JP3794302B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置、特にトナー担持体から背面電極へのトナー飛翔を制御することによって複写紙、転写紙、コピー用紙、記録紙、転写媒体などの受像体にトナーを付着させて画像形成を行う画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
トナーを用いた画像形成方法としては、従来よりジャンピング方式のものや、プロジェクション方式のものが最も広く用いられている。この種の画像形成方法は、感光体上に画像に対応する静電潜像を形成し、画像形成剤としてのトナーを現像ローラ等のトナー担持体から感光体上の静電潜像に付着させてトナー像を得た後、そのトナー像を複写紙、転写紙、コピー用紙、記録紙などに転写するものである。しかしながら、これらの画像形成方法では、感光体表面に静電潜像を形成する工程(感光プロセス)を必要としており、装置構成が複雑であり、かつ装置コストおよびランニングコストが高いという問題を含んでいる。そこで、近年、米国特許第3,689,935号、同第5,036,341号や特表2001−505146号公報に記載されたように、電界の作用によりトナーを複写紙、記録紙や中間転写ベルトなどの受像体上に飛翔させ、画像を形成するいわゆる「トナージェット(登録商標)」方式の画像形成装置が注目されてきている。
【0003】
この画像形成装置では、トナーを担持しながら所定の移動方向に搬送する現像ローラなどのトナー担持体が設けられるとともに、そのトナー担持体の表面に当接するようにトナー規制ブレードが設けられている。このため、トナー担持体上のトナーはトナー規制ブレードによって摩擦帯電されるとともに、所定厚みに規制された後、背面電極と対向するトナー飛翔開始位置まで搬送される。
【0004】
また、この画像形成装置には、トナー担持体と背面電極との間に、帯電トナーが通過するための複数のトナー通過孔を有するフレキシブルプリント回路基板(Flexible Printed Circuit)が配置されるとともに、さらにフレキシブルプリント回路基板と背面電極との間に記録紙や転写媒体などの受像体が配置されている。そして、トナー担持体と背面電極との間に電位差が印加されて帯電トナーをトナー担持体から背面電極に向かって飛翔させる移送静電界が形成されている。また、フレキシブルプリント回路基板では、各トナー通過孔の周囲に制御電極が配置されており、画像信号に応じて各制御電極に与える電圧を制御することによって各トナー通過孔を静電気的に開閉し、上記画像信号に対応して帯電トナーをトナー担持体からトナー通過孔を介して背面電極に飛翔させ、受像体に付着させる。こうすることで画像信号に対応するトナー像が受像体上に形成される。
【0005】
この種の画像形成装置では、安定してトナー像を形成するために、トナー担持体とフレキシブルプリント回路基板とのギャップを一定に保つ必要がある。そこで、例えば特許第3045295号の特許掲載公報や特開2000−211180号公報などに記載されているように、トナー飛翔開始位置に対して移動方向の上流側にスペーサ(ギャップ規定手段)を配置することで上記ギャップを一定に保つギャップ管理技術が提案されている。すなわち、このスペーサはトナー規制ブレードとトナー飛翔開始位置との間でトナー担持体上に担持されるトナー層と当接するように配置されており、これによってトナー担持体とトナー飛翔制御手段とのギャップを規定している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のように構成された画像形成装置では、トナー担持体上のトナーをトナー規制ブレードと摩擦することによってトナーを帯電させているが、一般にこのような摩擦帯電では、摩擦される物質の表面状態やその周囲環境などによってその帯電状態は大きく異なる。そして、上記したトナーとトナー規制ブレードとの摩擦においても、トナーの粒径や表面状態によってその帯電量は一定ではなく、大きくばらつくこととなる。このような帯電量のばらつきがトナー担持体上のトナー層に生じると、同じ電界強度に対するトナー飛翔量が一定しないため、形成されるトナー像に濃度ムラを生じたり、画像品質が周囲環境によって著しく変動するなど、安定した画像形成を行う上での障害となる。
【0007】
このような濃度ムラの発生を防止して安定したトナー像形成を行うためには、トナー担持体上に形成されるトナー層の帯電量は、その面内において均一で、しかも常に一定であることが望ましい。
