JP2003072130A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

Info

Publication number
JP2003072130A
JP2003072130A JP2001267207A JP2001267207A JP2003072130A JP 2003072130 A JP2003072130 A JP 2003072130A JP 2001267207 A JP2001267207 A JP 2001267207A JP 2001267207 A JP2001267207 A JP 2001267207A JP 2003072130 A JP2003072130 A JP 2003072130A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
image
spacer
flying
work function
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001267207A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsunori Kitazawa
淳憲 北澤
Kiyoteru Katsuki
清輝 香月
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2001267207A priority Critical patent/JP2003072130A/ja
Priority to US10/225,483 priority patent/US6817701B2/en
Priority to EP02019033A priority patent/EP1296203A1/en
Publication of JP2003072130A publication Critical patent/JP2003072130A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Printers Or Recording Devices Using Electromagnetic And Radiation Means (AREA)
  • Electrophotography Using Other Than Carlson'S Method (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 トナー担持体上のトナー層にギャップ規定手
段を当接させることで、トナー担持体とトナー飛翔制御
手段とのギャップを規定する画像形成装置において、良
好な画質でトナー像を安定して形成する。 【解決手段】 スペーサ5は、トナー層TLを構成する
トナーの仕事関数と略同一の仕事関数を有する材料で構
成されている。このため、スペーサ5がトナー層TLと
接触した際にも両者の間での電荷移動は少なく、しか
も、トナー層TLの表面電位は現像ローラ12の軸方向
Xにほぼ均一となっている。このようにスペーサ5によ
るトナー層TLの表面電位の乱れを発生させることな
く、トナーをトナー飛翔開始位置Jまで搬送することが
でき、トナー像を良好な画質で中間転写ベルト23上に
形成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、複写機、ファク
シミリ、プリンタ等の画像形成装置、特にトナー担持体
から背面電極へのトナー飛翔を制御することによって複
写紙、転写紙、コピー用紙、記録紙、転写媒体などの受
像体にトナーを付着させて画像形成を行う画像形成装置
に関するものである。 【0002】 【従来の技術】トナーを用いた画像形成方法としては、
従来よりジャンピング方式のものや、プロジェクション
方式のものが最も広く用いられている。この種の画像形
成方法は、感光体上に画像に対応する静電潜像を形成
し、画像形成剤としてのトナーを現像ローラ等のトナー
担持体から感光体上の静電潜像に付着させてトナー像を
得た後、そのトナー像を複写紙、転写紙、コピー用紙、
記録紙などに転写するものである。しかしながら、これ
らの画像形成方法では、感光体表面に静電潜像を形成す
る工程(感光プロセス)を必要としており、装置構成が
複雑であり、かつ装置コストおよびランニングコストが
高いという問題を含んでいる。そこで、近年、米国特許
第3,689,935号、同第5,036,341号や
