JP3805923B2 - 車両通信装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、車両間で通信する車両通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
走行中の車両相互間で通信して走行状態等の車両の状況情報を交換する通信装置は例えば、特開平5−266399号公報に既に開示されている。このような従来の通信装置においては、無線通信機を備え、自車に関する状況情報を含む無線信号を無線通信機で送信し、また他車に関する状況情報を無線通信機で受信することが行われる。また、通信装置においては所定の時間毎に送信タイミングが設定され、その送信タイミングでは先ず、予め定められた通信周波数において電波が存在するか否かが確認され、電波が存在しないときには直ちに無線通信機によってその通信周波数を介して送信が行われ、電波が存在する場合にはその存在がなくなってから送信が行われるようになっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、かかる従来の車両間の通信装置においては、自車の前後及び対向する車両が多数である密な走行環境下の場合には自車の前後及び対向する車両がほとんどいない疎な走行環境下に比べて、上記の通信周波数に電波が存在する可能性が高くなるので、複数の車両から同時に送信が行われて混信を起こしたり、或いは送信タイミングであっても送信できない状態が続いてしまい、必要な状況情報を他車に直ちに伝えることができなくなる。この結果、自車の周囲に多数の車両が存在する密な走行環境下の場合には各車両において必要な他車に関する状況情報を効率よく得ることができなくなるという問題点があった。また、そのような密な走行環境下では各車両からの受信電波から得た情報を処理する処理量が増えるので、処理負荷が増大するという問題点もあった。
【0004】
そこで、本発明の目的は、自車両の周囲に多数の他の車両が存在する場合であっても必要な他の車両に関する状況情報を効率よく得ることができる車両通信装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の車両通信装置は、自車両に搭載され、断続的に自車両の情報信号を他車両に送信する車両通信装置であって、自車両の位置を検出してその検出位置に基づいた交差点までに関する状況を示す状況データを検出する位置状況検出手段と、自車両の速度、進路及び走行状態を示す状況データを検出する運転状況検出手段と、他車両との通信によって得られた情報信号に応じて自車両の周辺状況を示す状況データを検出する周辺状況検出手段と、位置状況検出手段、運転状況検出手段及び周辺状況検出手段各々によって検出された各種の状況データに応じて自車両の情報信号の送信頻度を算出する頻度算出手段と、頻度算出手段によって算出された送信頻度にて自車両の情報信号を送信する送信手段と、を備えたことを特徴としている。
【0006】
かかる本発明によれば、自車両及びその周囲の各種状況を位置状況検出手段、運転状況検出手段及び周辺状況検出手段によって状況データとして検出し、その状況データに応じて情報信号の送信頻度を変化させるので、自車両の周囲に多数の他の車両が存在する場合であっても必要な他の車両に関する状況情報を効率よく得ることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は本発明による車両通信装置を示している。この車両通信装置は車両(図示せず)に搭載されており、情報検出部として自車位置検出部2、車両運転状況センサ4及び車車間無線通信機6を備えている。
【0008】
自車位置検出部2はアンテナ1に接続されたGPS(グローバルポジショニングシステム)装置からなり、GPSアンテナ1で人工衛星から送信された電波を受信し、受信信号に基づいて現在の自車位置及び進行方位を含む自車位置情報を演算して検出する。自車位置検出部2には位置状況判断部3が接続されている。位置状況判断部3は自車位置検出部2から得た自車位置情報に基づいて交差点までの距離及び交差点までの到達時間を算出する。交差点としては現在の自車位置が属する道路上を進行方位に向かって最初の交差点が図示しないメモリに記憶された地図データを用いて検出される。交差点までの距離は交差点の位置と現在の自車位置とから算出される。交差点までの到達時間は交差点までの距離と後述の自車速度とから算出される。また、位置状況判断部3では地図データから現在の自車位置が属する道路の種別(高速道路、国道、県道、その他)が判断される。