【0008】
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、トナー担持体上のトナー層にギャップ規定手段を当接させることで、トナー担持体とトナー飛翔制御手段とのギャップを規定する画像形成装置において、良好な画質でトナー像を安定して形成することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明は、基準帯電量を有するトナーを担持させながらトナー担持体を所定の移動方向に移動することによって該トナーを背面電極と対向するトナー飛翔開始位置に搬送するとともに、前記トナー担持体と前記背面電極との間に配置されたトナー飛翔制御手段で前記トナー担持体から前記背面電極へのトナー飛翔を制御することによって前記背面電極と前記トナー飛翔制御手段との間に搬送される受像体にトナーを着弾させてトナー像を形成する画像形成装置であって、上記目的を達成するため、前記トナー飛翔開始位置に対して前記移動方向の上流側に配置され、前記トナー担持体上に担持されるトナー層と当接して前記トナー担持体と前記トナー飛翔制御手段とのギャップを規定するギャップ規定手段をさらに備え、しかも、前記ギャップ規定手段は、前記トナー層と当接することによって、前記トナー層を構成する各トナー粒子のうちその帯電量が前記基準帯電量よりも大きいトナー粒子の帯電量を低下させて前記基準帯電量に近づけるべく調整することを特徴としている。
【0010】
このような画像形成装置では、例えば摩擦帯電によって帯電され、トナー担持体上に担持されている各トナー粒子の帯電量は一定ではなく、ばらつきを有している。すなわち、例えば図5の曲線(a)に示すように、トナー担持体上のトナー粒子についてその帯電量に関する分布曲線が、ある帯電量Cをピークとしてその両裾に広がりを持つ曲線となっている。この曲線においてピークをなす帯電量Cがこのトナーについて本発明にいう「基準帯電量」に相当する。そして、トナー担持体上に上記した基準帯電量と大きく相違した帯電量を有するトナーが存在すると、所定のトナー飛翔開始位置で飛翔しなかったり、受像体上の着弾位置がずれて画像品質を低下させることとなる。したがって、トナー担持体上の各トナー粒子の帯電量は、例えば図5の曲線(b)に示すように、ばらつきが小さく、基準帯電量に揃っていることが望ましい。
【0011】
そこで、この発明では、トナー担持体上のトナー層に、各トナー粒子の帯電量を基準帯電量に近づけるための帯電調整部材を当接させることで、その帯電量が基準帯電量よりも大きいトナー粒子の帯電量を低下させて、各トナー粒子の帯電量を基準帯電量に近づけるべく調整を行う。そして、この帯電調整部材として、トナー層と当接してトナー担持体とトナー飛翔制御手段とのギャップを一定に保つ目的で設けられるギャップ規定手段を使用することによって、特別な構成を追加することなく上記機能を実現することができる。
【0012】
また、このように構成することで、例えば湿度等の周囲環境の影響によって、トナー層全体の帯電量が予め設定された所定量に対して不足または過剰となったときであっても、各トナー粒子の帯電量を基準帯電量に近づけて、より安定した画像形成を行うことも可能となる。
【0017】
例えば、前記トナーが正極性に帯電する正帯電トナーであるときには、前記ギャップ規定手段は前記正帯電トナーの仕事関数より小さい仕事関数を有する材料で形成し、また、前記トナーが負極性に帯電する負帯電トナーであるときには、前記ギャップ規定手段は前記負帯電トナーの仕事関数より大きい仕事関数を有する材料で形成すればよい。こうすることによって、トナーの帯電極性が正負いずれであっても、その帯電量が過剰となっているトナーの帯電量を低下させて基準帯電量に近づけることが可能である。
【0018】
さらに、この発明は、上記目的を達成するために、前記ギャップ規定手段が導電性材料で形成されるとともに、前記トナー担持体と前記ギャップ規定手段との間に、前記トナー層を構成するトナーの帯電量を調整するための直流電圧を印加するバイアス電圧印加手段をさらに備え、前記直流電圧を印加された前記ギャップ規定手段が前記トナー層と当接することにより、前記トナー層を構成する各トナー粒子のうち、その帯電量が前記基準帯電量よりも大きいトナー粒子の帯電量を低下させて、前記基準帯電量に近づけることを特徴としている。
【0019】
このように構成された発明では、トナー担持体上のトナー層に、所定の直流電圧を印加したギャップ規定手段を当接させることで、基準帯電量と異なる帯電量のトナー粒子に対してギャップ規定手段との間の電荷移動を促進し、これによって各トナー粒子の帯電量を基準帯電量に近づけることが可能となっている。
