JP3821418B2 - ワイヤハーネス検査方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワイヤハーネスの良否を判定するワイヤハーネス検査方法に係り、特に、該ワイヤハーネスを構成する各電線の両端それぞれに接続されたコネクタの各端子について、他の端子との導通の有無をチェックすることによって、ワイヤハーネスの良否を判定するワイヤハーネス検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数の電線と、これらの電線の端部それぞれに接続された端子を収容するコネクタと、を備えたワイヤハーネスは、前記端子それぞれについて、他の端子との導通の有無をチェックすることによって、良否が判定されてきた。
【0003】
従来この種のワイヤハーネスの検査方法は、以下に示す手順に沿って行われてきた。ワイヤーハーネスの端子のうち一つの端子を選択して、この選択した端子に印加して、他の端子の電位の高・低を判定する。全ての端子に順番に印加して、それぞれの場合の印加した端子以外の全ての端子の電位を順番に判定する。そして、全ての端子の相互の導通状況を把握する。
【0004】
前述したように把握した検査対象物としてのワイヤハーネスの端子相互の導通状況と、前記検査対象物のワイヤハーネスが正常である場合の端子相互の導通状況と、を対比することによって、前記検査対象物としてのワイヤハーネスの良否、及び異常がある場合には異常箇所を把握してきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述した従来のワイヤハーネス検査方法では、それぞれの端子に順番に印加し、この印加された端子以外の全ての端子の電位を測定してきた。このため、端子に印加することを(端子総数−1)回繰り返して行うことが必要となり、ワイヤハーネスの電線数が増えて端子の数字が増大すると、検査に要する時間が長くなるという問題があった。
【0006】
一つの端子に印加し、この端子以外の全ての端子の電位を測定するのにかかる所要時間が、例えば、所定の時間Tである場合に、3000個の端子を有するワイヤハーネスの端子の相互の導通状況を把握するためには、T×3000個(端子の個数)=3000Tもの時間が必要になる。
【0007】
したがって、本発明の目的は、ワイヤハーネスの検査時間を短縮することのできるワイヤハーネス検査方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決し目的を達成するために、請求項1に記載の本発明のワイヤハーネス検査方法は、複数の電線4とこれらの電線4の端部に取り付けられた端子を収容するコネクタ5とを備えたワイヤハーネス2の良否を検査するワイヤハーネス検査方法において、前記端子毎に互いに異なる入力情報31をこれらの端子それぞれに同時期に入力し、前記入力情報31を入力した際に前記端子それぞれが出力する出力情報41と、正常なワイヤハーネス2の端子それぞれが前記入力情報31を入力された際に出力する基準情報34と、を対比して、前記ワイヤハーネス2の良否を判定する第1の検査ステップS1を含み、前記端子それぞれに一から順に大きい整数で番号を付しておき、前記入力情報31は、前記番号に応じた時間間隔でそれぞれの端子に印加し、それぞれの端子に印加する際には、前記端子の番号の小さい桁の数字から、順に大きな桁の数字に応じて印加するとともに、それぞれの桁においては、それぞれの桁の0を除く数字に応じて、該数字が大きくなるのにしたがって順に遅くなるタイミングで印加し、同じ桁の数字が等しい番号の端子には、同時に印可するとともに、番号が10を越える端子には、間隔をあけて複数回印加することを特徴としている。
【0011】
請求項2に記載の本発明のワイヤハーネス検査方法は、請求項1に記載のワイヤハーネス検査方法において、前記ワイヤハーネス2は、互いに電気的に接続された前記電線4とこれらの電線4の端部に接続された端子とで構成されるジョイントグループJG1,JG2,JG3,JG4を備えており、前記端子それぞれに、ジョイントグループJG1,JG2,JG3,JG4毎に互いに異なりかつ同一のジョイントグループJG1,JG2,JG3,JG4内には互いに同一である第2の入力情報35を、同時期に入力し、前記第2の入力情報35を入力した後に前記端子それぞれが出力する第2の出力情報42と、正常なワイヤハーネス2の端子それぞれが前記第2の入力情報35を入力された際に出力する第2の基準情報35と、を対比して、前記ワイヤハーネス2の良否を判定する第2の検査ステップS2を含んだことを特徴としている。
【0012】
請求項3に記載の本発明のワイヤハーネス検査方法は、請求項1又は請求項2に記載のワイヤハーネス検査方法において、前記ワイヤハーネス2は、互いに電気的に接続された前記電線4とこれらの電線4の端部に接続された端子とで構成されるジョイントグループJG1,JG2,JG3,JG4を備えており、各ジョイントグループJG1,JG2,JG3,JG4を構成する端子のうちいずれか一つの端子に、それぞれジョイントグループJG1,JG2,JG3,JG4毎に互いに異なる第3の入力情報36を、同時期に入力し、前記第3の入力情報36を入力した後に前記端子それぞれが出力する第3の出力情報43と、正常なワイヤハーネス2の端子それぞれが前記第3の入力情報36を入力された際に出力する第3の基準情報35と、を対比して、前記ワイヤハーネス2の良否を判定する第3の検査ステップS3を含んだことを特徴としている。
【0014】
請求項4に記載の本発明のワイヤハーネス検査方法は、請求項2に記載のワイヤハーネス検査方法において、前記ジョイントグループJG1,JG2,JG3,JG4それぞれに一から順に大きい整数で番号を付しておき、前記第2の入力情報35は、前記ジョイントグループJG1,JG2,JG3,JG4の番号に応じたタイミングでそれぞれの端子に印加することを特徴としている。
【0015】
請求項5に記載の本発明のワイヤハーネス検査方法は、請求項3に記載のワイヤハーネス検査方法において、前記ジョイントグループJG1,JG2,JG3,JG4それぞれに一から順に大きい整数で番号を付しておき、前記第3の入力情報36は、前記ジョイントグループJG1,JG2,JG3,JG4の番号に応じたタイミングでそれぞれの端子に印加することを特徴としている。
【0016】
請求項6に記載の本発明のワイヤハーネス検査方法は、請求項1ないし請求項5のうちいずれか一項に記載のワイヤハーネス検査方法において、前記第1ないし第3の検査ステップS1,S2,S3のうちいずれかにおいて、少なくとも一つの端子が出力した情報に基いて、前記ワイヤハーネス2に異常があると判定した場合に、前記異常があると判定された端子それぞれのうち一つを順番に選択し、該選択した端子に第4の入力情報32を入力し、前記選択された端子以外の全ての端子から出力される第4の出力情報44a,44b,44cと、正常なワイヤハーネス2の前記選択された端子に前記第4の信号32を入力された際に前記選択された端子以外の全ての端子が出力する第4の基準情報44a,44b,44cと、を対比して、前記ワイヤハーネス2の良否を判定する第4の検査ステップS4を含んだことを特徴としている。
【0017】
請求項1に記載された本発明によれば、端子毎に互いに異なる入力情報を、これらの端子それぞれに同時期に入力して、この入力情報を入力された際に前記端子それぞれが出力する出力情報に基いて、ワイヤハーネスの良否を判定する。このように、それぞれの端子に入力情報を同時期に入力するので、ワイヤハーネスの検査にかかる所要時間を抑制することが可能となる。
【0018】
また、端子毎に互いに異なる入力情報をそれぞれの端子に同時期に入力するので、前記ワイヤハーネスを構成する電線同士が互いに接続して構成されるジョイントグループの数によって、入力情報を入力するのにかかる時間が変動することがない。
