JP3808725B2 - 基板洗浄装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体基板、液晶表示装置用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板、光ディスク用基板等(以下、単に「基板」と称する)に温水ミストを吹き付けて洗浄する基板洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体や液晶ディスプレイなどの製品は、基板に対して洗浄、レジスト塗布、露光、現像、エッチング、層間絶縁膜の形成、熱処理などの一連の諸処理を施すことにより製造されている。これらのうち洗浄処理は、基板に付着したパーティクル等の汚染物質を除去する処理であり、パターンの微細化、複雑化が進展している近年においては益々重要となっている処理である。
【0003】
従来より使用されている代表的な基板洗浄装置は、基板を回転させつつその表面にブラシを当接または近接させることによって、基板表面に付着したパーティクル等の汚染物質を擦り取るいわゆるスピンスクラバであった。ブラシによる摩擦力によって汚染物質を強制的に擦り取る手法では、強力な洗浄効果を得られるものの、ブラシによって基板表面に傷を付ける等の問題も生じていた。
【0004】
このため、最近では、ブラシを用いない非接触方式の基板洗浄装置が注目されている。例えば、基板表面に接触する液体に超音波を付与する方式や純水ミストを高速にて吹き付ける方式が検討されている。これらのうち、純水ミストを吹き付ける方式は、基板表面に付着した汚染物質と同程度の大きさの微小水滴をランダムな方向から汚染物質に衝突させることとなるため、洗浄効果が大きく、特に水滴の温度が室温よりも高い温水ミストを高速にて吹き付ける方式であれば、水滴の熱エネルギーによる活性化効果も得られるためより高い洗浄効果が得られると期待されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような高速の温水ミストは、高温の乾き蒸気を断熱膨張によって凝縮させることにより生成される。従来においては、基板洗浄装置の外部(例えば、装置が設置される工場施設として)に蒸気生成部を設け、その蒸気生成部から配管を経由して乾き蒸気を基板洗浄装置に供給するようにしていた。これは、簡易にしかも小型の装置にて乾き蒸気を生成することが困難であったために、基板洗浄装置の内部に蒸気生成部を組み込むことが難しかったことによる。
【0006】
しかしながら、基板洗浄装置の外部から乾き蒸気を供給するようにすると、供給途中での結露を防止すべく、配管の全体を所定温度以上に加熱する必要がある。長く複雑な配管の全体を加熱するのに要するコストは相当に大きなものとなる。また、乾き蒸気の供給経路が長くなると、蒸気中に不純物が混入し易くなり、温水ミストの純度が低下する。非常に高いレベルの清浄度が要求される基板洗浄装置において、洗浄媒体である温水ミストの純度が低下することは大きな問題である。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、簡易な構成にて高い純度の乾き蒸気を生成して、高い洗浄効果の得られる温水ミストを基板に吹き付けることができる基板洗浄装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、基板に温水ミストを吹き付けて洗浄する基板洗浄装置において、乾き蒸気を生成するための純水を供給する純水供給手段と、前記純水供給手段に連設され、前記純水供給手段から供給された純水を加熱して蒸気を発生する蒸気発生部と、前記蒸気発生部と連通接続され、前記蒸気発生部にて発生した蒸気を加熱して乾き蒸気を生成する蒸気加熱部と、前記蒸気加熱部に固設され、生成された乾き蒸気を導きつつ前記乾き蒸気から凝縮潜熱を吸収して凝縮させることによって温水ミストを生成し、当該温水ミストを基板に吹き付ける吐出ノズルと、を備える。
