JP3640822B2 - 開閉装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、遮蔽体がガイドレールにて案内されつつ移動して被遮蔽部の開口部を遮蔽する開閉装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の開閉装置としては、例えば図11および図12に示すような建造物の被遮蔽部となる廊下41を区画するように遮蔽する延焼防止用のスクリーン装置42や、工場内の一部区間を区画するスクリーン装置などの各種構成が知られている。
【0003】
そして、この図11および図12に示すスクリーン装置は、遮蔽する開口部43となる面を構成する側壁面に、上下方向に長手状で上下方向に沿って凹溝状の案内溝44を有したガイドレール45を対向して一対設けている。また、ガイドレール45が位置する開口部43の上縁となる遮蔽する面を構成する天井部分には、軸方向がガイドレール45,45の対向方向である略水平方向に沿って軸方向を有する巻回部46を備えた巻回装置47が配設されている。そして、この巻回装置47は、ガイドレール45の案内溝44に上下方向の両側縁が係合して案内され廊下41を遮蔽する難燃性樹脂などにてシート状に形成した遮蔽シート48の上端縁を巻回部46に取り付け、遮蔽シート48を巻取および巻戻す。
【0004】
また、遮蔽シート48の略中央には人が通行可能な窓部50が開口形成され、遮蔽シート48には上下縁が縫着され窓部50を開閉可能に閉塞するシート状の閉塞シート51が設けられている。さらに、遮蔽シート48には、細長棒状で、長手方向の両端部がガイドレール45,45の案内溝44,44にそれぞれ摺動自在に係合する補強部材52が取り付けられ、遮蔽シート48が捲り上がるなどガイドレール45,45から外れないようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記図11および図12に示す従来のスクリーン装置42では、ガイドレール45,45と遮蔽シート48との間の隙間が生じていることから、この隙間を介して塵埃や煙、騒音が漏れ出るおそれがあり、さらなる防塵性や防煙性、遮音性などの遮蔽性が望まれている。このため、ガイドレール45,45の案内溝44,44の縁に沿って弾性を有する気密部材をフランジ状に設けて遮蔽シート48に当接させ、隙間を閉塞することが考えられるが、気密部材を遮蔽シート48に当接させる構成では、遮蔽シート48の巻取および巻戻の際に気密部材との摩擦が生じ、巻取および巻戻しするモータなどに負荷が掛かって被遮蔽部41の開閉動作が損なわれるとともに、巻取および巻戻のための各部位や遮蔽シート48を損傷するおそれがある。さらには、気密部材が摩耗して遮蔽性が損なわれないように気密部材を頻繁に交換するなどの保守点検が煩雑となる。
【0006】
また、上記図11および図12に示す従来のスクリーン装置42では、窓部50を閉塞する閉塞シート51は、例えば防塵性や防煙性、遮音性などのために窓部50を略気密に閉塞する必要があることから、上下縁が逢着されているので、例えば温度変化などにより遮蔽シート48や閉塞シート51が伸縮すると、窓部50を略気密に閉塞することができなくなり、防塵性や防煙性、遮音性などが損なわれ、被遮蔽部41の遮蔽性が低下するおそれがあるとともに、製造性の向上が図りにくい。さらには、上下縁が逢着されることにより、閉塞シート51を捲るように窓部50を開口して通行することが困難となるおそれがある。