【0020】
なお、上記した各発明においては、トナーの帯電極性およびその帯電量のばらつきの状態に応じて、ギャップ規定手段を構成する材料または印加する電圧を適宜選択して使用することによって、基準帯電量と異なる帯電量を有する各トナー粒子の帯電量を高め、もしくは低下させることができるものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1はこの発明にかかる画像形成装置の第1の実施形態を示す図である。また、図2は図1の画像形成装置の電気的構成を示すブロック図である。この画像形成装置では、ホストコンピュータなどの外部装置から画像信号が制御ユニット100のメインコントローラ101に与えられると、このメインコントローラ101からの信号に応じてエンジンコントローラ102が現像器1の各部を制御することで、2つのローラ21、22に掛け渡された中間転写ベルト23にトナーを飛翔し、付着させて画像信号に対応するトナー像を形成する。このように、この実施形態では中間転写ベルト23が受像体として機能している。
【0022】
この現像器1では、ハウジング11内に、現像剤としてのトナーTが貯留されるとともに、現像ローラ12、供給ローラ13および規制ブレード14が収容されている。現像ローラ12は、帯電したトナー(すなわち、画像形成用の帯電粒子)Tを担持し、図1の矢印方向Dに所定の周速度で回転することによって後述する背面電極3に対向する位置(トナー飛翔開始位置)Jに搬送するトナー担持体である。この現像ローラ12は、アルミニウム、鉄等の金属又は合金によって円筒状に形成されており、エンジンコントローラ102に設けられた現像ローラバイアス発生部103から直流電圧が印加されている。
【0023】
供給ローラ13は現像ローラ12の外周面に当接されて、該現像ローラ12とは逆方向に回転し、トナーTを現像ローラ12に供給するとともに、余分なトナーTを該現像ローラ12から落とすものである。この供給ローラ13は、例えば金属芯にウレタンスポンジ等の合成ゴムを巻き付けてなり、現像ローラ12と摩擦接触することによってトナーTを所定極性に帯電させる働きも有する。なお、本実施形態ではトナーTは負に帯電するものとして、以下説明する。
【0024】
規制ブレード14は、現像ローラ12の回転方向Dにおいて上記供給ローラ13よりも下流側で現像ローラ12の外周面に当てられ、現像ローラ12との摩擦によってトナーTを負に帯電させるとともに、現像ローラ12に担持されるトナーTの量を規制する。より具体的には、この規制ブレード14は、その一端をハウジング11に固定した板状金属片141の他端部に弾性部材142を取り付けたものによって構成され、弾性部材142が現像ローラ12の外周面に当接し、トナーTを規制している。
【0025】
この現像ローラ12に対向して背面電極3が配置されている。より詳しくは、背面電極3は、図1に示すように、中間転写ベルト23を挟んで現像ローラ12の反対側に配置されている。そして、エンジンコントローラ102に設けられた背面バイアス発生部104から、現像ローラ12に印加される電圧よりも高い直流電圧が印加されており、現像ローラ12と背面電極3との間に帯電トナーTを背面電極3に向かって移送させるための移送静電界が形成されている。このため、この移送静電界によってトナー飛翔開始位置Jで帯電トナーTが現像ローラ12から背面電極3に向けて飛翔し、受像体として機能する中間転写ベルト23の表面に着弾付着する。
【0026】
また、この実施形態では、中間転写ベルト23への帯電トナーTの飛翔を制御するために、現像ローラ12と背面電極3との間にフレキシブルプリント回路基板(以下、FPCという)4が配置されている。以下、図3および図4を参照しつつFPC4の構成および作用について説明する。
【0027】
図3はフレキシブルプリント回路基板の部分拡大断面および帯電トナーの飛翔モデルを示す図である。また、図4はフレキシブルプリント回路基板に形成された制御電極および偏向電極を示す図である。このFPC4では、現像ローラ12から背面電極3に帯電トナーTを案内するためのトナー通過孔41がポリイミド等の電気絶縁性材料よりなる基体42に穿設されている。なお、図3においては、トナー通過孔41が1つだけ示されているが、この実施形態では、複数のトナー通過孔41が図3紙面の垂直方向に等間隔で一列に設けられており、各トナー通過孔41を介して帯電トナーTが背面電極3側に向けて通過可能となっている。なお、この実施形態ではトナー通過孔41を1列に並べているが、複数列に並べて設けてもよい。また、トナー通過孔41の形状については、この実施形態の如く円形に形成してもよいし、また楕円形あるいは多角形であってもよい。