【0009】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明にかかる基板洗浄装置において、前記蒸気発生部および前記蒸気加熱部のそれぞれに、内管と外管との間に流体が通過する隙間を設けた二重管と、前記内管の内側に設けられ、前記隙間を通過する流体を加熱する内側加熱部と、前記外管の外側に設けられ、前記隙間を通過する流体を加熱する外側加熱部と、を備えている。
【0010】
また、請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明にかかる基板洗浄装置において、冷却配管を内蔵し、前記冷却配管内に純水を流すことによって前記蒸気発生部および前記蒸気加熱部から排出される廃熱を吸熱する冷却手段をさらに備え、前記純水供給手段に、前記冷却手段の前記冷却配管内を流れた純水を前記蒸気発生部に供給させている。
【0011】
また、請求項4の発明は、請求項1から請求項3のいずれかの発明にかかる基板洗浄装置において、前記純水供給手段に、純水を霧状にして前記蒸気発生部に吹き込ませている。
また、請求項5の発明は、請求項1から請求項4のいずれかの発明にかかる基板洗浄装置において、前記蒸気加熱部にキャリアガスを吹き込むキャリアガスノズルをさらに備え、前記キャリアガスノズルから吐出されたキャリアガスが乾き蒸気を巻き込んで前記吐出ノズルに流れ込むことにより、キャリアガスが凝縮潜熱を吸収して乾き蒸気を凝縮させている。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0013】
図1は、本発明にかかる基板洗浄装置の分解斜視図である。この基板洗浄装置は、基板に温水ミストを吹き付けて洗浄する装置であって、セラミックファイバー炉10と、アルミ水冷板21,22と、蒸気発生管40と、蒸気加熱管50とを備えている。
【0014】
セラミックファイバー炉10は、一対の上側炉10aと下側炉10bとによって構成されている。上側炉10aおよび下側炉10bのそれぞれには、蒸気発生管40および蒸気加熱管50の形状に沿って凹部が形成されており、その凹部に管外ヒータ11が埋設されている。管外ヒータ11は、蒸気発生管40および蒸気加熱管50の外側に接触する。また、セラミックファイバー炉10には、蒸気発生管40および蒸気加熱管50に接続されている各種ポートが貫通する穴が形成されている。
【0015】
アルミ水冷板21は、セラミックファイバー炉10から排出される廃熱を吸熱するアルミニウム製の水冷板であって、上側炉10aの上面に貼設される。アルミ水冷板21の内部には、冷却配管25が蛇行するように内蔵されている。冷却配管25の一端部には冷却水導入ポート23が接続され、他端部には冷却水排出ポート24が接続されている。冷却水導入ポート23は図外の純水供給源と連通接続されており、その純水供給源から冷却水導入ポート23に純水が送給される。冷却水導入ポート23に送給された純水は、冷却配管25を流れて冷却水排出ポート24から流れ出る。
【0016】
アルミ水冷板21は、冷却配管25内に純水を流すことによってセラミックファイバー炉10から排出される廃熱を吸熱する。すなわち、セラミックファイバー炉10の炉壁からアルミ水冷板21に伝えられた熱は、冷却配管25内を流れる純水によって吸収され、アルミ水冷板21の外部へと運び出されるのである。本実施形態では、冷却水排出ポート24が後述する純水スプレー60と連通接続されており、冷却配管25内を流れてセラミックファイバー炉10の廃熱を吸収して温度が上昇した温純水が純水スプレー60に供給され、蒸気発生管40内部に吹き込まれることとなる。
【0017】
アルミ水冷板22も、セラミックファイバー炉10から排出される廃熱を吸熱するアルミニウム製の水冷板であって、下側炉10bの下面に貼設される。アルミ水冷板22の構成は、アルミ水冷板21と同じであり、冷却配管内を流れる純水によってセラミックファイバー炉10から排出される廃熱を吸収し、その結果温度が上昇した温純水は純水スプレー60に供給される。
【0018】
蒸気発生管40および蒸気加熱管50の詳細については後述するが、これらは連通管49によって連通接続されている。また、蒸気発生管40には純水導入ポート41および内圧開放ポート42が接続され、蒸気加熱管50には窒素ガス導入ポート51および温水ミスト噴射ポート52が接続されている。そして、蒸気発生管40および蒸気加熱管50のそれぞれの内側には管内ヒータ31が内設されている。
