JP3777189B2 - ポリカーボネート系の重合体、それを用いた樹脂塗工液及びそれを用いた電子写真感光体 - Google Patents

ポリカーボネート系の重合体、それを用いた樹脂塗工液及びそれを用いた電子写真感光体 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真感光体に関し、より詳しくは、長時間にわたる繰り返し使用に対して優れた機械的強度及び電子写真特性を維持し、種々の電子写真分野に好適に利用できる電子写真感光体に関する。
最近の電子写真分野においては、積層型の電子写真感光体、即ち、感光層が、露光により電荷を発生させる電荷発生層(CGL)と電荷を輸送する電荷輸送層(CTL)との少なくとも2層を有する積層型の有機電子写真感光体(OPC)や、感光層が電荷発生物質及び電荷輸送物質をバインダー樹脂に分散させた単一層からなる単層型の電子写真感光体が提案され利用されている。
一方、電子写真感光体には、適応される電子写真プロセスに応じた所定の感度、電気特性、光学特性を備えていることが要求される。特に、繰り返し使用される感光体には、その感光体の表面層、即ち基体(通常は導電性基板)より最も離れて位置する層には、コロナ帯電、トナー現像、紙への転写、クリーニング処理等の際に、電気的、機械的外力が直接に加えられるため、それらに対する耐久性が要求される。具体的には、摩擦による表面の摩耗や傷の発生、高温下においてのコロナ帯電時に発生するオゾンによる表面の劣化などに対する耐久性が要求される。そこで、このような要求に対応するために、上記積層型の電子写真感光体の電荷輸送層や単層型電子写真感光体の感光層のバインダー樹脂としては、電荷輸送物質との相溶性がよく、しかも機械強度が高いビスフェノールAあるいはビスフェノールZを原料とするポリカーボネート樹脂が広く利用されてきた。しかしながら、このビスフェノールAやビスフェノールZを原料とするポリカーボネート樹脂をもってしても上記要求を満足させるには不十分である。
すなわち、ビスフェノールAやビスフェノールZを原料とするポリカーボネート樹脂は、溶媒に溶解させて感光層を形成するための塗工液を調製する際に、塗工液が白化又はゲル化し、塗工、乾燥後の感光層が結晶化を起こすことがある。この結晶化を起こした部分では、光減衰がなく、電荷は残留電位となって残り、画質上ディフェクトとなって出現する。
また、ビスフェノールAやビスフェノールZを原料とするポリカーボネート樹脂を用いた感光体はその表面硬度不足から、摩耗や傷の発生が起こり耐久性に劣る。
本発明は、上記事情に基づいてなされたものであり、バインダー樹脂としてビスフェノールAやビスフェノールZを原料とするポリカーボネートを用いた電子写真感光体に認められる上記の問題点を解決することを目的とする。すなわち、本発明の目的は、電荷輸送物質との相溶性が良い上に、溶媒に溶解しても白化又はゲル化を起こさず、かつ、高い表面硬度及び耐摩耗性を有する重合体を提供することにある。また本発明は、上記重合体及び電荷輸送物質を溶媒に溶解した塗工液であって、長期保存期間に亘って白化又はゲル化を起こさず、優れた安定性を示し、特に電子写真感光体の電荷輸送層の形成に好適に用いられる樹脂塗工液を提供することを目的とする。さらに、本発明は、上記重合体をバインダー樹脂として用いた電子写真感光体であって、長期間に亘って優れた耐摩耗性及び電子写真特性を維持する電子写真感光体を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、少なくとも炭素原子及びフッ素原子からなり、アリーレン基を介さずにカーボネート結合の酸素原子に直接結合している構造単位を含有するポリカーボネート系重合体をバインダー樹脂として用いた場合、感光体の作製時に塗工液が白化又はゲル化したりすることがなく、しかも長期使用期間に亘って優れた電子写真特性及び耐久性を維持する電子写真感光体が得られることを見出し、これら知見に基づき、本発明を完成するに至った。
本発明の重合体は、電荷輸送物質との相溶性が良い上に、溶媒に溶解しても白化又はゲル化を起こさず、かつ、機械的特性にも優れることから、特に電子写真感光の感光層のバインダー樹脂として用いた場合に、高い表面硬度及び耐摩耗性を有する電子写真感光体を提供することができる。上記重合体及び電荷輸送物質を溶媒に溶解した本発明の塗工液は、長期保存期間に亘って白化又はゲル化を起こさず、優れた安定性を示し、また、塗工時にバインダー樹脂の結晶化を起こすこともなく、電子写真感光体の感光層の形成に用いることにより、長期にわたって優れた電子写真特性を示す電子写真感光体を得ることができる。本発明の電子写真感光体は、上記重合体を感光層のバインダー樹脂として用いていることから、長期間に亘って優れた耐摩耗性及び電子写真特性を維持するとともに、良好なクリーニング特性をも有するものである。
[1]重合体
すなわち、本発明は、下記一般式(1)で表される繰り返し単位(1)を主成分とし、塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/dlの溶液の20℃における還元粘度[ηsp/c]が0.2〜10.0dl/gであることを特徴とする重合体(重合体A:参考例)を提供するものである。
Figure 0003777189
(式中、Rf1は、少なくとも炭素原子及びフッ素原子から構成され、アリーレン基を介することなく一般式(1)中のカーボネート結合の各酸素原子と直接結合している基を表す。)
この繰り返し単位(1)を主成分とする重合体としては、例えばポリカーボネート、ポリエステルカーボネート等があるが、特に、ポリカーボネートが好ましい。
なお、上記重合体Aは、繰り返し単位(1)を2種類以上有していてもよいし、本発明の目的達成に支障のない範囲で、繰り返し単位(1)以外の他の繰り返し単位を有していてもよい。
また、この重合体Aは、直線状、環状、分岐状のいずれであってもよい。さらに、重合体合成時に末端停止剤や分岐剤等を用いることにより、得られる重合体末端に特殊な末端構造が導入されているものや、特殊な分岐構造が導入されているものであってもよい。
繰り返し単位(1)中のRf1は、少なくとも炭素原子及びフッ素原子からなり、炭素原子及びフッ素原子以外に、水素原子、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、ケイ素原子、リン原子、ホウ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などを含んでもよい。特に水素原子を含むことが好ましい。
Rf1として好ましい構造を有するものの例としては、例えば、フッ素置換アルキリデン基、フッ素置換アルキレン基、フッ素置換シクロアルキリデン基、フッ素置換シクロアルキレン基が挙げられる。また、上記フッ素置換アルキリデン基及びフッ素置換アルキレン基は、直鎖構造でもよいし、分岐構造てあってもよい。また、各基の末端に位置しない限り、構造中にフェニレン基等のアリーレン基を有していてもよい。
Rf1として特に好ましいものの例としては、下記の構造を有するものが挙げられる。
Figure 0003777189
(式中、r、s、u及びvは各々独立に1〜20、好ましくは1〜10の整数を表す。)
上記本発明の重合体Aは、塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/dlの溶液の20℃における還元粘度が0.2〜10.0dl/gである。この還元粘度が0.2dl/g未満であると、硬度不足のため摩耗しやすくなり耐刷寿命が短くなり、この還元粘度が10.0dl/gを超えると、重合体の溶液粘度が上昇し、重合体の製造自体が困難になったり、又は塗工液の塗布による感光体の製造が困難になったりすることがある。更に好ましくは、0.3〜2.0dl/gである。
