JP3782484B2 - 光学機器 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ビデオカメラ,銀塩カメラ,電子スチルカメラ等の光学機器に関し、特にフォーカスや変倍の際に光軸上移動する移動レンズ群を有する光学系(撮影光学系)、例えば単一焦点距離の撮影レンズやズームレンズ等の光学系において環境変化があったときのピントズレを該移動レンズによって補正するようにした光学機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、カメラ等の光学機器においては、撮影光学系の小型化及び固体撮像素子のイメ−ジサイズの小径化が急速に進んでいる。又撮影光学系を構成する光学材料としてプラスチック材料が多く用いられている。プラスチック材料を用いるとレンズが金型により容易に成形でき、又その形状の任意性も大きく、又ガラス材料に対してコストメリットが大きいなどの特長がある。この為プラスチック材料より成るレンズがファインダ系や、赤外線アクティブオートフォーカスユニットそして撮影光学系の一部等に多く使用されている。
【0003】
プラスチック材料は、無機ガラス材料に比べて環境変化に対する物理的性質の変化が大きい。例えば、線膨張係数が大きくプラスチック材料のPMMAでは代表値で67.9×10-6/℃なのに対して、無機ガラスのLaK 14(OHARA製)では、57×10-7/℃と1桁小さい。又温度変化に対する屈折率の変化についてもPMMAでは、代表値で1.0〜1.2×10-4/℃なのに対して、上記LaK 14では、D線で3.9〜4.4×10-6/℃と2桁小さい。
【0004】
このようにプラスチック材料は、無機ガラス材料に比べて、温度変化に対して光学的諸定数(屈折率や形状等)の変化が大きい。例えばプラスチック材料より成るレンズ、所謂プラスチックレンズは、温度変化に対して焦点距離が無機ガラス材料より成るレンズに比べて大きく変化する。
【0005】
又、プラスチック材料は無機ガラス材料に比べて吸水率が大きい。この為プラスチックレンズの光学的諸定数は温度変化に同様に湿度変化に対しても無機ガラス材料より成るレンズに比べて大きく変化する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
光学系の一部にプラスチックレンズを用いると前述のような効果が得られる。しかしながらその反面、環境変化、特に温度変化や湿度変化があると無機ガラス材料より成るレンズを用いた場合に比べて焦点距離等の光学的性質が大きく変化してくるという問題点が生じてくる。
【0007】
最近の光学機器は、撮影光学系の小型化や固体撮像素子の小型化そして各要素の高密度化を図って小型化されている。この為光学機器に用いている光学系の結像面の予定結像面に対する温度変化や湿度変化等によるズレの影響が大きくなるという問題がある。従ってこのような環境変化による結像位置のズレをいかに効果的に補正するかが大きな問題点となっている。
【0008】
本発明は、フォーカスや変倍の為に光軸上移動する移動レンズ群を有する光学系(撮影レンズ)を用いたとき環境変化があったとき、例えば温度変化や湿度変化があっても環境変化に応じて該移動レンズ群の移動軌跡をその都度適切に設定することにより結像面のズレを補正し、高い光学性能を維持することのできるビデオカメラや銀塩カメラそして電子スチルカメラ等に好適な光学機器の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明の光学機器は、変倍のために光軸上を移動するバリエータレンズと、変倍に伴う像面変動の補正およびフォーカスを行うフォーカスレンズと、を備えたリアフォーカスタイプの光学系と、前記バリエータレンズと前記フォーカスレンズを各々移動するための第1、第2の駆動手段と、前記バリエータレンズと前記フォーカスレンズの位置を各々検出するための第1、第2の検出手段と、前記光学系の温度を検出する温度検出手段と、基準温度で、結像面を所定の位置に維持するための前記バリエータレンズの位置に対する前記フォーカスレンズの位置に関する情報とバリエータ可動範囲の所定分割領域毎に且つ被写体距離毎にフォーカスレンズの温度補正係数を記憶した記憶手段と、変倍動作時に前記第1、第2の検出手段による位置検出結果と、前記記憶手段に記憶された情報および前記温度検出手段からの出力とに基づいて、結像面を一定に保つよう前記第1および第2の駆動手段を制御する制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0010】