【0009】
車両運転状況センサ4は図示しないが、車速を検出する速度センサ、車両の加速度を検出する加速度センサ、ブレーキの作動を検出するブレーキスイッチ、車両の方向指示操作を検出する方向指示スイッチ、ステアリング操舵量を検出する操舵センサ、車両の傾きを検出するヨーレートセンサ、車両搭載の変速機のシフト位置を検出するシフト位置センサ、車両のスロットル弁の開度を検出するスロットル開度センサ等の等のセンサを備えている。車両運転状況センサ4の出力には車両運転状況判断部5が接続されている。車両運転状況判断部5は車両運転状況センサ4から得られる各センサ出力に基づいて自車速度、進路及び走行状態を判断する。進路では車両が右折、左折及び直進のうちのいずれか1にあることが判断される。走行状態では車両が加速、等速、減速及び停止のうちのいずれか1にあることが判断される。
【0010】
車車間無線通信機6は、他の車両と通信を行うために備えられており、アンテナ8を介して無線信号を送受信する。無線信号が搬送する情報信号の内容としては自車情報を含む状況データであり、例えば、自車ID、現在の自車位置、道路上の次の交差点(位置、番号)、自車速度、自車加速度、進行方向、進路、交差点までの到達時間、受信相手/台数がある。車車間無線通信機6の出力には周辺状況判断部7が接続されている。周辺状況判断部7は車車間無線通信機6が受信した他の車両の情報信号に基づいて自車位置の周辺を走行又は停止している車両の構成(車群)を判断し、更に、その構成車両の規模及びその車群中の自車の順位を判断する。また、周辺状況判断部7は受信した他の車両の情報信号に基づいて車種、応答要求、単位時間当たりの頻度を判断する。車種は情報信号中の車両属性から判断され、応答要求は情報信号中の受信相手/台数から判断される。単位時間当たりの通信頻度は自車及び周辺車両の車車間無線通信機6が送受信する通信周波数における電波の占有状況から判断される。
【0011】
上記の位置状況判断部3、車両運転状況判断部5及び周辺状況判断部7には送信情報判断部9及び告知情報判断部10が接続されている。送信情報判断部9は位置状況判断部3から交差点までの距離、交差点までの到達時間及び走行道路種別を取り込み、車両運転状況判断部5からは自車速度、自車の進路及び走行状態を取り込み、周辺状況判断部7からは車群における自車順位、車群規模、応答要求及び単位時間当たりの通信頻度を取り込む。また、送信情報判断部9の内部メモリ(図示せず)には自車の車両属性が予め書き込まれており、自車の車両属性の情報を内部メモリから得る。車両属性とは例えば、軽自動車、普通自動車、大型自動車、特殊車両、自動二輪車、原付等の車両の種別である。その取り込んだ各状況データに基づいて自車情報送出頻度を算出する。自車情報送出頻度は上記の車車間無線通信機6により状況データを内容とする情報信号を送信する頻度である。
【0012】
また、送信情報判断部9は自車情報送出頻度に基づいて送信すべきタイミングにあるときには車車間無線通信機6に対して情報信号を送り込んでそれを送信させる。この情報信号は送信の際には所定のフォーマットで無線信号にて送信される。
告知情報判断部10は送信情報判断部9と同様に位置状況判断部3から交差点までの距離、交差点までの到達時間及び走行道路種別等の状況データを取り込み、車両運転状況判断部5からは自車速度、自車の進路及び走行状態の状況データを取り込み、周辺状況判断部7からは自車周辺の他車両の速度や進路等の状況データを取り込む。そして、取り込んだ各状況データから、例えば、自車位置及び交差点周辺において自車にとって危険な相対関係にある車両を抽出してその車両についての情報を表示装置11に表示させ、その中でも危険度の大きい車両については運転者や同乗者に対して警報装置12に警報を発生させることによって告知する。
【0013】
なお、位置状況判断部3、車両運転状況判断部5、周辺状況判断部7、送信情報判断部9及び告知情報判断部10は単一のマイクロコンピュータによって形成することができる。また、アンテナ1,8、自車位置検出部2、位置状況判断部3、自車運転状況センサ4、車両運転状況判断部5、車車間無線通信機6及び周辺状況判断部7が検出手段に相当し、送信情報判断部9が送信頻度制御手段に相当する。
【0014】
次に、上記の送信情報判断部9による送信情報判断動作について説明する。
