JP2015175863A - 位置制御方法および光学機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】高精度なトラッキング制御を行うこと【解決手段】第2レンズユニットL2の第2移動枠2を第1移動枠1に接触する位置から設計上のワイド端にカム環を回転することによって移動し、撮像素子9と第5移動枠5もそれに対応する設計上のワイド端に移動する。この設計上のワイド端で画角と焦点距離の一方が許容範囲外であれば第2移動枠または撮像素子をずれ分だけ移動させ、第5移動枠も合焦状態を維持するように移動させる。また、補正されたワイド端に基づいて補正されたテレ端に、第2移動枠、撮像素子および第5移動枠を移動させる。補正されたワイド端とテレ端の位置に基づいてトラッキングデータを補正する。【選択図】図1

Description

本発明は、変倍光学系におけるレンズの位置制御に関する。
インナーフォーカス式において、変倍レンズを移動させて変倍を行う際に生じる像面変動を、フォーカスレンズを移動させることによって補正し、合焦状態を維持する制御を行うトラッキング制御は知られている。トラッキング制御では、被写体距離ごとに、変倍レンズの位置(焦点距離)に対するフォーカスレンズの合焦位置を示す電子カム軌跡(トラッキング曲線)の情報が予めマッピングデータとして記憶されている。このデータは(ズーム)トラッキングデータとも呼ばれる。変倍レンズが移動されると、メモリに蓄えられているズームトラッキングデータに従ってフォーカスレンズの位置が制御される。
特許文献1は、物体側より順に固定の前玉レンズ群、可動のバリエータレンズ群、固定のレンズ群、可動のフォーカスレンズ群からなる4群光学系において、バリエータレンズ群の位置に対するフォーカスレンズ群の最適位置を求める方法を提案している。
特許文献2は、物体側より順に固定の前玉レンズ群、バリエータレンズ群、コンペセータレンズ群、固定のレンズ群、フォーカスレンズ群からなる5群光学系において、2群と3群はカム筒のカム溝で光軸に沿って移動させられるズームレンズを提案している。トラッキング制御では、カム筒のカム溝端を基準に出力される位置検出素子の電気信号によりバリエータレンズ群の位置の位置を検出している。
特許第3397497号公報 特開平5−232366号公報
撮像素子の移動を含む多群移動の光学系では、サイズ、コスト、制御の容易性などからカム環の駆動が現実的である。しかしながら、カム溝を形成するNCカム溝加工機の両端加工精度には10〜20μm程度の製造ばらつきがある。このため、カム環駆動のトラッキング制御において、特許文献2に開示されているようにカム溝端からのバリエータレンズ群の位置を基準にすると、トラッキング精度が低下し、トラッキング調整時間が長くなる(画角を合わせ込むのに時間がかかる)おそれがある。特に、特許文献2のように、バリエータレンズ群とコンペセータレンズ群がカム溝端に同時に接触する構成では、カム溝端でのレンズ群位置がばらつきやすい。
本発明は、高精度なトラッキング制御を行うことが可能な位置制御方法、および光学機器を提供することを例示的な目的とする。
本発明の位置制御方法は、光軸方向に移動可能な複数のレンズユニットを含む撮影光学系と、前記光軸方向に移動すると共に前記撮影光学系が撮影した被写体の光学像を光電変換する撮像素子と、カム環と、を有する光学機器において、被写体距離と前記撮影光学系の焦点距離に応じた前記複数のレンズユニットと前記撮像素子の位置関係を示すデータを用いて前記撮影光学系の変倍に際して合焦状態を維持するように前記複数のレンズユニットの位置を制御する位置制御方法であって、前記複数のレンズユニットのうち、前記カム環の第1のカム溝に係合し、変倍を行う変倍レンズユニットと、前記複数のレンズユニットのうち前記変倍レンズユニットに隣接する固定のレンズユニットと、の間隔が設計値になる、テレ端およびワイド端のうちの一方である第1のズーム端に、前記カム環を回転させることによって前記変倍レンズユニットを移動させる第1ステップと、前記撮像素子を、前記第1のズーム端に対応する設計上の位置に移動させる第2ステップと、前記複数のレンズユニットのうち前記変倍レンズユニットの移動に伴う像面変動を補正する像面変動補正レンズユニットを、前記第1のズーム端に対応する設計上の位置に移動させる第3ステップと、前記第1のズーム端で画角と焦点距離の一方が許容範囲外であれば、前記変倍レンズユニットまたは前記撮像素子を、前記画角と前記焦点距離の前記一方の許容範囲からのずれ分だけ移動させ、前記合焦状態を維持するように前記像面変動補正レンズユニットを移動させる第4ステップと、前記第4ステップによって補正された第1のズーム端に基づいて補正された、前記テレ端および前記ワイド端のうちの他端である第2のズーム端に、前記変倍レンズユニット、前記撮像素子および前記像面変動補正レンズユニットを移動させる第5ステップと、補正された前記第1のズーム端の位置と補正された前記第2のズーム端の位置に基づいて前記データを補正する第6ステップと、を有することを特徴とする。
本発明によれば、高精度なトラッキング制御を行うことが可能な位置制御方法、および光学機器を提供することができる。
本実施形態のレンズ鏡筒のワイド状態の断面図である。 図1に示すレンズ鏡筒のカム溝と直進案内溝を示すワイド状態の展開図である。 図1に示すレンズ鏡筒の要部ブロック図である。 本実施形態のズーム位置とフォーカスレンズの位置の関係を示すグラフである。 図1に示すレンズ鏡筒のカム溝と直進案内溝を示すメカ端状態の展開図である。 本実施形態のトラッキング制御方法を示すフローチャートである。
図1は、本実施形態のレンズ鏡筒の断面図である。レンズ鏡筒(光学機器)は、被写体の光学像を形成する撮影光学系を保持している。レンズ鏡筒は、コンパクトデジタルカメラなどの撮像装置(光学機器)に適用することができる。
撮影光学系は、変倍(ズーム)を行うことが可能なズームレンズ(変倍光学系)として機能する。図1は、ワイド(広角)状態を示す断面図である。
撮影光学系は、被写体側から順に、凸凹凸凹凸の5つのレンズ群により構成されている。より詳細には、撮影光学系は、被写体側(図の左側)から順に、第1レンズユニットL1、第2レンズユニットL2、第3レンズユニットL3、第4レンズユニットL4および第5レンズユニットL5を有する。
第1レンズユニットL1は、固定の前玉レンズ(1群)である(固定のレンズユニット)。第2レンズユニットL2は、光軸方向に移動して変倍を行う変倍レンズユニット(バリエータ群)である。第3レンズユニットL3は、第2レンズユニットL2と連動して光軸方向に移動して変倍に伴う像面変動を補正するコンペンセータレンズユニットである。但し、第3レンズユニットL3を光軸方向に移動して変倍を行う変倍レンズユニットとして機能させてもよい。第4レンズユニットL4は変倍のためには動かず、光軸直交方向に移動して像触れ補正を行う。なお、「光軸直交方向」は光軸に直交する成分があれば足り、第4レンズユニットL4は光軸に対して斜めに移動されてもよい。第5レンズユニットL5は、変倍に伴う像面変動を補正する像面変動補正レンズユニットであると共にフォーカシング(焦点調節)のために光軸方向に移動するフォーカスレンズである。
9は、第2レンズユニットL2と第3レンズユニットL3と共に光軸方向に移動して変倍を行うCCD、またはCMOS等の撮像素子である。撮像素子9、撮影光学系が形成した被写体の光学像を光電変換する。
1は、第1レンズユニットL1を保持する前側固定鏡筒(直進案内部材)であり、後述する直進案内溝1a、1bが形成されている。2は、第2レンズユニットL2を保持する第2移動枠、3は第3レンズユニットL3を保持する第3移動枠、4は第4レンズユニットL4を光軸直交方向に移動可能に保持するシフトユニットである。5は、第5レンズユニットL5を保持する第5移動枠、6は、変倍に伴って光軸方向に移動し、撮像素子9に入射する光量を調節する光量調節ユニット(絞り)である。
7は、フォーカスモータ(第1のアクチュエータ)であり、例えば、ステッピングモータから構成される駆動手段である。7aは、フォーカスモータ7の出力軸であり、第5移動枠5を移動させるための雄ネジが外面に形成されている。
5aは、第5移動枠5に一体形成され、内面に雄ネジ7aと噛み合う雌ネジが形成された係合部である。5bは、第5移動枠5に一体形成されたスリーブ部である。スリーブ部5bには、両端を固定されて撮影光学系の光軸方向に延びるガイドバー8が挿入され、光軸方向の移動が案内される。