請求項2の発明の光学機器は、変倍のために光軸上を移動するバリエータレンズと、変倍に伴う像面変動の補正およびフォーカスを行うフォーカスレンズと、を備えたリアフォーカスタイプの光学系と、前記バリエータレンズと前記フォーカスレンズを各々移動するための第1、第2の駆動手段と、前記バリエータレンズと前記フォーカスレンズの位置を各々検出するための第1、第2の検出手段と、前記光学系の湿度を検出する湿度検出手段と、基準湿度で、結像面を所定の位置に維持するための前記バリエータレンズの位置に対する前記フォーカスレンズの位置に関する情報とバリエータ可動範囲の所定分割領域毎に且つ被写体距離毎にフォーカスレンズの湿度補正係数を記憶した記憶手段と、変倍動作時に前記第1、第2の検出手段による位置検出結果と、前記記憶手段に記憶された情報および前記湿度検出手段からの出力とに基づいて、結像面を一定に保つよう前記第1および第2の駆動手段を制御する制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0012】
【実施例】
図1は本発明の実施例1の要部ブロック図である。図中1は光学系であり、4つのレンズ群より成る、所謂4群構成のリアフォ−カスズ−ムレンズ(以下「RFZ」レンズと称する)より成っている。
【0013】
RFZレンズ1は固定レンズ群である第1のレンズ群(以下「前玉」と称する)101、移動レンズ群である変倍機能を有する第2のレンズ群(以下「バリエータ」と称する)102、固定レンズ群である第3のレンズ群(以下「アフォーカル」と称する)103、そして移動レンズ群であるフォ−カスと変倍に伴う像面変動を補正するコンペンセータとしての機能を有する第4のレンズ群(以下「RR」と称する)104より成っている。
【0014】
実際には上記レンズ群は複数枚のレンズで構成されていて、例えば本実施例においては、前玉101は3枚,バリエータ102は3枚,アフォーカル103は1枚,RR104は2枚の、4群9枚のレンズ構成より成っている。
【0015】
本実施例においては、各レンズ群の少なくとも1つのレンズ群にプラスチック材より成るプラスチックレンズを使用している。該プラスチックレンズの材料としては、アクリル系,ポリオレフィン系,ポリカーボネート等が適用可能である。
【0016】
本実施例ではプラスチックレンズをレンズ群中のどこに用いるかは特に限定されるものではなく、又各レンズ群中に全く使用しない場合もある。
【0017】
102aは、バリエータ102を保持するための部材(以下「V移動環」と称する)、104aはRR104を保持するための部材(以下「RR移動環」と称する)であり、PC(ポリカーボネート)を使用して金型による成形、又は切削加工により製作している。
【0018】
尚本発明においては、特に上記材料、及び製作方法を限定するものではなく、上記以外でも例えば、アルミニウムやチタン等の金属材料をダイカストにより成形したものや、ダイカスト成形した後に2次加工によって製作したもの、又はブロックから直接切削加工したものでも良い。
【0019】
2は上記レンズ群を保持するための部材(以下「鏡筒」と称する)であり、PC(ポリカーボネート)を使用して金型による成形、又は切削加工により製作している。
【0020】
本発明においては特に上記材料及び製作方法を限定するものではなく、上記以外には、例えばアルミニウムやチタン等の金属材料をダイカストにより成形したものや、ダイカスト成形した後に2次加工によって製作したもの、又はブロックから直接切削加工したものでも良い。又、鏡筒2はいくつかの部材に分けて形成しても良く、本発明においては特に限定するものでない。例えば、RFZレンズ1の光軸105に対して、筒状もしくは箱形の鏡筒2を光軸105に対して平行に分けた2部材から形成しても良く、又光軸105に対して垂直に2部材に分けた2部材から形成しても良く、又各々2部材だけでなく数部材から形成しても良い。
【0021】
又本実施例においては、前玉101及びアフォーカル103は、保持部材101a,103aに各々固定した後、鏡筒2に固定する構成としているが、鏡筒2に直接固定しても良く、特に限定するものではない。
【0022】
3はCCD等の光電変換素子18に入射する光量を調節するための絞り部材であり、iGメータ又はSTEPモータ等の駆動手段7により絞り部材3内の絞り羽3aを光軸105に略垂直に駆動することによって絞り部材3の開口部3bの面積を可変としている。9は絞りエンコーダであり、iGメータの回転角度を検出している。
【0023】
