JP3222454U - 加熱調理器 - Google Patents
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Abstract
【課題】突出部で肉などを調理する際に火力を効率的に伝達することが可能な加熱調理器を提供する。【解決手段】金属で形成され、鍋底を有する鍋本体と、鍋本体の中央部に形成された突出部2と、突出部2の頂面20の縁部に形成された第1穴と、を有し、突出部2は、突出部本体2Aと、この突出部本体2Aに対して着脱自在である頂面を有する頂面部材2Bにより構成されている。突出部本体2Aは、頂面部材2Bの裏面に対面する天面22を有し、天面22に第2穴23a、23bが形成されている。【選択図】図2
Description
本考案は、肉や野菜等を調理するための加熱調理器に関する。
焼肉店や家庭で肉や野菜などを調理する加熱調理器として、下記特許文献1に開示されるものがある。この加熱調理器は、金属製本体の中央部に形成したドーム状加熱部(突出部)の周囲に液溜部を設けている。この構成によると、ドーム状加熱部の上で肉を加熱し、液溜部に水を入れて野菜の煮炊きなどを行うことができる。また、ドーム状加熱部で焼いた肉のうまみ成分が液溜部に流下してよりおいしく野菜を食することができる。
しかしながら、突出したドーム状加熱部において肉を焼く場合に、熱源から距離があるため火力を効率的に伝達することが困難であった。
本考案は上記実情に鑑みてなされたものであり、その課題は、突出部で肉などを調理する際に火力を効率的に伝達することが可能な加熱調理器を提供することである。
上記課題を解決するため本考案に係る加熱調理器は、
金属で形成され、鍋底を有する鍋本体と、
前記鍋本体の中央部に形成された突出部と、
前記突出部の頂面の縁部に形成された第1穴と、を有することを特徴とするものである。
金属で形成され、鍋底を有する鍋本体と、
前記鍋本体の中央部に形成された突出部と、
前記突出部の頂面の縁部に形成された第1穴と、を有することを特徴とするものである。
かかる構成による加熱調理器の作用・効果を説明する。この加熱調理器は、鍋底を有する鍋本体と、鍋底の中央部に形成された突出部を有している。この突出部の上で例えば肉などの調理物を調理することができる。この突出部の頂面の縁部に第1穴が形成されている。この第1穴を形成することで火力を増すことができ、調理物に対して火力を効率的に伝達することができる。これにより、突出部で肉などを調理する際に火力を効率的に伝達することが可能な加熱調理器を提供することができる。
本考案において、前記突出部は、
突出部本体と、この突出部本体に対して着脱自在であり、前記頂面を有する頂面部材により構成されていることが好ましい。
突出部本体と、この突出部本体に対して着脱自在であり、前記頂面を有する頂面部材により構成されていることが好ましい。
かかる構成によると、使用後に加熱調理器を洗浄するときに、頂面部材を本体側と分離して洗浄することができ、洗浄作業に資することができる。
本考案において、前記頂面部材に取っ手が一体形成されていることが好ましい。かかる構成により、頂面部材の着脱を容易に行うことができる。
本考案に係る前記突出部本体は、前記頂面部材の裏面に対面する天面を有し、この天面に第2穴が形成されていることが好ましい。
頂面部材を取り外した状態で食事をすることも考慮して、天面を設けることで食材の落下を抑制することができる。また、天面に第2穴を形成することで、頂面部材を取り付けた状態で頂面の上に載置された肉などの食材に火力を十分に伝えることができる。
本考案において、前記第2穴は複数形成されており、前記頂面部材を取り付けたときに、前記第1穴と前記第2穴とが重なる位置に形成されていることが好ましい。
これにより、第1穴および第2穴が連通し、頂面部材の上に載置された食材に対して火力を十分に伝えることができる。
前記取っ手に前記第1穴が形成されていることが好ましい。これにより、頂面部材を着脱するときに便利になると共に、火力を維持するための穴としての機能も持たせることができる。
本考案において、前記第1穴と前記頂面の境界は直線状に形成されていることが好ましい。これにより、肉などの調理物を頂面に載置するスペースを十分に確保することができる。
本考案において、前記頂面には複数箇所に小突起が形成されていることが好ましい。これにより、例えば、小突起に囲まれた場所に牛脂などを置くための目印とし、滑り落ちないようにすることができる。
