JP3791386B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置、特にトナー担持体から背面電極へのトナー飛翔を制御することによって複写紙、転写紙、コピー用紙、記録紙、転写媒体などの受像体にトナーを付着させて画像形成を行う画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
トナーを用いた画像形成方法としては、従来よりジャンピング方式のものや、プロジェクション方式のものが最も広く用いられている。この種の画像形成方法は、感光体上に画像に対応する静電潜像を形成し、画像形成剤としてのトナーを現像ローラ等のトナー担持体から感光体上の静電潜像に付着させてトナー像を得た後、そのトナー像を複写紙、転写紙、コピー用紙、記録紙などに転写するものである。しかしながら、これらの画像形成方法では、感光体表面に静電潜像を形成する工程(感光プロセス)を必要としており、装置構成が複雑であり、かつ装置コストおよびランニングコストが高いという問題を含んでいる。そこで、近年、米国特許第3,689,935号、同第5,036,341号や特表2001−505146号公報に記載されたように、電界の作用によりトナーを複写紙、記録紙や中間転写ベルトなどの受像体上に飛翔させ、画像を形成するいわゆる「トナージェット(登録商標)」方式の画像形成装置が注目されてきている。
【0003】
この画像形成装置では、トナーを担持しながら所定の移動方向に搬送する現像ローラなどのトナー担持体が設けられるとともに、そのトナー担持体の表面に当接するようにトナー規制ブレードが設けられている。このため、トナー担持体上のトナーはトナー規制ブレードによって摩擦帯電されるとともに、所定厚みに規制された後、背面電極と対向するトナー飛翔開始位置まで搬送される。
【0004】
また、この画像形成装置には、トナー担持体と背面電極との間に、帯電トナーが通過するための複数のトナー通過孔を有するフレキシブルプリント回路基板(Flexible Printed Circuit)が配置されるとともに、さらにフレキシブルプリント回路基板と背面電極との間に記録紙や転写媒体などの受像体が配置されている。そして、トナー担持体と背面電極との間に電位差が印加されて帯電トナーをトナー担持体から背面電極に向かって飛翔させる移送静電界が形成されている。また、フレキシブルプリント回路基板では、各トナー通過孔の周囲に制御電極が配置されており、画像信号に応じて各制御電極に与える電圧を制御することによって各トナー通過孔を静電気的に開閉し、上記画像信号に対応して帯電トナーをトナー担持体からトナー通過孔を介して背面電極に飛翔させ、受像体に付着させる。こうすることで画像信号に対応するトナー像が受像体上に形成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなトナージェット方式の画像形成装置では、トナー担持体から飛翔したトナーは必ずトナー通過孔を通過することとなるため、飛翔トナーの一部がフレキシブルプリント回路基板に付着してトナー通過孔の目詰まりが発生すると、受像体に形成されるトナー像の画像濃度が低下したり、印字不能に陥るなどの画像欠陥が生じてしまう。
【0006】
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、トナー通過孔の目詰まりが発生するのを防止して良好な画質で画像を形成することができるトナージェット方式の画像形成装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本願発明者は、従来の画像形成装置においてトナー飛翔の様子や目詰まりの発生過程に関する種々の実験・観察を行った結果、トナー通過孔内壁面に付着したトナーが互いに凝集して大きな塊となって目詰まりが発生することと、このような内壁面へのトナー付着には異方性がありトナー通過孔の内壁面のうちトナー搬送方向において下流側(以下、単に「下流側」という)の壁面にトナーが付着しやすいこととを見出すとともに、トナー担持体から飛翔したトナーの多くが下流側方向への速度成分を持っていることを確認した。
【0008】
