JP3787250B2 - 開閉装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、被閉鎖部を一状態では閉鎖し他の状態では開口する開閉装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の開閉装置としては、例えば、火災時の延焼等を防止する防火防煙区画用スクリーン装置等の耐火スクリーン装置が知られている。
【0003】
そして、この従来の耐火スクリーン装置として、例えば、被閉鎖部を通常時には開口し、火災時にはその被閉鎖部を複数の閉鎖シート体にて閉鎖する構成のものが知られている。
【0004】
すなわち、例えば、図10および図11に示す耐火スクリーン装置1や、図12および図13に示す耐火スクリーン装置2が知られている。
【0005】
まず、図10および図11に示す耐火スクリーン装置1は、隣合う縁部で重なり合った2枚の閉鎖シート体3a,3bを有し、これら閉鎖シート体3a,3bにて火災時に被閉鎖部Aを閉鎖する構成である。
【0006】
ここで、被閉鎖部Aの閉鎖状態時において、左側に位置する閉鎖シート体3aが押されると、被閉鎖部Aの一部が開口するので、人は閉鎖シート体3aを押すことで被閉鎖部Aを通過して避難できる。
【0007】
しかしながら、この耐火スクリーン装置1では、閉鎖シート体3a,3bの両面の風圧が異なった場合にも、気密処理するために、別途気密とするための装置が必要となり、風圧による悪影響に対する対応が煩雑となる問題を有している。
【0008】
また、図12および図13に示す耐火スクリーン装置2は、互いに離間した状態で略同一面状に位置する一対の第1閉鎖シート体4aおよび第2閉鎖シート体4bを有し、これら第1閉鎖シート体4aおよび第2閉鎖シート体4b間には連通部としての避難口部5が開口形成され、これら第1閉鎖シート体4aおよび第2閉鎖シート体4bのそれぞれの内側縁部が第3閉鎖シート体4cにおける第1閉鎖シート体4a側の縁部および第2閉鎖シート体4b側の縁部と重なり合っている。
【0009】
そして、これら第1閉鎖シート体4a、第2閉鎖シート体4bおよび第3閉鎖シート体4cにて被閉鎖部Aが閉鎖された状態時に、中央に位置する第3閉鎖シート体4cが押されると、避難口部5が開口するので、人は第3閉鎖シート体4c押すことで被閉鎖部Aの避難口部5を通過して避難できる。
【0010】
しかしながら、この耐火スクリーン装置2も、上述の耐火スクリーン装置1と同様、風圧による悪影響に対する対応が煩雑となる問題を有している。
【0011】
そこで、風圧による悪影響を受けにくくし、気密性を適切に確保できる耐火スクリーン装置として、例えば、図14および図15に示す耐火スクリーン装置6が考えられる。
【0012】
この耐火スクリーン装置6は、互いに離間した状態で略同一面状に位置する一対の第1閉鎖シート体7aおよび第2閉鎖シート体7bを有し、これら第1閉鎖シート体7aと第2閉鎖シート体7bとの間には連通部としての避難口部8が形成されている。
【0013】
また、これら一対の第1閉鎖シート体7aおよび第2閉鎖シート体7bの前面側には、第3閉鎖シート体7cが第1閉鎖シート体7aおよび第2閉鎖シート体7bのそれぞれと重なり合って位置し、この第3閉鎖シート体7cにて避難口部8が前面側から閉塞されている。
【0014】
また、一対の第1閉鎖シート体7aおよび第2閉鎖シート体7bの後面側には、第4閉鎖シート体7dが第1閉鎖シート体7aおよび第2閉鎖シート体7bのそれぞれと重なり合って位置し、この4閉鎖シート体7dにて避難口部8が後面側から閉塞されている。
【0015】
そして、この耐火スクリーン装置6では、第1閉鎖シート体7aおよび第2閉鎖シート体7b間に位置する避難口部8が、2枚の第3閉鎖シート体7cおよび4閉鎖シート体7dにて前後面側から閉塞され、第1ないし第4閉鎖シート体7a,7b,7c,7dにおける重なり合う部分が多くあるため、風圧による悪影響を受けにくくなっている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の耐火スクリーン装置6では、例えば、被閉鎖部Aの閉鎖状態時において、人が避難口部8を通過する場合に、第3閉鎖シート体7cまたは第4閉鎖シート体7dを手前に引かざる得ない問題を有している。
【0017】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、気密性を適切に確保でき、かつ、引くことなく押すことで連通部を容易に通過できる開閉装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の開閉装置は、連通部を介して互いに離間対向した状態で略同一面状に位置する一対の第1閉鎖シート体および第2閉鎖シート体と、これら一対の第1閉鎖シート体および第2閉鎖シート体間の前記連通部内に位置し、前記第1閉鎖シート体および前記第2閉鎖シート体と略同一面状に位置する第3閉鎖シート体と、前記第1閉鎖シート体および前記第3閉鎖シート体のそれぞれの一面側でこれら第1閉鎖シート体および第3閉鎖シート体のそれぞれと重なり合って位置し、これら第1閉鎖シート体および第3閉鎖シート体間を閉塞する第4閉鎖シート体と、前記第2閉鎖シート体および前記第3閉鎖シート体のそれぞれの一面側でこれら第2閉鎖シート体および第3閉鎖シート体のそれぞれと重なり合って位置し、これら第2閉鎖シート体および第3閉鎖シート体間を閉塞する第5閉鎖シート体と、前記第1閉鎖シート体、前記第2閉鎖シート体および前記第3閉鎖シート体のそれぞれの他面側でこれら第1閉鎖シート体、第2閉鎖シート体および第3閉鎖シート体のそれぞれと重なり合って位置し、前記第1閉鎖シート体および前記第3閉鎖シート体間を閉塞するとともに前記第2閉鎖シート体および前記第3閉鎖シート体間を閉塞する第6閉鎖シート体とを具備し、前記第1閉鎖シート体と前記第2閉鎖シート体との間の前記連通部を通過する場合に、前記第4閉鎖シート体および前記第5閉鎖シート体の少なくとも一方を押すと、この押し動作のみによって前記連通部が開放するものである。