【0019】
入力情報が端子の番号に応じた時間間隔でそれぞれの端子に印加するので、この入力情報が確実に端子毎に異なることとなる。このため、入力情報をより確実に同時期に端子それぞれに入力することができる。したがって、ワイヤハーネスの検査にかかる所要時間をより確実に抑制することが可能となる。
【0020】
端子の番号の小さい桁から大きな桁の数字に応じてそれぞれの端子に印加し、それぞれの桁では前記数字に応じたタイミングでそれぞれの端子に印加する。このため、入力情報がより確実に端子毎に異なり、入力情報をより確実に同時期に端子それぞれに入力することができる。
【0021】
さらに、端子の番号の桁の数字に応じてそれぞれの端子に印加するので、端子に順番に印加する方法に比較して、全ての端子に印加し終わるまでにかかる所要時間を短縮することが可能となる。
【0022】
請求項2に記載された本発明によれば、ジョイントグループ毎に異なりかつ同一のジョイントグループを構成する端子には同一である第2の入力情報を、それぞれの端子に入力するので、ジョイントグループ同士の短絡の有無を確実に検査できる。
【0023】
請求項3に記載された本発明によれば、ジョイントグループ毎に異なりかつ同一のジョイントグループを構成する端子うちいずれか一つの端子に第3の入力情報を入力するので、各ジョイントグループ内の端子同士の開放の有無を確実に検査できる。
【0025】
請求項4に記載された本発明によれば、第2の入力情報が、ジョイントグループの番号に応じたタイミングでそれぞれの端子に印加するので、この第2の入力情報が確実にジョイントグループ毎に異なることとなる。このため、第2の入力情報をより確実に同時期に端子それぞれに入力することができる。
【0026】
請求項5に記載された本発明によれば、第3の入力情報が、ジョイントグループの番号に応じたタイミングでそれぞれの端子に印加するので、この第3の入力情報が確実にジョイントグループ毎に異なることとなる。このため、第3の入力情報をより確実に同時期に端子それぞれに入力することができる。
【0027】
請求項6に記載された本発明によれば、第1ないし第3の検査ステップのうちいずれかにおいて、異常有りを判定した際に、異常有りと判定された各端子に順番に第4の入力情報を入力する。このため、前記第4の入力情報が入力された端子以外の全ての端子から出力される第4の出力情報に基いて、前記異常ありと判定された端子の短絡及び開放を確実に把握することが可能となる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図1ないし図20を参照して説明する。図1に示されたワイヤハーネス検査装置1は、ワイヤハーネス2の製造ラインの終盤などに設けられ、製造されたワイヤハーネス2に短絡及び開放の有無を検査するとともに、短絡及び開放が存在した場合には、これら短絡及び開放の箇所を作業員に示して、作業員の修正作業を支援する装置である。
【0029】
図1に示されたワイヤハーネス検査装置1によって検査されるワイヤハーネス2は、多数の電線4と、これらの電線4の端部それぞれに取り付けられた端子(図示せず)を備えた複数のコネクタ5と、を備えている。前記電線4は、ワイヤハーネス2が移動体としての自動車などに装備される箇所に必要されるパターンにしたがって、互いに電気的に接続したり、電気的に接続していなかったりしている。
【0030】
本明細書では、前記コネクタ5の端子それぞれに、図6、図10から図20に示すように、0001からnまでの番号を付している。このように、端子それぞれに、互いに異なりかつ一から順に大きい整数で示される番号を付している。本明細書では、以下各端子を「n」端子と呼ぶ。なお、このnは各端子の番号である。
【0031】
また、ワイヤハーネス2は、互いに電気的に接続された複数の電線4と、これらの電線4の端部に接続された端子と、で構成されるジョイントグループを複数備えている。本明細書では、これらのジョイントグループにJG1から順に大きい番号を付している。このように、ジョイントグループそれぞれに互いに異なりかつ一から順に大きい整数で示される番号を付している。
【0032】
図示例において、ワイヤハーネス2は、図8(A)ないし図8(D)に示すジョイントグループJG1,JG2,JG3,JG4を備えている。ジョイントグループJG1は、図8(A)に示すように、「0001」端子と「0002」端子と「0005」端子と、これらの端子に電気的に接続した電線4と、で構成されている。
【0033】
ジョイントグループJG2は、図8(B)に示すように、「0011」端子と「0022」端子と、これらの端子に電気的に接続した電線4と、で構成されている。ジョイントグループJG3は、図8(C)に示すように、「0012」端子と「0021」端子と、これらの端子に電気的に接続した電線4と、で構成されている。ジョイントグループJG4は、図8(D)に示すように、「0003」端子と「0004」端子と「0006」端子と、これらの端子に電気的に接続した電線4と、で構成されている。
【0034】
ワイヤハーネス検査装置1は、図1に示すように、複数のインターフェースコネクタ10と、入出力切換回路11と、制御装置12と、を備えている。インターフェースコネクタ10は、それぞれ、前記ワイヤハーネス2のコネクタ5とコネクタ結合可能となっている。インターフェースコネクタ10は、それぞれ、コネクタ5とコネクタ結合すると、前記コネクタ5の端子それぞれに接続する受け端子(図示せず)を備えている。インターフェースコネクタ10の受け端子は、それぞれ、入出力切換回路11に接続している。
【0035】
入出力切換回路11は、制御装置12のマイクロコンピュータ(CPU)などからなりかつ予め定めた制御プログラムに従って動作する後述の制御部23が順次出力するデータによってインタフェースコネクタ10の受け端子それぞれを略同時期にドライブする。即ち、入出力切換回路11は、インターフェースコネクタ10を介してコネクタ5の端子に印加する。
【0036】
そして、受け端子それぞれについてその電位が基準電位より高いか低いかを判別し、その結果を制御装置12に順次取り込ませる。即ち、入出力切換回路11は、インターフェースコネクタ10を介してコネクタ5の端子の電位が基準電位より高いか低いかを判別して、その結果を制御装置12に順次取り込ませる。
【0037】
入出力切換回路11は、具体的には、図1に示すように、制御装置12から順次出力されるデータを一時保持するドライブ端子レジスタ11aと、ドライブ端子レジスタ11aに保持されたデータをデコードしてインタフェースコネクタの受け端子に印加する図示しないドライバを有するドライブ端子デコーダ11bと、前述したように印加された状態の受け端子それぞれについて電位を基準電位と順次比較し、その結果によりH又はLレベルの信号を出力するコンパレータ11cと、を有している。前記ドライブ端子レジスタ11aとドライブ端子デコーダ11bとは、本明細書に記した入力手段をなしている。コンパレータ11cは本明細書に記した出力情報収集手段をなしている。
【0038】
制御装置12は、従来より周知のRAM、ROM及びCPUなどを備えたコンピュータであって、前記入出力切換回路11及びインターフェースコネクタ10などと接続して、これらの動作を制御して、ワイヤハーネス検査装置1全体の制御をつかさどるようになっている。
【0039】
制御装置12は、表示手段としての表示部21と、記憶手段としての記憶部22と、制御手段としての制御部23と、判定手段としての判定部24と、操作手段としての操作部25と、を備えている。表示部21は、検査装置1の各種の設定状況や、判定部24が後述するように、ワイヤハーネス2の良否を判定した結果や、判定部24がワイヤハーネス2に異常ありと判定した際に、短絡や開放などの不具合箇所を表示する機能を有している。