このことから、本願発明者は、このようなトナー通過孔の目詰まりが次のようなメカニズムによって発生していると考えた。図1は従来の画像形成装置における目詰まり発生メカニズムを説明する図である。この画像形成装置では、フレキシブルプリント回路基板4aに穿設されたトナー通過孔41aを囲むリング状の制御電極43aにトナーTaを飛翔させるための制御電圧が印加されると、トナー通過孔41aの近傍には図1の破線に示すようにトナー通過孔41aの中心Cを電界中心とする移送静電界Eaが形成される。
【0009】
そして、トナー担持体12a上に担持されたトナーTaが、トナー担持体12aの図1に示す矢印方向Daへの移動に伴ってトナー搬送方向Daにおいて上流側(以下、単に「上流側」という)からトナー飛翔開始位置Jaまで搬送されてくると、トナーTaは移送静電界Eaの作用によって電界Eaの向きに沿う方向の力を受けてトナー担持体12aから引き離され、背面電極3aに向けて飛翔を開始する(符号T1)。このとき、トナー担持体12aによって搬送されてきたトナーT1は搬送方向Daへの慣性を有しているため、飛翔するトナーT1は図1に示すように下流側に向けた速度成分を有することとなる。
【0010】
また、飛翔するトナーTaの全てが飛翔開始位置Jaまで搬送されてきた後に飛翔するというわけではなく、中にはトナー飛翔開始位置Jaに到達する前、すなわちトナー飛翔開始位置Jaより上流側(図1の紙面では左側)でトナー担持体12aから離れて飛翔を開始するものがある(符号T2)。このようなトナーT2は移送静電界Eaによってその電界中心に向かう力を受けるため、この力によっても下流側方向への速度成分を付与されることとなる。
【0011】
このように、トナー担持体12aから飛翔したトナーの多くは、下流側方向への速度成分を有するため制御電圧による電界中心より下流側に逸れつつトナー通過孔41aを通過することとなる。そのため、トナー通過孔41aの下流側内壁面にはトナーが衝突(符号T3)・付着(符号T4)しやすく、こうして付着したトナーが互いに凝集することでトナー通過孔41aの目詰まりが発生する。
【0012】
そこで、このような問題を解消し上記目的を達成するために、この発明は、背面電極と、トナーを担持しながら、所定の移動方向に移動して前記背面電極と対向するトナー飛翔開始位置に該トナーを搬送するトナー担持体と、前記トナーを通過させるためのトナー通過孔と前記トナー通過孔の周囲を取り囲むリング状に形成されて前記トナーの前記トナー担持体から前記背面電極への飛翔を制御するための制御電圧が印加される制御電極とを有し、前記背面電極と前記トナー担持体との間に配置されて、前記トナー担持体の前記トナー飛翔開始位置から前記背面電極へのトナー飛翔を制御することによって前記背面電極との間を搬送されてくる受像体にトナーを着弾させてトナー像を形成するトナー飛翔制御手段とを備え、しかも、前記制御電極のリングの中心が、前記トナー通過孔の中心に対して前記移動方向の上流側に設けられて、前記制御電圧により前記トナー通過孔の近傍に形成される電界の中心が前記トナー通過孔の中心よりも前記移動方向の上流側に位置するように構成されていることを特徴としている(請求項1)。
【0013】
このように構成された発明では、トナー通過孔内部における移送静電界の電界中心がトナー通過孔の幾何学的な中心位置より上流側に位置している。つまり、トナー通過孔は制御電極による電界中心より下流側の位置を中心とした開口を有している。そのため、上記したようにトナー担持体から飛翔したトナーが電界中心より下流側に逸れてトナー通過孔に進入したとしても、トナー通過孔の下流側内壁面に衝突する頻度は低く、トナー通過孔の目詰まりを抑制することが可能となっている。
【0014】
また、上述したように、トナー担持体から飛翔した各トナーの飛翔軌跡は一定ではなくトナー搬送方向に沿って広がりを有するため、トナー通過孔の目詰まりを効果的に防止するためには、トナー搬送方向に沿ったトナー通過孔の開口径を如何に設定するかが重要となる。ここで、前記トナーの体積平均粒径をdとしたとき、前記移動方向に沿った前記トナー通過孔の開口径が(10d)以上となるように構成してもよい(請求項2)。
【0015】