さらに、本発明は、上記重合体Aのうち、一般式(1)で表される繰り返し単位(1)以外の繰り返し単位を有するものの好ましい重合体として、繰り返し単位(1)及び下記一般式(2)で表される繰り返し単位(2)を主成分とし、繰り返し単位(1)と繰り返し単位(2)との合計に対する繰り返し単位(1)の割合が0.1〜99モル%であり、塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/dlの溶液の20℃における還元粘度[ηsp/c]が0.2〜10.0dl/g、好ましくは0.3〜2.0dl/gであることを特徴とする重合体(重合体B:参考例)を提供するものである。
Figure 0003777189
(一般式(2)中、R50及びR51は各々独立にハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数5〜7のシクロアルキル基、炭素数6〜12の置換若しくは無置換のアリール基を表し、Wは単結合、−O−、−CO−、−S−、−SO−、−SO2−、−CR5253−(R52及びR53は各々独立に、水素原子、トリフルオロメチル基、炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数6〜12の置換若しくは無置換のアリール基である。)、炭素数5〜11のシクロアルキリデン基又は炭素数2〜12のα,ω−アルキレン基、9−フルオレニリデン基、1,9−メンタンジイル基、置換若しくは無置換のピラジリデン基、置換若しくは無置換の炭素数6〜12のアリーレン基又はα,ω−シロキサンジイル基を表し、A及びBは各々独立に0〜4の整数を表す。)
一般式(2)中のR50及びR51の例であるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子がある。特に、塩素原子、臭素原子が好ましい。
50及びR51の例である炭素数1〜6のアルキル基の好ましい具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基がある。特に、メチル基が好ましい。
50及びR51の例である炭素数5〜7のシクロアルキル基の好ましい具体例としては、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基がある。特にシクロヘキシル基が好ましい。
50及びR51の例である炭素数6〜12の置換若しくは無置換のアリール基の好ましい具体例としては、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ベンジル基がある。特にフェニル基が好ましい。
なお、R50及びR51は互いに同一であってもよい、異なっていてもよい。
一般式(2)中のWの例である−CR5253−において、R52及びR53の例である炭素数1〜10のアルキル基の好ましい具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等がある。特に、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基が好ましい。
52及びR53の例である炭素数6〜12の置換若しくは無置換のアリール基の好ましい具体例としては、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ベンジル基がある。特にフェニル基が好ましい。
52及びR53の例である炭素数5〜11のシクロアルキリデン基の好ましい具体例としては、例えば、シクロペンチリデン基、シクロヘキシリデン基、シクロヘプチリデン基、シクロオクチリデン基、3,3,5−トリメチルシクロヘキシリデン基がある。特にシクロヘキシリデン基が好ましい。
52及びR53の例である炭素数2〜12のα,ω−アルキレン基の好ましい具体例としては、例えば、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基がある。特にエチレン基が好ましい。
52及びR53の例である炭素数6〜12のアリーレン基の好ましい例としては、フェニレン基、ジフェニレン基がある。
なお、R52及びR53は互いに同一であってもよく、異なっていてもよい。
繰り返し単位(1)及び繰り返し単位(2)を有する重合体Bの場合は、繰り返し単位(1)を繰り返し単位(1)と繰り返し単位(2)との合計に対する割合で0.1〜99モル%、好ましくは1〜50モル%の割合で含有する。繰り返し単位(1)の割合が0.1モル%未満であると、本発明の効果が得られず、塗工液の白化、ゲル化、電荷輸送層や感光層の結晶化等の防止及び耐刷寿命の向上の達成が不可能となる。一方、繰り返し単位(1)の割合が99モル%を超えると、繰り返し単位(1)の種類によっては、塗工液調製時の溶剤に対する溶解性や溶液の安定性が低下したり、結晶化による白化が生じたりすることがある。
なお、この重合体Bも、繰り返し単位(1)及び繰り返し単位(2)を各々2種類以上有してもよいし、本発明の目的達成に支障がない範囲でこれら以外の他の繰り返し単位を有していてもよい。
さらに本発明は、繰り返し単位(1)を主成分とする上記重合体Aのうち、好ましい末端構造を有するものとして、繰り返し単位(1)を主成分とし、重合体末端の一部又は全てが下記一般式(3)で表される末端基(3)で停止されており、塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/dlの溶液の20℃における還元粘度[ηsp/c]が0.2〜10.0dl/g、好ましくは0.3〜2.0dl/gである重合体(重合体C:参考例)を提供するものである。
Figure 0003777189
(一般式(3)中、Rf2は、アリーレン基を介することなく一般式(3)中のカーボネート結合の酸素原子と直接結合している末端がCF 3 であるフッ素置換アルキル基を表す。)
また、上記フッ素置換アルキル基は、直鎖構造でもよいし、分岐構造てあってもよい。
Rf2として特に好ましいものの例としては、下記の構造を有するものが挙げられる。
Figure 0003777189
(式中、r及びsは各々独立に1〜20、好ましくは1〜10の整数を表す。) なお、この重合体Cも、繰り返し単位(1)及び末端基(3)を2種類以上有してもよい。
さらに、本発明は、上記一般式(2)で表される繰り返し単位(2)を主成分とし、重合体末端の一部又は全てが上記一般式(3)で表される末端基(3)で停止されており、塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/dlの溶液の20℃における還元粘度[ηsp/c]が0.2〜10.0dl/gであることを特徴とする重合体(重合体D)を提供するものである。
この重合体Dは、塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/dlの溶液の20℃における還元粘度が0.2〜10.0dl/gである。この還元粘度が0.2dl/g未満であると、硬度不足のため摩耗しやすくなり耐刷寿命が短くなり、この還元粘度が10.0dl/gを超えると、重合体の溶液粘度が上昇し、重合体の製造自体が困難になったり、又は塗工液の塗布による感光体の製造が困難になったりすることがある。更に好ましくは、0.3〜2.0dl/gである。
なお、この重合体Dも、繰り返し単位(2)及び末端基(3)を各々2種類以上有してもよいし、本発明の目的達成に支障がない範囲でこれら以外の他の繰り返し単位や末端基を有していてもよい。