光量調節は絞り制御回路20と駆動回路16によって光電変換素子18に入射する光量が一定になるように絞り部材3の絞り羽3aを駆動手段7によって駆動することで開口部3bの面積を制御して行っている。22は絞りエンコーダ9からの信号を検出する検出回路である。
【0024】
本実施例では機械式の絞り部材3と駆動手段7及びエンコーダ9より絞りユニットとを構成しているが、これに限定するものではなく電気化学作用により光の吸収を制御するエレクトロクロミー機能等を有する物性絞りであっても良い。
【0025】
4は光電変換素子18の前に置かれたフィルタユニットであり、水晶等の光学的ローパスフィルタ4a、赤外線遮断フィルタ4b等を有している。
【0026】
本実施例において各フィルター4a,4bは光電変換素子18の直前に一体的に配置されているが、各々別体で配置しても良く、又RFZレンズ1の各フィルタの機能を発揮できる任意の位置に配置しても良い。
【0027】
5,6は各々移動レンズ群102,104を駆動するためのステップモータ等の駆動手段(レンズ駆動手段)である。5a,6aは表面に所定のピッチでネジが切られているリードスクリューネジである。102b,104bは各々V移動環102a,RR移動環104aと同一部材として形成するか、又は別部材としてV移動環102a及びRR移動環104aへ接着等で一体に形成したラックである。該ラック102b,104bはリードスクリューネジ5a,5bとかみ合っておりステップモータ5,6が正逆転することによって、V移動環102a,RR移動環104aが光軸105に平行に移動する。
【0028】
8a,10aは各々フォトインタラプタであり、8b,10bは各々遮光板であり、それぞれV移動環102a,RR移動環104aと同一部材として形成するか、又は別部材としてV移動環102a,RR移動環104aに接着等で一体に形成している。該遮光板8b,10bが、V移動環102a,RR移動環104aの移動によってフォトインタラプタ8a,10aの位置に来ることで、フォトインタラプタ8a,10aからの信号が変化し、この変化を検出することでバリエータ102及びRR104の基準位置(以下「レンズ初期リセット位置」と称する。)を決定している。
【0029】
本実施例においては、該レンズ初期リセット位置に対して前記ステップモータを駆動する為の駆動パルス数をカウントすることで各レンズの初期リセット位置からの相対位置情報を検出している。
【0030】
尚フォトインタラプタ8a(10a)と遮光板8b(10b)はレンズ初期位置検出手段の一要素を構成している。21,23は、フォトインタラプタ8a,10aからの信号を検出する検出回路である。
【0031】
本実施例においてはレンズ初期位置検出手段としてフォトインタラプタ8a,10aと遮光板8b,10bの組み合わせを採用しているが、例えばホール素子とマグネットの組み合わせや、PSDとiREDの組み合わせ等を用いても良い。
【0032】
又本実施例においてはステップモータとレンズ初期リセット位置検出手段の組み合わせを採用したが、ボイスコイルモータ,DCモータ等と磁気抵抗効果素子,又はホール素子とマグネット等の組み合わせによるレンズ位置検出手段との組み合わせでも良く、特に限定するものではない。
【0033】
15,17はレンズ駆動手段としてのSTEPモータ5,6を駆動するための駆動回路である。12は検出手段としてのサーミスタ等の感温抵抗の温度検出手段であり、検出回路24によって温度に対応した出力信号をマイコン等の制御回路13へ出力している。
【0034】
本実施例においては温度検出手段12は前玉101近傍に配置してある。これは前玉101が計算上、温度変化に対する焦点距離の変化量が他のレンズ群に比べて大きいためである。温度検出手段12の置く位置は特に限定しない。
【0035】
19は光電変換素子18からの出力信号を処理して画像信号として出力するカメラプロセス回路である。14はバリエータ102及びRR104の駆動情報が格納されるROM等の記憶手段である。
【0036】
図1においては制御回路13とROM14は別のブロックとして表現されているが、マイクロプロセッサ内に制御回路13とROM14が組み込まれていても良い。
【0037】
11はズームスイッチであり、広角側(以下「WIDE」と称する)へズーミングするときにはズームスイッチ11aを、望遠側(以下「TELE」と称する)へズーミングするときにはズームスイッチ11bを、押すことによってズーミング動作を行っている。すなわちバリエータ102とRR104を制御回路13からの駆動信号によって駆動してズーミングを行っている。25は電源である。
