JPH09159896A - 光学機器 - Google Patents

光学機器

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JPH09159896A
JPH09159896A JP33997095A JP33997095A JPH09159896A JP H09159896 A JPH09159896 A JP H09159896A JP 33997095 A JP33997095 A JP 33997095A JP 33997095 A JP33997095 A JP 33997095A JP H09159896 A JPH09159896 A JP H09159896A
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temperature
humidity
lens
detecting means
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JP33997095A
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Shigeru Ogino
滋 荻野
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境変化があってもピントズレを補正し、良
好なる光学性能が得られる光学機器を得ること。 【解決手段】 移動レンズ群を含む複数のレンズ群を有
する光学系により結像面上に物体像を形成する光学機器
において、該移動レンズ群を駆動するレンズ駆動手段、
該レンズ駆動手段を制御する制御手段、該移動レンズ群
を駆動する為の制御情報を記憶する記憶手段、そして該
光学系の所定の数のレンズ群毎に温度検出手段又は/及
び湿度検出手段を設け、該制御手段は該制御情報と所定
の数以上の該温度情報又は/及び湿度情報とに基づいて
該レンズ駆動手段を制御して温度変化又は/及び湿度変
化に伴う該光学系の結像面位置の変動を補正しているこ
と。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビデオカメラ,銀
塩カメラ,電子スチルカメラ等の光学機器に関し、特に
フォーカスや変倍の際に光軸上移動する移動レンズ群を
有する光学系(撮影光学系)、例えば単一焦点距離の撮
影レンズやズームレンズ等の光学系において環境変化が
あったときのピントズレを該移動レンズによって補正す
るようにした光学機器に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、カメラ等の光学機器においては、
撮影光学系の小型化及び固体撮像素子のイメ−ジサイズ
の小径化が急速に進んでいる。又撮影光学系を構成する
光学材料としてプラスチック材料が多く用いられてい
る。プラスチック材料を用いるとレンズが金型により容
易に成形でき、又その形状の任意性も大きく、又ガラス
材料に対してコストメリットが大きいなどの特長があ
る。この為プラスチック材料より成るレンズがファイン
ダ系や、赤外線アクティブオートフォーカスユニットそ
して撮影光学系の一部等に多く使用されている。
【0003】プラスチック材料は、無機ガラス材料に比
べて環境変化に対する物理的性質の変化が大きい。例え
ば、線膨張係数が大きくプラスチック材料のPMMAで
は代表値で67.9×10-6/℃なのに対して、無機ガ
ラスのLaK 14(OHARA製)では、57×10
-7/℃と1桁小さい。又温度変化に対する屈折率の変化
についてもPMMAでは、代表値で1.0〜1.2×1
-4/℃なのに対して、上記LaK 14では、D線で
3.9〜4.4×10-6/℃と2桁小さい。
【0004】このようにプラスチック材料は、無機ガラ
ス材料に比べて、温度変化に対して光学的諸定数(屈折
率や形状等)の変化が大きい。例えばプラスチック材料
より成るレンズ、所謂プラスチックレンズは、温度変化
に対して焦点距離が無機ガラス材料より成るレンズに比
べて大きく変化する。
【0005】又、プラスチック材料は無機ガラス材料に
比べて吸水率が大きい。この為プラスチックレンズの光
学的諸定数は温度変化に同様に湿度変化に対しても無機
ガラス材料より成るレンズに比べて大きく変化する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】光学系の一部にプラス
チックレンズを用いると前述のような効果が得られる。
しかしながらその反面、環境変化、特に温度変化や湿度
変化があると無機ガラス材料より成るレンズを用いた場
合に比べて焦点距離等の光学的性質が大きく変化してく
るという問題点が生じてくる。
【0007】最近の光学機器は、撮影光学系の小型化や
固体撮像素子の小型化そして各要素の高密度化を図って
小型化されている。この為光学機器に用いている光学系
の結像面の予定結像面に対する温度変化や湿度変化等に
よるズレの影響が大きくなるという問題がある。従って
このような環境変化による結像位置のズレをいかに効果
的に補正するかが大きな問題点となっている。
【0008】又撮影レンズ(撮影光学系)の近傍に発熱
体が配置されている場合、環境温度と発熱体温度との間
で差が生じる。このため撮影レンズを構成する複数のレ
ンズ群の温度及び湿度の状態が異なる場合がある。各レ
ンズ群の温度及び湿度については、発熱体の位置及びそ
の数、又は発熱体の温度及び環境温度等によって変化す
る。又、これらの条件が同じでも、例えば発熱体に通電
