JP3628004B2 - 開閉装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、遮蔽体がガイドレールにて案内されつつ摺動移動して被遮蔽部の開口部を遮蔽する開閉装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の開閉装置としては、例えば建造物の被遮蔽部となる廊下を区画するように遮蔽する延焼防止用のスクリーン装置や、工場内の一部区間を区画するスクリーン装置などの各種構成が知られている。これらスクリーン装置は、遮蔽する開口部となる面を構成する側壁面に、上下方向に長手状で上下方向に沿って凹溝状の案内溝を有したガイドレールを対向して一対設けている。また、ガイドレールが位置する開口部の上縁となる遮蔽する面を構成する天井部分には、軸方向がガイドレールの対向方向である略水平方向に沿って軸方向を有する巻回部を備えた巻回装置が配設されている。そして、この巻回装置は、ガイドレールの案内溝に上下方向の両側縁が係合して案内され廊下を遮蔽する難燃性樹脂などにてシート状に形成した遮蔽シートの上端縁を巻回部に取り付け、遮蔽シートを巻取および巻戻す。さらに、遮蔽シートの下端縁には、被遮蔽部の開口部の下縁となる遮蔽する面を構成する床面に着床する水切り部が設けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記スクリーン装置において、水切り部は、遮蔽シートがカールしないで平面状に張った状態で開口部を閉塞して被遮蔽部を遮蔽するために所定の重量以上に形成する必要があり、また床面と着床する水切り部の下面との隙間を生じないように、所定の厚さ寸法、すなわち遮蔽シートの厚さ寸法より厚く形成され、表面の少なくとも一部に段差、すなわち凹凸が形成されている。
【0004】
また、スラットを複数連結したシャッタにて開口部を閉塞する場合、スラットの位置およびスラット間の連結部分の位置においてシャッタの表面には凹凸があり、特に意匠の観点から適宜屈曲形成されたスラットを用いたシャッタでは、表面の凹凸が大きくなるものがある。
【0005】
そして、ガイドレールの案内溝の幅寸法は、水切り部を備えた遮蔽シートを用いる構成では最も肉厚の部分である水切り部、スラットを連結するシャッタを用いる構成では最大厚さ寸法となる表面の凸部分が係合可能に設定される。このため、肉薄の遮蔽シートの部分や肉薄となるシャッタの凹部分と案内溝との間には隙間が生じ、被遮蔽部を気密遮蔽することが困難で、例えば隙間を介して騒音や粉塵、煙などが漏れ、良好な遮音性や防塵性、防煙性、気密性、防炎性などが得られないおそれがある。
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑みて、表面に凹凸を有する遮蔽体でも被遮蔽部を隙間なく遮蔽できる開閉装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の開閉装置は、被遮蔽部に開口する開口部の縁に設けられ長手方向に沿って案内溝を有したガイドレールと、このガイドレールの案内溝に一縁部が摺動自在に係合されこの案内溝に沿って案内されつつ摺動移動することにより前記開口部を開閉可能に閉塞し少なくとも一部の表面に凹凸を有した遮蔽体と、この遮蔽体の下縁に設けられた水切り部と、前記ガイドレールの案内溝に設けられ、前記遮蔽体が前記開口部を閉塞した状態で前記遮蔽体の凹凸に対応して長手方向に少なくとも先端側の一部が分割され前記遮蔽体の表面に当接可能な弾性を有する気密部材とを具備し、前記気密部材は、前記遮蔽体の凹凸に対応して設けられた切り込みにより第1の舌片部と第2の舌片部とに分割され、前記水切り部の下面が着床した場合には、前記水切り部の上面が前記気密部材の切り込みに位置する状態となり、前記第1の舌片部が前記遮蔽体の表面に面にて当接して密着し、前記第2の舌片部が前記水切り部に面にて当接して密着するものである。
【0008】
そして、被遮蔽部の開口部の縁に設けたガイドレールに開口部を開閉する遮蔽体の一縁を係合して移動を案内する長手方向に沿って設けた案内溝に、遮蔽体が開口部を閉塞した状態で遮蔽体の表面の少なくとも一部の凹凸に対応して長手方向に少なくとも先端側の一部が分割されて遮蔽体の表面に当接する弾性を有した気密部材を設けるため、遮蔽体が開口部を閉塞すると、分割された気密部材の少なくとも先端側がそれぞれ遮蔽体の凹凸に対応して分割位置でそれぞれ凹凸に当接し、案内溝と遮蔽体との間の隙間が気密に閉塞される状態となるので、表面に凹凸を有した遮蔽体でも被遮蔽部の気密な遮蔽性が向上する。
【0009】
請求項2記載の開閉装置は、請求項1記載の開閉装置において、気密部材は、案内溝の少なくともいずれか一縁に設けられたものである。
【0010】
そして、気密部材を案内溝の少なくともいずれか一縁に設けたため、簡単な構成で気密部材が表面に凹凸を有する遮蔽体に当接して案内溝と遮蔽体との間の隙間を閉塞する構成が容易に得られる。
【0011】
請求項3記載の開閉装置は、請求項1記載の開閉装置において、気密部材は、間に遮蔽体を挟持可能に案内溝の縁にそれぞれ一対設けられたものである。
【0012】
そして、気密部材を間に遮蔽体を挟持可能に案内溝の縁にそれぞれ一対設けたため、より確実に案内溝と遮蔽体との間が気密に閉塞され、被遮蔽部の気密な遮蔽性が向上する。
【0013】
請求項4記載の開閉装置は、請求項1記載の開閉装置において、第2の舌片部は、隣接する他方の第1の舌片部に一部が係合する係合部を備えたものである。