【0040】
記憶部22は、制御部23の動作を管理するための制御プログラムと、比検査対象物としてのワイヤハーネス2の正規の接続状態を示す正規接続情報としての正規接続データと、本明細書に記した入力情報をなす図6に示す入力データマップ31と、図13に示す本明細書に記した第4の入力情報をなす第2の入力データマップ32と、を記憶している。
【0041】
図6に示された入力データマップ31は、それぞれの端子に印加するタイミングを示している。即ち、前記端子それぞれに信号を入力するタイミングを示している。入力データマップ31は、それぞれの端子の番号のうち小さい桁の数字に応じたタイミングで印加した後、順に大きな桁の数字に応じたタイミングで印加するマップとなっている。
【0042】
具体的には、端子の番号を十進法で示しており、一の桁(図中に1桁目と示す)、十の桁(図中に2桁目と示す)、L桁目と、順に、それぞれの桁の数字に応じたタイミングで印加するようになっている。また、それぞれの桁においては、それぞれの桁の数字が、順に1から9までの数字に応じたタイミングで印加するようになっている。そして、印加するタイミングの間隔は、所定の時間間隔tとなっている。なお、本発明では、端子の番号を十進法のみでなく、8進法で示しても良いし、16進法で示しても良い。
【0043】
より具体的にいうと、「0001」端子には、検査開始からt後までの間に印加するようになっており、「0002」端子には、検査開始t後から2t後までの間に印加するようになっており、番号が大きくなるにしたがった徐々に端子に印加するタイミングが遅くなるようになっている。
【0044】
そして、「0011」端子には、検査開始からt後までの間と、検査開始9t後から10t後までの間に印加するようになっている。入力データマップ31は、図6中に白丸で示したタイミングでそれぞれの端子に印加するようになっている。
【0045】
図13に示された第2の入力データマップ32は、それぞれ端子に印加するタイミングを示している。第2入力データマップ32は、前記端子のうち一つの端子を順番に選択し、この選択した端子に順番に印加するようなタイミングとなっている。具体的には、第2の入力データマップ32は、前述した番号の小さい端子から順に、前記時間間隔t毎に印加するマップとなっている。
【0046】
また、前記記憶部22は、図9に示すジョイントグループマップ33と、図10に示す本明細書に記した基準情報としての基準マップ34と、図11に示すジョイントデータマップ35と、図12に示す本明細書に記した第3の入力情報としてのオープン入力データマップ36と、図14に示す本明細書に記した第4の基準情報としての正規出力データマップ37と、を少なくとも一時的に記憶するようになっている。
【0047】
図9に示すジョイントグループマップ33は、前記正規接続データに基いて制御部23などが作成する。ジョイントグループマップ33は、それぞれのジョイントグループを構成する端子の番号を示している。
【0048】
端子の番号は、図6に示した入力データマップ31と同様に十進法で示しており、一の桁(図中に1桁目と示す)、十の桁(図中に2桁目と示す)、L桁目と、前記端子の番号の小さい桁の数字から順に大きな桁の数字を示している。なお、入力データマップ31が端子の番号を8進法または16進法で示した場合には、ジョイントグループマップ33は、入力データマップ31と対応して8進法または16進法で端子の番号を示すのが望ましい。即ち、図9に示すジョイントグループマップ33は、図6に示した入力データマップ31で示した同じ進法で端子の番号を示すのが望ましい。
【0049】
例えば、本実施形態では、ジョイントグループJG2を構成する「0011」端子は、1桁目の数字1と2桁目の数字1とで示されており、「0022」端子は、1桁目の数字2と2桁目の数字2とで示されている。このように、ジョイントグループマップ33は、図中の白丸で、それぞれのジョイントグループを構成する端子の番号を示している。
【0050】
図10に示す基準マップ34は、前記入力データマップ31とジョイントグループマップ33とに基いて制御部23などが作成する。この基準マップ34は、ワイヤハーネス2が正常である場合に、前記入力データマップ31に従って各端子に印加した際に、端子それぞれの電位が高電位となるタイミングを示している。即ち、基準マップ34は、ワイヤハーネス2が正常である場合に、端子それぞれから出力される情報をなしている。
【0051】
基準マップ34は、図6に示した入力データマップ31と同様に、端子の番号を十進法で示しており、一の桁(図中に1桁目と示す)、十の桁(図中に2桁目と示す)、L桁目と、順に、それぞれの桁の数字に応じたタイミングで出力されるようになっている。なお、基準マップ34においても同様に入力データマップ31と同じ進法で端子の番号を示すのが望ましい。また、それぞれの桁においては、それぞれの桁の数字が、順に1から9までの数字に応じたタイミングで出力されるようになっている。そして、それぞれのタイミングの間隔は、前記時間間隔tとなっている。
【0052】
より具体的にいうと、「0001」端子には、「0002」端子と「0005」端子が接続しているので、前記「0001」端子からは検査開始からtまでの間と、検査開始t後から2t後までの間と、検査開始4t後から5t後までの間と、のそれぞれのタイミングで出力即ち高電位となるようになっている。
【0053】
また、「0011」端子からは、「0022」端子が接続しているので、検査開始からt後までの間と、検査開始t後から2t後までの間と、検査開始9t後から10t後までの間と、検査開始10t後から11t後までの間と、のそれぞれのタイミングで出力即ち高電位となるようになっている。図10中に白丸で示したタイミングでそれぞれの端子から出力するようになっている。
【0054】
図11に示したジョイントデータマップ35は、ジョイントグループ毎に異なりかつ同一のジョイントグループを構成する端子には、同一タイミングで信号が入・出力されることを示している。ジョイントデータマップ35は、ジョイントグループ番号に応じたタイミングで、それぞれのジョイントグループを構成する端子に印加又は、それぞれのジョイントグループを構成する端子が高電位となるタイミングを示している。
【0055】
具体的には、ジョイントグループの番号を二進法で示しており、一の桁(図中に1桁目と示す)、十の桁(図中に2桁目と示す)、P桁目と、順に、それぞれのジョイントグループの番号の数字に応じたタイミングで印加又は、前記端子が高電位となるようになっている。このタイミングの間隔は、前記時間間隔tとなっている。
【0056】
例えば、ジョイントグループJG1を構成する「0001」端子、「0002」端子及び「0005」端子は、検査開始からt後までの間に印加されるまたは高電位となるようになっている。即ち入・出力を行うようになっている。ジョイントグループJG3を構成する「0012」端子及び「0021」端子は、検査開始からt後までの間と、検査開始t後から2t後までの間と、に印加される又は、高電位となるようになっている。即ち入・出力を行うようになっている。
【0057】
さらに、ジョイントグループJG4を構成する「0003」端子、「0004」端子及び「0006」端子は、検査開始2t後から3t後までの間に印加される又は、高電位となるようになっている。即ち入・出力を行うようになっている。このように、図11中に白丸で示したタイミングでそれぞれの端子に印加又は高電位となるようになっている。
【0058】
なお、このジョイントデータマップ35は、本明細書に記した第2の入力情報と、第2の基準情報と、第3の基準情報と、をなしている。