【0028】
また、基体42の現像ローラ12側において、各トナー通過孔41を取り囲むように、リング状に制御電極43が形成されている。また、各制御電極43からリード線44がトナー通過孔41の配列方向と直交する方向に延びている。なお、制御電極43の形状は円形に限定されるものではなく任意であり、例えば楕円形あるいは多角形であってもよく、また、完全なリングではなく一部が欠けたものであってもよい。
【0029】
また、基体42の背面電極3側において、各トナー通過孔41ごとに、一対の偏向電極45L、45Rが図4に示すように中間転写ベルト23の搬送方向(トナー通過孔列と直交する方向)Yに対して斜めに対向するように設けられるとともに、偏向電極45L、45Rからリード線46L、46Rがそれぞれ延設されている。
【0030】
この基体42には、図3および図4への図示は省略されているものの、高圧ドライバICなどからなる制御バイアス発生部47(図2)、L偏向バイアス発生部48L(図2)およびR偏向バイアス発生部48R(図2)が設けられている。このうち、制御バイアス発生部47は各制御電極43に電気的に接続されており、エンジンコントローラ102のCPU105からの開閉制御信号に応じて適切な電圧が選択的に印加されることによって、上記トナー通過孔41を静電気的に開閉する。つまり、各制御電極43ごとに、帯電トナーTが現像ローラ12から飛び出し、トナー通過孔41を通過して背面電極3に向かって飛翔するように、現像ローラ12と背面電極3との間にトナー通過孔41を通る移送静電界を露出させ、また該露出を制限するものである。
【0031】
また、L偏向バイアス発生部48Lは偏向電極45Lと電気的に接続されるとともに、R偏向バイアス発生部48Rは偏向電極45Rと電気的に接続されており、エンジンコントローラ102からの偏向制御信号に応じて偏向電極45L、45Rのそれぞれに適切な電圧が選択的に印加されることによって、帯電トナーTの飛翔方向を以下の3方向に切り替えている。
【0032】
(1)偏向なし:図3の矢符P1
偏向電極45L、45Rの両者に同一電圧を印加した場合には、帯電トナーTは図3の矢符P1で示すようにトナー通過孔41をまっすぐ通過して中間転写ベルト23の上の当該トナー通過孔41に対応する位置に飛翔する。
【0033】
(2)左偏向:図3の矢符P2
両偏向電極45L、45Rのうち中間転写ベルト23の搬送方向Yを基準としてトナー通過孔41の左側に配置された偏向電極45Lに右側に配置された偏向電極45Rよりも相対的に高い電圧を印加した場合には、負極性に帯電している帯電トナーTは、図3の矢符P2に示すように、両電極45L、45Rの間に生ずる偏向用静電界によって左側に偏向する。
【0034】
(3)右偏向:図3の矢符P3
両偏向電極45L、45Rのうち中間転写ベルト23の搬送方向Yを基準としてトナー通過孔41の右側に配置された偏向電極45Rに左側に配置された偏向電極45Lよりも相対的に高い電圧を印加した場合には、負極性に帯電している帯電トナーTは、図3の矢符P3に示すように、両電極45L、45Rの間に生ずる偏向用静電界によって右側に偏向する。
【0035】
このように、この実施形態では、帯電トナーTの飛翔方向を3方向に切替えながら、その偏向範囲内を含む中間転写ベルト23の着弾位置PIで帯電トナーTを中間転写ベルト23に着弾させている。
【0036】
ただし、上述の如く偏向電極45L、45Rは中間転写ベルト23の搬送方向Yに対して斜め方向に対向配置されているから、上記(1)偏向なし、(2)左偏向及び(3)右偏向という3つの態様によって、中間転写ベルト23が停止しているときは該中間転写ベルト23の搬送方向Yに対して斜めに直線的に並ぶ3つのドットが中間転写ベルト23上に形成される。この場合、中間転写ベルト23がドットを打つ周期(時間)で相隣るドットのずれ量(距離)だけ搬送されるようにその搬送速度を定めることにより、当該3つのドットを中間転写ベルト23の搬送方向Yと直交する方向に直線的に並べることができる。従って、1つのトナー通過孔41で3つのドットを形成することができ、ドットの高密度化を図ることができる。
【0037】