【0014】
そして、気密部材の舌片部に隣接する他方の舌片部に一部が係合する係合部を設けるため、遮蔽体の移動により一部の舌片部が押し広げられるように弾性変形した際に、この弾性変形する舌片部の遮蔽体の移動方向側に隣接する舌片部も押し広げられる方向に弾性変形するので、遮蔽体の移動方向の端部や表面の凸部分が舌片部の縁に乗り上げるように当接することによる遮蔽体の移動の阻害を防止する。
【0015】
請求項5記載の開閉装置は、請求項1記載の開閉装置において、気密部材は、隣接する第1の舌片部および第2の舌片部が互いに一部重なり合うものである。
【0016】
そして、気密部材の隣接する舌片部を互い一部重なり合わせるため、遮蔽体の移動により一部の舌片部が押し広げられるように弾性変形した際に、この弾性変形する舌片部の遮蔽体の移動方向側に隣接する舌片部も押し広げられる方向に弾性変形し、遮蔽体の移動方向の端部が舌片部の縁に乗り上げるように当接することによる遮蔽体の移動の阻害を防止する構成の簡略化が容易に図れる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0018】
図4および図5において、1は開閉装置としてのスクリーン装置で、このスクリーン装置1は、被遮蔽部2の開口部3、例えば建造物の廊下や部屋のドア開口部、建造物の出入口や非常口などの開口部、あるいは、防火・防煙上の防火区画として区画する必要がある箇所の開口部などの開口縁となる廊下の両側壁部に、相対向して取り付けられる一対のガイドレール4,4を備えている。
【0019】
これらガイドレール4,4は、図1ないし図4に示すように、細長板状の背板部4aの長手方向の両側に略垂直に互いに平行となる側板部4bがそれぞれ折曲形成され、さらに各側板部4b,4bの縁には背板部4aに略平行に互いに対向する方向に間隙を介して前板部4cがそれぞれ折曲形成され、断面略コ字状に形成されている。また、ガイドレール4は、前板部4c,4cの対向する縁に内方に向けて略垂直に折曲形成された案内板部4d,4dを有している。そして、ガイドレール4は、案内板部4d,4d間にスリット5を開口するガイドレール4の長手方向に沿った案内溝6を開口形成し、案内溝6,6が対向して長手方向が上下方向に沿って略鉛直状に開口部3の左右方向の両側縁に取り付け固定されている。
【0020】
また、ガイドレール4の案内溝6には、気密部材7が設けられている。この気密部材7は、例えば可撓性を有した合成樹脂やゴムなどにて細長シート状に形成されたシート部材が幅方向で等分する略中間部で長手方向に沿って略U字の円弧状に折り返されて中空のループ状に形成されている。そして、気密部材7は、重なり合う長手方向の縁がガイドレール4の案内板部4d,4dの内面側に位置して案内溝6のスリット5に沿って折り返されて弾性が付与される。また、気密部材7は自由端となる縁がスリット5から案内溝6内に向けてさらに折り返され、先端部が互いに密着して案内溝6を閉塞している。なお、気密部材7は、例えばシリコン樹脂など耐火性を付与することにより、防火用のスクリーン装置1に適用できる。
【0021】
さらに、気密部材7は、所定の位置に長手方向を分割する切り込み8が設けられ、この切り込み8により気密部材7は、ループ状の第1の舌片部7aと第2の舌片部7bとに分割されている。
【0022】
一方、スクリーン装置1は、巻回手段である巻回装置本体10を備えている。この巻回装置本体10は、図4ないし図6に示すように、開口部3の上縁を構成する天板11および構造物の支持壁12に取り付けられて天井内に配設され、ガイドレール4,4の対向方向、すなわち開口部3の上縁に沿って長手箱状の本体ケース13を有している。また、この本体ケース13の下面には、天板11にガイドレール4,4の対向方向に沿って細長状に設けられたスリット14に連通し、長手方向に沿って細長スリット状でガイドレール4,4の案内溝6に連通する細長開口部15が開口形成されている。
【0023】
そして、細長開口部15の縁には、長手方向の両側縁に位置して長手状にまぐさ部16および化粧枠部17が取り付けられている。このまぐさ部16は、細長板状で細長開口部15の内側縁にねじ18などにて取り付けられる取付板部16a と、この取付板部16a の一縁に断面コ字状に折曲形成された折り返し部16b とを形成している。また、化粧枠部17は、細長開口部15の外側縁にねじ18などにて取り付けられる板状部17a と、この板状部17a の一縁に断面略L字状に折曲形成されまぐさ部16の折り返し部16b を下方から覆う覆い部17b とを形成している。そして、まぐさ部16の取付板部16a と化粧枠部17の板状部17a とが細長開口部15の縁を挟持するようにねじ18などにて取付固定され、対向するまぐさ部16,16間に挿通開口部19が開口される。
【0024】
また、挿通開口部19の両側縁には、弾性部材21がそれぞれ設けられている。この弾性部材21は、気密部材7と同様に、例えば可撓性を有した合成樹脂やゴムなどにて細長シート状に形成されたシート部材の略中間部で長手方向に沿って略U字の円弧状に折り返されて中空で弾性が付与され、重なり合う長手方向の縁がまぐさ部16の折り返し部16b と化粧枠部17の覆い部17b 間に挟持固定され、互いに先端部分が密着して挿通開口部19を閉塞するように取り付けられている。
【0025】