特表2001−505146号公報に記載されたよう
に、電界の作用によりトナーを複写紙、記録紙や中間転
写ベルトなどの受像体上に飛翔させ、画像を形成するい
わゆる「トナージェット(登録商標)」方式の画像形成
装置が注目されてきている。 【0003】この画像形成装置では、トナーを担持しな
がら所定の移動方向に搬送する現像ローラなどのトナー
担持体が設けられるとともに、そのトナー担持体の表面
に当接するようにトナー規制ブレードが設けられてい
る。このため、トナー担持体上のトナーはトナー規制ブ
レードによって摩擦帯電されるとともに、所定厚みに規
制された後、背面電極と対向するトナー飛翔開始位置ま
で搬送される。 【0004】また、この画像形成装置には、トナー担持
体と背面電極との間に、帯電トナーが通過するための複
数のトナー通過孔を有するフレキシブルプリント回路基
板(Flexible Printed Circuit)が配置されるととも
に、さらにフレキシブルプリント回路基板と背面電極と
の間に記録紙や転写媒体などの受像体が配置されてい
る。そして、トナー担持体と背面電極との間に電位差が
印加されて帯電トナーをトナー担持体から背面電極に向
かって飛翔させる移送静電界が形成されている。また、
フレキシブルプリント回路基板では、各トナー通過孔の
周囲に制御電極が配置されており、画像信号に応じて各
制御電極に与える電圧を制御することによって各トナー
通過孔を静電気的に開閉し、上記画像信号に対応して帯
電トナーをトナー担持体からトナー通過孔を介して背面
電極に飛翔させ、受像体に付着させる。こうすることで
画像信号に対応するトナー像が受像体上に形成される。 【0005】この種の画像形成装置では、安定してトナ
ー像を形成するために、トナー担持体とフレキシブルプ
リント回路基板とのギャップを一定に保つ必要がある。
そこで、例えば特許第3045295号の特許掲載公報
や特開2000−211180号公報などに記載されて
いるように、トナー飛翔開始位置に対して移動方向の上
流側にスペーサ(ギャップ規定手段)を配置することで
上記ギャップを一定に保つギャップ管理技術が提案され
ている。すなわち、このスペーサはトナー規定ブレード
とトナー飛翔開始位置との間でトナー担持体上に担持さ
れるトナー層と当接するように配置されており、これに
よってトナー担持体とトナー飛翔制御手段とのギャップ
を規定している。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
に構成された画像形成装置では、トナー規制ブレードに
よって規制されたトナー層はトナー飛翔開始位置に搬送
されるまでに必ずスペーサと当接することとなり、トナ
ー像の画質を向上させるためには、この当接がトナー像
に与える影響を考慮する必要がある。しかしながら、ス
ペーサによるギャップ管理を行っている従来装置におい
ては、スペーサのトナー層への当接による影響が全く考
慮されておらず、画質向上を図る上で改良の余地が大き
く残されていた。 【0007】この発明は上記課題に鑑みなされたもので
あり、トナー担持体上のトナー層にギャップ規定手段を
当接させることで、トナー担持体とトナー飛翔制御手段
とのギャップを規定する画像形成装置において、良好な
画質でトナー像を安定して形成することを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】この発明は、上記目的を
達成するため、背面電極と、トナーを担持しながら、所
定の移動方向に移動して前記背面電極と対向するトナー
飛翔開始位置に該トナーを搬送するトナー担持体と、前
記背面電極と前記トナー担持体との間に配置され、前記
トナー担持体の前記トナー飛翔開始位置から前記背面電
極へのトナー飛翔を制御することによって前記背面電極
との間を搬送されてくる受像体にトナーを着弾させてト
ナー像を形成するトナー飛翔制御手段と、前記トナー飛
翔開始位置に対して前記移動方向の上流側に配置され、
前記トナー担持体上に担持されるトナー層と当接して前
記トナー担持体と前記トナー飛翔制御手段とのギャップ
を規定するギャップ規定手段とを備え、前記ギャップ規
定手段を、前記トナーの仕事関数と略同一の仕事関数を
有する材料で形成している。 【0009】従来よりギャップ規定手段をトナー担持体
上に担持されるトナー層と当接させることでトナー担持
体とトナー飛翔制御手段とのギャップを規定する技術が
提案されているが、このギャップ管理技術を採用した画
