JP3802336B2 - 画像読取装置、画像処理システム,画像読取方法及び画像処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
【0002】
本発明は、デジタルコピー機、ファクシミリ、スキャナーなど、電子情報として画像データを扱う画像読取装置、画像処理システム、画像読取方法及び画像処理方法に関する。
【0003】
【従来の技術】
【0004】
従来より、重要であるために保管する文書(画像や文字が表示された文書)や、将来使用する可能性のある文書などの書類は、紙のままファイルされて書棚等に整理されていた。近年、データ処理技術の高度化・高速化と共に、データ記憶・蓄積する記憶手段の低価格化に伴って、保管する必要のある文書は、スキャナ装置により読み取らせて大容量記憶装置に蓄積させておく、所謂、ファイル装置が出現している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述のようなファイル装置は、いずれにしてもスキャナ装置により原稿を読み取らせる必要があってその作業は煩雑であるという問題があった。ファイル装置に保管する文書は、会議に使用するために複写機によりコピーした書類であったり、ファクシミリ装置などにより取引先に送信した書類であるなどすることから、本発明は、保管する文書が1回以上電気信号に変換処理されることを利用して、その電子化した画像データと同一のデータを蓄積手段に転送して蓄積保持させるようにしたファイルシステムに関するものである。
【0007】
この蓄積手段内への画像データの転送は、一枚毎の画像データとしてよりは、複写処理などのスタート命令の入力により処理される一連の文書単位として関連付けられ転送された方が再利用の際に便利である。従来、この画像データの文書としての関連付けは、通常、スタート命令の入力から読み取り動作終了で判断されていた。この場合、原稿が自動原稿搬送装置(ADF:Auto Document Feeder)からの給紙の場合は、ADFにセットされた原稿が無くなるまでを文書単位とすれば良かったが、ADFを使わない製本された原稿を一枚毎にセットし読み取る場合は、画像データ一枚毎が文書単位となってしまっていた。
【0008】
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたもので、ADFの使用に関わらず有効な文書区切りを行うことを目的としてなされたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に記載の発明は、原稿を読み取る読取手段と、複数の異なる時間を選択的に計測可能な時間計測手段と、読取手段によって読み取られた原稿の区切りを判断する区切り手段とよりなり、時間計測手段は所定の条件によって計測する時間を選択し、区切り手段は読取手段による読取動作が中断した後に次の読取動作に関連する動作がなされずに上記選択された時間が経過した場合に原稿の区切りと判断するものとされ、
前記所定の条件は、装置の使用条件よりなり、
前記装置の使用条件は、原稿を読み取ることによって実現しようとする装置の機能よりなる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、前記装置の機能は、ファクシミリ送信、複写及びスキャニングのうちの少なくともいずれか一つの機能である。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記装置の使用条件は、自動給紙機能を使用する場合か或いは自動給紙機能を使用せずにユーザが手動で原稿を補給する場合かの条件である。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、時間計測手段が計測する時間は、自動給紙機能を使用する場合に短く、ユーザが手動で原稿を補給する場合に長くされる。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の発明において、時間計測手段による手動で原稿を補給する場合の時間の計測中に再度手動で原稿を補給する動作が検出された場合には上記時間を最初から計測し直す構成である。
【0015】
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の発明において、時間計測手段による時間の計測は、所定の操作によって中止されうる構成とされている。
【0016】
請求項7に記載の発明は、原稿を読み取る読取手段と、複数の異なる時間を選択的に計測可能な時間計測手段と、読取手段によって読み取られた原稿の区切りを判断する区切り手段とよりなり、時間計測手段は所定の条件によって計測する時間を選択し、区切り手段は読取手段による読取動作が中断した後に次の読取動作に関連する動作がなされずに上記選択された時間が経過した場合に原稿の区切りと判断するものとされ、一又は複数の原稿を一つの文書として取り扱う構成とされ、更に、読み取ろうとする原稿について、予め複数の文書として登録しておく登録手段よりなり、読取手段にて読み取られた原稿の画像データを、登録手段によって登録された複数の文書の文書毎に取り扱うものとされ、更に、登録手段によって登録された内容を読取手段の読取動作後に表示する表示手段と、表示手段によって表示された登録内容を見ながら登録内容を確認及び編集する確認・編集手段とよりなる。
【0017】
請求項8に記載の発明は、一又は複数の原稿を一つの文書として取り扱う請求項1乃至6のうちのいずれか一項に記載の発明であって、時間計測手段及び区切り手段によって判断された原稿の区切りによる文書の区別よりなる内容を仮登録内容として表示する表示手段と、表示手段によって表示された仮登録内容を見ながら仮登録内容を確認及び編集する確認・編集手段とよりなる。
【0018】
請求項9に起債の発明は、請求項8に記載の発明において、前記確認・編集手段は、複数の文書毎に文書情報を登録し、この文書情報を文書毎に画像データに付加する構成である。
【0019】
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の発明において、前記文書情報は、読み取り条件、利用者情報及び蓄積情報のうちの少なくともいずれか一種の情報とされている。
【0020】
請求項11に記載の発明は、原稿を読み取る読取段階と、複数の異なる時間を選択的に計測可能な時間計測段階と、読取段階で読み取られた原稿の区切りを判断する区切り段階とよりなり、時間計測段階では所定の条件によって計測する時間を選択し、区切り段階では読取段階における読取動作が中断した後に次の読取動作に関連する動作がなされずに上記選択された時間が経過した場合に原稿の区切りと判断するものとされ、前記所定の条件は、使用する装置の使用条件よりなり、前記使用条件は、原稿を読み取ることによって実現しようとする機能よりなる。
