゆるハンドオーバを行う際に、使用中の無線チャネルが
空きである限り引き続き同じ無線チャネルが割り当てら
れる。したがって、ハンドオーバごとにその都度新たな
無線チャネルを割り当て直す場合に比べ、ハンドオーバ
処理が簡単になって処理負担が軽減され、また処理に要
する時間が短縮される。このためハンドオーバを円滑に
行うことが可能となり、これにより通信の瞬断や途絶を
低減して信頼性の高い路側通信を行うことが可能にな
る。
【0041】またこの発明は、第1のチャネル割当て手
段において、道路に進入した車両に対し、当該車両が現
在位置する無線ゾーン及び進行方向に位置する無線ゾー
ンにおいていずれも空きとなっている無線チャネルを選
択して割り当てることを特徴としている。このようにす
ることで、ハンドオーバに際し、チャネル変更を行わず
に使用中の無線チャネルを引き続き割り当てることがで
きる確率が高くなる。
【0042】さらにこの発明は、第1のチャネル割当て
手段において、空きチャネルが複数ある場合に、これら
の空きチャネルの中から空きとなっている時間が最も長
いものを選択して割り当てることも特徴としている。こ
のようにすることで、割り当てられた無線チャネルは他
の無線チャネルに比べ遠く離れた無線ゾーンで使用され
ているか又は使用されていない可能性が高いため、無線
チャネルの割当て変更処理が行われる頻度をさらに低減
することが可能となる。
【0043】さらにこの発明は、第1のチャネル割当て
手段において、車両の種類を移動速度に応じて複数に分
類してこれら複数の車種ごとに異なる無線チャネルグル
ープを用意し、道路に進入した車両に対し、その種類を
判別してその判別結果をもとに対応する無線チャネルグ
ループの中から空きの無線チャネルを選択し割り当てる
ことも特徴としている。
【0044】一般に、ハンドオーバにおいて無線チャネ
ルの割当て変更処理が発生するケースは、車両間の移動
速度の相違により追い越しが発生することが原因とな
る。そこで、この発明のように移動速度の異なる車種ご
とに異なる無線チャネルを割り当てるようにすれば、同
一の無線チャネルが割り当てられた車両同士で追い越し
が発生する確率が低くなり、これにより無線チャネルの
割当て変更処理が行われる頻度をさらに低減することが
可能となる。
【0045】またこの発明は、第2のチャネル割当て手
段において、判定手段により割当て中の無線チャネルが
使用中と判定された場合に、同一の無線チャネルを使用
している複数台の車両の移動速度をそれぞれ検出し、移
動速度が速い方の車両に対し無線チャネルの割当て変更
を行うことを特徴としている。
【0046】一般にITSが適用された道路では、一般
車両の大多数は指定速度で走行することが多く、高速移
動する車両は緊急車両等の少数の車両である場合が多
い。そこで、この発明のように無線チャネルの割当て変
更処理を移動速度の速い方の車両に対し行うようにすれ
ば、全体として無線チャネルの割当て変更処理の頻度を
減らすことができる。
【0047】さらにこの発明は、第2のチャネル割当て
手段において、判定手段により割当て中の無線チャネル
が使用中と判定された場合に、同一の無線チャネルを使
用している複数台の車両の移動速度をそれぞれ検出し、
移動速度が遅い方の車両に対し無線チャネルの割当て変
更処理を行うことも特徴としている。
【0048】このようにすると、例えば制御装置の処理
能力の関係により無線チャネルの割当て変更処理を高速
度に行えない場合でも、移動速度の遅い方の車両に対し
て無線チャネルの割当て変更処理を行うことで、ハンド
オーバを確実に行うことが可能となる。
【0049】前記第2の目的を達成するために第2の発
明は、道路に沿って複数の路側装置を分散配置してこれ
らの路側装置によりそれぞれ無線ゾーンを形成すると共
に、上記道路を走行する複数の車両にそれぞれ車載装置
を搭載し、上記各無線ゾーンごとに当該無線ゾーン内を
走行中の各車両の車載装置と路側装置との間を時分割多
元接続方式で接続して無線通信を行う路側通信システム
において、前記各無線ゾーンごとに当該無線ゾーン内を
走行中の各車両の位置関係を表す情報を検出する位置関
係検出手段と、スロット割当て手段とを備え、このスロ
ット割当て手段により、上記位置関係検出手段で検出さ
れた位置関係を表す情報に基づいて、当該無線ゾーン内
を走行中の各車両に対し前記時分割多元接続のためのス
ロットを割り当てるように構成したものである。
【0050】具体的には、上記位置関係検出手段におい
て、無線ゾーン内の所定の位置又はこの無線ゾーンより
上流側の所定の位置において当該無線ゾーンを走行しよ
うとする車両の走行順位を検出し、この検出された走行
順位を当該無線ゾーン内を走行中の各車両の位置関係を
表す情報として用いて、スロット割当てを行う。
【0051】またスロットの割当て手法としては、位置
関係検出手段により検出された位置関係を表す情報から
各車両の順位の差を検出し、この差が所定量以上の車両
に対し隣接スロットを割り当てるようにする。
【0052】従って第2の発明によれば、無線ゾーン内
を走行する複数の車両の位置関係を考慮してスロットの
割当てが行われる。例えば、相前後して接近して走行し
ている各車両には時間距離の離れたスロットが割り当て
られ、間に少なくとも1台おいた状態で距離的に離れて
走行している各車両には隣接するスロットが割り当てら
れる。すなわち、車間距離が小さい車両同士ほど時間距
離が離れたスロットが割り当てられる。このようにする
ことで、同一無線ゾーン内を走行中の複数の車両からの
無線信号を、路側装置において時間的及び空間的に容易
に分離することが可能となり、これにより干渉の少ない
高品質の路車間通信を実現することができる。
【0053】またこの発明は、上記位置関係検出手段に