また、この重合体Dは、直線状、環状、分岐状のいずれであってもよく、さらに、重合体合成時に分岐剤等を用いることにより、得られる重合体に特殊な分岐構造が導入されているものであってもよい。
この繰り返し単位(2)を主成分とする重合体Dにおいては、繰り返し単位(2)及び末端基(3)合計に対する末端基(3)の割合が、0.01〜30モル%、好ましくは1〜10モル%の割合であることが好ましい。末端基(3)の割合が0.01モル%未満であると、本発明の効果が得られず、塗工液の白化、ゲル化、電荷輸送層や感光層の結晶化等の防止及び耐刷寿命の向上の達成が不可能となることがある。
さらに本発明は、繰り返し単位(1)及び繰り返し単位(2)を主成分とする上記重合体Bのうち、好ましい末端構造を有するものとして、繰り返し単位(1)と繰り返し単位(2)との合計に対する繰り返し単位(1)の割合が0.1〜99モル%であり、重合体末端の一部又は全てが上記一般式(3)で表される末端基(3)で停止されており、塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/dlの溶液の20℃における還元粘度[ηsp/c]が0.2〜10.0dl/g、好ましくは0.3〜2.0dl/gである重合体(重合体E:参考例)を提供するものである。
さらに、本発明は、上記各種の本発明の重合体A〜Eのうち、好ましい分岐構造を有するものを提供する。
すなわち、本発明は、繰り返し単位(1)を主成分とし、さらに下記一般式(4)で表される繰り返し単位(4)を分岐単位として有し、繰り返し単位(4)と繰り返し単位(4)以外の繰り返し単位との合計に対する繰り返し単位(4)の割合が0.01〜30モル%であり、塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/dlの溶液の20℃における還元粘度[ηsp/c]が0.2〜10.0dl/gである重合体(重合体F:参考例)を提供する。
Figure 0003777189
(一般式(4)中、R54は炭素数1〜10のアルキル基を表す。)
一般式(4)中のR54は炭素数1〜10のアルキル基であり、好ましい具体例としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基があり、特にメチル基が好ましい。
さらに本発明は、繰り返し単位(1)及び繰り返し単位(2)を主成分とし、さらに上記繰り返し単位(4)を分岐単位として有し、繰り返し単位(1)と繰り返し単位(2)との合計に対する繰り返し単位(1)の割合が0.1〜99モル%であり、繰り返し単位(4)と繰り返し単位(4)以外の繰り返し単位との合計に対する繰り返し単位(4)の割合が0.01〜30モル%であり、塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/dlの溶液の20℃における還元粘度[ηsp/c]が0.2〜10.0dl/gである重合体(重合体G:参考例)を提供する。
さらに本発明は、繰り返し単位(1)を主成分とし、さらに上記繰り返し単位(4)を分岐単位として有し、繰り返し単位(4)と繰り返し単位(4)以外の繰り返し単位との合計に対する繰り返し単位(4)の割合が0.01〜30モル%であり、重合体末端の一部又は全てが末端基(3)で停止されており、塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/dlの溶液の20℃における還元粘度[ηsp/c]が0.2〜10.0dl/gである重合体(重合体H:参考例)を提供する。
さらに本発明は、繰り返し単位(2)を主成分とし、さらに上記繰り返し単位(4)を分岐単位として有し、繰り返し単位(4)と繰り返し単位(4)以外の繰り返し単位との合計に対する繰り返し単位(4)の割合が0.01〜30モル%であり、重合体末端の一部又は全てが末端基(3)で停止されており、塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/dlの溶液の20℃における還元粘度[ηsp/c]が0.2〜10.0dl/gである重合体(重合体I:参考例)を提供する。
さらに本発明は、繰り返し単位(1)及び繰り返し単位(2)を主成分とし、さらに上記繰り返し単位(4)を分岐単位として有し、繰り返し単位(1)と繰り返し単位(2)との合計に対する繰り返し単位(1)の割合が0.1〜99モル%であり、繰り返し単位(4)と繰り返し単位(4)以外の繰り返し単位との合計に対する繰り返し単位(4)の割合が0.01〜30モル%であり、重合体末端の一部又は全てが末端基(3)で停止されており、塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/dlの溶液の20℃における還元粘度[ηsp/c]が0.2〜10.0dl/gである重合体(重合体J:参考例)を提供する。
[2]重合体の製造
上記の繰り返し単位(1)を主成分とする本発明の重合体Aは、下記一般式(I)で表される二価アルコール(I)とホスゲン等の炭酸エステル形成性化合物とを適当な酸結合剤の存在下で重縮合するか、あるいは二価アルコール(I)とビスアリールカーボネートとのエステル交換反応などの方法により製造することができる。
Figure 0003777189
(式中、Rf1は、上記と同じ意味を有する。)
二価アルコール(I)としては、その各々の水酸基の結合した炭素のとなりの炭素(β位)又はそのとなりの炭素(γ位)に少なくとも1個のフッ素原子を有した構造を有する二価アルコールが好ましい。好ましい二価アルコール(I)の例としては、以下の構造式に示されるものが挙げられる。
Figure 0003777189
(式中、r、s、u及びvは上記と同じ意味を有する。)
上記二価アルコール(I)の具体的な例としては、2,2−ジフルオロ−1,3−プロパンジオール、2,2,3,3−テトラフルオロ−1,4−ブタンジオール、2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロ−1,5−ペンタンジオール、1H,1H,6H,6H−パーフルオロ−1,6−ヘキサンジオール、1H,1H,7H,7H−パーフルオロ−1,7−ヘプタンジオール、1H,1H,8H,8H−パーフルオロ−1,8−オクタンジオール、1H,1H,9H,9H−パーフルオロ−1,9−ノナンジオール、1H,1H,10H,10H−パーフルオロ−1,10−デカンジオール、1H,1H,11H,11H−パーフルオロ−1,11−ウンデカンジオール、1H,1H,12H,12H−パーフルオロ−1,12−ドデカンジオール、2,2,2−トリフルオロ−1,1−エタンジオール、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1,1−エタンジオール、1H−パーフルオロ−1,1−ブタンジオール、1H−パーフルオロ−1,1−ペンタンジオール、1H−パーフルオロ−1,1−ヘキサンジオール、1H−パーフルオロ−1,1−ヘプタンジオール、1H−パーフルオロ−1,1−オクタンジオール、1H−パーフルオロ−1,1−ノナンジオール、1H−パーフルオロ−1,1−デカンジオール、1H−パーフルオロ−1,1−ウンデカンジオール、1H−パーフルオロ−1,1−ドデカンジオール、3,3,3−トリフルオロ−1,2−プロパンジオール、1H,1H,2H−パーフルオロ−1,2−ブタンジオール、1H,1H,2H−パーフルオロ−1,2−ペンタンジオール、1H,1H,2H−パーフルオロ−1,2−ヘキサンジオール、1H,1H,2H−パーフルオロ−1,2−ヘプタンジオール、1H,1H,2H−パーフルオロ−1,2−オクタンジオール、1H,1H,