本考案に係る加熱調理器の好適な実施形態を図面を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る加熱調理器の外観斜視図である。図2は、図1に示す加熱調理器の分解斜視図である。図3は、図1に示す加熱調理器の平面図である。図4は、図1に示す加熱調理器の縦断面図である。図5は、図1に示す加熱調理器の裏面図である。図6は、実際に調理するときの状態を示す縦断面図である。
この加熱調理器は、特にすき焼き鍋に好適であるが、これに限定されるものではない。図1などに示すように、加熱調理器は、金属製の鍋本体1と、鍋本体1の中央部に形成された突出部2を有する。突出部2は、突出部本体2Aと頂面部材2Bにより構成され、頂面部材2Bは、突出部本体2Aの上端に着脱自在に取り付けられる。鍋本体1と頂面部材2はいずれも鉄等の金属の鋳造や鍛造により製造される。
図4の断面図に示すように、突出部本体2Aと頂面部材2Bの合わせ部は入れ子になるように形成されており、頂面部材2Bを安定した状態で突出部本体2Aの上に装着することができる。具体的には、上記合わせ部には、段差部が形成されており、段差部同士を係合させるようにしている。なお、頂面部材2Bは、周方向には回転可能な状態で取り付けされる。
鍋本体1は、外周壁部3と、この外周壁部1と突出部2の間に形成される鍋底4を有する。鍋底4は、図3に示すように、平面視でリング状に形成される。外周壁部3も平面視で円形であり、突出部2の形状に対して同心円である。すなわち、突出部2の周囲にリング状の空間10が形成される。
図3に示すように、外周壁部3と突出部2を構成する内周壁部5の間に鍋底4が形成される。外周壁部3は、鍋底4から上部に行くにつれて外側方向にわずかに傾斜したテーパ面として形成される。また、内周壁部5は、鍋底4から上部に行くにつれて内側方向に傾斜したテーパ面として形成される。
外周壁部3と鍋底4の交点には第1R部4aが形成され、内周壁部5と鍋底4の交点にも第2R部4bが形成される。第1R部4aの方が第2R部4bよりも半径が大きくなるように形成されている。
突出部2(頂面部材2B)は、頂面20を有し上方に突出した球面状に形成されている。頂面20の縁部には2カ所に第1穴6が形成されている。図3に示すように、第1穴6の形状は平面視で直線部と円弧部により形成される。直線部と円弧部を繋ぐための小さなRが設けられている。第1穴6は、火力を維持するために形成される空間である。
頂面部材2Bの頂面20の上には小突起21が6カ所形成される。小突起21は球面状であり、小突起21で囲まれたエリアに牛脂を置くことができ、小突起21を設けることで、牛脂が滑り落ちないようにすることができる。小突起2の形状や設置個数などは適宜決めることができる。また、小突起22cで囲まれたエリアの面積についても牛脂の大きさおよび肉を載置するエリアの確保を考慮して適宜決めることができる。
頂面20と第1穴6の境界は直線で形成されており、第1穴6の位置は、頂面20よりも少し高い位置に形成されている。これにより、頂面20で肉などの食材を調理するときに肉汁等が第1穴6から落下しないようにしている。第1穴6が形成される面60は、曲面に形成されており、中央が一番高く、中央から離れるにしたがって徐々に低くなるような曲面に形成されており、第1穴6の両端近傍で頂面20と連続した面としている。第1穴6の高さは鍋本体1の高さとほぼ同じになるように設定されている。
なお、面60は曲面ではなく水平面に形成してもよい。また、面60を含む部分は取っ手61として機能し、頂面部材2Bを取り外すときに取っ手61を利用することができる。第1穴6は火力を維持するための穴であるが、取っ手61として利用するときは、指先を入れる穴としても機能する。図4にも示すように、取っ手61の先端は空間10側に少し伸びており、食材をいれる空間10を確保しながらも取っ手61としての使い勝手も考慮している。
図2に示すように、頂面部材2Bを取り外した状態で、突出部本体2Aの上には天面22が形成される(裏面図の図5も参照)。天面22は、頂面部材2Bの裏面に対面するように形成される。裏面と天面22との間には隙間が形成される(図4参照)。天面22は平面に形成され第2穴23が5カ所形成される。そのうち、周方向に4カ所の第2穴23aと中央に正方形の第2穴23bが形成される。
周方向の第2穴23aは、第1穴6に対応した穴形状を有している。周方向の第2穴23aは、いずれも同じ大きさであり、90゜間隔で配置されている。4つの第2穴23aのうち2つは第1穴6と重なる位置に形成される。これにより、第1穴6と第2穴23aが連通する。この場合、第1穴6の大きさよりも第2穴23aの大きさの方が大きくなるように設定されている。