このように構成した場合には、下流側方向への速度成分を持って飛翔するトナーがトナー通過孔の下流側内壁面に付着したとしてもそれが直ちに他のトナーの飛翔の妨げになることはなく、付着したトナーがトナー通過孔の内壁面に堆積して目詰まりが発生するまでには時間がかかるので、その間継続して画像形成を行うことが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
図2はこの発明にかかる画像形成装置の一実施形態を示す図である。また、図3は図2の画像形成装置の電気的構成を示すブロック図である。この画像形成装置では、ホストコンピュータなどの外部装置から画像信号が制御ユニット100のメインコントローラ101に与えられると、このメインコントローラ101からの信号に応じてエンジンコントローラ102が現像器1の各部を制御することで、2つのローラ21、22に掛け渡された中間転写ベルト23にトナーを飛翔し、付着させて画像信号に対応するトナー像を形成する。このように、この実施形態では中間転写ベルト23が受像体として機能している。
【0017】
この現像器1では、ハウジング11内に、現像剤としてのトナーTが貯留されるとともに、現像ローラ12、供給ローラ13および規制ブレード14が収容されている。現像ローラ12は、帯電したトナー(すなわち、画像形成用の帯電粒子)Tを担持し、図2の矢印方向Dに所定の周速度で回転することによって後述する背面電極3に対向する位置(トナー飛翔開始位置)Jに搬送するトナー担持体である。この現像ローラ12は、アルミニウム、鉄等の金属又は合金によって円筒状に形成されており、エンジンコントローラ102に設けられた現像ローラバイアス発生部103から直流電圧が印加されている。
【0018】
供給ローラ13は現像ローラ12の外周面に当接されて、該現像ローラ12とは逆方向に回転し、トナーTを現像ローラ12に供給するとともに、余分なトナーTを該現像ローラ12から落とすものである。この供給ローラ13は、例えば金属芯にウレタンスポンジ等の合成ゴムを巻き付けてなり、現像ローラ12と摩擦接触することによってトナーTを所定極性に帯電させる働きも有する。なお、本実施形態ではトナーTは負に帯電するものとして、以下説明する。
【0019】
規制ブレード14は、現像ローラ12の回転方向Dにおいて上記供給ローラ13よりも下流側で現像ローラ12の外周面に当てられ、現像ローラ12との摩擦によってトナーTを負に帯電させるとともに、現像ローラ12に担持されるトナーTの量を規制する。より具体的には、この規制ブレード14は、その一端をハウジング11に固定した板状金属片141の他端部に弾性部材142を取り付けたものによって構成され、弾性部材142が現像ローラ12の外周面に当接し、トナーTを規制している。
【0020】
この現像ローラ12に対向して背面電極3が配置されている。より詳しくは、背面電極3は、図2に示すように、中間転写ベルト23を挟んで現像ローラ12の反対側に配置されている。そして、エンジンコントローラ102に設けられた背面バイアス発生部104から、現像ローラ12に印加される電圧よりも高い直流電圧が印加されており、現像ローラ12と背面電極3との間に帯電トナーTを背面電極3に向かって移送させるための移送静電界が形成されている。このため、この移送静電界によってトナー飛翔開始位置Jで帯電トナーTが現像ローラ12から背面電極3に向けて飛翔し、受像体として機能する中間転写ベルト23の表面に着弾付着する。
【0021】
また、この実施形態では、中間転写ベルト23への帯電トナーTの飛翔を制御するために、現像ローラ12と背面電極3との間にフレキシブルプリント回路基板(以下、FPCという)4が配置されている。以下、図4および図5を参照しつつFPC4の構成および作用について説明する。
【0022】