2H−パーフルオロ−1,2−ノナンジオール、1H,1H,2H−パーフルオロ−1,2−デカンジオール、1H,1H,2H−パーフルオロ−1,2−ウンデカンジオール、1H,1H,2H−パーフルオロ−1,2−ドデカンジオール、1H,1H,2H−パーフルオロ−1,2−トリデカンジオール、1H,1H,2H−パーフルオロ−1,2−テトラデカンジオール、4,4,4−トリフルオロ−1,2−ブタンジオール、4,4,5,5,5−ペンタフルオロ−1,2−ペンタンジオール、1H,1H,2H,3H,3H−パーフルオロ−1,2−ヘキサンジオール、1H,1H,2H,3H,3H−パーフルオロ−1,2−ヘプタンジオール、1H,1H,2H,3H,3H−パーフルオロ−1,2−オクタンジオール、1H,1H,2H,3H,3H−パーフルオロ−1,2−ノナンジオール、1H,1H,2H,3H,3H−パーフルオロ−1,2−デカンジオール、1H,1H,2H,3H,3H−パーフルオロ−1,2−ウンデカンジオール、1H,1H,2H,3H,3H−パーフルオロ−1,2−ドデカンジオール、1H,1H,2H,3H,3H−パーフルオロ−1,2−トリデカンジオール、1H,1H,2H,3H,3H−パーフルオロ−1,2−テトラデカンジオール、1H,1H,2H,3H,3H−パーフルオロ−1,2−ペンタデカンジオール、1H,1H,2H,3H,3H−パーフルオロ−1,2−ヘキサデカンジオール、パーフルオロプロパン−2,2−ジオール、パーフルオロブタン−2,2−ジオール、パーフルオロペンタン−3,3−ジオール、パーフルオロデカン−2,2−ジオール、パーフルオロドデカン−2,2−ジオール、パーフルオロテトラデカン−2,2−ジオール、2H,3H−パーフルオロブタン−2,3−ジオール、2H,3H−パーフルオロペンタン−2,3−ジオール、2H,3H−パーフルオロウンデカン−2,3−ジオール、2H,3H−パーフルオロトリデカン−2,3−ジオール、2H,3H−パーフルオロペンタデカン−2,3−ジオール、2H,2H,3H,4H,5H,5H−パーフルオロヘキサン−3,4−ジオール、2H,2H,3H,4H,5H,5H−パーフルオロヘプタン−3,4−ジオール、2H,2H,3H,4H,5H,5H−パーフルオロトリデカン−3,4−ジオール、2−パーフルオロメチル−1H,1H−パーフルオロプロパン−1,2−ジオール、2−パーフルオロメチル−1H,1H−パーフルオロデカン−1,2−ジオール、2−パーフルオロメチル−1H,1H−パーフルオロドデカン−1,2−ジオール、2−(1H,1H−パーフルオロエチル)−1H,1H,3H,3H−パーフルオロブタン−1,2−ジオール、2−(1H,1H−パーフルオロエチル)−1H,1H,3H,3H−パーフルオロウンデカン−1,2−ジオール、2−(1H,1H−パーフルオロエチル)−1H,1H,3H,3H−パーフルオロトリデカン−1,2−ジオール、1,4−ビス(2−ヒドロキシパーフルオロ−2−プロピル)ベンゼン、1,3−ビス(2−ヒドロキシパーフルオロ−2−プロピル)ベンゼン、1,4−ビス(2−ヒドロキシパーフルオロ−2−デシル)ベンゼン等が挙げられる。
上記の繰り返し単位(1)及び繰り返し単位(2)を主成分とする本発明の重合体Bは、上記の二価アルコール(I)及び下記一般式(II)で表されるジヒドロキシアリール化合物(II)とホスゲン等の炭酸エステル形成性化合物とを適当な酸結合剤の存在下で重縮合するか、あるいは二価アルコール(I)及びジヒドロキシアリール化合物(II)とビスアリールカーボネートとのエステル交換反応などの方法により製造することができる。
Figure 0003777189
(式中、R50、R51、W、A及びBは、上記と同じ意味を有する。)
上記ジヒドロキシアリール化合物(II)の具体的な例としては、4,4′−ジヒドロキシビフェニル、3,3′−ジフルオロ−4,4′−ジヒドロキシビフェニル、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルビフェニル、4,4′−ジヒドロキシ−2,2′−ジメチルビフェニル、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジシクロヘキシルビフェニル等の4,4′−ジヒドロキシビフェニル類;ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1−ジフェニルメタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)メタン、ビス(3−ノニル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)メタン、1,1−ビス(2−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−1−フェニルメタン、ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(2−ヒドロキシフェニル)メタン、2−ヒドロキシフェニル−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(2−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)メタン、ビス(6−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)メタン、ビス(2−ヒドロキシ−4,6−ジメチルフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−1−フェニルエタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−フェニルフェニル)−1−フェニルエタン、2−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,1−ビス(2−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)エタン、1−フェニル−1,1−ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(2−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(別名:ビスフェノールA)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−イソプロピル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(2−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−sec−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン(別名:テトラフルオロビスフェノールA)、2,2−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン(別名:テトラクロロビスフェノールA)、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン(別名:テトラブロモビスフェノールA)、2,2−ビス(3−ブロモ−5−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−フェニルフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(2−ヒドロキシ−4,6−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