【0021】
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の発明において、前記機能は、ファクシミリ送信、複写及びスキャニングのうちの少なくともいずれか一つの機能である。
【0022】
請求項13に記載の発明は、請求項11に記載の発明において、前記使用条件は、自動給紙機能を使用する場合か或いは自動給紙機能を使用せずにユーザが手動で原稿を補給する場合かの条件である。
【0023】
請求項14に記載の発明は、請求項13に記載の発明において、時間計測段階が計測する時間は、自動給紙機能を使用する場合に短く、ユーザが手動で原稿を補給する場合に長くされる。
【0024】
請求項15に記載の発明は、請求項11乃至14のうちのいずれか一項に記載の発明において、時間計測段階による手動で原稿を補給する場合の時間の計測中に再度手動で原稿を補給する動作が検出された場合には上記時間を最初から計測し直す構成である。
【0025】
請求項16に記載の発明は、請求項11乃至15のいずれか一項に記載の発明において、時間計測段階における時間の計測は、所定の操作によって中止されうる構成とされている。
【0026】
請求項17に記載の発明は、原稿を読み取る読取段階と、複数の異なる時間を選択的に計測可能な時間計測段階と、読取段階で読み取られた原稿の区切りを判断する区切り段階とよりなり、時間計測段階では所定の条件によって計測する時間を選択し、区切り段階では読取段階における読取動作が中断した後に次の読取動作に関連する動作がなされずに上記選択された時間が経過した場合に原稿の区切りと判断するものとされ、一又は複数の原稿を一つの文書として取り扱う構成とされ、更に、読み取ろうとする原稿について、予め複数の文書として登録しておく登録段階よりなり、読取段階にて読み取られた原稿の画像データを、登録段階によって登録された複数の文書の文書毎に取り扱うものとされ、更に、登録段階によって登録された内容を読取段階の読取動作後に表示する表示段階と、表示段階によって表示された登録内容を見ながら登録内容を確認及び編集する確認・編集段階とよりなる。
【0027】
請求項18に記載の発明は、一又は複数の原稿を一つの文書として取り扱う請求項11乃至16のうちのいずれか一項に記載の発明であって、時間計測段階及び区切り段階によって判断された原稿の区切りによる文書の区別よりなる内容を仮登録内容として表示する表示段階と、表示段階によって表示された仮登録内容を見ながら仮登録内容を確認及び編集する確認・編集段階とよりなる。
【0028】
請求項19に記載の発明は、請求項18に記載の発明において、前記確認・編集段階は、複数の文書毎に文書情報を登録し、この文書情報を文書毎に画像データに付加する構成である。
【0029】
請求項20に記載の発明は、請求項19に記載の発明において、前記文書情報は、読み取り条件、利用者情報及び蓄積情報のうちの少なくともいずれか一種の情報とされている。
【0030】
【発明の実施の形態】
【0031】
本発明の一面は、タイムアウトで文書区切りを判断するものであるが、この場合、ADF使用時と、ユーザーがADFを開閉しコンタクトガラスに原稿を一枚ずつセットする場合とではユーザーが原稿を交換する時間に差があり同一のタイムアウト時間では適切な文書区切りの判断が難しかった。タイムアウト時間が長すぎてもユーザーが変わった場合などは、前のユーザーの文書と同一に扱われたりしてしまっていた。そこで、本発明の一面ではADF使用時と一枚毎にユーザーがコンタクトガラスに原稿をセットする場合で別々のタイムアウト時間を設定し文書区切りを行うものである。
【0032】
具体的には、原稿の交換時間が異なるADF使用時と、一枚毎にユーザーがコンタクトガラスに原稿をセットする場合とに分け、読み取り動作間隔のタイムアウトを検知することにより、ADFの使用に関わらず有効な文書区切りを得るようにしたものである。
【0033】
又、ADF使用時よりも一枚毎にユーザーがコンタクトガラスに原稿をセットする場合のタイムアウトを長くすることで、ユーザーがコンタクトガラスに原稿をセットしなおす時間を考慮して一連のコピー処理で得られた画像データを文書として取り扱うことができるようにしたものである。
【0034】
又、ADF使用時において、ADFの開閉検知により、ADF使用時からADF非使用のコピー処理に移行した場合でも文書区切りを認識できるようにしたものである。
【0035】
又、ADF非使用時において、一枚毎にADFを開閉してコピーを行う場合に、開閉動作に費やす操作時間を考慮し文書区切りを認識できるようにしたものである。
【0036】
図1は本発明によるファイルシステムの全体構成図である。本ファイルシステムにおいて、符号10は事業所内で共通使用される高機能デジタル複写機(MFP:Multi Function Printer)であり、このMFP10には、パーソナルコンピュータ(PC)よりなるサーバ装置112と、データを蓄積する大容量記憶装置(IMS:Infinite Memory Server)113とが接続されており、MFP10でユーザが処理する画像データをサーバ装置112に送出して、検索・読み出し可能にIMS113に蓄積することにより、処理した画像データを再利用可能にファイルするファイルシステムを構築している。MFP10は、その上部に原稿テーブル23aを有するADF23を搭載している。
【0037】
図2は上記デジタル複写機10の内部ブロック構成を示し、該MFP10は、CPU11が予めROM12内に格納した制御プログラムを読み出してRAM13を画像データやセンサ信号などを一時記憶するワークエリアとして使用しつつ装置各部を統括制御することにより、データ処理装置としての各種処理を行うと共に、本発明に係る処理を実行する。
【0038】
MFP10には、データを検索・読出可能に大容量記憶装置(蓄積手段)内に蓄積管理する上記サーバ装置112をネットワークI/F(インターフェイス)20によりイントラネットを介して接続されており、ユーザーの処理する画像データを転送命令の有無に拘らずにそのサーバ装置112にそのまま転送することにより、上述の如く、処理した画像データを再利用可能にファイル(蓄積保存)するファイルシステムを構築している。なお、サーバ装置112はネットワークを介して接続する構成に限らず、直接接続してもよいことはいうまでもない。
【0039】
このMFP10では、CPU11にシステムバスを介して、ROM12、RAM13およびネットワークI/F20と共に、スキャナ14、プロッタ15、モデム16、NCU(網制御装置)17、操作部18、ハードディスク装置19、シリアルI/F22、I/Oポート24が接続されており、CPU11がこれら装置各部12〜18を統括制御することにより、スキャナ14が画像読取装置として機能して、ファクシミリ通信により画像データを伝送する伝送機能と、読取画像データを記録出力する複写(コピー)機能と、受信画像データを記録出力する記録機能とを備える複写機として使用することができる。
