JP3802621B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電子写真装置等において、定着ローラ通過後に用紙に生じた変型を矯正した後、排紙部或いは再度転写部等に搬送する、画像形成装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真装置等において、用紙上に形成された現像剤像を定着ローラにて加熱加圧定着する装置にあっては、定着ローラ通過後に用紙に生じる変型である紙カールを補正する為、定着ローラ後方の搬送路中に従動ローラに圧接されるデカーラベルトを設けこのデカーラベルト及び従動ローラ間に用紙を挿通していた。そして紙カール補正量の調整は、必要に応じて、手動にてデカーラベルトを支持するカール補正ローラの位置調整を行い、デカーラベルトの従動ローラへの押し付け角度を調整して、デカーラベルト及び従動ローラを通過する用紙の挾持角度を調整する事により行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらこの様な紙カール補正量の調整は、複写機等装置本体の電源を一旦オフした状態で、フロントカバーを開放して行わなければならず、コピー操作が中断されることとなり、操作性に劣っていた。
【0004】
また近年画像形成装置の機能拡大及び性能向上に伴い、紙質、画像形成条件或いは排紙条件等が多様化されているにもかかわらず、従来の紙カール補正量の調整は、画像形成毎に対応するものではなく、最大公約数的に一旦調整した後、次に調整するまでは、同一条件にて紙カール補正を行う事となり、多様な紙カールに対応しきれず、補正を行うにもかかわらず紙カールが残り、ソータ内或いは両面コピー時等に紙ずまりを生じたり、或いは再転写時に画像抜けを生じる等の問題を有しており、より適正且つきめ細かな紙カール補正が要望されていた。
【0005】
そこで本発明は上記課題を除去するもので、画像形成操作を中断する事なく、発生される紙カールの程度及び部位等に応じて紙カールを確実に補正し、各種用紙の状態或いは排紙条件等にかかわらず、より適性且つきめ細かな紙カール補正を、容易に行う事が出来、紙詰まり或いは転写不良による画質の低下を防止し、信頼性の高い画像形成装置を提供する事を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決する為の第1の手段として、画像形成手段を有する装置本体にて前記画像形成手段により像担持体上に形成された現像剤像を用紙に転写する転写手段と、この転写手段により前記現像剤像を転写された前記用紙を加熱加圧することにより、前記用紙上に前記現像剤像を定着させる定着手段と、この定着手段を通過した前記用紙を挾持搬送し、前記用紙に生じた変型を矯正した後前記転写手段方向に搬送する矯正手段と、前記矯正手段を通過する前記用紙の先端部、中央部及び後端部を識別する部位識別手段と、前記用紙の先端部、中央部及び後端部に基づき予め設定された前記矯正手段の調整値を複数記憶する記憶手段と、前記部位識別手段による識別結果に応じて前記記憶手段より任意の前記調整値を順次選択して、前記用紙の中央部の挟持角度を、前記用紙の先端部及び後端部の挟持角度に比べて小さくするよう前記矯正手段挟持角度を調整する調整手段とを設けるものである。
【0011】
又本発明は上記課題を解決する為の第2の手段として、前述の請求項1において、前記矯正手段が、駆動ローラ及び補正ローラ間に掛け渡される矯正ベルトと、前記矯正ベルトに圧接して前記矯正ベルトと共に前記用紙を挾持搬送する従動ローラとを有し、前記調整手段が、前記記憶手段より選択された前記任意の調整値に応じて前記補正ローラを移動する事により前記用紙の挾持角度を調整するものである。
【0012】
又本発明は上記課題を解決する為の第3の手段として、前述の請求項2において、前記調整手段が、前記矯正ベルトを前記従動ローラ側に付勢する様前記補正ローラを付勢するスプリングと、前記矯正ベルトを前記従動ローラから離間する様前記スプリングに抗して前記補正ローラ位置を移動する偏心カムと、前記記憶手段より選択された前記任意の調整値に応じて前記偏心カムを駆動する駆動手段とを有するものである。
【0014】