図4はフレキシブルプリント回路基板の部分拡大断面および帯電トナーの飛翔モデルを示す図である。また、図5はフレキシブルプリント回路基板に形成された制御電極および偏向電極を示す図である。このFPC4では、現像ローラ12から背面電極3に帯電トナーTを案内するためのトナー通過孔41がポリイミド等の電気絶縁性材料よりなる基体42に穿設されている。なお、図4においては、トナー通過孔41が1つだけ示されているが、この実施形態では、複数のトナー通過孔41が図4紙面の垂直方向(方向X)に等間隔で一列に設けられており、各トナー通過孔41を介して帯電トナーTが背面電極3側に向けて通過可能となっている。なお、この実施形態ではトナー通過孔41を1列に並べているが、複数列に並べて設けてもよい。また、トナー通過孔41の形状については、この実施形態の如く長方形に形成してもよいし、また正方形、円形、楕円形あるいは他の多角形等であってもよい。
【0023】
また、基体42の現像ローラ12側において、各トナー通過孔41を取り囲むように、リング状に制御電極43が形成されている。また、各制御電極43からリード線44がトナー通過孔41の配列方向と直交する方向(図5に示す方向Y)に延びている。なお、制御電極43の形状は長方形に限定されるものではなく任意であり、例えば正方形、円形、楕円形あるいは他の多角形であってもよく、また、完全なリングではなく一部が欠けたものであってもよい。
【0024】
ここで、図5に示すように、トナー通過孔41はリング状に形成された制御電極43の中央ではなく、やや下流側(図5において上方)にずれた位置に穿設されているが、その理由については後に詳述する。
【0025】
また、基体42の背面電極3側において、各トナー通過孔41ごとに、一対の偏向電極45L、45Rが図5に示すように中間転写ベルト23の搬送方向(トナー通過孔列と直交する方向)Yに対して斜めに対向するように設けられるとともに、偏向電極45L、45Rからリード線46L、46Rがそれぞれ延設されている。
【0026】
この基体42には、図4および図5への図示は省略されているものの、高圧ドライバICなどからなる制御バイアス発生部47(図3)、L偏向バイアス発生部48L(図3)およびR偏向バイアス発生部48R(図3)が設けられている。このうち、制御バイアス発生部47は各制御電極43に電気的に接続されており、エンジンコントローラ102のCPU105からの開閉制御信号に応じて適切な制御電圧が選択的に印加されることによって、上記トナー通過孔41を静電気的に開閉する。つまり、各制御電極43ごとに、帯電トナーTが現像ローラ12から飛び出し、トナー通過孔41を通過して背面電極3に向かって飛翔するように、現像ローラ12と背面電極3との間にトナー通過孔41を通る移送静電界を露出させ、また該露出を制限するものである。
【0027】
また、L偏向バイアス発生部48Lは偏向電極45Lと電気的に接続されるとともに、R偏向バイアス発生部48Rは偏向電極45Rと電気的に接続されており、エンジンコントローラ102からの偏向制御信号に応じて偏向電極45L、45Rのそれぞれに適切な電圧が選択的に印加されることによって、帯電トナーTの飛翔方向を以下の3方向に切り替えている。
【0028】
(1)偏向なし:図4の矢符P1
偏向電極45L、45Rの両者に同一電圧を印加した場合には、帯電トナーTは図4の矢符P1で示すようにトナー通過孔41をまっすぐ通過して中間転写ベルト23の上の当該トナー通過孔41に対応する位置に飛翔する。
【0029】
(2)左偏向:図4の矢符P2
両偏向電極45L、45Rのうち中間転写ベルト23の搬送方向Yを基準としてトナー通過孔41の左側に配置された偏向電極45Lに右側に配置された偏向電極45Rよりも相対的に高い電圧を印加した場合には、負極性に帯電している帯電トナーTは、図4の矢符P2に示すように、両電極45L、45Rの間に生ずる偏向用静電界によって左側に偏向する。
【0030】
(3)右偏向:図4の矢符P3
両偏向電極45L、45Rのうち中間転写ベルト23の搬送方向Yを基準としてトナー通過孔41の右側に配置された偏向電極45Rに左側に配置された偏向電極45Lよりも相対的に高い電圧を印加した場合には、負極性に帯電している帯電トナーTは、図4の矢符P3に示すように、両電極45L、45Rの間に生ずる偏向用静電界によって右側に偏向する。
【0031】
このように、この実施形態では、帯電トナーTの飛翔方向を3方向に切替えながら、その偏向範囲内を含む中間転写ベルト23の着弾位置PIで帯電トナーTを中間転写ベルト23に着弾させている。
【0032】