おいて、無線ゾーン内の所定の位置又はこの無線ゾーン
より上流側の所定の位置において当該無線ゾーンを走行
しようとする車両の走行順位を検出する車両通過検出手
段に加え、この車両通過検出手段により検出された各車
両の車間距離を検出する車間距離検出手段を備え、上記
車両通過検出手段により検出された走行順位及び上記車
間距離検出手段により検出された車間距離を、当該無線
ゾーン内を走行中の各車両の位置関係を表す情報とする
ことを特徴としている。
【0054】このようにすることで、車両の位置関係
を、各車両の走行順序だけでなく各車両間の車間距離も
考慮して把握することができ、チャネル分離性能を確保
する上でより一層効果的なスロット割当てを行うことが
できる。
【0055】またこの発明は、位置関係検出手段におい
て、無線ゾーンに車両が進入する時刻又は当該無線ゾー
ンに対し車両が位置登録要求を行った時刻を検出する時
刻検出手段を備え、この時刻検出手段により検出された
時刻を、当該無線ゾーン内を走行中の各車両の位置関係
を表す情報とすることも特徴としている。
【0056】このようにすると、特に車両からの位置登
録要求の発生時刻を利用する場合には、車両の通過を検
出するセンサや車間距離を検出するためのセンサ等を設
ける必要がなくなり、その分システム構成を簡単化する
ことができる。
【0057】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)図1は、この
発明の第1の実施形態に係わる路車間通信システムを採
用したITSの概略構成図、図2は図1の一部を拡大し
て示した図である。なお、図2では路側ネットワークの
図示を省略している。
【0058】道路RDの路側帯には、複数の路側機BS
1,BS2,〜,BSmがほぼ等間隔で配設されてい
る。これらの路側機BS1,BS2,〜,BSmはそれ
ぞれ道路RD上に例えば図2に示すように無線ゾーンZ
1,Z2,〜,Zmを形成する。そして、自機が形成す
る無線ゾーンZ1,Z2,〜,Zm内を走行する車両M
S1,MS2,〜,MSnに搭載された車載機との間で
無線通信を行う。
【0059】また路側機BS1,BS2,〜,BSm
は、所定台数ずつグループ化されて複数の路側ネットワ
ークBNW1,BNW2,…の何れかに収容され、さら
にこれらの路側ネットワークBNW1,BNW2,…を
介して集中基地局CS1,CS2,CS3,…の何れか
に接続される。これらの集中基地局CS1,CS2,C
S3,…は、バックボーン網DNWを介して管理システ
ムノードMM及びサービスノードCCに接続される。管
理システムノードMMは、上記集中基地局CS1,CS
2,CS3,…を統括的に制御することで、システム全
体の管理を行う。サービスノードCCは、道路RDを走
行中の各車両MS1,MS2,〜,MSnに対し各種サ
ービスを提供する。
【0060】上記各路側機BS1,BS2,〜,BSm
と各車両MS1,MS2,〜,MSnに搭載された車載
機との間では、DSRCプロトコルに従って無線通信が
行われる。このとき使用されるDSRCフレームは、例
えば5個のメッセージデータスロットMDS1〜MDS
5を時分割多重したものからなる。
【0061】ところで、集中基地局CS1,CS2,C
S3,…は、次のように構成される。図3はその機能構
成を示すブロック図である。なお、各集中基地局CS
1,CS2,CS3,…は構成が同一なので、図3では
集中基地局CS2を代表して示している。
【0062】すなわち、集中基地局CS2は、制御管理
部10と、路側機接続部11と、位置情報管理部12
と、スロット情報管理部13と、路側機情報管理部14
と、車載機情報管理部15とを備えている。
【0063】路側機接続部11は、路側ネットワークB
NW1,BNW2を介して路側機BS1,BS2,〜,
BSmに接続され、各路側機BS1,BS2,…,BS
mと各車両MS1,MS2,…,MSnの車載機との間
の通信を制御する。
【0064】位置情報管理部12は、各車両MS1,M
S2,…,MSnから送信される位置登録要求をもと
に、各車両MS1,MS2,…,MSnの位置情報を管
理する。スロット情報管理部13は、各無線ゾーンZ
1,Z2,…,Znごとに、これらの無線ゾーンZ1,
Z2,〜Znに存在する各車両MS1,MS2,…,M
Snに割り当てたスロットと、各路側機BS1,BS
2,…,BSmにおいて使用されているスロットに関す
る情報を管理する。
【0065】路側機情報管理部14は、路側機BS1,
BS2,…,BSmの運用状態を管理する。車載機情報
管理部15は、各車両MS1,MS2,…,MSnに搭
載された車載機の状態を管理する。
【0066】制御管理部10は、集中基地局全体の制御
を行うもので、上記位置情報管理部12で管理されてい
る各車両MS1,MS2,…,MSnの位置情報と、上
記スロット情報管理部13で管理されているスロットの
割当て情報とに基づいて、道路RDに進入した車両に対
するスロットの新規割当て制御と、道路RDを走行中の
各車両MS1,MS2,…,MSnが無線ゾーンZ1,
Z2,…,Zn間を移動する際のスロットの割当て変更
制御とをそれぞれ実行する。
【0067】なお、位置情報管理部12及びスロット情
報管理部13は、路側機情報管理部14又は車載機情報
管理部15が有する機能の一部として位置付けることも
可能である。
【0068】次に、以上のように構成された路車間通信
システムにおけるスロット割当て動作を説明する。いま
例えば図4に示すように車両MS1が道路RDに進入
し、この車両MS1が無線ゾーンZ1においてスロット
の割当て要求を送出したとする。このスロット割当て要
求は、無線ゾーンZ1を形成する路側機BS1で受信さ