【0019】
図2は、本発明にかかる基板洗浄装置の要部構成を示す図である。なお、図示の便宜上、蒸気発生管40および蒸気加熱管50に接続されている各種ポートの向きが図1とは異なっている。
【0020】
乾き蒸気生成部30は、主として蒸気発生管40、蒸気加熱管50、管外ヒータ11および管内ヒータ31を備えている。蒸気発生管40は、内管40aと外管40bとの間に流体が通過する隙間40cを設けた二重管である。外管40bの内側に内管40aを遊嵌することにより、U字形状の隙間40cが形成される。内管40aおよび外管40bは、いずれも石英製である。
【0021】
隙間40cの基端部には純水導入ポート41が連通接続されている。純水導入ポート41は中空の円筒管であって、そのポート端部には純水スプレー60が接続されている。純水スプレー60は、キャリアガス流路61の流路途中に純水ノズル62の先端を差し込んで構成されている。純水ノズル62はアルミ水冷板21(22)の冷却水排出ポート24と連通接続され、キャリアガス流路61は図外のキャリアガス供給源と接続されている。純水スプレー60は、いわゆる霧吹き器と同じ原理によって、純水を霧状にして乾き蒸気生成部30に吹き込む。すなわち、キャリアガス流路61に比較的高速のキャリアガスの気流を形成すると、純水ノズル62の内部の純水が吸い出され、その吸い出された純水が霧状になってキャリアガスとともに純水導入ポート41に吹き込まれる。なお、キャリアガス流路61に供給するキャリアガスとしては例えば窒素ガスを使用すれば良い。
【0022】
隙間40cの中間部には内圧開放ポート42が連通接続されている。内圧開放ポート42は中空の円筒管であって、そのポート端部にはバルブ42aが設けられている。バルブ42aを開放することによって、蒸気発生管40内の気体を外部に放出して管内圧力を下げることができる。
【0023】
内管40aの内側には管内ヒータ31が内設されている。管内ヒータ31は、隙間40cを通過する流体を加熱する。外管40bの外側にはセラミックファイバー炉10の管外ヒータ11が配設される。管外ヒータ11も隙間40cを通過する流体を加熱する。
【0024】
蒸気加熱管50は、内管50aと外管50bとの間に流体が通過する隙間50cを設けた二重管である。外管50bの内側に内管50aを遊嵌することにより、U字形状の隙間50cが形成される。内管50aおよび外管50bは、いずれも石英製である。すなわち、蒸気加熱管50は、蒸気発生管40と同様の二重管である。
【0025】
蒸気発生管40と蒸気加熱管50とは連通管49によって接続されている。連通管49も中空の円筒管であって、その一端部が蒸気発生管40の隙間40cの中間部に連通接続され、他端部が蒸気加熱管50の隙間50cの基端部に連接属されている。この連通管49によって、蒸気発生管40の隙間40cと蒸気加熱管50の隙間50cとが連通状態とされる。
【0026】
隙間50cの中間部には窒素ガス導入ポート51が連通接続されている。窒素ガス導入ポート51は、中空の円筒管であって、その内部には窒素ガスノズル53が挿通されている。窒素ガスノズル53は、図外の窒素ガス供給源と接続されており、その窒素ガス供給源が窒素ガスノズル53に窒素ガスを供給することにより、窒素ガスノズル53の先端の吐出孔53aから蒸気加熱管50内にキャリアガスとして窒素ガスを吹き込むことができる。
【0027】
また、隙間50cの中間部には温水ミスト噴射ポート52が連通接続されている。温水ミスト噴射ポート52も中空の円筒管であって、窒素ガスノズル53の挿通方向の延長上に沿って設けられている。すなわち、窒素ガスノズル53の窒素ガス吐出方向と温水ミスト噴射ポート52内の流体通過方向とは一直線上に存在している。温水ミスト噴射ポート52の先端の噴射口52aは、図示を省略する保持手段によって保持された基板Wの表面に向けられている。
【0028】
内管50aの内側には隙間50cを通過する流体を加熱する管内ヒータ31が内設されている。外管50bの外側にはセラミックファイバー炉10の管外ヒータ11が配設される。管外ヒータ11も隙間50cを通過する流体を加熱する。