送信情報判断部9は図2に示すように先ず、所定時間(例えば、100msec)が経過したか否かを判別する(ステップS1)。このステップS1の判別はステップS2以降を所定時間毎に実行するためのものである。送信情報判断部9は内部タイマ(図示せず)を有し、その内部タイマは所定時間を繰り返し計測するので、その計測結果から所定時間の経過が判別される。所定時間の時間経過があった場合には自車情報送出頻度を算出する(ステップS2)。自車情報送出頻度の算出方法については後述する。そして、その算出した自車情報送出頻度と前回の送信時からの経過時間とに応じて実際に送信すべきタイミングであるか否かを判別する(ステップS3)。自車情報送出頻度は例えば、1sec当たりの送信回数として算出されるので、送信回数が10回ならば、100msec毎に送信すれば良いことになる。算出した自車情報送出頻度に応じた時間経過があったならば、送信すべき情報信号を上記した所定のフォーマットにて作成する(ステップS4)。情報信号を作成すると、受信電波が存在するか否かを判別する(ステップS5)。これは車車間無線通信機6の受信信号レベルから判断される。受信信号レベルが所定レベル以上ならば、受信電波が存在しているとしてステップS5の判別を繰り返すことになる。一方、受信信号レベルが所定レベル以下ならば、受信電波が存在しないと判断され、情報信号をキャリア信号に重畳させて車車間無線通信機6に送信させる(ステップS6)。
【0015】
ステップS6の実行後はステップS1に戻って上記の動作を繰り返すことが行われる。
次いで、ステップS2の自車情報送出頻度算出について説明する。
送信情報判断部9においては、図3に示すように各状況データ毎に判定基準、度数及び重み付け係数が内部メモリにデータテーブルとして記憶されており、得られた状況データに対応する度数を判定基準を基にして設定し、それを評点とすることが行われる。
【0016】
例えば、交差点までの距離の場合には、判定基準としてa1(m)以上、a2〜a1(m)、a3〜a2(m)、a4〜a3(m)、a5〜a4(m)、0〜a5(m)、0〜−a1(m)が定められている。その判定基準に対応して度数がa−1〜a−7の如く定められている。度数の大小関係はa−7<a−1<a−2<a−3<a−4<a−5<a−6の如くである。よって、送信情報判断部9では位置状況判断部3から交差点までの距離の情報を得ると、その交差点までの距離が判定基準で分類された領域のいずれに属するか判別され、その判別結果に対応する度数が評点α1として設定される。図4に示すように交差点Xに向かっている自車が位置Aを走行しているときには交差点までの距離はa1(m)以上であるので、評点α1はa−1と設定される。自車が位置Aから進んで位置Bまで達したときには交差点Xまでの距離はa3〜a4(m)であるので、評点α1はa−4と設定される。そして、自車が交差点X直前の位置Cまで達したときには交差点Xまでの距離はa5〜0(m)であるので、評点α1は最高値のa−6と設定される。ところが、自車が交差点Xを通過して位置Dに達したときには交差点Xまでの距離は0〜−a1(m)未満であるので、評点α1は最小値のa−7と設定される。
【0017】
交差点までの到達時間についても判定基準としてb1(sec)以上、b2〜b1(sec)、b3〜b2(sec)、b3(sec)以下が定められている。その判定基準に対応して度数がb−1〜b−4の如く定められている。度数の大小関係はb−1<b−2<b−3<b−4の如くであり、交差点までの到達時間が短いほど度数が高くなっている。よって、送信情報判断部9では位置状況判断部3から交差点までの到達時間の情報を得ると、その交差点までの到達時間が判定基準で分類された領域のいずれに属するか判別され、その判別結果に対応する度数が評点α2として設定される。
【0018】
速度についても判定基準としてc1(km/h)以上、c2〜c1(km/h)、c3〜c2(km/h)、c4〜c3(km/h)、b4(km/h)以下が定められている。その判定基準に対応して度数がc−1〜c−5の如く定められている。度数の大小関係はc−1>c−2>c−3>c−4>c−5の如くであり、高速度ほど度数が高くなっている。よって、送信情報判断部9では車両運転状況判断部5から速度の情報を得ると、その速度が判定基準で分類された領域のいずれに属するか判別され、その判別結果に対応する度数が評点α3として設定される。
【0019】