された直後と、発熱体の温度が定常状態となるに十分の
時間を経た後では、各レンズ群の温度差及び湿度差も異
なってくる。このため各レンズ群の温度及び湿度変化に
よる予定結像面のずれを補正する為には、各レンズ群の
温度及び湿度を同一のものとして補正するだけでは不十
分であり、各レンズ群の温度及び湿度分布を把握する必
要がある。
【0009】本発明は、フォーカスや変倍の為に光軸上
移動する移動レンズ群を有する光学系(撮影レンズ)を
用いたとき環境変化があったとき、及び撮影レンズが発
熱体等を有することで撮影レンズを構成する複数のレン
ズ群に温度差や湿度差があっても少ない数の温度検出手
段又は/及び湿度検出手段で多くのレンズ群の温度情報
又は/及び湿度情報を求め、これより温度変化や湿度変
化等の環境変化に応じて該移動レンズ群の移動軌跡をそ
の都度、適切に設定することにより結像面のズレを補正
し、高い光学性能を維持することのできるビデオカメラ
や銀塩カメラそして電子スチルカメラ等に好適な光学機
器の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の光学機器は、 (1−1)移動レンズ群を含む複数のレンズ群を有する
光学系により結像面上に物体像を形成する光学機器にお
いて、該移動レンズ群を駆動するレンズ駆動手段、該レ
ンズ駆動手段を制御する制御手段、該移動レンズ群を駆
動する為の制御情報を記憶する記憶手段、そしてL,
K,M,Nを各々正の整数としたとき該光学系のうちの
L個のレンズ群に各々温度検出手段又は/及びN個のレ
ンズ群に各々湿度検出手段を設け、該L個の温度検出手
段又は/及びN個の湿度検出手段により温度情報又は/
及び湿度情報を検出するとともに演算手段により該温度
検出手段からのL個の温度情報を用いてK個のレンズ群
の温度情報又は/及び該湿度検出手段からのN個の湿度
情報を用いてM個のレンズ群の湿度情報を求めており、
K,Mが奇数のときK,Mは2以上の正の整数であると
き、 1≦L≦(K−1) 1≦N≦(M−1) を満足しており、該制御手段は該制御情報とK個の温度
情報又は/及びM個の湿度情報とに基づいて該レンズ駆
動手段を制御して温度変化又は/及び湿度変化に伴う該
光学系の結像面位置の変動を補正していることを特徴と
している。
【0011】特に、 (1−1−1)前記光学系はリアフォーカスタイプのズ
ームレンズであること。 (1−1−2)前記温度検出手段又は/及び湿度検出手
段を前記光学系中の最も物体側のレンズ群と最も像面側
のレンズ群とに配置したこと。 (1−1−3)前記複数のレンズ群は少なくとも一部に
プラスチックレンズを有すること。 (1−1−4)前記演算手段は前記L個の温度検出手段
又は/及びN個の湿度検出手段からの検出温度又は/及
び検出湿度に所定の係数を乗じることによりK個の温度
情報又は/及びM個の湿度情報を求めていること。 (1−1−5)前記所定の係数は1又は所定の定数又は
所定の関数に基づく値であること。 (1−1−6)前記所定の関数は時間の関数又は/及び
位置の関数であること。 (1−1−7)前記温度検出手段は感温抵抗を使用した
センサであること。 (1−1−8)前記温度検出手段はサーミスタを使用し
たセンサであること。 (1−1−9)前記湿度検出手段は静電容量式のセンサ
であること。 (1−1−10)前記湿度検出手段はサーミスタを使用
したセンサであること。等、を特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施形態1の要部
ブロック図である。図中1は光学系(撮影光学系)であ
り、4つのレンズ群より成る、所謂4群構成のリアフォ
−カスズ−ムレンズ(以下「RFZ」レンズと称する)
より成っている(尚レンズ群はいくつあっても良
い。)。
【0013】RFZレンズ1は固定レンズ群である第1
のレンズ群(以下「前玉」と称する)101、移動レン
ズ群である変倍機能を有する第2のレンズ群(以下「バ
リエータ」と称する)102、固定レンズ群である第3
のレンズ群(以下「アフォーカル」と称する)103、
そして移動レンズ群であるフォ−カスと変倍に伴う像面
変動を補正するコンペンセータとしての機能を有する第
4のレンズ群(以下「RR」と称する)104より成っ
ている。
【0014】実際には上記レンズ群は複数枚のレンズで
構成されていて、例えば本実施形態においては、前玉1
01は3枚,バリエータ102は3枚,アフォーカル1
03は1枚,RR104は2枚の、4群9枚のレンズ構
成より成っている。
【0015】本実施形態においては、各レンズ群の少な
くとも1つのレンズ群にプラスチック材より成るプラス
チックレンズを使用している。該プラスチックレンズの
材料としては、アクリル系,ポリオレフィン系,ポリカ
ーボネート等が適用可能である。
【0016】本実施形態ではプラスチックレンズをレン
ズ群中のどこに用いるかは特に限定されるものではな
く、又各レンズ群中に全く使用しない場合もある。
【0017】102aは、バリエータ102を保持する
ための部材(以下「V移動環」と称する)、104aは
RR104を保持するための部材(以下「RR移動環」
と称する)であり、PC(ポリカーボネート)を使用し
て金型による成形、又は切削加工により製作している。
【0018】尚本発明においては、特に上記材料、及び
製作方法を限定するものではなく、上記以外でも例え
ば、アルミニウムやチタン等の金属材料をダイカストに
より成形したものや、ダイカスト成形した後に2次加工