さらに、本体ケース13内には、長手方向に沿って細長棒状の巻回部23が回転自在に軸支されている。そして、巻回部23の軸方向の一端には、プーリ24が一体的に設けられている。また、本体ケース13内には、駆動手段としての正逆反転可能な図示しないモータが配設されている。そして、このモータの出力軸25に設けられた駆動プーリ26には、巻回部23のプーリ24とに掛け渡される無端ベルト状の駆動伝達部材27が取り付けられ、モータの駆動が伝達されて巻回部23が回転する。なお、駆動伝達部材27としては、無端ベルト状に限らず、チェーンや歯車などにて回転駆動を伝達するいずれの構成でもよい。
【0026】
また、巻回部23にはシート状の遮蔽体としての遮蔽シート30の一端縁が取り付けられ、モータの駆動により回転する巻回部23にて遮蔽シート30を上下方向の両側がガイドレール4,4の案内溝6,6に係合した状態で本体ケース13の挿通開口部19を介して、一対の弾性部材21,21に挟持されるように巻取および巻戻、すなわち昇降され、下降することにより開口部3を開閉可能に閉塞して被遮蔽部2を遮蔽する。そして、この遮蔽シート30は、防火区画として遮蔽する必要がある箇所などで防火・防煙の用途として使用する場合や避難口の遮蔽用として使用する場合は、例えばガラスクロスやシリカクロスなどの不燃性生地にて形成される。また、防火・防煙の用途以外の箇所、例えば保冷庫や工場などの出入口などで気密保持の用途として使用する場合、あるいは人や物品が通過する出入口などの遮蔽用として使用する場合は、塩化ビニール、ポリエステル、ポリウレタンなどの合成樹脂製シートや難燃性あるいは不燃性処理されたものや難燃性あるいは不燃性を有しない織布や不織布、生地などにて形成してもよい。
【0027】
さらに、この遮蔽シート30の巻回部23に取り付けられる縁と反対側の縁である下縁には、水切り部31が設けられている。この水切り部31は、遮蔽シート30がカールなどすることなく平面状に引っ張られた状態で巻回装置本体10の巻取および巻戻にて昇降するように所定の重量の錘部32を遮蔽シート30に包むように形成されている。なお、この水切り部31は、本体ケース13と同様にガイドレール4,4の対向方向に沿って細長箱状でガイドレール4,4の案内溝6,6に長手方向の両端部が上下移動自在に係合され、被遮蔽部2の開口部3の下縁を構成する床面33に下面が接地可能となっている。また、水切り部31は、幅寸法がガイドレール4のスリット5の幅寸法以下に設定され、高さ寸法がガイドレール4に取り付けられた気密部材7の切り込み8の位置、すなわち気密部材7の第2の舌片部7bの下端位置である床面33からの高さ位置と略同寸法に設定されている。すなわち、気密部材7の切り込み8は、水切り部31が設けられることにより遮蔽シート30の表面に段差状に形成された凹凸の境界である段差部分に対応して形成されている。
【0028】
次に、上記実施の形態の動作を説明する。
【0029】
被遮蔽部2を遮蔽するために、図示しない各種操作スイッチによる操作や火炎あるいは煙を検知するセンサの作動などにより、巻回装置本体10のモータが巻戻方向に駆動し、巻回部23が巻戻方向に回転する。この巻回部23の巻戻方向への回転により、巻回部23に巻回されている遮蔽シート30が巻き戻される。この遮蔽シート30は、自重により、巻回装置本体10の本体ケース13に開口した挿通開口部19を介して、一対の弾性部材21,21に挟持されつつ、両側がガイドレール4,4の案内溝6,6に係合し、一対の気密部材7,7て挟持されて案内されつつ下降し、被遮蔽部2の開口部3を次第に閉塞する。この弾性部材21,21および気密部材7,7に挟持される遮蔽シート30は、押し広げられて潰れるように弾性変形されて面にて当接する。
【0030】
ここで、遮蔽シート30の移動方向側の端部には、案内溝6に端部が係合する幅広の水切り部31が設けられているので、一対の気密部材7,7の第1の舌片部7a,7aは、水切り部31が位置する近傍ではこの水切り部31に押し広げられるように弾性変形され、水切り部31の下降に伴って順次弾性変形されるとともに、水切り部31が通過した位置では復元力により復帰して遮蔽シート30に面にて当接して密着する状態となる。
【0031】
そして、遮蔽シート30の最下位に位置する水切り部31の下面が床面に接触する直前、すなわち気密部材7の切り込み8に対応する位置まで遮蔽シート31が下降すると、水切り部31の下面が先端部分が密着する気密部材7,7の第2の舌片部7b,7bの上部縁に乗り上げるように当接する。さらに遮蔽シート30が下降すると、遮蔽シート30の重量により第2の舌片部7b,7bが潰れるように弾性変形し、一対の第2の舌片部7b,7b間が押し広げられるように水切り部31が第2の舌片部7b,7b間に圧入する状態で挟持されつつ移動する。
【0032】
また、遮蔽シート30の水切り部31の下面が廊下などの床面33に接触して着床すると、水切り部31の上面が気密部材7,7の切り込み8に位置する状態となり、水切り部31の通過により押し広げられるように弾性変形されている気密部材7,7の第1の舌片部7a,7aの復元力による復帰にて、第1の舌片部7a,7aが膨らむように遮蔽シート30の表面に面にて当接して密着する。この状態で、遮蔽シート30には気密部材7,7の第1の舌片部7a,7aが面にて当接して密着し、水切り部31には気密部材7,7の第2の舌片部7b,7bが面にて当接して密着し、遮蔽シート30の表面と案内溝6のスリット5の縁との間の隙間がそれぞれ閉塞される。そして、水切り部31の下面が着床することにより、巻回装置本体10のモータの駆動が停止して、遮蔽シート30の巻戻が停止する。
