JP3818138B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置、特にトナー担持体から背面電極へのトナー飛翔を制御することによって複写紙、転写紙、コピー用紙、記録紙、転写媒体などの受像体にトナーを付着させて画像形成を行う画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
トナーを用いた画像形成方法としては、従来よりジャンピング方式のものや、プロジェクション方式のものが最も広く用いられている。この種の画像形成方法は、感光体上に画像に対応する静電潜像を形成し、画像形成剤としてのトナーを現像ローラ等のトナー担持体から感光体上の静電潜像に付着させてトナー像を得た後、そのトナー像を複写紙、転写紙、コピー用紙、記録紙などに転写するものである。しかしながら、これらの画像形成方法では、感光体表面に静電潜像を形成する工程(感光プロセス)を必要としており、装置構成が複雑であり、かつ装置コストおよびランニングコストが高いという問題を含んでいる。そこで、近年、米国特許第3,689,935号、同第5,036,341号や特表2001−505146号公報に記載されたように、電界の作用によりトナーを複写紙、記録紙や中間転写ベルトなどの受像体上に飛翔させ、画像を形成するいわゆる「トナージェット(登録商標)」方式の画像形成装置が注目されてきている。
【0003】
この画像形成装置では、トナーを担持しながら所定の移動方向に搬送する現像ローラなどのトナー担持体が設けられるとともに、そのトナー担持体の表面に当接するようにトナー規制ブレードが設けられている。このため、トナー担持体上のトナーはトナー規制ブレードによって摩擦帯電されるとともに、所定厚みに規制された後、背面電極と対向するトナー飛翔開始位置まで搬送される。
【0004】
また、この画像形成装置には、トナー担持体と背面電極との間に、帯電トナーが通過するための複数のトナー通過孔を有するフレキシブルプリント回路基板(Flexible Printed Circuit)が配置されるとともに、さらにフレキシブルプリント回路基板と背面電極との間に記録紙や転写媒体などの受像体が配置されている。そして、トナー担持体と背面電極との間に電位差が印加されて帯電トナーをトナー担持体から背面電極に向かって飛翔させる移送静電界が形成されている。また、フレキシブルプリント回路基板では、各トナー通過孔の周囲に制御電極が配置されており、画像信号に応じて各制御電極に与える電圧を制御することによって各トナー通過孔を静電気的に開閉し、上記画像信号に対応して帯電トナーをトナー担持体からトナー通過孔を介して背面電極に飛翔させ、受像体に付着させる。このようにフレキシブルプリント回路基板によってトナー飛翔を制御する、つまり該基板をトナー飛翔制御手段として機能させることで画像信号に対応するトナー像が受像体上に形成される。
【0005】
この種の画像形成装置では、安定してトナー像を形成するために、トナー担持体とフレキシブルプリント回路基板とのギャップを一定に保つ必要がある。そこで、例えば特許第3045295号の特許掲載公報や特開2000−211180号公報などに記載されているように、トナー飛翔開始位置に対して移動方向の上流側にスペーサ(ギャップ規定手段)を配置することで上記ギャップを一定に保つギャップ管理技術が提案されている。すなわち、このスペーサはトナー規制ブレードとトナー飛翔開始位置との間でトナー担持体上に担持されるトナー層と当接するように配置されており、これによってトナー担持体とトナー飛翔制御手段とのギャップを規定している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のように構成された画像形成装置では、トナー規制ブレードによって規制されたトナー層はトナー飛翔開始位置に搬送されるまでに必ずスペーサと当接することとなり、トナー像の画質を向上させるためには、この当接がトナー像に与える影響を考慮する必要がある。しかしながら、スペーサによるギャップ管理を行っている従来装置においては、スペーサのトナー層への当接による影響が全く考慮されておらず、画質向上を図る上で改良の余地が大きく残されていた。
【0007】
例えば、トナー規制ブレードによって所定の厚さに規制されたトナー層の一部がスペーサとの接触により掻き落とされてしまい、その結果、トナー飛翔開始位置で飛翔すべきトナーの脱落によってトナー像の一部が欠落したり、トナー層の厚さの変化とともにギャップが変動して画像品質が劣化するという問題があった。また、剥落したトナーが装置内部に飛散すると、装置内部や受像体を汚すことにもなる。
【0008】