によって製作したもの、又はブロックから直接切削加工
したものでも良い。
【0019】2は上記レンズ群を保持するための部材
(以下「鏡筒」と称する)であり、PC(ポリカーボネ
ート)を使用して金型による成形、又は切削加工により
製作している。
【0020】本発明においては特に上記材料及び製作方
法を限定するものではなく、上記以外には、例えばアル
ミニウムやチタン等の金属材料をダイカストにより成形
したものや、ダイカスト成形した後に2次加工によって
製作したもの、又はブロックから直接切削加工したもの
でも良い。又、鏡筒2はいくつかの部材に分けて形成し
ても良く、本発明においては特に限定するものではな
い。例えば、RFZレンズ1の光軸105に対して、筒
状もしくは箱形の鏡筒2を光軸105に対して平行に分
けた2部材から形成しても良く、又光軸105に対して
垂直に2部材に分けた2部材から形成しても良く、又各
々2部材だけでなく数部材から形成しても良い。
【0021】又本実施形態においては、前玉101及び
アフォーカル103は、保持部材101a,103aに
各々固定した後、鏡筒2に固定する構成としているが、
鏡筒2に直接固定しても良く、特に限定するものではな
い。
【0022】3はCCD等の光電変換素子18に入射す
る光量を調節するための絞り部材であり、iGメータ又
はSTEPモータ等の駆動手段7により絞り部材3内の
絞り羽3aを光軸105に略垂直に駆動することによっ
て絞り部材3の開口部3bの面積を可変としている。9
は絞りエンコーダであり、iGメータの回転角度を検出
している。
【0023】光量調節は絞り制御回路20と駆動回路1
6によって光電変換素子18に入射する光量が一定にな
るように絞り部材3の絞り羽3aを駆動手段7によって
駆動することで開口部3bの面積を制御して行ってい
る。22は絞りエンコーダ9からの信号を検出する検出
回路である。
【0024】本実施形態では機械式の絞り部材3と駆動
手段7及びエンコーダ9より絞りユニットとを構成して
いるが、これに限定するものではなく電気化学作用によ
り光の吸収を制御するエレクトロクロミー機能等を有す
る物性絞りであっても良い。
【0025】4は光電変換素子18の前に置かれたフィ
ルタユニットであり、水晶等の光学的ローパスフィルタ
4a、赤外線遮断フィルタ4b等を有している。
【0026】本実施形態において各フィルター4a,4
bは光電変換素子18の直前に一体的に配置されている
が、各々別体で配置しても良く、又RFZレンズ1の各
フィルタの機能を発揮できる任意の位置に配置しても良
い。
【0027】5,6は各々移動レンズ群102,104
を駆動するためのステップモータ等の駆動手段(レンズ
駆動手段)である。5a,6aは表面に所定のピッチで
ネジが切られているリードスクリューネジである。10
2b,104bは各々V移動環102a,RR移動環1
04aと同一部材として形成するか、又は別部材として
V移動環102a及びRR移動環104aへ接着等で一
体に形成したラックである。該ラック102b,104
bはリードスクリューネジ5a,5bとかみ合っており
ステップモータ5,6が正逆転することによって、V移
動環102a,RR移動環104aが光軸105に平行
に移動する。
【0028】8a,10aは各々フォトインタラプタで
あり、8b,10bは各々遮光板であり、それぞれV移
動環102a,RR移動環104aと同一部材として形
成するか、又は別部材としてV移動環102a,RR移
動環104aに接着等で一体に形成している。
【0029】該遮光板8b,10bが、V移動環102
a,RR移動環104aの移動によってフォトインタラ
プタ8a,10aの位置に来ることで、フォトインタラ
プタ8a,10aからの信号が変化し、この変化を検出
することでバリエータ102及びRR104の基準位置
(以下「レンズ初期リセット位置」と称する。)を決定
している。
【0030】本実施形態においては、該レンズ初期リセ
ット位置に対して前記ステップモータを駆動する為の駆
動パルス数をカウントすることで各レンズの初期リセッ
ト位置からの相対位置情報を検出している。
【0031】尚フォトインタラプタ8a(10a)と遮
光板8b(10b)はレンズ初期位置検出手段の一要素
を構成している。21,23は、フォトインタラプタ8
a,10aからの信号を検出する検出回路である。
【0032】本実施形態においてはレンズ初期位置検出
手段としてフォトインタラプタ8a,10aと遮光板8
b,10bの組み合わせを採用しているが、例えばホー
ル素子とマグネットの組み合わせや、PSDとiRED
の組み合わせ等を用いても良い。
【0033】又本実施形態においてはステップモータと
レンズ初期リセット位置検出手段の組み合わせを採用し
たが、ボイスコイルモータ,DCモータ等と磁気抵抗効
果素子,又はホール素子とマグネット等の組み合わせに
よるレンズ位置検出手段との組み合わせでも良く、特に
限定するものではない。
【0034】15,17はレンズ駆動手段としてのST
EPモータ5,6を駆動するための駆動回路である。1
2及び26はサーミスタ、感温抵抗等の温度検出手段で
あり、これらの手段からの信号は検出手段24,27に
よって温度出力信号をマイコン等の演算手段を有する制
御回路13へ出力する。
【0035】19は光電変換素子18からの出力信号を
処理して画像信号として出力するカメラプロセス回路で
ある。14はバリエータ102及びRR104の駆動情
報が格納されるROM等の記憶手段である。