FPC4の基体42では、現像ローラ12側の表面421上と、背面電極3側の表面422上とに、帯電防止用の半導電性層49が形成されるとともに、接地電位が与えられている。これらの半導電性層49は予め設定されている温度(初期設定温度)で最適抵抗値を示し、上記のようにして飛翔する帯電トナーTがFPC4と接触することで発生する摩擦電荷をFPC4から逃がしてFPC4の帯電を効果的に防止するとともに、移送静電界および偏向用電界への影響を抑えることができるように構成されている。すなわち、半導電性層49の温度が初期設定温度あるいは許容温度範囲内に保持される間、良好な印字品質を確保可能となっている。
【0038】
また、現像ローラ12の回転方向Dにおいてトナー飛翔開始位置Jよりも上流側において、上記のように構成されたFPC4と現像ローラ12との間に現像ローラ12の長手方向(図3紙面の垂直方向)の全長にわたって広がったスペーサ5がFPC4のトナー通過孔41よりも回転方向Dの手前側に差し込まれており、スペーサ5の一部が現像ローラ12上に担持されるトナー層TLと当接することで、現像ローラ12とFPC4のトナー通過孔41とのギャップGPが一定値に規定されている。このように、この実施形態では、スペーサ5がギャップ規定手段として機能している。ここで、このスペーサ5は、トナーTの仕事関数より大きな仕事関数を有する材料で形成されているが、その理由については後に詳述する。
【0039】
なお、上記のように構成された画像形成装置では、外部装置から画像信号が制御ユニット100のメインコントローラ101に与えられると、このメインコントローラ101からの信号に応じてエンジンコントローラ102のCPU105がその画像信号に応じた制御信号を制御バイアス発生部47、L偏向バイアス発生部48LおよびR偏向バイアス発生部48Rに与えてトナーTを中間転写ベルト23上に飛翔・付着させて画像信号に対応したトナー像を形成する。そして、そのトナー像については、所定の転写領域TRにおいて、カセット7から取り出された複写紙、転写紙、およびOHP用透明シートなどのシートS上に転写する。また、こうして画像が形成されたシートSは定着ユニット8を経由して図示を省略する排出トレイに搬送される。
【0040】
次に、スペーサ5がトナーTより大きな仕事関数を有する材料で形成されている理由について、図5を参照してさらに詳しく説明する。図5は、トナーTの帯電量分布の一例を示すグラフである。このグラフは、単位重量あたりでみたトナーTの帯電量の分布を示しており、実際のトナーにおけるこのような帯電量の分布は、例えばホソカワミクロン社製、E−SPART2アナライザを用いて測定することが可能である。
【0041】
前述したように、このトナーTは負に帯電する負帯電トナーであるが、トナー規制ブレード14との摩擦接触において帯電し、現像ローラ12上に担持された各トナー粒子の帯電量は同じではなく、図5の曲線(a)に示すように、ある帯電量、すなわち基準帯電量Cを中心値として、その両裾に広がりを有する分布を示している。そして、このトナーTは負帯電トナーであり負に帯電しやすい性質を有しているため、その分布は負方向に大きく広がっている一方、正方向への広がりはこれより小さくその一部が帯電量がゼロまたは正の領域にも達している。つまり、負帯電トナーであっても、その中には帯電していないもしくは正に帯電するものも含まれている。
【0042】
ここで、トナー層TLを構成するこれらのトナーTが現像ローラ12によって搬送され、トナー飛翔開始位置Jに到達したとき、ほとんど帯電していないまたは正に帯電している、すなわち図5に示す範囲Aに含まれるトナーは、トナー飛翔開始位置Jに形成される移送静電界から受ける力が弱いまたは逆向きの力を受け、一方、帯電量が大きい、すなわち範囲Bに含まれるトナー粒子はクーロン力による現像ローラ12への吸着力が強くなるため、いずれの場合も現像ローラ12からトナー通過孔41に向けた飛翔量を減少させる。このため、受像体たる中間転写ベルト23に到達するトナー量が少なくなり、十分な濃度のトナー像を形成することができない。また、偏向電極45L、45Rによる偏向用静電界から受ける力は電荷量に比例するため飛翔したトナーTの偏向量が一定とならず、その結果、中間転写ベルト23上への着弾位置が変化して画像の解像度が低下することになる。
【0043】
このうち、範囲Aに属するトナーはその量が小さく、しかもトナー飛翔開始位置Jにおいて形成される移送静電界から受ける力が弱いので、飛翔する量はあまり多くなく、特に問題となるのは範囲Bに属するトナー粒子である。
【0044】