像形成装置においては、トナー層を構成するトナーはギ
ャップ規定手段と接触しながらトナー飛翔開始位置に搬
送されるため、トナーの仕事関数と、ギャップ規定手段
の仕事関数とが大きく相違していると、トナー層がギャ
ップ規定手段との摩擦接触によってトナーとギャップ規
定手段との間での電荷移動が生じてギャップ規定手段に
当接する前と当接した後とでトナーの帯電状態が変化し
てしまうことがある。このようにトナー飛翔開始位置に
搬送されてくる直前でトナーの帯電状態が変化してしま
うと、それに伴ってトナーの飛翔性も変化し、その結
果、トナー像の品質劣化を招くことがある。 【0010】これに対し、本発明では、ギャップ規定手
段がトナーの仕事関数と略同一の仕事関数を有する材料
で形成されているため、トナー層がギャップ規定手段と
当接したとしても、ギャップ規定手段とトナーとの間で
の電荷移動は少なく、ギャップ規定手段との当接後の帯
電状態は当接前の帯電状態とほぼ同一となり、良好な画
質でトナー像を安定して形成することが可能となる。 【0011】 【発明の実施の形態】図1はこの発明にかかる画像形成
装置の一実施形態を示す図である。また、図2は図1の
画像形成装置の電気的構成を示すブロック図である。こ
の画像形成装置では、ホストコンピュータなどの外部装
置から画像信号が制御ユニット100のメインコントロ
ーラ101に与えられると、このメインコントローラ1
01からの信号に応じてエンジンコントローラ102が
現像器1の各部を制御することで、2つのローラ21、
22に掛け渡された中間転写ベルト23にトナーを飛翔
し、付着させて画像信号に対応するトナー像を形成す
る。このように、この実施形態では中間転写ベルト23
が受像体として機能している。 【0012】この現像器1では、ハウジング11内に、
現像剤としてのトナーTが貯留されるとともに、現像ロ
ーラ12、供給ローラ13および規制ブレード14が収
容されている。現像ローラ12は、帯電したトナー(す
なわち、画像形成用の帯電粒子)Tを担持し、同図の矢
印方向Dに所定の周速度で回転することによって後述す
る背面電極3に対向する位置(トナー飛翔開始位置)J
に搬送するトナー担持体である。この現像ローラ12
は、アルミニウム、鉄等の金属又は合金によって円筒状
に形成されており、エンジンコントローラ102に設け
られた現像ローラバイアス発生部103から直流電圧が
印加されている。 【0013】供給ローラ13は現像ローラ12の外周面
に当接されて、該現像ローラ12とは逆方向に回転し、
トナーTを現像ローラ12に供給するとともに、余分な
トナーTを該現像ローラ12から落とすものである。こ
の供給ローラ13は、例えば金属芯にウレタンスポンジ
等の合成ゴムを巻き付けてなり、現像ローラ12と摩擦
接触することによってトナーTを所定極性に帯電させる
働きも有する。なお、本実施形態ではトナーTは負に帯
電するものとして、以下説明する。 【0014】規制ブレード14は、現像ローラ12の回
転方向Dにおいて上記供給ローラ13よりも下流側で現
像ローラ12の外周面に当てられ、現像ローラ12との
摩擦によってトナーTを負に帯電させるとともに、現像
ローラ12に担持されるトナーTの量を規制する。より
具体的には、この規制ブレード14は、その一端をハウ
ジング11に固定した板状金属片141の他端部に弾性
部材142を取り付けたものによって構成され、弾性部
材142が現像ローラ12の外周面に当接し、トナーT
を規制している。 【0015】この現像ローラ12に対向して背面電極3
が配置されている。より詳しくは、背面電極3は、図1
に示すように、中間転写ベルト23を挟んで現像ローラ
12の反対側に配置されている。そして、エンジンコン
トローラ102に設けられた背面バイアス発生部104
から、現像ローラ12に印加される電圧よりも高い直流
電圧が印加されており、現像ローラ12と背面電極3と
の間に帯電トナーTを背面電極3に向かって移送させる
ための移送静電界が形成されている。このため、この移
送静電界によってトナー飛翔開始位置Jで帯電トナーT
が現像ローラ12から背面電極3に向けて飛翔し、受像
体として機能する中間転写ベルト23の表面に着弾付着
する。 【0016】また、この実施形態では、中間転写ベルト
23への帯電トナーTの飛翔を制御するために、現像ロ
ーラ12と背面電極3との間にフレキシブルプリント回
路基板(以下、FPCという)4が配置されている。以
下、図3および図4を参照しつつFPC4の構成および