【0036】図1においては制御回路13とROM14
は別のブロックとして表現されているが、マイクロプロ
セッサ内に制御回路13とROM14が組み込まれてい
ても良い。
【0037】11はズームスイッチであり、広角側(以
下「WIDE」と称する)へズーミングするときにはズ
ームスイッチ11aを、望遠側(以下「TELE」と称
する)へズーミングするときにはズームスイッチ11b
を、押すことによってズーミング動作を行っている。す
なわちバリエータ102とRR104を制御回路13か
らの駆動信号によって駆動してズーミングを行ってい
る。25は電源である。RFZレンズ1においては被写
体距離毎にバリエータ102の光軸上のレンズ停止位
置、即ちズーム位置に対してRR104の光軸上の停止
位置が決まっている。
【0038】図2に被写体距離ごとにバリエータ102
とRR104の光軸上の停止位置をプロットしたもの
(以下「カム軌跡」と称する)を示す。
【0039】図2において、例えば被写体距離が無限遠
のとき、バリエータ102がWIDEからTELEへ光
軸上、移動するとRRレンズ104は曲線Y∞(Y2)
の如く、光軸上物体側へ凸状の軌跡を有しつつ移動す
る。
【0040】このように本実施形態では、WIDEから
TELE、又はTELEからWIDEへズーミングする
ときには、被写体距離に応じて上記カム軌跡をトレース
するように、メモリに記憶しているカム軌跡に基づいて
バリエータ102の移動に応じてRR104を駆動制御
して、これによりピントズレのない良好な画像を得てい
る。
【0041】本実施形態においては各レンズ群の少なく
とも1枚のレンズにプラスチックレンズを使用してい
る。このためプラスチックレンズの周囲に温度変化が生
じると前述したようにプラスチックレンズの形状の変化
や屈折率の温度係数が無機ガラスに比べて大きいためそ
の焦点距離の変化も大きくなる。又発熱体として光電変
換素子18を有している為に光電変換素子18の発熱状
態によって各レンズ群の温度状態に差が生ずる。
【0042】又カメラプロセス回路19等の基板にレン
ズが近接して配置される場合には、該基板上のICによ
る発熱状態によっても各レンズ群の温度状態に差が生ず
る。
【0043】又レンズ駆動手段であるステップモータ
5,6に通電することによる発熱によっても各レンズ群
の温度状態に差が生ずる。
【0044】このため本実施形態においては、この各レ
ンズ群に生じた温度差を把握する為に、前玉101近傍
に温度検出手段12をRR104の近傍に温度検出手段
26を、即ち各レンズ群101,102,103,10
4の温度状態が把握できる位置に温度検出手段12,2
6を配置している。しかし、特に該温度検出手段の位置
を特に限定するものではない。
【0045】基準温度T0(本実施形態では20℃に設
定してあるが、特に限定するものでない)に対して各レ
ンズ群に温度差が生じると、各レンズ群の焦点距離が変
化してRFZレンズ1のトータルの焦点距離も変化して
くる。その結果、基準温度T0の結像面に対して結像面
位置がずれる。即ちピントずれが発生する。従ってズー
ミングする場合に基準温度T0に対してレンズ群に温度
変化が生じたときには、上記温度変化によって発生した
結像面位置のずれを補正するように、移動レンズ群がト
レースする上記カム形状を補正する必要がある。
【0046】図3に基準温度T0に対して温度が各レン
ズ群とも(T0+30)℃の時と、(T0−30)℃の
時の被写体距離が無限の時のカム軌跡を示す。
【0047】各レンズ群に温度変化があったとき結像面
のずれΔSを近似的に以下の式において表すことができ
る。
【0048】 ΔS=A1×ΔT1+A2×ΔT2+A3×ΔT3+A4×ΔT4 ‥‥‥(1) 但し、A1は定数であり、前玉101の温度係数(温度
補正係数) A2は定数であり、バリエータ102の温度係数(温度
補正係数) A3は定数であり、アフォーカル103の温度係数(温
度補正係数) A4は定数であり、RR104の温度係数(温度補正係
数) ΔT1は前玉101の基準温度T0からの温度差分値
(差分値) ΔT2はバリエータ102の基準温度T0からの温度差
分値(差分値) ΔT3はアフォーカル103の基準温度T0からの温度
差分値(差分値) ΔT4はRR104の基準温度T0からの温度差分値
(差分値) 従って、各レンズ群の温度が検出できれば、式(1)に
よって結像面のずれ量を演算によって求めることができ
る。
【0049】A1,A2,A3,A4はレンズ固有の定
数(温度補正係数)であり、基準温度T0の時の各レン
ズ群の焦点距離、各レンズ群の横倍率、レンズ形状デー
タとレンズ材料の線膨張係数、レンズ保持部材の線膨張
係数、レンズの屈折率温度係数とから近似的に求めるこ
とができる。
【0050】本実施形態においては、RR101の光軸
と平行方向へ所定の量、繰り出すことで式(1)によっ
て求めた結像面からのずれ量を補正する。具体的には、
ΔSを所定の係数Bで割ることで求めることができる。
即ち、RR繰り出し補正量(温度補正値)をΔPRRと
すると、以下の式で求めることができる。
【0051】 ΔPRR=ΔS÷B ‥‥‥(2) 但し、Bはレンズ固有の係数であり、上記ΔT1,ΔT
2,ΔT3,ΔT4の関数として表すことができ、基準
温度T0の時の各レンズ群の焦点距離、各レンズ群の横
倍率、レンズ形状データとレンズ材料の線膨張係数、レ
ンズ保持部材の線膨張係数、レンズの屈折率温度係数と
から近似的に求めることができる。但し、上記Bの温度
変化による変化量が結像面の要求補正精度に対して無視