そこで、この実施形態では、トナー搬送方向Dにおいてトナー飛翔開始位置Jの上流側に設けたスペーサ5を、トナーTより大きな仕事関数を有する材料にて形成している。一般に、仕事関数の異なる物質どうしの接触においては、仕事関数の小さな物質から大きな物質への電子移動が起こりやすい。つまり、上流側から搬送されてきたトナーTがスペーサ5と接触した際には、トナーT側からスペーサ5側への電子移動が起こりやすい。特に、帯電量が過剰となっている範囲BのトナーTではこの傾向が強いため、これらのトナーTに蓄積された電子はスペーサ5側へ移動してその帯電量が低下する。その結果、スペーサ5の下流側においては、図5の曲線(b)に示すように、帯電量の大きいトナー粒子の比率が低下する一方、基準帯電量Cに近い帯電量を有するトナー粒子の比率が増加して、帯電量のばらつきは小さくなる。
【0045】
なお、このような条件を満たす材料として、例えば、仕事関数が5.38eVであるトナーに対して、ポリアミドにカーボンを分散コートしたもの(仕事関数5.52eV)やウレタンにカーボンを分散コートしたもの(仕事関数:5.64eV)などを用いることができる。
【0046】
このように、この実施形態では、スペーサ5をトナーTより大きな仕事関数を持つ材料で形成しており、このスペーサ5をトナー搬送方向Dにおいてトナー飛翔開始位置Jよりも上流側でトナー層TLと当接させている。そのため、基準帯電量Cより大きな帯電量を持つトナーTがスペーサ5との接触によって電子を放出し、その帯電量は基準帯電量Cに近づくこととなる。こうしてトナー飛翔開始位置JにおけるトナーTの帯電量分布が狭くなることによってトナー飛翔に対する制御性が向上するため、画像の濃淡に対する再現性や解像度が向上し、より高品質な画像を得ることができる。
【0047】
また、スペーサ5が上記した帯電調整機能とともに、ギャップを一定に保持するギャップ管理機能をも有しているため、安定して画像形成を行うことができ、しかもそのための特別の構成を必要としないという優れた特徴を有している。
【0048】
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記した実施形態では、スペーサ5の材料として、ポリアミドやウレタンにカーボンを分散コートしたものを例示したが、これに限定されるものではなく、「課題を解決するための手段」の項で詳述したように、使用するトナーの帯電極性や帯電量の大きさおよびその分布傾向など、トナーの特性に応じた材料を適宜選択して使用すればよい。
【0049】
また、上記実施形態では、スペーサ5の材料をトナーTの特性に応じて選択・使用することでトナーTの帯電量を調整しているが、これ以外にも、例えば、スペーサ5を銅、アルミニウム、ステンレスなどの導体材料にて形成し、スペーサ5と現像ローラ12との間に直流電源(本発明の「バイアス電圧印加手段」に相当)をさらに設けて、この直流電源からスペーサ5に帯電量調整のための直流電圧を印加する構成としてもよい。このとき、トナーTからスペーサ5へ、またはスペーサ5からトナーTへの電子移動を促進するような直流電圧を印加することによって、トナーTの電荷量を増加させまたは低下させることが可能である。そして、このようにした場合には、この直流電圧の極性および大きさを適宜選択することによって、正負いずれの帯電極性を有するトナーに対してもその帯電量を基準帯電量に近づけるよう調整することが可能となる。
【0050】
また、例えば、上記実施形態では、トナー像を中間転写ベルト23などの転写媒体に形成した後、その転写媒体上のトナー像をシートSに転写する中間転写方式の画像形成装置に本発明を適用しているが、現像器1から飛翔させた帯電トナーTを直接シートSに着弾させて画像を形成する画像形成装置に対して本発明を適用してもよい。
【0051】
また、上記実施形態では、半導電性層49を設けてFPC4の帯電防止を図っている画像形成装置に対して本発明を適用しているが、本発明の適用対象はこれに限定されるものではなく、帯電防止用半導電性層を設けていない画像形成装置に対しても本発明を適用することができる。
【0052】
また、上記実施形態では、偏向電極45L、45Rによって帯電トナーTの飛翔方向を3方向P1、P2、P3に切替可能な画像形成装置に対して本発明を適用しているが、本発明の適用対象はこれに限定されるものではなく、帯電トナーTの飛翔方向が固定された画像形成装置に対しても本発明を適用することができる。
【0053】