【0059】
図12に示すオープン入力データマップ36は、ジョイントグループ毎に異なりかつ同一のジョイントグループを構成する端子のうち一つの端子に信号を入力するタイミングを示している。
【0060】
オープン入力データマップ36は、ジョイントグループ番号に応じたタイミングで、それぞれのジョイントグループを構成する端子のうち一つの端子に、信号を入力するタイミングを示している。即ち、オープン入力データマップ36は、ジョイントグループ番号に応じたタイミングで、それぞれのジョイントグループを構成する端子のうち一つの端子に、印加する。
【0061】
具体的には、図11に示したジョイントデータマップ35と同様に、ジョイントグループの番号を二進法で示しており、一の桁(図中に1桁目と示す)、十の桁(図中に2桁目と示す)、P桁目と、順に、それぞれのジョイントグループを構成する端子のうち最も番号の小さい端子に、ジョイントグループの番号に応じたタイミングで、印加するようになっている。このタイミングの間隔は、前記時間間隔tとなっている。
【0062】
例えば、ジョイントグループJG1を構成する端子のうち「0001」端子には、検査開始からt後までの間に印加、即ち入力を行うようになっている。ジョイントグループJG3を構成する端子のうち「0012」端子には、検査開始からt後までの間と、検査開始t後から2t後までの間と、に印加、即ち入力を行うようになっている。
【0063】
さらに、ジョイントグループJG4を構成する端子のうち「0003」端子には、検査開始から2t後から3t後までの間に印加、即ち入力を行うようになっている。このように、図12中に白丸で示したタイミングでそれぞれの端子に印加即ち入力するようになっている。
【0064】
図14に示した正規出力データマップ37は、前記正規接続データに基いて前記制御部23によって作成される。前記端子それぞれに前記第2の入力データマップ32に基づいたタイミングで印加された際に、正常なワイヤーハーネス2の端子それぞれの電位が高くなるタイミングを示している。正規出力データマップ37は、前記時間間隔t毎の各端子の電位の高低を示している。図14に示した例では、電位が高くなるタイミングを白丸で示しており、電位が低い状態のタイミングを空白で示している。
【0065】
また、前記記憶部22は、前記マップ31,32,35,36に基づいたタイミングでそれぞれの端子に印加された際に、前記コンパレータが判定したそれぞれの端子の電位が基準電位より高いか低いかを、一時的に記憶する機能を有している。
【0066】
例えば、入力データマップ31に基づいて、端子それぞれに印加された際には、記憶部22は、前記端子それぞれから図15に示すこの入力データマップ31と同一の形態をなす本明細書に記した出力情報としての出力データマップ41を一旦記憶する。
【0067】
ジョイントデータマップ33に基づいて、端子それぞれに印加された際には、記憶部22は、前記端子それぞれから図17などに示すこのジョイントデータマップ35と同一の形態をなす本明細書に記した第2の出力情報としての第2の出力データマップ42を一旦記憶する。
【0068】
オープン入力データマップ36に基づいて、端子それぞれに印加された際には、記憶部22は、前記端子それぞれから図19などに示す前記ジョイントデータマップ35と同一の形態をなす本明細書に記した第3の出力情報としての第3の出力データマップ43を一旦記憶する。
【0069】
第2の入力データマップ32に基づいて、端子それぞれに印加された際には、記憶部22は、前記端子それぞれから図16、図18及び図20などに示す第2の入力データマップ32と同一の形態をなす本明細書に記した第4の出力情報としての第4の出力データマップ44a,44b,44cを一旦記憶する。
【0070】
これらの出力データマップ44a,44b,44cは、前記入力データマップ31などと同様に、前記時間間隔t毎のそれぞれの端子の電位が高いか低いかを示している。なお、図16、図18及び図20に示した例では、端子の電位が基準電位より高い状態のタイミングを白丸で示しており、端子の電位が基準電位より低い状態のタイミングを空白で示している。
【0071】
制御部23は、記憶部22に記憶された制御プログラムにしたがって動作される。制御部23は、前記記憶部22に記憶された前述した入力データマップ31、ジョイントデータマップ35、オープン入力データマップ36及び第2の入力データマップ32に基づいたタイミングで端子それぞれを印加する。即ち、前記マップ31,35,36,32に基づいたタイミングで端子それぞれに情報を入力する。
【0072】
そして、制御部23は、前述した端子を印加するタイミングのうち少なくとも一部において、前記コンパレータ11cが前記端子それぞれの電位を基準電位より高いか低いかを判定するように、前記入出力切換回路11を制御する。
【0073】
例えば、前記入力データマップ31に基づいて「0001」端子に印加する際には、この「0001」端子に印加する検査開始からt後までの間において、図7(A)に示す範囲R1以内即ち検査開始0.5t後から検査開始t後までの間に、前記「0001」端子の電位を基準電位より高いか低いかを判定する。
【0074】
また、前記入力データマップ31に基づいて「0011」端子に印加する際には、この「0011」端子に印加する検査開始からt後までの間と、検査開始9t後から10t後までの間と、の双方において、図7(B)に示す範囲R2a及び範囲R2b以内即ち、検査開始0.5t後から検査開始t後までの間と、検査開始9.5t後から検査開始10t後までの間との双方に、前記「0011」端子の電位を判定する。
【0075】
すなわち、本実施形態においては、端子に印加するタイミングのうち後ろ半分のタイミングで、端子それぞれの電位の高・低を判定する。そして、前記制御部23によって制御され、前記コンパレータ11cが判定した端子それぞれの電位の高・低は前記記憶部22に一旦記憶される。
【0076】
判定部24は、前記基準マップ34と出力データマップ41とを対比して、これらのマップ34,41間に相違がない場合には、ワイヤハーネス2に異常が無いと判定する。また、判定部24は、マップ34,41間に相違がある場合には、相違があった番号の端子を異常があると思われる端子として抽出する。
【0077】
判定部24は、前記ジョイントデータマップ35と第2の出力データマップ42とを対比して、これらのマップ35,42間に相違がない場合には、ワイヤハーネス2に異常が無いと判定する。また、判定部24は、マップ35,42間に相違がある場合には、相違があった番号の端子を異常があると思われる端子として抽出する。
【0078】
判定部24は、前記ジョイントデータマップ35と第3の出力データマップ43とを対比して、これらのマップ35,43間に相違がない場合には、ワイヤハーネス2に異常が無いと判定する。また、判定部24は、マップ35,43間に相違がある場合には、相違があった番号の端子を異常があると思われる端子として抽出する。
【0079】
判定部24は、前記正規出力データマップ37と第4の出力データマップ44a,44b,44cとを対比して、これらのマップ37,44a,44b,44c間に相違がない場合には、ワイヤハーネス2に異常が無いと判定する。また、判定部24は、マップ37,44a,44b,44c間に相違がある場合には、相違があった番号の端子を異常があると思われる端子として抽出するとともに、異常の状態(短絡または開放)を表示部21に向かって出力する。
【0080】
操作部25は、ワイヤハーネス検査装置1についての各種の運転上の指示や各種の設定を行うための操作ボタンなどを備えている。
【0081】
次に、前記記憶部22に記憶された制御部23の動作を管理するための制御プログラムの内容を、図2ないし図5に示したフローチャートを参照して説明する。
