JP3359201B2 - 光学機器 - Google Patents

光学機器

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JP3359201B2
JP3359201B2 JP27195795A JP27195795A JP3359201B2 JP 3359201 B2 JP3359201 B2 JP 3359201B2 JP 27195795 A JP27195795 A JP 27195795A JP 27195795 A JP27195795 A JP 27195795A JP 3359201 B2 JP3359201 B2 JP 3359201B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビデオカメラ,銀
塩カメラ,電子スチルカメラ等の光学機器に関し、特に
フォーカスや変倍の際に光軸上移動する移動レンズ群を
有する光学系(撮影光学系)、例えば単一焦点距離の撮
影レンズやズームレンズ等の光学系において環境変化が
あったときのピントズレを該移動レンズによって補正す
るようにした光学機器に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、カメラ等の光学機器においては、
撮影光学系の小型化及び固体撮像素子のイメ−ジサイズ
の小径化が急速に進んでいる。又撮影光学系を構成する
光学材料としてプラスチック材料が多く用いられてい
る。プラスチック材料を用いるとレンズが金型により容
易に成形でき、又その形状の任意性も大きく、又ガラス
材料に対してコストメリットが大きいなどの特長があ
る。この為プラスチック材料より成るレンズがファイン
ダ系や、赤外線アクティブオートフォーカスユニットそ
して撮影光学系の一部等に多く使用されている。
【0003】プラスチック材料は、無機ガラス材料に比
べて環境変化に対する物理的性質の変化が大きい。例え
ば、線膨張係数が大きくプラスチック材料のPMMAで
は代表値で67.9×10-6/℃なのに対して、無機ガ
ラスのLaK 14(OHARA製)では、57×10
-7/℃と1桁小さい。又温度変化に対する屈折率の変化
についてもPMMAでは、代表値で1.0〜1.2×1
-4/℃なのに対して、上記LaK 14では、D線で
3.9〜4.4×10-6/℃と2桁小さい。
【0004】このようにプラスチック材料は、無機ガラ
ス材料に比べて、温度変化に対して光学的諸定数(屈折
率や形状等)の変化が大きい。例えばプラスチック材料
より成るレンズ、所謂プラスチックレンズは、温度変化
に対して焦点距離が無機ガラス材料より成るレンズに比
べて大きく変化する。
【0005】又、プラスチック材料は無機ガラス材料に
比べて吸水率が大きい。この為プラスチックレンズの光
学的諸定数は温度変化に同様に湿度変化に対しても無機
ガラス材料より成るレンズに比べて大きく変化する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】光学系の一部にプラス
チックレンズを用いると前述のような効果が得られる。
しかしながらその反面、環境変化、特に温度変化や湿度
変化があると無機ガラス材料より成るレンズを用いた場
合に比べて焦点距離等の光学的性質が大きく変化してく
るという問題点が生じてくる。
【0007】最近の光学機器は、撮影光学系の小型化や
固体撮像素子の小型化そして各要素の高密度化を図って
小型化されている。この為光学機器に用いている光学系
の結像面の予定結像面に対する温度変化や湿度変化等に
よるズレの影響が大きくなるという問題がある。従って
このような環境変化による結像位置のズレをいかに効果
的に補正するかが大きな問題点となっている。
【0008】また環境変化に伴って撮影光学系に温度変
化や湿度変化が生じた時の時定数とセンサの時定数がず
れている場合には、センサの出力と実際の温度や湿度が
所定の時間ずれてしまうという問題が生じる。
【0009】また、撮影レンズの近傍に撮像素子、I
C、モータ等の発熱体が配置されている場合、環境温度
と発熱体温度との間で差が生じる。このため、撮影レン
ズを構成する複数のレンズ群の温度、及び湿度の状態が
異なる場合がある。各レンズ群の温度、及び湿度につい
ては、発熱体の位置及びその数、または発熱体の温度、
環境温度、及び環境湿度等によって変化する。また、こ
れらの条件が同じでも、例えば、発熱体に通電された直
後と、発熱体の温度が定常状態となるに十分の時間を経
た後では各レンズ群の温度差、及び湿度差も異なってく
る。このため、各レンズ群の温度、及び湿度変化による
予定結像面のずれを補正するためには、各レンズ群の温
度、及び湿度を同一のものとして補正するだけでは不十
分であり、各レンズ群の温度、及び湿度分布を把握する
必要がある。尚、「各レンズ群の湿度」とは「各レンズ
群が位置している空間内の湿度」のことである。
【0010】本発明は、フォーカスや変倍の為に光軸上
移動する移動レンズ群を有する光学系(撮影レンズ)を
用いたとき環境変化があったとき、及び撮影レンズが発
熱体等を有することで撮影レンズを構成する複数のレン
ズ群に温度差及び各レンズ群が位置している空間毎に湿
度差があっても温度変化や湿度変化等の環境変化に応じ
て該移動レンズ群の移動軌跡をその都度適切に設定する
ことにより結像面のズレを補正し、高い光学性能を維持
することのできるビデオカメラや銀塩カメラそして電子
スチルカメラ等に好適な光学機器の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の光学機
器は、変倍のために光軸を移動するバリエータレンズ
と、変倍に伴う像面変動の補正およびフォーカスを行う
フォーカスレンズとを備えた光学系と、前記バリエータ
レンズを移動するための第1の駆動手段と、前記フォー
カスレンズを移動するための第2の駆動手段と、前記バ
リエータレンズの位置を検出するための第1の検出手段
と、前記フォーカスレンズの位置を検出するための第2
の検出手段と、前記光学系の温度を検出する温度検出手
段と、変倍動作時に結像面を一定に保つよう、基準温度
での前記バリエータレンズの位置に対する前記フォーカ
スレンズの位置に関する情報を記憶した記憶手段と、変
倍動作時に、前記第1および第2の検出手段による位置
検出結果と、前記記憶手段に記憶された位置に関する情
報および前記温度検出手段からの出力とに基づいて、結
像面を一定に保つよう前記第1および第2の駆動手段を
制御する制御手段とを備えた光学機器において、前記制
御手段は、前記温度検出手段により検出した検出温度と
前記光学機器の電源のON/OFF時間に応じた温度変
化係数および電源のON時間に応じた温度分布定数とか
ら前記光学系の実際の検出温度とし、前記制御手段は、
前記変倍動作時に、前記基準温度と前記実際の検出温度
との差分値と、前記光学系の予め設定された温度補正係
数とから前記検出温度時の結像面におけるずれ量を求
め、該ずれ量と前記光学系の固有係数とから前記検出温
度時の前記フォーカスレンズの補正量を求め、該フォー
カスレンズの補正量と前記記憶手段の位置に関する情報
とを用いて結像面を一定に保つよう前記第1および第2
の駆動手段を制御することを特徴としている。
【0012】請求項2の発明の光学機器は、変倍のため
に光軸を移動するバリエータレンズと、変倍に伴う像面
変動の補正およびフォーカスを行うフォーカスレンズと
を備えた光学系と、前記バリエータレンズを移動するた
めの第1の駆動手段と、前記フォーカスレンズを移動す
るための第2の駆動手段と、前記バリエータレンズの位
置を検出するための第1の検出手段と、前記フォーカス
レンズの位置を検出するための第2の検出手段と、前記