れたのち、路側ネットワークBNW1を介して集中基地
局CS2に転送される。
【0069】集中基地局CS1は、待受状態において、
道路RDを走行中の各車両MS2,MS3,…の位置及
び路側機BS1,BS2,…の運用状態を監視すると共
に、図5に示すようにステップ5aで各無線ゾーンZ
1,Z2,…ごとにスロットの割当て状況を管理してい
る。この状態で道路RDに新たに進入した車両MS1か
ら上記スロット割当て要求が到来すると、ステップ5b
からステップ5cに移行して、無線ゾーンZ1で空きと
なっており、なおかつ車両の進行方向に隣接する無線ゾ
ーンZ2でも空きとなっているスロットを探す。そし
て、この条件を満足するスロットが見付かると、ステッ
プ5dでこの空きスロットを要求元の上記進入車両MS
1に割り当てる。したがって、車両MS1は以後上記割
り当てられたスロットを使用して路側機BS1との間で
無線通信を開始し、集中基地局CS2との間でITS走
行のための種々情報の送受信を行う。
【0070】なお、上記空きスロットの探索において、
車両が存在する無線ゾーンZ1及び隣接無線ゾーンZ2
の両方で空きとなるスロットが見付からない場合には、
無線ゾーンZ1において空きのスロットを選択する。
【0071】一方、そうして道路RDを走行中の車両M
S1が次の無線ゾーンZ2に移動し、ハンドオーバの要
求を送信したとする。そうすると集中基地局CS2はス
ロット割当て更新制御を実行する。図6はその処理手順
及び処理内容を示すフローチャートである。
【0072】すなわち、ハンドオーバ要求を受け取ると
集中基地局CS2は、ステップ6aからステップ6bに
移行して、ここで先ず要求元の車両MS1が使用中のス
ロットが移動先の無線ゾーンZ2において空きか使用中
かを判定する。そして、空きであればステップ6cに移
行してここで車両MS1が使用中のスロットをそのまま
使用させる。このため車両MS1は、無線ゾーンZ2へ
の移動後も引き続き同一のスロットを使用して通信を行
う。従ってこの場合、ハンドオーバ手順は実質的に省略
されることになるため、通信の瞬断や途絶が生じないス
ムーズなハンドオーバが行われる。
【0073】一方、車両MS1が使用中のスロットが移
動先の無線ゾーンZ2において使用中だったとすると、
ステップ6dに移行してここでスロット番号の再割当て
処理を行う。すなわち、移動先となる無線ゾーンZ2に
おいて空きとなっているスロットを探し、空きスロット
が見付かればこのスロットを上記要求元の車両MS1に
割り当てる。この結果、車両MS1が使用するスロット
は新たなスロットに切り替わり、以後車両MS1は移動
先の無線ゾーンZ2においてこの新たなスロットを使用
して路側機BS2との間で無線通信を継続する。
【0074】以上述べたように第1の実施形態では、進
入車両MS1に対しスロットを割り当てる際に、当該車
両MS1が存在する無線ゾーンZ1と、この無線ゾーン
Z1に対し進行方向に隣接する無線ゾーンZ2の両方に
おいて空きのスロットを選択して割り当てるようにし、
かつハンドオーバに際しては車両MS1に割当て済みの
スロットが移動先の無線ゾーンZ2において空きか使用
中かを判定し、使用中の場合にのみスロットの再割当て
処理を行い、空きの場合には使用中のスロットを引き続
き使用させるようにしている。
【0075】従って、車両の走行に伴いハンドオーバを
行う際に、使用中のスロットが空きである限り同じスロ
ットが引き続き割り当てられる。したがって、ハンドオ
ーバごとにその都度新たなスロットを割り当て直す場合
に比べ、ハンドオーバ処理が簡単になって処理負担が軽
減され、また処理に要する時間が短縮される。このため
ハンドオーバを円滑に行うことが可能となり、これによ
り通信の瞬断や途絶を低減して信頼性の高い路側通信を
行うことが可能になる。
【0076】なお、上記実施形態は次のような変形実施
が可能である。すなわち、進入車両に対するスロットの
新規割当てに際し、空きスロットの選択を、車両が存在
する無線ゾーンZ1及び進行方向に隣接する無線ゾーン
Z2で空きとなっているスロットを選択するようにした
が、隣接する無線ゾーンZ2だけでなくその先の無線ゾ
ーンZ3,Z4,…でも空きとなっているスロットを探
すようにしてもよい。このようにすると、ハンドオーバ
に際しスロット割当て変更が行われる確率がさらに低く
なり、これによりさらに円滑なハンドオーバが可能とな
る。
【0077】また、スロットの再割当て処理に際して
は、移動先の無線ゾーンZ2において空きで、なおかつ
この無線ゾーンZ2に対し進行方向に隣接する無線ゾー
ンZ3においても空きのスロットを選択するようにして
もよい。このようにすると、再割り当てしたスロットが
その後のハンドオーバにおいてそのまま使用され続ける
確率が高くなり、これによりさらに円滑なハンドオーバ
が可能となる。
【0078】さらに、スロットの再割当てに際して、当
該車両MS1が使用中のスロットと同一のスロットを使
用している他の車両(例えばMS5)が移動先の無線ゾ
ーンZ2に存在するとき、両車両MS1,MS5の速度
を検出して速度の速い方の車両のスロットを変更するよ
うにしてもよい。
【0079】一般にITSが適用された道路では、一般
車両の大多数は指定速度で走行することが多く、高速移
動する車両は緊急車両等の少数の車両である場合が多
い。このため、上記したようにスロット変更を速度の速
い方の車両に対し行うようにすれば、全体としてスロッ
トの割当て変更処理の発生頻度を減らすことができる。
【0080】一方それとは反対に、速度の遅い方の車両
のスロットを変更するようにしてもよい。このようにす
ると、集中基地局CS2の処理能力の関係によりスロッ
トの割当て変更処理を高速度に行えないような場合で
も、ハンドオーバ処理を確実に行うことが可能となる。