ただし、上述の如く偏向電極45L、45Rは中間転写ベルト23の搬送方向Yに対して斜め方向に対向配置されているから、上記(1)偏向なし、(2)左偏向及び(3)右偏向という3つの態様によって、中間転写ベルト23が停止しているときは該中間転写ベルト23の搬送方向Yに対して斜めに直線的に並ぶ3つのドットが中間転写ベルト23上に形成される。この場合、中間転写ベルト23がドットを打つ周期(時間)で相隣るドットのずれ量(距離)だけ搬送されるようにその搬送速度を定めることにより、当該3つのドットを中間転写ベルト23の搬送方向Yと直交する方向に直線的に並べることができる。従って、1つのトナー通過孔41で3つのドットを形成することができ、ドットの高密度化を図ることができる。
【0033】
FPC4の基体42では、現像ローラ12側の表面421上と、背面電極3側の表面422上とに、帯電防止用の半導電性層49が形成されるとともに、接地電位が与えられている。これらの半導電性層49は予め設定されている温度(初期設定温度)で最適抵抗値を示し、上記のようにして飛翔する帯電トナーTがFPC4と接触することで発生する摩擦電荷をFPC4から逃がしてFPC4の帯電を効果的に防止するとともに、移送静電界および偏向用電界への影響を抑えることができるように構成されている。すなわち、半導電性層49の温度が初期設定温度あるいは許容温度範囲内に保持される間、良好な印字品質を確保可能となっている。
【0034】
また、現像ローラ12の回転方向Dにおいてトナー飛翔開始位置Jよりも上流側において、上記のように構成されたFPC4と現像ローラ12との間に現像ローラ12の長手方向(図4紙面の垂直方向X)の全長にわたって広がったスペーサ5がFPC4のトナー通過孔41よりも手前側まで差し込まれており、スペーサ5の一部が現像ローラ12上に担持されるトナー層TLと当接することで、現像ローラ12とFPC4のトナー通過孔41とのギャップGPが一定値に規定されている。
【0035】
なお、上記のように構成された画像形成装置では、外部装置から画像信号が制御ユニット100のメインコントローラ101に与えられると、このメインコントローラ101からの信号に応じてエンジンコントローラ102のCPU105がその画像信号に応じた制御信号を制御バイアス発生部47、L偏向バイアス発生部48LおよびR偏向バイアス発生部48Rに与えてトナーTを中間転写ベルト23上に飛翔・付着させて画像信号に対応したトナー像を形成する。そして、そのトナー像については、所定の転写領域TRにおいて、カセット7から取り出された複写紙、転写紙、およびOHP用透明シートなどのシートS上に転写する。また、こうして画像が形成されたシートSは定着ユニット8を経由して図示を省略する排出トレイに搬送される。
【0036】
次に、トナー通過孔41の中心と制御電極43の中心とが相互にずれるようにトナー通過孔41および制御電極43がFPC4に設けられている理由について、図6を参照しつつ説明する。図6はこの画像形成装置においてトナーがトナー通過孔を通過する様子を模式的に示す図である。なお、ここでは理解を容易にするために、図6においては装置の構造を簡略化したモデルを用い、トナー飛翔方向に対する偏向なし、すなわち偏向電極45L、45Rに同じ電圧が印加されて、図4の矢符P1に示すようにトナーTをまっすぐ飛翔させる場合について説明するが、偏向電極45L、45Rの間に電位差を与えてトナーTを偏向させる場合についても同様である。
【0037】
前述した従来の画像形成装置と同様に、この画像形成装置においても、トナーTはトナー担持体たる現像ローラ12が図6(a)に示す矢印方向Dに回転することによってトナー飛翔開始位置Jまで搬送される。そして、制御電極43に印加された制御電圧によってトナー飛翔開始位置Jの近傍に形成される移送静電界Eから受ける力によって現像ローラ12から引き離され、背面電極3に向けて飛翔を開始するが、前述したように、飛翔トナーの多くは下流側方向(同図において右向き)の速度成分を有しているため、これらのトナーTはまっすぐ背面電極3に向かうのではなく、同図に示す矢印D1、D2のようにやや下流側に向けて飛翔する。
【0038】