【0033】
一方、被遮蔽部2の遮蔽を解除、すなわち被遮蔽部2の開口部3を開口する場合、図示しない各種操作スイッチによる操作により、巻回装置本体10のモータを巻取方向に駆動し、巻回部23を巻取方向に回転する。この巻回部23の巻取方向への回転により、水切り部31が持ち上げられるように遮蔽シート30を巻き取る。
【0034】
この遮蔽シート30の巻取の際、水切り部31の上面には、気密部材7,7の第1の舌片部7a,7aの下縁が位置する。ここで、巻回装置本体10の巻取力は、遮蔽シート30の自重や遮蔽シート30の気密部材7,7との摩擦抵抗などにより、遮蔽シート30の巻戻にて開口部3を閉塞する方向への移動力である自重に比して大きな力である。このため、遮蔽シート30の巻取により、水切り部31が上面に接触する第1の舌片部7a,7aを押し広げるように弾性変形させて第1の舌片部7a,7a間に入り込んで上方に巻き取られる。そして、水切り部31の下面が気密部材7,7の切り込み8,8に位置すると、水切り部31にて押し広げられるように弾性変形されている気密部材7,7の第2の舌片部7b,7bが復元力により復帰して、再び互いに面にて当接して密着し案内溝6,6の下部を閉塞する。
【0035】
さらに、水切り部31が巻回装置本体10の挿通開口部19を介して本体ケース13内に位置するまで遮蔽シート30が巻き取られると気密部材7,7の第1の舌片部7a,7aも復元力により復帰して、再び互いに密着し、案内溝6,6を閉塞する。
【0036】
このように、上記実施の形態によれば、遮蔽シート30の縁部分を係合して移動を案内するガイドレール4の案内溝6に、遮蔽シート30が被遮蔽部2の開口部3を閉塞した状態で、遮蔽シート30の表面に水切り部31の段差などにて形成される凹凸に対応して設けた切り込み8により長手方向に複数分割して第1の舌片部7aおよび第2の舌片部7bを形成した弾性を有する気密部材7を設けたため、遮蔽シート30が開口部3を閉塞することにより、気密部材7の各第1の舌片部7aおよび第2の舌片部7bがそれぞれ遮蔽シート30の凹凸に対応して密着して、気密部材7の表面と案内溝6のスリット5の縁との間の隙間を閉塞するので、簡単な構造で表面に凹凸が形成された遮蔽シート30でも被遮蔽部2を略気密に遮蔽でき、ガイドレール4に係合する遮蔽シート30の両側から空気や煙、音、粉塵などが漏れ出ることを防止でき、遮音性、防塵性、防煙性、断熱性などが得られる。
【0037】
そして、気密部材7を案内溝6の両側縁に設けて遮蔽シート30を挟持するように当接させるため、より確実に被遮蔽部2の略気密な遮蔽が得られるとともに、例えば図7に示すように、遮蔽シート30の一面に風が吹き付けられたり、被遮蔽部2の圧力変化など、外部から遮蔽シート30を湾曲させる力が作用しても、気密部材7の復元力による復帰や弾性変形により密着状態が維持したまま遮蔽シート30が湾曲する状態が得られ、気密遮蔽を維持できる。
【0038】
さらに、遮蔽シート30を挟持するように気密部材7を一対設けたため、例えば遮蔽シート30の昇降時や遮蔽シート30に風が吹き付けるなどにより、水切り部31がガイドレール4の案内板部4dなどに衝突して騒音が発生することを防止できるとともに、衝突によるガイドレール4や水切り部31の損傷を防止できる。
【0039】
また、シート部材を円弧状、すなわちループ状に折り返して気密部材7を形成したため、中空部分が形成され、特別な部材にて弾性を付与して形成する必要がなく、簡単な構造で遮蔽シート30の表面の凹凸に対応して弾性変形する弾性を有した気密部材7が容易に得られ、製造性を向上できるとともに、例えば遮蔽体がシャッタなどのように表面の凹凸差が大きい場合でも、ループ状の気密部材7,7は、弾性変形にて気密部材7,7間の間隔の開き量の可変域が大きいので、使用可能な遮蔽体の種類が増え、汎用性も向上できる。
【0040】
そして、遮蔽シート30が巻取および巻戻されて進退する巻回装置本体10の挿通開口部19の縁にも気密部材7と同様の弾性部材21を設けて遮蔽シート30に密着させて、挿通開口部19との隙間を閉塞する構成としたため、遮蔽シート30が気密部材7,7と弾性部材21とにて複数箇所、すなわち3カ所で密着されるので、より被遮蔽部の遮蔽性を向上できる。
【0041】
なお、上記実施の形態において、遮蔽体としては、上述の可撓性を有したシート状の遮蔽シート30に限らず、複数のスラットやパネルを連結したシャッタや扉体のような剛性を有した板状のもの、スラットやパネルとシート状部材とを連結したものなどでもよい。さらに、上下方向に摺動移動するものに限らず、例えば引き戸やカーテンなど、左右方向への移動や水平方向への移動により開口部3を開閉するものでもよい。
【0042】
そして、気密部材7を第1の舌片部7aおよび第2の舌片部7bに独立分割して形成したが、例えば遮蔽シート30の表面に当接する自由端側である先端側の一部分のみに切り込み8を設けて第1の舌片部7aおよび第2の舌片部7bを分割形成してもよい。
【0043】
また、シート部材をループ状に折り返して形成した気密部材7を用いて説明したが、例えば図8に示すように、シート部材を折り返さずに、長手方向の一縁を取り付けた舌片状に配設して気密部材38としたものなど、弾性変形可能で遮蔽体の表面に密着可能ないずれの構成でもよい。なお、この図8に示す実施の形態によれば、例えばシャッタのような遮蔽体の表面の段差部分が斜めに傾斜する場合でも、舌片部の縁が斜めとなるように形成することが容易で、隙間なく密着する構成が容易に得られる。
