JP4676078B2 - 多芯ケーブル検査方法および多芯ケーブル検査装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、第1および第2のコネクタの各ピンに予め規定した対応関係で複数のケーブルの両端部がそれぞれ接続される多芯ケーブルに対して、そのケーブル接続状態を検査する多芯ケーブル検査方法、およびその多芯ケーブル検査方法を実行可能な多芯ケーブル検査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の多芯ケーブル検査方法として、特許第2898223号公報に開示された多芯ケーブル検査方法が知られている。この多芯ケーブル検査方法では、複数の対の導体(ケーブル)を有すると共に両端にコネクタ(30,30)が接続された多芯ケーブルとしてのLANケーブル(10)における各導体の断線や短絡等の結線エラーを検出する。その検査方法の概要について説明すると、まず、LANケーブル(10)の一端(近端)のコネクタ(30)に試験装置(50)を接続し、他端(遠端)のコネクタ(30)に識別器(60)を接続する。次いで、試験対象のLANケーブル(10)内の導体対に試験装置(50)から試験用信号を出力する。この場合、識別器(60)は試験対象のLANケーブル(10)内の導体対に既知のリターン路を構成するため、試験装置(50)は、この導体対間の回路パラメータ(抵抗値等)を測定することによって、導体対に接続されたリターン路に特有の既知の電気パラメータを取得する。続いて、試験装置(50)は、取得した電気パラメータと所定値(導体対が正常の場合の電気パラメータ)とを比較して導体対の接続状態が正常であるか否かを判別する。試験装置(50)は、導体対を順次変更してすべての導体対に対して同様の検査を実行する。これにより、多芯ケーブルにおける複数の対の導体に対する接続状態の良否を検査することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この従来の多芯ケーブル検査方法では、コネクタのピン数の2倍を超える数の抵抗およびそれと同数のダイオードを用いて識別器(60)を構成する必要があるため、識別器(60)の構造が複雑になると共に、部品点数も増加して識別器の製品コストが上昇するという問題点がある。また、リターン路にダイオードを直列に接続しているため、導体対間の回路パラメータを測定する際にリターン路を介して試験装置(50)に入力される試験電圧がダイオードの順方向電圧分だけ低下する。このため、従来の多芯ケーブル検査方法には、ダイオードの順方向電圧分の低下に起因して、その分の判定マージンが低下する結果、判定精度を高くするのが困難であるという問題点がある。
【0004】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、高精度で検査することができ、しかも多芯ケーブルの検査装置を簡易かつ安価に構成し得る多芯ケーブル検査方法、およびその多芯ケーブル検査方法を実行可能な多芯ケーブル検査装置を提供することを主目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく請求項1記載の多芯ケーブル検査方法は、第1および第2のコネクタの各ピンに予め規定した対応関係で複数のケーブルの両端部がそれぞれ接続される多芯ケーブルに対して、そのケーブルの接続状態を検査する多芯ケーブル検査方法であって、
任意の一つの抵抗とそれ以外の各1つの抵抗との各直列合成抵抗値が互いに相違する複数の抵抗を、各々の一端側同士を短絡した状態で前記第1のコネクタの各ピンに各他端をそれぞれ接続した後に、
その両端が前記両コネクタの前記各ピンに正規の対応関係でそれぞれ接続されている少なくとも一つのケーブルを検出する第1ステップと、
前記検出された一つのケーブルに接続されている前記第2のコネクタの前記ピンを印加ピンとして試験電圧を印加すると共に、当該第2のコネクタの前記印加ピン以外の他の各ピンを検出ピンとして検出用抵抗を介して所定電位に順次接続しつつ当該各検出ピンの電圧を検出電圧として検出し、かつ当該各検出電圧を記憶させる第2ステップと、
前記各検出電圧と、前記予め規定した正規の対応関係で各ケーブルが接続されている基準の多芯ケーブルについての前記各検出電圧にそれぞれ対応する各基準電圧とを比較して、対応する前記基準電圧に前記各検出電圧がすべて一致するか否かを判別する第3ステップとを実行し、
前記第3ステップにおいてすべて一致していると判別したときに正規な接続状態であると判別することを特徴とする。
【0006】
請求項2記載の多芯ケーブル検査方法は、請求項記載の多芯ケーブル検査方法において、前記第1ステップでは、
前記第2のコネクタにおける任意の1つのピンを前記検出ピンとし、かつ他の2つのピンを順次前記印加ピンとして、前記検出電圧をそれぞれ検出する第11ステップと、
当該第11ステップにおいて検出した前記各検出電圧に対応する仮検出ピンを前記各印加ピン毎に対応する前記基準電圧に基づいて特定する第12ステップと、