光学系の湿度を検出する湿度検出手段と、変倍動作時に
結像面を一定に保つよう、基準湿度での前記バリエータ
レンズの位置に対する前記フォーカスレンズの位置に関
する情報を記憶した記憶手段と、変倍動作時に、前記第
1および第2の検出手段による位置検出結果と、前記記
憶手段に記憶された位置に関する情報および前記湿度検
出手段からの出力とに基づいて、結像面を一定に保つよ
う前記第1および第2の駆動手段を制御する制御手段と
を備えた光学機器において、前記制御手段は、前記湿度
検出手段により検出した検出湿度と前記光学機器の電源
のON/OFF時間に応じた湿度変化係数および電源の
ON時間に応じた湿度分布定数とから前記光学系の実際
の検出湿度とし、前記制御手段は、前記変倍動作時に、
前記基準湿度と前記実際の検出湿度との差分値と、前記
光学系の予め設定された湿度補正係数とから前記検出湿
度時の結像面におけるずれ量を求め、該ずれ量と前記光
学系の固有係数とから前記検出湿度時の前記フォーカス
レンズの補正量を求め、該フォーカスレンズの補正量と
前記記憶手段の位置に関する情報とを用いて結像面を一
定に保つよう前記第1および第2の駆動手段を制御する
ことを特徴としている。
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施形態1の要部
ブロック図である。図中1は光学系であり、4つのレン
ズ群より成る、所謂4群構成のリアフォ−カスズ−ムレ
ンズ(以下「RFZ」レンズと称する)より成ってい
る。
【0043】RFZレンズ1は固定レンズ群である第1
のレンズ群(以下「前玉」と称する)101、移動レン
ズ群である変倍機能を有する第2のレンズ群(以下「バ
リエータ」と称する)102、固定レンズ群である第3
のレンズ群(以下「アフォーカル」と称する)103、
そして移動レンズ群であるフォ−カスと変倍に伴う像面
変動を補正するコンペンセータとしての機能を有する第
4のレンズ群(以下「RR」と称する)104より成っ
ている。
【0044】実際には上記レンズ群は複数枚のレンズで
構成されていて、例えば本実施形態においては、前玉1
01は3枚,バリエータ102は3枚,アフォーカル1
03は1枚,RR104は2枚の、4群9枚のレンズ構
成より成っている。
【0045】本実施形態においては、各レンズ群の少な
くとも1つのレンズにプラスチック材より成るプラスチ
ックレンズを使用している。該プラスチックレンズの材
料としては、アクリル系,ポリオレフィン系,ポリカー
ボネート等が適用可能である。
【0046】本実施形態ではプラスチックレンズをレン
ズ群中のどこに用いるかは特に限定されるものではな
く、又各レンズ群中に全く使用しない場合もある。
【0047】102aは、バリエータ102を保持する
ための部材(以下「V移動環」と称する)、104aは
RR104を保持するための部材(以下「RR移動環」
と称する)であり、PC(ポリカーボネート)を使用し
て金型による成形、又は切削加工により製作している。
【0048】尚本発明においては、特に上記材料、及び
製作方法を限定するものではなく、上記以外でも例え
ば、アルミニウムやチタン等の金属材料をダイカストに
より成形したものや、ダイカスト成形した後に2次加工
によって製作したもの、又はブロックから直接切削加工
したものでも良い。
【0049】2は上記レンズ群を保持するための部材
(以下「鏡筒」と称する)であり、PC(ポリカーボネ
ート)を使用して金型による成形、又は切削加工により
製作している。
【0050】本発明においては特に上記材料及び製作方
法を限定するものではなく、上記以外には、例えばアル
ミニウムやチタン等の金属材料をダイカストにより成形
したものや、ダイカスト成形した後に2次加工によって
製作したもの、又はブロックから直接切削加工したもの
でも良い。又、鏡筒2はいくつかの部材に分けて形成し
ても良く、本発明においては特に限定するものでない。
例えば、RFZレンズ1の光軸105に対して、筒状も
しくは箱形の鏡筒2を光軸105に対して平行に分けた
2部材から形成しても良く、又光軸105に対して垂直
に2部材に分けた2部材から形成しても良く、又各々2
部材だけでなく数部材から形成しても良い。
【0051】又本実施形態においては、前玉101及び
アフォーカル103は、保持部材101a,103aに
各々固定した後、鏡筒2に固定する構成としているが、
鏡筒2に直接固定しても良く、特に限定するものではな
い。
【0052】3はCCD等の光電変換素子18に入射す
る光量を調節するための絞り部材であり、iGメータ又
はSTEPモータ等の駆動手段7により絞り部材3内の
絞り羽3aを光軸105に略垂直に駆動することによっ
て絞り部材3の開口部3bの面積を可変としている。9
は絞りエンコーダであり、iGメータの回転角度を検出
している。
【0053】光量調節は絞り制御回路20と駆動回路1
6によって光電変換素子18に入射する光量が一定にな
るように絞り部材3の絞り羽3aを駆動手段7によって
駆動することで開口部3bの面積を制御して行ってい
る。22は絞りエンコーダ9からの信号を検出する検出
回路である。
【0054】本実施形態では機械式の絞り部材3と駆動
手段7及びエンコーダ9より絞りユニットとを構成して
いるが、これに限定するものではなく電気化学作用によ
り光の吸収を制御するエレクトロクロミー機能等を有す
る物性絞りであっても良い。
【0055】4は光電変換素子18の前に置かれたフィ
ルタユニットであり、水晶等の光学的ローパスフィルタ
4a、赤外線遮断フィルタ4b等を有している。
【0056】本実施形態において各フィルター4a,4
bは光電変換素子18の直前に一体的に配置されている
が、各々別体で配置しても良く、又RFZレンズ1の各
フィルタの機能を発揮できる任意の位置に配置しても良
い。
【0057】5,6は各々移動レンズ群102,104
を駆動するためのステップモータ等の第1、第2の駆動
手段(レンズ駆動手段)である。5a,6aは表面に所
定のピッチでネジが切られているリードスクリューネジ
である。102b,104bは各々V移動環102a,
RR移動環104aと同一部材として形成するか、又は
別部材としてV移動環102a及びRR移動環104a
へ接着等で一体に形成したラックである。該ラック10
2b,104bはリードスクリューネジ5a,5bとか
み合っておりステップモータ5,6が正逆転することに
よって、V移動環102a,RR移動環104aが光軸
105に平行に移動する。
【0058】8a,10aは各々フォトインタラプタで
あり、8b,10bは各々遮光板であり、それぞれV移
動環102a,RR移動環104aと同一部材として金
型等で形成するか、切削加工により形成するか又は別部
材としてV移動環102a,RR移動環104aに接着
等で一体に形成している。該遮光板8b,10bが、V
移動環102a,RR移動環104aの移動によってフ
ォトインタラプタ8a,10aの位置に来ることで、フ
ォトインタラプタ8a,10aからの信号が変化し、こ
の変化を検出することでバリエータ102及びRR10
4の基準位置(以下「レンズ初期リセット位置」と称す
る。)を決定している。
【0059】本実施形態においては、該レンズ初期リセ
ット位置に対して前記ステップモータを駆動する為の駆
動パルス数をカウントすることで各レンズの初期リセッ
ト位置からの相対位置情報を検出している。
【0060】尚フォトインタラプタ8a(10a)と遮
光板8b(10b)はレンズ初期位置検出手段の一要素
を構成している。21,23は、フォトインタラプタ8
a,10aからの信号を検出する検出回路である。
【0061】本実施形態においてはレンズ初期位置検出
手段としてフォトインタラプタ8a,10aと遮光板8
b,10bの組み合わせを採用しているが、例えばホー
