JP3803298B2 - 橋梁の鉄筋コンクリート床版の解体方法 - Google Patents

橋梁の鉄筋コンクリート床版の解体方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、橋梁の鉄筋コンクリート床版を解体する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
かかるコンクリート床版の解体は、従来は主としてジャンボブレーカ、切断機等の機材を用いて床版を破砕、切断した後にクレーン等で吊り上げて撤去することにより行っていた。
【0003】
しかしながら、こうした従来の方法はいずれも騒音が激しい、狭い箇所での作業には適さない、作業効率が低いといった問題があり、交通量が多く騒音に敏感な都市部での作業には必ずしも適さないものであった。
【0004】
こうした従来の方法を改善する方策として、例えば特公平3-9962号公報に記載されているものがある。この方法においては、コンクリート床版に、橋梁の鋼主桁に沿った方向および、これと直交する方向のそれぞれに多数の切断線を形成して多数の床版ブロックを形成し、鋼主桁のフランジ真上以外の床版ブロックを撤去し、次いで残りの部分に注入孔を形成し、この注入孔に膨張材を注入して静的に破壊することにより、コンクリート床版の解体を行う。
【0005】
合成桁橋梁の鋼主桁フランジ上には、スタッドジベルと呼ばれる突起が多数形成され、これによってフランジ上に打設されるコンクリート床版との結合が維持される。そのため、逆にコンクリート床版を解体する場合には、この結合が却って解体作業を困難にしている。
【0006】
上述した公報に記載されている方法は、この問題を解決するため、予め鋼主桁と結合している部分、すなわち鋼主桁のフランジ真上部分以外の床版を搬出し易い大きさのブロック状に切断して撤去し、その後、残りの部分を静的に破砕して撤去するものである。
【0007】
しかしながら、この方法は、床版をブロック状に切断する際にフランジ真上部分を残して切断を行う上、フランジ真上に残存する床版を破砕して撤去する作業を、切断した床版ブロックを撤去した後に行うこととしているため、効率的かつ比較的短時間で完了する解体作業を行うことが難しい、と言った問題がある。
【0008】
これは床版をフランジ真上部分とそれ以外の部分とに分割して切断・撤去を行うことにより作業工数が増加するためであり、しかも、それによって解体作業における騒音発生時間を低減させることも困難であると言う問題もある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記の問題点を解決し、効率的な解体作業の遂行と、作業時の騒音発生を極力低減させることを可能とする、橋梁の鉄筋コンクリート床版の解体方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明による橋梁の鉄筋コンクリート床版の解体方法は、
鋼主桁のフランジ上に鉄筋コンクリート床版を設置した橋梁において、
前記鉄筋コンクリート床版を搬出可能な大きさの多数のブロックに切断すると共に、前記鉄筋コンクリート床版の前記フランジ真上の位置に多数の孔を形成し、
次いで前記孔に静的破砕剤を注入して前記鉄筋コンクリート床版と前記鋼主桁とを分離させ、
その後前記鉄筋コンクリート床版のブロックを撤去することを特徴とするものである。
【0011】
また本発明による橋梁の鉄筋コンクリート床版の解体方法は、前記孔を前記フランジの長手方向に該フランジの中心軸線の左右交互に形成することを特徴とするものである。
【0012】
【発明の効果】
本発明による橋梁の鉄筋コンクリート床版の解体方法においては、鉄筋コンクリート床版の鋼主桁フランジ真上部分とその近傍に静的破砕剤を注入して鉄筋コンクリート床版と鋼主桁とを分離させ、その後鉄筋コンクリート床版を撤去することとしている。それによって鉄筋コンクリート床版と鋼主桁フランジとの結合箇所も含めて撤去することができるので、効率的な解体作業を行うことが可能となる。
【0013】
特に、本方法によれば床版を撤去する際の床版の切断作業の工数を低減させることができ、その結果解体作業時における騒音発生時間を比較的短時間に抑制することができるようになる。
【0014】
また本発明による橋梁の鉄筋コンクリート床版の解体方法においては、静的破砕剤を注入する孔を、フランジの長手方向に該フランジの中心軸線の左右交互に、いわゆる千鳥状に形成することとしている。それによって、孔の数を最小限にして、鉄筋コンクリート床版と鋼主桁フランジとの分離をより効果的に行うことが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。
【0016】
図1は、本発明に係る橋梁の鉄筋コンクリート床版解体作業の状態を概略示すものである。図において、橋梁10は鉄筋コンクリート床版11が3本の鋼主桁12,13,14によって支持されている構成を取っている。鉄筋コンクリート床版11は、橋軸方向および幅員方向にそれぞれ切断されて、多数の床版ブロック15に分割される。
【0017】