【0082】
本実施形態の検査装置1を用いてワイヤハーネス2の良否の判定などを行う際には、ワイヤハーネス2のコネクタ5とインターフェースコネクタ10とが互いにコネクタ結合した状態となっている。そして作業員などが操作部25などの操作ボタンなどを操作して、検査装置1の動作を開始する。すると、まず、図2のステップS1に示す第1の検査ステップとしてのマトリックス検査ステップに進む。
【0083】
マトリックス検査ステップS1では、まず、図3中のステップS11において、前記入力データマップ31に基づいたタイミングでそれぞれの端子に印加して、ステップS12に進む。このとき、例えば、「0001」端子と「0011」端子とには同時に印加されることとなるので、前記端子は、互いに同時期に印加されることとなる。即ち、端子は、略同時期に情報が入力される。
【0084】
ステップS12では、判定部24が、前記入力データマップ31に基づいたタイミングでそれぞれの端子に印加した際に得られる前述した出力データマップ41と、基準マップ34とを、対比して、ステップS13に進む。
【0085】
ステップS13では、判定部24が、前記ステップS12においてマップ34,41間に相違がないと判定した場合には、ワイヤハーネス2には異常がないと判定して、図2中のステップS2で示す第2の検査ステップとしてのショート検査ステップに進む。
【0086】
一方、ステップS13で、判定部24が、マップ34,41間に相違があると判定した場合には、ワイヤハーネス2に異常があると判定して、ステップS14に進む。ステップS14では、前記マップ34,41間において互いに相違した端子を、異常があると思われる端子として抽出し、記憶部22に一旦記憶して、図2中のステップS4で示す第4の検査ステップとしての全点検査ステップに進む。
【0087】
ショート検査ステップS2では、図4中のステップS21において、前記ジョイントデータマップ35に基づいたタイミングで、それぞれの端子に印加して、ステップS22に進む。このとき、例えば、ジョイントグループJG1の構成する端子とジョイントグループJG3を構成する端子とには、同時に印加されることとなるので、前記端子は、略同時期に印加されることとなる。即ち、端子は、略同時期に情報が入力される。
【0088】
ステップS22では、判定部24が、前記ジョイントデータマップ35に基づいたタイミングでそれぞれの端子に印加した際に得られる前述した第2の出力データマップ42と、前記ジョイントデータマップ35とを、対比して、ステップS23に進む。
【0089】
ステップS23では、判定部24が、マップ35,42間に相違がないと判定した場合には、ワイヤハーネス2には異常がないと判定して、図2中のステップS3で示す第3の検査ステップとしてのオープン検査ステップに進む。
【0090】
一方、ステップS23では、判定部24が、マップ35,42間に相違があると判定した場合には、ワイヤハーネス2に異常があると判定して、ステップS24に進む。ステップS24では、前記マップ35,42間において互いに相違した番号の端子を、異常があると思われる端子として抽出し、記憶部22に一旦記憶して、図2中の全点検査ステップS4に進む。
【0091】
オープン検査ステップS3では、図5中のステップS31において、オープン入力データマップ36に基づいたタイミングで、それぞれの端子に印加して、ステップS32に進む。このとき、例えば、ジョイントグループJG1の構成する「0001」端子とジョイントグループJG3を構成する「0012」端子とには、同時に印加されることとなるので、前記端子は、略同時期に印加されることとなる。即ち、端子は同時期に情報が入力される。
【0092】
ステップS32では、判定部24が、前記オープン入力データマップ36に基づいたタイミングでそれぞれの端子に印加した際に得られる前述した第3の出力データマップ43と、前記ジョイントデータマップ35とを、対比して、ステップS33に進む。
【0093】
ステップS33では、判定部24が、前記ステップS23においてマップ35,43間に相違がないと判定した場合には、異常無しと判定して、ステップS5においてワイヤハーネス2を良品と判定する。
【0094】
一方、ステップS33では、判定部24が、マップ35,43間に相違があると判定した場合には、ワイヤハーネス2に異常があると判定して、ステップS34に進む。ステップS34では、前記マップ35,43間において相違した番号の端子を、異常があると思われる端子として抽出し、記憶部22に一旦記憶して、図2中の全点検査ステップS4に進む。
【0095】
全点検査ステップS4では、図2中のステップS41において、前記マトリックス検査ステップS1、ショート検査ステップS2及びオープン検査ステップS3で抽出された異常があると思われる番号の端子のみに、第2の入力データマップ31に基づいたタイミングで印加して、ステップS42に進む。
【0096】
ステップS42では、端子全ての電位の高・低を判定して、図16,18,20に示す第4の出力データマップ44a,44b,44cを作成して、ステップS43に進む。ステップS43では、第4の出力データマップ44a,44b,44cと、正規出力データマップ37とを対比して、相違箇所がある場合には、ワイヤハーネス2に異常があると判定して、ステップS44に進む。
【0097】
ステップS43において、第4の出力データマップ44a,44b,44cと正規出力データマップ37とを対比して、相違箇所が無い場合には、ワイヤハーネス2が良品であると判定して、前記ステップS1に戻る。
【0098】
ステップS44では、前記マップ37,44a,44b,44c間の相違箇所即ち異常箇所を表示部21に表示する。具体的に述べると、ワイヤハーネス2のジョイントグループ相互間の短絡箇所及び各ジョイントグループの開放箇所を表示部21に表示する。
【0099】
さらに、ステップS44では、作業員が、前記表示部21に表示された異常箇所を手直しして修正する。ステップS44において、作業員が異常箇所を修正すると、ステップS41に戻る。全ての異常箇所が修正されると、ステップS43からステップS1に戻り、前記マトリックス検査ステップS1、ショート検査ステップS2及びオープン検査ステップS3を順番に行う。
【0100】
本実施形態のワイヤハーネス検査装置1によれば、図6に示した入力データマップ31に基づいて端子それぞれに略同時期に印加して、このときに端子それぞれの電位を示す出力データマップ41と、正常な場合を示す基準マップ34と、を対比して、ワイヤハーネス2の良否を判定する。
【0101】
入力データマップ31が、本実施形態では十進法で示される端子それぞれの番号の小さい桁の数字から徐々に大きな桁の数字に応じたタイミングで端子に印加するようになっているとともに、それぞれの桁ではそれぞれの桁の数字に応じたタイミングで端子に印加するようになっている。
【0102】
このため、端子それぞれに略同時期に確実に印加できるとともに、全ての端子に印加し終わるまでにかかる所要時間を短縮することができる。したがって、ワイヤハーネス2の検査にかかる所要時間を短縮できるとともに、ワイヤハーネス2の製造にかかる所要時間を短縮することが可能となる。
【0103】
また、前記入力データマップ31に基づいたタイミングで、それぞれの端子に、互いに異なるタイミングで印加するので、正常である場合の各端子の電位を示す基準マップ34と、前記入力データマップ31に基づいたタイミングで印加した際の実際の端子の電位を示す出力データマップ41と、を対比することにより、確実にワイヤハーネス2の良否を判定することができる。
【0104】
さらに、入力データマップ31に基づいたタイミングでそれぞれの端子に印加するので、ワイヤハーネス2を構成するジョイントグループの数に応じて、端子に印加する時間が変動することがない。