ここで、この画像形成装置では、図6(b)に示すように、トナー通過孔41の中心線CAがリング状に形成された制御電極43の中心からやや下流側(同図において右側)にずれるように、トナー通過孔41が穿設されている。したがって、制御電極43のリング中央に形成される移送静電界Eの電界中心CEは、トナー通過孔41の中心線CAよりもやや上流側(同図において左側)に位置することとなる。そのため、上記のようにトナーTが電界中心CEから下流側に逸れながら飛翔しトナー通過孔41に進入したとしても、FPC4の表面やトナー通過孔41の内壁面に衝突することなくトナー通過孔41を通過し、背面電極3に向けて飛翔することができる。
【0039】
また、本実施形態の画像形成装置では、その体積平均粒径dが約7μmであるトナーTを使用しており、これに対応して中間転写ベルトの搬送方向Yにおけるトナー通過孔41の開口径Dyは約100μmとしている。トナーTの体積平均粒径およびトナー通過孔41の開口径はこれに限定されるものではないが、トナー通過孔41の内壁面に若干のトナー付着があっても画像形成を継続できるようにするために、方向Yにおけるトナー通過孔41の開口径Dyは、使用するトナーTの体積平均粒径dの10倍以上とすることが好ましい。
【0040】
このように、この実施形態にかかる画像形成装置では、制御電極43に印加された制御電圧による移送静電界Eの電界中心CEが、トナー通過孔41の中心より上流側に位置するように構成している。そのため、移送静電界Eの電界中心CEより下流側に逸れつつ飛翔するトナーTを効率よくトナー通過孔41を通過させることができるので、トナー通過孔41の内壁面へのトナー付着によるトナー通過孔41の目詰まりを効果的に抑制して、良好な画質で画像形成を行うことが可能となっている。
【0041】
また、トナー通過孔41の方向Yにおける開口径Dyを、トナーTの体積平均粒径dの10倍以上としているので、トナーTの一部が下流側に大きく逸れてトナー通過孔41の内壁に付着したとしても直ちに目詰まりを起こすことがなく、画像形成を継続して行うことができる。
【0042】
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、トナー通過孔41および制御電極43の形状やその配置については上記した実施形態以外にも種々の構成が考えられるが、トナーの搬送方向において移送静電界の電界中心から下流側へ逸れて飛翔するトナーを通過させるために、トナー通過孔の中心が移送静電界の中心より下流側に位置するように構成したものはすべて本発明の技術思想の範囲に含まれるべきものである。
【0043】
すなわち、トナー通過孔41の形状が例えば図7に示す正方形(同図(a))、円形(同図(b))、楕円形(同図(c))または図示しない他の形状であっても、同図に一点鎖線で示す方向Yにおけるトナー通過孔41の中心線、すなわち方向Yに沿った開口径Dyを二分する線CAよりも上流側(同図左側)に移送静電界の中心が位置する(例えば、同図(a)に示す×印)ように構成したものは、本発明の技術思想の範囲に含まれる。なお、トナー通過孔41の方向Xについては、電界中心が必ずしもその中心線上にある必要はなく、図7の上方または下方にずれていてもよい。
【0044】
また、例えば、上記実施形態では、トナー像を中間転写ベルト23などの転写媒体に形成した後、その転写媒体上のトナー像をシートSに転写する中間転写方式の画像形成装置に本発明を適用しているが、現像器1から飛翔させた帯電トナーTを直接シートSに着弾させて画像を形成する画像形成装置に対して本発明を適用してもよい。
【0045】
また、上記実施形態では、半導電性層49を設けてFPC4の帯電防止を図っている画像形成装置に対して本発明を適用しているが、本発明の適用対象はこれに限定されるものではなく、帯電防止用半導電性層を設けていない画像形成装置に対しても本発明を適用することができる。
【0046】
また、上記実施形態では、偏向電極45L、45Rによって帯電トナーTの飛翔方向を3方向P1、P2、P3に切替可能な画像形成装置に対して本発明を適用しているが、本発明の適用対象はこれに限定されるものではなく、帯電トナーTの飛翔方向が固定された画像形成装置に対しても本発明を適用することができる。
【0047】