フォーカスモータ7が回転すると、係合部5aが光軸方向に進退し、第5移動枠5が光軸方向に移動する。フォーカスモータ7の出力軸7aが回転する際に第5移動枠5がガイドバー8回りに回転しないように、第5移動枠5に一体形成された不図示の回り止め部と不図示のガイドバーが設けられている。
11は、撮像素子9を保持する撮像素子移動枠である。10は、撮像素子移動モータ(第2のアクチュエータ)であり、例えば、ステッピングモータから構成されている駆動手段である。10aは、撮像素子移動モータ10の出力軸であり、撮像素子移動枠11を移動させるための雄ネジが形成されている。11aは、撮像素子移動枠11に一体形成され、内面に雄ネジ10aと噛み合う雌ネジが形成された係合部である。11bは、撮像素子移動枠11に一体形成されたスリーブ部である。スリーブ部11bには、両端を固定されて光軸方向に延びるガイドバー12が挿入され、光軸方向の移動を案内される。
撮像素子移動モータ10が回転すると、係合部11aが光軸方向に進退し、撮像素子移動枠11が光軸方向に移動する。撮像素子移動モータ10の出力軸10aが回転する際に撮像素子移動枠11がガイドバー12回りに回転しないように、撮像素子移動枠11に一体形成された回り止め部11cが設けられ、ガイドバー8により回転が規制される。
13は、ガイドバー8・12とモータ7・10を固定する後部鏡筒であり、シフトユニット4を前側固定鏡筒1と挟みこみ、不図示のビスで前側固定鏡筒1と結合される。14は、カム環であり、前側固定鏡筒1の内側に回転可能に保持されている。15は、ズームモータ(第3のアクチュエータ)であり、カム環14の後端に施されたギヤ部(不図示)とギヤ連結されている駆動手段である。
図2は、カム環14と前側固定鏡筒1の一部を示すワイド(広角)端の展開図である。以下、図2を参照して、第2移動枠2と第3移動枠3、及び光量調節ユニット6の関係について説明する。
カム環14はカム溝14a〜14cを有し、前側固定鏡筒1は直進案内溝1a、1bを有する。直進案内溝1a、1bは、破線で示されている。カム溝14aと直進案内溝1aには、第2移動枠2に設けたコロ2aが挿入される。カム溝14bと直進案内溝1bには、第3移動枠3に設けたコロ3aが挿入される。カム溝14cと直進案内溝1bには、光量調節ユニット6に設けたコロ6aが挿入される。各カム溝と各直進案内溝は略120°等分に設けられている。
ズームモータ15が駆動するとカム環14が回転(カム環14が図2紙面左側に移動)し、前側固定鏡筒1の直進案内溝1a・1bの規制により、第2移動枠2と第3移動枠3と光量調節ユニット6が光軸方向に移動する。この結果、第5移動枠5と撮像素子移動枠11と共にワイド端からテレ(望遠)端へ変倍が行われる。
図3は、レンズ鏡筒の要部ブロック図である。同図は、図1に示すレンズ鏡筒を模式的に示している。
第2レンズユニットL2、第3レンズユニットL3、及び光量調節ユニット6の位置はズームエンコーダ(第1位置検出手段)50によって位置検出される。ズームエンコ−ダ50には、例えば、摺動抵抗素子を使用することができる。51は、絞り値を検出する絞りエンコーダで、例えば、光量調節ユニット6の中に設けられたホール素子からの出力を用いている。
52は、カメラ処理回路であり、撮像素子9から得られる信号を処理してAF回路53に出力する。AF回路53は、位相差検出方式やコントラスト検出方式に基づいて合焦・非合焦の判別、非合焦の場合はそれが前ピンか後ピンか、又、非合焦の程度はどれくらいかなどを判定する。これらの結果はCPU54に出力される。CPU54は、マイクロコンピュータなどのプロセッサから構成される制御手段であり、トラッキング制御方法を実行する。
55は、パワーオンリセット回路で、電源ON時の各種リセット動作を行う。56は、ズーム操作回路で、撮影者によってズームスイッチ57が操作された際、その内容を駆動制御手段58の一要素のCPU54に伝える。
59は、位置設定部であり、後述する方法により第2レンズユニットL2・第3レンズユニットL3・光量調節ユニット6の位置(以下、「カム環ユニットの位置」と述べる)と、第5レンズユニットL5と撮像素子9の移動範囲を設定する。
60は記憶部(記憶手段)であり、トラッキングデータ(被写体距離と撮影光学系の焦点距離に応じた複数のレンズユニットと撮像素子9の位置関係を示すデータ)を記憶している。62はフォーカスモータドライバである。