前記他の2つのピン毎の前記特定した仮検出ピン同士が一致するか否かを判別する第13ステップとを、当該第13ステップにおいて前記仮検出ピン同士が一致するまで、前記第11ステップにおける前記3つのピンの組合せを順次変更しつつ繰り返し実行し、一致すると判別したときの前記他の2つのピンに接続された前記ケーブルが正常に接続されたケーブルであると判別することを特徴とする。
【0007】
請求項3記載の多芯ケーブル検査方法は、請求項1または2記載の多芯ケーブル検査方法において、前記第2ステップを実行した後に、前記所定電圧と等しい前記検出電圧が存在するか否かを判別し、存在すると判別したときに、当該検出電圧が検出された前記検出ピンに接続されている前記ケーブルに断線が生じていると判別する第21ステップを実行することを特徴とする。
【0008】
請求項4記載の多芯ケーブル検査方法は、請求項1から3のいずれかに記載の多芯ケーブル検査方法において、前記第3ステップにおいて前記基準電圧に一致しない前記検出電圧が存在すると判別したときに、当該一致しない検出電圧同士を比較して互いに同一電圧となる検出電圧が存在するか否かを判別する第31ステップを実行し、
当該第31ステップにおいて互いに同一電圧となる前記検出電圧が存在すると判別したときに、当該各検出ピンがそれぞれ接続されている前記ケーブル同士に短絡が生じていると判別する第32ステップを実行することを特徴とする。
【0009】
請求項5記載の多芯ケーブル検査方法は、請求項4記載の多芯ケーブル検査方法において、前記第32ステップでは、同一電圧となる前記検出電圧が前記すべての基準電圧内に存在するか否かを判別する第41ステップを実行し、
当該第41ステップにおける比較の結果、いずれの前記基準電圧とも一致しないときに、当該検出電圧が検出された前記検出ピン同士が短絡していると判別する第42ステップを実行し、
前記第41ステップにおける比較の結果、いずれかの前記基準電圧と一致したときに、前記同一電圧となる前記検出電圧が検出された任意の1つの前記検出ピンを前記印加ピンとすると共に他の複数のピンを順次前記検出ピンとして前記検出電圧を検出した後にその各検出電圧を第2の検出電圧として記憶させる第43ステップと、前記第2の検出電圧が前記試験電圧と一致するか否かを判別する第44ステップとを実行し、
当該第44ステップにおいて前記試験電圧と一致すると判別したときに、当該一致すると判別した前記検出電圧が検出された前記検出ピンと前記印加ピンとが短絡していると判別する第45ステップを実行し、
当該第44ステップにおいて前記試験電圧と一致しないと判別したときに、前記検出ピン同士が短絡していると判別する第46ステップを実行することを特徴とする。
【0010】
請求項6記載の多芯ケーブル検査方法は、請求項1から3のいずれかに記載の多芯ケーブル検査方法において、前記第3ステップにおいて前記基準電圧に一致しない前記検出電圧が存在すると判別したときに、当該一致しない検出電圧同士を比較して互いに同一電圧となる検出電圧が存在するか否かを判別する第31ステップを実行し、
当該第31ステップにおいて互いに同一電圧となる前記検出電圧が存在しないと判別したときに、前記検出電圧が検出された前記複数の検出ピンにそれぞれ接続されている前記複数のケーブルにリバース接続またはトランスポーズ接続が生じていると判別することを特徴とする。
【0011】
請求項7記載の多芯ケーブル検査方法は、請求項6記載の多芯ケーブル検査方法において、前記検出電圧と前記基準電圧とを比較することによって、前記複数のケーブルにおけるリバース接続またはトランスポーズ接続がされている前記ケーブルを特定することを特徴とする。
【0012】
請求項8記載の多芯ケーブル検査装置は、第1および第2のコネクタの各ピンに予め規定した対応関係で複数のケーブルの両端部がそれぞれ接続される多芯ケーブルに対して、そのケーブルの接続状態を検査する多芯ケーブル検査装置であって、
任意の一つの抵抗とそれ以外の各1つの抵抗との各直列合成抵抗値が互いに相違する複数の抵抗と、試験電圧を生成する電圧生成部と、電圧を検出する電圧検出部と、前記第2のコネクタの前記ピンのいずれかを印加ピンとすると共に当該印加ピン以外の他のいずれかを検出ピンとする信号切換部と、メモリと、演算制御部とを備え、
前記演算制御部は、
前記複数の抵抗の各々の一端側同士を短絡すると共に前記第1のコネクタの各ピンに当該各抵抗の各他端をそれぞれ接続した状態において、その両端が前記両コネクタの前記各ピンに正規の対応関係でそれぞれ接続されている少なくとも一つのケーブルを検出する第1ステップと、
前記信号切換部を制御して、前記検出された一つのケーブルに接続されている前記第2のコネクタの前記ピンを印加ピンとして前記電圧生成部に前記試験電圧を印加させると共に、当該第2のコネクタの前記印加ピン以外の他の各ピンを検出ピンとして検出用抵抗を介して所定電位に順次接続させつつ当該各検出ピンの電圧を前記電圧検出部に検出電圧として検出させ、かつ当該各検出電圧を前記メモリに記憶させる第2ステップと、