【0029】
蒸気発生管40の内外に設けられている管内ヒータ31および管外ヒータ11には、パワー調整器71から電力供給がなされる。蒸気加熱管50の内外に設けられている管内ヒータ31および管外ヒータ11には、パワー調整器72から電力供給がなされる。パワー調整器71,72からの電力供給量は、温度制御部70によって管理されている。また、温度制御部70には、3本の熱電対73,74,75が接続されている。熱電対73の先端は蒸気発生管40の内部に接触し、熱電対74の先端は蒸気加熱管50の内部に接触し、熱電対75の先端は連通管49に接触している。温度制御部70は、熱電対73によって蒸気発生管40の温度を測定し、熱電対74によって蒸気加熱管50の温度を測定し、熱電対75によって連通管49の温度を測定し、それぞれの温度が予め設定された値となるようにパワー調整器71,72をフィードバック制御して管内ヒータ31および管外ヒータ11への電力供給量を調整する。
【0030】
なお、本実施形態においては、純水スプレー60が純水供給手段に、温水ミスト噴射ポート52が吐出ノズルに、管内ヒータ31が内側加熱部に、管外ヒータ11が外側加熱部に、アルミ水冷板21(22)が冷却手段にそれぞれ相当する。
【0031】
次に、上記構成を有する基板洗浄装置において温水ミストを生成し、それを基板Wに吹き付けるプロセスについて説明する。まず、純水スプレー60が純水導入ポート41を介して乾き蒸気生成部30の蒸気発生管40に乾き蒸気を生成するための純水を供給する。純水スプレー60は、窒素ガスをキャリアガスとして純水を霧状にして乾き蒸気生成部30に吹き込む。上述したように本実施形態では、アルミ水冷板21(22)の冷却水排出ポート24と純水スプレー60の純水ノズル62とが連通接続されている。冷却配管25内を流れて乾き蒸気生成部30の管内ヒータ31および管外ヒータ11から排出される廃熱を吸熱して昇温した温純水が純水ノズル62に供給され、純水スプレー60はその温純水を霧状にして乾き蒸気生成部30に吹き込んでいる。
【0032】
純水スプレー60によって生成された霧状の純水は純水導入ポート41を通過して蒸気発生管40の隙間40cに流入する。蒸気発生管40に流入した霧状の純水は管内ヒータ31および管外ヒータ11によって二重管の内外から加熱され、気化して蒸気(水蒸気)となる。なお、本明細書において、「蒸気(水蒸気)」とは気相状態の水を示す。
【0033】
純水の気化が進行するにつれて、蒸気発生管40の隙間40cは、純水の蒸気によって満たされることとなる。但し、蒸気発生管40内で生成された蒸気は湿り蒸気である場合もある。本明細書において、「湿り蒸気(wet steam)」とは液相の水と共存する蒸気(液相の水を含む蒸気)を示す。すなわち、純水スプレー60から吹き込まれる霧状の純水は、キャリアガスである窒素ガス中に無数の微小な水滴が浮遊している状態であって、気相と液相とが混合したものである。これを蒸気発生管40内において加熱したとしても、微小水滴の一部が残存して湿り蒸気となる場合がある。
【0034】
本発明においては、乾き蒸気を生成することが必要になるため、蒸気発生管40内で生成された湿り蒸気をさらに乾き蒸気にする工程を要する。なお、本明細書において、「乾き蒸気(dry steam)」とは液体がすべて気化した気相のみの蒸気を示す。乾き蒸気は、蒸気加熱管50において生成される。すなわち、蒸気発生管40内で生成された湿り蒸気のうちの主として気相部分(窒素ガス+水蒸気)が連通管49を通過して蒸気加熱管50の隙間50cに流入する。また、蒸気発生管40内で生成された湿り蒸気に含まれる微小水滴も若干連通管49を通過して蒸気加熱管50の隙間50cに流入するものの、その微小水滴は蒸気加熱管50の管内ヒータ31および管外ヒータ11によって二重管の内外から加熱され、完全に気化する。その結果、蒸気加熱管50の隙間50cは、純水が完全に気化した気相のみの乾き蒸気によって満たされることとなる。
【0035】
なお、蒸気発生管40および蒸気加熱管50の温度は、温度制御部70がパワー調整器71,72を制御して管内ヒータ31および管外ヒータ11への供給電力量を調整することによって予め設定された温度となるように管理されている。