【0105】
例えば、前記マトリックス検査ステップS1において、本実施形態に示されたワイヤハーネス2のジョイントグループJG1と、「0007」端子に接続した電線4とが互いに短絡した場合には、図15に示す出力データマップ41が得られる。出力データマップ41と、基準マップ34と、が互いに相違する図15中に平行斜線で示す「0001」端子、「0002」端子、「0005」端子及び「0007」端子に異常があることを確実に把握することができる。
【0106】
また、マトリックス検査ステップS1において異常が無いと判定した場合には、ショート検査ステップS2において、ジョイントデータマップ35に基づいてジョイントグループ毎に異なりかつ同一のジョイントグループを構成する端子には同じタイミングで印加する。このため、このショート検査ステップS2において、ジョイントグループ同士の短絡を確実に検出することができる。
【0107】
ショート検査ステップS2は、ジョイントグループを構成する端子の導通状況などによって前記マトリックス検査ステップS1において検出できないジョイントグループ同士の短絡を確実に検出することができる。
【0108】
例えば、本実施形態のワイヤハーネス2において、ジョイントグループJG2とジョイントグループJG3とが互いに短絡している場合では、前記入力データマップ31及び基準マップ34において、前記ジョイントグループJG2,JG3を構成する端子に印加するタイミング及び電位に差が生じないため、前記マトリックス検査ステップでは、ジョイントグループJG2とジョイントグループJG3とが互いに短絡しているか否かを判定することができない。
【0109】
ここで、ショート検査ステップS2では、例えば、前記ジョイントグループJG2,JG3が互いに短絡した場合には、図17に示す第2の出力データマップ42が得られる。この第2の出力データマップ42と、ジョイントデータマップ35と、が互いに相違する図16中に平行斜線で示す「0011」端子及び「0022」端子即ち、ジョイントグループJG2に異常があることを確実に把握することができる。
【0110】
さらに、マトリックス検査ステップS1及びショート検査ステップS2において異常が無いと判定した場合には、オープン検査ステップS3において、オープン入力データマップ36に基づいて、ジョイントグループ毎に異なりかつ同一のジョイントグループを構成する端子のうち一つの端子に印加する。
【0111】
このため、このオープン検査ステップS3において、各ジョイントグループを構成する端子同士の開放を確実に検出することできる。オープン検査ステップS3は、ショート検査ステップS2では検出できない各ジョイントグループの端子間の開放を確実に検出することができる。
【0112】
例えば、本実施形態のワイヤハーネス2において、ジョイントグループJG3を構成する「0012」端子と「0022」端子との間が開放している場合では、前記ジョイントデータマップ35は前記ジョイントグループJG3を構成する全ての端子に同じタイミングで印加するので、前記ショート検査ステップS2では、ジョイントグループJG3の「0012」端子と「0022」端子との間が開放しているか否かを判定することができない。
【0113】
ここで、オープン検査ステップS3では、例えば、前記ジョイントグループJG3の「0012」端子と「0022」端子との間が開放している場合には、図19に示す第3の出力データマップ43が得られる。この第3の出力データマップ43と、ジョイントデータマップ35と、が互いに相違する図19中に平行斜線で示す「0021」端子即ち、ジョイントグループJG3に異常があることを確実に把握することができる。
【0114】
さらに、前記各検査ステップS1,S2,S3のうちいずれかにおいて、異常があると判定した後は、全点検査ステップS4において異常があると思われる端子のみに印加して、このときに出力される第4の出力データマップ44a,44b,44cと、正規出力データマップ37とを互いに対比するので、ワイヤハーネス2の異常箇所(短絡箇所及び開放箇所)を確実に特定することができる。
【0115】
このように、本実施形態のワイヤハーネス検査装置1の検査方法によれば、マトリック検査ステップS1において同時期に端子に印加し、ショート検査ステップS2においてジョイントグループ間の短絡の有無を検査し、オープン検査ステップS3において各ジョイントグループ内の端子間の開放を検査する。
【0116】
このため、それぞれの端子に順番に印加して、(端子の総数―1)回印加する必要がある方法と比較して、飛躍的に、端子に印加するためにかかる所要時間を短縮することが可能となる。したがって、ワイヤハーネス2の検査にかかる所要時間を短縮でき、ワイヤハーネス2の製造にかかる所要時間を短縮することが可能となる。
【0117】
また、前記実施形態のワイヤハーネス検査装置1では、あらかじめ記憶部22に前述した正規接続データを記憶されているが、前記制御装置に周知のフロッピーディスクドライブなどの各種の記録媒体駆動装置を接続して、この種の記録媒体駆動装置を介して、前記正規接続データを適宜変更できるようにしてもよい。
【0118】
さらに、本発明は、操作部として従来より周知のキーボードやマウスなどを用いて、前記正規接続データなどを適宜変更できるようにしてもよいことは勿論である。
【0119】
前述した実施形態にかかるワイヤハーネス検査装置1によれば、以下に示す構成のワイヤハーネス検査装置が得られる。
【0120】
(付記1)複数の電線とこれらの電線の端部に取り付けられた端子を収容するコネクタとを備えたワイヤハーネスの良否を検査するワイヤハーネス検査装置において、
前記端子毎に互いに異なる入力情報をこれらの端子それぞれに同時期に入力する入力手段と、
前記入力情報を入力した際に前記端子それぞれが出力する出力情報を収集する出力情報収集手段と、
前記ワイヤハーネスが正常である場合に前記端子それぞれが前記入力情報を入力された際に出力する基準情報を記憶した記憶手段と、
前記出力情報と基準情報とを対比して前記ワイヤハーネスの良否を判定する第1の検査ステップを行う判定手段と、
を備えたことを特徴とするワイヤハーネス検査装置。
【0121】
(付記2)前記端子それぞれに一から順に大きい整数で番号を付しておき、
前記入力手段は、前記端子の番号に応じた時間間隔で前記端子それぞれに印加することを特徴とする付記1記載のワイヤハーネス検査装置。
【0122】
(付記3)前記入力手段がそれぞれの端子に印加する際には、
前記端子の番号の小さい桁の数字から、順に大きな桁の数字に応じて印加するとともに、それぞれの桁においては、それぞれの桁の数字に応じたタイミングで印加することを特徴とする付記2記載のワイヤハーネス検査装置。
【0123】
(付記4)前記ワイヤハーネスは、互いに電気的に接続された前記電線とこれらの電線の端部に接続された端子とで構成されるジョイントグループを備えており、
前記情報入力手段は、前記端子それぞれに、ジョイントグループ毎に互いに異なりかつ同一のジョイントグループを構成する端子には互いに同一である第2の入力情報を、同時期に入力し、
前記出力情報収集手段は、前記第2の入力情報を入力した後に前記端子それぞれが出力する第2の出力情報を収集し、
前記記憶手段は、前記ワイヤハーネスが正常である場合に、前記端子それぞれが前記第2の入力情報を入力された際に出力する第2の基準情報を記憶しておくとともに、
前記判定手段は、前記第2の出力情報と前記第2の基準情報とを対比して、前記ワイヤハーネスの良否を判定する第2の検査ステップを行うことを特徴とする付記1ないし付記3のうちいずれか一項に記載のワイヤハーネス検査装置。
【0124】