ル素子とマグネットの組み合わせや、PSDとiRED
の組み合わせ等を用いても良い。
【0062】又本実施形態においてはステップモータと
レンズ初期リセット位置検出手段の組み合わせを採用
し、即ちバリエータ用の第1の検出手段と、コンペンセ
ーター用の第2の検出手段を構成したが、ボイスコイル
モータ,DCモータ等と磁気抵抗効果素子,又はホール
素子とマグネット等の組み合わせによるレンズ位置検出
手段との組み合わせでも良く、特に限定するものではな
い。
【0063】15,17はレンズ駆動手段としてのST
EPモータ5,6を駆動するための駆動回路である。1
2は検出手段としてのサーミスタ等の感温抵抗の温度検
出手段であり、検出回路24によって温度に対応した出
力信号をマイコン等の制御回路13へ出力している。
【0064】本実施形態においては、前玉101 、バリエ
ータ102 、アフォーカル103 、RR104 にそれぞれ少な
くとも1枚のプラスチックレンズを有しているため、精
度良く温度変化による結像面のずれを補正するためには
各レンズ群の温度情報が必要であるが、結像面の補正精
度に関係のない、例えばプラスチックレンズを使用して
いない等のレンズ群があれば、そのレンズ群の温度情報
は省いてもよい。
【0065】19は光電変換素子18からの出力信号を
処理して画像信号として出力するカメラプロセス回路で
ある。14はバリエータ102及びRR104の駆動情
報が格納されるROM等の第1記憶手段である。
【0066】図1においては制御回路13とROM14
は別のブロックとして表現されているが、マイクロプロ
セッサ内に制御回路13とROM14が組み込まれてい
ても良い。
【0067】11はズームスイッチであり、広角側(以
下「WIDE」と称する)へズーミングするときにはズ
ームスイッチ11aを、望遠側(以下「TELE」と称
する)へズーミングするときにはズームスイッチ11b
を、押すことによってズーミング動作を行っている。す
なわちバリエータ102とRR104を制御回路13か
らの駆動信号によって駆動してズーミングを行ってい
る。25は電源である。RFZレンズ1においては被写
体距離毎にバリエータ102の光軸上のレンズ停止位
置、即ちズーム位置に対してRR104の光軸上の停止
位置(即ち、位置に関する情報)が決まっている。
【0068】図2に被写体距離ごとにバリエータ102
とRR104の光軸上の停止位置をプロットしたもの
(以下「カム軌跡」と称する)を示す。
【0069】図2において、例えば被写体距離が無限遠
のとき、バリエータ102がWIDEからTELEへ光
軸上、移動するとRRレンズ104は曲線Y∞(Y2)
の如く、光軸上物体側へ凸状の軌跡を有しつつ移動す
る。
【0070】このように本実施形態では、WIDEから
TELE、又はTELEからWIDEへズーミングする
ときには、被写体距離に応じて上記カム軌跡をトレース
するように、メモリに記憶しているカム軌跡に基づいて
バリエータ102の移動に応じてRR104を駆動制御
して、これによりピントズレのない良好な画像を得てい
る。
【0071】本実施形態においては各レンズ群にプラス
チックレンズを使用している。この為環境変化によりプ
ラスチックレンズの周囲に温度変化や湿度変化が生じる
と前述したようにプラスチックレンズの形状が変化した
り、材質の屈折率の温度係数が大きい為に、屈折率が変
化したりして焦点距離が大きく変化してくる。尚以下の
説明では環境変化として温度変化を中心に述べる。
【0072】また、発熱体の一要素として、光電変換素
子18を有しているために光電変換素子18の発熱状態によ
って、各レンズ群の温度状態に差が生ずる。また、カメ
ラプロセス回路19等の基板にレンズが近接して配置され
る場合には、該基板上のICによる発熱状態によっても
各レンズ群の温度状態に差が生ずる。また、仕様によっ
ては、ステップモータ5,6からの発熱も考慮しなくて
はならない。このため、本実施形態においては、温度検
出手段12からの検出温度情報と、電源のON/OFFさ
れた時間の情報とそれらを記憶する第2の記憶手段と、
各レンズ群の発熱体による温度変化を算出するための所
定の数値を有することで、各レンズ群の温度を算出し、
この各レンズ群に生じた温度差を把握し、良好な像性能
を得ることを可能とした。
【0073】基準温度T0(本実施形態では20℃に設定
してあるが特に限定するものでない)にたいして各レン
ズ群に温度変化が生じると、各レンズ群の焦点距離が変
化してRFZレンズ1のトータルの焦点距離も変化して
くる。その結果、基準温度T0の結像面に対して結像面
位置がずれる。すなわちピントずれが発生する。したが
ってズーミングする場合に基準温度T0 に対してレンズ
群に温度変化が生じたときには、上記温度変化によって
発生した結像面位置のずれを補正するように、移動レン
ズ群がトレースする上記カム形状を補正する必要があ
る。
【0074】図3に基準温度T0 に対して温度が各レン
ズ群とも(T0 +30)℃のときと、各レンズ群とも(T
0 ー30)℃のときの被写体距離が無限のときのカム軌跡
を示す。
【0075】各レンズ群に温度変化があったとき結像面
のずれΔSを近似的に以下の式において表すことができ
る。
【0076】
【数1】 上式において、添字nは各レンズ群に対応する。1は前
玉101 に、2はバリエータ102 に、3はアフォーカル10
3 に、4はRR104 に対応する。A(n)はレンズ固有
の定数であり、各レンズ群の1℃当たりの変化に対する
所定結像面の移動量を表す。基準温度T0のときの各レ
ンズ群の焦点距離、各レンズ群の横倍率、レンズ形状デ
ータとレンズ材料の線膨張係数、レンズ保持部材の線膨
張係数、レンズの屈折率温度係数とから近似的に求める
ことができる。これを、以下各レンズ群の温度補正係数
とする。また、ΔT(n)は基準温度T0と各レンズ群
の温度の差分値を表す。
【0077】以下、上と同様にして、変数、もしくは定
数を表すアルファベットと数字で示す記号において、第
1の添字が各レンズ群に対応する。1は前玉101 に、2
はバリエータ102 に、3はアフォーカル103 に、4はR
R104 に対応する。例えば、abc2(1)は前玉101
に関するもので有り、def12(3,k)はアフォー
カル103 に関するものである等。
【0078】本実施形態においては、前述したように4
群構成のRFZレンズ1の各レンズ群に少なくとも1枚
のプラスチックレンズを使用しているため4つの温度補
正係数A(n)を有しているが、温度を検出する必要の
ないレンズ群がある場合は4つでなくとも良く、温度情
報が必要なレンズ群の数と同数の温度補正係数を有すれ
ばよい。
【0079】本実施形態においては、RR101 の光軸と
平行方向への所定の量繰り出すことで式(1)によって
求めた結像面からのずれ量を補正する。具体的には、Δ
Sを所定の係数Bで割ることでRR101 の繰り出し量を
求めることができる。すなわち、RR繰り出し補正量を
ΔPRRとすると、以下の式で求めることができる。
【0080】 ΔPRR=ΔS÷B 式(2) 但し、Bはレンズ固有の係数であり、上記ΔT(n)の
関数として表すことができ、基準温度T0のときの各レ
ンズ群の焦点距離、各レンズ群の横倍率、レンズ形状デ
ータとレンズ材料の線膨張係数、レンズ保持部材の線膨
張係数、レンズの屈折率温度係数とから近似的に求める
ことができる。但し、上記Bの温度変化による変化量が
結像面の要求補正精度に対して無視できる場合は所定の
定数としてもよい。
【0081】本実施形態においては、バリエータ102 の
可動範囲を所定幅で分割して多数個の分割領域を形成
し、バリエータ102 の該分割領域毎に、各被写体距離毎
のRR104 の基準温度T0 における位置データPRR