【0081】さらに、第1の実施形態は次のような手段
を講じることで、ハンドオーバ時のスロット割当て変更
の発生確率をさらに低減することが可能である。
【0082】先ずその一つは、無線ゾーン内に入ってき
た車両に対して割り当てるスロットを、その無線ゾーン
内で最も長い期間使用されていなかったスロットとする
手法である。このようにすることで、割り当てられたス
ロットは、他のスロットに比べてより離れた進行方向の
無線ゾーンで使用されているか或いは使用されていない
可能性が高いため、再割当ての発生頻度をさらに減らす
ことが可能である。
【0083】またもう1つの手法は、車両の移動する能
力に応じて割り当てるスロットの範囲を変えるものであ
る。一般に、ハンドオーバにおいてスロットの割当て変
更処理が発生するケースは、車両間の移動速度の相違に
より追い越しが発生することが原因となる。車両は、緊
急車両、一般の車両、低速の車両等のようにその種類に
よって移動速度が異なる。
【0084】そこで、車両の種類を移動速度に応じて複
数に分類してこれら複数の車種ごとに異なるスロット群
を用意し、道路に進入した車両に対し、その種類を判別
してその判別結果をもとに対応するスロット群の中から
空きのスロットを選択し割り当てる。
【0085】このようにすれば、同一の無線チャネルが
割り当てられた車両同士で追い越しが発生する確率が低
くなり、これにより無線チャネルの割当て変更処理が行
われる頻度をさらに低減することが可能となる。
【0086】なお、車種ごとにスロット群を予め固定せ
ず、例えばある車種に対してはスロット番号1から2,
3,…と上り順に割当て、別の車種に対してはスロット
番号の最大値NからN−1,N−2,…と下り順に割当
てるように、スロット番号値の優先度を変えるだけでも
十分に有効である。
【0087】(第2の実施形態)この発明の第2の実施
形態は、無線ゾーンごとにそのゾーン内を走行する各車
両の走行順序を検出し、各車両に対するスロットの割当
てを、その走行順序に応じて走行順序の離れた車両に対
し隣接するスロットが割り当てられるように制御するよ
うにしたものである。
【0088】図7は、この発明の第2の実施形態に係わ
る路車間通信システムの概略構成図である。なお、IT
S全体のシステム構成は図1と同一なので説明は省略す
る。図7において、各無線ゾーン(図7では無線ゾーン
Ziのみを図示している)の入り口には、それぞれ車両
通過検出器20が設置してある。これらの車両通過検出
器20は、上流側の隣接無線ゾーンから当該無線ゾーン
Ziに進入する車両の通過を検出するもので、この通過
検出信号を有線回線を介して路側機BSiに転送し、さ
らにこの路側機BSiから路側ネットワークBNWjを
介して集中基地局CSkに通知している。
【0089】一方、集中基地局CSkは、この発明に係
わる制御機能として走行順位検出手段21と、スロット
割当て制御手段22とを備えている。走行順位検出手段
21は、自局の制御下にある各無線ゾーンごとに、その
入り口に設置された上記車両検出器20の通過検出信号
をもとに、そのゾーン内を走行中の車両の走行順位を検
出する。この走行順位のカウントはカウンタを用いて行
う。
【0090】スロット割当て制御手段22は、各無線ゾ
ーンごとに、そのゾーン内を走行中の各車両に対し、上
記走行順位検出手段21により検出された走行順位を考
慮したスロット割当て処理を実行する。
【0091】次に、以上のように構成されたシステムに
おけるスロット割当て動作を説明する。集中基地局CS
kには、先に述べたように各無線ゾーンごとに車両の走
行順位をカウントするカウンタが設けられており、集中
基地局CSkは各無線ゾーンごとに車両通過検出器20
から通過検出信号が到来するごとに対応するカウンタの
カウント値をインクリメントする。このカウント値が無
線ゾーン内を走行する各車両の進入順位となる。なお、
カウンタの最大カウント値は、スロットの多重割当てを
防止するため、0からスロット周期−1、又は0からス
ロット周期*N−1(Nは自然数)に設定される。一例
としては、N=2のケースとして0〜9に設定される。
【0092】また、無線ゾーンZiに進入した車両MS
1,MS2,…は、路側機BSiとの間でフレーム同期
を確立したのち、ACTSを用いて路側機BSiへ通信
登録用IDを送信する。この通信登録用IDは、路側機
BSiで受信されたのち路側ネットワークBNWjを経
由して集中基地局CSkに転送される。この通信登録用
IDを受信すると集中基地局CSkは、この登録要求元
の車両の進入順位に応じて割り当てるべきスロットを選
択し、この選択したスロット番号を登録要求元の車両に
向けFCMSにより通知する。このスロットの選択は、
車両の進入順位をXとすると、車両MSy:y=X mod
5+1で表される。なお、mod は右辺値を法としたとき
の剰余を求める演算を示す。
【0093】例えば、いま図7に示すように無線ゾーン
Ziに車両MS1,MS2,…,MS5が順次進入して
走行しており、このうちの先頭車両MS1が次の無線ゾ
ーンへ出た後に車両MS6が新たに当該無線ゾーンZi
に進入する場合を想定する。また、1つの無線ゾーンZ
iで同時に使用可能なメッセージデータスロットを、図
9に示すようにMDS1〜MDS5とする。
【0094】このケースでは、車両MSlが無線ゾーン
Z1を通り抜けると、車両MS6が新たにこの無線ゾー
ンZiに進入して車両MS5の次を走行する。この車両
MS6に再割り当て可能なメッセージデータスロット
は、車両MS1に割り当てていたスロットMDS1のみ
であるので、車両MS6にはこのスロットMDS1を割
り当てる必要がある。このとき車両MS6は、車両MS
5と地理的に隣接関係にあり、一方無線リソース(スロ