さらに、上記実施形態では、1つの現像器1で画像を形成する、いわゆる単色印字を実行する画像形成装置に本発明を適用しているが、例えばフルカラーの画像を形成する場合には、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの4種類のトナーについて同様の現像器1を中間転写ベルト23やシートSの搬送方向Yに一列に並ぶように設けた、いわゆるタンデム方式のカラー画像形成装置に対しても本発明を適用することができる。
【0054】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、トナー担持体上に形成されたトナー層と、帯電調整部材を兼ねたギャップ規定手段とをトナー搬送方向におけるトナー飛翔開始位置の上流側で接触させて、トナー層を構成するトナーのうちその帯電量が所定の基準帯電量よりも大きなトナーの帯電量を低下させることで各トナー粒子の帯電量を基準帯電量に近づけるよう調整している。
【0055】
そして、このような帯電調整は、トナーの帯電極性およびその帯電量分布に応じて、ギャップ規定手段の材質を選択したり、ギャップ規定手段にバイアス電圧を印加するなどの方法によって実現することが可能である。
【0056】
こうしてトナーの帯電量を調整してそのばらつきを抑えつつ、ギャップを一定に保持することによって、良好な画質で、しかも安定してトナー像を形成することが可能となっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる画像形成装置の一実施形態を示す図である。
【図2】図1の画像形成装置の電気的構成を示す図である。
【図3】図1の画像形成装置において用いられているフレキシブルプリント回路基板の部分拡大断面および帯電トナーの飛翔モデルを示す図である。
【図4】フレキシブルプリント回路基板に形成された制御電極および偏向電極を示す図である。
【図5】トナーの帯電量分布の一例を示すグラフである。
【符号の説明】
3…背面電極
4…FPC
5…スペーサ(ギャップ規定手段)
12…現像ローラ(トナー担持体)
23…中間転写ベルト(受像体)
41…トナー通過孔
D…(現像ローラ12の)回転方向
J…トナー飛翔開始位置
T…トナー
TL…トナー層

Claims (4)

  1. 基準帯電量を有するトナーを担持させながらトナー担持体を所定の移動方向に移動することによって該トナーを背面電極と対向するトナー飛翔開始位置に搬送するとともに、前記トナー担持体と前記背面電極との間に配置されたトナー飛翔制御手段で前記トナー担持体から前記背面電極へのトナー飛翔を制御することによって前記背面電極と前記トナー飛翔制御手段との間に搬送される受像体にトナーを着弾させてトナー像を形成する画像形成装置において、
    前記トナー飛翔開始位置に対して前記移動方向の上流側に配置され、前記トナー担持体上に担持されるトナー層と当接して前記トナー担持体と前記トナー飛翔制御手段とのギャップを規定するギャップ規定手段をさらに備え、しかも、
    前記ギャップ規定手段は、前記トナー層と当接することによって、前記トナー層を構成する各トナー粒子のうちその帯電量が前記基準帯電量よりも大きいトナー粒子の帯電量を低下させて前記基準帯電量に近づけるべく調整する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記トナーが正極性に帯電する正帯電トナーであり、前記ギャップ規定手段は前記正帯電トナーの仕事関数より小さい仕事関数を有する材料で形成されている請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記トナーが負極性に帯電する負帯電トナーであり、前記ギャップ規定手段は前記負帯電トナーの仕事関数より大きい仕事関数を有する材料で形成されている請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記ギャップ規定手段が導電性材料で形成されるとともに、前記トナー担持体と前記ギャップ規定手段との間に、前記トナー層を構成するトナーの帯電量を調整するための直流電圧を印加するバイアス電圧印加手段をさらに備え、
    前記直流電圧を印加された前記ギャップ規定手段が前記トナー層と当接することにより、前記トナー層を構成する各トナー粒子のうち、その帯電量が前記基準帯電量よりも大きいトナー粒子の帯電量を低下させて、前記基準帯電量に近づける請求項1に記載の画像形成装置。
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