【0038】
RFZレンズ1においては被写体距離毎にバリエータ102の光軸上のレンズ停止位置、即ちズーム位置に対してRR104の光軸上の停止位置が決まっている。
【0039】
図2に被写体距離ごとにバリエータ102とRR104の光軸上の停止位置をプロットしたもの(以下「カム軌跡」と称する)を示す。
【0040】
図2において、例えば被写体距離が無限遠のとき、バリエータ102がWIDEからTELEへ光軸上、移動するとRRレンズ104は曲線Y∞(Y2)の如く、光軸上物体側へ凸状の軌跡を有しつつ移動する。
【0041】
このように本実施例では、WIDEからTELE、又はTELEからWIDEへズーミングするときには、被写体距離に応じて上記カム軌跡をトレースするように、メモリに記憶しているカム軌跡に基づいてバリエータ102の移動に応じてRR104を駆動制御して、これによりピントズレのない良好な画像を得ている。
【0042】
本実施例においては少なくとも1つのレンズ群にプラスチックレンズを使用している。この為環境変化によりプラスチックレンズの周囲に温度変化や湿度変化が生じると前述したようにプラスチックレンズの形状が変化したり、材質の屈折率の温度係数が大きい為に、屈折率が変化したりして焦点距離が大きく変化してくる。尚以下の説明では環境変化として温度変化を中心に述べる。
【0043】
温度変化が生じると各レンズ群の焦点距離が変化してRFZレンズ1のトータルの焦点距離も変化してくる。その結果、基準温度Tref (本実施例では20℃に設定してある)の結像面に対して結像面がズレてくる。即ちピントズレが発生してくる。従ってズーミングする場合に温度変化が生じたときは、温度変化によって発生した結像面のズレを補正するように、移動レンズ群をトレースする上記カム軌跡を補正する必要がある。
【0044】
図3に、基準温度Tref=20℃に対して温度が(Tref+30)℃のときと、(Tref−30)℃のときの、被写体距離が無限の場合のカム軌跡を示す。
【0045】
本実施例においては基準温度Tref に対して高温になるとRRレンズ104の物体側への繰り出し量が大きくなり、逆に基準温度Trefに対して低温側になると繰り出し量が小さくなる。
【0046】
本実施例においては温度変化に対するピントずれが最も大きいのは、TELE端である。
【0047】
本実施例ではバリエータ102とRR104の光軸上の可動範囲においてバリエータ102の位置PVに対する被写体距離毎のRR104の物体側への繰り出し量である基準温度Trefにおける代表位置データPRRを予めROM14に格納してある。又上記バリエータ102の位置PVに対する被写体距離毎のRR104の位置データPRRの温度補正係数CPRRも同様に予めROM14に格納してある。
【0048】
本実施例においてはバリエータ102の可動範囲を所定幅で分割し、バリエータ102の該分割領域毎に被写体距離毎のRR104の基準温度Trefにおける代表位置データPRRと被写体距離毎のRR104の位置データPRRの温度補正係数CPRRを各々数値データとして予めROM14に格納してある。
【0049】
但し、本実施例においてはこれに限定するものでない。例えば、バリエータ102の位置データPVについても所定幅で分割しなくても良く、その場合は上記被写体距離毎のRR104の代表位置データPRRを温度補正係数CPRRはバリエータ102の位置データPVの関数として定義しても良い。又温度補正係数CPRRは基準温度Trefに対して温度変化が生じた際のプラスチックレンズの焦点距離の変化及び光学系1の各レンズ群を保持する前記保持部材の伸縮によるレンズ間隔の変化によるピントずれの影響を考慮して算出されたものである。
【0050】
本実施例においては感温抵抗12及び検出回路24にて得られた温度情報データTが前記基準温度Trefに対して温度差を生じたとき、前記移動レンズ群の代表位置データPRRを前記温度補正係数と前記温度差によって補正を行い、RR104の温度位置データPRRTを算出している。即ち、以下の式にて算出している。
【0051】
PRRT=CPRR×(T−Tref)+PRR
但し、本実施例はこれに限定されるものでなく、温度変化によるRR104の繰り出し量の変化を任意の関数(例えば2次式,3次式,4次式,指数関数,対数関数等)で近似しても良い。
【0052】
以下、本実施例の動作について図4,図5に示すフローチャートによって説明する。
【0053】