上記構成により本発明は、紙質、用紙の部位、画像濃度、定着終了後の用紙の搬送先等各種用紙の特性に応じて、矯正手段による用紙の挾持角度を調整する事により、定着ローラによる定着時に生じた紙カールをより適性に補正して、紙詰まりや画像抜けによる画質の低下を防止し、装置の信頼性向上を図る。更に、記憶手段に記憶される任意の調整値を選択するのみで、画像形成操作を中断する事なく矯正手段の調整を容易に行う事により、調整時の操作性を向上する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下本発明を図1乃至図7に示す第1の実施の形態を参照して説明する。図1は画像形成装置100全体を示し、画像形成手段2、自動両面装置4、大容量カセット装置5等を有する装置本体1及び、この装置本体1上面の原稿台30に原稿を自動的に供給する自動原稿送り装置6並びに、給紙ユニット7からなっている。
【0016】
そして装置本体1内のほぼ中央部には像担持体であるドラム状の感光体10が設けられ、この感光体10の周囲には、その回転方向に沿って順次、帯電装置11、露光装置12の露光部12a、現像装置13、転写手段である転写剥離チャ−ジャ14、クリ−ニング装置16、除電装置17が設けられ画像形成手段2を構成している。
【0017】
又装置本体1の右側には、上方に手差しトレイ18aを有し用紙Pを収納するサイドカセット18及び大容量カセット装置5が取着され、給紙ユニット7には任意のサイズの用紙Pを収納する第1乃至第3の給紙カセット装置7a〜7cが取着されている。更に装置本体1の感光体10下方には自動両面装置4の用紙集積部4aが設けられている。
【0018】
そして用紙Pを供給する各給紙カセット装置から、感光体10上の転写剥離チャ−ジャ14と対向する転写位置10aに至る間には、夫々第1乃至第5の搬送経路33a〜33eが形成されている。各搬送経路33a〜33e上には、搬送手段であり、サイドカセット装置18、大容量カセット装置5、第1乃至第3の給紙カセット装置7a〜7cから夫々用紙Pを取り出す第1乃至第5のピックアップロ−ラ34a〜34e、及び取り出された用紙Pを分離搬送する第1乃至第5の分離搬送ロ−ラ36a〜36e並びに第1乃至第3の搬送伝達ロ−ラ37a〜37cが設けられている。
【0019】
又装置本体1内には、レジストローラ24を経て、感光体10にてトナー像を転写された用紙Pを、搬送ベルト26にて定着手段でありヒートローラ27a及びプレスローラ27bからなる一対の定着ローラ27に搬送し、搬送ローラ19、排紙ローラ28を経て排紙トレイ9に導く、メイン搬送路22が形成されている。
【0020】
更にメイン搬送路22の排紙ローラ28上流には、定着終了後の用紙Pを、そのまま排紙するか、或いは両面コピー或いは多重コピーの為に再度転写位置10aに搬送するかを振り分けるための第1のゲ−ト29が設けられている。
【0021】
即ち、第1のゲート29から転写位置10aに達する迄の間には、搬送手段であり、用紙Pを挿通するガイド板42からなる再搬送装置4bが設けられ、第2のゲート31にて、用紙集積部4aに用紙Pを搬送している。
【0022】
再搬送装置4b中には矯正手段であり、従動ローラ43及び、この従動ローラ43に圧接され、固定の駆動ローラ44及び揺動可能な補正ローラ46間に張設され、ガイド板42と共に用紙をガイドする矯正ベルトであるデカーラベルト47からなる矯正装置48が設けられている。
【0023】
ここで補正ローラ46は、駆動ローラ44の中心44aと補正ローラ46の中心46aを結ぶ線lが矢印xで示す用紙搬送方向と平行になる位置[A]を基準位置として、以下の様に移動される。
【0024】
即ち、補正ローラ46両端には、フレーム(図示せず)に形成されるガイドスリット内をスライドする軸受けブッシュ46aが取着されている。一方50は矯正装置48による用紙Pの挾持角度を調整する調整手段であり、装置本体1の制御を行う制御装置100により駆動制御されるパルスモータ51及びこのパルスモータ51によりギア52aを介して駆動される偏心カム52を有している。そして、制御装置100の記憶手段である第1のメモリ101a内には、表1に示すように、操作パネル(図示せず)上のテンキー70からの入力に対応する補正ローラの調整値が記憶され、第2のメモリ101b内には、図4に示すように、矯正装置48を通過する用紙Pの部位に対応して、用紙Pの中央部に比し先端部及び後端部のカール補正量が大きくなる様に補正ローラ46を移動させる、補正ローラ46の調整値である調整パターンが記憶されている。