【0019】
請求項2記載の開閉装置は、請求項1記載の開閉装置において、第4閉鎖シート体の上下方向に沿った内側縁部と第5閉鎖シート体の上下方向に沿った内側縁部とが互いに対向した状態で接触し、これら第4閉鎖シート体と第5閉鎖シート体とが互いに隣接しているものである。
【0020】
請求項3記載の開閉装置は、請求項1または2記載の開閉装置において、第6閉鎖シー ト体は、第1閉鎖シート体および第3閉鎖シート体のそれぞれと重なり合って位置しこれら第1閉鎖シート体および第3閉鎖シート体間を閉塞する第1のシート部と、第2閉鎖シート体および第3閉鎖シート体のそれぞれと重なり合って位置しこれら第2閉鎖シート体および第3閉鎖シート体間を閉塞する第2のシート部とを有し、前記第1のシート部の上下方向に沿った内側縁部と前記第2のシート部の上下方向に沿った内側縁部とが互いに対向した状態で接触し、これら第1のシート部と第2のシート部とが互いに隣接しているものである。
【0021】
請求項4記載の開閉装置は、請求項1または2記載の開閉装置において、第6閉鎖シート体は、1枚のシート状のシート部にて形成されているものである。
【0022】
請求項5記載の開閉装置は、請求項4記載の開閉装置において、第3閉鎖シート体は、第1閉鎖シート体および第2閉鎖シート体間の連通部内にこの連通部の略全体にわたって位置し、前記第1閉鎖シート体、前記第2閉鎖シート体および前記第3閉鎖シート体がそれぞれ互いに隣接して位置するものである。
【0023】
請求項6記載の開閉装置は、請求項1ないし5のいずれか一記載の開閉装置において、第1閉鎖シート体および第2閉鎖シート体の下端部に設けられ第1閉鎖シート体の下端部外端から第2閉鎖シート体の下端部外端にわたって位置する一本の細長形状の重錘体を具備し、第3閉鎖シート体の下端部は、変位可能な自由端部となって前記重錘体の上端部より上方に位置し、第4閉鎖シート体、第5閉鎖シート体および第6閉鎖シート体のそれぞれの下端部は、変位可能な自由端部となって前記重錘体と重なり合って位置するものである。
【0024】
請求項7記載の開閉装置は、請求項1ないし6のいずれか一記載の開閉装置において、第1閉鎖シート体と第2閉鎖シート体との間の連通部を通過した後、押し動作の解除により第1閉鎖シート体ないし第6閉鎖シート体がもとの閉鎖気密状態に復帰するものである。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の開閉装置の第1の実施の形態の構成を図面を参照して説明する。
【0026】
図5において、11は建造物で、この建造物11には、互いに隣合って位置する第1区画室12、第2区画室13および第3区画室14がそれぞれ区画形成され、これら第1区画室12、第2区画室13および第3区画室14には、それぞれ図示しない加圧手段が接続されている。
【0027】
また、この建造物11には、火災時の延焼等を防止する防火防煙用の開閉装置としての耐火スクリーン装置15,15が設置され、これら耐火スクリーン装置15,15にて、第1区画室12と第2区画室13との境界および第2区画室13と第3区画室14との境界にそれぞれ位置する被閉鎖部A,Aが開閉される。
【0028】
耐火スクリーン装置15は、例えば、一状態である通常時には被閉鎖部Aを開口し、他の状態である火災時には被閉鎖部Aの全体を閉鎖手段としての閉鎖シート装置20にて閉鎖するもので、図4に示すように、上下方向に長手方向を有する左右両側一対のガイドレール21を備え、この各ガイドレール21は建造物11の床面22に垂直状に立設されている。
【0029】
また、この各ガイドレール21は、それぞれ横断面略コ字形状のもので、互いに対向する対向面に挿入口23が長手方向に沿って形成されている。そして、この各ガイドレール21の上端部が、建造物11のボックス取付部24に取り付けられたスクリーンボックス25の内部に導入されている。
【0030】
このスクリーンボックス25は、水平方向に長手方向を有し、下面部には細長状の開口部27が長手方向に沿って形成され、この開口部27の両端部に各ガイドレール21の上端部が挿通されている。
【0031】
また、このスクリーンボックス25の内部には、軸方向がスクリーンボックス25の長手方向に一致しているローラ等にて構成されたシート巻体28が回転可能に設けられ、このシート巻体28には閉鎖シート装置20が巻き戻し可能に巻かれており、この閉鎖シート装置20の基端部側がシート巻体28の外面部に取り付けられている。
【0032】
そして、このシート巻体28は、スクリーンボックス25の内部に位置する駆動手段としてのモータ31からの駆動力が伝動手段32を介して伝達され、この伝達された駆動力にて回転駆動する。なお、このシート巻体28の回転に伴い、閉鎖シート装置20が巻回および巻き戻しされつつ、各ガイドレール21にて案内されて昇降する。
【0033】
ここで、閉鎖シート装置20の構成を図1ないし図3に参照して説明する。なお、図1ないし図3は、火災時における閉鎖シート装置20の状態を示し、この閉鎖シート装置20は平面状でかつ鉛直状に位置している。
【0034】
この閉鎖シート装置20は、互いに離間した状態で略同一面状に位置する左右一対の細長矩形状の第1閉鎖シート体41および第2閉鎖シート体42を有し、これら第1閉鎖シート体41と第2閉鎖シート体42との間には連通部としての避難口部40が開口形成されている。この避難口部40は、単なるスリットではなく、所定面積を有した開口部である。