作用について説明する。 【0017】図3はフレキシブルプリント回路基板の部
分拡大断面および帯電トナーの飛翔モデルを示す図であ
る。また、図4はフレキシブルプリント回路基板に形成
された制御電極および偏向電極を示す図である。このF
PC4では、現像ローラ12から背面電極3に帯電トナ
ーTを案内するためのトナー通過孔41がポリイミド等
の電気絶縁性材料よりなる基体42に穿設されている。
なお、図3においては、トナー通過孔41が1つだけ示
されているが、この実施形態では、複数のトナー通過孔
41が図3紙面の垂直方向Xに等間隔で一列に設けられ
ており、各トナー通過孔41を介して帯電トナーTが背
面電極3側に向けて通過可能となっている。なお、この
実施形態ではトナー通過孔41を1列に並べているが、
複数列に並べて設けてもよい。また、トナー通過孔41
の形状については、この実施形態の如く円形に形成して
もよいし、また楕円形あるいは多角形であってもよい。 【0018】また、基体42の現像ローラ12側におい
て、各トナー通過孔41を取り囲むように、リング状に
制御電極43が形成されている。また、各制御電極43
からリード線44がトナー通過孔41の配列方向と直交
する方向に延びている。なお、制御電極43の形状は円
形に限定されるものではなく任意であり、例えば楕円形
あるいは多角形であってもよく、また、完全なリングで
はなく一部が欠けたものであってもよい。 【0019】また、基体42の背面電極3側において、
各トナー通過孔41ごとに、一対の偏向電極45L,4
5Rが図4に示すように中間転写ベルト23の搬送方向
(トナー通過孔列と直交する方向)Yに対して斜めに対
向するように設けられるとともに、偏向電極45L,4
5Rからリード線46L,46Rがそれぞれ延設されて
いる。 【0020】この基体42には、図3および図4への図
示は省略されているものの、高圧ドライバICなどから
なる制御バイアス発生部47(図2)、L偏向バイアス
発生部48L(図2)およびR偏向バイアス発生部48
R(図2)が設けられている。このうち、制御バイアス
発生部47は各制御電極43に電気的に接続されてお
り、エンジンコントローラ102のCPU105からの
開閉制御信号に応じて適切な電圧が選択的に印加される
ことによって、上記トナー通過孔41を静電気的に開閉
する。つまり、各制御電極43ごとに、帯電トナーTが
現像ローラ12から飛び出し、トナー通過孔41を通過
して背面電極3に向かって飛翔するように、現像ローラ
12と背面電極3との間にトナー通過孔41を通る移送
静電界を露出させ、また該露出を制限するものである。 【0021】また、L偏向バイアス発生部48Lは偏向
電極45Lと電気的に接続されるとともに、R偏向バイ
アス発生部48Rは偏向電極45Rと電気的に接続され
ており、エンジンコントローラ102からの偏向制御信
号に応じて偏向電極45L,45Rのそれぞれに適切な
電圧が選択的に印加されることによって、帯電トナーT
の飛翔方向を以下の3方向に切り替えている。 【0022】(1)偏向なし:図3の矢符P1 偏向電極45L,45Rの両者に同一電圧を印加した場
合には、帯電トナーTは図3の矢符P1で示すようにト
ナー通過孔41をまっすぐ通過して中間転写ベルト23
の上の当該トナー通過孔41に対応する位置に飛翔す
る。 【0023】(2)左偏向:図3の矢符P2 両偏向電極45L,45Rのうち中間転写ベルト23の
搬送方向Yを基準としてトナー通過孔41の左側に配置
された偏向電極45Lに右側に配置された偏向電極45
Rよりも相対的に高い電圧を印加した場合には、負極性
に帯電している帯電トナーTは、図3の矢符P2に示す
ように、両電極45L,45Rの間に生ずる偏向用静電
界によって左側に偏向する。 【0024】(3)右偏向:図3の矢符P3 両偏向電極45L,45Rのうち中間転写ベルト23の
搬送方向Yを基準としてトナー通過孔41の右側に配置
された偏向電極45Rに左側に配置された偏向電極45
Lよりも相対的に高い電圧を印加した場合には、負極性
に帯電している帯電トナーTは、図3の矢符P3に示す
ように、両電極45L,45Rの間に生ずる偏向用静電
界によって右側に偏向する。 【0025】このように、この実施形態では、帯電トナ
ーTの飛翔方向を3方向に切替えながら、その偏向範囲
内を含む中間転写ベルト23の着弾位置PIで帯電トナ
ーTを中間転写ベルト23に着弾させている。 【0026】ただし、上述の如く偏向電極45L,45