次に、進路を例にすると、図3から分かるように、右折では度数はd−1、左折では度数はd−2、直進では度数はd−3とされている。度数の大小関係はd−1>d−2>d−3である。例えば、図5に示すように自車20が交差点に直前の位置にてこれから矢印の如く右折する場合に、度数d−1が評点α4として設定される。右折の度数が高い理由は図5のように直進してくる対向車21,22と衝突する可能性が高いので、その対向車21,22に対して右折の情報を与える必要が高いためである。なお、これは車両が左側通行の道路の場合である。
【0020】
走行状態についても判定基準として加速、等速、減速及び停止が定められており、その判定基準に対応して度数がe−1〜e−4の如く定められている。度数の大小関係はe−1>e−2>e−3>e−4の如くであり、速度が上昇する走行状態ほど度数が高くなっている。送信情報判断部9では車両運転状況判断部5から走行状態の情報を得ると、加速、等速、減速及び停止の判定基準で分類された領域のいずれに属するか判別され、その判別結果に対応する度数が評点α5として設定される。
【0021】
車両属性については判定基準として種別1〜種別5が定められており、その判定基準に対応して度数がf−1〜f−5の如く定められている。度数の大小関係はf−1>f−2>f−3>f−4>f−5の如くであり、例えば、高速走行が可能な車両の種別ほど度数が高くなっている。送信情報判断部9では内部メモリからから車両属性の情報を得ると、種別1〜種別5の判定基準で分類された領域のいずれに属するか判別され、その判別結果に対応する度数が評点α6として設定される。
【0022】
車群における自車順位については判定基準として先頭、後続及び最後尾が定められており、その判定基準に対応して度数がg−1〜g−3の如く定められている。度数の大小関係は例えば、g−1>g−2>g−3の如くである。送信情報判断部9では周辺状況判断部7から車群における自車順位の情報を得ると、先頭、後続及び最後尾の判定基準で分類された領域のいずれに属するか判別され、その判別結果に対応する度数が評点α7として設定される。
【0023】
車群規模については判定基準として大、中、小及び単独が定められており、その判定基準に対応して度数がh−1〜h−4の如く定められている。度数の大小関係はh−1>h−2>h−3>h−4の如くであり、例えば、車群規模が大であるほど度数が高くなっている。送信情報判断部9では周辺状況判断部7から車群規模の情報を得ると、大、中、小及び単独の判定基準で分類された領域のいずれに属するか判別され、その判別結果に対応する度数が評点α8として設定される。
【0024】
応答要求については判定基準として指名、存在、通信相手指定及びなしが定められており、その判定基準に対応して度数がi−1〜i−4の如く定められている。度数の大小関係はi−1>i−2>i−3>i−4の如くであり、例えば、特定の相手に対する応答要求であるほど度数が高くなっている。送信情報判断部9では周辺状況判断部7から応答要求の情報を得ると、指名、存在、通信相手指定及びなしの判定基準で分類された領域のいずれに属するか判別され、その判別結果に対応する度数が評点α9として設定される。
【0025】
走行道路種別については判定基準として高速道路、国道、県道及びその他が定められており、その判定基準に対応して度数がj−1〜j−4の如く定められている。度数の大小関係は例えば、j−1>j−2>j−3>j−4の如くであり、高速走行が可能な道路であるほど度数が高くなっている。送信情報判断部9では位置状況判断部3から走行道路種別の情報を得ると、高速道路、国道、県道及びその他の判定基準で分類された領域のいずれに属するか判別され、その判別結果に対応する度数が評点α10として設定される。なお、走行道路種別の場合の度数の大小関係は同一の道路種別に属しても道路状況によって違うので、高速走行が可能な高速道路が常に高い度数に設定されるとは限らない。
【0026】
更に、単位時間当たりの通信頻度を例にすると、判定基準としてk1(%)以上、k1〜k2(%)、k2〜k3(%)、k3〜k4(%)、k4(%)以下が定められている。その判定基準に対応して度数がk−1〜k−5の如く定められている。度数の大小関係はk−1<k−2<k−3<k−4<k−5の如くである。よって、図6(a)に示すように自車25の周囲に他車26のみが走行中の場合には、車車間の通信がほとんど行われないため通信周波数の使用率が低くなるので、単位時間当たりの通信頻度は低くなる。単位時間当たりの通信頻度が例えば、k4(%)以下の場合には、評点α11は最高値のk−と設定される。一方、図6(b)に示すように自車27の周囲に多数の他車が走行中の場合には、車車間の通信が頻繁に行われて通信周波数の使用率が高くなるので、単位時間当たりの通信頻度は高くなる。単位時間当たりの通信頻度が例えば、k1(%)以上の場合には、評点α11は最低値のk−1と設定される。図6(b)のように車両の数が多い場合には各車両が同時に電波を送信しないように送信が制限されるので、送信効率が低下する。すなわち、自車の送信準備が終了して送信待機状態になっても直ちに送信できないことになり、他車に最新の自車情報を伝達できないことになる。これを避けるために周波数使用率が高い場合には各車両の送信頻度を下げるように評点α11は設定される。