ット)的には車両MS1と等価な関係にあるから、車両
MS1と車両MS5とは隣接関係になる。同様に、この
無線ゾーンZiに進入してくる車両はMS1〜MS5の
繰り返しと考えることができる。ここで、車両MS1〜
MS5間の最短距離dを単位距離とし、無線ゾーンZi
内での各車両MS1〜MS5間の距離を単位距離のメト
リックで表すと、図8に示すようになる。
【0095】集中基地局CSiは、この距離メトリック
を各車両MS1〜MS5の位置関係を表す情報として用
いて、隣接スロットに割り当てられる車両間の距離が大
きくなるように、各進入車両MS1〜MS5に対するス
ロットMDS1〜MDS5の割当てを行う。その割当て
ルールは次のように規定される。
【0096】(1) 任意の車両を選択して1つのスロッ
トに割り当てる。 (2) 次のスロットを使用する車両を距離メトリック情
報から抽出する。このとき先行スロットを使用する車両
との距離ができる限り大きくなる車両を選択する。ただ
し既に選択した車両は選択しない。 (3) (2)を繰り返し実行し、全スロットに車両を割り当
てる。
【0097】以上のルールに従ったスロット割当ての一
例を以下に述べる。はじめに車両MS1をスロットMD
S1に割り当てることにする。次に、スロットMDS2
を使用する車両を選択する。車両MS1がスロットMD
S1を使用するので、車両MS1との距離が最大(距離
2)になる車両を距離メトリック情報から調べると、車
両MS3及び車両MS4になる。いずれか一方を選択す
るため、車両MS3を選択する。
【0098】次に、スロットMDS3については、スロ
ットMDS2との関係をもとに車両MS3からの距離が
最大になる候補を調べると、車両MS1か車両MS5と
なる。このとき車両MSlは割り当て済みであるので、
車両MS5を選択する。
【0099】同様にスロットMDS4については、車両
MS5からの距離が最大となる車両MS2を選択し、ま
たスロットMDS5については車両MS2からの距離が
最大となる車両MS4を選択する。
【0100】以上の手順により、車両MS1〜MS5に
対しそれぞれスロットMDS1,MDS4,MDS2,
MDS5,MDS3が割り当てられる。このような割当
てにより、隣接スロットに対応する車両間の距離メトリ
ックは最大値2が保証される。
【0101】以上述べたように第2の実施形態では、無
線ゾーンZiへの車両MS1〜MS5の進入順位を車両
通過検出器20により検出し、この進入順位をもとに車
両間の距離メトリック情報を作成して、この情報に基づ
いて各車両MS1〜MS5に対するスロットの割当てを
行うようにしている。したがって、続いて走行している
2台の車両には時間距離の離れたスロットが割り当てら
れ、車間に少なくとも1台を置いた状態で距離的に離れ
て走行している2台の車両には隣接するスロットが割り
当てられる。すなわち、車間距離が小さい車両同士ほど
時間距離が離れたスロットが割り当てられる。したがっ
て、同一無線ゾーンZi内を走行中の複数の車両MS1
〜MS5からの無線信号を、路側機BSiにおいて時間
的及び空間的に容易に分離することが可能となり、これ
により干渉の少ない高品質の路車間通信を実現すること
ができる。
【0102】(第3の実施形態)この発明の第3の実施
形態は、無線ゾーンごとにそのゾーン内を走行する各車
両の走行順序と各車両間の車間距離を検出し、各車両に
対するスロットの割当てを、その走行順序及び車間距離
に応じて車間距離の離れた車両に対し隣接するスロット
が割り当てられるように制御するようにしたものであ
る。
【0103】図10は、この発明の第3の実施形態に係
わる路車間通信システムの概略構成図である。なお、同
図において前記図7と同一部分には同一符号を付して詳
しい説明は省略する。
【0104】集中基地局CSk′には、走行順位検出手
段21に加え、車間距離検出手段23と、これらの走行
順位検出手段21および車間距離検出手段23の検出情
報をもとにスロット割当てを行うスロット割当て制御手
段24とが設けてある。車間距離検出手段23は、各無
線ゾーンごとに車両通過検出器20から発生される車両
通過検出信号の時間差をタイマにより計時し、この時間
差と想定平均速度とから各車両間の車間距離を検出す
る。
【0105】スロット割当て制御手段24は、上記走行
順位検出手段21により検出された走行順位に、上記車
間距離検出手段23により検出された車間距離を反映さ
せ、これにより各車両の走行位置関係をさらに正確に把
握する。そして、この各車両の走行位置関係を表す情報
に基づいて各進入車両に対するスロット割当て処理を行
う。
【0106】次に、以上のように構成されたシステムに
おけるスロット割当て動作を説明する。集中基地局CS
k′は、各無線ゾーンごとに車両通過検出器20から通
過検出信号が到来するごとに対応するカウンタのカウン
ト値をインクリメントし、そのカウント値を無線ゾーン
Zi内を走行する各車両MS1〜MS6の進入順位Xと
する。また、上記車両通過検出器20から出力された通
過検出信号のタイミングをもとにタイマを起動し、これ
により各車両MS1〜MS5間の通過時間差を検出す
る。そして、この通過時間差と想定移動速度とから車間
距離を算出する。
【0107】また、この算出した車間距離が、無線ゾー
ンZiごとにその区間の単位距離の何倍であるかを算出
し、この倍数値を整数化して上記走行順位カウント用の
カウンタに加算する。ただし、整数化した倍数値が0で
あるときには、スロットの多重割り当てを防ぐためカウ
ンタに1を加算する。すなわち、カウンタのカウント値
により表される走行順位の値Xに、車間距離を反映させ
る。
【0108】そして、各進入車両MS1〜MS6から通
信登録用IDを受信すると、集中基地局CSk′はこの