【0040】
また、図2中、11aは、CPU11が装置各部を制御する際に利用するタイマであり、該タイマ11aは、例えば、装置各部を同期させるためのタイミングをカウントする際に利用する。
【0041】
なお、MFP10は、PCから画像データを受け取って記録出力するプリンタ装置や、読取画像データをPCに送出するスキャナ装置として利用可能に構成してもよく、これら画像データを本発明により処理する画像データと同様の処理をするようにしてもよい。
【0042】
ADF23はペーパーエンドや紙詰り等の情報をシリアルI/F22を通してCPU11と通信を行い、ADF23の開閉を検知する開閉センサ25がI/Oポート24を通して接続されている。
【0043】
簡単に説明すると、スキャナ14は、例えば、ADF23の原稿テーブル23aにセットしたシート状の原稿をADF23により1枚づつ分離給送してコンタクトガラス(読取位置)上に位置決めした後に、公知の読取方法により、その原稿(画像や文字などからなる文書)に露光ランプの光を照射してその画像面からの反射光をCCDにより光電変換して画像データを読み取る。
【0044】
プロッタ15は、読取/受信して画像メモリ部を構成するRAM13内にラッチする画像データを、例えば、公知の電子写真記録方式により、回転駆動させつつ帯電させた感光体上に光書き込みした静電潜像にトナーを付着させたトナー像を給紙カセットから搬送する用紙に転写・定着させ装置外に排紙する。
【0045】
モデム16およびNCU17は、モデム16が画像データや各種手順信号を変復調するとともに、NCU17がPSTN(公衆回線)との回線制御を実行して回線接続あるいはその切断を行うことにより、相手先のファクシミリ端末との間でファクシミリデータを送受信するファクシミリ通信を行う。
【0046】
なお、MFP10は、画像データを符号化圧縮するとともに、再現する際に復号化伸長するDCR(符号化復号化)として機能する画像処理部26を備えていてもよく、コピー時などにはユーザにより指示されたサイズの画像に拡大・縮小する画像処理などを画像データに施すことができることはいうまでもない。
【0047】
操作部18は、装置本体の前面上部に設けられたオペレーションポート内に準備されコピー処理開始を指示するスタートキーなどを含んだキーポート21および表示ポート31により構成されており、表示ポート31では、駆動条件、装置状態、入力条件などの各種情報を表示すると共にユーザによる機能選択などの選択入力や設定入力等の入力操作を行うためのタッチパネル付き表示操作LCD(Liquid Crystal Display)で構成されている。
【0048】
そして、MFP10のCPU11は、例えば、スキャナ14で読み取った読取画像データを、プロッタ15により用紙に記録出力したり、モデム16およびNCU17によりファクシミリ送信するのと並行して、読取画像データを特定するための処理日時情報と部数情報や相手先電話番号等の文書情報を付加してハードディスク装置19内にも同一の画像データを一時記憶させた後に、ネットワークI/F20を介して上記サーバー装置112に送出する転送処理を行う。
【0049】
一方、このMFP10に接続される上記サーバー装置112は、上記の如く一般的なパーソナルコンピュータ(PC)により構成することができ、ディスプレイを見ながらキーボードやマウスなどを操作することによりメモリ内から読み出したアプリケーションプログラムに従って演算処理などを行うことにより、文書や画像の作成などの各種処理を行うと同様に、MFP10から転送された画像データを検索・読出して表示/記録出力することより再利用可能に大容量記憶装置113内に蓄積管理するようになっており、連続処理された一文書毎に画像データを文書情報に対応付けして大記憶容量装置113に蓄積保存し、その後のユーザーによる要求に応じて文書の一部(例えば、先頭ページのサムネイル画像)を処理日時などの文書情報に基づいて選択可能にカレンダ表示形式などによりディスプレイに表示出力することによって、そのうちから選択された画像データを文書単位に大容量記憶装置113から読み出して、例えば、MFP10に送出するなどして記録出力などさせ、その内容を確認するなど再利用することができるようになっている。
【0050】
なお、文書単位の画像データをディスプレイに順次に表示出力させることができるようにして、電子化されたままの画像データをPCで加工するなど再利用可能にしてもよい。
【0051】
次に、図3のフロー図を使って本発明の一面によるコピー動作について説明する。コピー処理はキーポート21に配置されたスタートキー押下によって開始され、ステップS3によりADF23に原稿が載せられ、ADF23がコンタクトガラス上に閉じられた場合はADF23から原稿給紙を行い、そうでない場合はADF23を停止するかの判断によって大きく2通りの手順で動作する。
ADF23を用いたコピー処理の場合(ステップS3のYES)は、ADF23上に載せられた原稿が終了し(ステップS4)スキャン動作終了を検知した(ステップS5)ところで、CPU11はタイマ11aにタイムアウト時間50をセットする(ステップS6)。タイムアウト時間50をセットと共にタイマ11aはカウントダウンを開始し、タイムアウトが発生した時点(ステップS10のYES)でCPU11は文書区切りと認識し、コピー処理された画像データのファイルリストを作成し画像データの転送処理を行う(ステップS11)。
【0052】
タイムアウト以前にスタートキーが押下された場合(ステップS8のYES)はステップS3に戻り、前回のコピー処理と同じ文書として扱う画像データを再度スキャンしこれを繰り返す。
【0053】
一方タイムアウト待ち時間の間に開閉センサ25によりADF23の開状態が検出された場合は、タイムアウト待ちを中断し、コピー処理された画像データのファイルリストを作成し画像データの転送処理を行うことになる。
【0054】
又、タイムアウト待ち時間の間にキーポート21に設けられているタイムアウト設定取り消しキーがユーザによって押された場合(ステップS9のYES)、ステップS1に戻り、次にスタートキーが押される(ステップS1のYES)まで待機する。スタートキーが押されればタイムアウト設定取り消しキーが押されたことによる効果が消滅し(ステップS2)、ステップS3に移行し、その後は前述の如くの処理を行う。
ここで、タイムアウト設定取り消しキーとは、例えばユーザがホチキスで綴じられた文書をばらす間タイムアウトをさせたくない場合等にユーザが押すためのものである。