と、RFZレンズ1の各レンズ群が基準温度T0から変
化したときに各被写体距離毎のRR104 の位置を補正す
るための数値データを予めROM14に格納してある。該
数値データは、上記分割領域毎の各被写体距離毎の上記
各レンズ群の温度補正係数A(n)と、基準温度におけ
るRR104 の焦点距離FRRと横倍率ΒRRと、後述す
る各レンズ群の温度を算出するための温度変化係数TC
C(n)と温度分布定数C(n)である。
【0082】本発明において、各レンズ群の時間に対す
る温度変化を表す温度変化関数を有することを特徴とす
るが、本実施形態においては、該温度変化関数を時間に
対する1次の関数として近似する。このため1次の係数
として上記温度変化係数TCC(n)を設定している。
但し、本発明においては、これに限定するものでなく、
該温度変化関数を指数関数として定義しても良く、この
場合は、この関数を定義するための数値データを上記R
OMに格納すればよい。その他の関数例えば2次関数、
対数関数等で定義してもよい。
【0083】また、バリエータ102 の位置データPVは
所定幅で分割しなくともよく、その場合は、上記被写体
距離毎のRR104 の位置データPRRと温度補正係数A
(n)は、バリエータ102 の位置データPVの関数とし
て定義してもよい。
【0084】本実施形態においては、感温抵抗12及び検
出回路24にて得られた温度情報データTと、電源のON
/OFFされた時間の情報と、前記温度変化係数TCC
(n)と温度分布定数C(n)から各レンズ群の温度を
算出した結果、前記基準温度T0 に対して各レンズ群が
温度差ΔT(n)を生じたとき、RR104 の温度補正デ
ータ(繰り出し量)PRRTを、式(1)と式(2)と
から繰り出し補正量ΔPRRを求め、以下の式にて算出
する。PRRは基準温度T0の時の繰り出し量である
(図2の縦軸に相当)。
【0085】 PRRT=PRR+ΔPRR 式(3) 以下、本発明の動作について、図4、図5、図6、図
7、図8に示すフローチャートによって説明する。
【0086】初めに電源がonした際の初期動作につい
て図4、図5に従って説明する。電源25が投入される。
以下、電源が投入されてからt秒後の検出温度T(n,
t)(但し、n=0とする)とするが、本実施形態にお
いては、制御回路13はマイクロプロセッサ(以下”マイ
コン”と称する)であり、マイコンのサンプリング周波
数に応じてマイコン内に検出温度をデータとして取り込
むので上記Tを、電源投入時からの所定時間毎の検出温
度データの取り込み回数をk回としてT(n,k)と表
わすことにする。すなわちサンプリングタイムをtsと
すると電源が投入されてからのk回目の取り込み時間は
(k×ts)である。そこで、はじめにk=0とする。
【0087】次に、電源on/offの回数データmを
制御回路13に内蔵されたRAM等の第2の記憶手段(図
示せず)から読み込む。該第2の記憶手段は制御回路13
へ内蔵されなくとも良く、別個に設けてもよい。ここ
で、回数データmは、電源on/offを一組として数
えるものとする。したがって、mは出荷時には所定の数
値、例えば0、が設定されており、電源がonされる毎
に1が加算される。
【0088】次に電源onの時刻tonを制御回路13に
内蔵されたクロックから読み込む。次に電源onの時刻
tonをton(m)に格納し、回数データmとともに
第2の記憶手段に記憶する。次に前回の電源がoffさ
れた時間toff(m−1)を第2の記憶手段から読み
込む。
【0089】次に、時刻ton(m)の温度Ton
(0,m)を感熱抵抗12と検出回路24(温度検出手段)
にて検出する。次に、toff(m−1)時の各レンズ
群の温度情報Toff(n,m−1)を前述した第2の
記憶手段から読み込む。
【0090】次に、前述したレンズが温度変化を起こし
たときの経過時間に対するレンズの温度変化量を表す各
レンズ群の温度変化係数TCC(n)を第1の記憶手段
14より読み込む。
【0091】次に時刻ton(m)の各レンズ群の温度
を算出する。このとき、mが初期値の時、すなわち上述
したように出荷時mが0に設定されている時は感温抵抗
12と検出回路24によって温度を検出し、この時の温度T
on(0,1)を各レンズ群の温度とし、次のステップ
に進む。mが初期値を越えている場合は、図5に示す
(STEP1)のルーチンにしたがって時刻ton
(m)の各レンズ群の温度を算出する。(STEP1)
のルーチンを図5で説明する。
【0092】次に検出温度Ton(0,m)と各レンズ
群の前回の電源off時toff(m−1)の各レンズ
群の算出温度Toff(n,m−1)との温度差Δ
(n)を算出する。すなわち Δ(n)=Ton(0,m)−Toff(n,m−1) にて、算出する。次に、該温度差Δ(n)が、0のもの
は、そのレンズ群の温度を電源on時Ton(0,m)
の温度として本ルーチンを終了する。
【0093】次に、該温度差Δ(n)が、0でないもの
については、各レンズ群の温度が現在の温度Ton
(0,m)に変化するに必要な温度変化時間tc(n)
を算出する。すなわち、以下の式にて算出する。
【0094】tc(n)=|Δ(n)|/TCC(n) Δ(n)に絶対値がとってあるのは、現在の温度Ton
(0,m)と前回の電源off時の各レンズ群の温度T
off(n,m−1)がそれぞれどちらが大きいかわか
らないためである。
【0095】次に、前述したように、電源on時の温度
Ton(0,m)と前回の電源off時の各レンズ群の
温度Toff(n,m−1)がそれぞれどちらが大きい
か調べるために、各レンズ群の温度フラッグF1 (n)
を以下の式にて算出する。
【0096】F1 (n)=Δ(n)/|Δ (n)| フラッグの値が1の時は、電源on時の温度Ton
(0,m)が前回の電源off時のレンズ群の温度より
も大きいことを表し、フラッグの値が−1の時は電源o
n時の温度Ton(0,m)が前回の電源off時のレ
ンズ群の温度よりも小さいことを表す。
【0097】次に、前回の電源off時toff(m−
1)から今回の電源on時ton(m)までの時間tn
fを以下の式にて算出する。
【0098】 tnf=ton(m)−toff(m−1) 次に、該時間tnfと、前記算出した温度変化時間tc
(n)とを比較して、tnfの方が大きいときには、そ
のレンズ群の温度を電源on時Ton(0,m)の温度
として本ルーチンを終了する。tnfの方が小さいとき
には、以下の式にてそのレンズ群の温度を算出して本ル
ーチンを終了する。Ton(n,m)=Toff (n,m
−1)+F1(n)×tnf×TCC(n)以上、電源
on時の各レンズ群の温度算出のルーチンを説明した。
本ルーチンの基本は、各レンズ群に温度変化が生じたと
きの温度変化を関数として有し、前回の電源off時の
各レンズ群の温度と今回の電源on時の環境温度Ton
(0,m)と比較して差がなければその環境温度をその
レンズ群の温度とし、差があったときは、該各レンズ群
の温度が電源on時の環境温度Ton(0,m)まで変
化する時間tcを該温度変化の関数から時間についてそ
の式を解いてやることで求め、それを前回の電源off
時toff(m−1)から今回の電源on時ton
(m)までの時間tnfと比較し、該時間tnfの方が
大きければそのレンズ群の温度を電源on時Ton
(0,m)の温度とし、tnfの方が小さいときには該
温度変化の関数によって前回の電源off時から時間t
nfだけたったとき、すなわち今回の電源on時におけ
る各レンズ群の温度を求めることである。したがって、
本実施形態においては、温度変化関数を、時間の1次の
関数として定義しているが、指数関数等も考えられ、特
に1次関数に限定しない。