Rは中間転写ベルト23の搬送方向Yに対して斜め方向
に対向配置されているから、上記(1)偏向なし、(2)左偏
向及び(3)右偏向という3つの態様によって、中間転写
ベルト23が停止しているときは該中間転写ベルト23
の搬送方向Yに対して斜めに直線的に並ぶ3つのドット
が中間転写ベルト23上に形成される。この場合、中間
転写ベルト23がドットを打つ周期(時間)で相隣るド
ットのずれ量(距離)だけ搬送されるようにその搬送速
度を定めることにより、当該3つのドットを中間転写ベ
ルト23の搬送方向Yと直交する方向に直線的に並べる
ことができる。従って、1つのトナー通過孔41で3つ
のドットを形成することができ、ドットの高密度化を図
ることができる。 【0027】FPC4の基体42では、現像ローラ12
側の表面421上と、背面電極3側の表面422上と
に、帯電防止用の半導電性層49が形成されるととも
に、接地電位が与えられている。これらの半導電性層4
9は予め設定されている温度(初期設定温度)で最適抵
抗値を示し、上記のようにして飛翔する帯電トナーTが
FPC4と接触することで発生する摩擦電荷をFPC4
から逃がしてFPC4の帯電を効果的に防止するととも
に、移送静電界および偏向用電界への影響を抑えること
ができるように構成されている。すなわち、半導電性層
49の温度が初期設定温度あるいは許容温度範囲内に保
持される間、良好な印字品質を確保可能となっている。 【0028】また、現像ローラ12の回転方向Dにおい
てトナー飛翔開始位置Jよりも上流側において、上記の
ように構成されたFPC4と現像ローラ12との間に現
像ローラ12の長手方向(図3紙面の垂直方向)Xの全
長にわたって広がったスペーサ5がFPC4のトナー通
過孔41よりも回転方向Dの手前側に差し込まれてお
り、スペーサ5の一部が現像ローラ12上に担持される
トナー層TLと当接することで、現像ローラ12とFP
C4のトナー通過孔41とのギャップGPが一定値に規
定されている。このように、この実施形態では、スペー
サ5がギャップ規定手段として機能しており、この実施
形態ではトナーTの仕事関数と略同一の仕事関数を有す
る材料で構成されている。なお、スペーサ5をこのよう
に構成した理由については後で詳述する。 【0029】上記のように構成された画像形成装置で
は、外部装置から画像信号が制御ユニット100のメイ
ンコントローラ101に与えられると、このメインコン
トローラ101からの信号に応じてエンジンコントロー
ラ102のCPU105がその画像信号に応じた制御信
号を制御バイアス発生部47、L偏向バイアス発生部4
8LおよびR偏向バイアス発生部48Rに与えてトナー
Tを中間転写ベルト23上に飛翔・付着させて画像信号
に対応したトナー像を形成する。そして、そのトナー像
については、所定の転写領域TRにおいて、カセット7
から取り出された複写紙、転写紙、およびOHP用透明
シートなどのシートS上に転写する。また、こうして画
像が形成されたシートSは定着ユニット8を経由して図
示を省略する排出トレイに搬送される。 【0030】次に、上記したようにスペーサ5をトナー
Tの仕事関数と略同一の仕事関数を有する材料で構成し
た理由について説明する。すでに「従来の技術」の項で
述べたように、トナージェット方式の画像形成装置にお
いて安定してトナー像を形成するためには、現像ローラ
12とFPC4のトナー通過孔41とのギャップGPを
一定値に保つことが重要であり、本実施形態において
も、トナー飛翔開始位置Jに対し、現像ローラ12の回
転方向Dの上流側にスペーサ5を配置し、その一部を現
像ローラ12上に担持されるトナー層TLと当接させて
ギャップGPを一定値に保持している。 【0031】このようにスペーサ5がトナー層TLを当
接する場合において、スペーサ5を構成する材質がトナ
ー層TLの表面電位に与える影響を実験したところ、図
5および図6に示すような結果が得られた。ここでは、
図5および図6に示すいずれの実験においてもスペーサ
5としてステンレス鋼鈑(仕事関数:5.43eV)を
用いる一方、トナーについては各実験で相互に異なるも
のを用いている。すなわち、図5に示す実験ではトナー
T1(仕事関数:5.62eV)を使用しており、この
トナーT1からなるトナー層TLがスペーサ5を通過す
る前後における表面電位を現像ローラ12の軸方向Xに
プロットしたのが図5に示す実験結果である。また、図
6に示す実験では、トナーT1と異なるトナーT2(仕事