【0027】
送信情報判断部9は各情報単位毎の評点α1〜α11を設定すると、各情報単位毎の重み付け係数w1〜w11を上記の内部メモリから読み出し、自車情報送出頻度を次のように算出する。なお、βはシステムの重要性等によって決定される定数であり、例えば、車両自動制御システム(β=β1)、警報システム(β=β2)、情報提供システム(β=β3)の中では、β1>β2>β3の大小関係がある。
自車情報送出頻度=(α1・w1+α2・w2+α3・w3+……
……+α9・w9+α10・w10+α11・w11)β
このように算出された自車情報送出頻度が上記のステップS3で送信すべきタイミングであるか否かの判別に用いられる。
【0028】
よって、本発明は、状況データの各種状況毎に異なる重み付けを与えかつそれら重み付け結果を合計することにより送信頻度を設定するので、自車両及びその周囲の状況に適した送信頻度を高精度で得ることができる。なお、上記した実施例においては、図3に示した各状況データについて自車情報送出頻度を定めているが、本発明はこれに限定されず、他の状況を加えて自車情報送出頻度を定めても良い。
【0029】
また、本発明は上記した実施例のように受信機能と送信機能とを有する通信装置に限らず、送信機能だけの通信装置にも適用することができることは明らかである。
【0030】
【発明の効果】
以上の如く、本発明の車両通信装置によれば、自車両及びその周囲の各種状況を位置状況検出手段、運転状況検出手段及び周辺状況検出手段によって状況データとして検出し、その状況データに応じて情報信号の送信頻度を算出し、情報信号をその算出送信頻度にて送信するので、自車両の周囲に多数の他の車両が存在する場合であっても必要な他の車両に関する状況情報を効率よく得ることができる。
【0031】
また、自車両の周囲に多数の他の車両が存在する場合に各車両の送信頻度を抑えることができるので、各車両での受信電波から得た情報を処理する処理負荷を減少させることができる。この結果、運転者は的確な状況情報を効率よく得ることができるので、運転者の運転負荷の軽減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示すブロック図である。
【図2】送信情報判断部の動作を示すフローチャートである。
【図3】内部メモリに形成されたデータテーブルを示す図である。
【図4】交差点までの距離についての評点の設定方法を説明する図である。
【図5】進路についての評点の設定方法を説明する図である。
【図6】単位時間当たりの通信頻度についての評点の設定方法を説明する図である。
【符号の説明】
1,8 アンテナ
2 自車位置検出部
3 位置状況判断部
4 自車運転状況センサ
5 車両運転状況判断部
6 車車間無線通信機
7 周辺状況判断部
9 送信情報判断部
10 告知情報判断部

Claims (1)

  1. 自車両に搭載され、断続的に前記自車両の情報信号を他車両に送信する車両通信装置であって、
    前記自車両の位置を検出してその検出位置に基づいた交差点までに関する状況を示す状況データを検出する位置状況検出手段と、
    前記自車両の速度、進路及び走行状態を示す状況データを検出する運転状況検出手段と、
    前記他車両との通信によって得られた情報信号に応じて前記自車両の周辺状況を示す状況データを検出する周辺状況検出手段と、
    前記位置状況検出手段、前記運転状況検出手段及び前記周辺状況検出手段各々によって検出された各種の前記状況データに応じて前記自車両の前記情報信号の送信頻度を算出する頻度算出手段と、
    前記頻度算出手段によって算出された前記送信頻度にて前記自車両の前記情報信号を送信する送信手段と、を備えたことを特徴とする車両通信装置
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