【0099】次にフォトインターラプタ8a、10aから
の信号を検出回路21、23を通して読み込む。次に制御回
路13にて、各々読み込んだ信号に応じた方向、即ち本実
施形態においては検出回路21、23からの信号が、hig
hのときはlowとなる方向へ、lowのときはhig
hとなる方向へバリエータ102 とRR104 を各々駆動し
て、各インターラプタ8 a,10aからの信号が変化する
までバリエータ102 とRR104 を駆動する。各インター
ラプタ8 a,10aからの信号が変化した位置を、バリエ
ータ102 とRR104 のそれぞれ初期リセット位置とす
る。
【0100】即ち、上記信号の変化した位置でバリエー
タ102 とRR104 を停止させて、制御回路13内のバリエ
ータ102 とRR104 の各カウンタをクリアする。該カウ
ンタは、バリエータ102 とRR104 の駆動パルスをカウ
ントするものであり、これによってバリエータ102 とR
R104 初期リセット位置からの相対的な現在位置を検出
する。以上、電源スイッチが入り電源onした際の初期
動作について説明した。
【0101】次に、図6,7においてズーミング時の温
度補正動作について説明する。はじめに、ズームスイッ
チ11が押されているかチェックする。ズームスイッチ11
aが押されているときはWIDE方向へズーミングさ
れ、ズームスイッチ11bが押されているときはTELE
方向へズーミングが行われる。押されていない場合につ
いては、ズーミングしない。TELE方向でも、及びW
IDE方向でも、ズーミング動作は、全く同様のルーチ
ンであるので、ズーミング方向については言及しない。
【0102】カウンタよりバリエータ102 の位置PVを
読み出して、前記バリエータ102 のどの分割領域にいる
かサーチして、現在のバリエータ102 のいる領域を求め
る。同様にして、カウンタよりRR104 の位置PRRを
読み出す。次に、(STEP2)の各レンズ群の温度を
算出する。このルーチンについて図7に従って、詳細に
説明する。はじめに、時間t(k)時の温度T(0,
k)を温度検出手段12と検出回路24とによって検出す
る。
【0103】次に、k=0の時は、電源が入った直後な
ので、各レンズ群に温度変化は生じていないため、図5
に示したルーチンによって算出された各レンズ群の温度
をそのまま採用する。k=0でないときには、以下のル
ーチンにしたがって各レンズ群の温度を算出する。
【0104】はじめに、前回{(k−1)回目}の温度
情報、すなわち温度センサ12からの検出温度T(0,k
−1)、及び各レンズ群の温度T(n,k−1)を読み
込む。次に、発熱体によって、各レンズ群が環境温度に
対して上昇する温度量を表す定数C(n)をROM14か
ら読み込む。次に、各レンズ群の第一の予想温度es1
(n,k)を以下の式にて算出する。
【0105】 es1(n,k)=T(0,k)+C(n) 次に、各レンズ群の、第1予想温度と前回の温度の温度
差Δ(n,k)以下の式にて算出する。
【0106】 Δ(n,k)=es1(n,k)−T(n,k−1) 次に、該各レンズ群の温度差Δ(n,k)が0か否か判
断し、0の時は、各レンズ群の温度T(n,k)は各レ
ンズ群の第一の予想温度es1(n,k)と等しいとす
る。0でないときには、レンズ群の温度T(n,k−
1)と各レンズ群の第一の予想温度es1(n,k)の
どちらが大きいか温度フラッグF2(n,k)を調べる
ことで判断する。その結果に応じて各レンズ群の第二の
予想温度es2(n,k)を以下の式にて算出する。但
し、tsはサンプリング時間である。 es2(n,k)=T(n,kー1)+F2(n,k)
×TCC(n)×ts 次に、各レンズ群の第一の予想温度と第二の予想温度を
比較して、いずれか小さい方を各レンズ群の温度T
(n,k)とする。
【0107】以上説明したルーチンにより各レンズ群の
温度を算出する。本ルーチンにおいては、各レンズ群の
温度分布定数C(n)を有することで、前回の環境温度
に各レンズ群の環境温度に対しての温度分布に相当する
温度差を足すことで算出したそのレンズ群の温度と、前
回からのサンプリング時間tsの間に各レンズ群の温度
が発熱体により変化する変化量を定義した所定の関数で
算出した温度とを比較して小さい方を今回の温度として
いる。前述したように、該定義した所定の関数は、本実
施形態においては1次の関数としたが、指数関数でも良
くとくにそのシステムによって決めればよい。また、温
度変化係数TCC(n)も初期の動作で使用したと同じ
係数をこのルーチンでも使用したが、別途設定してもよ
い。
【0108】次に、算出した各レンズ群の温度T(n,
k)を制御回路内の第2の記憶手段に格納する。次に、
算出した各レンズ群の温度T(n,k)と基準温度T0
とを比較してその差分をとる。すなわち以下の式の演算
を行う。
【0109】ΔT(n)=T(n,k)−T0 次に、各レンズ群の温度補正係数A(n)とRR104 の
基準温度T0における焦点距離FRRと横倍率ΒRRを
読み込んで、式(1)、式(2)によって温度補正値Δ
PRRを算出する。これを元に、式(3)によってRR
104 の繰り出し量を算出する。上記算出データにもと
に、バリエータ102 とRR104 を各々駆動する。
【0110】以上、ズーミング中の動作について説明し
た。ズーミング中にオートフォーカスを作動させないこ
とを前提として説明したが、作動させても支障のないこ
とは明らかである。
【0111】次に図8において、電源スイッチがoff
されたときの制御について説明する。電源スイッチがO
ffされると、その時刻tを読み込んで、その時刻をt
off(m)として、制御回路13内の第2の記憶手段に
格納する。それと同時に、toff(m)時の温度To
ff(n,m−1)(但し、n=0〜4とする)も同様
に格納する。最後に電源がおとされる。
【0112】以上説明したように、本実施形態において
は、感温抵抗12、及び検出回路24にて得られた温度情報
データTと電源のON/OFFされた時間の情報と、前
記温度変化係数TCC(n)と温度分布定数C(n)か
ら各レンズ群の温度を算出し、基準温度からの差を検出
することで、温度検出手段が1つでも良好な結像性能を
得ることを可能としている。
【0113】図9は本発明の実施形態2の要部ブロック
図である。図中、図1で示した要素と同一要素には、同
符番を付けている。
【0114】本実施形態では、各レンズ群にプラスチッ
クレンズを使用しており、このため湿度変化が生じると
プラスチックレンズの吸湿のためにレンズ形状が変化し
て焦点距離が変化する。この結果、RFZレンズ1の結
像位置のずれが発生する。したがって、マニュアルフォ
ーカスでズーミングする場合に、バリエータ102 位置に
対する基準湿度(本発明においては、50 %に設定して
ある)のRR104 の繰り出し量のデータに従ったので
は、ぼけのない良好な画像を得ることは困難である。
【0115】従って、実施形態1と同様にして、基準湿
度におけるRR104 の位置データを補正することで良好
なズーミング性能を得ることを可能としている。
【0116】本実施形態においては、前玉101 、バリエ
ータ102 、アフォーカル103 、RR104 にそれぞれ少な
くとも1枚のプラスチックレンズを有しているため、精
度良く湿度変化による結像面のずれを補正するためには
各レンズ群の湿度情報が必要であるが、結像面の補正精
度に関係のない、例えばプラスチックレンズを使用して
いない等のレンズ群があれば、そのレンズ群の湿度情報
は省いてもよい。
【0117】本実施形態においては、1つの湿度検出手
段26からの検出湿度情報と、電源のON/OFFされた
時間の情報とそれらを記憶する第2の記憶手段と、各レ
ンズ群の発熱体による湿度変化を算出するための所定の