−sec−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(2−tert−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルプロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルプロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1−ビス(2−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ブタン、1,1−ビス(2−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ブタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−2−メチル−5−tert−ペンチルフェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、2−エチル−1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、1,1−ビス(2−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ヘプタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ノナン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)デカン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3、5−ジメチルフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−シクロヘキシルフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−フェニルフェニル)シクロヘキサン等のビス(ヒドロキシフェニル)アルカン類;ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)エーテル等のビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル類;ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)スルフィド等のビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド類;ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシ3−メチルフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシ−3−フェニルフェニル)スルホン等のビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン類;4,4′−ジヒドロキシベンゾフェノン;9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−エチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−フェニルフェニル)フルオレン等のビス(ヒドロキシフェニル)フルオレン類;4,4′′−ジヒドロキシ−p−ターフェニル等のジヒドロキシ−p−ターフェニル類;4,4′′′−ジヒドロキシ−p−クォーターフェニル等のジヒドロキシ−p−クォーターフェニル類;2,5−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ピラジン、2,5−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,6−ジメチルピラジン、2,5−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,6−ジエチルピラジン等のビス(ヒドロキシフェニル)ピラジン類;1,8−ビス(4−ヒドロキシフェニル)メンタン、1,8−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)メンタン、1,8−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)メンタン等のビス(ヒドロキシフェニル)メンタン類;1,4−ビス[2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル]ベンゼン、1,3−[2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル]ベンゼン等;下記一般式(V)で表されるシロキサン化合物が挙げられる。
Figure 0003777189
(一般式(V)中、R30、R31、R32及びR33は、各々独立に、水素原子、メチル基、エチル基などのアルキル基、フェニル基などのアリール基、フッ素原子、塩素原子などのハロゲン原子などを表し、xは0〜20の整数、yは0〜2000の整数を表す。)
中でも好適に用いられるジヒドロキシアリール化合物(II)は、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1−ジフェニルメタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−フェニルフェニル)プロパン、4,4′−ジヒドロキシビフェニル及びビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホンであり、特に2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンが好適に用いられる。
また、上記のジヒドロキシアリール化合物(II)以外に、6,6′−ジヒドロキシ−3,3,3′,3′−テトラメチルビスインダン等のジヒドロキシビスインダン類;1,3−ジヒドロキシナフタレン、1,4−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン等のジヒドロキシナフタレン類も使用することができる。
これらのジヒドロキシアリール化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記の、繰り返し単位(1)を主成分とし、末端基(3)を有する本発明の重合体Cは、上記の二価アルコール(I)及び下記一般式(III)で表される一価アルコール(III)とホスゲン等の炭酸エステル形成性化合物とを適当な酸結合剤の存在下で重縮合するか、あるいは二価アルコール(I)及び一価アルコール(III)とビスアリールカーボネートとのエステル交換反応などの方法により製造することができる。
Figure 0003777189
(一般式(III)中、Rf2は上記と同じ意味を有する。)
好ましい一価アルコール(III)としてはその水酸基のβ位又はγ位に少なくとも1個のフッ素原子を有した構造を有する一価アルコールが望ましい。
そのような好ましい一価アルコール(III)の例としては、下記一般式で表されるものが挙げられる。
Figure 0003777189
(式中、r及びsは上記と同じ意味を有する。)