【0035】
また、これら一対の第1閉鎖シート体41および第2閉鎖シート体42のそれぞれの下端部には水平方向に長手方向を有する一本の細長形状の重錘体43が、第1閉鎖シート体41の下端部の外端から第2閉鎖シート体42の下端部の外端に亘って位置するように架け渡され、この重錘体43が床面22に接触している。なお、これら一対の第1閉鎖シート体41および第2閉鎖シート体42のそれぞれの上下方向に沿った外側縁部は、ガイドレール21の挿入口23にそれぞれ挿入されて、この挿入口23内にそれぞれ位置している。
【0036】
さらに、一対の第1閉鎖シート体41および第2閉鎖シート体42間に位置する避難口部40内には、この避難口部40の中央部に細長矩形状の補助シート部としての第3閉鎖シート体45が位置し、この第3閉鎖シート体45は第1閉鎖シート体41および第2閉鎖シート体42のそれぞれと略同一面状に位置している。
【0037】
また、第3閉鎖シート体45の下端部は、変位可能な自由端部となって重錘体43の上端部より少し上の位置に位置し、これら第3閉鎖シート体45の下端部と重錘体43の上端部との間には間隙48が形成されている。
【0038】
さらに、第1閉鎖シート体41および第3閉鎖シート体45のそれぞれの一面側である前面側には細長矩形状の第4閉鎖シート体51が位置し、この第4閉鎖シート体51は第1閉鎖シート体41および第3閉鎖シート体45のそれぞれと重なり合って位置している。
【0039】
すなわち、この第4閉鎖シート体51の上下方向に沿った自由縁部である外側縁部と第1閉鎖シート体41の上下方向に沿った自由縁部である内側縁部とが重なり合っているとともに、この第4閉鎖シート体51の上下方向に沿った自由縁部である内側縁部と第3閉鎖シート体45の上下方向に沿った一方側、つまり図示左側の部分とが重なり合っている。
【0040】
そして、この第4閉鎖シート体51にて、第1閉鎖シート体41と第3閉鎖シート体45との間に位置する避難口部40が前面側から閉塞されている。なお、この第4閉鎖シート体51の下端部は、変位可能な自由端部となって重錘体43の上端部より少し下の位置に位置し、これら第4閉鎖シート体51の下端部と重錘体43の上端部とが重なり合っている。
【0041】
また一方、第2閉鎖シート体42および第3閉鎖シート体45のそれぞれの一面側である前面側には細長矩形状の第5閉鎖シート体52が位置し、この第5閉鎖シート体52は第2閉鎖シート体42および第3閉鎖シート体45のそれぞれと重なり合って位置している。
【0042】
すなわち、この第5閉鎖シート体52の上下方向に沿った自由縁部である外側縁部と第2閉鎖シート体42の上下方向に沿った自由縁部である内側縁部とが重なり合っているとともに、この第5閉鎖シート体52の上下方向に沿った自由縁部である内側縁部と第3閉鎖シート体45の上下方向に沿った他方側、つまり図示右側の部分とが重なり合っている。
【0043】
そして、この第5閉鎖シート体52にて、第2閉鎖シート体42と第3閉鎖シート体45との間に位置する避難口部40が前面側から閉塞されている。なお、この第5閉鎖シート体52の下端部は、変位可能な自由端部となって重錘体43の上端部より少し下の位置に位置し、これら第5閉鎖シート体52の下端部と重錘体43の上端部とが重なり合っている。
【0044】
また、これら第4閉鎖シート体51の上下方向に沿った内側縁部と第5閉鎖シート体52の上下方向に沿った内側縁部とは互いに対向した状態で接触し、これら第4閉鎖シート体51と第5閉鎖シート体52とは互いに隣接している。なお、第4閉鎖シート体51の上下方向に沿った内側縁部と第5閉鎖シート体52の上下方向に沿った内側縁部とが接触しない構成でもよく、さらには、重なり合った構成でもよい。
【0045】
さらに、第1閉鎖シート体41、第2閉鎖シート体42および第3閉鎖シート体45のそれぞれの他面側である後面側には第6閉鎖シート体56が位置している。この第6閉鎖シート体56は、例えば、それぞれ細長矩形状に形成され互いに隣接した左右一対の第1のシート部61と第2のシート部62とにて構成されている。
【0046】
この第6閉鎖シート体56の第1のシート部61は、第1閉鎖シート体41および第3閉鎖シート体45のそれぞれと重なり合って位置している。
【0047】
すなわち、この第1のシート部61の上下方向に沿った自由縁部である外側縁部と第1閉鎖シート体41の上下方向に沿った自由縁部である内側縁部とが重なり合っているとともに、この第1のシート部61の上下方向に沿った自由縁部である内側縁部と第3閉鎖シート体45の上下方向に沿った左側の部分とが重なり合っている。
【0048】
そして、この第1のシート部61にて、第1閉鎖シート体41と第3閉鎖シート体45との間に位置する避難口部40が後面側から閉塞されている。
【0049】
なお、この第1のシート部61の下端部は、変位可能な自由端部となって重錘体43の上端部より少し下の位置に位置し、これら第1のシート部61の下端部と重錘体43の上端部とが重なり合っている。また、この第1のシート部61は、第4閉鎖シート体51と略同一形状で、この第4閉鎖シート体51と離間対向している。
【0050】
また、第6閉鎖シート体56の第2のシート部62は、第2閉鎖シート体42および第3閉鎖シート体45のそれぞれと重なり合って位置している。
【0051】
すなわち、この第2のシート部62の上下方向に沿った自由縁部である外側縁部と第2閉鎖シート体42の上下方向に沿った自由縁部である内側縁部とが重なり合っているとともに、この第2のシート部62の上下方向に沿った自由縁部である内側縁部と第3閉鎖シート体45の上下方向に沿った右側の部分とが重なり合っている。
【0052】
そして、この第2のシート部62にて、第2閉鎖シート体42と第3閉鎖シート体45との間に位置する避難口部40が後面側から閉塞されている。この第2のシート部62の下端部は、変位可能な自由端部となって重錘体43の上端部より少し下の位置に位置し、これら第2のシート部62の下端部と重錘体43の上端部とが重なり合っている。また、この第2のシート部62は、第5閉鎖シート体52と略同一形状で、この第5閉鎖シート体52と離間対向して位置している。
【0053】
また、第1のシート部61の上下方向に沿った内側縁部と第2のシート部62の上下方向に沿った内側縁部とは互いに対向した状態で接触し、これら第1のシート部61と第2のシート部62とは互いに隣接している。なお、第1のシート部61の上下方向に沿った内側縁部と第2のシート部62の上下方向に沿った内側縁部とが接触しない構成でもよく、さらには、重なり合った構成でもよい。
【0054】
なお、第1閉鎖シート体41、第2閉鎖シート体42等にて基本シート部63が構成され、この基本シート部63の幅方向の中間位置に避難口部40が位置している。第1閉鎖シート体41および第2閉鎖シート体42は、別体の構成ではなく、一体の構成でもよい。つまり、1枚のシート状の基本シート部63に連通部40を切り欠き形成した構成でもよい。避難口部40は、通過しやすい高さ位置、好ましくは閉鎖シート装置20の下方位置に設けるとよい。
【0055】
また、第4閉鎖シート体51、第5閉鎖シート体52、第6閉鎖シート体56等にて覆い部64が構成され、この覆い部64は避難口部40を両方面側つまり前後面側から覆うもので、所定の押圧力により押し開き可能で、通過する際に押し動作のみにより避難口部40を少なくとも一方面側から他方面側へ通過可能に配置構成されている。この覆い部64は基本シート部63の避難口部40の周縁に重ね代をもって位置し、これら基本シート部63および覆い部64は、例えば基本シート部63を中間層とし覆い部64がその基本シート部63を前後面から挟んだ三層状に重なり合って位置している。また、覆い部64は、非通過状態において、基本シート部63に沿って鉛直状に位置して避難口部40を覆っている。また、補助シート部としての第3閉鎖シート体45は、非通過状態において、基本シート部63の避難口部40内に鉛直状に位置している。
【0056】
なお、第1閉鎖シート体41、第2閉鎖シート体42、第3閉鎖シート体45、第4閉鎖シート体51、第5閉鎖シート体52および第6閉鎖シート体56は、例えば上下方向に長手方向を有する細長矩形状で厚さ寸法が略等しいシート材にてそれぞれ形成されている。このシート材は、例えば、ガラスクロス、シリカクロス等の不燃性生地、或いは、この不燃性生地に耐火塗料等を塗布または吹きつけたもの等にて形成することが好ましく、また、防火防煙の用途以外の場合は、例えば、塩化ビニールシート、ウレタンシート等の合成樹脂製シート、ゴム製シート、不燃性を有しない布等にて形成することが好ましい。
【0057】
次に、上記第1の実施の形態の作用を説明する。
【0058】
耐火スクリーン装置15は、通常時には被閉鎖部Aを開口し、建造物11の第1区画室12、第2区画室13および第3区画室14がそれぞれ連通した状態にある。
【0059】
そして、例えば、第2区画室13内で火災が発生すると、モータ31のブレーキが解除され閉鎖シート装置20が自重にて巻き戻され、この閉鎖シート装置20が各ガイドレール21にて案内されつつ下降し、この閉鎖シート装置20にて被閉鎖部Aの全体が閉鎖される。
【0060】
続いて、この閉鎖シート装置20にて被閉鎖部Aが閉鎖された状態になると、図示しない加圧手段が動作して、火災の発生していない避難側である第1区画室12および第3区画室14がそれぞれ加圧され、第1区画室12および第3区画室14のそれぞれの気圧が第2区画室13の気圧より高い値に設定される。
【0061】
ここで、この被閉鎖部Aを閉鎖する閉鎖シート装置20は、第2区画室12と対向する面である前面の略全体で第2区画室12側からの熱風等による風圧を受けるとともに、反対側の面である後面の略全体で第1区画室12または第3区画室14側からの加圧手段による風圧を受けるが、この閉鎖シート装置20の両面に作用する風圧が異なった場合でも、この閉鎖シート装置20にて火災側である第2区画室12側から煙、火炎等が避難口部40を通過することおよび避難側である第1区画室12または第3区画室14側から空気等が通過することが防止され、その結果、耐火スクリーン装置15の気密性は適切に確保され、第2区画室12から第1区画室12、第3区画室14への延焼、煙の拡散等が防止される。
【0062】
すなわち、この閉鎖シート装置20は、第4閉鎖シート体51、第5閉鎖シート体52、および、第6閉鎖シート体56における第1のシート部61および第2のシート部62で、第1閉鎖シート体41および第3閉鎖シート体45間の避難口部40、および、第2閉鎖シート体42および第3閉鎖シート体45間の避難口部40が前後面から閉塞されている。すなわち、基本シート部63の避難口部40が前後面から覆い部64にて覆われている。
【0063】
したがって、閉鎖シート装置20の前後面で異なる強さの風圧を受けた場合でも、第1ないし第6閉鎖シート体41,42,45,51,52,56における少なくとも2箇所の重なり合う部分で、基本シート部63である第1閉鎖シート体41と第2閉鎖シート体42との間の避難口部40を空気等の気体が通過することが防止され、その結果、気密性が適切に確保され、遮熱性能も適切に確保される。
【0064】