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、トナー担持体上のトナー層にギャップ規定手段を当接させることで、トナー担持体とトナー飛翔制御手段とのギャップを規定する画像形成装置において、良好な画質でトナー像を安定して形成することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明にかかる画像形成装置は、上記目的を達成するため、背面電極と、トナーを担持しながら、所定の移動方向に移動して前記背面電極と対向するトナー飛翔開始位置に該トナーを搬送するトナー担持体と、前記トナー飛翔開始位置に対して前記移動方向の上流側で前記トナー担持体に当接して前記トナー担持体に担持されるトナー層の厚さを規制するトナー規制手段と、前記背面電極と前記トナー担持体との間に配置され、前記トナー担持体の前記トナー飛翔開始位置から前記背面電極へのトナー飛翔を制御することによって前記背面電極との間を搬送されてくる受像体にトナーを着弾させてトナー像を形成するトナー飛翔制御手段と、前記移動方向において前記トナー飛翔開始位置と前記トナー規制手段との間で、前記トナー担持体上に担持されるトナー層と当接して前記トナー担持体と前記トナー飛翔制御手段とのギャップを規定するギャップ規定手段とを備え、前記トナー層と前記ギャップ規定手段とが当接する部分のうち、前記移動方向において最上流側の端部を第2の当接部としたとき、前記ギャップ規定手段は、その断面が、前記移動方向において前記第2の当接部よりも上流側から前記第2の当接部に向かって次第に厚みの小さくなる楔形形状を成しており、しかも、前記トナー担持体と前記トナー規制手段とが当接する部分のうち、前記移動方向において最上流側の端部である第1の当接部において、前記移動方向の上流側からみて前記第1の当接部を挟む、前記トナー担持体の表面と前記トナー規制手段の端面との2つの面のなす第1の角が、前記第2の当接部において、前記移動方向の上流側からみて前記第2の当接部を挟む、前記トナー層の表面と、前記ギャップ規定手段の端面のうち前記トナー層に当接する当接面との2つの面のなす第2の角よりも大きいことを特徴としている。
【0010】
以下、本明細書においては、トナー担持体またはその上に形成されたトナー層と各部材とが当接する部分のうち、トナー担持体の移動方向における最上流側の端部を「当接部」、その当接部に対して前記移動方向の上流側からみて、互いに当接するトナー担持体またはその上に形成されたトナー層の表面と各部材の端面とがなす角を「当接角」と称する。
【0011】
このように構成された発明では、第1の当接部において所定の当接角(第1の角)でトナー担持体に近接配置されたトナー規制手段が、トナー担持体上に付着したトナーのうち予め設定された厚さを超える部分を掻き取ることによってトナー担持体の表面に所定の厚さのトナー層を形成している。そして、このトナー層はトナー担持体の移動に伴って下流側に搬送されギャップ規定手段と接触するが、このギャップ規定手段とトナー層との当接角、すなわち第2の角の大きさは、上記したトナー規制手段の当接角の大きさ以下に設定されている。
【0012】
ここで、トナー層に当接する部材によるトナー掻き取りの効果は、その当接角が大きくなるほど高いと考えられる。つまり、より大きな当接角で当接しているトナー規制手段との摩擦によっても掻き取られることなくトナー担持体上に残ったトナーが、これより小さな当接角で当接するギャップ規定手段によって掻き取られる確率は低いと考えられる。このように、ギャップ規定手段によるトナー層の掻き取りが抑制されており、トナーの欠落やギャップの変動が少ないので、画像品質の劣化のないトナー像を安定して形成することが可能となっている。
【0013】
そして、この発明では、ギャップ規定手段が楔形の断面形状を有しているため、トナー層を構成するトナーが極めて浅い角度で当接部へ進入することとなり、トナー規制手段により規制されたトナー担持体上のトナー層がギャップ規定手段により掻き取られるのを抑制することができる。このように、この発明では、ギャップ規定手段によるトナー層の掻き取りが抑制されており、トナーの欠落やギャップの変動が少ないので、画像品質の劣化のないトナー像を安定して形成することが可能となっている。
【0014】
また、ギャップ規定手段のトナー層への当接角が上記した条件を満たすために、前記第2の当接部において互いに当接する前記トナー層の表面と前記ギャップ規定手段の端面とが、前記第2の当接部における接平面を共有するように構成してもよい。こうすることで、第2の当接部においてトナー層の表面とギャップ規定手段の端面とが接することになり、これらの間の当接角はほぼゼロとなるので、ギャップ規定手段によるトナー掻き取りを最少限に抑えて良好な品質での画像形成を行うことができる。
【0015】
ここで、前記トナーが正に帯電する正帯電トナーである場合には、前記ギャップ規定手段に前記トナー規制手段と同電位または前記トナー規制手段よりも高電位が与えられることが望ましい。また、前記トナーが負に帯電する負帯電トナーである場合には、前記ギャップ規定手段に前記トナー規制手段と同電位または前記トナー規制手段よりも低電位が与えられることが望ましい。
【0016】