上記一価アルコール(III)の具体例としては、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパノール、1H,1H−パーフルオロブタノール、1H,1H−パーフルオロペンタノール、1H,1H−パーフルオロヘキサノール、1H,1H−パーフルオロヘプタノール、1H,1H−パーフルオロオクタノール、1H,1H−パーフルオロノナノール、1H,1H−パーフルオロデカノール、1H,1H−パーフルオロウンデカノール、1H,1H−パーフルオロドデカノール、1H,1H−パーフルオロトリデカノール、1H,1H−パーフルオロテトラデカノール、1H,1H−パーフルオロペンタデカノール、1H,1H,2H,2H−パーフルオロプロパノール、1H,1H,2H,2H−パーフルオロブタノール、1H,1H,2H,2H−パーフルオロペンタノール、1H,1H,2H,2H−パーフルオロヘキサノール、1H,1H,2H,2H−パーフルオロヘプタノール、1H,1H,2H,2H−パーフルオロオクタノール、1H,1H,2H,2H−パーフルオロノナノール、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデカノール、1H,1H,2H,2H−パーフルオロウンデカノール、1H,1H,2H,2H−パーフルオロドデカノール、1H,1H,2H,2H−パーフルオロトリデカノール、1H,1H,2H,2H−パーフルオロテトラデカノール、1H,1H,2H,2H−パーフルオロペンタデカノール、7,7,8,8,8−ペンタフルオロオクタノール、7,7,8,8,9,9,10,10,10−ノナフルオロデカノール、7,7,8,8,9,9,10,10,11,11,12,12,12−トリデカフルオロドデカノール、7,7,8,8,9,9,10,10,11,11,12,12,13,13,14,14,14−ヘプタデカフルオロテトラデカノール、1H,1H,3H−パーフルオロブタノール、1H,1H−2−トリフルオロメチルブタノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、1H,1H,1H,2H−パーフルオロ−2−ペンタノール等がある。
さらに、上記一般式で表される一価アルコール以外にも、4,4,5,5,6,6,7,7,7−ノナフルオロ−2−ヘプテノール、4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,9−トリデカフルオロ−2−ノネノール、4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,11,11,11−ヘプタデカフルオロ−2−ウンデセノール、1H,1H,2H,2H−5−トリフルオロメチルパーフルオロヘキサノール、1H,1H,2H,2H−7−トリフルオロメチルパーフルオロオクタノール、1H,1H,2H,2H−9−トリフルオロメチルパーフルオロデカノール、1H,1H,2H,2H−11−トリフルオロメチルパーフルオロドデカノール、2,2−ビス(トリフルオロメチル)プロパノール、パーフルオロ−tert−ブタノール等が好適に用いられる。
これらの一価アルコール(III)は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記の、繰り返し単位(2)を主成分とし、末端基(3)を有する本発明の重合体Dは、上記のジヒドロキシアリール化合物(II)及び上記の一価アルコール(III)とホスゲン等の炭酸エステル形成性化合物とを適当な酸結合剤の存在下で重縮合するか、あるいはジヒドロキシアリール化合物(II)及び一価アルコール(III)とビスアリールカーボネートとのエステル交換反応などの方法により製造することができる。
上記の、繰り返し単位(1)及び繰り返し単位(2)を主成分とし、末端基(3)を有する本発明の重合体Eは、上記の二価アルコール(I)、ジヒドロキシアリール化合物(II)及び上記の一価アルコール(III)とホスゲン等の炭酸エステル形成性化合物とを適当な酸結合剤の存在下で重縮合するか、あるいは二価アルコール(I)、ジヒドロキシアリール化合物(II)及び一価アルコール(III)とビスアリールカーボネートとのエステル交換反応などの方法により製造することができる。
上記の、繰り返し単位(1)を主成分とし、さらに上記繰り返し単位(4)を分岐単位として有する本発明の重合体Fは、上記の二価アルコール(I)及び下記一般式(IV)で表される三価フェノール(IV)とホスゲン等の炭酸エステル形成性化合物とを適当な酸結合剤の存在下で重縮合するか、あるいは二価アルコール(I)及び三価フェノール(IV)とビスアリールカーボネートとのエステル交換反応などの方法により製造することができる。
Figure 0003777189
(一般式(IV)中、R54は上記と同じ意味を有する。)
上記三価フェノール(IV)の具体例としては、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン等が挙げられ、特に1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンが好ましい。
上記の、繰り返し単位(1)及び繰り返し単位(2)を主成分とし、さらに上記繰り返し単位(4)を分岐単位として有する本発明の重合体Gは、上記の二価アルコール(I)、ジヒドロキシアリール化合物(II)及び三価フェノール(IV)とホスゲン等の炭酸エステル形成性化合物とを適当な酸結合剤の存在下で重縮合するか、あるいは二価アルコール(I)、ジヒドロキシアリール化合物(II)及び三価フェノール(IV)とビスアリールカーボネートとのエステル交換反応などの方法により製造することができる。
上記の、繰り返し単位(1)を主成分とし、上記末端基(3)を有し、さらに上記繰り返し単位(4)を分岐単位として有する本発明の重合体Hは、上記の二価アルコール(I)、一価アルコール(III)及び三価フェノール(IV)とホスゲン等の炭酸エステル形成性化合物とを適当な酸結合剤の存在下で重縮合するか、あるいは二価アルコール(I)、一価アルコール(III)及び三価フェノール(IV)とビスアリールカーボネートとのエステル交換反応などの方法により製造することができる。
上記の、繰り返し単位(2)を主成分とし、上記末端基(3)を有し、さらに上記繰り返し単位(4)を分岐単位として有する本発明の重合体Iは、上記のジヒドロキシアリール化合物(II)、一価アルコール(III)及び三価フェノール(IV)とホスゲン等の炭酸エステル形成性化合物とを適当な酸結合剤の存在下で重縮合するか、あるいはジヒドロキシアリール化合物(II)、一価アルコール(III)及び三価フェノール(IV)とビスアリールカーボネートとのエステル交換反応などの方法により製造することができる。
上記の、繰り返し単位(1)及び繰り返し単位(2)を主成分とし、上記末端基(3)を有し、さらに上記繰り返し単位(4)を分岐単位として有する本発明の重合体Jは、上記の二価アルコール(I)、ジヒドロキシアリール化合物(II)、一価アルコール(III)及び三価フェノール(IV)とホスゲン等の炭酸エステル形成性化合物とを適当な酸結合剤の存在下で重縮合するか、あるいは二価アルコール(I)、ジヒドロキシアリール化合物(II)、一価アルコール(III)及び三価フェノール(IV)とビスアリールカーボネートとのエステル交換反応などの方法により製造することができる。
なお、本発明の重合体を合成するに当たっては、本発明の目的達成に支障のない範囲で、分岐剤として上記の三価フェノール(IV)以外の分岐剤や、末端停止剤として上記一価アルコール(III)以外の末端停止剤を用いることも可能である。
上記三価フェノール(IV)以外の分岐剤としては、三価以上のフェノール又はカルボン酸を用いることができる。