63は、撮像素子移動モータドライバであり、本実施形態ではステッピングモータとして構成されているため、モータへの入力パルス数は連続してCPU54内にカウントし、第5レンズユニットL5と撮像素子9の絶対位置エンコーダとして用いている。ステッピングモータではない場合、位置検出手段としてのエンコーダを設ければよい。61はズームモータドライバで、ズームエンコーダ50で制御される。
図4は、レンズ鏡筒におけるズーム位置(横軸)と第5レンズユニットL5(フォーカスレンズ)の光軸上の位置(縦軸)および被写体距離の関係を示すグラフである。被写体距離が無限(∞)、5m、2m、1mの各被写体に対しての合焦位置を示している。インンナーフォーカス式の場合、このように被写体距離とズーム位置によってフォーカスレンズの位置が異なるため、一般的な前玉フォーカスレンズの様な一律な繰り出し・繰り込みとはならない。
以下、カム環14と撮像素子9と第5レンズユニットL5を使用する本実施形態のトラッキング制御方法について説明する。ワイド端〜テレ端のバリエータレンズ群のストロークを設計値通りに保ち、ある被写体距離でのワイド端とテレ端のフォーカスレンズの合焦位置の差も設計値となるような位置を求め、ワイド端、テレ端を設定する(ストローク一定調整方法)。
図1において、第2移動枠2にはメカストッパー2bが設けられ、前側固定鏡筒1に設けたメカストッパー1cとカム環14を回転させて当接させる。この状態を図5に示す。(第1レンズユニットL1に対する)第2レンズユニットL2のワイド側の移動限界位置(メカニカル端)を基準とするのは、ワイド側の移動限界位置から実際に使用するワイド端の間で第2レンズユニットL2の位置敏感度が撮影光学系の中で高いからである。
位置敏感度は、レンズユニットが光軸方向に移動する量に対して像面がどれだけ移動するかを示す数値である。移動敏感度はレンズユニットの位置に依存し、位置敏感度の数値が大きいほど、レンズユニットの移動量が少なくても像面が大きく移動する。図5に示すように、第2移動枠2のコロ2aはカム溝14a端面には当接せず、第3移動枠3のコロ3aと光量調節ユニット6のコロ6aも同様にカム溝端面には当接しない。
なお、例えば、第3移動枠がテレ側の移動限界位置からテレ側に移動する場合の位置敏感度が最も高ければこれを基準にしてもよい。結局、変倍を行うレンズ群をカム溝の一端の側で当該一端とは非接触の移動限界位置に配置すればよい。この場合、撮影光学系において、このレンズ群の位置敏感度がその一端に対応するワイド端およびテレ端の一方のズーム端で高いことが好ましい。
移動限界位置は、レンズ群が、それ以上はカム溝端に近づくように移動できない位置をいうが、特許文献2にあるような当該カム溝端ではない。移動限界位置は、カム溝端の製造ばらつきから、カム溝端とは非接触の位置である。移動限界位置は、例えば、カム溝の外部にある部材とレンズ群の移動枠のメカストッパーが接触することによってレンズ群のカム溝における移動が規制される位置である。外部部材とメカストッパーによる機械的接触によって基準位置を設定することは、計測誤差を持つフォトインタラプタなどによってレンズ群の位置を設定するよりも正確である。
図5の状態で、第3移動枠3と光量調節ユニット6はメカストッパー2bと1cのように外部部材とは当接せず、メカストッパー2bと1cの当接のみでカム環14の回転は規制されている。
次に、CPU54は、ズームエンコーダ50を利用して図5に示す状態からカム環14を駆動して、第2移動枠2を設計上のワイド端へ移動させる。なお、第3移動枠3の光軸位置はカム環14のカム溝精度で決定される。設計上のワイド端は、移動限界位置から、第2レンズユニットL2とこれに隣接する第1レンズユニットL1と、の間隔が設計値になるように、カム環14が移動されたときの位置である。
一方、撮像素子移動枠11の設計上のワイド端は、撮像素子移動枠11に設けたメカストッパー11dと後部鏡筒13に設けたメカストッパー13aを当接させ、この当接位置から設計値だけ撮像素子移動モータ10を駆動させることによって設定される。同様に、第5移動枠5の設計上のワイド端は、第5移動枠5に設けたメカストッパー5cとシフトユニット4に設けたメカストッパー4aを当接させ、この当接位置から設計値だけフォーカスモータ7を駆動させることによって設定される。