【0044】
さらに、気密部材7を2分割した第1の舌片部7aおよび第2の舌片部7bにて構成したが、2分割に限らず、例えばシャッタのように表面に多数の凹凸がある場合に、凹凸に対応して複数の舌片部を複数分割形成したり、気密部材を凹凸の数より多く分割、例えばブラシ毛を植設したように無数に分割して構成としてもよい。なお、気密部材をブラシ毛状に形成することにより、遮蔽体の表面に複雑な凹凸が設けられていても隙間を容易に閉塞できる。
【0045】
また、ガイドレール4の案内溝6の開口縁となるスリット5の縁を構成する案内板部4dに取り付けて説明したが、例えば図9に示すように前板部4cの裏面側に押さえ板39などにて取り付けたり、図10に示すように背面部4aの内面に押さえ板39などにて取り付け、互いに密着する先端部がスリット5に臨むように配設するなど、いずれの取付方法でもよい。同様に、巻回装置本体10の挿通開口部19に取り付けた弾性部材21の取付方法も、例えば図11に示すようにまぐさ部16の折り返し部16b に押さえ板39にて取り付けるなど、いずれの取付方法でもよい。
【0046】
そして、気密部材7を一対設けて間に遮蔽シート30を挟持するように密着させて隙間を閉塞する構成について説明したが、例えば案内溝6の長手方向の一縁側のみに気密部材7を設け、気密部材7とガイドレール4の案内板部4dとにて遮蔽シート30を挟持することにより隙間を閉塞するなどしてもよい。
【0047】
一方、巻回装置本体10の挿通開口部19に弾性部材21を設けて説明したが、弾性部材21を設けなかったり、気密部材7を設けずに弾性部材21のみを設けてもよい。
【0048】
また、ガイドレール4を一対設けて説明したが、片方のみでもよく、例えばカーテンなどの左右方向に移動するものでは、開口部3の下縁や上縁の少なくともいずれか一方に設けてもよい。
【0049】
さらに、一対設けたガイドレール4,4のそれぞれに気密部材7,7を一対ずつ設けたが、一方のガイドレール4のみに設けるなどしてもよい。
【0050】
一方、ループ状の気密部材7を案内溝6内に遮蔽体の両面にそれぞれ密着して挟持可能に一対設けた構成であれば、切り込み8を設けて舌片部を分割形成しなくてもよい。
【0051】
次に、本発明の他の実施の形態を図12ないし図15を参照して説明する。
【0052】
この図12ないし図15に示す実施の形態は、上記図1ないし図7に示す実施の形態において、遮蔽シート30の開閉円滑性を向上させるものである。
【0053】
すなわち、気密部材41は、上記図1ないし図7に示す実施の形態の気密部材7と同様に、ループ状に形成され、第1の舌片部41a および第2の舌片部41b を上下に分割した状態に、案内溝6に並設されている。そして、第2の舌片部41b の第1の舌片部41a に対向する縁には、第1の舌片部41a に向けて突出し第1の舌片部41a の内周側に嵌挿係合される係合部としての舌片状の係合舌片部42が一体に形成されている。なお、この係合舌片部42は、第1の舌片部41a 内である程度自在に移動可能に形成されている。そして、係合舌片部42は、特に第1の舌片部41a ,41a の互いに接触する位置の裏面側に位置するように突設されていることが好ましい。
【0054】
次に、上記図12ないし図15に示す実施の形態の動作を説明する。
【0055】
巻回装置本体10のモータを巻戻方向に駆動させて巻回部23を巻戻方向に回転させることにより、遮蔽シート30を巻き戻す。この巻き戻された遮蔽シート30は、自重により、ガイドレール4,4の案内溝6,6に係合され、気密部材41,41の第1の舌片部41a ,41a に面上に当接されて挟持され案内されつつ下降し、被遮蔽部2の開口部3を次第に閉塞する。ここで、気密部材41,41の第1の舌片部41a ,41a は、水切り部31が位置する近傍で押し広げられるように弾性変形されている。
【0056】
そして、水切り部31が第1の舌片部41a および第2の舌片部41b の境界部分である切り込み8近傍の位置まで下降すると、図15に示すように、水切り部31にて押し広げられるように弾性変形する第1の舌片部41a ,41a に係合舌片部42が係合する第2の舌片部41b ,41b も、第1の舌片部41a ,41a にて案内されて第2の舌片部41b ,41b 間が広がるように弾性変形する。この広がって離間する第2の舌片部41b ,41b 間に水切り部31が入り込むように遮蔽シート30が下降する。
【0057】
さらに、遮蔽シート30が下降して水切り部31が廊下などの床面33に着床すると、水切り部31の通過により押し広げられるように弾性変形されている気密部材41,41の第1の舌片部41a ,41a の復元力による復帰にて、第1の舌片部41a ,41a が膨らむように遮蔽シート30の表面に密着する。そして、第2の舌片部41b ,41b は、図12および図13に示すように、水切り部31の側面に面にて当接して密着する状態で、係合舌片部42が第1の舌片部41a 内で接触することなく嵌挿した状態となっており、第1の舌片部41a の復帰に追従しない。
【0058】
このように、第1の舌片部41a に隣接する第2の舌片部41b に第1の舌片部41a に係合舌片部42を第2の舌片部41b の一部に設けたため、第1の舌片部41a ,41a の弾性変形に追従して第2の舌片部41b ,41b も弾性変形して広がるので、例えば水切り部31が第2の舌片部41b ,41b の上部縁に乗り上げるように、遮蔽シート30の下降が規制されることを防止でき、円滑に安定して遮蔽シート30を下降できる。