【0036】
以上のようにして、純水スプレー60から供給された純水が乾き蒸気生成部30にて加熱されることにより乾き蒸気が生成される。本実施形態では、純水スプレー60が純水を霧状にして乾き蒸気生成部30に吹き込むため、液体流をそのまま流し込むよりも純水が気化しやすく、乾き蒸気を効率良く得ることができる。また、アルミ水冷板21(22)にて廃熱を吸熱して昇温した温純水を純水スプレー60が霧状にして乾き蒸気生成部30に吹き込むため、気化が一層容易に生じることとなり、乾き蒸気を効率良く得ることができる。
【0037】
また、純水スプレー60に連設され、そこから供給された純水を加熱して蒸気を発生する蒸気発生管40と、蒸気発生管40と連通接続され、蒸気発生管40にて発生した蒸気を加熱して乾き蒸気を生成する蒸気加熱管50との2段構成にて乾き蒸気生成部30を構成しているため、蒸気発生管40で完全に気化しなかった純水も蒸気加熱管50にて完全に気化することとなり、確実に乾き蒸気を得ることができる。
【0038】
さらに、蒸気発生管40および蒸気加熱管50のそれぞれは、内管40a,50aの内側から管内ヒータ31によって、外管40b,50bの外側から管外ヒータ11によって隙間40c,50cを通過する流体を加熱するため、純水およびその蒸気を効果的に加熱することができ、効率良く乾き蒸気を得ることができる。
【0039】
乾き蒸気が満たされた蒸気加熱管50に窒素ガスノズル53からキャリアガスとして窒素ガスを吹き込む。窒素ガスノズル53の窒素ガス吐出方向と温水ミスト噴射ポート52内の流体通過方向とは一直線上に位置しているため、窒素ガスノズル53から吐出された窒素ガス流は、蒸気加熱管50内の乾き蒸気を巻き込んで温水ミスト噴射ポート52にそのまま流れ込む。
【0040】
図3は、温水ミストが生成される様子を示す図である。同図は、窒素ガスノズル53および温水ミスト噴射ポート52の近傍を拡大したものである。図3中矢印AR31にて示すように、窒素ガスノズル53の吐出孔53aからキャリアガスとしての窒素ガスが吐出される。吐出された窒素ガスは、矢印AR32にて示すように、蒸気加熱管50内の乾き蒸気を巻き込んで温水ミスト噴射ポート52に流れ込む。すなわち、温水ミスト噴射ポート52には、窒素ガスノズル53から吹き込まれた窒素ガスと乾き蒸気生成部30にて生成された乾き蒸気とを混合した混合気体が流入する。
【0041】
円筒管である温水ミスト噴射ポート52に窒素ガスと乾き蒸気との混合気体が流れ込むと、温水ミスト噴射ポート52内にて水蒸気が凝縮して微小水滴Dが生成する。水蒸気が凝縮する過程では凝縮潜熱が発生し、それを窒素ガスが受け取る。換言すれば、キャリアガスとしての窒素ガスと乾き蒸気とを混合し、窒素ガスが凝縮潜熱を吸収する媒体として機能することにより、水蒸気の凝縮が円滑に進行するのである。仮に、窒素ガスを吹き込まずに、乾き蒸気のみを温水ミスト噴射ポート52に吹き込んだとしても凝縮潜熱を吸収する媒体が存在しないため、速やかな水蒸気の凝縮が生じずに水蒸気のまま温水ミスト噴射ポート52から流れ出ることとなる。
【0042】
水蒸気が凝縮して生成された微小水滴Dの温度は少なくとも室温より高く、温水ミスト噴射ポート52内において窒素ガスおよび水蒸気からなる気相中に温水の微小水滴Dが漂う温水ミストが生成されることとなる。本明細書において、「温水ミスト」とは、このような気相中に温水の微小水滴が漂った混合相を意味する。
【0043】
水蒸気が凝縮して微小水滴Dが生成される過程と並行して、そのときに発生する凝縮潜熱を吸収した窒素ガスが温水ミスト噴射ポート52内にて膨張する現象が生じる。円筒管である温水ミスト噴射ポート52内を流れる温水ミストの窒素ガスが膨張すると、その膨張の程度に応じて温水ミストの流速が加速される。すなわち、窒素ガスノズル53から吹き込まれた窒素ガス流の速度に窒素ガスの膨張による速度が加速された高速の温水ミストが温水ミスト噴射ポート52の噴射口52aから噴射され、矢印AR33にて示すように基板Wに吹き付けられることとなる。
【0044】