その一方で、これら第1ないし第6閉鎖シート体41,42,45,51,52,56にて被閉鎖部Aが閉鎖された状態時において、人が第1閉鎖シート体41と第2閉鎖シート体42との間の避難口部40を通過する場合、第4閉鎖シート体51および第5閉鎖シート体52の少なくとも一方が部分的に押されると、この押された少なくとも一方とともに第3閉鎖シート体45と第6閉鎖シート体56とが変形し、その結果、第4閉鎖シート体51と第5閉鎖シート体52との間に通路が形成され、避難口部40が開放し、通過可能な状態になる。
【0065】
例えば、避難しようとする人が、第4閉鎖シート体51の内側縁部の下端近傍の部分を押すと、第4閉鎖シート体51と第5閉鎖シート体52との間に通路が形成されるとともに、第3閉鎖シート体45の下端側が捲れ上がり、かつ、第6閉鎖シート体56における第1のシート部61と第2のシート部62との間に開口が形成されて、避難口部40が開放し、通過可能な状態になる。
【0066】
したがって、その避難しようとする人は、第1ないし第6閉鎖シート体41,42,45,51,52,56のいずれをも引くことなく、第4閉鎖シート体51を押すことだけで、避難口部40を容易に通過できる。
【0067】
このようにして、上記第1の実施の形態では、覆い部64の所定箇所に、人が押す力等の何らかの集中押圧力、つまり不均衡な圧力が掛かった場合に、覆い部64および補助シート部45が所定の形態に変形して押し開かれ、避難口部40に通路が形成され、押し動作のみで避難口部40を通過できる。通過後、覆い部64および補助シート部45は、閉鎖気密状態であるもとの形態に復帰する。一方、覆い部64の前面または後面の全体に、風圧等の等分布押圧力、つまり均衡な圧力が掛かった場合では、覆い部64および補助シート部45は押し開かれず、所定の形態が維持され、気密性を適切に確保できる。
【0068】
また、覆い部64の第6閉鎖シート体56が、第1のシート部61と第2のシート部62とを有するので、これら第1のシート部61および第2のシート部62の少なくとも一方が押された場合でも、基本シート部63の第1閉鎖シート体41と第2閉鎖シート体42との間の避難口部40が開放し、通過可能な状態になるので、いずれの側からでも、引くことなく押すことで第1閉鎖シート体41と第2閉鎖シート体42との間を通過でき、よって、例えば、設置に際して前後方向の制限がなく、設置作業を簡単にできる。
【0069】
次に、本発明の開閉装置の第2の実施の形態の構成を図面を参照して説明する。
【0070】
図6ないし図8に示す開閉装置としての耐火スクリーン装置65は、上述の第1の実施の形態における耐火スクリーン装置15の閉鎖シート装置20とは異なる構成の閉鎖シート装置20a を備えている。
【0071】
この閉鎖シート装置20a は、互いに離間した状態で略同一面状に位置する左右一対の細長矩形状の第1閉鎖シート体71および第2閉鎖シート体72を有し、これら第1閉鎖シート体71と第2閉鎖シート体72との間には連通部としての避難口部70が開口形成されている。この避難口部70は、単なるスリットではなく、所定面積を有した開口部である。
【0072】
また、これら一対の第1閉鎖シート体71および第2閉鎖シート体72のそれぞれの下端部には水平方向に長手方向を有する一本の細長形状の重錘体73が、第1閉鎖シート体71の下端部の外端から第2閉鎖シート体72の下端部の外端にわたって位置するように架け渡され、この重錘体73が床面22に接触している。なお、これら一対の第1閉鎖シート体71および第2閉鎖シート体72のそれぞれの上下方向に沿った外側縁部は、ガイドレール21の挿入口23にそれぞれ挿入されて、この挿入口23内にそれぞれ位置している。
【0073】
さらに、一対の第1閉鎖シート体71および第2閉鎖シート体72間に位置する避難口部70内には、この避難口部70の略全体にわたるように細長矩形状の補助シート部としての第3閉鎖シート体75が位置している。また、この第3閉鎖シート体75は第1閉鎖シート体71および第2閉鎖シート体72のそれぞれと略同一面状に位置し、これら第1閉鎖シート体71、第2閉鎖シート体72および第3閉鎖シート体75はそれぞれ互いに隣接して位置している。
【0074】
さらに、第3閉鎖シート体75の下端部は、変位可能な自由端部となって重錘体43の上端部より少し上の位置に位置し、これら第3閉鎖シート体75の下端部と重錘体73の上端部との間には間隙78が形成されている。
【0075】
さらに、第1閉鎖シート体71および第3閉鎖シート体75のそれぞれの一面側である前面側には細長矩形状の第4閉鎖シート体81が位置し、この第4閉鎖シート体81は第1閉鎖シート体71および第3閉鎖シート体75のそれぞれと重なり合って位置している。この第4閉鎖シート体81の上下方向に沿った両側縁部が自由縁部となっている。
【0076】
すなわち、この第4閉鎖シート体81の上下方向に沿った内側縁部と第3閉鎖シート体75の上下方向に沿った図示左側の部分とが重なり合っているとともに、この第4閉鎖シート体81の残りの他の部分と第1閉鎖シート体71の上下方向に沿った外側縁部以外の部分とが重なり合っている。
【0077】
そして、この第4閉鎖シート体81にて、第1閉鎖シート体71と第3閉鎖シート体75との間に位置する切込み部が前面側から閉塞されている。この切込み部は避難口部70の一方の側縁部に位置している。なお、この第4閉鎖シート体81の下端部は、変位可能な自由端部となって重錘体73の上端部より少し下の位置に位置し、これら第4閉鎖シート体81の下端部と重錘体43の上端部とが重なり合っている。
【0078】
また一方、第2閉鎖シート体72および第3閉鎖シート体75のそれぞれの一面側である前面側には細長矩形状の第5閉鎖シート体82が位置し、この第5閉鎖シート体82は第2閉鎖シート体72および第3閉鎖シート体75のそれぞれと重なり合って位置している。この第5閉鎖シート体82の上下方向に沿った両側縁部が自由縁部となっている。