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みて、簡単な構造で遮蔽性が向上する開閉装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の開閉装置は、被遮蔽部に開口する開口部に長手方向を鉛直方向に対して傾斜して略平行に一対設けられ、長手方向に沿って互いに対向する案内溝を有したガイドレールと、これらガイドレールの案内溝に上下方向の両側縁が移動自在に係合されこれら案内溝に沿って案内されつつ移動することにより前記開口部を開閉可能に閉塞する遮蔽体と、この遮蔽体に開口形成された窓部と、前記遮蔽体の上面側に少なくとも一縁部が取り付けられ前記窓部を開閉可能に閉塞する閉塞体とを具備し、前記開口部が閉塞された状態では、前記遮蔽体の自重により前記遮蔽体の両縁部分が前記ガイドレールの案内溝の下側に位置する縁に当接し、前記遮蔽体と前記案内溝の縁との間の隙間が閉塞されるものである。
【0009】
そして、被遮蔽部の開口部に、この開口部を開閉する遮蔽体の両側縁を移動自在に係合して移動を案内する長手方向に沿って案内溝を設けたガイドレールを、長手方向を鉛直方向に対して傾斜して略平行に一対設けるため、自重により遮蔽体の両縁部分がガイドレールの案内溝の下側に位置する縁に当接し、別部材を用いることなく簡単な構成で被遮蔽部が略気密に遮蔽される。
【0010】
請求項2記載の開閉装置は、請求項1記載の開閉装置において、遮蔽体の上面側には、長手方向の両端部がガイドレールの案内溝にそれぞれ移動自在に係合されるガイド棒が設けられているものである。
【0011】
請求項3記載の開閉装置は、請求項1または2記載の開閉装置において、閉塞体は、可撓性を有したシート状であるものである。
【0012】
そして、可撓性を有したシート状の閉塞体を用いるため、遮蔽体への取付が容易で製造性が向上するとともに、窓部の開閉は例えば遮蔽体および閉塞体を可撓変形することにより窓部が開閉され、簡単な構成で窓部が容易に開閉する。
【0013】
請求項4記載の開閉装置は、請求項1ないし3いずれか一記載の開閉装置において、ガイドレールは、下端側が被遮蔽部側に傾斜するものである。
【0014】
そして、ガイドレールの下端側を被遮蔽部側に傾斜してガイドレールを開口部に設けるため、例えば被遮蔽部を区画する天井面と遮蔽体とのなす角が被遮蔽部側で鋭角となるので、被遮蔽部側の温度が高くなって対流などにて被遮蔽部の天井近傍の気圧が増大しても、遮蔽体がガイドレールの案内溝の一縁に押さえ付けられる状態となり、被遮蔽部が確実に遮蔽される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の一形態を図面を参照して説明する。
【0016】
図1および図2において、1は開閉装置としてのスクリーン装置で、このスクリーン装置1は、被遮蔽部2の開口部3、例えば建造物の廊下や部屋のドア開口部、建造物の出入口や非常口などの開口部、あるいは、防火・防煙上の防火区画として区画する必要がある箇所の開口部などの開口縁となる廊下の両側壁部に、長手方向を鉛直方向に対して傾斜して略平行に相対向して取り付けられる一対のガイドレール4,4を備えている。
【0017】
そして、これらガイドレール4,4は、図3および図5に示すように、細長板状の背板部4aの長手方向の両側に略垂直に互いに平行となる側板部4bがそれぞれ折曲形成され、さらに各側板部4b,4bの縁には背板部4aに略平行に互いに対向する方向に間隙を介して前板部4cがそれぞれ折曲形成され、断面略コ字状に形成されている。また、ガイドレール4は、前板部4c,4cの対向する縁に内方に向けて略垂直に折曲形成された案内板部4d,4dを有している。さらに、これら案内板部4d,4dの先端縁には側板部4b,4bの内面に向けてそれぞれ略垂直に折曲形成されたフランジ部4e,4eが設けられている。そして、ガイドレール4は、案内板部4d,4d間にスリット5を開口するガイドレール4の長手方向に沿った案内溝6を開口形成し、案内溝6,6が対向して長手方向が上下方向に対して傾斜、すなわち下端部が被遮蔽部側に変位するように開口部3の左右方向の両側縁に取り付け固定されている。