【0059】
なお、遮蔽シート30を巻き取る際には、図1ないし図7に示す実施の形態と同様に、水切り部31の上面に下縁部が接触する第1の舌片部41a ,41a を押し広げるように弾性変形する。
【0060】
そして、上記図12ないし図15に示す実施の形態において、隣接する他方に係合する係合舌片部42を第2の舌片部41b に設けて説明したが、第1の舌片部41a に設けて第2の舌片部41b に嵌挿係合させるようにしてもよい。この場合には、特に、第2の舌片部41b の互いに密着する位置と反対側の位置の内面に対応する位置に突設するとよい。
【0061】
また、係合部として、他方の舌片部となる第1の舌片部41a の内周側に嵌挿係合する舌片状の係合舌片部42を一体形成した構成について説明したが、例えば第1の舌片部41a に第2の舌片部41b の一部を係脱可能なフック状の鈎部を設けるなど、一方が弾性変形する際に追従して他方も弾性変形し、一方が復帰する際には追従しないいずれの構成でもできる。
【0062】
次に、本発明のさらに他の実施の形態を図16ないし図19を参照して説明する。
【0063】
この図16ないし図19に示す実施の形態は、上記図1ないし図7に示す実施の形態の第1の舌片部7aおよび第2の舌片部7bを一部重ね合わせて遮蔽シート30の開閉円滑性を向上させるものである。
【0064】
すなわち、気密部材51は、上記図1ないし図7に示す実施の形態の気密部材7と同様に、シート部材を略U字状に折り返し、ガイドレール4の案内板部4dのスリット5側である外面側に図示しないねじなどにてそれぞれ一対取付固定され、先端部が案内溝6内に向けて折り返されたループ状の第1の舌片部51a ,51a を有している。なお、これら第1の舌片部51a ,51a は、下端縁が床面33から所定の距離を介して位置、すなわち、着床する水切り部31の上面に下端縁が位置するように取り付けられている。
【0065】
さらに、気密部材51は、同様にシート部材が略U字状に折り返されて、ガイドレール4の案内板部4dの内面側からスリット5側の外面側に折り返して図示しないねじなどにてそれぞれ一対取付固定されたループ状の第2の舌片部51b ,51b を有している。なお、これら第2の舌片部51b ,51b は、下端縁が床面33に略当接し、上縁部分が折り返されている第1の舌片部51a ,51a の内側に重なり合うように形成されている。
【0066】
次に、上記図16ないし図19に示す実施の形態の動作を説明する。
【0067】
巻回装置本体10のモータを巻戻方向に駆動させて巻回部23を巻戻方向に回転させることにより、遮蔽シート30を巻き戻す。この巻き戻された遮蔽シート30は、自重により、ガイドレール4,4の案内溝6,6に係合され、気密部材51,51の第1の舌片部51a ,51a に挟持されて案内されつつ下降し、被遮蔽部2の開口部3を次第に閉塞する。ここで、気密部材51,51の第1の舌片部51a ,51a は、水切り部31が位置する近傍で押し広げられるように弾性変形されている。
【0068】
そして、水切り部31が第1の舌片部41a および第2の舌片部41b の境界部分の近傍まで下降すると、図19に示すように、水切り部31にて押し広げられるように弾性変形する第1の舌片部51a ,51a に上部が重なり合う第2の舌片部51b ,51b も、第1の舌片部51a ,51a にて押し広げられるように案内されて第2の舌片部51b ,51b 間が広がるように弾性変形する。この押し広げられて離間する第2の舌片部51b ,51b 間に、図18に示すように、水切り部31が入り込むように遮蔽シート30が下降する。
【0069】
さらに、遮蔽シート30が下降して水切り部31が廊下などの床面33に着床すると、水切り部31の通過により押し広げられるように弾性変形されている気密部材51,51の第1の舌片部51a ,51a の復元力による復帰にて、図16および図17に示すように、第1の舌片部51a ,51a が膨らむように遮蔽シート30の表面に面にて当接して密着する。また、第2の舌片部51b ,51b は、第1の舌片部51a ,51a による押し広げられるような案内が解除され、水切り部31の側面に面にて当接して密着する状態で維持されている。
【0070】
このように、隣接する第1の舌片部51a および第2の舌片部51b を互いに一部重なり合わせるため、遮蔽シート30の移動の際に一方の舌片部である第1の舌片部51a が押し広げられるように弾性変形すると、遮蔽シート30の移動方向側に隣接する他方の舌片部である第2の舌片部51b も弾性変形する第1の舌片部51a にて押し広げられるように弾性変形されるので、遮蔽シート30の移動方向の端部が第2の舌片部51b の縁に乗り上げるように当接することによる遮蔽シート30の移動である下降の阻害を防止でき、円滑に安定して遮蔽シート30を下降できるとともに、円滑な遮蔽シート30の移動である下降が構成が一部を重なり合わせる簡単な構造でできる。
【0071】
なお、遮蔽シート30を巻き取る際には、図1ないし図7に示す実施の形態および図12ないし図15に示す実施の形態と同様に、水切り部31の上面に下縁部が接触する第1の舌片部41a ,41a を押し広げるように弾性変形させる。
【0072】
そして、上記図16ないし図19に示す実施の形態において、折り返された第1の舌片部51a の内側に第2の舌片部51b の一部が重なり合うように配設したが、例えば逆に第2の舌片部51b の内側に第1の舌片部51a の一部が重なり合うように配設してもよい。この場合には、遮蔽シート30が上昇する際に円滑に移動できる。