できる場合は所定の定数としても良い。
【0052】本実施形態においては、バリエータ102
の可動範囲を所定幅で分割し、バリエータ102の該分
割領域毎に、各被写体距離毎のRR104の基準温度T
0における代表位置データ(位置データ)PRRと、R
FZレンズ1の各レンズ群が基準温度T0から変化した
ときに各被写体距離毎のRR104の位置を補正する為
の数値データを予めROM14に格納してある。該数値
データは、上記分割領域毎の各被写体距離毎の上記各レ
ンズ群の温度係数A1,A2,A3,A4と、基準温度
におけるRR104の焦点距離FRRと横倍率BRRで
ある。
【0053】但し、本発明においてはこれに限定するも
のではない。例えば、バリエータ102の位置データP
Vについても所定幅で分割しなくとも良く、その場合は
上記被写体距離毎のRR104の代表位置データPRR
と温度係数A1,A2,A3,A4はバリエータ102
の位置データPVの関数として定義しても良い。
【0054】本実施例においては、感温抵抗12,26
及び検出回路24,27にて得られた温度情報データT
R1,TR2より制御回路13中に設けた演算手段で各
レンズ群101,102,103,104の温度T1,
T2,T3,T4を算出している。すなわち、以下に各
々算出方法を示す。
【0055】 T1=CM×TR1 ‥‥‥(3) T2=CV×TR2 ‥‥‥(4) T3=CA×TR2 ‥‥‥(5) T4=CRR×TR2 ‥‥‥(6) ただし、CM,CV,CA,CRRは1又は所定の定数
又は所定の関数とする。
【0056】上記係数が1であるときは演算する必要は
ない。また上記係数が所定の回数というのは、例えば時
間の関数又は/及び位置の関数である。
【0057】時間の関数というのは例えば電源投入時か
らの時間の関数であり位置の関数というのは例えば算出
しようとするレンズ群と、算出するために使用する温度
情報を検出する温度検出手段との相対位置の関数であ
る。
【0058】本実施形態においてはTR1によってT1
を、TR2によってT2,T3,T4を算出している。
又、各係数CM,CV,CA,CRRは所定の定数とし
ている。これらは特に限定するものではなく、そのシス
テムのレンズの温度分布に応じてどの温度情報からレン
ズ群の温度を算出するか決めれば良い。
【0059】T1,T2,T3,T4が前記基準温度T
0に対して温度差ΔT1,ΔT2,ΔT3,ΔT4を生
じたとき、RR104の温度補正データ(温度補正位置
データ)PRRTを式(1)と式(2)とからΔPRR
を求め、以下の式にて算出する。
【0060】 PRRT=PRR+ΔPRR ‥‥‥(7) 以下、本実施形態の動作について図4,図5に示すフロ
ーチャートによって説明する。
【0061】初めに電源25が投入される。次にフォト
インタラプタ8a,10aからの信号を各検出回路2
1,23を通して読み込む。次に制御回路13にて、各
々読み込んだ信号に応じた方向、即ち本実施形態におい
ては検出回路21,23からの信号が、highのとき
はlowとなる方向へ、lowのときはhighとなる
方向へバリエータ102とRR104を各々駆動し、各
フォトインタラプタ8a,10aからの信号が変化する
までバリエータ102とRR104を駆動する。各フォ
トインタラプタ8a,10aの信号の変化した位置を各
レンズバリエータ102,RR104のそれぞれ初期リ
セット位置とする。即ち、上記信号の変化した位置でバ
リエータ102とRR104を停止させて、制御回路内
13のバリエータ102、RR104の各カウンタをク
リアする。該カウンタは、バリエータ102,RR10
4の駆動パルスをカウントするものであり、これによっ
てバリエータ102及びRR104の初期リセット位置
からの相対的な現在位置を検出している。
【0062】次に図5においてズーミング時の温度補正
動作について説明する。ズームスイッチ11が押されて
いるかチェックする。ズームスイッチ11aが押されて
いる時はWIDE方向へズーミング行われ、ズームスイ
ッチ11bが押されている時は、TELE方向へズーミ
ングが行われる。押されていない場合については、ズー
ミング動作しない。
【0063】以下、TELE方向にズーミングされる場
合についてのみ説明するが、WIDE方向でも全く同様
のルーチンなので省略する。
【0064】カウンタよりバリエータ102の位置PV
を読み出して前記バリエータ102のどの分割領域にい
るかサーチして現在のバリエータ102のいる領域PV
Vを決める。同様にしてカウンタよりRR104の位置
PRRを読み出す。
【0065】次に、各レンズ群の近傍に配置した温度検
出手段としての感温抵抗12,26から検出回路24,
27を通じて各レンズ群の温度T1,T4を検出し、制
御回路13へ入力する。次に前述の式(4),(5)よ
り温度T2,T3を算出する。
【0066】以下、電源が投入されてからt秒後の検出
温度T1(t),T2(t),T3(t),T4(t)
とする。本実施形態においては、制御回路13はマイク
ロプロセッサ(以下“マイコン”と称する)であり、マ
イコンのサンプリング周波数に応じてマイコン内に検出
温度をデータとして取り込むので、上記T1(t),T
2(t),T3(t),T4(t)を、電源投入時から
の所定時間毎の検出温度データの取り込み回数をk回と
してT1(k),T2(k),T3(k),T4(k)
と表すことにする。即ちK回目の電源投入からの時間t
はサンプリング時間をtsとすると、t=(K−1)×