初めに電源25が投入される。次にフォトインタラプタ8a,10aからの信号を各検出回路21,23を通して読み込む。次に制御回路13にて、各々読み込んだ信号に応じた方向、即ち本実施例においては検出回路21,23からの信号が、highのときはlowとなる方向へ、lowのときはhighとなる方向へバリエータ102とRR104を各々駆動し、各フォトインタラプタ8a,10aからの信号が変化するまでバリエータ102とRR104を駆動する。
【0054】
各フォトインタラプタ8a,10aの信号の変化した位置を各レンズバリエータ102,RR104のそれぞれ初期リセット位置とする。即ち、上記信号の変化した位置でバリエータ102とRR104を停止させて、制御回路内13のバリエータ102、RR104の各カウンタをクリアする。該カウンタは、バリエータ102,RR104の駆動パルスをカウントするものであり、これによってバリエータ102及びRR104の初期リセット位置からの相対的な現在位置を検出している。
【0055】
ズームスイッチ11が押されているかチェックする。ズームスイッチ11aが押されている時はWIDE方向へズーミング行われ、ズームスイッチ11bが押されている時は、TELE方向へズーミングが行われる。押されていない場合については、ズーミング動作しない。
【0056】
以下、TELE方向にズーミングされる場合についてのみ説明するが、WIDE方向でも全く同様のルーチンなので省略する。
【0057】
カウンタよりバリエータ102の位置PVを読み出して前記バリエータ102のどの分割領域にいるかサーチして現在のバリエータ102のいる領域PVVを決める。同様にしてカウンタよりRR104の位置PRRを読み出す。
【0058】
次に前玉101の周囲に配置した感温抵抗12からの出力信号を検出回路24を通して制御回路13に入力することで感温抵抗12が置かれている場所の温度Tを検出している。以下、電源が投入されてからt秒後の検出温度をT(t)とする。
【0059】
実際には本実施例においては制御回路13はマイクロプロセッサ(以下「マイコン」と称する。)であり、マイコンのサンプリング周波数に応じてマイコン内に検出温度をデータとして取り込むので上記T(t)を電源投入時からの所定時間毎の検出温度データの取り込み回数をk回としてT(k)と表すことにする。
【0060】
本実施例においては検出温度データ列が時間の関数となっているのが本質であり、表現の仕方を特に限定するものでない。
【0061】
次に検出した環境温度T(k)と基準温度Trefとを比較してその差分ΔT(=T(k)−Tref)をとる。その上で温度補正係数CPRRを読み込んでΔTへ掛け合わせる(ΔT×CPRR)。この結果を基準温度の代表位置データPRRに足し合わせる(ΔT×CPRR+PRR)ことで、RR104の繰り出し量を算出している。上記算出データを基にバリエータ102とRR104を各々駆動する。
【0062】
以上、ズーミング中の動作について説明した。ズーミング中にオートフォーカスを作動させないことを前提として説明したが、作動させても支障のないことは明らかである。
【0063】
以上説明したように、本実施例の構成とすることで、ズーミング中、及びAF動作中に温度変化があった場合でも、又温度が一定でも基準温度からのずれが生じた場合においてもピントズレのない良好な画像を得ることができる。
【0064】
本実施例においては、サーミスタ12を1個使用しているが、複数個使用してもよく、これによれば、より良好なる効果が得られる。
【0065】
図6は本発明の実施例2の要部ブロック図である。図中、図1で示した要素と同一要素には同符番を付している。
【0066】
本実施例は環境変化として湿度が変化した場合を示している。図6において26は静電容量式又はサーミスタを使用した湿度検出センサである。27は湿度検出センサ26からの出力によって湿度を検出する検出回路であり検出した湿度情報に相当する出力信号を制御回路13へ出力する。
【0067】
本実施例は環境変化として湿度が変化したときのプラスチックレンズの形状変化や材質の屈折率変化により焦点距離が変化したときのピントズレを実施例1で温度変化があったときと同様にして補正している点が異なっており、その他の基本構成は同じである。
【0068】
構成については湿度センサ,湿度検出回路及び湿度補正係数データが異なるだけである。第1の実施例でこれに対応する要素は夫々温度センサ,温度検出回路及び温度補正係数データである。
【0069】