このように本実施形態では、乾き蒸気のみではなく、乾き蒸気とキャリアガスである窒素ガスとの混合気体を温水ミスト噴射ポート52に吹き込み、窒素ガスに凝縮潜熱を吸収する媒体としての役割を担わせることにより、円滑に水蒸気の凝縮を進行させて効率良く温水ミストを生成している。また、円筒管である温水ミスト噴射ポート52内にて水蒸気の凝縮を進行させて窒素ガスに凝縮潜熱を与えて膨張させることにより、温水ミストの流れを加速して高速の温水ミストを温水ミスト噴射ポート52から基板Wに吹き付けている。
【0045】
このような高速の温水ミストに含まれる微小水滴Dは、高い運動エネルギーおよび高い熱エネルギーを有しており、基板Wに付着した微小な汚染物質に対して大きな衝突効果および活性化効果を発揮する。すなわち、本実施形態の基板洗浄装置においては、高い洗浄効果の得られる高速の温水ミストを基板Wに吹き付けることができ、その結果基板Wに付着した汚染物質を効果的に除去することができる。
【0046】
また、本実施形態では、蒸気発生管40と蒸気加熱管50との2段加熱方式によって簡易かつ小型の構成でありながらも確実に乾き蒸気を生成するようにしている。従って、基板洗浄装置の内部に乾き蒸気生成部30を組み込むことができ、装置外部に専用の蒸気生成装置を設ける必要がない。これにより、従来問題となっていた供給配管の加熱が不要となりコストダウンをはかることができる。
【0047】
また、基板洗浄装置の内部に乾き蒸気生成部30を組み込むことは、供給経路が短くなることを意味しており、その結果純度の高い乾き蒸気を生成することができるのである。すなわち、本実施形態では、蒸気発生管40と蒸気加熱管50との2段構成からなる乾き蒸気生成部30を基板洗浄装置の内部に組み込むことによって、小型かつ簡易な構成にて高い純度の乾き蒸気を生成することができ、その結果、不純物が少なく高い洗浄効果の得られる温水ミストを基板に吹き付けることができる。
【0048】
なお、上記の基板洗浄装置において、温水ミストを噴射する必要のないときは、内圧開放ポート42に接続されたバルブ42aを開放することにより、蒸気発生管40内で生成された蒸気を装置外部にリークさせる。このときには、蒸気発生管40内で生成された蒸気によって蒸気発生管40の隙間40cが洗浄され、それを清浄に保つ。温水ミスト噴射ポート52から高速の温水ミストを噴射するときにはバルブ42aを閉鎖し、蒸気発生管40内で生成された蒸気を蒸気加熱管50に供給することは勿論である。
【0049】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記の例に限定されるものではない。例えば、上記実施形態においては、純水スプレー60が純水を霧状にして乾き蒸気生成部30に吹き込んでいたが、必ずしも純水を霧状にして吹き込む必要はなく、流体として蒸気発生管40に流し込むようにしても良い。もっとも、純水を霧状にして蒸気発生管40に吹き込んだ方が速やかに気化が進行し、効率良く蒸気を生成することができる。
【0050】
また、窒素ガスノズル53から吹き込むキャリアガスは窒素ガスに限定されるものではなく、他の種類のガスであっても良い。但し、基板Wに吹き付けるものであるため、パーティクル等を含まない清浄なガスでなければならない。
【0051】
以上の内容を集約すると、本発明にかかる基板洗浄装置は、純水を気化して乾き蒸気を生成し、その乾き蒸気を管状部材の内部に吹き込む形態であれば種々の変形が可能である。凝縮潜熱を吸収する媒体としてキャリアガスが機能して円滑に水蒸気の凝縮が進行し、効率良く温水ミストが生成される。生成された温水ミストは、凝縮潜熱を吸収して昇温したキャリアガスの膨張によって加速され、高速の温水ミストとして基板Wに吹き付けられるのである。
【0052】
【発明の効果】
以上、説明したように、請求項1の発明によれば、純水供給手段に連設され、純水供給手段から供給された純水を加熱して蒸気を発生する蒸気発生部と、蒸気発生部と連通接続され、蒸気発生部にて発生した蒸気を加熱して乾き蒸気を生成する蒸気加熱部とを備えるため、蒸気発生部で完全に気化できなかった純水も蒸気加熱部にて完全に気化できることとなり、小型かつ簡易な構成にて高い純度の乾き蒸気を生成することができ、その結果、不純物が少なく高い洗浄効果の得られる温水ミストを基板に吹き付けることができる。
【0053】