【0025】
【表1】
【0026】
尚テンキー70から5を入力する事により選択される基準位置[A]は、厚さ80〜90μmの普通紙のカール補正を、その先端部及び後端部においても良好に行える位置に設定されている。従って、用紙Pの厚さ及び材質により特定される紙質に応じて、前記普通紙に比しカールを補正しにくい場合には、基準位置[A]に比し用紙Pの挾持角度が大きくなるよう、テンキ−70からの6以上の数値のキーインにより補正ローラ46を+方向にスライドさせる一方、前記普通紙に比しカール補正が容易である場合には、基準位置[A]に比し用紙Pの挾持角度を小さくする様テンキー70からの0〜4の数値のキーインにより補正ローラ46を−方向にスライドさせ、用紙Pの材質に応じてより適正なカール補正を行う事となる。
【0027】
そして、用紙Pの材質に応じたテンキー70からのキーインにより第1のメモリ101a内より補正ローラ46の調整値が選択されると、これに応じて制御装置100によりパルスモータ51は所定数回転され、偏心カム52を介して、補正ローラ46を選択された位置にスライド移動する事となる。更にこの様な状態において、用紙Pが矯正装置48を通過する間、制御装置100は、用紙Pの部位に対応して第2のメモリ101bに記憶される図4に示される調整パターンに応じて、偏心カム52を回転する事となる。尚、53は、偏心カム52に取着されるスイッチレバー52bを検知するレバー位置検知スイッチであり、補正ローラ46の基準位置[A]へのイニシャライズ時にスイッチレバー52bにてスイッチングされる。
【0028】
一方、矯正装置48にあっては、スプリング56により軸受けブッシュ46aが常時偏心カム52に当接され、偏心カム52の回転に従い、補正ローラ46がガイドスリット(図示せず)に沿って移動される様になっている。
【0029】
又装置本体1上面の図示しない操作パネルの表示部75には、補正ローラ46が、基準位置[A]を中心に+方向或いは、−方向のいずれにスライドされているかが表示されている。
【0030】
更に自動原稿送り装置6は、原稿トレイ60からピックアップロ−ラ61a、さばきロ−ラ61b、アライニングロ−ラ61cを経て搬送された原稿を、ベルトロ−ラ62間に掛け渡される搬送ベルト63により原稿台30上に供給し、コピ−終了後搬送ベルト63により反転ロ−ラ64a及び排紙ロ−ラ64bを介し排紙部68側に排出するものである。
【0031】
又、図5は、装置本体1の制御系を示すブロック図を示し、装置本体1全体を制御すると共に、自動原稿送り装置6を制御する制御装置100の入力側には、入力インタフェース102を介し操作パネル(図示せず)上のテンキー70や図示しないプリントキー或いは片面コピー、多重コピー、両面コピー等のコピーモードを指定するモード切り替えキー、等各種設定キー71、更にメイン搬送路22等の用紙搬送路中の用紙検出センサ72、自動露光センサ(以下AESと称する。)73、偏心カム52位置を検知するレバー位置検知スイッチ53、自動原稿送り装置6の各種センサ74等が接続されている。
【0032】
一方制御装置100の出力側には、出力インタフェース103を介し操作パネル(図示せず)上の表示部75、感光体10やデカーラベルトを含む各種ローラ等を駆動するモータ(図示せず)の各種ドライバ76、矯正装置48の補正ローラ46を移動する為のパルスモータ51、帯電剥離チャージャ14等各チャージャや除電装置17、自動原稿送り装置6のピックアップローラ61aや搬送ベルト63等を駆動する各種ドライバ77が接続されている。
【0033】
更に制御装置100には、第1及び第2のメモリ101a、101bが接続されている。
【0034】
次に作用について説明する。コピ−開始時、図示しない操作パネル上より用紙サイズ、コピ−部数、コピ−倍率、コピーモード等必要な画像形成条件を入力し、更に用紙Pの材質に応じて補正ローラ46を適性位置に移動するようテンキー70にて、補正ローラ46の位置を設定した後、自動原稿送り装置6の原稿トレイ60、あるいは直接原稿台30に原稿をセットし、コピ−キ−(図示せず)をオンしコピ−を開始する。
【0035】