さらに、上記実施形態では、1つの現像器1で画像を形成する、いわゆる単色印字を実行する画像形成装置に本発明を適用しているが、例えばフルカラーの画像を形成する場合には、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの4種類のトナーについて同様の現像器1を中間転写ベルト23やシートSの搬送方向Yに一列に並ぶように設けた、いわゆるタンデム方式のカラー画像形成装置に対しても本発明を適用することができる。
【0048】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、制御電極のリングの中心がトナー通過孔の幾何学的な中心位置より上流側になるように構成しているため、トナー通過孔は、制御電極によるトナー通過孔内部における移送静電界の電界中心より下流側の位置を中心とした開口を有している。したがって、トナー担持体から飛翔したトナーがその慣性等の作用によって電界中心より下流側に逸れて飛翔したとしても、トナー通過孔の下流側内壁面に衝突・付着する頻度は低い。そのため、トナー通過孔の目詰まりを起こすことなく、良好な画質で画像形成を行うことが可能である。
【0049】
また、トナー担持体の移動方向に沿ったトナー通過孔の開口径を、使用するトナーの体積平均粒径の10倍以上としたときには、トナーの飛翔方向が逸れてトナー通過孔内壁面に付着したとしても、それによって直ちにトナー通過孔が詰まることはなく、引き続き画像形成を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の画像形成装置における目詰まり発生メカニズムを説明する図である。
【図2】この発明にかかる画像形成装置の一実施形態を示す図である。
【図3】図2の画像形成装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図4】フレキシブルプリント回路基板の部分拡大断面および帯電トナーの飛翔モデルを示す図である。
【図5】フレキシブルプリント回路基板に形成された制御電極および偏向電極を示す図である。
【図6】この画像形成装置においてトナーがトナー通過孔を通過する様子を模式的に示す図である。
【図7】トナー通過孔の他の形状を例示する図である。
【符号の説明】
3、3a…背面電極
4、4a…FPC(トナー飛翔制御手段)
12、12a…現像ローラ(トナー担持体)
23…中間転写ベルト(受像体)
41、41a…トナー通過孔
43、43a…制御電極
CA…トナー通過孔41の中心線
CE…(移送静電界Eの)電界中心
D、Da…トナー搬送方向
E、Ea…移送静電界
J、Ja…トナー飛翔開始位置
T、Ta…トナー

Claims (2)

  1. 背面電極と、
    トナーを担持しながら、所定の移動方向に移動して前記背面電極と対向するトナー飛翔開始位置に該トナーを搬送するトナー担持体と、
    前記背面電極と前記トナー担持体との間に配置されて、前記トナー担持体の前記トナー飛翔開始位置から前記背面電極へのトナー飛翔を制御することによって前記背面電極との間を搬送されてくる受像体にトナーを着弾させてトナー像を形成するトナー飛翔制御手段とを備え、しかも、
    前記トナー飛翔制御手段は、前記トナーを通過させるためのトナー通過孔と、前記トナー通過孔の周囲を取り囲むリング状に形成されて前記トナーの前記トナー担持体から前記背面電極への飛翔を制御するための制御電圧が印加される制御電極とを有し、前記制御電極のリングの中心が、前記トナー通過孔の中心に対して前記移動方向の上流側に設けられて、前記制御電圧により前記トナー通過孔の近傍に形成される電界の中心が前記トナー通過孔の中心よりも前記移動方向の上流側に位置するように構成されていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記トナーの体積平均粒径をdとしたとき、前記移動方向に沿った前記トナー通過孔の開口径が(10d)以上であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
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