また、請求項2の発明によれば、蒸気発生部および蒸気加熱部のそれぞれが、内管と外管との間に流体が通過する隙間を設けた二重管と、内管の内側に設けられ、その隙間を通過する流体を加熱する内側加熱部と、外管の外側に設けられ、その隙間を通過する流体を加熱する外側加熱部と、を備えるため、純水およびその蒸気を効果的に加熱することができ、効率良く乾き蒸気を得ることができる。
【0054】
また、請求項3の発明によれば、冷却手段の冷却配管内を流れて乾き蒸気生成手段から排出される廃熱を吸熱した純水を乾き蒸気生成手段に供給するため、温純水を乾き蒸気生成手段に供給することができ、その結果気化が容易に生じることとなり、乾き蒸気を効率良く得ることができる。
【0055】
また、請求項4の発明によれば、純水を霧状にして乾き蒸気生成手段に吹き込むため、純水が気化しやすくなり、乾き蒸気を効率良く得ることができる。
また、請求項5の発明によれば、蒸気加熱部にキャリアガスを吹き込むため、キャリアガスが凝縮潜熱を吸収する媒体として機能して円滑に凝縮が進行し、効率良く温水ミストを生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる基板洗浄装置の分解斜視図である。
【図2】図1の基板洗浄装置の要部構成を示す図である。
【図3】温水ミストが生成される様子を示す図である。
【符号の説明】
10 セラミックファイバー炉
11 管外ヒータ
21,22 アルミ水冷板
25 冷却配管
30 乾き蒸気生成部
31 管内ヒータ
40 蒸気発生管
40a,50a 内管
40b,50b 外管
40c,50c 隙間
50 蒸気加熱管
52 温水ミスト噴射ポート
53 窒素ガスノズル
60 純水スプレー
D 微小水滴
W 基板

Claims (5)

  1. 基板に温水ミストを吹き付けて洗浄する基板洗浄装置であって、
    乾き蒸気を生成するための純水を供給する純水供給手段と、
    前記純水供給手段に連設され、前記純水供給手段から供給された純水を加熱して蒸気を発生する蒸気発生部と、
    前記蒸気発生部と連通接続され、前記蒸気発生部にて発生した蒸気を加熱して乾き蒸気を生成する蒸気加熱部と、
    前記蒸気加熱部に固設され、生成された乾き蒸気を導きつつ前記乾き蒸気から凝縮潜熱を吸収して凝縮させることによって温水ミストを生成し、当該温水ミストを基板に吹き付ける吐出ノズルと、
    を備えることを特徴とする基板洗浄装置。
  2. 請求項1記載の基板洗浄装置において、
    前記蒸気発生部および前記蒸気加熱部のそれぞれは、
    内管と外管との間に流体が通過する隙間を設けた二重管と、
    前記内管の内側に設けられ、前記隙間を通過する流体を加熱する内側加熱部と、
    前記外管の外側に設けられ、前記隙間を通過する流体を加熱する外側加熱部と、
    を備えることを特徴とする基板洗浄装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の基板洗浄装置において、
    冷却配管を内蔵し、前記冷却配管内に純水を流すことによって前記蒸気発生部および前記蒸気加熱部から排出される廃熱を吸熱する冷却手段をさらに備え、
    前記純水供給手段は、前記冷却手段の前記冷却配管内を流れた純水を前記蒸気発生部に供給することを特徴とする基板洗浄装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の基板洗浄装置において、
    前記純水供給手段は、純水を霧状にして前記蒸気発生部に吹き込むことを特徴とする基板洗浄装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の基板洗浄装置において、
    前記蒸気加熱部にキャリアガスを吹き込むキャリアガスノズルをさらに備え、
    前記キャリアガスノズルから吐出されたキャリアガスが乾き蒸気を巻き込んで前記吐出ノズルに流れ込むことにより、キャリアガスが凝縮潜熱を吸収して乾き蒸気が凝縮することを特徴とする基板洗浄装置。
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