関数:5.38)を使用しており、このトナーT2から
なるトナー層TLがスペーサ5を通過する前後における
表面電位を現像ローラ12の軸方向Xにプロットしたの
が図6に示す実験結果である。なお、この実験では、ト
ナー層TLの表面電位をトレック・ジャパン株式会社製
の表面電位計(型番:MODEL344)で測定してい
る。 【0032】図5に示す実験結果から明らかなように、
スペーサ5の仕事関数と、トナーT1の仕事関数との差
Δは0.19と比較的大きく、スペーサ5がトナーT1
よりなるトナー層TLと接触した際に両者の間での電荷
移動が生じてトナー層TLの表面電位はスペーサ5を通
過する前後で大きく変化している。このようにトナー飛
翔開始位置Jに搬送されてくる直前でトナーT1の帯電
状態が変化し、それに伴ってトナーの飛翔性も変化して
しまい、トナー像の品質劣化を招く。しかも、スペーサ
5を通過する前における表面電位を示す波形WF1と、
スペーサ5を通過する後における表面電位を示す波形W
F2との対比からわかるように、スペーサ5との当接に
よってトナー層TLの表面電位が単に変化するだけでな
く、その表面電位の変化量は現像ローラ12の軸方向X
において大きく異なっており、スペーサ5と当接する前
においては、トナー層TLの表面電位は現像ローラ12
の軸方向Xにほぼ均一となっていた(波形WF1)の
に、スペーサ5を通過した後では軸方向Xに大きく乱れ
ている(波形WF2)。したがって、このように軸方向
Xにおける表面電位の乱れを生じたままトナーT1を飛
翔させると、その乱れが中間転写ベルト23上のトナー
像に画質劣化としてそのまま反映されてしまい、中間転
写ベルト23に形成されたトナー像を目視したところ、
該トナー像の画質は劣悪なものとなっていた。 【0033】これに対し、図6に示す実験結果から明ら
かなように、スペーサ5の仕事関数と略同一の仕事関数
を有するトナーT2(仕事関数:5.38eV)でトナ
ー層TLが形成されている場合(両者の仕事関数の差Δ
は0.05である)、スペーサ5がトナーT2よりなる
トナー層TLと接触した際にも両者の間での電荷移動は
少なく、事実、図6中の2つの波形WF1,WF2、つま
りスペーサ5を通過する前における表面電位を示す波形
WF1と、スペーサ5を通過する後における表面電位を
示す波形WF2との対比からわかるように、表面電位の
変化はほとんどない。しかも、トナー層TLの表面電位
は現像ローラ12の軸方向Xにほぼ均一となっている。
したがって、スペーサ5によるトナー層TLの表面電位
の乱れを発生させることなく、トナーT2をトナー飛翔
開始位置Jまで搬送することができ、中間転写ベルト2
3に形成されたトナー像を目視したところ、該トナー像
の画質は良好なものとなっていた。 【0034】このようにスペーサ5の仕事関数と、トナ
ー層TLを構成するトナーの仕事関数とが略同一となる
ように設定することで、スペーサ5によるトナー層TL
の表面電位の乱れを抑えたまま、トナーTをトナー飛翔
開始位置Jまで搬送することができ、その結果、トナー
Tの飛翔性を良好に保つことができ、良好な画質でトナ
ー像を安定して形成することができる。 【0035】ここで、上記実験では、トナーT1(仕事
関数:5.62eV)に対してステンレス鋼鈑よりなる
スペーサ5を用いたために、良好なトナー像を形成する
ことができなかったが、ステンレス鋼鈑の代わりに、例
えばポリアミドにカーボンを分散コートしたもの(仕事
関数:5.52eV)やウレタンにカーボンを分散コー
トしたもの(仕事関数:5.64eV)でスペーサ5を
形成した場合、スペーサ5の仕事関数と、トナー層TL
を構成するトナーの仕事関数との差Δはそれぞれ0.1
0、0.02となり、両者は略同一となり、良好なトナ
ー像を形成することができる。要は、トナージェット方
式の画像形成装置では、スペーサ5の仕事関数と、トナ
ー層TLを構成するトナーの仕事関数とが略同一となる
ようにトナーおよびスペーサ5を選定することで良好な
画像形成が可能となる。 【0036】なお、本発明は上記した実施形態に限定さ
れるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて
上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能であ
る。例えば、上記実施形態では、トナー像を中間転写ベ
ルト23などの転写媒体に形成した後、その転写媒体上
のトナー像をシートSに転写する中間転写方式の画像形