上記の設計上のワイド端の位置(ワイド位置)と設計上のテレ端はズームトラッキングデータとして記憶されている。しかしながら、各レンズの焦点距離の製造誤差、及びカム溝精度や各メカストッパーの製造誤差によってレンズ全系の焦点距離に誤差が生じるおそれがある。そこで、本実施形態では、例えば、設計上のワイド端における画角を測定し、誤差がある場合は撮像素子9をずれ換算分だけ移動して補正することによって画角を合わせ込む。撮像素子9の代わりにカム環14をずれ換算分だけ駆動させ、画角を合わせ込んでもよい。更には画角を測定する代わりに、簡易的な焦点距離を測定してもよい。また、ワイド側の確認に限定されるものではなく、例えば、テレ側の画角や焦点距離を確認してもよい。
撮像素子9やカム環14を移動(回転)して画角や焦点距離を合わせ込む際に、第5レンズユニットL5も移動して合焦状態を維持する。そして、第2レンズユニットL2、撮像素子9および第5レンズユニットL5の少なくとも一つの設計上のワイド端の位置を補正し、補正されたワイド位置の情報によってズームトラッキングデータを補正する。また、補正されたワイド位置の情報に基づいて設計上のテレ端の位置(テレ位置)を補正し、補正されたテレ位置の情報によってズームトラッキングデータを補正する。また、ワイド位置とテレ位置を補正したことによってフォーカスレンズの軌跡は設計値からずれているおそれがあるため、ストローク一定調整方法で記憶部60に記憶されたズームトラッキングデータを補正する。
図6は、本実施形態の位置制御方法としてのトラッキング制御方法(設計上のワイド端とテレ端を補正してズームトラッキングデータを補正する方法)を説明するためのフローチャートであり、「S」はステップを表す。図6に示すトラッキング制御方法は、コンピュータに各ステップを実行させるためのプログラムとして具現化が可能である。
S1(第1ステップ)で、CPU54は、ズームモータドライバ61を介して、ズームモータ15を駆動することによってカム環14を回転させ、第2移動枠2を設計上のワイド端に移動する。なお、第3移動枠3(コンペセータの第3レンズユニットL3)は、カム環のカム溝精度により第2移動枠2との間隔が決定される。一般には、第1ステップは、カム環14を回転させることによって変倍レンズユニットを、変倍レンズユニットとそれに隣接する固定のレンズユニットとの間隔が設計値になる、テレ端およびワイド端のうちの一方である第1のズーム端に、移動させる。
次に、S2(第2ステップ)で、CPU54は、撮像素子移動モータドライバ63を介して、撮像素子移動モータ10を駆動して、撮像素子9(撮像素子移動枠11)を設計上のワイド端(前記第1の設計上のズーム位置に対応する位置)に配置する。
次に、S3(第3ステップ)で、CPU54は、フォーカスドライバ62を介して、フォーカスモータ7を駆動して、フォーカスレンズ(第5移動枠5)を設計上のワイド端(前記第1の設計上のズーム位置に対応する位置)に移動する。
S2とS3は、メカ端を基準として配置するが、基準位置出しとして、例えば、フォトインタラプタなどの基準位置出しセンサを別途設けてもよい。但し、メカ端の方がフォトインタラプタよりも位置精度が高い。
次に、S4では、S1、S2およびS3の後で、CPU54は、被写体距離を換算することによって設計上のワイド端における画角(または焦点距離)が許容範囲内か許容範囲外かを判断する。CPU54は、画角が許容範囲外であると判断すると(S4のN)、換算分だけ撮像素子9を駆動させる(第4ステップ、S5)。また、この時、第5レンズユニットL5を移動して合焦状態を維持する。なお、撮像素子9の駆動量(補正量)は位置設定部59に格納される。
CPU54は、画角が許容範囲外であると判断すると(S4のY)またはS5の後で、カム環14と撮像素子9を移動することによってテレ位置に移動する(第5ステップ、S6)。S6のテレ位置は、S5を経た場合には補正されたテレ位置(補正されたワイド端に基づいて補正された、テレ端およびワイド端のうちの他端である第2のズーム端)である。S5を経ていない場合にはトラッキングデータに記憶されたテレ位置である。テレ位置は記憶部60に書き込まれたズームトラッキングデータにより設定される。