前記メモリに記憶されている前記各検出電圧と、前記予め規定した正規の対応関係で各ケーブルが接続されている基準の多芯ケーブルについての前記各検出電圧にそれぞれ対応すると共に前記メモリに記憶されている各基準電圧とを比較して、対応する前記基準電圧に前記各検出電圧がすべて一致するか否かを判別する第3ステップとを実行し、
前記第3ステップにおいてすべて一致していると判別したときに正規な接続状態であると判別することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る多芯ケーブル検査方法および多芯ケーブル検査装置の好適な実施の形態について説明する。なお、検査対象の多芯ケーブルとしてLANケーブルを一例に挙げて説明するが、LANケーブル以外の多芯ケーブルに対しても本発明を適用することができるのは勿論である。
【0014】
最初に、検査対象のLANケーブル(以下、「多芯ケーブル」ともいう)1の構成について、図1を参照して説明する。この多芯ケーブル1は、2本ずつ撚り合わされて4対のツイストペアに形成された8本のケーブル2,2・・・を備えて構成されている。また、多芯ケーブル1は、その両端に送信用コネクタ(第2のコネクタ)3と受信用コネクタ(第1のコネクタ)4とが配置され、送信用コネクタ3および受信用コネクタ4の各ピンに予め規定した対応関係で各ケーブル2,2・・・の両端部がそれぞれ接続されている。具体的には、8本のケーブル2,2・・・は、送信用コネクタ3および受信用コネクタ4の同一ピン番号のピン間に一対一の接続状態で接続されている。この場合、各ツイストペアを形成する一対のケーブル2,2は、送信用コネクタ3および受信用コネクタ4のピン番号(1,2)にそれぞれ接続される。同様にして、他の3対のケーブル2,2は、送信用コネクタ3および受信用コネクタ4のピン番号(3,6),(4,5),(7,8)にそれぞれ接続される。
【0015】
次に、多芯ケーブル検査方法に従って多芯ケーブル1を検査する際に使用する検査装置(多芯ケーブル検査装置)11の構成について、図1を参照して説明する。
【0016】
検査装置11は、送信側ユニット12と受信側ユニット13とを備え、多芯ケーブル1の各ケーブル2の断線、各ケーブル2,2間の短絡、リバース、およびトランスポーズを検査可能に構成されている。
【0017】
受信側ユニット13は、多芯ケーブル1におけるケーブル2の本数と同数の抵抗R1〜R8を備え、受信用コネクタ4に着脱自在に構成されている。この場合、各抵抗R1〜R8は、各々の抵抗値が図2に示すように選定されることによって、図3に示すように任意の一つの抵抗とそれ以外の各1つの抵抗との各直列合成抵抗値が互いに相違する構成となっている。具体的には、例えば、抵抗R1および抵抗R2の直列合成抵抗値、抵抗R1および抵抗R3の直列合成抵抗値、・・・抵抗R1および抵抗R8の直列合成抵抗値が互いに相違する構成となっている。また、各抵抗R1〜R8は、各々の一端側同士が短絡されて、送信側ユニット12からの試験電圧VINに対するリターン路を形成する。また、受信側ユニット13を受信用コネクタ4に装着した際には、各抵抗R1〜R8は、各他端が受信用コネクタ4の各ピンにそれぞれ予め規定した対応関係で接続される。具体的には、抵抗R1,R2,・・・・,R8は、受信用コネクタ4の1番ピン、2番ピン、・・・、8番ピンにそれぞれ接続される。
【0018】
送信側ユニット12は、電圧生成部12a、印加用プローブ12b、検出用プローブ12c、検出用抵抗12d、電圧検出部12e、信号切換部12f、メモリ12g、表示部12h、および演算制御部12jを備え、送信用コネクタ3に着脱自在に構成されている。
【0019】
電圧生成部12aは、試験電圧VIN(一例として5ボルトの直流電圧)を生成する。印加用プローブ12bは、電圧生成部12aによって生成された試験電圧VINを信号切換部12fを介して送信用コネクタ3の任意のピン(以下、「印加ピン」ともいう)に出力する。検出用プローブ12cは、送信用コネクタ3の任意のピン(以下、「検出ピン」ともいう)に出力される電圧を信号切換部12fを介して検出し、検出した電圧を電圧検出部12eに出力する。検出用抵抗12dは、抵抗値がRG であって、信号切換部12fを介して検出用プローブ12cに接続された検出ピンを本発明における所定電位(一例としてグランド電位)に接続する。この場合、検出用抵抗12dの抵抗値は、受信側ユニット13の各抵抗R1〜R8の抵抗値を勘案して設定される。この検査装置11では、一例として5KΩに規定されている。
【0020】
信号切換部12fは、アナログスイッチやリレー等を用いて構成され、演算制御部12jによって生成される制御信号SCNによって特定される送信用コネクタ3の所定のピンに印加用プローブ12bおよび検出用プローブ12cをそれぞれ接続させる。電圧検出部12eは、検出用プローブ12cを介して検出ピンに出力された電圧(検出電圧VDT)を検出し、電圧データDDTとして出力する。具体的には、図4に示すように印加ピン(送信用コネクタ3のA番ピン)に試験電圧VINが印加された場合、受信側ユニット13側の抵抗R1〜R8のいずれか(抵抗値Raとする)、抵抗Raを除く抵抗R1〜R8のいずれか(抵抗値Rbとする)、および検出ピン(送信用コネクタ3のB番ピン)に接続された検出用抵抗12d(RG )が2本のケーブル2,2によって直列に接続される結果、検出電圧VDTは、下記の式で表される。