ここでテンキー70からのキーインによる矯正装置48の調整について図6に示すフローチャートを参照して説明する。装置本体1のメインスイッチ(図示せず)をオンすると補正ローラ46のイニシャライズ動作のため、ステップ120にてパルスモータ51が回転され偏心カム52が回転される。次いでステップ121にて、レバー位置検知スイッチ53によりスイッチレバー52bが検知されると、ステップ122にてパルスモータ51を停止し、イニシャライズ操作を終了し、補正ローラ46は基準位置[A]にイニシャライズされる。
【0036】
この後コピー条件設定時に、矯正装置48の調整のためにステップ123にてテンキー70よりキーインされると、ステップ124にて第1のメモリ101a内の、キーインされた数値に対応する任意の補正ローラ46位置が選択され、制御装置100にパルスモータ51の回転の方向及びステップ数が読み込まれる。次いでステップ126に進み、制御装置100によりパルスモータ51が回転され、更にステップ127にて、パルスモータ51の回転が所定のステップ数に達した旨を検知し、矯正装置48の調整操作を終了する。
【0037】
これにより、補正ローラ46は、偏心カム52を介しガイドスリット(図示せず)に沿って適性位置にスライド移動される。更にこの補正ロータ46の移動位置は順次マイコンにより認識され、表示部75には、最後に選択された移動位置が表示される事となる。
【0038】
この様に矯正装置48が調整された状態において、コピーが開始されると、画像形成手段2、自動原稿送り装置6、給紙ユニット7等が駆動され、定着ロ−ラ27にあっては、ヒ−トロ−ラ27aの加熱が開始され、更に自動原稿送り装置6より原稿を供給する場合には、ピックアップロ−ラ61a、さばきロ−ラ61b、アライニングロ−ラ61cを経て搬送ベルト63により原稿が原稿台30に載置される。
【0039】
一方、装置本体1にあっては、感光体10がその回転に従い画像形成手段2により順次、帯電、露光、現像の各工程を実施され、その表面にトナ−像を形成され、転写剥離チャ−ジャ14に達する。
【0040】
これと同期して、設定された用紙サイズに応じて、第1乃至第3の給紙カセット装置7a〜7c、サイドカセット18、手差しトレイ18aあるいは大容量カセット装置5のいずれかから供給された用紙Pは、感光体10上のトナ−像と先端が揃うタイミングで感光体10と転写剥離チャ−ジャ14との間の転写位置10aに送られ、感光体10上のトナ−像を転写され、感光体10より剥離された後搬送ベルト26により定着ロ−ラ27間に挿通され画像を定着される。
【0041】
この後用紙は、片面のみの通常コピーである場合には排紙ロ−ラ28に搬送され排紙トレイ9に集積される一方、コピーモードが両面コピ−或いは多重コピーに設定されている場合には、片面の定着終了後、第1のゲ−ト29により自動両面装置4側に振り分けられる事となる。
【0042】
尚、転写終了後感光体10は、クリ−ニング装置16、除電装置17を経て次のコピ−可能とされる。
【0043】
そして片面コピーの定着終了後、両面コピー或いは多重コピーのため、再搬送装置4b側に振り分けられた用紙Pは、紙カールされた状態でガイド板42内を搬送されるが、矯正装置48に達し、従動ローラ43及びデカーラベルト47間を挾持搬送される間に紙カールを補正される。この後用紙Pは、用紙集積部4aに一旦集積された後レジストローラ24方向に再度搬送される。
【0044】
但し、このとき矯正装置48は、制御装置100により、第2のメモリ101bに記憶される用紙Pの部位に対応する調整パターンに従う制御も受けており、例えば任意の用紙Pのカール補正のためにテンキー70より[11]を入力し、補正ローラ46を基準位置[A]から+3.0mmスライドした状態において、図7の直線Bに示すように、搬送路中の用紙検出センサー72により検出される用紙Pの部位に対応して、コピー毎に、紙カールの強い先端部及び後端部にあっては補正ローラ46を基準位置[A]から+3.0mmの位置に保持した状態でカール補正を行うものの、紙カールの弱い中央部にあっては補正ローラ46を[A]から+1.0mmの位置に移動して、用紙P1の挾持角度を、先端部及び後端部に比し小さくし、カール補正量を小さくしている。尚、同質の用紙P1であっても、カール補正のため、テンキー70より[10]を入力し、補正ローラ46を基準位置[A]から+2.5mmスライドした場合には、図7の点線Cに示す様に、補正ローラ46が位置調整される。
【0045】