次に、S7で、CPU54は、ワイド端とテレ端での調整距離でのフォーカスレンズの合焦位置の差に相当するバランス分だけフォーカスレンズを光軸方向に移動する。なお、ピントが合わない場合は、補正量を位置設定部59に格納する。
次に、S8(第6ステップ)で、CPU54の位置設定部59は、図4に示すWa、Taを決定し、ズームエンコーダ50からの出力をズームトラッキングデータにおけるワイド端、テレ端として記憶部60へ格納する。S5が行われた場合には、補正されたワイド端とテレ端の位置でトラッキングデータは補正される。
このようにして、ワイド端とテレ端のカム環位置・撮像素子位置、及びズーム位置に対するフォーカスレンズの光軸上の位置を決めている。次に、記憶部60に書き込まれたズームトラッキングデータのワイド端〜テレ端の分割数だけズームを移動させ、フォーカスレンズの移動量設計値と実際にピントが合う移動量の差分を位置設定部59に格納する。一般には、フォーカスレンズの移動軌跡が急峻なテレ位置を細かく設定し、移動軌跡がなだらかであれば間引いて設定する。
本実施形態によれば、ワイド端とテレ端を変倍敏感度の高いレンズ群を基準としてズーム位置を設定し、更にはズーム位置によるフォーカスレンズ位置を補正するため、ズーム中間域でのボケない、焦点距離も満足できるズームレンズを提供することが可能となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は本実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
本発明は、レンズ鏡筒に適用することができる。
L2…第2レンズユニット(変倍レンズユニット)、L5…第5レンズユニット(像面変動補正レンズユニット)、9…撮像素子、14…カム環、54…CPU(制御手段)

Claims (6)

  1. 光軸方向に移動可能な複数のレンズユニットを含む撮影光学系と、前記光軸方向に移動すると共に前記撮影光学系により形成された被写体の光学像を光電変換する撮像素子と、カム環と、を有する光学機器において、
    被写体距離と前記撮影光学系の焦点距離に応じた前記複数のレンズユニットと前記撮像素子の位置関係を示すデータを用いて、前記撮影光学系の変倍に際して合焦状態を維持するように前記複数のレンズユニットの位置を制御する位置制御方法であって、
    前記複数のレンズユニットのうち、前記カム環の第1のカム溝に係合し、変倍を行う変倍レンズユニットと、前記複数のレンズユニットのうち、前記変倍レンズユニットに隣接する固定のレンズユニットと、の間隔が設計値になる、テレ端およびワイド端のうちの一方である第1のズーム端に、前記カム環を回転させることによって前記変倍レンズユニットを移動させる第1ステップと、
    前記撮像素子を、前記第1のズーム端に対応する設計上の位置に移動させる第2ステップと、
    前記複数のレンズユニットのうち前記変倍レンズユニットの移動に伴う像面変動を補正する像面変動補正レンズユニットを、前記第1のズーム端に対応する設計上の位置に移動させる第3ステップと、
    前記第1のズーム端で画角と焦点距離の一方が許容範囲外であれば、前記変倍レンズユニットまたは前記撮像素子を、前記画角と前記焦点距離の前記一方の許容範囲からのずれ分だけ移動させ、前記合焦状態を維持するように前記像面変動補正レンズユニットを移動させる第4ステップと、
    前記第4ステップによって補正された第1のズーム端に基づいて補正された、前記テレ端および前記ワイド端のうちの他端である第2のズーム端に、前記変倍レンズユニット、前記撮像素子および前記像面変動補正レンズユニットを移動させる第5ステップと、
    補正された前記第1のズーム端の位置と補正された前記第2のズーム端の位置に基づいて前記データを補正する第6ステップと、
    を有することを特徴とする位置制御方法。
  2. 前記変倍レンズユニットを、前記変倍レンズユニットに係合する第1の直進案内溝を有する直進案内部材に案内された状態で前記光軸方向に移動させることを特徴とする請求項1に記載の位置制御方法。