【0079】
すなわち、この第5閉鎖シート体82の上下方向に沿った内側縁部と第3閉鎖シート体75の上下方向に沿った図示右側の部分とが重なり合っているとともに、この第5閉鎖シート体82の残りの他の部分と第2閉鎖シート体72の上下方向に沿った外側縁部以外の部分とが重なり合っている。
【0080】
そして、この第5閉鎖シート体82にて、第2閉鎖シート体72と第3閉鎖シート体75との間に位置する切込み部が前面側から閉塞されている。この切込み部は避難口部70の他方の側縁部に位置している。なお、この第5閉鎖シート体82の下端部は、変位可能な自由端部となって重錘体73の上端部より少し下の位置に位置し、これら第5閉鎖シート体82の下端部と重錘体73の上端部とが重なり合っている。
【0081】
また、これら第4閉鎖シート体81の上下方向に沿った内側縁部と第5閉鎖シート体82の上下方向に沿った内側縁部とは互いに対向した状態で接触し、これら第4閉鎖シート体81と第5閉鎖シート体82とは互いに隣接している。なお、第4閉鎖シート体81の上下方向に沿った内側縁部と第5閉鎖シート体82の上下方向に沿った内側縁部とが接触しない構成でもよく、さらには、重なり合った構成でもよい。
【0082】
さらに、第1閉鎖シート体71、第2閉鎖シート体72および第3閉鎖シート体75のそれぞれの他面側である後面側には第6閉鎖シート体86が位置している。この第6閉鎖シート体86は、例えば、それぞれ細長矩形状の1枚のシート状のシート部87にて形成されている。
【0083】
この第6閉鎖シート体86のシート部87は、第1閉鎖シート体71、第2閉鎖シート体72および第3閉鎖シート体75のそれぞれと重なり合って位置している。この第6閉鎖シート体86の上下方向に沿った両側縁部が自由縁部となっている。
【0084】
すなわち、このシート部87の上下方向に沿った一方の外側縁部と第1閉鎖シート体71の上下方向に沿った内側縁部とが重なり合っているとともに、このシート部87の上下方向に沿った他方の外側縁部と第2閉鎖シート体72の上下方向に沿った内側縁部とが重なり合い、かつ、このシート部87の残りの他の部分と第3閉鎖シート体75の全体とが重なり合っている。
【0085】
そして、このシート部87にて、第1閉鎖シート体71と第3閉鎖シート体75との間に位置する切込み部、および、第2閉鎖シート体72と第3閉鎖シート体75との間に位置する切込み部が、後面側から閉塞されている。このシート部87の下端部は、変位可能な自由端部となって重錘体73の上端部より少し下の位置に位置し、これらシート部87の下端部と重錘体73の上端部とが重なり合っている。
【0086】
なお、第1閉鎖シート体71、第2閉鎖シート体72等にて基本シート部93が構成され、この基本シート部93の幅方向の中間位置に避難口部70が位置している。第1閉鎖シート体71および第2閉鎖シート体72は、別体の構成ではなく、一体の構成でもよい。つまり、1枚のシート状の基本シート部93に連通部70を切り欠き形成した構成でもよい。避難口部70は、通過しやすい高さ位置、好ましくは閉鎖シート装置20a の下方位置に設けるとよい。
【0087】
また、第4閉鎖シート体81、第5閉鎖シート体82、第6閉鎖シート体86等にて覆い部94が構成され、この覆い部94は避難口部70を両方面側つまり前後面側から覆うもので、所定の押圧力により押し開き可能で、通過する際に押し動作のみにより避難口部70を少なくとも一方面側から他方面側へ通過可能に配置構成されている。この覆い部94は基本シート部93の避難口部70の周縁に重ね代をもって位置し、これら基本シート部93および覆い部94は、例えば基本シート部93を中間層とし覆い部94がその基本シート部93を前後面から挟んだ三層状に重なり合って位置している。また、覆い部94は、非通過状態において、基本シート部93に沿って鉛直状に位置して避難口部40を覆っている。また、補助シート部としての第3閉鎖シート体75は、非通過状態において、基本シート部93の避難口部70内に鉛直状に位置している。
【0088】
なお、第1閉鎖シート体71、第2閉鎖シート体72、第3閉鎖シート体75、第4閉鎖シート体81、第5閉鎖シート体82および第6閉鎖シート体86は、例えば上下方向に長手方向を有する細長矩形状で厚さ寸法が略等しいシート材にてそれぞれ形成されている。このシート材は、例えば、ガラスクロス、シリカクロス等の不燃性生地、或いは、この不燃性生地に耐火塗料等を塗布または吹きつけたもの等にて形成することが好ましく、また、防火防煙の用途以外の場合は、例えば、塩化ビニールシート、ウレタンシート等の合成樹脂製シート、ゴム製シート、不燃性を有しない布等にて形成することが好ましい。
【0089】
そして、この第2の実施の形態でも、上述の第1の実施の形態と同様に、覆い部94の所定箇所に、人が押す力等の何らかの集中押圧力、つまり不均衡な圧力が掛かった場合に、覆い部94および補助シート部95が所定の形態に変形して押し開かれ、避難口部70に通路が形成され、押し動作のみで避難口部70を通過できる。通過後、覆い部94および補助シート部95は、閉鎖気密状態であるもとの形態に復帰する。一方、覆い部94の前面または後面の全体に、風圧等の等分布押圧力、つまり均衡な圧力が掛かった場合では、覆い部94および補助シート部95は押し開かれず、所定の形態が維持され、気密性を適切に確保できる。
【0090】
すなわち、第1ないし第6閉鎖シート体71,72,75,81,82,86における少なくとも2箇所の重なり合う部分で気体の流通を防止するため、気密性を適切に確保できるとともに、人が引くことなく押すことで、基本シート部63の第1閉鎖シート体71と第2閉鎖シート体72との間の避難口部70を容易に通過できる。