そのような分岐剤の具体例としては、フロログリシン、ピロガロール、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−2−ヘプテン、2,4−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、2,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−3−ヘプテン、1,3,5−トリス(2−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,3,5−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、トリス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、2,2−ビス(4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキシル)プロパン、2,4−ビス{2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル}フェノール、2,6−ビス(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェノール、2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)プロパン、テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、テトラキス(4−(4−ヒドロキシフェニルイソプロピル)フェノキシ)メタン、1,4−ビス(4′、4″−ジヒドロキシトリフェニルメチル)ベンゼン、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、トリメシン酸、シアヌル酸、3,3−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール、3,3−ビス(4−ヒドロキシアリール)オキシインドール、5−クロロイサチン、5,7−ジクロロイサチン、5−ブロモイサチン等が挙げられる。
この中で好ましく用いられるのは、フロログリシン、1,3,5−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン等である。
上記一価アルコール(III)以外の末端停止剤としては、一価のカルボン酸及びその誘導体、一価のフェノールを用いることができる。
具体的な例としては、フェノール、α−ナフトール、β−ナフトール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、p−エチルフェノール,p−プロピルフェノール、p−ブチルフェノール、p−ぺンチルフェノール、p−ヘキシルフェノール、p−ヘプチルフェノール、p−オクチルフェノール、p−ノニルフェノール、p−デシルフェノール、p−ウンデシルフェノール、p−ドデシルフェノール、p−イソプロピルフェノール、p−tert−ブチルフェノール、2,6−ジメチル−p−tert−ブチルフェノール、2−tert−ペンチル−4−メチルフェノール、3−メチル−6−tert−ブチルフェノール、2−メチル−4,6−ジ−tert−ブチルフェノール、2,4−ジ−tert−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、4−tert−ペンチルフェノール、2,4,6−トリ−tert−ブチルフェノール、p−フェニルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−フェニルフェノール、2,6−ジ−sec−ブチル−4−メチルフェノール、o−アニソール、m−アニソール、p−アニソール、o−クロロフェノール、m−クロロフェノール、p−クロロフェノール、o−ブロモフェノール、m−ブロモフェノール、p−ブロモフェノール、p−エトキシフェノール、o−アミノフェノール、m−アミノフェノール、p−アミノフェノール、p−シアノフェノール、p−ニトロフェノール、3−メチル−6−イソプロピルフェノール、2−メチル−5−イソプロピルフェノール、パーフルオロブタン酸、パーフルオロぺンタン酸、パーフルオロヘキサン酸、パーフルオロヘプタン酸、パーフルオロオクタン酸、パーフルオロノナン酸、パーフルオロデカン酸、パーフルオロウンデカン酸、パーフルオロドデカン酸、パーフルオロトリデカン酸、パーフルオロテトラデカン酸、パーフルオロぺンタデカン酸、パーフルオロヘキサデカン酸、パーフルオロオクタデカン酸、2H,2H−パーフルオぺンタン酸、2H,2H−パーフルオロヘキサン酸、2H,2H−パーフルオロヘプタン酸、2H,2H−パーフルオロオクタン酸、2H,2H−パーフルオロノナン酸、2H,2H−パーフルオロデカン酸、2H,2H−パーフルオロウンデカン酸、2H,2H−パーフルオロドデカン酸、2H,2H−パーフルオロトリデカン酸、2H,2H,3H,3H−パーフルオロヘキサン酸、2H,2H,3H,3H−パーフルオロヘプタン酸、2H,2H,3H,3H−パーフルオロオクタン酸、2H,2H,3H,3H−パーフルオロノナン酸、2H,2H,3H,3H−パーフルオロデカン酸、2H,2H,5H−パーフルオロペンタン酸、2H,2H,6H−パーフルオロヘキサン酸、2H,2H,7H−パーフルオロヘプタン酸、2H,2H,8H−パーフルオロオクタン酸、2H,2H,9H−パーフルオロノナン酸、2H,2H,10H−パーフルオロデカン酸、2H,2H,11H−パーフルオロウンデカン酸、2H,2H,12H−パーフルオロドデカン酸、2H,2H,13H−パーフルオロウンデカン酸、又はこれらの酸ハロゲン化物、p−(パーフルオロペンチル)フェノール、p−(パーフルオロヘキシル)フェノール、p−(パーフルオロヘプチル)フェノール、p−(パーフルオロオクチル)フェノール、p−(パーフルオロノニル)フェノール、p−(パーフルオロデシル)フェノール、p−(パーフルオロウンデシル)フェノール、p−(パーフルオロドデシル)フェノール、p−(パーフルオロトリデシル)フェノール、p−(パーフルオロテトラデシル)フェノール、p−(パーフルオロペンタデシル)フェノール、p−(パーフルオロブチルオキシ)フェノール、p−(パーフルオロペンチルオキシ)フェノール、p−(パーフルオロヘキシルオキシ)フェノール、p−(パーフルオロヘプチルオキシ)フェノール、p−(パーフルオロオクチルオキシ)フェノール、p−(パーフルオロノニルオキシ)フェノール、p−(パーフルオロデシルオキシ)フェノール、p−(パーフルオロウンデシルオキシ)フェノール、p−(パーフルオロドデシルオキシ)フェノール、p−(パーフルオロトリデシルオキシ)フェノール、p−(パーフルオロテトラデシルオキシ)フェノール、p−(パーフルオロペンタデシルオキシ)フェノール、4−パーフルオロオクチル−2,3,5,6−テトラフルオロフェノール、4−パーフルオロノニル−2,3,5,6−テトラフルオロフェノール、4−パーフルオロデシル−2,3,5,6−テトラフルオロフェノール、4−パーフルオロウンデシル−2,3,5,6−テトラフルオロフェノール、4−パーフルオロドデシル−2,3,5,6−テトラフルオロフェノール、4−パーフルオロトリデシル−2,3,5,6−テトラフルオロフェノール、4−パーフルオロテトラデシル−2,3,5,6−テトラフルオロフェノール、4−パーフルオロペンタデシル−2,3,5,6−テトラフルオロフェノール、p−tert−パーフルオロブチルフェノール、3−メチル−4−パーフルオロノニルフェノール、p−(2−(1H,1H−パーフルオロオクチルオキシ)