【0055】
つぎに、ADF23を使用しない場合(すなわち、ユーザが手動でADF23を開けてコンタクトガラス上に原稿を置いた状態でコピーする場合)のコピー処理は、ステップS3の後(ステップS3のNO)、スキャン動作終了(ステップ12のYES)後にADF23の開閉をステップS13で判断し、開状態の時は(ステップ13のYES)でタイムアウト時間51をセットし(ステップS19)、タイムアウトの発生(ステップ18のYES)、またはスタートキーの押下(ステップ16のYES)を待って、コピー処理された画像データのファイルリストを作成し画像データの転送処理を行う(ステップS11)か、コピー処理を継続する(ステップS3以降)。
【0056】
又、上記同様、タイムアウト設定取り消しキーが押された場合には(ステップS17のYES)ステップS1に戻り、再びスタートキーが押されるまで待機する。
【0057】
ステップS13でADF23が閉状態と検出された場合は(ステップS13のNO)、ステップS14で一度タイムアウト時間51をセットしタイムアウト待ち状態に入るが、ステップS15でADF23が閉状態から開状態変化した場合は(ステップS15のYES)、再度タイムアウト時間51を設定し(S19)、タイムアウト時間を実質的に延長する。
【0058】
上述のように、原稿給紙にADF23を使うか否かにより生じる原稿セット時間の違いがあっても、各々の場合のタイムアウト時間を設定することで、良好な文書区切りを得ることが可能となる。ADF23を使わない場合においてADF23の開閉動作を検知し開閉される場合は、タイムアウトを再設定して実質的に延長することで、開閉動作を繰り返しながらコピー処理を続ける場合やADF23を開状態にしたままコピー処理を続ける場合の双方においても良好な文書区切りを得ることが可能となる。さらに、ADF23を用いた場合においても、ADF23の開閉動作が発生し、原稿形態が変化した場合に文書区切りの挿入を可能にしている。ADF23で発生した紙詰まりなど正常動作以外の事象が発生しADF23の開閉動作が行われていた場合は、文書区切りを挿入しないことは言うまでもない。
【0059】
このように、文書区切りを判断するタイムアウト時間を、原稿の交換時間が異なるADF使用時のタイムアウト時間50と、一枚毎にユーザーがコンタクトガラスに原稿をセットする場合のタイムアウト時間51とを各々最適な読み取り動作間隔のタイムアウトを設定することで、ADFの使用時および非使用時において最適な文書区切りを得ることを可能としている。
【0060】
又、ADF使用時のタイムアウト時間50よりも、一枚毎にユーザーがコンタクトガラスに原稿をセットする場合のタイムアウト時間51を長く設定することで、ユーザーが原稿交換および位置決めする時間を考慮した最適な文書区切りを得ることを可能としている。
【0061】
更に、ADF使用時においてADFの開閉検知により、ADF使用時からADF非使用のコピー処理に移行した場合においても文書区切りの認識を可能にしている。
【0062】
更に、ADF非使用時において一枚毎にコピーを行う場合に、ADFを開いたままでコピー処理を行う場合と、ADFの開閉動作を行いながらコピー処理を行う場合とがあるが、開閉動作を行いながらコピー処理を行う場合の開閉動作に費やす操作時間を加味することで最適な文書区切りを可能にしている。
【0063】
次に本発明の他の面について説明する。
【0064】
上述の如くに読み取った原稿を文書として蓄積する場合、同一文書において読取条件を変更したい場合や、自動給紙装置の原稿と読取位置に1枚ずつページ捲りして載置する原稿を混在したい場合なども考えられる。そのような場合、それぞれの設定を変更している間に時間が経過し、利用者が期待しないところで文書が区切られてしまうことが考えれる。また、同一設定で複数の文書を読取処理する場合、設定した時間以内に別の文書を読取処理してしまうと同一の文書として蓄積されてしまう場合も考えられる。
【0065】
これらのことから、上記のような場合においても、所望の文書区切りを実現するために、読取処理を行う前に文書毎に枚数、読み取り条件、利用者情報、蓄積情報などの文書情報を設定出来るようにすることにより、文書区切りを確実に行い、画像データの検索・読み出しの精度を高めることが出来る。
【0066】
そこで、読取処理の前に複数の文書に対し、枚数、読取条件、利用者情報、蓄積情報などの文書情報をそれぞれ設定して、読取処理後に画像データに付加して所望の文書単位で蓄積側に送出することが出来るようにして、ファイルシステムにおける文書の検索・読み出しを高精度化することを図る。
【0067】
また上記において、読取処理中または読取処理後に処理内容の違いを検出して自動的に文書区切りを行い、読取処理後にこれらを表示して確認及び編集することで、変更を必要としない場合はそのまま蓄積手段に蓄積し、変更を行いたい文書だけを選択して文書情報を変更することにより、設定操作を軽減することが出来る点に着目し、読取処理の後に自動的に設定した文書情報を表示し、変更が必要な場合は文書毎に修正して画像データに付加して、所望の文書単位で蓄積側に送出することが出来るようにして、ファイルシステムにおける高精度な文書登録処理を容易化することを図る。
【0068】
このような目的の達成を図り得る本発明の他の面によるファイルシステムの構成について説明する。
【0069】
本発明の他の面によるファイルシステムは、上述の図1乃至3にて説明した本発明の異一面による構成、機能に加え、以下の特徴を有する(但し、図3にて説明した本発明の一面によるタイムアウトタイムを使用した文書区切り機能については、本発明の他の面によるシステムの機能には含まないようにすることも又可能である)。
【0070】
図4は表示操作部18の操作パネルのレイアウト図である。操作パネル131は、LCD132(表示ポート31)、文書キー134を含む機能選択キー133、テンキー135、スタートキー136、矢印キー137等(キーポート21)を有している。
【0071】
再び図2において、上記の如く、CPU11には、PSTN(Public Switched Telephone Network)を介して発着信を行う際に、所定の回線制御を実行して回線接続あるいはその切断を行うNCU(網制御装置)17が接続されており、画像データや各種手順信号を、モデム装置16により変復調し、そのNCU17を介してファクシミリ通信(送受信)を実行するとともに、スキャナ14により原稿から読み取った画像データを直接あるいはインターフェース20によりネットワークを介して接続されているサーバ装置112に送出する。
【0072】
図1に示す原稿テーブル23aにセットしたシート状の原稿を1枚ずつ分離給送してコンタクトガラス(の読取位置)上に位置決めし、読取終了後に原稿を排紙テーブルに搬出するADF23がコンタクトガラスに接離可能に搭載されている。