VDT=VIN×(RG /(RG +Ra+Rb))
【0021】
メモリ12gは、図5に示す基準テーブルを記憶する。この基準テーブルは、予め規定した正規の対応関係ですべてのケーブル2,2・・が接続されている基準となる多芯ケーブル1についての検出電圧VDTを、送信用コネクタ3のすべてのピンの組合せについて、実験的、若しくは上記の式に基づいて理論的に基準電圧として予め求めて作成されている。この場合、任意の印加ピンに対する各検出ピンにおける各検出電圧VDTは、受信側ユニット13側の各抵抗R1〜R8の内の任意の一つの抵抗とそれ以外の各1つの抵抗との各直列合成抵抗値が互いに相違するため、すべて相違する。
【0022】
演算制御部12jは、CPU等で構成され、制御信号SCNを出力して信号切換部12fを制御することによって送信用コネクタ3の任意のピンに印加用プローブ12bを接続させる。また、演算制御部12jは、信号切換部12fを制御することによって送信用コネクタ3の他のピンに検出用プローブ12cを順次接続させ、これらの各ピンを検出ピンとして電圧検出部12eを介して検出電圧VDT(電圧データDDT)を順次取り込み、メモリ12g内に図6に示す検出テーブルとして記憶する。なお、同図では、1番ピンを印加ピンとしたときの検出テーブルを示している。また、演算制御部12jは、この検出テーブルに記憶した各検出電圧VDTと基準テーブルの対応する基準電圧とを比較することによって、ケーブル2の接続状態を判別し、判別した結果を表示部12hに表示させる。
【0023】
次いで、多芯ケーブル1に対する多芯ケーブル検査方法について図7〜図15を参照して説明する。
【0024】
まず、検査の前段階として、検査対象としての多芯ケーブル1の送信用コネクタ3に送信側ユニット12を接続し、受信用コネクタ4に受信側ユニット13を接続する。
【0025】
次に、図7に示す検査処理を実行する。この検査処理では、まず、多芯ケーブル1の8本のケーブル2の内から、その両端が送信用コネクタ3および受信用コネクタ4の各ピンに正規の対応関係でそれぞれ接続されている正常接続状態のケーブル2を少なくとも1本検出する正常ケーブル検出処理を実行する(第1ステップとしてのステップ20)。この処理では、図8に示す処理フローに従い、演算制御部12jが、送信用コネクタ3のピンの内から3つのピンを選定し、図9に示すように、この内の一つを上述した検出ピンとし、他の2つを印加ピン(ここでは、NピンとN+1ピン)として設定する(第11ステップとしてのステップ20a)。次いで、演算制御部12jは、信号切換部12fを制御して各印加ピンに試験電圧VINを印加しながら、各印加ピン毎の検出電圧VDTを電圧検出部12eを介して検出する(第11ステップとしてのステップ20b)。次に、演算制御部12jは、メモリ12gに記憶されている基準テーブルを参照して各印加ピンについての各検出電圧VDTが基準テーブルにおける各基準電圧のいずれかに一致するか否かを判別する。つまり、各検出電圧が基準テーブル内に存在するか否かを判別する(ステップ20c)。その結果、2つの検出電圧VDTの内のいずれか1つでも基準電圧と一致しないときには、検出ピンと印加ピンの組合せを変更し(ステップ20d)、ステップ20aに戻る。一方、2つの検出電圧VDTが共に基準テーブルに記憶されている基準電圧に一致する(基準テーブル内に存在する)ときには、各印加ピン毎に、各印加ピンの各検出電圧VDTに対応する検出ピンのピン番号を基準テーブルを参照して特定し、それぞれ第1、第2仮検出ピンとする(第12ステップとしてのステップ20e)。
【0026】
次いで、演算制御部12jは、特定した第1、第2仮検出ピン同士が一致するか否か、つまり同じピン番号になるか否かを判別し(第13ステップとしてのステップ20f)、一致しないときにはステップ20dに移行して、検出ピンと印加ピンの組合せを変更し、ステップ20aからこの処理を繰り返し実行する。一方、第1、第2仮検出ピン同士が一致するときには、各印加ピンに接続された各ケーブル2が正常な接続のケーブルであると判別する(ステップ20g)。これにより、少なくとも1本の正常接続状態のケーブル2が検出される。例えば、1番ピンおよび2番ピンを印加ピンとし、3番ピンを検出ピンとした場合、図5に示すように、1番ピンおよび3番ピンの組合せの際に2.809Vが検出されたときには3番ピンが第1の仮検出ピンとして特定され、2番ピンおよび3番ピンの組合せの際に2.674Vが検出されたときには3番ピンが第2の仮検出ピンとして特定される。このため、両仮検出ピンが一致する結果、例えば、1番ピンに接続されたケーブル2が正常な接続のケーブルであると判別される。
【0027】
次に、図7に示す検出テーブル作成処理(第2のステップとしてのステップ21)を実行する。この処理では、演算制御部12jは、信号切換部12fを制御して、検出した正常なケーブル2に接続されている送信用コネクタ3のピンの内の一つのピン(1番ピンとする)を印加ピンとして試験電圧VINを印加しながら、送信用コネクタ3の残りのピンを順次検出ピンとして検出電圧VDTを検出し、図6に示す検出テーブルを作成する。