tsとなる。
【0067】本実施形態においては、検出温度データ列
が時間の関数となっているのが本質であり、表現の仕方
を特に限定するものではない。
【0068】次に、検出した各レンズ群の温度T1
(k),T2(k),T3(k),T4(k)と基準温
度T0とを比較してその差分(差分値)をとる。即ち以
下の式の演算を行う。
【0069】 ΔT1=T1(k)−T0 ‥‥‥(8) ΔT2=T2(k)−T0 ‥‥‥(9) ΔT3=T3(k)−T0 ‥‥(10) ΔT4=T4(k)−T0 ‥‥(11) 次に、各レンズ群の温度係数A1,A2,A3,A4と
RR104の基準温度T0における焦点距離FRRと横
倍率BRRを読み込んで、式(1),式(2)によって
温度補正値ΔPRRを算出する。これを元に、式(7)
によってRR104の繰り出し量を算出する。
【0070】上記算出データのもとに、バリエータ10
2とRR104を各々駆動する。以上、ズーミング中の
動作について説明した。ズーミング中にオートフォーカ
スを作動させないことを前提として説明したが、作動さ
せても支障のないことは明らかである。
【0071】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、温度情報が必要なK個のレンズ群よりも少ない数
(L個)の温度検出手段からの検出温度と、該検出温度
を使用して所定の計算をすることでレンズ群の温度を算
出する事で、レンズに温度分布があっても良好なピント
ずれ補正を行うことを可能とした。又温度検出手段の数
を削減することができ、コスト、スペースの点で有利な
システムを可能としている。
【0072】図6は本発明の実施形態2の要部ブロック
図である。図中、図1で示した要素と同一要素には、同
符番を付けている。
【0073】本実施形態では、各レンズ群にプラスチッ
クレンズを使用しており、このため湿度変化が生じると
プラスチックレンズの吸湿の為にレンズ形状が変化して
焦点距離が変化する。この結果、RFZレンズ1の結像
位置のずれが発生する。従ってマニュアルフォーカスで
ズーンミングする場合に、バリエータ102の位置に対
する基準湿度(本発明においては50%に設定してあ
る)のRR104の繰り出し量のデータに従ったので
は、ぼけのない良好な画像を得ることは困難である。
【0074】従って、実施形態1と同様にして、基準湿
度におけるRR104の代表位置データを補正すること
で良好なズーミング性能を得ることを可能とした。
【0075】図6において、28,29は静電容量式、
又はサーミスタ等の湿度センサー(湿度検出手段)であ
る。30,31は、湿度センサ28,29からの出力に
よって湿度を検出する検出回路であり、検出した湿度情
報に相当する出力信号を電気信号として制御回路13へ
出力する。
【0076】本実施形態においては、各レンズ群に湿度
変化があったとき結像面のずれΔSSを近似的に以下の
式において表すことができる。
【0077】 ΔSS=C1×ΔR1+C2×ΔR2+C3×ΔR3+C4×ΔR4 ‥‥‥(12) 但し、R1は定数であり、前玉101の湿度係数(湿度
補正係数) C2は定数であり、バリエータ102の湿度係数(湿度
補正係数) C3は定数であり、アフォーカル103の湿度係数(湿
度補正係数) C4は定数であり、RR104の湿度係数(湿度補正係
数) ΔR1は前玉101の基準湿度R0からの湿度差分値
(差分値) ΔR2はバリエータ102の基準湿度R0からの湿度差
分値(差分値) ΔR3はアフォーカル103の基準湿度R0からの湿度
差分値(差分値) ΔR4はRR104の基準湿度R0からの湿度差分値
(差分値) 従って、各レンズ群の湿度が検出できれば、式(12)
によって結像面のずれ量を演算によって求めることがで
きる。
【0078】C1,C2,C3,C4はレンズ固有の定
数であり、基準湿度R0の時の各レンズ群の焦点距離、
各レンズ群の横倍率、レンズ形状データとレンズ材料の
吸水による線膨張係数、レンズ保持部材の吸水による線
膨張係数、レンズの屈折率の吸水による変化率とから近
似的に求めることができる。
【0079】本実施形態においては、RR101の光軸
と平行方向への所定の量繰り出すことで式(12)によ
って求めた結像面からのずれ量を補正する。具体的に
は、ΔSSを所定の係数SBで割ることで求めることが
できる。即ち、RR繰り出し補正量(湿度補正値)をΔ
PRRSとすると、以下の式で求めることができる。
【0080】 ΔPRRS=ΔSS÷SB ‥‥‥(13) 但し、SBはレンズ固有の係数であり、上記ΔR1,Δ
R2,ΔR3,ΔR4の関数として表すことができ、基
準湿度R0の時の各レンズ群の焦点距離、各レンズ群の
横倍率、レンズ形状データとレンズ材料の吸水による線
膨張係数、レンズ保持部材の吸水による線膨張係数、レ
ンズの屈折率の吸水による変化率とから近似的に求める
ことができる。但し、実施形態1と同様にして、上記S
Bの湿度変化による変化量が結像面の要求補正精度に対
して無視できる場合は所定の定数としても良い。
【0081】本実施形態においては、実施形態1と同様
にバリエータ102の可動範囲を所定幅で分割し、バリ
エータ102の該分割領域毎に、各被写体距離毎のRR
104の基準湿度R0における代表位置データPRR
と、RFZレンズ1の各レンズ群が基準湿度R0から変
化したときに各被写体距離毎のRR104の位置を補正
する為の数値データを予めROM14に格納してある。
該数値データは、上記分割領域毎の各被写体距離毎の上