【0073】
スキャナ14は、ADF23により原稿を読取位置に自動的に給送する給送モードにより、または上面が開放されたコンタクトガラス上に本などのブック原稿やシート原稿を搭載した後に、ADF23を圧板として用いる載置モードにより、コンタクトガラスに密着させた原稿から送信/複写する画像データを読み取るようになっている。
【0074】
上記の如く、この原稿画像は公知の読取方式により読み取ればよく、例えば、コンタクトガラス上に位置決めされた原稿に露光ランプから光を照射して、その画像面からの反射光をCCDにより光電変換して画像データを読み取る。
【0075】
プロッタ15は、読取/受信してRAM13にビットマップ展開し、蓄積した画像データを、例えば、公知の電子写真記録方式により用紙に記録するものであり、読取/受信した画像データに基づいて、表面が一様に帯電され回転駆動されている感光体上に光書き込みすることにより、感光体上に静電潜像を形成した後に、この静電潜像にトナーを付着させてトナー現像し、そのトナー像を給紙カセットから搬送する用紙に転写して定着させ、装置外に排紙する。
【0076】
なお、プロッタ15は、電子写真記録方式以外にも、例えば、インクジェット方式、サーマルヘッド方式、ドットインパクト方式などであっても良いことは言うまでもない。
【0077】
CPU11は、上述の如く、送信する画像データをデータ圧縮して符号化する一方、受信した画像データを伸長して復号化するDCR(符号化復号化)として機能するともに、ユーザにより指示されたサイズの画像に拡大・縮小する画像処理などを画像データに施す。
【0078】
従って、このMFP10は、ファクシミリ通信により画像データを伝送する伝送機能と、読取画像データを記録出力する複写(コピー)機能と、受信画像データを記録出力する記録機能とを備えており、複写機としてだけでなく、ファクシミリ装置としても利用することが出来るようになっている。
【0079】
なお、PCから画像データを受け取って記録出力するプリンタ装置や、読取画像データをPCに送出するスキャナ装置として利用可能に構成してもよく、これら画像データを本発明により処理する画像データと同様に処理するようにしてもよい。
【0080】
図5はサーバ装置112の機能ブロック図である。サーバ装置112は、図5に示すように、CPU141、メモリ(ROM、RAMなど)142、ハードディスク装置(記憶媒体)143、ディスプレイ144、タッチパネル145、キーボード146、マウス147、I/O回路148、I/F回路149、及びタイマ機能部150を備えて、ディスプレイ144を見ながらキーボード146やマウス147などを操作することにより、ハードディスク装置143内から読み出したアプリケーションプログラムに従って演算処理などを行うことにより、文書や画像の作成などの各種処理を行うシステムとして利用することが出来るようになっている。 また、I/O回路148を介して接続されているIMS113及びI/F回路149を介して接続されているMFP10との間でデータを送受して、ファイルシステムのサーバとして機能するようになっている。
【0081】
このサーバ装置112は、MFP10で処理する画像データと同一の画像データをI/F回路149を介して受け取って、IMS113に送ってそのまま蓄積させるようになっている。具体的には、そのMFP10から送られてくる文書情報を受け取って、連続処理する画像データを一文書として区別することにより一文書毎に、またMFP10を利用するユーザ毎に識別可能に画像データをIMS113に蓄積保存するようになっている。
【0082】
そして、このサーバ装置112は、ユーザによる要求に応じてIMS113に蓄積させた文書の一部(例えば、先頭ページのサムネイル画像)を処理日時などの付加データ(文書情報)に基づいてユーザ毎にかつ文書毎に読み出して、選択可能にディスプレイ144にカレンダ表示形式などにより表示出力し、そのうちから選択された画像データを文書単位にIMS113から読み出してMFP10に転送し、例えば、記録出力などさせ、その内容を確認するなど再利用することが出来るようになっている。
【0083】
なお、文書単位の画像データもディスプレイ144に順次に表示出力させることが出来るようにして、電子化されたままの画像データを加工するなど再利用可能にしてもよい。
【0084】
そして、MFP10は、本発明に係る各種処理を行うCPU11が、表示操作部18の一部を構成する図4に示す操作パネル131のLCD132に、これから処理する複数文書について登録する画面を表示出力して何れかを選択して、処理内容、オーナー情報などの文書情報を入力することが出来るようになっており、CPU11は、この設定後行われる複写・ファクシミリ送信などによって読み取られた画像データを、一文書毎に先の文書情報を付加して蓄積可能に制御する。
【0085】
なお、文書を区切る方法としては、上記の如く文書情報を付加するのみに限らず、他のいかなる方法であってもよい。例えばデータの送信間隔を制御する方法等でもよい。
【0086】
具体的には、例えば、MFP10で複数の文書を複写する場合を説明すると、ADF23の原稿テーブル23aに文書毎の複数枚の原稿をセットして、操作パネル131の機能選択キー133の文書キー134を押下すると、図6の文書設定画面が表示され、テンキー135を用いてこれから処理する文書の合計数を入力すると、入力した数の文書のデォルト設定が図7に示すように表示されるので、ここで文書毎に、枚数、処理内容、蓄積拒否指定、公開指定、及びオーナー等の文書情報を設定する。文書設定画面の初期画面では、カーソル61が現れるので、ここでテンキー135を用いて枚数を入力する。
【0087】
なお、表示方法としては上記の如く読取操作用画面と登録法画面とを切り替える場合に限られず、例えばLCD132に二つの表示領域が設けられ、同時に二つの画面を表示するように構成することも可能である。
【0088】
処理内容とは、コピー、ファクス、スキャナなどMFP10において処理する内容であり、文書設定画面上の処理内容キー62にタッチして機能選択キー133で所望の処理内容を選択すると、例えば、コピー機能であれば、コピー条件設定画面が表示され、各種設定を行った後で文書キー134を押下すると、再び文書設定画面に戻る。
【0089】
蓄積拒否指定キー63は、デフォルトではcapture(蓄積)となっているため、これにタッチするとnon−capture(蓄積拒否)となる。蓄積拒否が設定されている場合、該当する文書は蓄積されない。
【0090】
公開指定キー64は、デフォルトではpublic(公開)となっているため、これにタッチするとnon−public(非公開)となる。公開が設定されている場合、利用者全員に該当する文書を検索し読み出す権利が与えられる。