【0018】
さらに、ガイドレール4,4の案内溝6,6の下端部には、図1および図3に示すように、案内溝6から一側である被遮蔽部2側に亘って、すなわち側板部4b、前板部4c、案内板部4dおよびフランジ部4eの下端部が切り欠かれ、案内溝6の下端を側方に開口させる切欠部7が案内溝6に連通して切欠形成されている。また、ガイドレール4,4の案内溝の下端部には、切欠部7と反対側に位置して、すなわち切欠部7と反対側の案内板部4dには、案内部としての気密部材8が取り付けられている。この気密部材8は、例えば合成樹脂やゴムなどのシール部材に適した材料にて断面三角形状に形成され、切欠部7に対向する面には切欠部7に向けて湾曲凹面状の案内面8aが設けられている。
【0019】
また、スクリーン装置1は、図1に示すように、巻回手段である巻回装置本体10を備えている。この巻回装置本体10は、図4ないし図6に示すように、開口部3の上縁を構成する構造物の支持壁11に取り付けられ、ガイドレール4,4の対向方向、すなわち開口部3の上縁に沿って長手箱状の本体ケース12を有している。また、この本体ケース12の下面には、ガイドレール4,4の対向方向に沿って細長スリット状でガイドレール4,4の案内溝6に連通する挿通開口部13が開口形成されている。なお、この挿通開口部13の開口縁は、傾斜するガイドレール4の案内溝6に対応して傾斜するように開口形成されることが好ましい。
【0020】
さらに、本体ケース12内には、長手方向に沿って細長棒状の巻回部15が回転自在に軸支されている。そして、巻回部15の軸方向の一端には、プーリ16が一体的に設けられている。また、本体ケース12内には、駆動手段としての正逆反転可能な図示しないモータが配設されている。そして、このモータの出力軸17に設けられた駆動プーリ18には、巻回部15のプーリ16とに掛け渡される無端ベルト状の駆動伝達部材19が取り付けられ、モータの駆動が伝達されて巻回部15が回転する。なお、駆動伝達部材19としては、無端ベルト状に限らず、チェーンや歯車などにて回転駆動を伝達するいずれの構成でもよい。
【0021】
また、巻回部15には遮蔽体としてのシート状の遮蔽シート21の一端縁が取り付けられ、モータの駆動により回転する巻回部15にて遮蔽シート21を上下方向の両側がガイドレール4,4の案内溝6,6に係合した状態で本体ケース12の挿通開口部13を介して巻取および巻戻、すなわち昇降され、下降することにより開口部3を開閉可能に閉塞して被遮蔽部2を遮蔽する。そして、この遮蔽シート21は、防火区画として遮蔽する必要がある箇所などで防火・防煙の用途として使用する場合や避難口の遮蔽用として使用する場合は、難燃性や不燃性を有したシート材例えばガラスクロスやシリカクロスなどの不燃性生地にて形成される。また、防火・防煙の用途以外の箇所、例えば保冷庫や工場などの出入口などで気密保持の用途として使用する場合、あるいは人や物品が通過する出入口などの遮蔽用として使用する場合は、塩化ビニール、ポリエステル、ポリウレタンなどの合成樹脂製シートや難燃性あるいは不燃性処理されたものや難燃性あるいは不燃性を有しない織布や不織布、生地などにて形成してもよい。
【0022】