【0028】
次に、演算制御部12jは、ケーブルの断線検査処理(第ステップ21としてのステップ22)を実行する。この処理では、演算制御部12jは、作成した検出テーブル内に、所定電位(本実施の形態ではゼロボルト)と等しい検出電圧VDTが存在するか否かを判別する。この場合、検出ピンに接続されているケーブル2に断線が生じているときには、検出用抵抗12dに接続されているグランド電位が検出電圧VDTとして検出されるため、所定電位と等しい検出電圧VDTが存在するときには、その検出電圧VDTが検出された検出ピンに接続されているケーブル2に断線が生じていると判別する。
【0029】
次に、演算制御部12jは、作成した検出テーブル内の検出電圧VDTと基準テーブル内の対応する基準電圧とを比較し(第3ステップとしてのステップ23)、この検出電圧VDTと基準電圧とがすべて一致するか否かを判別する(第3ステップとしてのステップ24)。その結果、一致すると判別したときには、演算制御部12jは、すべてのケーブル2が正常な接続状態であると判別し(ステップ25)、この検査処理を終了する。具体的には、図6に示すように、印加ピンが1番ピンである場合において、検出ピンとなる他のピン(2番ピン、3番ピン、6番ピン、5番ピン、4番ピン、7番ピン、8番ピン)における検出電圧VDTが同図に示す電圧のときには、検出電圧VDTと、図5に示す基準テーブルにおける基準電圧とがすべて一致するため、演算制御部12jはすべてのケーブル2が正常な接続状態であると判別する。
【0030】
一方、ステップ24において、対応する基準電圧と一致しない検出電圧VDTが存在したときには、多芯ケーブル1のいずれかのケーブル2に不具合が存在するため、演算制御部12jはその不具合の内容を特定する。具体的には、演算制御部12jは、図7に示すように、これら検出電圧VDT同士を比較して、互いに同一電圧となる検出電圧VDTが存在するか否かを判別する(第31ステップとしてのステップ26)。その結果、互いに同一電圧となる検出電圧VDTが存在するときには、短絡箇所検出処理を行って、短絡箇所を特定し(第32ステップとしてのステップ27)、次いで、リバース/トランスポーズ検出処理(ステップ28)を実行して多芯ケーブル1の検査処理を終了する。一方、ステップ26において、対応する基準電圧と一致しない検出電圧VDTが互いに相違する電圧となるときには、短絡箇所検出処理を行わずにステップ28に移行してリバース/トランスポーズ検出処理を行い、この検査処理を終了する。
【0031】
次いで、短絡箇所検出処理(ステップ27)について説明する。この短絡箇所検出処理では、図10に示すように、まず、互いに同一電圧となる検出電圧VDTが基準テーブル内に存在するか否かを判別する(第41ステップとしてのステップ27a)。この場合、同一電圧となる検出電圧VDTが基準テーブル内に存在しないときには、それ以前に行った処理によって断線が生じていないのが判明しているため、この同一電圧となる検出電圧VDTが検出された検出ピン同士はすべて短絡している。したがって、存在しないときには、検出ピン同士がすべて短絡していると判別し(第42ステップとしてのステップ27b)、この短絡箇所検出処理を終了する。
【0032】
一方、ステップ27aにおける判別の結果、同一電圧となる検出電圧VDTが基準テーブル内に存在するときには、通常、同一の検出電圧VDTが3つ以上存在する。例えば、図11に示すように、ケーブル2,2が短絡している状態であって、印加ピンをピンPinとして、ピンP1、ピンP2、ピンP3の3つを順次検出ピンとしたときに、検出ピンP2に接続されるケーブル2と検出ピンP3に接続されるケーブル2とが短絡しており、この短絡によって互いに並列接続された2つのケーブル2,2に接続された抵抗R2と抵抗R3との並列合成抵抗が、検出ピンP1に正常に接続されたケーブル2に接続される抵抗R1の抵抗値と一致するときときが該当する。この場合には、同一電圧となる検出電圧VDTが検出された複数の検出ピンに対して、ステップ20で行った処理と同様の処理を行う。すなわち、この複数の検出ピンの内の任意の1つの検出ピンを印加ピンとすると共に他の複数のピンを順次検出ピンとして検出電圧VDTを検出し、その各検出電圧VDT(第2の検出電圧)をメモリ12gに記憶して第2検出テーブルを作成する(第43ステップとしてのステップ27c)。具体的には、図11に示したケースのときには、図12,13に示すように、検出ピンP1,P2,P3の内の任意の1つを印加ピン(図12では正常にケーブル2が接続されたピンP1を印加ピンとし、図13では短絡したケーブル2に接続されたピンP2を印加ピンとしている)とすると共に他のピンを順次検出ピンとして検出電圧VDT(第2の検出電圧)を検出し、第2検出テーブルを作成する。
【0033】