このように構成された発明では、トナー担持体に担持されたトナーがギャップ規定手段に移行する確率は低く抑えられている。その理由は以下の通りである。すなわち、各トナー粒子がトナー規制手段とトナー担持体との間で摩擦されると、トナー担持体への付着性(付着しやすさ)が高いトナー粒子はトナー担持体上に残るものの、それ以外のトナー粒子はトナー規制手段によってトナー担持体表面から掻き落とされ、その結果、トナー担持体上のトナー層の厚みが一定に規制されている。つまり、これらのトナー粒子のうちトナー担持体表面に付着してトナー規制手段より下流側まで搬送されるのは、トナー規制手段よりもトナー担持体への付着性の高い状態にあったものだけとなる。
【0017】
こうしてトナー担持体に担持されて下流側へ搬送されたトナー層は、次いでトナー飛翔開始位置とトナー規制手段との間に配置されたギャップ規定手段と当接することとなる。このとき、このギャップ規定手段はトナー規制手段と同電位、またはこれより高電位となっている。正に帯電したトナーにとっては、物体の電位が高くなるほど静電気的な引力が弱くなってその物体に付着し難くなるため、ギャップ規定手段へのトナーの付着性はトナー規制手段への付着性と同程度またはこれより低くなっている。したがって、トナー担持体とトナー規制手段との間で摩擦された際にトナー規制手段ではなくトナー担持体に付着して搬送されてきたトナー粒子が、トナー規制手段より付着性の低い(または同程度の)ギャップ規定手段に移行する確率は低くなるのである。
【0018】
このように、この発明にかかる画像形成装置では、トナー担持体上に担持されるトナー層がギャップ規定手段との当接によって掻き取られることなくトナー飛翔開始位置まで搬送されるので、画像品質の劣化のないトナー像を安定して形成することが可能である。
【0019】
また、トナーをより確実にトナー担持体上に保持するためには、正帯電トナーとの間の付着性がトナー担持体において最も高くなっていることが望ましいので、少なくともトナー担持体をトナー規制手段と同電位、より好ましくはトナー規制手段より低電位とするのが望ましい。
【0020】
また、トナーの帯電極性が上記とは逆の負極性であるときには、上記したギャップ規定手段、トナー規制手段および必要に応じてトナー担持体の電位の大小関係を上記とは逆となるようにすればよい。すなわち、トナー規制手段がギャップ規定手段と同電位またはこれより高電位となるようにすることによって、負帯電トナーがギャップ規定手段に移行するのを防ぐことができるとともに、さらにトナー担持体がトナー規制手段と同電位またはこれより高電位となるようにすることによって、トナーをより確実にトナー担持体上に保持することが可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1はこの発明にかかる画像形成装置の第1実施形態を示す図である。また、図2は図1の画像形成装置の電気的構成を示すブロック図である。この画像形成装置では、ホストコンピュータなどの外部装置から画像信号が制御ユニット100のメインコントローラ101に与えられると、このメインコントローラ101からの信号に応じてエンジンコントローラ102が現像器1の各部を制御することで、2つのローラ21、22に掛け渡された中間転写ベルト23にトナーを飛翔し、付着させて画像信号に対応するトナー像を形成する。このように、この実施形態では中間転写ベルト23が受像体として機能している。
【0022】
この現像器1では、ハウジング11内に、現像剤としてのトナーTが貯留されるとともに、現像ローラ12、供給ローラ13および規制ブレード14が収容されている。現像ローラ12は、帯電したトナー(すなわち、画像形成用の帯電粒子)Tを担持し、図1の矢印方向Dに所定の周速度で回転することによって後述する背面電極3に対向する位置(トナー飛翔開始位置)Jに搬送するトナー担持体である。この現像ローラ12は、アルミニウム、鉄等の金属又は合金によって円筒状に形成されており、エンジンコントローラ102に設けられた現像ローラバイアス発生部103から直流電圧が印加されている。
【0023】
供給ローラ13は現像ローラ12の外周面に当接されて、該現像ローラ12とは逆方向に回転し、トナーTを現像ローラ12に供給するとともに、余分なトナーTを該現像ローラ12から落とすものである。この供給ローラ13は、例えば金属芯にウレタンスポンジ等の合成ゴムを巻き付けてなり、現像ローラ12と摩擦接触することによってトナーTを所定極性に帯電させる働きも有する。なお、本実施形態ではトナーTは負に帯電するものとして、以下説明する。
【0024】
規制ブレード14は、現像ローラ12の回転方向Dにおいて上記供給ローラ13よりも下流側で現像ローラ12の外周面に当てられ、現像ローラ12との摩擦によってトナーTを負に帯電させるとともに、現像ローラ12に担持されるトナーTの量を規制する。より具体的には、この規制ブレード14は、その一端をハウジング11に固定した板状金属片141の他端部に弾性部材142を取り付けたものによって構成され、弾性部材142が現像ローラ12の外周面に当接し、トナーTを規制している。
【0025】