さらに、この遮蔽シート21には、図1ないし図4に示すように、略中央に略四角形状に開口する窓部22が設けられている。また、遮蔽シート21の一面には、例えば遮蔽シート21と同材質にて窓部22より若干径大の寸法に形成された閉塞体としてのシート状の閉塞シート23が、一縁となる上縁部分が縫着されて窓部22を開閉可能に閉塞する。さらに、遮蔽シート21の他縁となる下縁部分には、上方に向けて曲面状に折り返され、この折り返された先端縁部分がさらに縫着された軸方向が左右方向に略沿った略筒状の第1のガイド取付部24が設けられている。そして、この第1のガイド取付部24には、ガイド体としての略細長円柱状のガイド棒25が嵌挿保持されている。このガイド棒25は、長手方向の両端部が対向するガイドレール4,4の案内溝6,6にそれぞれ移動自在に係合される。
【0023】
なお、窓部22は、いずれの位置に形成してもよい。ただし、好ましくは、人が容易に通行可能な開口面積および開口位置で開口形成、例えば開口部3を閉塞した状態で窓部22の下縁が床面から約15cm以下の位置で開口形成されることがよい。
【0024】
また、遮蔽シート21の閉塞シート23が取り付けられた側には、取り付けられた閉塞シート23の上下に位置して、第1のガイド取付部24と同様に左右方向に軸方向を有する略筒状で、ガイド棒25を嵌挿保持する第2のガイド取付部26がそれぞれ設けられている。
【0025】
そして、遮蔽シート21は、上方に向けて面する一面側、すなわち上面側に閉塞シート23およびガイド棒25が位置するように、巻回部15に巻取および巻戻可能に取り付けられている。また、遮蔽シート21は、巻戻により移動方向の先端部分となる下端部分が切欠部7から被遮蔽部2側に導出して開口部3を閉塞して被遮蔽部2を遮蔽する。
【0026】
次に、上記実施の形態の動作を説明する。
【0027】
被遮蔽部2を遮蔽するために、図示しない各種操作スイッチによる操作や火炎あるいは煙を検知するセンサの作動などにより、巻回装置本体10のモータが巻戻方向に駆動し、巻回部15が巻戻方向に回転する。この巻回部15の巻戻方向への回転により、巻回部15に巻回されている遮蔽シート21が巻き戻される。この遮蔽シート21は、自重により、巻回装置本体10の本体ケース12に開口した挿通開口部13を介して、両側がガイドレール4,4の案内溝6,6に係合して案内されつつ下降し、被遮蔽部2の開口部3を次第に閉塞する。
【0028】
そして、遮蔽シート21の下端部が案内溝6の下端部に位置すると、遮蔽シート21の下端両側縁部分が気密部材8の案内面8aに乗り上げるように切欠部7に案内され、ガイドレール4から開口部3を構成する床面28上に導出するように送り出され、床面28に面にて接触する状態で開口部3を閉塞し、被遮蔽部2を遮蔽する。そして、所定長さ寸法が送り出された時点、例えば窓部22の下縁部分が床面28から15cm以下となる時点で、巻回装置本体10の図示しないモータの駆動が停止して、遮蔽シート21の巻戻が停止する。
【0029】
ここで、ガイドレール4,4は、鉛直方向に対して傾斜するように設けられているため、遮蔽シート21の自重およびガイド棒25の重量により、遮蔽シート21の下方に面する他面に対向する案内溝6の下方の縁を構成する案内板部4dに面にて接触する。また、案内溝6の下端部では、遮蔽シート21が気密部材8に乗り上げるように案内面8aに面にて接触する。さらに、切欠部7を介して導出する部分では、遮蔽シート21が床面28に面にて接触する。このため、別途案内溝6に沿って遮蔽シート21と案内溝6との間の隙間を閉塞する部材を設けなくても被遮蔽部2が略気密に遮蔽される。
【0030】
