JP3801218B2 - ペリクル収納容器 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明はペリクル収納容器、特にはLSI、超LSIなどの半導体装置あるいは液晶表示板を製造する際のゴミよけとして使用される、実質的に 500nm以下の光を用いる露光方式におけるペリクルへの異物の再付着を防止したペリクル収納容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
LSI、超LSIなどの半導体装置あるいは液晶表示板などの製造においては、半導体ウェハーあるいは液晶用原版に光を照射してパターニングを作成するのであるが、この場合に用いる露光原版にゴミが付着していると、このゴミが光を吸収したり、光を曲げてしまうため、転写したパターニングが変形したり、エッジががさついたものとなるほか、白地が黒く汚れたりして、寸法、品質、外観などが損なわれ、半導体装置や液晶表示板などの性能や製造歩留りの低下を来たすという問題があった。
このため、これらの作業は通常クリーンルームで行われているが、このクリーンルーム内でも露光原版を常に清浄に保つことが難しいので、これには露光原版の表面にゴミよけのための露光用の光をよく通過させるペリクルを貼着する方式が行なわれている。
【0003】
また、このペリクルについては収納して運搬、移送するための容器(以下ペリクル収納容器と呼ぶ)が用いられているが、このものはペリクルを収納中に外部からの異物(主として微粒子)の混入を防止するだけでなく、ペリクル収納容器自身からも異物を発生させてはならない。これは一般にペリクルを収納する部分(下部収納容器)とこのペリクルを密封するための蓋部分(上部収納容器)の二つの部分を一対とするものとされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このペリクル収納容器は一般にポリプロピレン、ABS、PFA、PTFEなどの樹脂材料によって作られているために帯電し易く、したがって容器に付着したゴミを洗浄によって完全に除去することが困難であるし、これは空気中に浮遊するゴミを集めるので、搬送時または輸送時の振動および衝撃や環境の変化によって付着したゴミが収納したペリクル上に再付着されるという不利がある。
そのため、このペリクル収納容器についてはその下部ペリクル収納容器の内面(ケースの底面)に粘着性の材料を塗布するという方法が提案されている(特公表昭 60-502051号公報参照)が、この方法では平坦な表面をもつペリクル収納容器の底面に粘着性材料が塗布されているために、ペリクル自身や容器から発生するゴミを十分な確率で捕捉除去することができないという欠点がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明はこのような不利、欠点を解決したペリクル収納容器に関するものであり、これはペリクル収納容器の内部底部面および/または内部上部面に粘着剤塗布面積を増大することにより空気中に浮遊する自由粒子を捕捉するための凹凸を形成し、その表面を粘着剤層で覆ってなることを特徴とするものである。
【0006】
すなわち、本発明者らはペリクル膜上への異物の再付着を防止することができるペリクル収納容器を開発すべく種々検討した結果、このペリクル容器についてはペリクル収納容器の内側底面部および/または内側上部面に凹凸を形成させ、この表面に粘着剤層を設けたところ、このものはその内側底面部、内側上部面に凹凸が形成されているのでペリクル収納容器からのペリクル膜上の異物の再付着が防止されるし、従来公知の下部容器内側底面の平面上に粘着剤層が形成されている場合に比べて、粘着剤塗布面積が増大するので、空気中に浮遊する自由粒子の捕捉確率を飛躍的に高めることができるので、ペリクル膜への浮遊自由粒子の付着を効果的に防止することができるということを見出し、この凹凸の形成、粘着剤の塗布などについての研究を進めて本発明を完成させた。
以下にこれをさらに詳述する。
【0007】
【作用】
本発明はペリクル収納容器に関するものであり、これはペリクル膜を運搬、移送するためにペリクルを収納するものであるが、ここに収納するペリクルは従来公知のものでよく、したがってこれはニトロセルロース、酢酸セルロースなどで作られたもの、テトラフルオロエチレンとフッ化ビニリデンとの共重合体、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレンおよびフッ化ビニリデンの三元共重合体から作られたもの、さらにはテトラフルオロエチレンと環状パーフルオロエーテル基を有する含フッ素モノマーとを共重合して得られる非晶性重合体の透明膜からなるものとすればよい。
【0008】
しかして、本発明のペリクル収納容器はポリプロピレン、ポリエチレン、ABS、PFA、PTFEなどの樹脂材料、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレススチールなどの金属で作られたものとされ、このものはペリクルを収納する下部収納容器とこの蓋体となる上部収納容器とからなるものとされるが、これはその下部収納容器の内側底面および/または上部収納容器の内側上面に凹凸面が形成され、この凹凸面に粘着性材料が塗布される。
【0009】
この凹凸面の形状は曲面または角柱状のものとすればよく、これは実質的に下部収納容器の底面、上部収納容器蓋面の表面積を増加させるものであれば形状、高さ、幅などは問わないが、下部収納容器の底面に形成した凹凸はペリクル膜に接触しない範囲とすることが必要とされる。
また、この凹凸の個数は実質的に下部収納容器の底面、上部収納容器の蓋面の表面積を増大させるものであれば何箇でもよく、これらの凹凸の間隔はここに浮遊する粒子が容易に進入し得る程度に開いていることが望ましいが、この下部収納容器の内側底面に形成される凹凸の分布は、全体に均一であってもよいし、特に異物が付着する可能性の高いところ、例えばペリクルフレーム周辺で密度を高くなるようにしてもよい。
【0010】
なお、この凹凸に塗布される粘着剤としては、公知のアクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、ポリブテン系粘着剤、ポリウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤などが例示されるが、これらは容器を溶解するような溶媒を含んでいたり、それ自身から発塵するようなものはさけることがよい。