次いで、演算制御部12jは、第2検出テーブル内に記憶した各検出電圧VDTと試験電圧VINとを比較する(第44ステップとしてのステップ27d)。その結果、検出電圧VDTが試験電圧VINに一致しているときには、図13に示す状態であるため、この検出電圧VDTが検出された検出ピンに接続されたケーブル2は、印加ピンに接続されたケーブル2と短絡していると判別し(第45ステップとしてのステップ27e)、短絡箇所検出処理を終了する。一方、検出電圧VDTが試験電圧VINと一致していないときには、図12に示すような短絡状態になっており、各検出電圧VDT同士が等しくなる状態であるため、各検出ピンに接続されたケーブル2,2同士が短絡していると判別し(第46ステップとしてのステップ27f)、短絡箇所検出処理を終了する。
【0034】
続いて、図7に示すリバース/トランスポーズ検出処理(ステップ28)について説明する。なお、「リバース」とは、一つのペア内でケーブル2が入れ替わって接続されている状態をいう。また、「トランスポーズ」とは、異なるペア間でケーブル2がそっくり入れ替わっている状態をいう。例えば、正常な接続状態では、送信用コネクタ3の1番ピンおよび2番ピンが、それぞれケーブル2,2によって受信用コネクタ4の1番ピンおよび2番ピンに接続され、送信用コネクタ3の3番ピンおよび6番ピンが、それぞれケーブル2,2によって受信用コネクタ4の3番ピンおよび6番ピンに接続されている。これに対して、トランスポーズの状態では、ケーブル2の誤配線によって送信用コネクタ3の1番ピンおよび2番ピンが受信用コネクタ4の3番ピンおよび6番ピンに接続され、送信用コネクタ3の3番ピンおよび6番ピンが受信用コネクタ4の1番ピンおよび2番ピンに接続される。
【0035】
図7に示す検査処理においてステップ28の処理に達するまでに、ステップ22におけるケーブル2の断線検査処理によって、検出電圧VDTが所定電位(ゼロボルト)となる検出ピンが既に検査対象となり、ステップ24における判別処理によって、検出電圧VDTが基準電圧と一致する検出ピンが既に検査対象となり、さらにステップ27における短絡箇所検出処理によって、検出電圧VDT同士が等しくなる検出ピンが検査対象となっている。このため、このリバース/トランスポーズ検出処理では、短絡も断線も生じていない検出ピンが検査対象となる。この場合、ステップ21において作成された検出テーブル内の検出電圧VDTの内の少なくとも2つが、対応する基準電圧とは異なってはいるものの、その各検出電圧VDT自体は、基準テーブル内のいずれかの基準電圧とそれぞれ一致する。したがって、基準テーブルを参照することにより、対応する基準電圧と相違している検出電圧VDTが、正常な接続状態においてどの検出ピンに対応しているかを容易に判別することができる。つまり、どのケーブル2同士が入れ替わっているかを容易に判別することができる。具体的には、図14に示すように検出電圧VDTが検出された場合、基準テーブルを参照することによって、検出ピンが3番ピンのときの検出電圧VDT(2.674ボルト)と検出ピンが6番ピンのときの検出電圧VDT(2.809ボルト)とが入れ替わっていることが判別でき、この際には、リバース状態であることが判別できる。また、図15に示すように検出電圧VDTが検出された場合、基準テーブルを参照することによって、検出ピンが3番ピンのときの検出電圧VDT(2.551ボルト)と検出ピンが5番ピンのときの検出電圧VDT(2.809ボルト)とが入れ替わり、かつ検出ピンが6番ピンのときの検出電圧VDT(2.439ボルト)と検出ピンが4番ピンのときの検出電圧VDT(2.674ボルト)とが入れ替わっているため、トランスポーズ状態であることが判別できる。
【0036】
このように、この多芯ケーブル検査方法によれば、ケーブル2の本数と同数の抵抗のみで受信側ユニット13を構成することができるため、部品点数を削減でき、ひいては受信側ユニット13を小型化することができる。また、リターン路にダイオードなどの電圧低下を招く素子が直列接続されていないため、送信側ユニット12が、より高い電圧の検出電圧VDTを検出することができる。したがって、各種処理を行う際の判別処理を高精度で行うことができる結果、検査装置11の信頼性を向上させることができる。
【0037】
なお、本発明は、上記した発明の実施の形態に限定されず、適宜変更が可能である。例えば、上述した実施の形態では、コネクタ3,4のピン同士がツイストペアのケーブル2,2で接続されたLANケーブルを多芯ケーブルとして説明したが、ツイストされていないケーブルで構成された多芯ケーブルにも本発明を適用して各ケーブルの接続状態を検査することができる。
【0038】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の多芯ケーブル検査方法によれば、ケーブルの本数と同数の抵抗のみを用いることで、多芯ケーブルのすべてのケーブルが正常に接続されているか否かを正確かつ容易に判別することができる。このため、多芯ケーブルを検査する検査装置の部品点数を削減することができるため、検査装置を簡易かつ安価に製造することができると共に小型化することができる。また、リターン路にダイオードなどの電圧低下を招く素子を直列接続する必要がないため、その分、検査装置の信頼性を向上させることができる。
【0039】