登録要求元の車両の進入順位に応じて割り当てるべきス
ロットを選択し、この選択したスロット番号を登録要求
元の車両に向けFCMSにより通知する。このスロット
の選択は、前記第2の実施形態と同様に、車両MSy:
y=X mod5+1により行われる。
【0109】このように第3の実施形態では、各車両M
S1〜MS6の進入順位Xに車両間の車間距離が反映さ
れて、より正確な車両の位置関係を表す情報が得られ、
この情報をもとに各車両MS1〜MS6に対するスロッ
トの割り当てが行われる。すなわち、それほど車間距離
を置かずに走行している2台の車両には、前記第2の実
施形態と同様に時間距離が離れたスロットがそれぞれ割
り当てられ、一方続いて走行していてもその車間距離が
十分に離れている2台の車両には、隣接するスロットが
割り当てられる。従って、車間がまちまちの状態でラン
ダムに走行している各車両に対し、さらに効果的なスロ
ット割当て処理を行うことができる。
【0110】(第4の実施形態)この発明の第4の実施
形態は、無線ゾーンに進入した車両が送信する通信登録
要求をカウントすることで進入車両の進入順位を検出
し、さらに上記通信登録要求の送信時間差をもとに車両
間の車間距離を表す情報を得て、この車間距離情報を上
記進入順位に反映させる。そして、各車両に対するスロ
ットの割当てを、車間距離を反映させた上記進入順位に
応じて、車間距離の離れた車両に対し隣接するスロット
が割り当てられるように制御するようにしたものであ
る。
【0111】図11は、この発明の第4の実施形態に係
わる路車間通信システムの概略構成図である。なお、同
図において前記図7と同一部分には同一符号を付して詳
しい説明は省略する。
【0112】集中基地局CSk″には、車両MS1〜M
S6から送信される通信登録要求をカウンタでカウント
することで車両の進入順位を検出する走行順位検出手段
31と、上記車両MS1〜MS6から送信される通信登
録要求のタイミングから車両間の車間距離を求める車間
距離検出手段32と、これらの走行順位検出手段31及
び車間距離検出手段32の検出結果をもとに各車両に対
するスロットの割当て処理を行うスロット割当て制御手
段33とが設けてある。
【0113】このような構成であるから、集中基地局C
Sk″は、各無線ゾーンごとに、そのゾ―ンに進入する
際に車両から送信される通信登録要求を受信するごとに
対応するカウンタのカウント値Xをインクリメントす
る。またそれと共に、上記通信登録要求を受信するごと
にタイマをスタートさせる。このタイマは、無線ゾーン
の区間長に応じて設定した単位距離を想定平均速度で通
過する時間だけ計時するとタイムアウトする。そして、
このタイマがタイムアウトするごとに、上記カウンタの
カウント値Xをインクリメントする。かくして、走行順
位に車間距離が反映される。
【0114】なお、カウンタのカウント値Xの範囲は、
スロットの多重割当てを防止するために前記第1の実施
形態と同様に0〜9に設定され、インクリメント時に上
限値を超えると零(0)にリセットされる。
【0115】そして、各進入車両MS1〜MS6から通
信登録用IDを受信すると、集中基地局CSk″は登録
要求元の車両の進入順位Xに応じて割り当てるべきスロ
ットを選択し、この選択したスロット番号を登録要求元
の車両に向けFCMSにより通知する。このスロットの
選択は、前記第2及び第3の実施形態と同様に、車両M
Sy:y=X mod5+1により行われる。
【0116】このように第4の実施形態では、各車両M
S1〜MS6が無線ゾーンZiに進入する際に送信する
通信登録要求をカウントすることで進入順位が検出さ
れ、かつタイマで単位時間を計時してそのタイムアウト
信号により上記カウンタのカウント値をインクリメント
することで、各車両MS1〜MS6間の車間距離が反映
された進入順位が得られる。そして、この進入順位に応
じて各車両MS1〜MS6に対するスロットの割り当て
が行われる。
【0117】したがって、前記第3の実施形態と同様
に、車間がまちまちの状態でランダムに走行している各
車両に対し、さらに効果的なスロット割当て処理を行う
ことができる。しかも本実施形態では、各車両MS1〜
MS6が送信する通信登録要求を利用して進入順位及び
車間距離を検出するようにしているので、各無線ゾーン
に設ける車両通過検出器20を不要にすることができ、
その分システム構成を簡単化することができる。
【0118】(その他の実施形態)前記各実施形態では
スロットの割当て制御等を集中基地局CS1,CS2,
…において集中的に行うようにしたが、路側機BS1,
BS2,〜BSmのうち、特定の1つ又は複数の路側
機、或いは全ての路側機にスロット割当て制御機能を持
たせるように構成してもよい。
【0119】また第1の実施形態では、無線チャネルと
してスロットを使用して無線通信を行う場合、つまり無
線アクセス方式として時分割多元接続方式を適用した場
合を例にとって説明したが、周波数を無線チャネルとす
る周波数分割多元接続方式や、拡散符号を無線チャネル
とする符号分割多元接続方式を適用したシステムにも本
発明は同様に適用可能である。
【0120】その他、路側機の配設位置や各無線ゾーン
ごとの伝送フォーマットの構成、スロット割当て制御の
手順及び内容、車両の位置関係検出手法、ITSのシス
テム構成、路車間通信システムの構成等についても、こ
の発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施でき
る。
【0121】
【発明の効果】以上詳述したように第1の発明に係わる
路車間通信システムでは、道路に進入した車両に対し空
きの無線チャネルを新規に割り当てる第1のチャネル割