【0091】
オーナーとは、サーバー装置112に蓄積された文書の検索・読み出しの権利を持つ唯一の利用者(上記公開設定がなされいない限り)のことであり、文書毎に設定可能である。初期画面ではオーナー指定キー65はデフォルトユーザとなっているが、これにタッチすると図8の利用者リストが表示され、ここで検索・読み出しの権利を与える利用者を選択し、確定キー71にタッチすると図7の文書設定画面に戻る。
【0092】
図9のフローチャートに示すように、上記の文書設定を行った後(ステップP1)、スタートキー136を押下すると(ステップP2)、CPU11は文書設定条件を読み取り(ステップP3)、最初の文書に関する処理を開始する(ステップP4)。
【0093】
次に、一文書の原稿枚数をカウントするページカウンタを0にリセットし、1枚目をADF23から読み取り、ページカウンタをカウントアップする(ステップP5)。文書設定画面で指定された枚数とページカウンタが等しいか否かをステップP6で判断し、等しい場合は一文書が終了したと判断し、ステップP7へ遷移する。等しくない場合は未だ一文書が終了していないと判断し、ステップP5へ戻り、再び読み取りを行う。
【0094】
ステップP7において、文書の区切りと判断し、先に設定した文書情報を当該画像データに付加してレコードとしてIMS113に送信する(但し、上記蓄積拒否が設定されている場合には、このレコードは送信されない)。全ての文書に対する処理が終了したか否かをステップP8で判断し、終了していない場合はステップP4以降の処理を再度行うようにする。文書処理中は、図10に示すような処理中画面が表示される。ここでは現在処理中文書の文書情報及び残り文書の数が表示される。
【0095】
またMFP10は、LCD132に読取処理された複数文書の文書情報を表示出力して、確認したりまたは何れかの文書を選択してオーナー情報などの文書情報を修正することが出来るようになっており、CPU11は、このようになされた設定に基づいて、既に複写・ファクシミリ送信などによって読み取られた画像データを一文書毎に蓄積可能に制御する。
【0096】
具体的には、MFP10で複数枚からなる複数の文書を複写する場合を説明する。まず、ADF23の原稿テーブル23aに原稿をセットして通常のコピー操作を行う。コピー処理後、操作パネル131の機能選択キー133の文書キー134を押下すると、図11の文書設定画面が表示され、処理した枚数が読取枚数として表示される。ここで、登録したい文書の総数を聞いてくるので、テンキー135を用いて文書の合計数を入力すると、入力した数の文書の設定が図12に示すように表示される。
【0097】
以下、上述と異なるところのみ説明する。文書設定画面の初期画面では、カーソル61が現れるので、ここでテンキー135を用いて枚数を入力する。文書設定画面上の処理内容キー62にタッチすることで、トグルで切り替わる。オーナー指定キー65にタッチすると、図13の利用者リストが表示される。また図12において、文書設定画面上の確定キー66を押下すると、設定した文書毎に文書情報を当該画像データに付加してIMS113に送信する。
【0098】
次に同様に、MFP10で複数の文書を複写する他の場合(ユーザによる所定のオプション設定動作等による設定による)を説明する。まず、ADF23の原稿テーブル23aにセットして通常のコピー操作を行う。コピー処理後、自動的にまたは操作パネル131の機能選択キー133の文書キー134を押下すると、図12の文書設定画面が表示され、CPU11が仮に設定した文書情報が表示される。ここで、文書を仮に区切る条件としては、コピー、ファクス、スキャナ等処理内容が変わった場合、ADF使用/未使用、スタートキー押下時等が挙げられる。ここで図3と共に説明した方法によって文書の区切りを判断する方法も使用できることは言うまでもない。
【0099】
他の文書情報としてはデフォルトの条件が設定される。文書の区切り及び文書情報が正しければ、確定キー66を押下するだけで終了である。変更が必要である場合は、上記具体例と同様の手順で変更したい項目を選択して変更を行う。
【0100】
次に同様にMFP10で複数の文書を複写する更に他の場合を説明する。コピー処理前に予め複数文書の登録を行い、ADF23の原稿テーブル23aに原稿をセットして通常のコピー操作を行う。コピー終了後、登録内容を変更したい場合は、操作パネル131の機能選択キー133の文書キー134を押下すると、図12の文書設定画面が表示され、コピー処理前に予め設定した文書情報が表示される。必要に応じて変更したい項目をタッチして上記具体例と同様の手順で変更を行う。
【0101】
なお、MFP10で実行する文書の区切りの判断の方法(図3に示される方法、ユーザによる設定による方法、及び他の条件による判断の方法,等)は、ユーザによる所定の設定動作等によって予め又は処置中に適宜選択切り替え可能な構成にすることが可能である。
【0102】
図14にMFP10によって供給される画像データの一レコードの一例を示す。図示の如く、各レコードは文書毎の画像データに対応する読取条件、利用者情報、蓄積情報等(図7等に示される内容含む)の文書情報が付加されたものである。これらの文書情報は図7,8等によって説明した如く、ユーザによって設定され、或いはCPU11によって仮に設定され、或いは仮設定の内容が最終的にユーザの確認を経て、適宜修正される。
【0103】
具体的には、一例として、読取条件としては、転写紙サイズ、原稿サイズ、変倍率、画素密度等であり、利用者情報としては、上記の如くの、公開・非公開の別、ユーザ(オーナー)指定、等であり、蓄積情報としては、ファイルリスト(その一文書に含まれるファイルのリスト)、ログ情報(処理日時、エラーの有無等)等である。
【0104】
このように、読取処理の前に文書数、及び各文書が何枚で構成されるかを指定するため、給送モードと載置モードが混在した文書を読取処理する場合や、連続して複数文書を読取処理する場合に、正確に文書を区切ることが可能となるため、蓄積側での文書単位での管理が正確になり、蓄積文書の再利用の際に、より高精度な検索・読み出しを可能にする。また、文書設定画面により、読取処理の前に複数の文書についてそれぞれ読取条件、利用者情報、蓄積情報などの文書情報を詳細にまとめて表示、及び設定出来るため、利用者に対し設定操作、及び設定確認の容易化を可能にする。さらに、読取処理中は現在処理中の文書の内容と、残りの文書の数を表示することで、誤処理を未然に防ぐことを可能にする。
【0105】
また、読取処理の後に文書数、及び各文書の文書情報を設定するため、給送モードと載置モードが混在した文書を読取処理する場合や、連続して複数文書を読取処理する場合に、正確に文書を区切ることが可能となるため、蓄積側での文書単位での管理が正確になり、蓄積文書の再利用の際に、より高精度な検索・読み出しを可能にする。