この現像ローラ12に対向して背面電極3が配置されている。より詳しくは、背面電極3は、図1に示すように、中間転写ベルト23を挟んで現像ローラ12の反対側に配置されている。そして、エンジンコントローラ102に設けられた背面バイアス発生部104から、現像ローラ12に印加される電圧よりも高い直流電圧が印加されており、現像ローラ12と背面電極3との間に帯電トナーTを背面電極3に向かって移送させるための移送静電界が形成されている。このため、この移送静電界によってトナー飛翔開始位置Jで帯電トナーTが現像ローラ12から背面電極3に向けて飛翔し、受像体として機能する中間転写ベルト23の表面に着弾付着する。
【0026】
また、この実施形態では、中間転写ベルト23への帯電トナーTの飛翔を制御するために、現像ローラ12と背面電極3との間にフレキシブルプリント回路基板(以下、FPCという)4が配置されている。以下、図3および図4を参照しつつFPC4の構成および作用について説明する。
【0027】
図3はフレキシブルプリント回路基板の部分拡大断面および帯電トナーの飛翔モデルを示す図である。また、図4はフレキシブルプリント回路基板に形成された制御電極および偏向電極を示す図である。このFPC4では、現像ローラ12から背面電極3に帯電トナーTを案内するためのトナー通過孔41がポリイミド等の電気絶縁性材料よりなる基体42に穿設されている。なお、図3においては、トナー通過孔41が1つだけ示されているが、この実施形態では、複数のトナー通過孔41が図3紙面の垂直方向に等間隔で一列に設けられており、各トナー通過孔41を介して帯電トナーTが背面電極3側に向けて通過可能となっている。なお、この実施形態ではトナー通過孔41を1列に並べているが、複数列に並べて設けてもよい。また、トナー通過孔41の形状については、この実施形態の如く円形に形成してもよいし、また楕円形あるいは多角形であってもよい。
【0028】
また、基体42の現像ローラ12側において、各トナー通過孔41を取り囲むように、リング状に制御電極43が形成されている。また、各制御電極43からリード線44がトナー通過孔41の配列方向と直交する方向に延びている。なお、制御電極43の形状は円形に限定されるものではなく任意であり、例えば楕円形あるいは多角形であってもよく、また、完全なリングではなく一部が欠けたものであってもよい。
【0029】
また、基体42の背面電極3側において、各トナー通過孔41ごとに、一対の偏向電極45L、45Rが図4に示すように中間転写ベルト23の搬送方向(トナー通過孔列と直交する方向)Yに対して斜めに対向するように設けられるとともに、偏向電極45L、45Rからリード線46L、46Rがそれぞれ延設されている。
【0030】
この基体42には、図3および図4への図示は省略されているものの、高圧ドライバICなどからなる制御バイアス発生部47(図2)、L偏向バイアス発生部48L(図2)およびR偏向バイアス発生部48R(図2)が設けられている。このうち、制御バイアス発生部47は各制御電極43に電気的に接続されており、エンジンコントローラ102のCPU105からの開閉制御信号に応じて適切な電圧が選択的に印加されることによって、上記トナー通過孔41を静電気的に開閉する。つまり、各制御電極43ごとに、帯電トナーTが現像ローラ12から飛び出し、トナー通過孔41を通過して背面電極3に向かって飛翔するように、現像ローラ12と背面電極3との間にトナー通過孔41を通る移送静電界を露出させ、また該露出を制限するものである。
【0031】
また、L偏向バイアス発生部48Lは偏向電極45Lと電気的に接続されるとともに、R偏向バイアス発生部48Rは偏向電極45Rと電気的に接続されており、エンジンコントローラ102からの偏向制御信号に応じて偏向電極45L、45Rのそれぞれに適切な電圧が選択的に印加されることによって、帯電トナーTの飛翔方向を以下の3方向に切り替えている。
【0032】
(1)偏向なし:図3の矢符P1
偏向電極45L、45Rの両者に同一電圧を印加した場合には、帯電トナーTは図3の矢符P1で示すようにトナー通過孔41をまっすぐ通過して中間転写ベルト23の上の当該トナー通過孔41に対応する位置に飛翔する。
【0033】
(2)左偏向:図3の矢符P2
両偏向電極45L、45Rのうち中間転写ベルト23の搬送方向Yを基準としてトナー通過孔41の左側に配置された偏向電極45Lに右側に配置された偏向電極45Rよりも相対的に高い電圧を印加した場合には、負極性に帯電している帯電トナーTは、図3の矢符P2に示すように、両電極45L、45Rの間に生ずる偏向用静電界によって左側に偏向する。
【0034】
(3)右偏向:図3の矢符P3
両偏向電極45L、45Rのうち中間転写ベルト23の搬送方向Yを基準としてトナー通過孔41の右側に配置された偏向電極45Rに左側に配置された偏向電極45Lよりも相対的に高い電圧を印加した場合には、負極性に帯電している帯電トナーTは、図3の矢符P3に示すように、両電極45L、45Rの間に生ずる偏向用静電界によって右側に偏向する。
【0035】
このように、この実施形態では、帯電トナーTの飛翔方向を3方向に切替えながら、その偏向範囲内を含む中間転写ベルト23の着弾位置PIで帯電トナーTを中間転写ベルト23に着弾させている。
【0036】
