JP3812841B2 - 電磁調理器用補助具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トッププレートが平らな電磁調理器で底面が曲面状にカーブした中華鍋等を使用可能とする電磁調理器用補助具に関する。
【0002】
【従来の技術】
電磁調理器は、電磁誘導を利用して電磁波を発生させ、ジュール熱を生じさせることによって、その上に載置される鉄鍋、フライパン等の調理用器具を加熱することが可能な調理器であり、炎を使わないため安全であるという長所を有している。
【0003】
従来の電磁調理器は、フラットで水平なトッププレートの裏面に同じくフラットな加熱コイルを配置したものであり、中華鍋のような底面が球面状の調理用鍋は水平なトッププレートとの接触面積が極めて小さくなり、効率良く鍋を加熱することは不可能であった。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−201463号公報
【0005】
特開平7−201463号公報には、電磁調理器のトッププレートを半球状に窪ませ、底面が球面状の中華鍋にも適用可能としたもものが開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平7−201463号公報に開示されているような中華鍋専用の電磁調理器では、通常の底面がフラットな鍋、フライパンは使用できず、現実的には、家庭用の電磁調理器としては使用できないものであった。
【0007】
本発明は、フラットで水平なトッププレートを有する電磁調理器でも底面が球面状の中華鍋を使用可能とする電磁調理器用補助具を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本第1発明は、電磁調理器用補助具において、所定厚みの磁性体で形成され中央部に円形開口を有する平板状の円形底部と、前記円形底部の外周に磁性体で形成される所定高さの側壁部を備え、前記平板状の円形底部を電磁調理器の平らなトッププレートに載置し、中華鍋等の底面が曲面状の鍋の底面を前記円形底部の円形開口の上端縁及び側壁部の上端縁に接触させて安定保持可能とすることを特徴とする。
【0009】
本第2発明は、本第1発明の電磁調理器用補助具において、前記円形底部の中央部の円形開口の上端縁に所定角度のテーパー部を形成することを特徴とする。
【0010】
本第3発明は、本第1又は第2発明の電磁調理器用補助具において、前記円形底部の底面に放射状に複数の溝を形成したことを特徴とする。
【0011】
本第4発明は、本第1発明〜第3発明のいずれか1つの発明の電磁調理器用補助具において、前記側壁部の上端縁に所定間隔をおいて切欠を形成することを特徴とする。
【0012】
本第5発明は、本第1発明〜第4発明のいずれか1つの発明の電磁調理器用補助具において、前記円形底部の底面外周の角部を曲面状に面取りしたことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図により説明する。
図1(a)(b)は本発明の一実施形態を示す斜視図と平面図である。
電磁調理器用補助具1は、鉄、鉄合金等の磁性体で形成される所定厚さと重さを有する平板状の円形底部2と、円形底部2の外周に所定高さの磁性体で形成される側壁部3を有する。
前記平板状の円形底部2の中央部に所定径の円形開口4が形成される。
前記側壁部2の外周には一対の把手5を取り付ける。
前記平板状の円形底部2の中央部の円形開口4の径と側壁部3の高さは、中華鍋等の底面が曲面状の鍋を載置した際、曲面状の鍋の底面が、円形開口4の上端縁4a、側壁部3の上端縁3aに当接し、電磁加熱エネルギーを中華鍋等に効率良く伝達するように設定される。
本発明の一実施形態の電磁調理器補助具1は、表面がフラットなトッププレートを有し、その下に磁力発生コイルを有する電磁調理器のトッププレートの上に平板状の円形底部2の底面2aを載置する。円形底部2は所定厚みの磁性体で形成されるためある程度の重量を有するため中華鍋等の底面が曲面形状の鍋を載置しても安定した状態で電磁調理器のトッププレート上に保持される。
【0014】
図2(a)(b)は本発明の他の実施形態を示す斜視図と平面図である。
本発明の他の実施形態の電磁調理器用補助具1は、平板状の円形底部2の中央に形成される円形開口4の上端縁に曲面状の鍋の底面が当接するテーパー部6を形成したものである。
他の実施形態の電磁調理器用補助具1は、中華鍋等の底面が曲面状の鍋を載置した際、曲面状の鍋の底面が、前記円形底部2の中央部の円形開口4のテーパー部6と側壁部3の上端縁3aに当接するので、電磁加熱エネルギーを中華鍋等に効率良く伝達するように設定される。
【0015】