また、この遮蔽状態で人が開口部3を通行する場合には、閉塞シート23の一側を捲り上げるように閉塞シート23および遮蔽シート21を可撓変形して窓部22を開口させ、この開口した窓部22を通行する。この閉塞シート23および遮蔽シート21の可撓変形の際、遮蔽シート21は回転が停止している巻回部15に取り付けられ、閉塞シート23および遮蔽シート21は自重により吊り下げ支持されているとともに、遮蔽シート21上に重なり合うように閉塞シート23が載置する状態となっているため、容易に弛ませるように可撓変形でき、容易に窓部22を開口できる。さらに、この可撓変形の際、遮蔽シート21の切欠部7を介して導出する部分である下端部分は、可撓変形にて弛む分が引き上げられる状態となるが、床面28に面にて接触した状態が維持されることにより下縁部分の機密性が得られる。なお、床面28に面にて接触しなくなっても、通行後に可撓変形させる動作を解除すると、再び自重により、閉塞シート23および遮蔽シート21が互いに重なり合う状態となるとともに、遮蔽シート21の下縁部分は床面28に面にて接触し、通行前と同様な開口部3の閉塞状態は保たれ気密状態が得られる。
【0031】
一方、被遮蔽部2の遮蔽を解除、すなわち被遮蔽部2の開口部3を開口する場合、図示しない各種操作スイッチによる操作により、巻回装置本体10のモータを巻取方向に駆動し、巻回部15を巻取方向に回転する。この巻回部15の巻取方向への回転により、遮蔽シート21を巻き取る。
【0032】
このように、上記実施の形態によれば、被遮蔽部2の開口部3に、この開口部3を開閉する可撓性を有した遮蔽シート21の両側縁を摺動自在に係合して移動を案内する長手方向に沿って案内溝6を設けたガイドレール4を、長手方向を鉛直方向に対して傾斜して略平行に一対設けたため、被遮蔽部2の開口部3を閉塞した状態で、遮蔽シート21の自重により遮蔽シート21の両縁部分がガイドレール4,4の案内溝6,6の下側に位置する縁に当接し、遮蔽シート21と案内溝6の縁との間に生じる隙間を閉塞でき、例えばガイドレール4の案内溝6の縁に沿って遮蔽シート21に当接させて隙間を閉塞するための別部材の気密部材を設ける必要がなく、簡単な構成で被遮蔽部2を略気密に遮蔽でき、ガイドレール4に係合する遮蔽シート21の両側から空気や煙、音、粉塵などが漏れ出ることを防止でき、遮音性、防塵性、防煙性、断熱性、防炎性などを向上できる。
【0033】
また、傾斜するガイドレール4,4に両側縁が係合されて傾斜して被遮蔽部2の開口部3を閉塞する遮蔽シート21の上方に向けて面する一面側に、この遮蔽シート21に開口形成した窓部22を開閉可能に閉塞する閉塞シート23の少なくとも一縁部である上縁部分を取り付けるため、自重により閉塞シート23が窓部22の縁に当接するので、従来のような常時窓部22が閉塞されるように閉塞シート23の上下縁を縫着する構成に比して、上記実施の形態のように、上縁部分のみを縫着して取り付けるのみでも閉塞シート23が確実に閉塞され、閉塞シート23を容易に取り付けでき、製造性を向上できるとともに、例えば火炎などの熱負荷が掛かって遮蔽シート21や閉塞シート23が異なる割合で伸縮しても、上縁部分のみを取り付けて反対側の下縁部分は自由端となるので、遮蔽シート21および閉塞シート23の一方が弛んで他方が張った状態となり、閉塞シート23にて窓部22を閉塞できなくなることを防止できる。
【0034】
そして、可撓性を有したシート状の閉塞シート23を用いるため、遮蔽シート21に縫着にて取付でき、製造性を向上できるとともに、窓部22の開閉は遮蔽シート21や閉塞シート23を可撓変形すればよく、簡単な構成で窓部22を容易に開閉できる。
【0035】
一方、ガイドレール4,4の下端側を被遮蔽部2側に変位させて傾斜してガイドレール4,4を開口部3に設けるため、例えば被遮蔽部2を区画する天井面と遮蔽シート21とのなす角が被遮蔽部2側で鋭角となるので、被遮蔽部2側の温度が高くなって対流などにて被遮蔽部2の天井近傍の気圧が増大しても、遮蔽シート21がガイドレール4の案内溝6の一縁である下方に位置する案内板部4dに押さえ付けられる状態となり、被遮蔽部2を確実に遮蔽できる。
【0036】