ただし、上述の如く偏向電極45L、45Rは中間転写ベルト23の搬送方向Yに対して斜め方向に対向配置されているから、上記(1)偏向なし、(2)左偏向及び(3)右偏向という3つの態様によって、中間転写ベルト23が停止しているときは該中間転写ベルト23の搬送方向Yに対して斜めに直線的に並ぶ3つのドットが中間転写ベルト23上に形成される。この場合、中間転写ベルト23がドットを打つ周期(時間)で相隣るドットのずれ量(距離)だけ搬送されるようにその搬送速度を定めることにより、当該3つのドットを中間転写ベルト23の搬送方向Yと直交する方向に直線的に並べることができる。従って、1つのトナー通過孔41で3つのドットを形成することができ、ドットの高密度化を図ることができる。
【0037】
FPC4の基体42では、現像ローラ12側の表面421上と、背面電極3側の表面422上とに、帯電防止用の半導電性層49が形成されるとともに、接地電位が与えられている。これらの半導電性層49は予め設定されている温度(初期設定温度)で最適抵抗値を示し、上記のようにして飛翔する帯電トナーTがFPC4と接触することで発生する摩擦電荷をFPC4から逃がしてFPC4の帯電を効果的に防止するとともに、移送静電界および偏向用電界への影響を抑えることができるように構成されている。すなわち、半導電性層49の温度が初期設定温度あるいは許容温度範囲内に保持される間、良好な印字品質を確保可能となっている。
【0038】
また、現像ローラ12の回転方向Dにおいてトナー飛翔開始位置Jよりも上流側において、上記のように構成されたFPC4と現像ローラ12との間に現像ローラ12の長手方向(図3紙面の垂直方向)の全長にわたって広がったスペーサ5がFPC4のトナー通過孔41よりも手前側まで差し込まれており、スペーサ5の一部が現像ローラ12上に担持されるトナー層TLと当接することで、現像ローラ12とFPC4のトナー通過孔41とのギャップGPが一定値に規定されている。このように、この実施形態では、スペーサ5がギャップ規定手段として機能している。
【0039】
なお、上記のように構成された画像形成装置では、外部装置から画像信号が制御ユニット100のメインコントローラ101に与えられると、このメインコントローラ101からの信号に応じてエンジンコントローラ102のCPU105がその画像信号に応じた制御信号を制御バイアス発生部47、L偏向バイアス発生部48LおよびR偏向バイアス発生部48Rに与えてトナーTを中間転写ベルト23上に飛翔・付着させて画像信号に対応したトナー像を形成する。そして、そのトナー像については、所定の転写領域TRにおいて、カセット7から取り出された複写紙、転写紙、およびOHP用透明シートなどのシートS上に転写する。また、こうして画像が形成されたシートSは定着ユニット8を経由して図示を省略する排出トレイに搬送される。
【0040】
次に、規制ブレード14およびスペーサ5と現像ローラ12上のトナー層TLとの当接部分の様子について、図5を参照してさらに詳しく説明する。図5は、図1の画像形成装置における現像ローラ12周辺の拡大図である。
【0041】
前述したように、現像ローラ12上に担持されるトナー層TLの厚みを規制するために規制ブレード14を構成する弾性部材142が円筒状の現像ローラ12の外周面に近接配置されているが、この弾性部材142は現像ローラ12上のトナー層TLに押し当てられることによって弾性変形するため、弾性部材142とトナー層TLとは、図5に示すように、領域Zにわたって当接している。このうち、現像ローラ12の回転方向において最上流側端部に当たる位置A1が、本発明にいう「第1の当接部」に相当する。なお、図5では、領域Zは円弧の一部として、第1の当接部A1は点として示されているが、実際の装置では現像ローラ12および弾性部材142は図5紙面の垂直方向に延びているのであり、したがって領域Zは円筒面の一部を、また第1の当接部A1は直線をなしていることは言うまでもない。
【0042】
ここで、弾性部材142の各端面のうち、現像ローラ12の移動方向Dにおいて上流側に位置する端面F1は、その端部が第1の当接部A1に位置してトナー層TLと当接しているが、図5に示すように、弾性部材142は、この端面F1が現像ローラ12の表面にほぼ直交するように配置されている。そのため、当接部A1を挟む2つの面、すなわち弾性部材142の上流側端面F1と現像ローラ12の表面とがなす角θ1はほぼ90度である。この実施形態では、この角θ1が本発明にいう「第1の角」に相当する。
【0043】
一方、スペーサ5は、現像ローラ12の移動方向Dにおいて規制ブレード14より下流側に設けられており、図5に示す位置A2において、現像ローラ12上のトナー層TLと当接している。この実施形態では、位置A2が本発明の「第2の当接部」に相当する。そして、現像ローラ12の移動方向Dにおいて上流側からみて当接部A2を挟む2つの面、すなわち図5に示すスペーサ5の上面F2とトナー層TLとがなす角θ2は鋭角となっている。この実施形態では、この角θ2が本発明にいう「第2の角」に相当する。
【0044】