次に本実施例の動作について説明する。本実施例においては、各レンズ群にプラスチックレンズを使用している。この為、環境変化によりプラスチックレンズに湿度変化が生じるとプラスチックレンズの吸湿の変化による形状が変化してきて各レンズ群の焦点距離が変化してRFZレンズ1の全系の焦点距離も変化してくる。その結果、マニュアルフォーカスでズーミングをする場合、バリエータ102の位置に対する基準湿度Href(本実施例では50%に設定してある)のRR104の繰り出し量のデータに従ったのでは、ぼけのない良好な画像を得ることは困難である。
【0070】
そこで本実施例では実施例1と同様にして湿度補正係数データを有することで基準湿度におけるRR104の代表位置データを補正することで良好なズーミング性能を得ている。
【0071】
本実施例においては湿度検出センサ26を1個使用しているが、複数個使用しても良く、これによればより良好なる効果が得られる。
【0072】
尚以上の各実施例においては温度検出手段と湿度検出手段を各々設けた場合について説明したが、双方の検出手段を光学機器内に設けて、温度変化及び湿度変化によるピントズレについて各実施例で示した方法を用いて同様に補正するようにしても良い。
【0073】
【発明の効果】
本発明によれば以上のように、フォーカスや変倍の為に光軸上移動する移動レンズ群を有する光学系(撮影レンズ)を用いたとき環境変化があったとき、例えば温度変化や湿度変化があっても環境変化に応じて該移動レンズ群の移動軌跡をその都度適切に設定することにより結像面のズレを補正し、高い光学性能を維持することのできるビデオカメラや銀塩カメラそして電子スチルカメラ等に好適な光学機器を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の要部概略図
【図2】図1の移動レンズ群のカム軌跡の説明図
【図3】温度変化に対するカム軌跡の変化を示す説明図
【図4】本発明の実施例1の動作を示すフローチャート
【図5】本発明の実施例1の動作を示すフローチャート
【図6】本発明の実施例1の動作を示すフローチャート
【符号の説明】
1 光学系
102,104 移動レンズ群
2 鏡筒
5,6 レンズ駆動手段
12 温度検出手段
26 湿度検出手段
13 制御手段
14 記憶手段
15〜17 駆動回路
21〜24 検出回路

Claims (2)

  1. 変倍のために光軸上を移動するバリエータレンズと、変倍に伴う像面変動の補正およびフォーカスを行うフォーカスレンズと、を備えたリアフォーカスタイプの光学系と、
    前記バリエータレンズと前記フォーカスレンズを各々移動するための第1、第2の駆動
    手段と、
    前記バリエータレンズと前記フォーカスレンズの位置を各々検出するための第1、第2の検出手段と、
    前記光学系の温度を検出する温度検出手段と、
    基準温度で、結像面を所定の位置に維持するための前記バリエータレンズの位置に対する前記フォーカスレンズの位置に関する情報とバリエータ可動範囲の所定分割領域毎に且つ被写体距離毎にフォーカスレンズの温度補正係数を記憶した記憶手段と、
    変倍動作時に前記第1、第2の検出手段による位置検出結果と、前記記憶手段に記憶された情報および前記温度検出手段からの出力とに基づいて、結像面を一定に保つよう前記第1および第2の駆動手段を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする光学機器。
  2. 変倍のために光軸上を移動するバリエータレンズと、変倍に伴う像面変動の補正およびフォーカスを行うフォーカスレンズと、を備えたリアフォーカスタイプの光学系と、
    前記バリエータレンズと前記フォーカスレンズを各々移動するための第1、第2の駆動
    手段と、
    前記バリエータレンズと前記フォーカスレンズの位置を各々検出するための第1、第2の検出手段と、
    前記光学系の湿度を検出する湿度検出手段と、
    基準湿度で、結像面を所定の位置に維持するための前記バリエータレンズの位置に対する前記フォーカスレンズの位置に関する情報とバリエータ可動範囲の所定分割領域毎に且つ被写体距離毎にフォーカスレンズの湿度補正係数を記憶した記憶手段と、
    変倍動作時に前記第1、第2の検出手段による位置検出結果と、前記記憶手段に記憶された情報および前記湿度検出手段からの出力とに基づいて、結像面を一定に保つよう前記第1および第2の駆動手段を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする光学機器。
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