また、ガイドレール4,4の下端部に、遮蔽シート21の縁部分が挿通可能に案内溝6に連通して側方に向けて開口する切欠部7を設けたため、遮蔽シート21を下方に移動することにより、遮蔽シート21の移動方向の先端部分が切欠部7を介して側方に向けてガイドレール4から送り出されるように導出するので、例えば遮蔽シート21の遮蔽方向への移動の先端部分となる下端部と開口部3の下縁を構成する床面28との接触面積が増大し、遮蔽シート21の下端部で開口部3が略気密に閉塞され、被遮蔽部2を確実に遮蔽できる。
【0037】
さらに、切欠部7を被遮蔽部2に向けて開口形成したため、例えば切欠部7を介して導出する遮蔽シート21の下端部分の自重により開口部3の下縁を構成する床面28に遮蔽シート21の先端部分が押し付けられる状態となって、被遮蔽部2内の圧力が変化しても、開口部3が略気密に閉塞され、被遮蔽部2を確実に遮蔽できる。
【0038】
そして、ガイドレール4,4の案内溝6,6内に、切欠部7,7に対向する位置に切欠部7に向けて湾曲凹面状の案内面8aを有した気密部材8を設けるため、遮蔽シート21の先端部分が気密部材8の案内面8aにて案内溝6,6から円滑に切欠部7,7に案内されるので、開口部3を閉塞するための巻戻の際に遮蔽シート21を円滑に移動できるとともに、湾曲凹面状の案内面に遮蔽シート21が面にて当接するので閉塞性を向上できる。
【0039】
また、対向する案内溝6,6に長手方向の両端がそれぞれ摺動自在に係合するガイド棒25,25を遮蔽シート21に設けるため、例えば遮蔽シート21を捲り上げたり被遮蔽部2の圧力の変化により遮蔽シート21が一面側に湾曲されるなどの外力が遮蔽シート21に作用しても、遮蔽シート21の両縁部分が案内溝6,6から外れて遮蔽が損なわれることを防止できる。
【0040】
そして、ガイド棒25を遮蔽シート21の上方に向けて面する一面である上面側に設けたため、自重により案内溝6の下方に位置する案内板部4dに当接する遮蔽シート21の下面側は凹凸のない平坦面となり、確実に案内溝6と遮蔽シート21との間の隙間を閉塞できるとともに、ガイド棒25の自重により遮蔽シート21が案内溝の案内板部4dに押さえ付けられる状態となり、確実に被遮蔽部2を遮蔽できる。
【0041】
また、ガイド棒25を窓部22の上下近傍に位置して設けるので、閉塞する開口部3のガイドレール4,4が対向する方向である左右方向の幅寸法が広い場合でも、遮蔽シート21が弛んでガイドレール4,4の案内溝6,6から外れてしまうことを防止できるとともに、例えば図6に示すように、窓部22の開口面積を増大でき、窓部22を開口して出入りする通行性を向上できる。
【0042】
なお、上記実施の形態において、遮蔽シート21の略中央に窓部22を開口形成したが、遮蔽シート21の上下方向の一側に開口形成、例えば図7および図8に示すように遮蔽シート21の両側近傍にそれぞれ開口形成してもよい。この構成によれば、例えばスクリーン装置1を火災の際の防煙装置として利用する場合、火災時に壁づたいに避難する際に、容易に窓部22を発見でき、迅速な避難ができる。なお、この図7および図8に示す構成において、閉塞シート23がガイドレール4に係合しないように形成し、窓部22が遮蔽シート21の両側縁に連続して開口しない構成とすることが好ましい。すなわち、窓部22が遮蔽シート21の両側縁に連続すると、遮蔽シート21の強度が低下するおそれがあり、また閉塞シート23がガイドレール4に係合すると窓部22の開閉が煩雑となるおそれがあるためである。
【0043】