成装置に本発明を適用しているが、現像器1から飛翔さ
せた帯電トナーTを直接シートSに着弾させて画像を形
成する画像形成装置に対して本発明を適用してもよい。 【0037】また、上記実施形態では、半導電性層49
を設けてFPC4の帯電防止を図っている画像形成装置
に対して本発明を適用しているが、本発明の適用対象は
これに限定されるものではなく、帯電防止用半導電性層
を設けていない画像形成装置に対しても本発明を適用す
ることができる。 【0038】また、上記実施形態では、偏向電極45
L,45Rによって帯電トナーTの飛翔方向を3方向P
1,P2,P3に切替可能な画像形成装置に対して本発明
を適用しているが、本発明の適用対象はこれに限定され
るものではなく、帯電トナーTの飛翔方向が固定された
画像形成装置に対しても本発明を適用することができ
る。 【0039】また、上記実施形態では、現像ローラ12
に対して現像ローラバイアス発生部103から所定の直
流電圧を印加しているが、接地したり、交流電圧を印加
するように構成してもよい。 【0040】さらに、上記実施形態では、1つの現像器
1で画像を形成する、いわゆる単色印字を実行する画像
形成装置に本発明を適用しているが、例えばフルカラー
の画像を形成する場合には、イエロー、マゼンタ、シア
ン及びブラックの4種類のトナーについて同様の現像器
1を中間転写ベルト23やシートSの搬送方向Yに一列
に並ぶように設けた、いわゆるタンデム方式のカラー画
像形成装置に対しても本発明を適用することができる。 【0041】 【発明の効果】以上のように、この発明によれば、ギャ
ップ規定手段をトナーの仕事関数と略同一の仕事関数を
有する材料で形成しているので、トナー層を構成するト
ナーがギャップ規定手段と当接しながら、トナー飛翔開
始位置に搬送される際に、ギャップ規定手段とトナーと
の間で電荷が移動するのを抑制してギャップ規定手段と
の当接前後におけるトナーの帯電状態の変化を抑えるこ
とができ、その結果、良好な画質でトナー像を安定して
形成することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】この発明にかかる画像形成装置の一実施形態を
示す図である。 【図2】図1の画像形成装置の電気的構成を示すブロッ
ク図である。 【図3】図1の画像形成装置において用いられているフ
レキシブルプリント回路基板の部分拡大断面および帯電
トナーの飛翔モデルを示す図である。 【図4】フレキシブルプリント回路基板に形成された制
御電極および偏向電極を示す図である。 【図5】スペーサの仕事関数と、トナー層を構成するト
ナーの仕事関数とが比較的大きく相違している場合の、
スペーサの通過前後におけるトナー層の表面電位を示す
グラフである。 【図6】スペーサの仕事関数と、トナー層を構成するト
ナーの仕事関数とが略同一である場合の、スペーサの通
過前後におけるトナー層の表面電位を示すグラフであ
る。 【符号の説明】 3…背面電極 4…FPC 5…スペーサ(ギャップ規定手段) 12…現像ローラ(トナー担持体) 23…中間転写ベルト(受像体) 41…トナー通過孔 42…基体 D…(現像ローラ12の)回転方向 GP…ギャップ J…トナー飛翔開始位置 T…トナー TL…トナー層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C162 AE08 AE09 AE25 AE31 AE47 AE55 AE69 AE73 AE89 AG03 AH02 AJ09 AJ15 AJ16 CA03 CA12 CA24 2H029 DB00

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 背面電極と、 トナーを担持しながら、所定の移動方向に移動して前記
    背面電極と対向するトナー飛翔開始位置に該トナーを搬
    送するトナー担持体と、 前記背面電極と前記トナー担持体との間に配置され、前
    記トナー担持体の前記トナー飛翔開始位置から前記背面
    電極へのトナー飛翔を制御することによって前記背面電
    極との間を搬送されてくる受像体にトナーを着弾させて
    トナー像を形成するトナー飛翔制御手段と、 前記トナー飛翔開始位置に対して前記移動方向の上流側
    に配置され、前記トナー担持体上に担持されるトナー層
    と当接して前記トナー担持体と前記トナー飛翔制御手段