このように、規制ブレード14のトナー層TLへの当接角θ1がほぼ90度である一方、スペーサ5のトナー層TLへの当接角θ2がこれより小さい鋭角であるため、この実施形態の画像形成装置は以下のような作用効果を有している。すなわち、供給ローラ13との摩擦によって現像ローラ12上に担持されたトナーTのうち、所定の厚みを超えて現像ローラ12に担持されたトナーTは、その移動方向Dとほぼ直交する規制ブレード14の上流側端面F1に接触することで現像ローラ12から掻き落とされ、その結果、現像ローラ12上のトナー層TLは常に一定の厚みに規制される。
【0045】
そして、このように一定の厚みに規制されたトナー層TLは、現像ローラ12の移動に伴って下流側に搬送され、第2の当接部A2においてスペーサ5と接触する。この場合には、トナー層TLを構成するトナーTは、上記した規制ブレード14との接触よりは浅い角度θ2でスペーサ5との当接部A2に進入することとなるため、この接触によって現像ローラ12からトナーTが掻き落とされる確率は低くなっている。そのため、トナー層TLはその均一性を損なうことなくトナー飛翔開始位置Jに到達することができ、スペーサ5によるギャップGPの保持効果と相俟って、画質の良好なトナー像を安定して形成することが可能となっている。
【0046】
次に、この発明にかかる画像形成装置の第2実施形態について、図6を参照しつつ説明する。図6はこの発明にかかる画像形成装置の第2実施形態を示す図である。この実施形態は、第1実施形態と比較すると、規制ブレード14およびスペーサ5の相対的な電位が明確に規定されている点で相違している。すなわち、規制ブレード14を構成する板状金属片141が、現像ローラ12への直流電圧を出力する現像ローラバイアス発生部103と電気的に接続されて、現像ローラ12と同じ電位を与えられる一方、スペーサ5は電気的に接地されている。それ以外の構成については第1実施形態と同一であるので、同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0047】
この実施形態では、上記のような構成として現像ローラ12、規制ブレード14およびスペーサ5の相対的な電位関係を規定することにより、トナー層TLとスペーサ5との当接部A2におけるトナーTの掻き取りを防止している。このような構成によりトナーTの掻き取りを防止することができる理由について、以下に説明する。
【0048】
この実施形態では、現像ローラ12には現像ローラバイアス発生部103から正の直流電圧が印加されている。そのため、供給ローラ13との摩擦接触により負に帯電したトナーTと現像ローラ12との間にはクーロン力による引力が働き、これによりトナーTは現像ローラ12の表面に付着している。そして、このトナーTは、現像ローラ12の矢印方向Dへの回転に伴って、規制ブレード14を構成する弾性部材142との当接部A1へと搬送される。
【0049】
こうして当接部A1に到達したトナーTのうち、比較的帯電量が多く現像ローラ12から強い引力を受けているトナーTは現像ローラ12に付着したままさらに下流側へ搬送されるが、それ以外のトナーは弾性部材142によって掻き取られ、ハウジング11内に留まることとなる。こうして現像ローラ12上のトナー層TLは、それを構成する各トナー粒子の帯電量のばらつきが小さくなるとともに、その厚みが規制されるものである。
【0050】
なお、このとき、現像ローラバイアス発生部103から規制ブレード14の板状金属片141に対して現像ローラ12と同じ電位が与えられているため、現像ローラ12と弾性部材142とは同電位となっている。したがって、弾性部材142との摩擦接触によっても引き剥がされずに現像ローラ12上に残ったトナー粒子Tに対し、弾性部材142と同電位またはこれより低電位の物体を接触させたとしてもクーロン力によってトナーTを引き剥がすことはできず、これを引き剥がすには、トナーTに対してより大きなクーロン引力を及ぼすことのできる、すなわちより高電位の物体をトナーTに接触させなければならないことは明らかである。
【0051】
さて、こうして形成されたトナー層TLがさらに下流側へ搬送されると、スペーサ5との当接部A2に到達する。ここで、このスペーサ5が規制ブレード14より高電位にあったとすると、トナーTは、静電気的には弾性部材142よりスペーサ5の方が付着しやすいこととなるので、現像ローラ12に担持されたトナーTが、スペーサ5との接触によってスペーサ5に移行するおそれがある。
【0052】
これに対して、この実施形態では、図6に示すように、このスペーサ5は電気的に接地されており、したがって、正電位が与えられた現像ローラ12や弾性部材142よりは相対的に低電位となっている。このため、先の議論が示すとおり、トナー層TLを構成するトナー粒子Tがスペーサ5との間に作用するクーロン力によって引き剥がされる確率は低い。
【0053】
このように、この実施形態では、現像ローラ12および規制ブレード14に同じ正電位を与える一方、スペーサ5にはこれより低い接地電位を与えている。そのため、規制ブレード14により規制されたトナー層TLがスペーサ5と接触しても掻き取られることはなく、その均一性を保ったままトナー飛翔開始位置Jに到達することができ、その結果、画質の良好なトナー像を安定して形成することが可能となっている。