そしてこの様に調整される矯正装置48を通過して紙カールを補正された用紙Pは、用紙集積部4aにスムースに集積された後レジストローラ24方向に再度搬送される事となる。又この間、自動原稿送り装置6にあっては、裏面コピーのための原稿が原稿台30に供給され、装置本体1にあっては、感光体10上に裏面原稿画像に応じたトナー像が形成される。
【0046】
従ってこの感光体10上のトナー像と同期するよう、用紙集積部4aより用紙Pが感光体10上の転写位置10aに再搬送されるが、この時、用紙Pは矯正装置48にてカールを確実に補正されており、先端が転写剥離チャージャ14に入り込んだり、或いは剥離ミスを生じる等の搬送不良を生じる事がなく、又、再転写時、紙カールが残っているために生じる転写不良により、用紙Pの先端部及び後端部で画像抜けを生じることもなく、良好な再転写工程を得られる。
【0047】
この後用紙Pは搬送ベルト26にて再度定着ローラ27に搬送されるが、この時も、先行する定着時に生じたカールの影響を受ける事なく良好に定着、剥離された後、排紙ロ−ラ28により排紙トレイ9に集積されコピー操作を終了する。
【0048】
尚、モード切り替えキー(図示せず)にて指定されたコピーモードが多重コピーである場合は、矯正装置48を通過しカール補正された用紙Pは、用紙集積部4aに集積される事無く第2のゲート31を通過し、レジストローラ24を経て転写位置に搬送され、用紙Pの同一面に多重コピーが成される事となるが、この場合においても矯正装置48により、用紙Pはその全面にわたり紙カールを補正されており、用紙の搬送不良や転写不良による画像抜けを生じる事無く良好な画像を得られる。
【0049】
この様に構成すれば、用紙Pの材質に応じて補正ローラ46位置を適性位置に設定すると共に、各コピー毎に、紙カールの強い用紙Pの先端部及び後端部においてはカール補正量を大きくする一方、紙カールの弱い用紙Pの中央部においてはカール補正量を小さくするよう、更に補正ローラ46の位置調整を行う事により、両面コピーや多重コピーにおいて、用紙集積部4aへの用紙Pの集積をスムースに行えると共に、再搬送時の搬送不良を生じる事がなく、更に特に紙カールのつよい用紙先端部及び後端部に生じていた再転写時の画像抜けを確実に防止出来、良好な画像を得られ装置の信頼性を向上する。しかも補正ローラ46の移動操作は、継続中のコピー操作を中断する事なく、コピー条件設定時に、テンキー70より補正ローラ46の移動位置に対応する数字をキーインするのみで極めて容易に行うことが出来る。
【0050】
次に本発明の第2の実施の形態を図8及び図9を参照して説明する。尚この第2の実施の形態は、前述の第1の実施の形態において、AESにて検知される原稿画像の画像濃度に対応するよう、画像濃度に基ずく補正ローラ46の相対的な適性位置を記憶する第3のメモリ(図示せず)を更に設け、矯正装置48によるカール補正時、補正ローラ46を移動調整する際、第1の実施の形態における紙質及び用紙の部位に基ずく調整に加え、更に画像濃度に応じた調整を加味するものであり、他は第1の実施の形態と同一である事から、同一部分については同一符号を用い、その説明を省略する。
【0051】
即ち、露光時、AESにて検出された原稿画像(図示せず)の画像濃度が、図8に示すような場合、(但しAES出力がV1以上であれば濃い原稿、V2以下であればうすい原稿と判断する。)領域s、t、uにあっては、画像濃度が高いため、他の領域に比し多量のトナーを定着しなければならず、温度上昇が大きい事から、紙カールが増大されるので、矯正装置48においては、第1の実施の形態の図8に示す補正ローラ46の調整に更に、図9に示すように領域s、t、uにてカール補正量を増大するよう、補正ローラ46を画像濃度に対応して調整するものである。
【0052】
この様に構成すれば、用紙Pの材質に応じて補正ローラ46位置を適性位置に設定すると共に、各コピー毎の、用紙Pの部位に応じた補正ローラ46の位置調整に加え、画像濃度に応じた調整を行う事により、トナー量の増大により、定着時のカール量が増大される高画像濃度部にあっては、カール補正量も増大されるので、画像濃度の変化にかかわらず用紙P全面にわたりほぼ均一にカール補正を実施でき、特に両面コピー及び多重コピーにおいて、用紙集積部4aへの用紙Pの集積及びその後の用紙Pの搬送をスムースに行え、更に再転写時に紙カールの強い高画像濃度部にて生じていた画像抜けを確実に防止出来、画像抜けの無い良好な画像を得られ装置の信頼性が向上される。しかも補正ローラ46のスライド操作は、コピー条件設定時に、テンキー70より補正ローラ46のスライド位置に対応する数字をキーインするのみで、後はAESからの画像濃度変化を読み取るのみで極めて容易に行うことが出来る。