また、遮蔽体としては、上述の可撓性を有したシート状の遮蔽シート21に限らず、例えば図9に示すように、左右方向に長手状で、長手方向の両側縁を同方向側に略筒状で互いに回動自在に嵌挿係合可能に連結部31,32をそれぞれ屈曲形成したスラット33を複数連結し、一面側が略平面を構成するシャッタ34や、図10に示すように、左右方向に長手状で長手方向の一側面に略筒状に屈曲形成した連結雄部36を設けるとともに長手方向の他側面に連結雄部36が回動自在に係合可能な溝状の連結雌部37を設けたスラット38を複数連結し、両面側が略平面を構成するシャッタ39、扉体のような剛性を有した板状のもの、スラットやパネルなどを連接したシャッタ構造のもの、スラットやパネルとシート状のものを連接したものなどでもよい。
【0044】
同様に、閉塞体は、可撓性を有する閉塞シート23を縫着して説明したが、縫着に限らず、例えば接着剤にて取り付けたり、粘着テープなどにて取り付けたり、リベットや鳩目などにて取り付けてもよい。さらに、閉塞シート23に限らず、例えば複数のスラットやパネルを連結したシャッタ構造のものや板状のもの、スラットやパネルとシート状のものとを連接したものなどを用い、蝶番やねじ止めなどにより取り付けてもよく、上縁部分を取り付ける場合に限らず例えば一側を取り付けるなど少なくとも一縁部分を取り付ければよい。
【0045】
さらに、遮蔽シート21に窓部22を設けて説明したが、窓部22を設けなくてもよい。
【0046】
そして、遮蔽シート21を巻回装置本体10にて巻取および巻戻にて摺動移動して説明したが、巻取および巻戻しに限らず、いずれの移動方法でも良く、手動式や電動式などに限られない。さらに、ガイドレール4あるいはガイドレール4と係合する遮蔽体の両側面にローラなどを設けて、円滑に移動できるようにしてもよい。
【0047】
また、ガイドレール4の下端側を被遮蔽部2側に変位するように傾斜して説明したが、反対側に傾斜してもよい。なお、特に火災時の防煙装置として利用する場合や圧力変動がある場合などには、上記実施の形態のように、ガイドレール4の下端側を被遮蔽部2側に変位するように傾斜して設けることが好ましい。
【0048】
そして、ガイドレール4の下端部に、遮蔽シート21の縁部分が挿通可能に案内溝6に連通して側方に向けて開口する切欠部7を設けたが、例えば切欠部7を設けないで遮蔽シート21の下端を開口部3の下縁に当接したり、遮蔽シート21の下端部に開口部3の下縁に面にて当接する水切り部などを設けたり、遮蔽シート21に設けたガイド棒25を水切り部として、水切り部が開口部3の下縁に当接することにより被遮蔽部2を遮蔽する構成としもよい。
【0049】
さらに、切欠部7を被遮蔽部2に向けて開口形成したため、例えば切欠部7を介して導出する遮蔽シート21の先端部分の自重により開口部3の下縁を構成する床面28に遮蔽シート21の先端部分が押し付けられる状態となるので、被遮蔽部2内の圧力が変化しても、開口部3が略気密に閉塞され、被遮蔽部2が確実に遮蔽される。
【0050】
そして、ガイドレール4の案内溝6内に、切欠部7に対向する位置に切欠部7に向けて湾曲曲面状の案内面8aを有した気密部材8を設けたため、遮蔽シート21の先端部分が気密部材8の案内面8aにて案内溝6から円滑に切欠部7に案内され、遮蔽シート21が円滑に移動でき、開口部3の開閉のために巻取および巻戻る移動が円滑となる。
【0051】
また、遮蔽シート21にガイド棒25を取り付けて説明したが、遮蔽シート21が弛まないように補強する部材としては、ガイド棒25に限らず、例えば遮蔽シート21の両端部にガイドレール4に対するフックを用いたり、ガイドレール4と遮蔽シート21の端部とをファスナなどの鎖条構造にて接続する構成など、いずれのものでもできる。
【0052】
さらに、例えば開口部3の左右方向の幅寸法が狭い場合、ガイド棒25を設けなくてもよく、また2本に限らず、1本あるいは複数本を用いてもよい。
【0053】
【発明の効果】