数値を有することで、各レンズ群の湿度を算出し、この
各レンズ群に生じた湿度差を把握し、良好な像性能を得
ることを可能とした。
【0118】基準湿度R0(本実施形態では20℃に設定
してあるが特に限定するものでない)にたいして各レン
ズ群に湿度変化が生じると、各レンズ群の焦点距離が変
化してRFZレンズ1のトータルの焦点距離も変化して
くる。その結果、基準湿度R0の結像面に対して結像面
位置がずれる。すなわちピントずれが発生する。したが
ってズーミングする場合に基準湿度R0 に対してレンズ
群に湿度変化が生じたときには、上記湿度変化のよって
発生した結像面位置のずれを補正するように、移動レン
ズ群がトレースする上記カム形状を補正する必要があ
る。
【0119】各レンズ群に湿度変化があったとき結像面
のずれΔSを近似的に以下の式において表すことができ
る。
【0120】
【数2】 上式において、添字nは各レンズ群に対応する。1は前
玉101 に、2はバリエータ102 に、3はアフォーカル10
3 に、4はRR104 に対応する。
【0121】B (n)はレンズ固有の定数であり、各レ
ンズ群の所定の湿度変化に対する所定結像面の移動量を
表す。基準湿度R0のときの各レンズ群の焦点距離、各
レンズ群の横倍率、レンズ形状データとレンズ材料の線
膨張係数、レンズ保持部材の線膨張係数、レンズの屈折
率湿度係数とから近似的に求めることができる。これ
を、以下各レンズ群の湿度補正係数とする。また、ΔR
(n)は基準湿度R0と各レンズ群の温度の差分値を表
す。
【0122】以下、上と同様にして、変数、もしくは定
数を表すアルファベットと数字で示す記号において、第
1の添字が各レンズ群に対応する。1は前玉101 に、2
はバリエータ102 に、3はアフォーカル103 に、4はR
R104 に対応する。例えば、abc2(1)は前玉101
に関するもので有り、def12(3,k)はアフォー
カル103 に関するものである等。
【0123】本実施形態においては、前述したように4
群構成のRFZレンズ1の各レンズ群に少なくとも1枚
のプラスチックレンズを使用しているため4つの湿度補
正係数を有しているがが、湿度を検出する必要のないレ
ンズ群がある場合は4つでなくとも良く、湿度情報が必
要なレンズ群の数と同数の湿度補正係数を有すればよ
い。
【0124】本実施形態においては、RR101 の光軸と
平行方向への所定の量繰り出すことで式(4)によって
求めた結像面からのずれ量を補正する。具体的には、Δ
SRを所定の係数BRで割ることでRR101 の繰り出し
量を求めることができる。すなわち、RR繰り出し補正
量をΔPRRRとすると、以下の式で求めることができ
る。
【0125】 ΔPRRR=ΔSR÷BR 式(5) 但し、BRはレンズ固有の係数であり、上記ΔR(n)
の関数として表すことができ、基準湿度R0のときの各
レンズ群の焦点距離、各レンズ群の横倍率、レンズ形状
データとレンズ材料の線膨張係数、レンズ保持部材の線
膨張係数、レンズの屈折率湿度係数とから近似的に求め
ることができる。但し、上記Bの湿度変化による変化量
が結像面の要求補正精度に対して無視できる場合は所定
の定数としてもよい。
【0126】本実施形態においては、バリエータ102 の
可動範囲を所定幅で分割して、多数個の分割領域を形成
し、バリエータ102 の該分割領域毎に、各被写体距離毎
のRR104 の基準湿度R0 における位置データPRR
と、RFZレンズ1の各レンズ群が基準湿度R0から変
化したときに各被写体距離毎のRR104 の位置を補正す
るための数値データを予め第1の記憶手段14に格納して
ある。該数値データは、上記分割領域毎の各被写体距離
毎の上記各レンズ群の湿度補正係数B(n)と、基準湿
度におけるRR104 の焦点距離FRRと横倍率ΒRR
と、後述する各レンズ群の湿度を算出するための湿度変
化係数RCC(n)と湿度分布定数D(n)である。
【0127】本発明において、各レンズ群の時間に対す
る湿度変化を表す湿度変化関数を有することを特徴とす
るが、本実施形態においては、該湿度変化関数を時間に
対する1次の関数として近似する。このため1次の係数
として上記湿度変化係数RCC(n)を設定している。
但し、本発明においては、これに限定するものでなく、
該湿度変化関数を指数関数として定義しても良く、この
場合は、この関数を定義するための数値データを上記第
1の記憶手段に格納すればよい。その他の関数例えば2
次関数、対数関数等で定義してもよい。
【0128】また、バリエータ102 の位置データPVは
所定幅で分割しなくともよく、その場合は、上記被写体
距離毎のRR104 の位置データPRRと湿度補正係数B
(n)は、バリエータ102 の位置データPVの関数とし
て定義してもよい。
【0129】本実施形態においては、湿度検出手段26、
及び検出回路27にて得られた湿度情報データRと電源の
ON/OFFされた時間の情報と、前記湿度変化係数R
CC(n)と湿度分布定数D(n)から各レンズ群の湿
度を算出した結果、前記基準湿度R0 に対して各レンズ
群が湿度差ΔR(n)を生じたとき、RR104 の湿度補
正データ(繰り出し量)PRRRを、式(4)と式
(5)とから繰り出し補正量ΔPRRを求め以下の式に
て算出する。PRRは基準温度R0の時の繰り出し量で
ある(図2の縦軸に相当)。
【0130】 PRRR=PRR+ΔPRR 式(6) 以下、本発明の動作について、図10,図11,図1
2,図13,図14に示すフローチャートによって説明
する。
【0131】初めに電源がonした際の初期動作につい
て図10、図11に従って説明する。実施形態1と同様
のところの説明は省略する。電源25が投入される。以
下、電源が投入されてからt秒後の検出湿度R(n,
t)(但し、n=0とする)とするが、本実施形態にお
いては、制御回路13はマイクロプロセッサ(以下”マイ
コン”と称する)であり、マイコンのサンプリング周波
数に応じてマイコン内に検出湿度をデータとして取り込
むので上記Rを、電源投入時からの所定時間毎の検出湿
度データの取り込み回数をk回としてR(n,k)と表
わすことにする。すなわちサンプリングタイムをtsと
すると電源が投入されてからのk回目の取り込み時間は
(k×ts)である。そこで、はじめにk=0とする。
【0132】次に、電源on/offの回数データmを
制御回路13内蔵のRAM等の第2の記憶手段(図示せ
ず)から読み込む。該第2の記憶手段は制御回路13へ内
蔵されなくとも良く、別個に設けてもよい。ここで、回
数データmは、電源on/offを一組として数えるも
のとする。したがって、mは出荷時には所定の数値、例
えば0、が設定されており、電源がonされる毎に1が
加算される。
【0133】次に電源onの時刻tonを制御回路13内
蔵のクロックから読み込む。次に電源onの時刻ton
をton(m)に格納し、回数データmとともに第2の
記憶手段に記憶する。次に前回の電源がoffされた時
間toff(m−1)を第2の記憶手段から読み込む。
【0134】次に、時刻ton(m)の湿度Ron
(0,m)を湿度検出手段26と検出回路27(湿度検出手
段)にて検出する。次に、toff(m−1)時の各レ
ンズ群の湿度情報Roff(n,m−1)を前述した第
2の記憶手段から読み込む。次に、前述したレンズが湿
度変化を起こしたときの経過時間に対するレンズの湿度
変化量を表す各レンズ群の湿度変化係数RCC(n)を
第1の記憶手段14より読み込む。
【0135】次に時刻ton(m)の各レンズ群の湿度
を算出する。このとき、mが初期値の時、すなわち上述
したように出荷時mが0に設定されている時は湿度検出
手段26と検出回路27によって湿度を検出し、この時の湿
度Ron(0,1)を各レンズ群の湿度とし、次のステ