当て手段と、上記道路を走行中の車両が無線ゾーン間を
移動する場合に当該車両に割当て中の無線チャネルが移
動先の無線ゾーンで空きか使用中かを判定する判定手段
と、第2のチャネル割当て手段とを備え、この第2のチ
ャネル割当て手段により、判定手段において上記割当て
中の無線チャネルが空きと判定された場合には当該車両
が移動先の無線ゾーンへ移動した後も割当て中の無線チ
ャネルを引き続き割当て、上記割当て中の無線チャネル
が使用中と判定された場合には無線チャネルの割当て変
更を行うようにしている。
【0122】従って第1の発明によれば、ハンドオーバ
処理が簡単化されて処理負担が軽減されると共に処理に
要する時間が短縮される。このためハンドオーバを円滑
に行うことが可能となり、これにより通信の瞬断や途絶
を低減して信頼性の高い路側通信を行うことが可能な路
車間通信システムを提供することができる。
【0123】一方、第2の発明に係わる路車間通信シス
テムでは、各無線ゾーンごとに当該無線ゾーン内を走行
中の各車両の位置関係を表す情報を検出する位置関係検
出手段と、スロット割当て手段とを備え、このスロット
割当て手段により、上記位置関係検出手段で検出された
位置関係を表す情報に基づいて、当該無線ゾーン内を走
行中の各車両に対し前記時分割多元接続のためのスロッ
トを割り当てるように構成している。
【0124】従って第2の発明によれば、車間距離が小
さい車両同士ほど時間距離が離れたスロットが割り当て
られるため、同一無線ゾーン内を走行中の複数の車両か
らの無線信号を路側装置において時間的及び空間的に容
易に分離することが可能となり、これにより干渉の少な
い高品質の路車間通信を実現し得る路車間通信システム
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1の実施形態に係わる路車間通
信システムを採用したITSの概略構成図。
【図2】 図1に示したシステムの部分拡大図。
【図3】 図1に示した集中基地局の機能構成を示すブ
ロック図。
【図4】 この発明の第1の実施形態に係わる路車間通
信システムのスロット割当て動作を説明するための図。
【図5】 この発明の第1の実施形態に係わる路車間通
信システムのスロット新規割当て処理の手順及び処理内
容を説明するためのフローチャート。
【図6】 この発明の第1の実施形態に係わる路車間通
信システムのスロット割当て更新処理の手順及び処理内
容を説明するためのフローチャート。
【図7】 この発明の第2の実施形態に係わる路車間通
信システムの構成を示す図。
【図8】 任意の無線ゾーン内に存在する車両相互間の
位置関係を表す図。
【図9】 フレーム構成の一例を示す図。
【図10】 この発明の第3の実施形態に係わる路車間
通信システムの構成を示す図。
【図11】 この発明の第4の実施形態に係わる路車間
通信システムの構成を示す図。
【図12】 ITSに使用される通信システムの一例を
示す図。
【図13】 DSRCの規定範囲示す図。
【図14】 DSRCにおける物理層の諸元を示す図。
【図15】 DSRCにおけるデータリンク層の構成及
び機能を示す図。
【図16】 DSRCにおけるアプリケーション層の構
成及び機能を示す図。
【図17】 DSRCの伝送フレームにおけるFCMS
の構成を示す図。
【図18】 DSRCの伝送フレームにおけるMDSの
構成を示す図。
【図19】 DSRCの伝送フレームにおけるACTS
の構成を示す図。
【図20】 DSRCの半二重通信に使用する伝送フレ
ームの構成を示す図。
【図21】 DSRCの全二重通信に使用する伝送フレ
ームの構成を示す図。
【図22】 DSRCのトランザクションの一例を示す
図。
【図23】 従来のスロット割当て方式による問題点を
説明するための図。
【符号の説明】
BS1,BS2,…,BSm,BSi…路側機 Z1,Z2,…,Zm,Zi…無線ゾーン MS1,MS2,…,MSn…車両 BNW1,BNW2,BNWj…路側ネットワーク CS1,CS2,CS3,CSk,CSk′,CSk″
…集中基地局 DNW…バックボーン網 MM…管理システムノード CC…サービスノード 10…制御管理部 11…路側機接続部 12…位置情報管理部 13…スロット情報管理部 14…路側機情報管理部 15…車載機情報管理部 20…車両通過検出器 21,31…走行順位検出手段 22,24,33…スロット割当て制御手段 23,32…車間距離検出手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H180 AA01 BB05 CC12 EE10 FF13 LL01 LL02 LL04 LL06 LL09 5K067 AA23 AA33 BB03 BB21 DD17 DD19 DD34 EE02 EE16 EE71 HH22 JJ02 JJ21 JJ39 JJ53

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 道路に沿って複数の路側装置を分散配置
    してこれらの路側装置によりそれぞれ無線ゾーンを形成
    すると共に、上記道路を走行する車両に車載装置を搭載
    し、車両の移動に伴いその車載装置と位置的に対応する
    路側装置との間で無線チャネルを介して無線通信を行っ
    て車両の走行状態に関する情報を送受する路車間通信シ
    ステムにおいて、 前記道路に進入した車両に対し空きの無線チャネルを新
    規に割り当てる第1のチャネル割当て手段と、 前記道路を走行中の車両が無線ゾーン間を移動する場合
    に、当該車両に割当て中の無線チャネルが移動先の無線
    ゾーンで空きか使用中かを判定する判定手段と、 この判定手段により前記割当て中の無線チャネルが空き