【0054】
なお、この実施形態では、現像ローラ12と規制ブレード14とを正電位とし、スペーサ5を接地電位としてスペーサ5によるトナーTの掻き取りを防止しているが、これらの電位は上記に限定されるものではなく、スペーサ5、規制ブレード14および現像ローラ12が、これらが少なくとも同電位、あるいはこの順に高電位となるようにそれぞれの電位を規定することによって、本発明の効果、すなわちスペーサ5によるトナーTの掻き取り防止という効果を得ることができるものである。
【0055】
したがって、これら3者を全て同電位としてもよく、また現像ローラ12を規制ブレード14よりさらに高電位としてもよいが、現像ローラ12に与える電位が高くなると現像ローラ12とトナーTとの間の引力が大きくなって、飛翔開始位置JにおいてトナーTを効率よく飛翔させるために制御電極43および背面電極3等により高い電圧を印加しなければならなくなるので、現像ローラ12にあまり高い電圧を印加することは現実的でない。
【0056】
また、現像ローラ12および規制ブレード14を接地して、スペーサ5に負電位を与える構成としてもよく、スペーサ5と規制ブレード14とを同電位、現像ローラ12をこれより高い電位としてもよい。要するに、本発明に規定する電位関係を満たす限りにおいて、装置の仕様やトナーTの物性等に応じて適宜これらの電位を設定すればよい。
【0057】
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記した実施形態では、平板状のスペーサ5を設けて、当接部A2においてトナー層TLと当接させているが、スペーサ5の形状としてはこれに限定されるものではなく、例えば図7(a)に示す楔形や、同図(b)に示す曲面形状としてもよい。
【0058】
このうち、図7(a)に示すように、スペーサ51の上面F3がトナー飛翔開始位置Jに向けて傾斜している楔形とした例では、この傾斜面F3を、トナー層TLがつくる円筒面上の位置A21における接平面と一致させることが可能である。このとき、スペーサ51とトナー層TLとの当接角θ21はほぼゼロとなり、トナー層TLを構成するトナーTがこのような浅い角度θ21で当接部A21へ進入することとなって、スペーサ51によるトナーの掻き取り効果を最小とすることができる。また、傾斜面F3は、このような平面以外にも、例えば図7において上に凸の曲率を有する曲面としてもよい。
【0059】
また、図7(b)に示すようにスペーサ52の上面F4をトナー層TLの曲率に合わせた曲面とした例では、スペーサ52とトナー層TLとが当接する部分の面積が大きくなって、スペーサ52との接触によってトナーTに作用する力が分散されるので、トナーTの剥落が起こりにくくなる。この場合にも、スペーサ52とトナー層TLとが当接している最上流側端部、すなわち当接部A22における当接角θ22をできるだけ小さくすることによって、さらにトナーTの剥落を抑えることができる。
【0060】
また、例えば、上記した実施形態では、規制ブレード14とトナー層TLとの当接角θ1をほぼ90度としているが、これに限定されるものではなく、必要に応じて当接角θ1を鈍角または鋭角としてもよい。そして、いずれの場合においても、スペーサ5とトナー層TLとの当接角θ2を上記当接角θ1以下とすることによって、スペーサ5によるトナー掻き取りの効果は規制ブレード14によるトナー掻き取り効果以下となって、スペーサ5によるトナーの掻き取りを抑制することができる。しかし、より効果的にトナーの掻き取りを防止するためには、上記当接角θ2をできるだけ小さくすることが望ましい。
【0061】
また、例えば、上記実施形態では、トナー像を中間転写ベルト23などの転写媒体に形成した後、その転写媒体上のトナー像をシートSに転写する中間転写方式の画像形成装置に本発明を適用しているが、現像器1から飛翔させた帯電トナーTを直接シートSに着弾させて画像を形成する画像形成装置に対して本発明を適用してもよい。
【0062】
また、上記実施形態では、半導電性層49を設けてFPC4の帯電防止を図っている画像形成装置に対して本発明を適用しているが、本発明の適用対象はこれに限定されるものではなく、帯電防止用半導電性層を設けていない画像形成装置に対しても本発明を適用することができる。
【0063】
また、上記実施形態では、偏向電極45L、45Rによって帯電トナーTの飛翔方向を3方向P1、P2、P3に切替可能な画像形成装置に対して本発明を適用しているが、本発明の適用対象はこれに限定されるものではなく、帯電トナーTの飛翔方向が固定された画像形成装置に対しても本発明を適用することができる。
【0064】
さらに、上記実施形態では、1つの現像器1で画像を形成する、いわゆる単色印字を実行する画像形成装置に本発明を適用しているが、例えばフルカラーの画像を形成する場合には、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの4種類のトナーについて同様の現像器1を中間転写ベルト23やシートSの搬送方向Yに一列に並ぶように設けた、いわゆるタンデム方式のカラー画像形成装置に対しても本発明を適用することができる。