記各レンズ群の湿度係数C1,C2,C3,C4と、基
準湿度におけるRR104の焦点距離SFRRと横倍率
SBRRである。
【0082】但し、本発明においてはこれに限定するも
のでない。例えば、バリエータ102の位置データPV
についても所定幅で分割しなくとも良く、その場合は上
記被写体距離毎のRR104の代表位置データPRRと
湿度係数C1,C2,C3,C4はバリエータ102の
位置データPVの関数として定義しても良い。
【0083】本発明においては湿度検出手段28,29
及び検出回路30,31にて得られた湿度情報データR
S1,RS2より制御回路13中に設けた演算手段で各
レンズ群101,102,103,104の温度R1,
R2,R3,R4を算出している。即ち、以下に各々算
出方法を示す。
【0084】 R1=RCM×RS1 ‥‥‥(14) R2=RCV×RS2 ‥‥‥(15) R3=RCA×RS2 ‥‥‥(16) R4=RCRR×RS2 ‥‥‥(17) ただし、RCM,RCV,RVA,RCRRは1又は所
定の定数又は所定の関数とする。上記係数が1のとき
は、演算する必要はなく、又上記所定の関数というのは
例えば時間の関数、又は/及び位置の関数である。
【0085】時間の関数というのは例えば電源投入から
の時間の関数であり、位置の関数というのは例えば算出
しようとするレンズ群と算出するレンズ群と、算出する
為に使用する湿度情報を検出する湿度検出手段との相対
位置の関数である。
【0086】本実施形態においてはRS1によってR1
を、RS2によってR2,R3,R4を算出している。
又各係数RCM,RCV,RCV,RCRRは所定の定
数としている。これらは特に限定するものではなく、そ
のシステムのレンズの湿度分布に応じてどの湿度情報か
らレンズ群の湿度を算出するか決めれば良い。
【0087】本発明においては、湿度センサ28,29
及び検出回路30,31にて得られた湿度情報データR
1,R2,R3,R4が前記基準湿度R0に対して湿度
差ΔR1,ΔR2,ΔR3,ΔR4を生じたとき、RR
104の湿度補正データ(湿度補正位置データ)PRR
Sを式(12)と式(13)とからΔPRRSを求め、
以下の式にて算出する。
【0088】 PRRS=PRR+ΔPRRS ‥‥‥(18) 次に、図7においてズーミング時の湿度補正動作につい
て説明する。
【0089】はじめに、ズームスイッチ11が押されて
いるかチェックする。ズームスイッチ11aが押されて
いるときはWIDE方向へズーミングされ、ズームスイ
ッチ11bが押されているときはTELE方向へズーミ
ングが行われる。押されていない場合については、ズー
ミングしない。
【0090】TELE方向、及びWIDE方向でも、ズ
ーミング動作は全く同様のルーチンであるので、ズーミ
ング方向については言及しない。
【0091】カウンタよりバリエータ102の位置PV
を読み出して前記バリエータ102のどの分割領域にい
るかサーチして現在のバリエータ102のいる領域を求
める。同様にしてカウンタよりRR104の位置PRR
を読み出す。
【0092】次に、各レンズ群の近傍に配置した湿度セ
ンサ28,29から検出回路30,31を通して各レン
ズ群の湿度R1,R4を検出し、制御回路13へ入力す
る。次に前述の式(15),(16)よりR2,R3を
求める。
【0093】以下、電源が投入されてからt秒後の検出
湿度R1(t),R2(t),R3(t),R4(t)
とする。本実施形態においては、制御回路13はマイク
ロプロセッサ(以下“マイコン”と称する)であり、マ
イコンのサンプリング周波数に応じてマイコン内に検出
湿度をデータとして取り込むので、上記R1(t),R
2(t),R3(t),R4(t)を、電源投入時から
の所定時間毎の検出湿度データの取り込み回数をk回と
してR1(k),R2(k),R3(k),R4(k)
と表すことにする。本発明においては、検出湿度データ
列が時間の関数となっているのが本質であり、表現の仕
方を特に限定するものではない。
【0094】次に、検出した各レンズ群の湿度R1
(k),R2(k),R3(k),R4(k)と基準湿
度R0とを比較してその差分(差分値)をとる。即ち以
下の式の演算を行う。
【0095】 ΔR1=R1(k)−R0 ‥‥‥(19) ΔR2=R2(k)−R0 ‥‥‥(20) ΔR3=R3(k)−R0 ‥‥‥(21) ΔR4=R4(k)−R0 ‥‥‥(22) 次に、各レンズ群の湿度係数S1,S2,S3,S4と
RR104の基準湿度R0における焦点距離SFRRと
横倍率SBRRを読み込んで、式(12),式(13)
によって湿度補正値ΔPRRSを算出する。これを元
に、式(18)によってRR104の繰り出し量を算出
する。
【0096】上記算出データのもとに、バリエータ10
2とRR104を各々駆動する。以上、ズーミング中の
動作について説明した。ズーミング中にオートフォーカ
スを作動させないことを前提として説明したが、作動さ
せても支障のないことは明らかである。
【0097】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、湿度情報が必要なM個のレンズ群よりも少ない数
(N個)の湿度検出手段からの検出湿度と、該検出湿度
を使用して所定の計算をすることでレンズ群の湿度を算
出することで、レンズに湿度分布があっても良好なピン
トずれ補正を行うことを可能としている。又、湿度検出
手段の数を削減することができ、コスト,スペースの点
で有利なシステムを可能としている。