図3(a)(b)(c)は、本発明の一実施形態、他の実施形態、他の実施形態の一部変形例の断面図である。図3(a)は一実施形態の電磁調理器用補助具1であり、円形底部2の円形開口4はストレート穴として形成され、円形開口4の上端縁4aで曲面状の鍋の底面と当接する。図3(b)は、他の実施形態の電磁調理器用補助具1であり、円形底部2の円形開口4の上端縁に曲面状の鍋の底面が当接するテーパー部6を形成したものである。図3(c)は、他の実施形態の電磁調理器用補助具1の変形例であり、円形底部2の円形開口4の上端縁に曲面状の鍋の底面が当接する大きなテーパー部6を形成したものである。
【0016】
図4は、本発明の別の実施形態を示す斜視図である。別の実施形態においては、電磁調理器用補助具1の側壁部2の上端縁2aに所定間隔でU字形の切欠き7を形成したものである。この切欠き7は、叩き出しにより成形される中華鍋等の曲面形状の底面は正確な球面でないため、直線状の電磁調理器用補助具1の側壁3の上端縁3aへの中華鍋等の不正確な曲面状の底面が不安定な状態の当接するのを、所定間隔で上端縁3aに形成される切欠きにより安定した状態で当接させる役割を果す。
【0017】
図5(a)(b)は、本発明の電磁調理器用補助具の側面図と底面図である。
本発明の電磁調理器用補助具1の円形底部2の底面2aには、所定間隔で放射状に溝8を形成する。この溝8は、中華鍋等の曲面状の底面を有する鍋を電磁調理器用補助具1に載置して調理中に、水等が電磁調理器のトッププレート上にこぼれた際、その水が電磁調理器用補助具1の底面2aに入ると不快な音を発するので、水を電磁調理器用補助具1の底面2aから排出するためのものである。
【0018】
図6(a)(b)は、本発明の実施形態の側面図と底面図である。
この実施形態の電磁調理器用補助具1においては、底面2aに放射状に形成される溝8の形状を円形開口4に向かって幅広とし、底面2aに入り込んだ水を素早く円形開口部4に排出する機能を有する。また、底面2aの外周に曲面状の面取り部9を形成し、電磁調理器用補助具1の電磁調理器のトッププレートに載置した際、電磁調理器用補助具1の底面2aとの接触による衝撃を緩和する。
【0019】
【発明の効果】
本発明の電磁調理器用補助具の構成により、表面がフラットな電磁調理器のトッププレートに安定して載置可能であり、底面が曲面状の中華鍋を安定して保持し、効率良く電磁エネルギーを伝達して調理可能とする。
円形底部の中央部の円形開口の上端縁に曲面状の底面を有する鍋に広く接触するテーパー部を形成することにより、より安定して中華鍋等を保持し、効率良く電磁エネルギーを伝達可能とする。
電磁調理器用補助具の円形底部の底面に所定間隔で放射状に溝を形成することにより、調理中に水等が電磁調理器のトッププレート上にこぼれた水を底面から排水し、底面に入り込んだ水による不快な音の発生を防止する。
底面の外周に曲面状の面取りを形成することにより、電磁調理器用補助具の電磁調理器のトッププレートに載置した際、電磁調理器用補助具の底面と電磁調理器のトッププレートの接触による衝撃を緩和する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)(b)は本発明の実施形態を示す斜視図と平面図である。
【図2】(a)(b)は本発明の実施形態を示す斜視図と平面図である。
【図3】(a)(b)(c)は、本発明の実施形態の断面図である。
【図4】本発明の実施形態を示す斜視図である。
【図5】(a)(b)は本発明の実施形態の側面図と底面図である。
【図6】(a)(b)は本発明の実施形態の側面図と底面図である。
【符号の説明】
1:電磁調理器用補助具
2:円形底部
2a:円形底部の底面
3:側壁部
3a:側壁部の上端縁
4:円形開口
4a:円形開口の上端縁
5:把手
6:テーパー部
7:切欠き
8:溝
9:面取り部

Claims (5)

  1. 所定厚みの磁性体で形成され中央部に円形開口を有する平板状の円形底部と、前記円形底部の外周に磁性体で形成される所定高さの側壁部を備え、前記平板状の円形底部を電磁調理器の平らなトッププレートに載置し、中華鍋等の底面が曲面状の鍋の底面を前記円形底部の円形開口の上端縁及び側壁部の上端縁に接触させて安定保持可能とすることを特徴とする電磁調理器用補助具。
  2. 前記円形底部の中央部の円形開口の上端縁に所定角度のテーパー部を形成することを特徴とする請求項1に記載の電磁調理器用補助具。
  3. 前記円形底部の底面に放射状に複数の溝を形成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の電磁調理器用補助具。
  4. 前記側壁部の上端縁に所定間隔をおいて切欠を形成することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電磁調理器用補助具。
  5. 前記円形底部の底面外周の角部を曲面状に面取りしたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電磁調理器用補助具。
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