【0053】
次に本発明の第3の実施の形態を図10を参照して説明する。尚この第3の実施の形態は、前述の第1の実施の形態において、ゲート29から排紙部に達する迄の間に、用紙Pに逆カールを生じさせるための第2の矯正装置(図示せず)を設け、定着終了後の用紙の搬送先に応じて適正なカール補正量を得るために、更に、第2の矯正装置(図示せず)を通過する用紙Pの部位に対応して第2の補正ローラ(図示せず)を移動調整する為のパターンを記憶する第4のメモリ(図示せず)を設けるものである。尚その他は第1の実施の形態と同一である事から、同一部分については同一符号を用い、その説明を省略する。
【0054】
即ち、定着ローラ27を通過する用紙は、
(1)片面コピーを終了し、次に両面コピー或いは多重コピーを行うもの。
【0055】
(2)両面コピーを終了し、排紙トレイ又はソータに排出されるもの。
【0056】
(3)片面コピーを終了し、排紙トレイ又はソータに排出されるもの。
【0057】
の3種類に分類される。
【0058】
従って、これ等に対応して補正ローラ46或いは第2の補正ローラ(図示せず)の調整を行うものであり、特に(1)にあっては、第1の実施の形態でのべた様に両面コピー或いは多重コピーを行う場合に、紙カールの強い用紙P先端部及び後端部にて画像抜けを生じないよう、先端部及び後端部のカール補正量を大きくする図10の直線Dで示す調整パターンに沿って補正ローラ46を調整するものである。
【0059】
又(2)、(3)の場合は、いずれも排紙トレイ或いはソータのビンに用紙Pをスムースに排出、積載されるように、排出前に用紙P全体に逆カールを発生するよう、第2の補正ローラ(図示せず)を調整するものであり、排紙トレイ9上に排紙する場合は、用紙P全面に均一な逆カールを生じるよう図10点線Eで示す調整パターンに沿って第2の補正ローラ(図示せず)を調整する一方、ソータービンに排紙する場合は、ソータビン内にて用紙Pを整位し積載量をより増大するため、用紙P先端部及び後端部が跳ねない様、用紙P先端部及び後端部の逆カールを強くする図10の2点鎖線Fで示す調整パターンに沿って第2の補正ローラ(図示せず)を調整するものである。
【0060】
この様に構成すれば、用紙Pの材質及び部位に応じて補正ローラ46位置を適性位置に移動すると共に、定着終了後の用紙の搬送先に応じて補正ローラ46或いは第2の補正ローラ(図示せず)をより適正に位置調整出来る。従って、再度転写工程を行う場合には、用紙Pの部位にかかわらず全面にわたりほぼ均一にカール補正を実施出来、用紙Pの搬送をスムースに行うと共に、特に再転写時に画像抜けを生じる事無く良好な画像を得られ、置の信頼性向上を図れる一方、排紙を行う場合には、用紙に逆カールを付与する事により、排紙部にて用紙P端部が跳ね上がり後続の排紙を妨げる事がなく、排紙部にて積載される用紙を良好に整位出来、その積載量の増大を図れると共に、排紙後の用紙Pの取扱いもスムースになる。
【0061】
尚、本発明は上記実施の形態に限られるものでは無く、その趣旨を変えない範囲での変更が可能であり、例えば矯正手段の設置位置は任意であり、定着手段通過後であって排紙側或いは再搬送側に振り分けるゲートに達する迄の間に設ける事により、そのまま排紙される用紙及び再搬送される用紙のいずれも単一の矯正手段にてカール補正を行うようにしても良い。更にカール補正をよりきめ細かに実施するため、片面コピー時の原稿濃度及び矯正手段の調整データをメモリに記憶しておき、両面定着終了後のカール補正時に、新たな調整データに更に片面コピー時の調整データを加味して、矯正手段を調整する等しても良い。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、定着終了後に、用紙を挾持搬送して用紙に生じた変形を矯正する矯正手段を、用紙の材質或いは用紙の部位、さらには画像濃度或いは定着後の搬送先に応じて、より適性に調整する事により、特に同一用紙に複数回画像形成する場合にあっては、定着終了後再度トナー像を転写するまでの用紙の搬送をスムースに行え紙詰まり防止を図れると共に、再転写を行う際の画像抜けを確実に防止出来、良好な画像を得られ装置の信頼性を向上出来る。
【0063】