【0065】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、所定の角度を持ってトナー層に当接するように配置されたトナー規制手段が、トナー担持体上に所定の厚み以上に担持されたトナーを掻き落としてトナー層の厚みを規制する一方、トナー層が上記角度より浅い角度でギャップ規定手段と接触するように構成されている。そのため、ギャップ規定手段との接触によるトナーの剥落が抑制されており、トナー飛翔開始位置におけるトナー層の均一性を保持して、良好な画質のトナー像を安定して形成することができる。
【0066】
また、この発明によれば、トナー規制手段、ギャップ規定手段および必要に応じてトナー担持体それぞれに対するトナーの静電気的な付着性を考慮してこれらの電位の大小関係を規定することによって、トナー担持体に担持されたトナーがギャップ規定手段に移行する確率を低く抑えている。そのため、トナー担持体上に担持されるトナー層がギャップ規定手段との当接によって掻き取られることなくトナー飛翔開始位置まで搬送されて、画像品質の劣化のないトナー像を安定して形成することが可能となっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる画像形成装置の第1実施形態を示す図である。
【図2】図1の画像形成装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図3】フレキシブルプリント回路基板の部分拡大断面および帯電トナーの飛翔モデルを示す図である。
【図4】フレキシブルプリント回路基板に形成された制御電極および偏向電極を示す図である。
【図5】図1の画像形成装置における現像ローラ周辺の拡大図である。
【図6】この発明にかかる画像形成装置の第2実施形態を示す図である。
【図7】この発明にかかる画像形成装置の他の実施形態を示す図である。
【符号の説明】
3…背面電極
4…FPC
5…スペーサ(ギャップ規定手段)
12…現像ローラ(トナー担持体)
14…規制ブレード(トナー規制手段)
23…中間転写ベルト(受像体)
41…トナー通過孔
A1…第1の当接部
A2…第2の当接部
D…(現像ローラ12の)回転方向
F1…規制ブレード14の上流側端面
F2…スペーサ5の上面
J…トナー飛翔開始位置
T…トナー
TL…トナー層
Claims (4)
- 背面電極と、
トナーを担持しながら、所定の移動方向に移動して前記背面電極と対向するトナー飛翔開始位置に該トナーを搬送するトナー担持体と、
前記トナー飛翔開始位置に対して前記移動方向の上流側で前記トナー担持体に当接して、前記トナー担持体に担持されるトナー層の厚さを規制するトナー規制手段と、
前記背面電極と前記トナー担持体との間に配置され、前記トナー担持体の前記トナー飛翔開始位置から前記背面電極へのトナー飛翔を制御することによって前記背面電極との間を搬送されてくる受像体にトナーを着弾させてトナー像を形成するトナー飛翔制御手段と、
前記移動方向において前記トナー飛翔開始位置と前記トナー規制手段との間で、前記トナー担持体上に担持されるトナー層と当接して前記トナー担持体と前記トナー飛翔制御手段とのギャップを規定するギャップ規定手段とを備え、
前記トナー層と前記ギャップ規定手段とが当接する部分のうち、前記移動方向において最上流側の端部を第2の当接部としたとき、
前記ギャップ規定手段は、その断面が、前記移動方向において前記第2の当接部よりも上流側から前記第2の当接部に向かって次第に厚みの小さくなる楔形形状を成しており、しかも、
前記トナー担持体と前記トナー規制手段とが当接する部分のうち、前記移動方向において最上流側の端部である第1の当接部において、前記移動方向の上流側からみて前記第1の当接部を挟む、前記トナー担持体の表面と前記トナー規制手段の端面との2つの面のなす第1の角が、
前記第2の当接部において、前記移動方向の上流側からみて前記第2の当接部を挟む、前記トナー層の表面と、前記ギャップ規定手段の端面のうち前記トナー層に当接する当接面との2つの面のなす第2の角よりも大きい
ことを特徴とする画像形成装置。 - 前記第2の当接部において、前記移動方向の上流側からみて前記第2の当接部を挟む、前記トナー層の表面と前記ギャップ規定手段の前記当接面との2つの面が、前記第2の当接部における接平面を共有している請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記トナーは正に帯電する正帯電トナーであり、前記ギャップ規定手段に前記トナー規制手段と同電位または前記トナー規制手段よりも高電位が与えられる請求項1または2に記載の画像形成装置。
- 前記トナーは負に帯電する負帯電トナーであり、前記ギャップ規定手段に前記トナー規制手段と同電位または前記トナー規制手段よりも低電位が与えられる請求項1または2に記載の画像形成装置。
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