【0106】
また、読取処理中または読取処理後に自動的に仮の文書区切りを設定し、デフォルトの文書情報を全ての文書に設定することで、利用者が個々の文書に対して詳細な文書情報を設定する手順を低減することが出来る。
【0107】
また、読取処理後に表示手段において設定情報の確認及び修正が可能であるため、読取処理中に設定の誤りに気付いたり、設定の変更が必要になった場合でも、文書区切り及び文書情報の設定に反映できるため、正確に文書区切り及び文書情報の設定が可能であり、蓄積文書の再利用の際に、より高精度な検索・読み出しを可能にする。
【0108】
【発明の効果】
【0109】
請求項1及び11に記載の発明では、所定の条件によって計測する時間を選択し、読取動作が中断した後に次の読取動作に関連する動作がなされずに上記選択された時間が経過した場合に原稿の区切りと判断するため、異なる条件において、それぞれの条件に適した時間が計測されるため、そのような条件においても正確な原稿の区切りを判断することが可能となる。
【0110】
又、前記所定の条件は、装置の使用条件よりなるため、異なる装置の使用条件において、それぞれの条件に適した時間が計測されるため、いかなる装置の使用条件においても正確な原稿の区切りを判断することが可能となる。
【0111】
又、前記装置の使用条件は、原稿を読み取ることによって実現しようとする装置の機能よりなるため、装置の機能毎に読取動作の時間間隔が異なる場合に、それに応じて計測する時間を異ならせることによって、各機能の使用時に的確な原稿の区切りを判断することが可能である。
【0112】
請求項2又は12に記載の発明では、前記装置の機能は、ファクシミリ送信、複写及びスキャニングのうちの少なくともいずれか一つの機能であるため、例えばスキャニングの場合には、読み取った画像データの使用はファイリングに限られるため、その他のファクシミリ送信、複写の場合よりは短い読取動作間隔となり、それに応じて計測時間を短くすることによって、各機能の使用時に的確な原稿の区切りを判断することが可能である。
【0113】
請求項3又は13に記載の発明は、前記装置の使用条件は、自動給紙機能を使用する場合か或いは自動給紙機能を使用せずにユーザが手動で原稿を補給する場合かの条件であるため、自動給紙機能(ADFによる自動給紙)を使用する場合と、原稿が綴じられた本の場合のように頁を捲りながら原稿をコンタクトガラスにあてがう必要があり自動給紙機能が使用できない場合とで原稿読取間隔が異なる場合でも、それぞれの原稿読取間隔に応じて計測時間を異ならせることによって、いずれの場合でも、的確に原稿の区切りを判断することが可能である。
【0114】
請求項4又は14に記載の発明では、計測する時間は、自動給紙機能を使用する場合に短く、ユーザが手動で原稿を補給する場合に長くされるため、それぞれの場合に応じた計測時間が設定され、いずれの場合にも的確に原稿の区切りを判断することが可能である。
【0115】
請求項5又は15に記載の発明では、手動で原稿を補給する場合の時間の計測中に再度手動で原稿を補給する動作(例えばADFの開閉)が検出された場合には上記時間を最初から計測し直す構成であるため、自動給紙機能を使用しない場合に、ADFを開いたままで複数頁を処理する場合に比して一頁毎にADFを開閉して処理する場合には読取動作間隔が長くなるが、その場合に計測時間を最初から計測し直すため、誤って原稿の区切りと判断されずに済み、的確に原稿の区切りを判断できる。
【0116】
請求項6又は16に記載の発明は、時間計測手段による時間の計測は、所定の操作によって中止されうる構成とされているため、例えば原稿のある頁がホッチキスで綴じられていたことに気づいてその場でホッチキスをはずした場合等、時間の計測を停止したいときに、所定の操作ボタン等を押すことによって時間計測を中断することが出来るため、誤って原稿の区切りと判断されずに済み、的確に原稿の区切りを判断できる。
【0117】
請求項7又は17に記載の発明では、更に、登録された内容を読取動作後に表示し、表示された登録内容を見ながら登録内容を確認及び編集するため、適宜登録内容を修正可能であり、正しい内容を設定可能である。
【0118】
請求項8又は18に記載の発明では、自動的な原稿の区切りによる文書の区別よりなる内容を仮登録内容として表示し、表示された仮登録内容を見ながら仮登録内容を確認及び編集するため、ユーザの登録作業を低減し且つ正確な内容を登録することが可能である。
【0119】
請求項9又は19に記載の発明では、複数の文書毎に文書情報を登録し、この文書情報を文書毎に画像データに付加する構成であるため、画像データ再利用時に様々な検索条件で文書を検索することが可能となり、ファイリングシステムの使用効率が向上する。
【0120】
請求項10又は20に記載の発明では、読み取り条件、利用者情報及び蓄積情報のうちの少なくともいずれか一種の情報とされているため、画像データ再利用時にそのような情報を検索条件として文書を検索することが可能となり、ファイリングシステムの使用効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されたファイルシステムの全体構成図である。
【図2】本発明が適用されたデジタル複写機の一例を説明するための要部概略構成図である。
【図3】本発明の一面による動作説明をするためのフロー図である。
【図4】操作パネルのレイアウト図である。
【図5】サーバ装置の機能ブロック図である。
【図6】操作パネルのLCDの初期画面の第1の例を示す図である。
【図7】操作パネルのLCDの設定画面の第1の例を示す図である。
【図8】操作パネルのLCDの設定画面の第2の例を示す図である。
【図9】本発明の他面による動作説明を示すフロー図である。
【図10】操作パネルのLCDの処理中画面を示す図である。
【図11】操作パネルのLCDの初期画面の第2の例を示す図である。
【図12】操作パネルのLCDの設定画面の第3の例を示す図である。
【図13】操作パネルのLCDの設定画面の第4の例を示す図である。
【図14】本発明による画像データの一レコードの一例の内容を示す図である。
【符号の説明】
10…ディジタル複写機、11…CPU、11a…タイマ機能部、12…ROM、13…RAM、14…スキャナ、15…プロッタ、16…モデム、17…NCU(網制御装置)、18…操作部、19…ハードディスク装置、22…シリアルI/F、23…ADF、24…I/Oポート、25…開閉センサ、26…画像処理部、112…サーバ装置、113…IMS(大容量記憶装置)、131…操作パネル、132…タッチパネル付きLCD、133…機能選択キー、134…文書キー、135…テンキー、136…スタートキー、137…矢印キー、141…CPU、142…メモリ、143…ハードディスク、144…ディスプレイ、145…タッチパネル、146…キーボード、147…マウス、148…I/O回路、149…I/F回路、150…タイマ機能部、161…枚数表示、162…処理内容キー、163…蓄積拒否キー、164…公開指定キー、165…オーナー指定キー、166…確定キー、171…確定キー