図2は、図1の円で囲んだ部分Aを拡大して示す図である。鋼主桁12のフランジ12a表面には多数のスタッドジベル16が形成されており、このスタッドジベによって鋼主桁12のフランジ12aと、その上に打設される鉄筋コンクリート床版11との結合が維持されている。
【0018】
鉄筋コンクリート床版11の、鋼主桁12のフランジ12a真上に相当する箇所には、鋼主桁12の長手方向軸線CLに沿って孔17を多数形成し、各孔には静的破砕剤18を注入している。
【0019】
ここで静的破砕剤とは、水等との反応で生じる膨張圧によって、これを注入したコンクリートや岩盤を破砕するもので、例えば太平洋マテリアル株式会社製の商品名「ブライスター」がその代表的なものである。
【0020】
図3は、図2における静的破砕剤を注入する孔の配列を詳細に示すものであり、図3(a)は平面図を、図3(b)は断面図をそれぞれ示すものである。
【0021】
図3(a)に示すように、静的破砕剤の注入孔17は、鋼主桁12の長手方向軸線CLを中心として左右交互に、いわゆる千鳥状に配列している。このような配列とすることにより、注入孔17の数を極力少なくして、効果的な鉄筋コンクリート床版と鋼主桁との分離を行うことができる。
【0022】
なお、図3(b)に示すように、静的破砕剤の注入孔17は、鉄筋コンクリート床版15の路面に対して垂直に形成している。また、本図で符号19,20は、それぞれ鉄筋コンクリート床版11の橋軸方向および幅員方向の鉄筋を示す。
【0023】
次に図4は、図3(b)を拡大すると共に、鉄筋コンクリート床版と鋼主桁との分離状態を示す断面図である。
【0024】
静的破砕剤を水と混合して注入孔17へ注入すると、水との反応によって静的破砕剤が膨張し、そのときに発生する圧力(膨張圧)によってコンクリートが破砕される。ここでは、膨張圧はスタッドジベル16の存在によって横方向、すなわち水平方向よりも、主として垂直および斜め上方向、すなわち鉄筋コンクリート床版11を押し上げる方向に強く作用する。その結果、図に破線で示す分離線21で表されるように鉄筋コンクリート床版11が鋼主桁12から剥離する形で両者の分離が行われることとなる。
【0025】
次に、本発明による橋梁鉄筋コンクリート床版解体の手順について説明する。
【0026】
図1に示すように、解体する鉄筋コンクリート床版を切断して多数のブロックにすると共に、鋼主桁のフランジ真上の部分に図2〜図3に示すように多数の垂直孔を、鋼主桁の長手方向中心軸線に沿ってその左右に千鳥状に形成し、これら孔に水等に溶いた静的破砕剤を注入する。
【0027】
ここで、鉄筋コンクリート床版の切断と、孔形成および、その孔への静的破砕剤の注入とは並行して行うこととしても良く、あるいはいずれか一方を先に行うこととしても良い。
【0028】
静的破砕剤の膨張によって鉄筋コンクリート床版のコンクリートが破砕され、床版と鋼主桁とが分離した後、各床版ブロックを撤去し、さらに鋼主桁とその周囲に残存したコンクリートを撤去する。各床版ブロックの撤去には従来方法と同様にクレーン等を用いても良いが、本願出願人による特開2001-81731号に記載されている方法が、大掛かりな設備や多数の人員を必要としない点で好適である。
【0029】
以上説明したように、本発明に係る橋梁の鉄筋コンクリート床版の解体方法によれば、鉄筋コンクリート床版と鋼主桁との分離を容易に行うことができ、効率的な解体作業を行うことが可能となり、また床版を撤去する際の床版の切断作業の工数を低減させることができ、その結果解体作業時における騒音発生時間を比較的短時間に抑制することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る橋梁の鉄筋コンクリート床版解体作業の状態を概略示す斜視図である。
【図2】 図1の円で囲んだ部分Aを拡大して示す図である。
【図3】 図2における静的破砕剤を注入する孔の配列を詳細に示すものであり、図3(a)は平面図を、図3(b)は断面図をそれぞれ示すものである。
【図4】 図3(b)を拡大すると共に、鉄筋コンクリート床版と桁ウェブとの分離状態を示す断面図である。
【符号の説明】
10 橋梁
11 鉄筋コンクリート床版
12,13,14 鋼主桁
15 床版ブロック
16 スタッドジベル
17 静的破砕剤注入孔
18 静的破砕剤
19,20 鉄筋
21 分離線

Claims (2)

  1. 鋼主桁のフランジ上に鉄筋コンクリート床版を設置した橋梁において、
    前記鉄筋コンクリート床版を搬出可能な大きさの多数のブロックに切断すると共に、前記鉄筋コンクリート床版の前記フランジ真上の位置に多数の孔を形成し、
    次いで前記孔に静的破砕剤を注入して前記鉄筋コンクリート床版と前記鋼主桁とを分離させ、
    その後前記鉄筋コンクリート床版のブロックを撤去することを特徴とする、橋梁の鉄筋コンクリート床版の解体方法。
  2. 前記孔を前記フランジの長手方向に該フランジの中心軸線の左右交互に形成することを特徴とする、請求項1記載の橋梁の鉄筋コンクリート床版の解体方法。
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