【0073】
次に、本発明のさらに他の実施の形態を図20ないし図22を参照して説明する。
【0074】
この図20ないし図22に示す実施の形態は、上記図1ないし図7に示す実施の形態の第1の舌片部7aに第2の舌片部7bの一部を嵌挿して係合させ、遮蔽シート30の開閉円滑性を向上させるものである。
【0075】
すなわち、気密部材61は、上記図1ないし図7に示す実施の形態の気密部材7と同様に、シート部材を略U字状に折り返し、ガイドレール4の案内板部4dの内面側からスリット5側の外面側に折り返して図示しないねじなどにてそれぞれ一対取付固定され、さらに先端部が案内溝6内に向けて折り返されたループ状の第1の舌片部61a ,61a を有している。なお、これら第1の舌片部61a ,61a は、下端縁が床面33から所定の距離を介して位置、すなわち、着床する水切り部31の上面に下端縁が位置するように取り付けられている。
【0076】
さらに、気密部材61は、同様にシート部材が略U字状に折り返されて、ガイドレール4の案内板部4dのスリット5側である外面側に図示しないねじなどにてそれぞれ一対取付固定され、先端部が案内溝6内に向けて折り返されたループ状の第2の舌片部61b ,61b を有している。なお、これら第2の舌片部61b ,61b は、下端縁が床面33に略当接し、上縁部分が折り返されている第1の舌片部61a ,61a に嵌挿され、第1の舌片部61a ,61a の内径側である程度自由に移動可能に第1の舌片部61a ,61a より径小のループ形状に形成されている。
【0077】
次に、上記図20ないし図22に示す実施の形態の動作を説明する。
【0078】
巻回装置本体10のモータを巻戻方向に駆動させて巻回部23を巻戻方向に回転させることにより、遮蔽シート30を巻き戻す。この巻き戻された遮蔽シート30は、自重により、ガイドレール4,4の案内溝6,6に係合され、気密部材41,41の第1の舌片部41a ,41a に挟持されて案内されつつ下降し、被遮蔽部2の開口部3を次第に閉塞する。ここで、気密部材41,41の第1の舌片部41a ,41a は、水切り部31が位置する近傍で押し広げられるように弾性変形されている。
【0079】
そして、水切り部31が第1の舌片部41a および第2の舌片部41b の境界部分である切り込み8近傍の位置まで下降すると、図22に示すように、水切り部31にて押し広げられるように弾性変形する第1の舌片部41a ,41a に上縁部分が嵌挿係合する第2の舌片部61b ,61b も、第1の舌片部61a ,61a にて案内されて第2の舌片部61b ,61b 間が広がるように弾性変形する。この広がって離間する第2の舌片部61b ,61b 間に水切り部31が入り込むように遮蔽シート30が下降する。
【0080】
さらに、遮蔽シート30が下降して水切り部31が廊下などの床面33に着床すると、水切り部31の通過により押し広げられるように弾性変形されている気密部材61,61の第1の舌片部61a ,61a の復元力による復帰にて、第1の舌片部61a ,61a が膨らむように遮蔽シート30の表面に面にて当接して密着する。そして、第2の舌片部61b ,61b は、図20および図21に示すように、水切り部31の側面に面にて当接して密着する状態で、第1の舌片部61a の復帰に追従しない。
【0081】
このように、隣接するループ状の第1の舌片部51a および第2の舌片部51b の一方を他方に一部嵌挿するため、遮蔽シート30の移動の際に一方の舌片部である第1の舌片部61a が押し広げられるように弾性変形すると、遮蔽シート30の移動方向側に隣接する他方の舌片部である第2の舌片部61b も弾性変形する第1の舌片部61a に案内されて押し広げられるように弾性変形されるので、遮蔽シート30の移動方向の端部が第2の舌片部61b の縁に乗り上げるように当接することによる遮蔽シート30の移動である下降の阻害を防止でき、円滑に安定して遮蔽シート30を下降できるとともに、この円滑な遮蔽シート30が下降できる構成を一部重なり合わせる簡単な構造でできる。
【0082】
なお、遮蔽シート30を巻き取る際には、図1ないし図7に示す実施の形態、図12ないし図15に示す実施の形態、および、図16ないし図19に示す実施の形態と同様に、水切り部31の上面に下縁部が接触する第1の舌片部61a ,61a を押し広げるように弾性変形させる。
【0083】
そして、上記図20ないし図22に示す実施の形態において、第1の舌片部61a の内周側に第2の舌片部61b の一部である上縁部分を嵌挿係合して説明したが、例えば逆に第2の舌片部61b の内周側に第1の舌片部61a の一部である下縁部分を嵌挿係合して配設してもよい。この場合には、遮蔽シート30が上昇する際に円滑に移動できる。
【0084】
【発明の効果】
請求項1記載の開閉装置によれば、ガイドレールの案内溝に、遮蔽体が開口部を閉塞した状態で遮蔽体の表面の凹凸に対応して長手方向に少なくとも先端側の一部が分割されて遮蔽体の表面に当接する弾性を有した気密部材を設けたため、遮蔽体が開口部を閉塞すると、分割された気密部材がそれぞれ遮蔽体の凹凸に対応して分割位置でそれぞれ凹凸に当接し、案内溝と遮蔽体との間の隙間が気密に閉塞され、表面に凹凸を有した遮蔽体でも被遮蔽部の気密な遮蔽性を向上できる。
【0085】