(付記5)前記ワイヤハーネスは、互いに電気的に接続された前記電線とこれらの電線の端部に接続された端子とで構成されるジョイントグループを備えており、
前記入力手段は、各ジョイントグループを構成する端子のうちいずれか一つの端子に、それぞれジョイントグループ毎に互いに異なる第3の入力情報を、同時期に入力し、
前記出力情報収集手段は、前記第3の入力情報を入力した後に前記端子それぞれが出力する第3の出力情報を収集し、
前記記憶手段は、前記ワイヤハーネスが正常である場合に、前記端子それぞれが前記第3の入力情報を入力された際に出力する第3の基準情報を記憶しておくとともに、
前記判定手段は、前記第3の出力情報と第3の基準情報とを対比して、前記ワイヤハーネスの良否を判定する第3の検査ステップを行うことを特徴とする付記1ないし付記4うちいずれか一項に記載のワイヤハーネス検査装置。
【0125】
(付記6)複数の電線とこれらの電線の端部に取り付けられた端子を収容するコネクタとを備えたワイヤハーネスの良否を検査するワイヤハーネス検査装置において、
前記ワイヤハーネスは、互いに電気的に接続された前記電線とこれらの電線の端部に接続された端子とで構成されるジョイントグループを備えており、
前記端子それぞれに情報を入力可能な入力手段と、
前記入力情報を入力した際に前記端子それぞれが出力する出力情報を収集する出力情報収集手段と、
正常なワイヤハーネスの各電線相互の接続状況を示す正規接続情報を記憶した記憶手段と、
前記出力情報と前記正規接続情報とに基いて前記ワイヤハーネスの良否を判定する判定手段と、を備え、
前記情報入力手段が、前記端子それぞれにジョイントグループ毎に互いに異なりかつ同一のジョイントグループを構成する端子には互いに同一である第2の入力情報を同時期に入力し、前記出力情報収集手段が前記第2の入力情報を入力した後に前記端子それぞれが出力する第2の出力情報を収集し、前記記憶手段が前記ワイヤハーネスが正常である場合に前記端子それぞれが前記第2の入力情報を入力された際に出力する第2の基準情報を記憶しておくとともに、前記判定手段が前記第2の出力情報と前記第2の基準情報とを対比して前記ワイヤハーネスの良否を判定する第2の検査ステップを行い、
前記入力手段が各ジョイントグループを構成する端子のうちいずれか一つの端子にそれぞれジョイントグループ毎に互いに異なる第3の入力情報を、同時期に入力し、前記出力情報収集手段が前記第3の入力情報を入力した後に前記端子それぞれが出力する第3の出力情報を収集し、前記記憶手段が前記ワイヤハーネスが正常である場合に前記端子それぞれが前記第3の入力情報を入力された際に出力する第3の基準情報を記憶しておくとともに、前記判定手段が前記第3の出力情報と第3の基準情報とを対比して前記ワイヤハーネスの良否を判定する第3の検査ステップを行うことを特徴とするワイヤハーネス検査装置。
【0126】
(付記7)前記ジョイントグループそれぞれに一から順に大きい整数で番号を付しておき、
前記情報入力手段は、前記ジョイントグループの番号に応じたタイミングでそれぞれの端子に印加することを特徴とする付記4または付記6記載のワイヤハーネス検査装置。
【0127】
(付記8)前記ジョイントグループそれぞれに一から順に大きい整数で番号を付しておき、
前記入力手段は、前記ジョイントグループの番号に応じたタイミングでそれぞれの端子に印加することを特徴とする付記5または付記6記載のワイヤハーネス検査装置。
【0128】
(付記9)前記判定手段が、第1ないし第3の検査ステップのうちいずれかにおいて、少なくとも一つの端子が出力した情報に基いて、前記ワイヤハーネスに異常があると判定した場合に、
前記入力手段は、異常があると判定された端子それぞれのうち一つを順番に選択し該選択した端子に第4の入力情報を入力し、
前記出力情報収集手段は、前記選択された端子以外の全ての端子から出力される第4の出力情報を収集し、
前記記憶手段は、前記ワイヤハーネスが正常である場合に、前記選択された端子に前記第4の入力情報が入力された際に前記選択された端子以外の全ての端子が出力する第4の基準情報を記憶しておくとともに、
前記判定手段は、前記第4の出力情報と第4の基準情報とを対比して、前記ワイヤハーネスの良否を判定する第4の検査ステップを行うことを特徴とする付記1ないし付記8のうちいずれか一項に記載のワイヤハーネス検査装置。
【0129】
前述した付記1ないし付記9に記載されたワイヤハーネス検査装置においても、ワイヤハーネスの検査にかかす所要時間を短縮することが可能となる。
【0130】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1に記載の本発明は、それぞれの端子に互いに異なる入力情報を同時期に入力するので、ワイヤハーネスの検査にかかる所要時間を抑制できかつ短縮することが可能となる。
【0131】
また、端子毎に互いに異なる入力情報をそれぞれの端子に同時期に入力するので、前記ワイヤハーネスを構成する電線同士が互いに接続して構成されるジョイントグループの増減によって、入力情報を入力するのにかかる時間が変動することがない。したがって、ワイヤハーネスの検査にかかる所要時間が、ジョイントグループに増減によって変動することがない。
【0132】
入力情報が端子の番号に応じた時間間隔でそれぞれの端子に印加するので、この入力情報が確実に端子毎に異なり、入力情報をより確実に同時期に端子それぞれに入力することができる。したがって、ワイヤハーネスの検査にかかる所要時間をより確実に抑制することが可能となる。
【0133】
端子の番号の小さい桁から大きな桁の数字に応じてそれぞれの端子に印加し、それぞれの桁では前記数字に応じたタイミングでそれぞれの端子に印加する。このため、入力情報をより確実に同時期に端子それぞれに入力できるとともに、端子に順番に印加する方法に比較して、全ての端子に印加し終わるまでにかかる所要時間を短縮することが可能となる。したがって、ワイヤハーネスの検査にかかる所要時間をより確実に抑制することができる。
【0134】
請求項2に記載の本発明は、ジョイントグループ毎に異なりかつ同一のジョイントグループには同一である第2の入力情報を、それぞれの端子に入力する。
【0135】
したがって、ワイヤハーネスの検査にかかる所要時間を抑制できることにくわえ、前記第1の検査ステップにおいて前記端子の番号及び端子の導通状況などによって複数のジョイントグループが互いに短絡したことを検出できない場合においても、ジョイントグループ同士の短絡の有無を確実に検査できる。
【0136】
請求項3に記載の本発明は、ジョイントグループ毎に異なる第3の入力情報を、同一のジョイントグループを構成する端子うちいずれか一つの端子に、それぞれ入力する。
【0137】
したがって、ワイヤハーネスの検査にかかる所要時間を抑制できることにくわえ、前記第1の検査ステップにおいて前記端子の番号及び端子の導通状況などによって各ジョイントグループ内で開放したことを検出できない場合においても、各ジョイントグループ内の開放の有無を確実に検査できる。
【0139】
請求項4に記載の本発明は、第2の入力情報が、ジョイントグループの番号に応じたタイミングでそれぞれの端子に印加するので、この第2の入力情報が確実にジョイントグループ毎に異なることとなる。このため、第2の入力情報をより確実に同時期に端子それぞれに入力することができる。したがって、ワイヤハーネスの検査にかかる所要時間が長時間化することを確実に抑制できる。
【0140】
請求項5に記載の本発明は、第3の入力情報が、ジョイントグループの番号に応じたタイミングでそれぞれの端子に印加するので、この第3の入力情報が確実にジョイントグループ毎に異なることとなる。このため、第3の入力情報をより確実に同時期に端子それぞれに入力することができる。したがって、ワイヤハーネスの検査にかかる所要時間が長時間化することを確実に抑制できる。