請求項1記載の開閉装置によれば、被遮蔽部の開口部に、遮蔽体の両側縁を移動自在に係合して移動を案内する案内溝を設けたガイドレールを、長手方向を鉛直方向に対して傾斜して設けるため、自重により遮蔽体の両縁部分がガイドレールの案内溝の下側に位置する縁に当接するので、別部材を用いることなく簡単な構成で被遮蔽部を略気密に遮蔽できる。
【0054】
請求項3記載の開閉装置によれば、請求項1または2記載の開閉装置の効果に加え、可撓性を有したシート状の閉塞体を用いるため、遮蔽体に容易に取り付けでき製造性を向上できるとともに、窓部の開閉は例えば遮蔽体および閉塞体を可撓変形することによりでき、簡単な構成で窓部を容易に開閉できる。
【0055】
請求項4記載の開閉装置によれば、請求項1ないし3いずれか一記載の開閉装置の効果に加え、ガイドレールの下端側を被遮蔽部側に傾斜してガイドレールを開口部に設けるため、例えば被遮蔽部を区画する天井面と遮蔽体とのなす角が被遮蔽部側で鋭角となるので、被遮蔽部側の温度が高くなって対流などにて被遮蔽部の天井近傍の気圧が増大しても、遮蔽体がガイドレールの案内溝の一縁に押さえ付けられる状態となり、被遮蔽部を確実に遮蔽できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の開閉装置の実施の形態を示すスクリーン装置の開口部を閉塞した状態の一部を切り欠いた側面断面図である。
【図2】 同上一部を切り欠いた正面図である。
【図3】 同上開口部の下縁部分近傍を示す側面断面図である。
【図4】 同上遮蔽シートの窓部近傍を示す正面図である。
【図5】 同上スクリーン装置を示す平面断面図である。
【図6】 本発明の他の実施の形態を示す一部を切り欠いた正面図である。
【図7】 本発明のさらに他の実施の形態を示す開口部を閉塞した状態の一部を切り欠いた側面断面図である。
【図8】 同上一部を切り欠いた正面図である。
【図9】 本発明のさらに他の実施の形態を示す一部を切り欠いた側面断面図である。
【図10】 本発明のさらに他の実施の形態を示す一部を切り欠いた側面断面図である。
【図11】 従来例の開閉装置を示す側面断面図である。
【図12】 同上一部を切り欠いた正面図である。
【符号の説明】
1 開閉装置としてのスクリーン装置
2 被遮蔽部
3 開口部
4 ガイドレール
6 案内溝
21 遮蔽体としての遮蔽シート
22 窓部
23 閉塞体としての閉塞シート
34,39 遮蔽体としてのシャッタ
Claims (4)
- 被遮蔽部に開口する開口部に長手方向を鉛直方向に対して傾斜して略平行に一対設けられ、長手方向に沿って互いに対向する案内溝を有したガイドレールと、
これらガイドレールの案内溝に上下方向の両側縁が移動自在に係合されこれら案内溝に沿って案内されつつ移動することにより前記開口部を開閉可能に閉塞する遮蔽体と、
この遮蔽体に開口形成された窓部と、
前記遮蔽体の上面側に少なくとも一縁部が取り付けられ前記窓部を開閉可能に閉塞する閉塞体とを具備し、
前記開口部が閉塞された状態では、前記遮蔽体の自重により前記遮蔽体の両縁部分が前記ガイドレールの案内溝の下側に位置する縁に当接し、前記遮蔽体と前記案内溝の縁との間の隙間が閉塞される
ことを特徴とする開閉装置。 - 遮蔽体の上面側には、長手方向の両端部がガイドレールの案内溝にそれぞれ移動自在に係合されるガイド棒が設けられている
ことを特徴とする請求項1記載の開閉装置。 - 閉塞体は、可撓性を有したシート状である
ことを特徴とする請求項1または2記載の開閉装置。 - ガイドレールは、下端側が被遮蔽部側に傾斜する
ことを特徴とする請求項1ないし3いずれか一記載の開閉装置。
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