また、請求項2記載の多芯ケーブル検査方法によれば、多芯ケーブルの検査において必要となる正常接続状態のケーブルを正確に検出することができる。
【0040】
また、請求項3記載の多芯ケーブル検査方法によれば、ケーブルに生じた断線を正確かつ容易に検出することができる。
【0041】
さらに、請求項4,5記載の多芯ケーブル検査方法によれば、ケーブル間に生じた短絡を正確かつ容易に検出することができる。
【0042】
また、請求項6,7記載の多芯ケーブル検査方法によれば、ケーブル間に生じたリバースやトランスポーズを正確かつ容易に検出することができる。
【0043】
また、請求項8記載の多芯ケーブル検査装置によれば、多芯ケーブルのすべてのケーブルが正常に接続されているか否かを正確かつ容易に判別することができると共に、第1のコネクタ側の検査装置をケーブルの本数と同数の抵抗のみで構成することができるため、部品点数を削減することができる結果、検査装置を簡易かつ安価に製造することができると共に小型化することができる。また、リターン路にダイオードなどの電圧低下を招く素子を直列接続する必要がないため、その分、検査装置の信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る多芯ケーブル検査方法を実施するための検査装置11の構成を示すブロック図である。
【図2】受信側ユニット13側に使用する抵抗R1〜R8の抵抗値設定例を示す説明図である。
【図3】受信側ユニット13側に使用する抵抗R1〜R8の内の任意の2つの直列合成抵抗値を示す説明図である。
【図4】送信側ユニット12側における検出ピンの検出電圧VDTを測定する測定回路の基本回路図である。
【図5】基準テーブルの一例を示す説明図である。
【図6】検出テーブルの一例を示す説明図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る多芯ケーブルの検査方法(検査処理)を説明するためのフローチャートである。
【図8】正常ケーブル検出処理のフローチャートである。
【図9】正常ケーブル検出処理処理を説明するための回路図である。
【図10】短絡箇所検出処理のフローチャートである。
【図11】短絡箇所検出処理を説明するための回路図である。
【図12】短絡箇所検出処理を説明するための他の回路図である。
【図13】短絡箇所検出処理を説明するためのさらに他の回路図である。
【図14】リバース/トランスポーズ検出処理を説明するための第2検出テーブル(リバース状態)を示す説明図である。
【図15】リバース/トランスポーズ検出処理を説明するための第2検出テーブル(トランスポーズ)を示す説明図である。
【符号の説明】
1 多芯ケーブル
2 ケーブル
3 送信用コネクタ
4 受信用コネクタ
11 検査装置
12d 検出用抵抗
12g メモリ
12j 演算制御部
R1〜R8 抵抗
ステップ20 正常ケーブル検出処理
ステップ21 検出ケーブル作成処理
ステップ23,24 検出テーブルと基準テーブルとの比較処理
ステップ25 多芯ケーブル1が正常に接続されていると判別する処理
Claims (8)
- 第1および第2のコネクタの各ピンに予め規定した対応関係で複数のケーブルの両端部がそれぞれ接続される多芯ケーブルに対して、そのケーブルの接続状態を検査する多芯ケーブル検査方法であって、
任意の一つの抵抗とそれ以外の各1つの抵抗との各直列合成抵抗値が互いに相違する複数の抵抗を、各々の一端側同士を短絡した状態で前記第1のコネクタの各ピンに各他端をそれぞれ接続した後に、
その両端が前記両コネクタの前記各ピンに正規の対応関係でそれぞれ接続されている少なくとも一つのケーブルを検出する第1ステップと、
前記検出された一つのケーブルに接続されている前記第2のコネクタの前記ピンを印加ピンとして試験電圧を印加すると共に、当該第2のコネクタの前記印加ピン以外の他の各ピンを検出ピンとして検出用抵抗を介して所定電位に順次接続しつつ当該各検出ピンの電圧を検出電圧として検出し、かつ当該各検出電圧を記憶させる第2ステップと、
前記各検出電圧と、前記予め規定した正規の対応関係で各ケーブルが接続されている基準の多芯ケーブルについての前記各検出電圧にそれぞれ対応する各基準電圧とを比較して、対応する前記基準電圧に前記各検出電圧がすべて一致するか否かを判別する第3ステップとを実行し、
前記第3ステップにおいてすべて一致していると判別したときに正規な接続状態であると判別することを特徴とする多芯ケーブル検査方法。 - 前記第1ステップでは、
前記第2のコネクタにおける任意の1つのピンを前記検出ピンとし、かつ他の2つのピンを順次前記印加ピンとして、前記検出電圧をそれぞれ検出する第11ステップと、
当該第11ステップにおいて検出した前記各検出電圧に対応する仮検出ピンを前記各印加ピン毎に対応する前記基準電圧に基づいて特定する第12ステップと、