【0098】尚、以上の各実施形態においては温度検出
手段と湿度検出手段を設けた場合について各々説明した
が、双方の検出手段を光学機器内に設けて、温度変化及
び湿度変化によるピントずれについて各実施形態で示し
た方法を用いて同様に補正するようにしても良いことは
明らかである。ここでは、詳細の説明は省略する。
【0099】
【発明の効果】本発明によれば、以上のようにフォーカ
スや変倍の為に光軸上移動する移動レンズ群を有する光
学系(撮影レンズ)を用いたとき環境変化があったと
き、及び撮影レンズがCCDやIC等の発熱体を有する
ことで撮影レンズ群を構成する複数のレンズ群に温度差
や湿度差があっても、温度変化や湿度変化に応じて該移
動レンズ群の移動軌跡をその都度適切に設定することに
より結像面の位置のずれを補正し、高い光学性能を維持
することのできるビデオカメラや銀塩カメラや電子スチ
ルカメラ等に好適な光学機器を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の要部概略図
【図2】図1の移動レンズ群のカム軌跡の説明図
【図3】温度変化に対するカム軌跡の変化を示す説明図
【図4】本発明の実施形態1の動作を示すフローチャー
【図5】本発明の実施形態1の動作を示すフローチャー
【図6】本発明の実施形態2の要部概略図
【図7】本発明の実施形態2のフローチャート
【符号の説明】
1 光学系 102,104 移動レンズ群 2 鏡筒 5,6 レンズ駆動手段 12,26,27,28 温度検出手段 32,33,34,35 湿度検出手段 13 制御手段 14 記憶手段 15〜17 駆動回路 21〜24,29〜31,36〜39 検出回路

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動レンズ群を含む複数のレンズ群を有
    する光学系により結像面上に物体像を形成する光学機器
    において、該移動レンズ群を駆動するレンズ駆動手段、
    該レンズ駆動手段を制御する制御手段、該移動レンズ群
    を駆動する為の制御情報を記憶する記憶手段、そして
    L,K,M,Nを各々正の整数としたとき該光学系のう
    ちのL個のレンズ群に各々温度検出手段又は/及びN個
    のレンズ群に各々湿度検出手段を設け、該L個の温度検
    出手段又は/及びN個の湿度検出手段により温度情報又
    は/及び湿度情報を検出するとともに演算手段により該
    温度検出手段からのL個の温度情報を用いてK個のレン
    ズ群の温度情報又は/及び該湿度検出手段からのN個の
    湿度情報を用いてM個のレンズ群の湿度情報を求めてお
    り、K,Mが奇数のときK,Mは2以上の正の整数であ
    るとき、 1≦L≦(K−1) 1≦N≦(M−1) を満足しており、該制御手段は該制御情報とK個の温度
    情報又は/及びM個の湿度情報とに基づいて該レンズ駆
    動手段を制御して温度変化又は/及び湿度変化に伴う該
    光学系の結像面位置の変動を補正していることを特徴と
    する光学機器。
  2. 【請求項2】 前記光学系はリアフォーカスタイプのズ
    ームレンズであることを特徴とする請求項1の光学機
    器。
  3. 【請求項3】 前記温度検出手段又は/及び湿度検出手
    段を前記光学系中の最も物体側のレンズ群と最も像面側
    のレンズ群とに配置したことを特徴とする請求項2の光
    学機器。
  4. 【請求項4】 前記複数のレンズ群は少なくとも一部に
    プラスチックレンズを有することを特徴とする請求項
    1,2又は3の光学機器。
  5. 【請求項5】 前記演算手段は前記L個の温度検出手段
    又は/及びN個の湿度検出手段からの検出温度又は/及
    び検出湿度に所定の係数を乗じることによりK個の温度
    情報又は/及びM個の湿度情報を求めていることを特徴
    とする請求項1,2,3又は4の光学機器。
  6. 【請求項6】 前記所定の係数は1又は所定の定数又は
    所定の関数に基づく値であることを特徴とする請求項1
    〜5の何れか1項記載の光学機器。
  7. 【請求項7】 前記所定の関数は時間の関数又は/及び
    位置の関数であることを特徴とする請求項6の光学機
    器。
  8. 【請求項8】 前記温度検出手段は感温抵抗を使用した
    センサであることを特徴とする請求項1の光学機器。
  9. 【請求項9】 前記温度検出手段はサーミスタを使用し
    たセンサであることを特徴とする請求項1の光学機器。
  10. 【請求項10】 前記湿度検出手段は静電容量式のセン
    サであることを特徴とする請求項1の光学機器。
  11. 【請求項11】 前記湿度検出手段はサーミスタを使用
    したセンサであることを特徴とする請求項1の光学機
    器。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005196173A (ja) * 2003-12-29 2005-07-21 Hewlett-Packard Development Co Lp レンズの温度を推定するシステムおよび方法
JP2012215801A (ja) * 2011-03-31 2012-11-08 Nikon Corp レンズ鏡筒およびカメラシステム

Cited By (3)

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