  3. 前記第1ステップは、前記変倍レンズユニットが前記カム環の前記第1のカム溝の外部にある、前記固定のレンズユニットを保持する部材に接触する位置から前記変倍レンズユニットを前記第1のズーム位置まで移動させることを特徴とする請求項1または2に記載の位置制御方法。
  4. 前記複数のレンズユニットは、前記カム環の第2のカム溝と前記直進案内部材の第2の直進案内溝に係合し、前記撮像素子に入射する光量を調節する絞りと、前記カム環の第3のカム溝と前記直進案内部材の前記第2の直進案内溝に係合し、前記変倍レンズユニットの変倍に伴う像面変動を補正するコンペンセータレンズユニットと、を更に有し、
    前記カム環を回転させることによって前記絞りと前記コンペンセータレンズユニットを前記直進案内部材に案内された状態で前記光軸方向に移動させることを特徴とする請求項2に記載の位置制御方法。
  5. 前記像面変動補正レンズユニットは、焦点調節を行うフォーカスレンズであることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか1項に記載の位置制御方法。
  6. 複数のレンズユニットを含む撮影光学系と、
    前記撮影光学系により形成された被写体の光学像を光電変換する撮像素子と、
    カム環と、
    前記複数のレンズユニットの一つを駆動する第1のアクチュエータと、
    前記撮像素子を前記撮影光学系の光軸方向に移動する第2のアクチュエータと、
    前記カム環を回転する第3のアクチュエータと、
    被写体距離と前記撮影光学系の焦点距離に応じた前記複数のレンズユニットと前記撮像素子の位置関係を示すデータを記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された前記データを用いて前記撮影光学系の変倍に際して合焦状態を維持するように前記第1のアクチュエータ、前記第2のアクチュエータ、前記第3のアクチュエータを制御する制御手段と、
    を有し、
    前記複数のレンズユニットは、
    前記カム環の第1のカム溝に係合し、変倍を行う変倍レンズユニットと、
    前記複数のレンズユニットのうち前記変倍レンズユニットに隣接する固定のレンズユニットと、
    前記変倍レンズユニットの移動に伴う像面変動を補正する像面変動補正レンズユニットと、
    を含み、
    前記制御手段は、
    前記複数のレンズユニットのうち、前記変倍レンズユニットと前記固定のレンズユニットとの間隔が設計値になる、テレ端およびワイド端のうちの一方である第1のズーム端に、前記第3のアクチュエータを介して、前記変倍レンズユニットを移動させ、
    前記撮像素子と前記像面変動補正レンズユニットを、前記第1のアクチュエータと前記第2のアクチュエータを介して、前記第1のズーム端に対応する設計上の位置に移動させ、
    前記第1のズーム端における画角と焦点距離の一方が許容範囲外であれば、前記第2のアクチュエータまたは前記第3のアクチュエータを介して、前記変倍レンズユニットまたは前記撮像素子を、前記画角と前記焦点距離の前記一方の許容範囲からのずれ分だけ移動させ、前記第1のアクチュエータを介して前記合焦状態を維持するように前記像面変動補正レンズユニットを移動させ、
    補正された第1のズーム端に基づいて補正された、前記テレ端および前記ワイド端のうちの他端である第2のズーム端に、前記第1のアクチュエータ、前記第2のアクチュエータおよび前記第3のアクチュエータを介して、前記変倍レンズユニット、前記撮像素子および前記像面変動補正レンズユニットを移動させ、
    補正された前記第1のズーム端の位置と補正された前記第2のズーム端の位置に基づいて前記記憶手段に記憶された前記データを補正する、
    ことを特徴とする光学機器。
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KR20180024498A (ko) * 2016-08-30 2018-03-08 한화테크윈 주식회사 광학 기기 및 이를 이용한 플랜지 백 조정 방법
CN112799205A (zh) * 2019-11-12 2021-05-14 昆明明汇光学有限公司 一种四倍比变焦目镜

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