【0091】
例えば、避難しようとする人が、第4閉鎖シート体81の内側縁部の下端近傍の部分を押すと、第4閉鎖シート体81と第5閉鎖シート体82との間に通路が形成され、かつ、第3閉鎖シート体75の下端側が捲れ上がるとともに、第6閉鎖シート体86のシート部87の下端側も捲れ上がって、第1閉鎖シート体71と第2閉鎖シート体72の間の避難口部70が開放し、通過可能な状態になるため、その人は第1ないし第6閉鎖シート体71,72,75,81,82,86のいずれも引くことなく、第4閉鎖シート体81を押すことだけで、避難口部70を容易に通過できる。
【0092】
さらに、この第2の実施の形態では、第6閉鎖シート体86を1枚のシート状のシート部87にて形成したので、構成が簡単で製造性を向上でき、製造コストを削減できる。
【0093】
また、第1閉鎖シート体71、第2閉鎖シート体72および第3閉鎖シート体75がそれぞれ互いに隣接して位置するので、第1ないし第6閉鎖シート体71,72,75,81,82,86における重なり合う部分が増大し、気体が第1閉鎖シート体71と第2閉鎖シート体72との間の避難口部70を通過するのを効果的に防止でき、よって、気密性をより一層適切に確保できる。
【0094】
なお、上記第1の実施の形態においては、第6閉鎖シート体56は互いに隣接した左右一対の第1のシート部61と第2のシート部62とにて構成したとして説明したが、例えば、図示しないが、1枚のシート状のシート部にて形成し、このシート部における第3閉鎖シート体75との対向位置に上下方向に長手方向を有する切込み部を形成した構成でもよく、この構成でも第1の実施の形態と同様の作用効果を奏する。
【0095】
また、上記いずれの実施の形態においても、被閉鎖部Aの全体を閉鎖する閉鎖手段は、閉鎖シート装置20,20a である構成として説明したが、例えば、被閉鎖部Aの一部、例えば下部のみを図1ないし図9に示すように閉鎖シート装置で閉鎖し、残りの他の部分を図示しない閉鎖装置にて閉鎖する構成とすることもできる。なお、この他の部分を閉鎖する閉鎖装置は、1枚或いは複数枚のシートを有するシートシャッタや、1枚或いは複数枚の金属製のスラットやパネルを有する金属性のシャッタや、シートおよび金属製のスラットやパネルを組み合わせたシャッタ等、いかなる構成のものでもよい。
【0096】
すなわち、例えば、本実施の形態の開閉装置の上部は、1枚もののシートでもよく、金属製のスラットやパネルを複数連結したものでもよく、さらには、1枚のパネル体でもよい。
【0097】
また、上記いずれの実施の形態においても、図示しない中桟部材を設ける場合は、その中桟部材に、基本シート部63,93、覆い部64,94、補助シート部45,75の各々の上端部を保持させてもよく、中桟部材を設けない場合は、基本シート部63,93に覆い部64,94、補助シート部45,75を直接縫着、接着或いは溶着等の固着手段によって取り付けて保持させてもよい。
【0098】
さらに、上記実施の形態のように、開閉装置を防火防煙の用途に使用する場合には、各構成部品をそれぞれ耐火性を有した部材にて形成することが好ましい。
【0099】
また、基本シート部63,93の避難口部40,70は、図示しないが、水平方向である左右方向に複数設けてもよく、その場合はそれぞれに覆い部64,94、補助シート部45,75等と同様の構成を適用できる。
【0100】
さらに、基本シート部63,93および覆い部64,94は、例えば三層状に重なり合って位置する構成として説明したが、四層状、或いは五層以上の状態に重なり合って位置する構成でもよく、例えば、基本シート部63,93の一方の面側に位置する覆い部64,94を断面厚さ方向に複数枚列となるように二層状にしたものでもよい。
【0101】
また、補助シート部45,75は、基本シート部63,93と別体の構成とし、この基本シート部63,93と略同一面状に配置した構成ではなく、基本シート部63,93と一体の構成でもよい。つまり、1枚のシート状の基本シート部63,93にスリット状の切込み部を形成して補助シート部を形成することもでき、少なくとも下端部が自由端部としてあればよい。また、補助シート部45,75は必ずしも必要ではない。
【0102】
さらに、覆い部64,94の第4閉鎖シート体51,81、第5閉鎖シート体52,82、第6閉鎖シート体56,86のそれぞれは、下端部および両側縁部が自由端部および自由縁部となっている構成として説明したが、少なくとも下端部が自由端部としてあればよく、例えば、右側の側縁部および下端部、或いは、左側の側縁部および下端部のみが自由縁部および自由端部である構成でもよい。
【0103】
また、覆い部64,94は、シート材にて形成した構成として説明したが、例えば、シート材以外の可撓性を有する部材で形成することもできる。
【0104】
さらに、基本シート部63,93は、幅方向の中間位置に避難口部40,70を設けた構成として説明したが、例えば、図示しないが、基本シート部の左端部或いは右端部に避難口部を設けた構成でもよい。
【0105】
また、上記第1の実施の形態において、第4閉鎖シート体51、第5閉鎖シート体52、および、第6閉鎖シート体56の第1のシート部61および第2のシート部62の各々の外側縁部は、自由縁部でなく、第1閉鎖シート体41および第2閉鎖シート体42の対応する内側縁部と縫着、接着或いは溶着等の固着手段によって固着されていても避難口部40が押し動作にて通過可能な状態になればよく、この際、前記外側縁部および内側縁部は重ね代をもって固着されていてもよく、重ね代なしで、すなわち縁部同士が直接固着されていてもよい。
【0106】