又、定着終了後の排紙時には、矯正手段の調整により用紙端部の跳ね上がりを防止する事により、排紙トレイ或いはソータビンへの排出がスムースに為され、排紙された用紙が良好に整位される事から、排出後、用紙の取り扱いが容易となり、操作性が向上されると共に、特に容量の小さいソータービンにおいては、用紙収容量の増大を図れ性能も向上される。
【0064】
しかも矯正手段の調整は、継続中の操作を中断する事なく、用紙の特性に応じて、予め制御手段に記憶される条件を選択するのみで極めて容易に行うことが出来、操作性を損なう事もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の画像形成装置を示す概略構成図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の矯正装置を示す概略斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態の矯正装置の調整時を示す概略説明図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態の第2のメモリに記憶される補正ローラの調整パターンを示すグラフである。
【図5】本発明の第1の実施の形態の制御系を示すブロック図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態の補正ローラの調整操作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第1の実施の形態のカール補正をする場合の補正ローラ位置を示すグラフである。
【図8】本発明の第2の実施の形態のAESにより検知された画像濃度を示すグラフである。
【図9】本発明の第2の実施の形態の画像濃度を加味してカール補正をする場合の補正ローラのスライドパターンを示すグラフである。
【図10】本発明の第3の実施の形態の第4のメモリに記憶される補正ローラの調整パターンを示すグラフである。
【符号の説明】
1…装置本体
4a…用紙集積部
4b…再搬送装置
10…感光体
27…定着ローラ
43…従動ローラ
46…補正ローラ
47…デカーラベルト
48…矯正装置
51…パルスモータ
52…偏心カム
52b…スイッチレバー
53…レバー位置検知スイッチ
70…テンキー
72…用紙検出センサ
73…AES
75…表示部
100…制御装置
101a…第1のメモリ
101b…第2のメモリ
Claims (3)
- 画像形成手段を有する装置本体にて前記画像形成手段により像担持体上に形成された現像剤像を用紙に転写する転写手段と、
この転写手段により前記現像剤像を転写された前記用紙を加熱加圧することにより、前記用紙上に前記現像剤像を定着させる定着手段と、
この定着手段を通過した前記用紙を挾持搬送し、前記用紙に生じた変型を矯正した後前記転写手段方向に搬送する矯正手段と、
前記矯正手段を通過する前記用紙の先端部、中央部及び後端部を識別する部位識別手段と、前記用紙の先端部、中央部及び後端部に基づき予め設定された前記矯正手段の調整値を複数記憶する記憶手段と、
前記部位識別手段による識別結果に応じて前記記憶手段より任意の前記調整値を順次選択して、前記用紙の中央部の挟持角度を、前記用紙の先端部及び後端部の挟持角度に比べて小さくするよう前記矯正手段挟持角度を調整する調整手段とを具備する事を特徴とする画像形成装置。 - 前記矯正手段が、駆動ローラ及び補正ローラ間に掛け渡される矯正ベルトと、前記矯正ベルトに圧接して前記矯正ベルトと共に前記用紙を挾持搬送する従動ローラとを有し、
前記調整手段が、前記記憶手段より選択された前記任意の調整値に応じて前記補正ローラを移動する事により前記用紙の挾持角度を調整する事を特徴とする請求項1記載の画像形成装置。 - 前記調整手段が、前記矯正ベルトを前記従動ローラ側に付勢する様前記補正ローラを付勢するスプリングと、前記矯正ベルトを前記従動ローラから離間する様前記スプリングに抗して前記補正ローラ位置を移動する偏心カムと、前記記憶手段より選択された前記任意の調整値に応じて前記偏心カムを駆動する駆動手段とを有する事を特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
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