    と判定された場合には当該車両が移動先の無線ゾーンへ
    移動した後も割当て中の無線チャネルを引き続き割当
    て、前記割当て中の無線チャネルが使用中と判定された
    場合には無線チャネルの割当て変更を行う第2のチャネ
    ル割当て手段とを具備したことを特徴とする路車間通信
    システム。
  2. 【請求項2】 前記第1のチャネル割当て手段は、道路
    に進入した車両に対し、当該車両が現在位置する無線ゾ
    ーン及び進行方向に位置する無線ゾーンにおいていずれ
    も空きとなっている無線チャネルを選択して割り当てる
    ことを特徴とする請求項1記載の路車間通信システム。
  3. 【請求項3】 前記第1のチャネル割当て手段は、空き
    チャネルが複数ある場合に、これらの空きチャネルの中
    から空きとなっている時間が最も長いものを選択して割
    り当てることを特徴とする請求項1または2記載の路車
    間通信システム。
  4. 【請求項4】 前記第1のチャネル割当て手段は、車両
    の種類を移動速度に応じて複数に分類してこれら複数の
    車種ごとに異なる無線チャネルグループを用意し、道路
    に進入した車両に対し、その種類を判別してその判別結
    果をもとに対応する無線チャネルグループの中から空き
    の無線チャネルを選択し割り当てることを特徴とする請
    求項1記載の路車間通信システム。
  5. 【請求項5】 前記第2のチャネル割当て手段は、判定
    手段により割当て中の無線チャネルが使用中と判定され
    た場合に、同一の無線チャネルを使用している複数台の
    車両の移動速度をそれぞれ検出し、移動速度が速い方の
    車両に対し無線チャネルの割当て変更を行うことを特徴
    とする請求項1記載の路車間通信システム。
  6. 【請求項6】 前記第2のチャネル割当て手段は、判定
    手段により割当て中の無線チャネルが使用中と判定され
    た場合に、同一の無線チャネルを使用している複数台の
    車両の移動速度をそれぞれ検出し、移動速度が遅い方の
    車両に対し無線チャネルの割当て変更を行うことを特徴
    とする請求項1記載の路車間通信システム。
  7. 【請求項7】 道路に沿って複数の路側装置を分散配置
    してこれらの路側装置によりそれぞれ無線ゾーンを形成
    すると共に、上記道路を走行する複数の車両にそれぞれ
    車載装置を搭載し、上記各無線ゾーンごとに当該無線ゾ
    ーン内を走行中の各車両の車載装置と路側装置との間を
    時分割多元接続方式で接続して無線通信を行う路側通信
    システムにおいて、 前記各無線ゾーンごとに当該無線ゾーン内を走行中の各
    車両の位置関係を表す情報を検出する位置関係検出手段
    と、 この位置関係検出手段により検出された位置関係を表す
    情報に基づいて、当該無線ゾーン内を走行中の各車両に
    対し前記時分割多元接続のためのスロットを割り当てる
    スロット割当て手段とを具備したことを特徴とする路車
    間通信システム。
  8. 【請求項8】 前記位置関係検出手段は、無線ゾーン内
    の所定の位置又はこの無線ゾーンより上流側の所定の位
    置において当該無線ゾーンを走行しようとする車両の走
    行順位を検出する車両通過検出手段を備え、この車両通
    過検出手段により検出された走行順位を、前記無線ゾー
    ン内を走行中の各車両の位置関係を表す情報とすること
    を特徴とする請求項7記載の路車間通信システム。
  9. 【請求項9】 前記位置関係検出手段は、 無線ゾーン内の所定の位置又はこの無線ゾーンより上流
    側の所定の位置において当該無線ゾーンを走行しようと
    する車両の走行順位を検出する車両通過検出手段と、 この車両通過検出手段により検出された各車両の車間距
    離を検出する車間距離検出手段とを備え、 前記車両通過検出手段により検出された走行順位及び前
    記車間距離検出手段により検出された車間距離を、当該
    無線ゾーン内を走行中の各車両の位置関係を表す情報と
    することを特徴とする請求項7記載の路車間通信システ
    ム。
  10. 【請求項10】 前記位置関係検出手段は、無線ゾーン
    に車両が進入する時刻又は当該無線ゾーンに対し車両が
    位置登録要求を行った時刻を検出する時刻検出手段を備
    え、この時刻検出手段により検出された時刻を、当該無
    線ゾーン内を走行中の各車両の位置関係を表す情報とす
    ることを特徴とする請求項7記載の路車間通信システ
    ム。
  11. 【請求項11】 前記位置関係検出手段は、1スロット
    の整数倍の周期で、無線ゾーン内を走行中の各車両の位
    置関係を表す情報を検出することを特徴とする請求項8
    乃至10のいずれかに記載の路車間通信システム。
  12. 【請求項12】 前記スロット割当て手段は、位置関係
    検出手段により検出された位置関係を表す情報から各車
    両の順位の差を検出し、この差が所定量以上の車両に対
    し隣接スロットを割り当てることを特徴とする請求項8
    乃至10のいずれかに記載の路車間通信システム。
  13. 【請求項13】 前記スロット割当て手段は、位置関係
    検出手段により検出された位置関係を表す情報から各車
    両の車間距離を検出し、この車間距離が所定量以上の車
    両に対し隣接スロットを割り当てることを特徴とする請
    求項9または10記載の路車間通信システム。
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