さらに、同様に、上記第2の実施の形態においても、第4閉鎖シート体81、第5閉鎖シート体82および第6閉鎖シート体86のシート部87の外側縁部は、自由縁部でなく、第1閉鎖シート体71および第2閉鎖シート体72の対応する内側縁部と縫着、接着或いは溶着等の固着手段によって固着されていても避難口部70が押し動作にて通過可能な状態になればよく、この際、前記外側縁部および内側縁部は重ね代をもって固着されていてもよく、重ね代なしで、すなわち縁部同士が直接固着されていてもよい。
【0107】
さらに、図示しないが、覆い部64,94、或いは、補助シート部45,75には、閉鎖気密形態の維持や、風圧等の均等圧力を受けた際の補強等のために、少なくとも下方部に棒状、板状等の部材を設けてもよい。
【0108】
【発明の効果】
本発明によれば、気密性を適切に確保でき、かつ、引くことなく押すことで連通部を容易に通過できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の開閉装置の第1の実施の形態を示す横断面図である。
【図2】 同上開閉装置を示す正面図である。
【図3】 同上開閉装置を示す斜視図である。
【図4】 同上開閉装置を示す縦断面図である。
【図5】 同上開閉装置を用いた建造物を示す平面図である。
【図6】 本発明の開閉装置の第2の実施の形態を示す横断面図である。
【図7】 同上開閉装置を示す正面図である。
【図8】 同上開閉装置を示す斜視図である。
【図9】 同上開閉装置を示す斜視図である。
【図10】 従来の開閉装置を示す横断面図である。
【図11】 同上開閉装置を示す正面図である。
【図12】 従来の他の開閉装置を示す横断面図である。
【図13】 同上開閉装置を示す正面図である。
【図14】 従来の他の開閉装置を示す横断面図である。
【図15】 同上開閉装置を示す正面図である。
【符号の説明】
15,65 開閉装置としての耐火スクリーン装置
40,70 連通部としての避難口部
Claims (7)
- 連通部を介して互いに離間対向した状態で略同一面状に位置する一対の第1閉鎖シート体および第2閉鎖シート体と、
これら一対の第1閉鎖シート体および第2閉鎖シート体間の前記連通部内に位置し、前記第1閉鎖シート体および前記第2閉鎖シート体と略同一面状に位置する第3閉鎖シート体と、
前記第1閉鎖シート体および前記第3閉鎖シート体のそれぞれの一面側でこれら第1閉鎖シート体および第3閉鎖シート体のそれぞれと重なり合って位置し、これら第1閉鎖シート体および第3閉鎖シート体間を閉塞する第4閉鎖シート体と、
前記第2閉鎖シート体および前記第3閉鎖シート体のそれぞれの一面側でこれら第2閉鎖シート体および第3閉鎖シート体のそれぞれと重なり合って位置し、これら第2閉鎖シート体および第3閉鎖シート体間を閉塞する第5閉鎖シート体と、
前記第1閉鎖シート体、前記第2閉鎖シート体および前記第3閉鎖シート体のそれぞれの他面側でこれら第1閉鎖シート体、第2閉鎖シート体および第3閉鎖シート体のそれぞれと重なり合って位置し、前記第1閉鎖シート体および前記第3閉鎖シート体間を閉塞するとともに前記第2閉鎖シート体および前記第3閉鎖シート体間を閉塞する第6閉鎖シート体とを具備し、
前記第1閉鎖シート体と前記第2閉鎖シート体との間の前記連通部を通過する場合に、前記第4閉鎖シート体および前記第5閉鎖シート体の少なくとも一方を押すと、この押し動作のみによって前記連通部が開放する
ことを特徴とする開閉装置。 - 第4閉鎖シート体の上下方向に沿った内側縁部と第5閉鎖シート体の上下方向に沿った内側縁部とが互いに対向した状態で接触し、これら第4閉鎖シート体と第5閉鎖シート体とが互いに隣接している
ことを特徴とする請求項1記載の開閉装置。 - 第6閉鎖シート体は、
第1閉鎖シート体および第3閉鎖シート体のそれぞれと重なり合って位置しこれら第1閉鎖シート体および第3閉鎖シート体間を閉塞する第1のシート部と、
第2閉鎖シート体および第3閉鎖シート体のそれぞれと重なり合って位置しこれら第2閉鎖シート体および第3閉鎖シート体間を閉塞する第2のシート部とを有し、
前記第1のシート部の上下方向に沿った内側縁部と前記第2のシート部の上下方向に沿った内側縁部とが互いに対向した状態で接触し、これら第1のシート部と第2のシート部とが互いに隣接している
ことを特徴とする請求項1または2記載の開閉装置。 - 第6閉鎖シート体は、1枚のシート状のシート部にて形成されている
ことを特徴とする請求項1または2記載の開閉装置。 - 第3閉鎖シート体は、第1閉鎖シート体および第2閉鎖シート体間の連通部内にこの連通部の略全体にわたって位置し、
前記第1閉鎖シート体、前記第2閉鎖シート体および前記第3閉鎖シート体がそれぞれ互いに隣接して位置する
ことを特徴とする請求項4記載の開閉装置。 - 第1閉鎖シート体および第2閉鎖シート体の下端部に設けられ第1閉鎖シート体の下端部外端から第2閉鎖シート体の下端部外端にわたって位置する一本の細長形状の重錘体を具備し、
第3閉鎖シート体の下端部は、変位可能な自由端部となって前記重錘体の上端部より上方に位置し、
第4閉鎖シート体、第5閉鎖シート体および第6閉鎖シート体のそれぞれの下端部は、変位可能な自由端部となって前記重錘体と重なり合って位置する
ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一記載の開閉装置。 - 第1閉鎖シート体と第2閉鎖シート体との間の連通部を通過した後、押し動作の解除により第1閉鎖シート体ないし第6閉鎖シート体がもとの閉鎖気密状態に復帰する
ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一記載の開閉装置。
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