【0141】
請求項6に記載された本発明によれば、第1ないし第3の検査ステップのうちいずれかにおいて、異常有りを判定した際に、異常有りと判定された各端子に順番に第4の入力情報を入力する。このため、ワイヤハーネスの検査にかかる所要時間を抑制できることにくわえ、前記異常ありと判定された端子の短絡及び開放の有無及び短絡及び開放の箇所を確実に把握することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかるワイヤハーネス検査装置の基本構成を示す図である。
【図2】同実施形態のワイヤハーネス検査装置の記憶部が記憶したワイヤハーネス検査方法を示すフローチャートである。
【図3】図2に示されたワイヤハーネス検査方法のマトリックス検査ステップを示すフローチャートである。
【図4】図2に示されたワイヤハーネス検査方法のショート検査ステップを示すフローチャートである。
【図5】図2に示されたワイヤハーネス検査方法のオープン検査ステップを示すフローチャートである。
【図6】同実施形態のワイヤハーネス検査装置の記憶部が記憶した入力データマップを示す図である。
【図7】(A)は図6に示された入力データマップにおける「0001」端子に印加するタイミングを説明する図である。(B)は図6に示された入力データマップにおける「0011」端子に印加するタイミングを説明する図である。
【図8】図1に示されたワイヤーハーネス検査装置によって検査されるワイヤーハーネスのジョイントグループの構成を示す図である。
【図9】同実施形態のワイヤハーネス検査装置の記憶部が記憶したジョイントグループマップを示す図である。
【図10】同実施形態のワイヤハーネス検査装置の記憶部が記憶した基準マップを示す図である。
【図11】同実施形態のワイヤハーネス検査装置の記憶部が記憶したジョイントデータマップを示す図である。
【図12】同実施形態のワイヤハーネス検査装置の記憶部が記憶したオープン入力データマップを示す図である。
【図13】同実施形態のワイヤハーネス検査装置の記憶部が記憶した第2の入力データマップを示す図である。
【図14】同実施形態のワイヤハーネス検査装置の記憶部が記憶した正規出力データマップを示す図である。
【図15】図3に示されたマトリックス検査ステップで得られる出力データマップの一例を示す図である。
【図16】図2に示されたワイヤハーネス検査方法の全点検査ステップで得られる第4の出力データマップの一例を示す図である。
【図17】図4に示されたショート検査ステップで得られる第2の出力データマップの一例を示す図である。
【図18】図2に示されたワイヤハーネス検査方法の全点検査ステップで得られる第4の出力データマップの他の例を示す図である。
【図19】図5に示されたオープン検査ステップで得られる第3の出力データマップの一例を示す図である。
【図20】図2に示されたワイヤハーネス検査方法の全点検査ステップで得られる第4の出力データマップの更に他の例を示す図である。
【符号の説明】
2 ワイヤハーネス
4 電線
5 コネクタ
31 入力データマップ(入力情報)
32 第2の入力データマップ(第4の入力情報)
34 基準マップ(基準情報)
35 ジョイントデータマップ(第2の入力情報、第2の基準情報、第3の基準情報)
36 オープン入力データマップ(第3の入力情報)
37 正規出力データマップ(第4の基準情報)
41 出力データマップ(出力情報)
42 第2の出力データマップ(第2の出力情報)
43 第3の出力データマップ(第3の出力情報)
44a,44b,44c 第4の出力データマップ(第4の出力情報)
S1 マトリックス検査ステップ(第1の検査ステップ)
S2 ショート検査ステップ(第2の検査ステップ)
S3 オープン検査ステップ(第3の検査ステップ)
S4 全点検査ステップ(第4の検査ステップ)
Claims (6)
- 複数の電線とこれらの電線の端部に取り付けられた端子を収容するコネクタとを備えたワイヤハーネスの良否を検査するワイヤハーネス検査方法において、
前記端子毎に互いに異なる入力情報をこれらの端子それぞれに同時期に入力し、
前記入力情報を入力した際に前記端子それぞれが出力する出力情報と、正常なワイヤハーネスの端子それぞれが前記入力情報を入力された際に出力する基準情報と、を対比して、前記ワイヤハーネスの良否を判定する第1の検査ステップを含み、
前記端子それぞれに一から順に大きい整数で番号を付しておき、
前記入力情報は、前記番号に応じた時間間隔でそれぞれの端子に印加し、
それぞれの端子に印加する際には、
前記端子の番号の小さい桁の数字から、順に大きな桁の数字に応じて印加するとともに、それぞれの桁においては、それぞれの桁の0を除く数字に応じて、該数字が大きくなるのにしたがって順に遅くなるタイミングで印加し、
同じ桁の数字が等しい番号の端子には、同時に印可するとともに、番号が10を越える端子には、間隔をあけて複数回印加することを特徴とするワイヤハーネス検査方法。 - 前記ワイヤハーネスは、互いに電気的に接続された前記電線とこれらの電線の端部に接続された端子とで構成されるジョイントグループを備えており、
前記端子それぞれに、ジョイントグループ毎に互いに異なりかつ同一のジョイントグループ内には互いに同一である第2の入力情報を、同時期に入力し、
前記第2の入力情報を入力した後に前記端子それぞれが出力する第2の出力情報と、正常なワイヤハーネスの端子それぞれが前記第2の入力情報を入力された際に出力する第2の基準情報と、を対比して、前記ワイヤハーネスの良否を判定する第2の検査ステップを含んだことを特徴とする請求項1に記載のワイヤハーネス検査方法。 - 前記ワイヤハーネスは、互いに電気的に接続された前記電線とこれらの電線の端部に接続された端子とで構成されるジョイントグループを備えており、
各ジョイントグループを構成する端子のうちいずれか一つの端子に、それぞれジョイントグループ毎に互いに異なる第3の入力情報を、同時期に入力し、
前記第3の入力情報を入力した後に前記端子それぞれが出力する第3の出力情報と、正常なワイヤハーネスの端子それぞれが前記第3の入力情報を入力された際に出力する第3の基準情報と、を対比して、前記ワイヤハーネスの良否を判定する第3の検査ステップを含んだことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のワイヤハーネス検査方法。 - 前記ジョイントグループそれぞれに一から順に大きい整数で番号を付しておき、
前記第2の入力情報は、前記ジョイントグループの番号に応じたタイミングでそれぞれの端子に印加することを特徴とする請求項2に記載のワイヤハーネス検査方法。 - 前記ジョイントグループそれぞれに一から順に大きい整数で番号を付しておき、
前記第3の入力情報は、前記ジョイントグループの番号に応じたタイミングでそれぞれの端子に印加することを特徴とする請求項3に記載のワイヤハーネス検査方法。 - 前記第1ないし第3の検査ステップのうちいずれかにおいて、少なくとも一つの端子が出力した情報に基いて、前記ワイヤハーネスに異常があると判定した場合に、
前記異常があると判定された端子それぞれのうち一つを順番に選択し、該選択した端子に第4の入力情報を入力し、
前記選択された端子以外の全ての端子から出力される第4の出力情報と、正常なワイヤハーネスの前記選択された端子に前記第4の信号を入力された際に前記選択された端子以外の全ての端子が出力する第4の基準情報と、を対比して、前記ワイヤハーネスの良否を判定する第4の検査ステップを含んだことを特徴とする請求項1ないし請求項5のうちいずれか一項に記載のワイヤハーネス検査方法。
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