ップに進む。mが初期値を越えている場合は、図11に示
す(STEP3)のルーチンにしたがって時刻ton
(m)の各レンズ群の湿度を算出する。(STEP3)
のルーチンを図11で説明する。
【0136】次に検出湿度Ron(0,m)と各レンズ
群の前回の電源off時toff(m−1)の各レンズ
群の算出湿度Roff(n,m−1)との湿度差Δ
(n)を算出する。すなわち Δ(n)=Ron(0,m)−Roff(n,m−1) にて、算出する。
【0137】次に、該湿度差Δ(n)が、0のものは、
そのレンズ群の湿度を電源on時Ron(0,m)の湿
度として本ルーチンを終了する。次に、該湿度差Δ
(n)が、0でないものについては、各レンズ群の湿度
が現在の湿度Ron(0,m)に変化するに必要な湿度
変化時間tc(n)を算出する。すなわち、以下の式に
て算出する。
【0138】tc(n)=|Δ(n)|/RCC(n) Δ(n)に絶対値がとってあるのは、現在の湿度Ron
(0,m)と前回の電源off時の各レンズ群の湿度R
off(n,m−1)がそれぞれどちらが大きいかわか
らないためである。
【0139】次に、前述したように、電源on時の湿度
Ron(0,m)と前回の電源off時の各レンズ群の
湿度Roff(n,m−1)がそれぞれどちらが大きい
か調べるために、各レンズ群の湿度フラッグF1 (n)
を以下の式にて算出する。
【0140】F1 (n)=Δ(n)/|Δ (n)| フラッグの値が1の時は、電源on時の湿度Ron
(0,m)が前回の電源off時のレンズ群の湿度より
も大きいことを表し、フラッグの値が−1の時は電源o
n時の湿度Ron(0,m)が前回の電源off時のレ
ンズ群の湿度よりも小さいことを表す。
【0141】次に、前回の電源off時toff(m−
1)から今回の電源on時ton(m)までの時間tn
fを以下の式にて算出する。
【0142】 tnf=ton(m)−toff(m−1) 次に、該時間tnfと、前記算出した湿度変化時間tc
(n)とを比較して、tnfの方が大きいときには、そ
のレンズ群の湿度を電源on時Ron(0,m)の湿度
として本ルーチンを終了する。tnfの方が小さいとき
には、以下の式にてそのレンズ群の湿度を算出して本ル
ーチンを終了する。 Ron(n,m)=Roff (n,m−1)+F1(n)
×tnf×RCC(n) 以上、電源on時の各レンズ群の湿度算出のルーチンを
説明した。本ルーチンの基本は、各レンズ群に湿度変化
が生じたときの湿度変化を関数として有し、前回の電源
off時の各レンズ群の湿度と今回の電源on時の環境
湿度Ron(0,m)と比較して差がなければその環境
湿度をそのレンズ群の湿度とし、差があったときは、該
各レンズ群の湿度が電源on時の環境湿度Ron(0,
m)まで変化する時間tcを該湿度変化の関数から時間
についてその式を解いてやることで求め、それを前回の
電源off時toff(m−1)から今回の電源on時
ton(m)までの時間tnfと比較し、該時間tnf
の方が大きければそのレンズ群の湿度を電源on時Ro
n(0,m)の湿度とし、tnfの方が小さいときには
該湿度変化の関数によって前回の電源off時から時間
tnfだけたったとき、すなわち今回の電源on時にお
ける各レンズ群の湿度を求めることである。したがっ
て、本実施形態においては、湿度変化関数を、時間の1
次の関数として定義しているが、指数関数等も考えら
れ、特に1次関数に限定しない。以下は、実施形態1と
同様のため省略する。以上、電源スイッチが入り電源o
nした際の初期動作について説明した。
【0143】次に、図12,13においてズーミング時
の湿度補正動作について説明する。はじめに、ズームス
イッチ11が押されているかチェックする。ズームスイッ
チ11aが押されているときはWIDE方向へズーミング
され、ズームスイッチ11bが押されているときはTEL
E方向へズーミングが行われる。押されていない場合に
ついては、ズーミングしない。
【0144】TELE方向でも、及びWIDE方向で
も、ズーミング動作は、全く同様のルーチンであるの
で、ズーミング方向については言及しない。カウンタよ
りバリエータ102 の位置PVを読み出して、前記バリエ
ータ102 のどの分割領域にいるかサーチして、現在のバ
リエータ102 のいる領域を求める。同様にして、カウン
タよりRR104 の位置PRRを読み出す。
【0145】次に、(STEP4)の各レンズ群の湿度
を算出する。このルーチンについて図13に従って、詳細
に説明する。はじめに、時間t(k)時の湿度R(0,
k)を湿度検出手段26と検出回路27とによって検出す
る。
【0146】次に、k=0の時は、電源が入った直後な
ので、各レンズ群に湿度変化は生じていないため、図13
に示したルーチンによって算出された各レンズ群の湿度
をそのまま採用する。k=0でないときには、以下のル
ーチンにしたがって各レンズ群の湿度を算出する。
【0147】はじめに、前回{(k−1)回目}の、湿
度情報、すなわち湿度検出手段26からの検出湿度R
(0,k−1)、及び各レンズ群の湿度R(n,k−
1)を読み込む。次に、発熱体によって、各レンズ群が
環境湿度に対して上昇する湿度量を表す定数D(n)を
第2の記憶手段14から読み込む。次に、各レンズ群の第
一の予想湿度es1(n,k)を以下の式にて算出す
る。
【0148】 es1(n,k)=R(0,k)+D(n) 次に、各レンズ群の第1予想湿度と前回の湿度の湿度差
Δ(n,k)以下の式にて算出する。
【0149】 Δ(n,k)=es1(n,k)−R(n,k−1) 次に、該各レンズ群の湿度差Δ(n,k)が0か否か判
断し、0の時は、各レンズ群の湿度R(n,k)は各レ
ンズ群の第一の予想湿度es1(n,k)と等しいとす
る。0でないときには、レンズ群の湿度R(n,k−
1)と各レンズ群の第一の予想湿度es1(n,k)の
どちらが大きいか湿度フラッグF2(n,k)を調べる
ことで判断する。その結果に応じて各レンズ群の第二の
予想湿度es2(n,k)を以下の式にて算出する。但
し、tsはサンプリング時間である。 es2(n,k)=R(n,kー1)+F2(n,k)
×RCC(n)×ts 次に、各レンズ群の第一の予想湿度と第二の予想湿度を
比較して、いずれか小さい方を各レンズ群の湿度R
(n,k)とする。
【0150】以上説明したルーチンにより各レンズ群の
湿度を算出する。本ルーチンにおいては、各レンズ群の
湿度分布定数D(n)を有することで、前回の環境湿度
に各レンズ群の環境湿度に対しての湿度分布に相当する
湿度差を足すことで算出したそのレンズ群の湿度と、前
回からのサンプリング時間tsの間に各レンズ群の湿度
が発熱体により変化する変化量を定義した所定の関数で
算出した湿度とを比較して小さい方を今回の湿度として
いる。前述したように、該定義した所定の関数は、本実
施形態においては1次の関数としたが、指数関数でも良
くとくにそのシステムによって決めればよい。また、湿
度変化係数RCC(n)も初期の動作で使用したと同じ
係数をこのルーチンでも使用したが、別途設定してもよ
い。
【0151】次に、算出した各レンズ群の湿度R(n,
k)を制御回路内の第2の記憶手段に格納する。次に、
算出した各レンズ群の湿度R(n,k)と基準湿度R0
とを比較してその差分をとる。すなわち以下の式の演算
を行う。
【0152】ΔR(n)=R(n,k)−R0 次に、各レンズ群の湿度補正係数B(n)とRR104 の
基準湿度R0における焦点距離FRRと横倍率ΒRRを
読み込んで、式(4)、式(5)によって湿度補正値Δ
PRRを算出する。これをもとに、式(6)によってR
R104 の繰り出し量を算出する。
【0153】上記算出データにもとに、バリエータ102