以上の構成によれば、頂面部材2Bの第1穴6と第2穴23aが重なる位置は、図3に示す位置だけではなく、図3の状態から頂面部材2Bを90゜位相をずらせた位置でも第1穴6と第2穴23aが重なる。この場合も、火力の維持という効果を発揮することができる。
天面22の中央に形成される第2穴23bは正方形である。正方形の一辺の長さは、他の周方向の第2穴23aの長手方向の長さと同じである。
図3に示すように、頂面20の高さは、外周壁部3の一番高い位置よりも低くなるように設定されている。これにより、肉を焼くときに肉汁が不用意に鍋本体1の外側に飛んでしまうことなどを抑制することができる。
鍋本体1の外側には一対の取っ手7が一体形成されている。取っ手7の取り付け高さ位置は、外周壁部3の最も高い位置から外側に張り出している。
図4は、加熱調理器をすき焼き用として使用した状態を示す図である。頂面20の上に肉を載置した状態である。突出部2の周囲の空間10に焼肉のたれ(あるいは割下)を入れて野菜などの肉以外の具材を入れて調理する。すき焼きの場合、肉とそれ以外の具材の煮える速度が異なる。従って、本考案に係る加熱調理器のように、肉を調理する場所と肉以外の具材を調理する場所を区別することで、それぞれの食材を適切な温度で調理することができる。また、肉を美味しく食べるためには、すばやく熱を通すことが必要であるが、本考案のように突出部2の上に肉を載置して突出部2の下方から加熱することで火力を効率的に伝達することができる。また、穴6を設けることで空気(酸素)を供給することができ、火力を増すことができ、火力を適切に維持することができる。
また、本考案に係る加熱調理器は、火力を止めて頂面部材2Bを取り外した状態で食事をすることもできる。この場合、天面22を設けることで食材の落下を抑制することができる。天面22には第2穴23a,23bが形成されているが、これにより、頂面部材2Bを取り付けた状態において、火力を頂面部材2Bの側に十分に伝達することができる。第2穴23a,23bの大きさは食材の大きさを考慮して設定することができる。
<別実施形態>
本実施形態では、加熱調理器の用途としてすき焼き用で説明したが、これに限定されるものではなく、他の調理のために使用してもよい。
本実施形態では、加熱調理器の用途としてすき焼き用で説明したが、これに限定されるものではなく、他の調理のために使用してもよい。
1 鍋本体
10 空間
2 突出部
2A 突出部本体
2B 頂面部材
20 頂面
21 小突起
22 天面
23a 第2穴
23b 第2穴
3 外周壁部
4 鍋底
5 内周壁部
6 穴
60 面
61 取っ手
7 取っ手
10 空間
2 突出部
2A 突出部本体
2B 頂面部材
20 頂面
21 小突起
22 天面
23a 第2穴
23b 第2穴
3 外周壁部
4 鍋底
5 内周壁部
6 穴
60 面
61 取っ手
7 取っ手
Claims (8)
- 金属で形成され、鍋底を有する鍋本体と、
前記鍋本体の中央部に形成された突出部と、
前記突出部の頂面の縁部に形成された第1穴と、を有することを特徴とする加熱調理器。 - 前記突出部は、
突出部本体と、この突出部本体に対して着脱自在であり、前記頂面を有する頂面部材により構成されていることを特徴とする請求項1記載の加熱調理器。 - 前記頂面部材に取っ手が一体形成されていることを特徴とする請求項2に記載の加熱調理器。
- 前記突出部本体は、前記頂面部材の裏面に対面する天面を有し、この天面に第2穴が形成されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の加熱調理器。
- 前記第2穴は複数形成されており、前記頂面部材を取り付けたときに、前記第1穴と前記第2穴とが重なる位置に形成されていることを特徴とする請求項4に記載の加熱調理器。
- 前記取っ手に前記第1穴が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の加熱調理器。
- 前記第1穴と前記頂面の境界は直線状に形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の加熱調理器。
- 前記頂面には複数箇所に小突起が形成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の加熱調理器。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2019001795U JP3222454U (ja) | 2019-05-21 | 2019-05-21 | 加熱調理器 |
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