【0011】
【実施例】
つぎに本発明の実施例、比較例をあげる。
実施例1
図1に示したポリプロピレン製の下部収納容器の内側底部および上部収納容器の内側蓋部に図1に示したように角柱の突起を設け、これをクラス100 のクリーンルーム中において超純水で流水洗浄後、超音波洗浄機を用いて超純水中で10分間洗浄し、さらに超純水中で流水洗浄した。
【0012】
ついで、この突起部にクリーンルーム中でポリブテン粘着剤・SV-700[日本石油(株)製商品名]を50nmの厚さに塗布し、またペリクルとしてのフッ素系薄膜・サイトップ[旭硝子(株)製商品名]を大きさが 100×100mm 、幅2mm、高さ6mmのフレーム上にエポキシ系接着剤・アラルダイトラピット[チバガイキー社製商品名]によって貼りつけ、膜の貼りつけ部と反対側のフレーム上にポリブテン粘着剤・SV-700(前出)を塗布し、ついでこの用意したペリクルを上記の下部収納容器に収納した。
【0013】
つぎに、このペリクルを収納した容器に振とう機を用いて毎分 150回の振動を8時間加えたのち、クラス100 のクリーンルーム内で容器からペリクルを取り出し、暗室内で40万ルクスの光を照射してペリクル表面の異物の増加数をしらべたところ、このペリクル膜上に異物の増加はなかった。
【0014】
実施例2
図2に示したようなポリプロピレン製の下部収納容器の内側底部および上部収納容器の内側蓋部に図2に示したような曲面状の突起を設け、この容器をクラス100 のクリーンルーム中で超純水により流水洗浄後、超音波洗浄機を用いて超純水で10分間洗浄し、さらに超純水で流水洗浄した。
【0015】
ついで、この突起部にクリーンルーム中でポリブテン粘着剤・SV-700(前出)を50μmの厚さに塗布すると共に、ペリクルとしてのフッ素系薄膜・サイトップ[旭硝子(株)製商品名]を大きさが 100×100mm 、幅2mm、高さ6mmのフレーム上にエポキシ系接着剤・アラルダイトラピット(前出)によって貼りつけ、膜の貼りつけ部と反対側のフレーム上にポリブテン系接着剤・SV-700(前出)を塗布し、このペリクルを上記の下部収納容器に収納した。
【0016】
つぎに、このペリクルを収納した容器に振とう機を用いて毎分 150回の振動を8時間加えたのち、クラス100 のクリーンルーム内で容器からペリクルを取り出し、暗室内で40万ルクスの光を照射してペリクル表面の異物増加数をしらべたところ、このペリクル膜上に異物の増加はなかった。
【0017】
比較例
図3に示したようなポリプロピレン製の底面が平坦な下部収納容器と蓋面が平坦な上部収納容器とを用意し、これをクラス100 のクリーンルーム中で超純水で洗水洗浄後、超音波洗浄機を用いて超純水で10分間洗浄し、さらに超純水で流水洗浄した。
ついで、この下部収納容器の内側底部と上部収納容器の内側蓋部に、クリーンルーム中でポリブテン粘着剤・SV-700(前出)を50μmの厚さに塗布した。
【0018】
また、ペリクルとしてのフッ素系薄膜・サイトップ[旭硝子(株)製商品名]を大きさが 100×100mm 、幅2mm、高さ6mmのフレーム上にエポキシ系接着剤・アラルダイトラピット(前出)によって貼りつけ、膜の貼りつけ部と反対側のフレーム上にポリブテン粘着剤・SV-700を塗布し、このペリクルを上記した下部収納容器に収納し、これに振とう機を用いて毎分 150回の振動を8時間加えたのち、クラス100 のクリーンルーム中で容器からペリクルを取り出し、暗室内で40万ルクスの光を照射してペリクル表面の異物の増加数をしらべたところ、このペリクル表面には10個の異物の増加が認められた。
【0019】
【発明の効果】
本発明はペリクル収納容器に関するものであり、これは前記したようにペリクル収納容器の内部底部面および/または内側上部面に凹凸を形成し、その表面を粘着剤層で覆ってなることを特徴とするものであるが、このものには従来公知の下部収納容器の底面に凹凸のないものに比べて粘着剤塗布面積が増大するために、空気中に浮遊する自由粒子の捕捉確率を飛躍的に高めることができ、したがってペリクルの異物の付着をなくすことができるという有利性が与えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1で使用されたペリクル収納容器の斜視図を示したものである。
【図2】本発明の実施例2で使用されたペリクル収納容器の斜視図を示したものである。
【図3】本発明の比較例で使用されたペリクル収納容器の斜視図を示したものである。
Claims (1)
- ペリクル収納容器の内部底部面および/または内側上部面に粘着剤塗布面積を増大することにより空気中に浮遊する自由粒子を捕捉するための凹凸を形成し、その表面を粘着剤層で覆ってなることを特徴とするペリクル収納容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP21471593A JP3801218B2 (ja) | 1993-08-31 | 1993-08-31 | ペリクル収納容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP21471593A JP3801218B2 (ja) | 1993-08-31 | 1993-08-31 | ペリクル収納容器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0766275A JPH0766275A (ja) | 1995-03-10 |
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Family
ID=16660425
Family Applications (1)
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JP21471593A Expired - Lifetime JP3801218B2 (ja) | 1993-08-31 | 1993-08-31 | ペリクル収納容器 |
Country Status (1)
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1993
- 1993-08-31 JP JP21471593A patent/JP3801218B2/ja not_active Expired - Lifetime
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