請求項2記載の開閉装置によれば、請求項1記載の開閉装置の効果に加え、気密部材を案内溝の少なくともいずれか一縁に設けたため、簡単な構成で気密部材が表面に凹凸を有する遮蔽体に当接して案内溝と遮蔽体との間の隙間を閉塞する構成が容易に得られる。
【0086】
請求項3記載の開閉装置によれば、請求項1記載の開閉装置の効果に加え、気密部材を間に遮蔽体を挟持可能に案内溝の縁にそれぞれ一対設けたため、より確実に案内溝と遮蔽体との間の隙間を閉塞でき、被遮蔽部の気密な遮蔽性を向上できる。
【0087】
請求項4記載の開閉装置によれば、請求項1記載の開閉装置の効果に加え、気密部材の舌片部に隣接する他方の舌片部に一部が係合する係合部を設けたため、遮蔽体の移動により一部の舌片部が遮蔽体の表面の凹凸にて押し広げられるように弾性変形した際に、この弾性変形する舌片部の遮蔽体の移動方向側に隣接する舌片部も押し広げられる方向に弾性変形し、遮蔽体の移動方向の端部や表面の凸部分が舌片部の縁に乗り上げるように当接することによる遮蔽体の移動の阻害を防止できる。
【0088】
請求項5記載の開閉装置によれば、請求項1記載の開閉装置の効果に加え、気密部材の隣接する舌片部を互い一部重なり合わせるため、遮蔽体の移動により一部の舌片部が押し広げられるように弾性変形した際に、この弾性変形する舌片部の遮蔽体の移動方向側に隣接する舌片部も押し広げられる方向に弾性変形するので、遮蔽体の移動方向の端部や表面の凸部分が舌片部の縁に乗り上げるように当接することによる遮蔽体の移動の阻害を簡単な構造で容易に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の開閉装置の実施の形態を示すスクリーン装置の開口部を閉塞した状態の一部を切り欠いた側面断面図である。
【図2】同上一部を切り欠いた平面断面図である。
【図3】同上一部を切り欠いた正面図である。
【図4】同上スクリーン装置を示す側面断面図である。
【図5】同上スクリーン装置を示す正面図である。
【図6】同上巻回装置本体を示す挿通開口部近傍の側面断面図である。
【図7】同上遮蔽シートに外部から応力が加わった状態を示す側面断面図である。
【図8】本発明の他の実施の形態を示す一部を切り欠いた平面断面図である。
【図9】本発明のさらに他の実施の形態を示す一部を切り欠いた平面断面図である。
【図10】本発明のさらに他の実施の形態を示す一部を切り欠いた平面断面図である。
【図11】本発明のさらに他の実施の形態を示す巻回装置本体の挿通開口部近傍の側面断面図である。
【図12】本発明のさらに他の実施の形態を示す開口部を閉塞した状態の一部を切り欠いた側面断面図である。
【図13】同上一部を切り欠いた平面断面図である。
【図14】同上一部を切り欠いた正面図である。
【図15】同上開口部を閉塞する途中の状態を示す一部を切り欠いた側面断面図である。
【図16】本発明のさらに他の実施の形態を示す開口部を閉塞した状態の一部を切り欠いた平面断面図である。
【図17】同上一部を切り欠いた側面断面図である。
【図18】同上開口部を閉塞する途中の状態を示す一部を切り欠いた平面断面図である。
【図19】同上開口部を閉塞する途中の状態を示す一部を切り欠いた側面断面図である。
【図20】本発明のさらに他の実施の形態を示す開口部を閉塞した状態の一部を切り欠いた平面断面図である。
【図21】同上一部を切り欠いた側面断面図である。
【図22】同上開口部を閉塞する途中の状態を示す一部を切り欠いた側面断面図である。
【符号の説明】
1 開閉装置としてのスクリーン装置
2 被遮蔽部
3 開口部
4 ガイドレール
6 案内溝
7,38,41,51,61 気密部材
7a,41a ,51a ,61a 舌片部としての第1の舌片部
7b,41b ,51b ,61b 舌片部としての第2の舌片部
8 切り込み
30 遮蔽体としての遮蔽シート
42 係合部としての係合舌片部
Claims (5)
- 被遮蔽部に開口する開口部の縁に設けられ長手方向に沿って案内溝を有したガイドレールと、
このガイドレールの案内溝に一縁部が摺動自在に係合されこの案内溝に沿って案内されつつ摺動移動することにより前記開口部を開閉可能に閉塞し少なくとも一部の表面に凹凸を有した遮蔽体と、
この遮蔽体の下縁に設けられた水切り部と、
前記ガイドレールの案内溝に設けられ、前記遮蔽体が前記開口部を閉塞した状態で前記遮蔽体の凹凸に対応して長手方向に少なくとも先端側の一部が分割され前記遮蔽体の表面に当接可能な弾性を有する気密部材とを具備し、
前記気密部材は、前記遮蔽体の凹凸に対応して設けられた切り込みにより第1の舌片部と第2の舌片部とに分割され、
前記水切り部の下面が着床した場合には、前記水切り部の上面が前記気密部材の切り込みに位置する状態となり、前記第1の舌片部が前記遮蔽体の表面に面にて当接して密着し、前記第2の舌片部が前記水切り部に面にて当接して密着する
ことを特徴とする開閉装置。 - 気密部材は、案内溝の少なくともいずれか一縁に設けられた
ことを特徴とする請求項1記載の開閉装置。 - 気密部材は、間に遮蔽体を挟持可能に案内溝の縁にそれぞれ一対設けられた
ことを特徴とする請求項1記載の開閉装置。 - 第2の舌片部は、隣接する他方の第1の舌片部に一部が係合する係合部を備えた
ことを特徴とする請求項1記載の開閉装置。 - 気密部材は、隣接する第1の舌片部および第2の舌片部が互いに一部重なり合う
ことを特徴とする請求項1記載の開閉装置。
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