    とのギャップを規定するギャップ規定手段とを備え、 前記ギャップ規定手段は、前記トナーの仕事関数と略同
    一の仕事関数を有する材料で形成されていることを特徴
    とする画像形成装置。
JP2001267207A 2001-08-28 2001-09-04 画像形成装置 Withdrawn JP2003072130A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001267207A JP2003072130A (ja) 2001-09-04 2001-09-04 画像形成装置
US10/225,483 US6817701B2 (en) 2001-08-28 2002-08-22 Image forming apparatus
EP02019033A EP1296203A1 (en) 2001-08-28 2002-08-27 Image forming apparatus comprising a direct electrostatic printing device on a flexible circuit board and gap regulating means for smooting out the toner layer on a toner carrier prior to transfer

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001267207A JP2003072130A (ja) 2001-09-04 2001-09-04 画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003072130A true JP2003072130A (ja) 2003-03-12

Family

ID=19093373

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001267207A Withdrawn JP2003072130A (ja) 2001-08-28 2001-09-04 画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003072130A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3599192B2 (ja) 画像形成装置
JP4794276B2 (ja) 電子写真画像形成装置
JP3791386B2 (ja) 画像形成装置
JP2003072130A (ja) 画像形成装置
JP3747827B2 (ja) 画像形成装置
JP3744393B2 (ja) 画像形成装置
JP3823788B2 (ja) 画像形成装置
JP3736402B2 (ja) 画像形成装置
JP4065500B2 (ja) 帯電装置及び画像形成装置
JP3747823B2 (ja) 画像形成装置
JP3791387B2 (ja) 画像形成装置
JP2003063059A (ja) 画像形成装置
US6817701B2 (en) Image forming apparatus
JP2003063058A (ja) 画像形成装置
JP3794302B2 (ja) 画像形成装置
JP3818138B2 (ja) 画像形成装置
JPH10315525A (ja) 画像形成装置
JP2003094713A (ja) トナージェット方式の画像形成装置に使用されるトナー
JP2003291392A (ja) 画像形成装置
JP2003107797A (ja) トナージェット方式の画像形成装置に使用されるトナー
JP2003145825A (ja) 画像形成装置
JP2003063056A (ja) 画像形成装置
JP2003094712A (ja) 画像形成装置
JP2003107780A (ja) トナージェット方式の画像形成装置に使用されるトナー
JP2003291394A (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040121

A977 Report on retrieval

Effective date: 20050225

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20050920

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20051019