Claims (20)
- 原稿を読み取る読取手段と、
複数の異なる時間を選択的に計測可能な時間計測手段と、
読取手段によって読み取られた原稿の区切りを判断する区切り手段とよりなり、
時間計測手段は所定の条件によって計測する時間を選択し、区切り手段は読取手段による読取動作が中断した後に次の読取動作に関連する動作がなされずに上記選択された時間が経過した場合に原稿の区切りと判断するものとされ、
前記所定の条件は、装置の使用条件よりなり、
前記装置の使用条件は、原稿を読み取ることによって実現しようとする装置の機能よりなる画像読取装置。 - 前記装置の機能は、ファクシミリ送信、複写及びスキャニングのうちの少なくともいずれか一つの機能である請求項1に記載の画像読取装置。
- 前記装置の使用条件は、自動給紙機能を使用する場合か或いは自動給紙機能を使用せずにユーザが手動で原稿を補給する場合かの条件である請求項1に記載の画像読取装置。
- 時間計測手段が計測する時間は、自動給紙機能を使用する場合に短く、ユーザが手動で原稿を補給する場合に長くされる請求項3に記載の画像読取装置。
- 時間計測手段による手動で原稿を補給する場合の時間の計測中に再度手動で原稿を補給する動作が検出された場合には上記時間を最初から計測し直す構成の請求項1乃至4のいずれか一項に記載の画像読取装置。
- 時間計測手段による時間の計測は、所定の操作によって中止されうる構成とされた請求項1乃至5のいずれか一項に記載の画像読取装置。
- 原稿を読み取る読取手段と、
複数の異なる時間を選択的に計測可能な時間計測手段と、
読取手段によって読み取られた原稿の区切りを判断する区切り手段とよりなり、
時間計測手段は所定の条件によって計測する時間を選択し、区切り手段は読取手段による読取動作が中断した後に次の読取動作に関連する動作がなされずに上記選択された時間が経過した場合に原稿の区切りと判断するものとされ、
一又は複数の原稿を一つの文書として取り扱う構成とされ、
更に、読み取ろうとする原稿について、予め複数の文書として登録しておく登録手段よりなり、
読取手段にて読み取られた原稿の画像データを、登録手段によって登録された複数の文書の文書毎に取り扱うものとされ、
更に、登録手段によって登録された内容を読取手段の読取動作後に表示する表示手段と、
表示手段によって表示された登録内容を見ながら登録内容を確認及び編集する確認・編集手段とよりなる画像読取装置。 - 一又は複数の原稿を一つの文書として取り扱う請求項1乃至6のうちのいずれか一項に記載の装置であって、
時間計測手段及び区切り手段によって判断された原稿の区切りによる文書の区別よりなる内容を仮登録内容として表示する表示手段と、
表示手段によって表示された仮登録内容を見ながら仮登録内容を確認及び編集する確認・編集手段とよりなる画像読取装置。 - 前記確認・編集手段は、複数の文書毎に文書情報を登録し、この文書情報を文書毎に画像データに付加する構成の請求項8に記載の画像読取装置。
- 前記文書情報は、読み取り条件、利用者情報及び蓄積情報のうちの少なくともいずれか一種の情報とされた請求項9に記載の画像読取装置。
- 原稿を読み取る読取段階と、
複数の異なる時間を選択的に計測可能な時間計測段階と、
読取段階で読み取られた原稿の区切りを判断する区切り段階とよりなり、
時間計測段階では所定の条件によって計測する時間を選択し、区切り段階では読取段階における読取動作が中断した後に次の読取動作に関連する動作がなされずに上記選択された時間が経過した場合に原稿の区切りと判断するものとされ、
前記所定の条件は、使用する装置の使用条件よりなり、
前記使用条件は、原稿を読み取ることによって実現しようとする機能よりなる画像読取方法。 - 前記機能は、ファクシミリ送信、複写及びスキャニングのうちの少なくともいずれか一つの機能である請求項11に記載の画像読取方法。
- 前記使用条件は、自動給紙機能を使用する場合か或いは自動給紙機能を使用せずにユーザが手動で原稿を補給する場合かの条件である請求項11に記載の画像読取方法。
- 時間計測段階が計測する時間は、自動給紙機能を使用する場合に短く、ユーザが手動で原稿を補給する場合に長くされる請求項13に記載の画像読取方法。
- 時間計測段階における手動で原稿を補給する場合の時間の計測中に再度手動で原稿を補給する動作が検出された場合には上記時間を最初から計測し直す構成の請求項11乃至14のいずれか一項に記載の画像読取方法。
- 時間計測段階における時間の計測は、所定の操作によって中止されうる構成とされた請求項11乃至15のいずれか一項に記載の画像読取方法。
- 原稿を読み取る読取段階と、
複数の異なる時間を選択的に計測可能な時間計測段階と、
読取段階で読み取られた原稿の区切りを判断する区切り段階とよりなり、
時間計測段階では所定の条件によって計測する時間を選択し、区切り段階では読取段階における読取動作が中断した後に次の読取動作に関連する動作がなされずに上記選択された時間が経過した場合に原稿の区切りと判断するものとされ、
一又は複数の原稿を一つの文書として取り扱う構成とされ、
更に、読み取ろうとする原稿について、予め複数の文書として登録しておく登録段階よりなり、
読取段階にて読み取られた原稿の画像データを、登録段階によって登録された複数の文書の文書毎に取り扱うものとされ、
更に、登録段階によって登録された内容を読取段階の読取動作後に表示する表示段階と、
表示段階によって表示された登録内容を見ながら登録内容を確認及び編集する確認・編集段階とよりなる画像読取方法。 - 一又は複数の原稿を一つの文書として取り扱う請求項11乃至16のうちのいずれか一項に記載の方法であって、
時間計測段階及び区切り段階によって判断された原稿の区切りによる文書の区別よりなる内容を仮登録内容として表示する表示段階と、
表示段階で表示された仮登録内容を見ながら仮登録内容を確認及び編集する確認・編集段階とよりなる画像読取方法。 - 前記確認・編集段階では、複数の文書毎に文書情報を登録し、この文書情報を文書毎に画像データに付加する構成の請求項18に記載の画像読取方法。
- 前記文書情報は、読み取り条件、利用者情報及び蓄積情報のうちの少なくともいずれか一種の情報とされた請求項19に記載の画像読取方法。
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