前記他の2つのピン毎の前記特定した仮検出ピン同士が一致するか否かを判別する第13ステップとを、当該第13ステップにおいて前記仮検出ピン同士が一致するまで、前記第11ステップにおける前記3つのピンの組合せを順次変更しつつ繰り返し実行し、一致すると判別したときの前記他の2つのピンに接続された前記ケーブルが正常に接続されたケーブルであると判別することを特徴とする請求項1記載の多芯ケーブル検査方法。 - 前記第2ステップを実行した後に、前記所定電圧と等しい前記検出電圧が存在するか否かを判別し、存在すると判別したときに、当該検出電圧が検出された前記検出ピンに接続されている前記ケーブルに断線が生じていると判別する第21ステップを実行することを特徴とする請求項1または2記載の多芯ケーブル検査方法。
- 前記第3ステップにおいて前記基準電圧に一致しない前記検出電圧が存在すると判別したときに、当該一致しない検出電圧同士を比較して互いに同一電圧となる検出電圧が存在するか否かを判別する第31ステップを実行し、
当該第31ステップにおいて互いに同一電圧となる前記検出電圧が存在すると判別したときに、当該各検出ピンがそれぞれ接続されている前記ケーブル同士に短絡が生じていると判別する第32ステップを実行することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の多芯ケーブル検査方法。 - 前記第32ステップでは、同一電圧となる前記検出電圧が前記すべての基準電圧内に存在するか否かを判別する第41ステップを実行し、
当該第41ステップにおける比較の結果、いずれの前記基準電圧とも一致しないときに、当該検出電圧が検出された前記検出ピン同士が短絡していると判別する第42ステップを実行し、
前記第41ステップにおける比較の結果、いずれかの前記基準電圧と一致したときに、前記同一電圧となる前記検出電圧が検出された任意の1つの前記検出ピンを前記印加ピンとすると共に他の複数のピンを順次前記検出ピンとして前記検出電圧を検出した後にその各検出電圧を第2の検出電圧として記憶させる第43ステップと、前記第2の検出電圧が前記試験電圧と一致するか否かを判別する第44ステップとを実行し、
当該第44ステップにおいて前記試験電圧と一致すると判別したときに、当該一致すると判別した前記検出電圧が検出された前記検出ピンと前記印加ピンとが短絡していると判別する第45ステップを実行し、
当該第44ステップにおいて前記試験電圧と一致しないと判別したときに、前記検出ピン同士が短絡していると判別する第46ステップを実行することを特徴とする請求項4記載の多芯ケーブル検査方法。 - 前記第3ステップにおいて前記基準電圧に一致しない前記検出電圧が存在すると判別したときに、当該一致しない検出電圧同士を比較して互いに同一電圧となる検出電圧が存在するか否かを判別する第31ステップを実行し、
当該第31ステップにおいて互いに同一電圧となる前記検出電圧が存在しないと判別したときに、前記検出電圧が検出された前記複数の検出ピンにそれぞれ接続されている前記複数のケーブルにリバース接続またはトランスポーズ接続が生じていると判別することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の多芯ケーブル検査方法。 - 前記検出電圧と前記基準電圧とを比較することによって、前記複数のケーブルにおけるリバース接続またはトランスポーズ接続がされている前記ケーブルを特定することを特徴とする請求項6記載の多芯ケーブル検査方法。
- 第1および第2のコネクタの各ピンに予め規定した対応関係で複数のケーブルの両端部がそれぞれ接続される多芯ケーブルに対して、そのケーブルの接続状態を検査する多芯ケーブル検査装置であって、
任意の一つの抵抗とそれ以外の各1つの抵抗との各直列合成抵抗値が互いに相違する複数の抵抗と、試験電圧を生成する電圧生成部と、電圧を検出する電圧検出部と、前記第2のコネクタの前記ピンのいずれかを印加ピンとすると共に当該印加ピン以外の他のいずれかを検出ピンとする信号切換部と、メモリと、演算制御部とを備え、
前記演算制御部は、
前記複数の抵抗の各々の一端側同士を短絡すると共に前記第1のコネクタの各ピンに当該各抵抗の各他端をそれぞれ接続した状態において、その両端が前記両コネクタの前記各ピンに正規の対応関係でそれぞれ接続されている少なくとも一つのケーブルを検出する第1ステップと、
前記信号切換部を制御して、前記検出された一つのケーブルに接続されている前記第2のコネクタの前記ピンを印加ピンとして前記電圧生成部に前記試験電圧を印加させると共に、当該第2のコネクタの前記印加ピン以外の他の各ピンを検出ピンとして検出用抵抗を介して所定電位に順次接続させつつ当該各検出ピンの電圧を前記電圧検出部に検出電圧として検出させ、かつ当該各検出電圧を前記メモリに記憶させる第2ステップと、
前記メモリに記憶されている前記各検出電圧と、前記予め規定した正規の対応関係で各ケーブルが接続されている基準の多芯ケーブルについての前記各検出電圧にそれぞれ対応すると共に前記メモリに記憶されている各基準電圧とを比較して、対応する前記基準電圧に前記各検出電圧がすべて一致するか否かを判別する第3ステップとを実行し、
前記第3ステップにおいてすべて一致していると判別したときに正規な接続状態であると判別することを特徴とする多芯ケーブル検査装置。
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