とRR104 を各々駆動する。以上、ズーミング中の動作
について説明した。ズーミング中にオートフォーカスを
作動させないことを前提として説明したが、作動させて
も支障のないことは明らかである。
【0154】次に第14図において、電源スイッチがof
fされたときの制御について説明する。電源スイッチが
Offされると、その時刻tを読み込んで、その時刻を
toff(m)として、制御回路13内の第2の記憶手段
に格納する。それと同時に、toff(m)時の湿度R
off(n,m−1)(但し、n=0〜4とする)も同
様に格納する。最後に電源がおとされる。
【0155】以上説明したように、本実施形態において
は、湿度検出手段26、及び検出回路27にて得られた湿度
情報データRと電源のON/OFFされた時間の情報
と、前記湿度変化係数RCC(n)と湿度分布定数C
(n)から各レンズ群の湿度を算出し、基準湿度からの
差を検出することで、湿度検出手段が1つでも良好な結
像性能を得ることを可能とした。
【0156】尚、以上の各実施形態においては温度検出
手段と湿度検出手段を設けた場合について各々説明した
が、双方の検出手段を光学機器内に設けて、温度変化及
び湿度変化に寄るピントずれについて各実施形態で示し
た方法を用いて同様に補正するようにしてもよいことは
明らかである。ここでは、詳細の説明は省略する。
【0157】
【発明の効果】本発明によれば、以上のようにフォーカ
スや変倍のために光軸上移動する移動レンズ群を有する
光学系(撮影レンズ)を用いたとき環境変化があったと
き、及び撮影レンズがCCDやIC等の発熱体を有する
ことで撮影レンズ群を構成する複数のレンズ群に温度差
や湿度差があっても、温度変化や、湿度変化に応じて該
移動レンズ群の移動軌跡をその都度適切に設定すること
により結像面の位置のずれを補正し、高い光学性能を維
持することのできるビデオカメラや銀塩カメラや電子ス
チルカメラ等に好適な光学機器を達成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の要部概略図
【図2】図1の移動レンズ群のカム軌跡の説明図
【図3】温度変化に対するカム軌跡の変化を示す説明図
【図4】本発明の実施形態1の動作を示すフローチャー
【図5】本発明の実施形態1の動作を示すフローチャー
【図6】本発明の実施形態1の動作を示すフローチャー
【図7】本発明の実施形態1の動作を示すフローチャー
【図8】本発明の実施形態1の動作を示すフローチャー
【図9】本発明の実施形態2の要部概略図
【図10】本発明の実施形態2の動作を示すフローチャ
ート
【図11】本発明の実施形態2の動作を示すフローチャ
ート
【図12】本発明の実施形態2の動作を示すフローチャ
ート
【図13】本発明の実施形態2の動作を示すフローチャ
ート
【図14】本発明の実施形態2の動作を示すフローチャ
ート
【符号の説明】
1 光学系 102 、104 移動レンズ群 2 鏡筒 5 、6 レンズ駆動手段 12、 温度検出手段 26、 湿度検出手段 13 制御手段 14 第1の記憶手段 15〜17 駆動回路 21〜24、27 検出回路
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−110423(JP,A) 特開 平4−235510(JP,A) 特開 平5−93832(JP,A) 特開 平6−289275(JP,A) 特開 平4−73627(JP,A) 特開 平6−117679(JP,A) 特開 昭60−189722(JP,A) 特開 昭59−123807(JP,A) 実開 昭60−39029(JP,U) 実開 昭62−65548(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 7/02 - 7/105

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】変倍のために光軸を移動するバリエータレ
    ンズと、変倍に伴う像面変動の補正およびフォーカスを
    行うフォーカスレンズとを備えた光学系と、 前記バリエータレンズを移動するための第1の駆動手段
    と、 前記フォーカスレンズを移動するための第2の駆動手段
    と、 前記バリエータレンズの位置を検出するための第1の検
    出手段と、 前記フォーカスレンズの位置を検出するための第2の検
    出手段と、 前記光学系の温度を検出する温度検出手段と、 変倍動作時に結像面を一定に保つよう、基準温度での前
    記バリエータレンズの位置に対する前記フォーカスレン
    ズの位置に関する情報を記憶した記憶手段と、 変倍動作時に、前記第1および第2の検出手段による位
    置検出結果と、前記記憶手段に記憶された位置に関する
    情報および前記温度検出手段からの出力とに基づいて、
    結像面を一定に保つよう前記第1および第2の駆動手段
    を制御する制御手段とを備えた光学機器において、 前記制御手段は、前記温度検出手段により検出した検出
    温度と前記光学機器の電源のON/OFF時間に応じた
    温度変化係数および電源のON時間に応じた温度分布定
    数とから前記光学系の実際の検出温度とし、 前記制御手段は、前記変倍動作時に、 前記基準温度と前記実際の検出温度との差分値と、前記
    光学系の予め設定された温度補正係数とから前記検出温
    度時の結像面におけるずれ量を求め、該ずれ量と前記光
    学系の固有係数とから前記検出温度時の前記フォーカス
    レンズの補正量を求め、該フォーカスレンズの補正量と
    前記記憶手段の位置に関する情報とを用いて結像面を一
    定に保つよう前記第1および第2の駆動手段を制御する
    こと を特徴とする光学機器。
  2. 【請求項2】変倍のために光軸を移動するバリエータレ
    ンズと、変倍に伴う像面変動の補正およびフォーカスを
    行うフォーカスレンズとを備えた光学系と、 前記バリエータレンズを移動するための第1の駆動手段
    と、 前記フォーカスレンズを移動するための第2の駆動手段
    と、 前記バリエータレンズの位置を検出するための第1の検
    出手段と、 前記フォーカスレンズの位置を検出するための第2の検
    出手段と、 前記光学系の湿度を検出する湿度検出手段と、 変倍動作時に結像面を一定に保つよう、基準湿度での前
    記バリエータレンズの位置に対する前記フォーカスレン
    ズの位置に関する情報を記憶した記憶手段と、 変倍動作時に、前記第1および第2の検出手段による位
    置検出結果と、前記記憶手段に記憶された位置に関する
    情報および前記湿度検出手段からの出力とに基づいて、
    結像面を一定に保つよう前記第1および第2の駆動手段
    を制御する制御手段とを備えた光学機器において、 前記制御手段は、前記湿度検出手段により検出した検出
    湿度と前記光学機器の電源のON/OFF時間に応じた
    湿度変化係数および電源のON時間に応じた湿度分布定
    数とから前記光学系の実際の検出湿度とし、 前記制御手段は、前記変倍動作時に、 前記基準湿度と前記実際の検出湿度との差分値と、前記
    光学系の予め設定された湿度補正係数とから前記検出湿
    度時の結像面におけるずれ量を求め、該ずれ量と前記光
    学系の固有係数とから前記検出湿度時の前記フォーカス
    レンズの補正量を求め、該フォーカスレンズの補正量と
    前記記憶手段の位置に関する情報とを用いて結像面を一
    定に保つよう前記第1および第2の駆動手段を制御する
    ことを特徴とする 光学機器。
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