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピル)フェノール、p−(2−(1H,1H−パーフルオロノニルオキシ)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピル)フェノール、p−(2−(1H,1H−パーフルオロデシルオキシ)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピル)フェノール、p−(2−(1H,1H−パーフルオロウンデシルオキシ)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピル)フェノール、p−(2−(1H,1H−パーフルオロドデシルオキシ)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピル)フェノール、3,5−ビス(パーフルオロヘキシルオキシカルボニル)フェノール、p−(1H,1H−パーフルオロペンチルオキシ)フェノール、p−(1H,1H−パーフルオロヘキシルオキシ)フェノール、p−(1H,1H−パーフルオロヘプチルオキシ)フェノール、p−(1H,1H−パーフルオロオクチルオキシ)フェノール、p−(1H,1H−パーフルオロノニルオキシ)フェノール、p−(1H,1H−パーフルオロデシルオキシ)フェノール、p−(1H,1H−パーフルオロウンデシルオキシ)フェノール、p−(1H,1H−パーフルオロドデシルオキシ)フェノール、p−(1H,1H−パーフルオロトリデシルオキシ)フェノール、p−ヒドロキシ安息香酸パーフルオロペンチル、p−ヒドロキシ安息香酸パーフルオロヘキシル、p−ヒドロキシ安息香酸パーフルオロヘプチル、p−ヒドロキシ安息香酸パーフルオロオクチル、p−ヒドロキシ安息香酸パーフルオロノニル、p−ヒドロキシ安息香酸パーフルオロデシル、p−ヒドロキシ安息香酸パーフルオロウンデシル、p−ヒドロキシ安息香酸パーフルオロドデシル、(p−ヒドロキシベンジル)パーフルオロヘキサン、(p−ヒドロキシベンジル)パーフルオロヘプタン、(p−ヒドロキシベンジル)パーフルオロオクタン、(p−ヒドロキシベンジル)パーフルオロノナン、(p−ヒドロキシベンジル)パーフルオロデカン、(p−ヒドロキシベンジル)パーフルオロウンデカン、(p−ヒドロキシベンジル)パーフルオロドデカン等が挙げられる。
この中で好ましく用いられるのは、p−(tert−ブチル)フェノール、p−フェニルフェノール、p−(パーフロオロノニルフェニル)フェノール、p−(パーフルオロキシルフェニル)フェノール、p−tert−パーフルオロブチルフェノール、1−(p−ヒドロキシベンジル)パーフルオロデカン、p−(2−(1H,1H−パーフルオロトリデシルオキシ)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル)フェノール、3,5−ビス(パーフルオロヘキシルオキシカルボニル)フェノール、p−ヒドロキシ安息香酸パーフルオロドデシル、p−(1H,1H−パーフルオロオクチルオキシ)フェノール、2H,2H,9H−パーフルオロノナン酸等が挙げられる。
末端停止剤の総量の好ましい範囲は共重合組成比として0.01〜30mol%、より好ましくは1〜10mol%である。30mol%を超えると表面硬度不足のため摩耗しやすくなり耐刷寿命が短くなり、0.01mol%未満では溶液粘度が上昇し、液塗工法による感光体の製造が困難になることがある。
分岐剤の総量の好ましい範囲は共重合組成比として0.01〜30mol%、より好ましくは1〜10mol%である。0.01mol%未満では表面硬度不足のため摩耗しやすくなり耐刷寿命が短くなり30mol%を超えると溶液粘度が上昇し、液塗工法による感光体の製造が困難になることがある。
末端停止剤及び分岐剤は、上記の各種原料モノマーに共存させて使用するが、その方法としては、二価アルコール(I)及び/又はジヒドロキシアリール化合物(II)と最初から共存させて反応を行い高分子量化する方法、二価アルコール(I)及び/又はジヒドロキシアリール化合物(II)からなるオリゴマーを作った後、高分子量化する際に両方とも共存させ高分子量化する方法、二価アルコール(I)及び/又はジヒドロキシアリール化合物(II)からなるオリゴマーを作った後、先にオリゴマーに末端停止剤を共存させてオリゴマーと反応させ、次に分岐剤を共存させ高分子量化する方法、二価アルコール(I)及び/又はジヒドロキシアリール化合物(II)からなるオリゴマーを作った後、先にオリゴマーに分岐剤を共存させてオリゴマーと反応させ、次に末端停止剤を共存させ高分子量化する方法等、各種の方法を採用することができる。
炭酸エステル形成性化合物として前記ホスゲンをはじめとする各種のジハロゲン化カルボニル、クロロホルメート等のハロホルメート類、炭酸エステル化合物などを用い、酸結合剤の存在下に重縮合を行う反応は、通常、溶媒中で行われる。ホスゲン等のガス状の炭酸エステル形成性化合物を使用する場合、これを反応系に吹き込む方法が好適に採用できる。
炭酸エステル形成性化合物の使用割合は、反応の化学量論比(当量)を考慮して適宜調整すればよい。
前記酸結合剤としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、ピリジン等の有機塩基或いはこれらの混合物などが用いられる。
酸結合剤の使用割合も、反応の化学量論比(当量)を考慮して適宜定めればよい。具体的には、使用する二価アルコール(I)とジヒドロキシアリール化合物(II)の合計モル数(通常1モルは2当量に相当)に対して2当量若しくはこれより過剰量、好ましくは2〜10当量、上記三価フェノール(IV)1モルに対しては3当量若しくはこれより過剰量、好ましくは3〜10当量の酸結合剤を用いることが好ましい。
前記溶媒としては、公知のポリカーボネートの製造に使用されるものなど各種の溶媒を1種単独で或いは混合溶媒として使用すればよい。代表的な例としては、例えば、トルエン、キシレン等の炭化水素溶媒、塩化メチレン、クロロホルム、クロロベンゼンをはじめとするハロゲン化炭化水素溶媒などが挙げられる。互いに混ざり合わない2種の溶媒を用いて界面重縮合反応を行ってもよい。
また、重縮合反応を促進するために、トリエチルアミン等の第三級アミン又は第四級アンモニウム塩などの触媒を添加して反応を行うことが望ましい。また、所望に応じ、亜硫酸ナトリウム、ハイドロサルファイドなどの酸化防止剤を少量添加してもよい。反応は、通常、0〜150℃、好ましくは5〜40℃の範囲の温度で行われる。反応圧力は、減圧、常圧、加圧のいずれでも可能であるが、通常は、常圧若しくは反応系の自圧程度で好適に行い得る。反応時間は、反応温度等によって左右されるが、通常0.5分間〜10時間、好ましくは1分間〜2時間程度である。
また、まず二価アルコール(I)及び/又はジヒドロキシアリール化合物(II)並びに必要に応じて上記分岐剤からなる反応原料の一部と炭酸エステル形成性物質とを反応させてオリゴマーを生成せしめ、次いで残りの反応原料を添加して重縮合を完結させる2段階法を用いることもできる。このような2段階法によれば、反応の制御が容易であり、精度の高い分子量コントロールを行うことができる。
後者の二価アルコール(I)及び/又はジヒドロキシアリール化合物(II)、さらに場合によって用いられる上記分岐剤や末端停止剤とビスアリールカーボネートとのエステル交換法に用いられるビスアリールカーボネートとしては、例えば、ジ−p−トリルカーボネート、フェニル−p−トリルカーボネート、ジ−p−クロロフェニルカーボネート、ジナフチルカーボネート等が挙げられる。
このエステル交換法の反応形式としては、溶融重縮合法、固相重縮合法などが好適である。溶融重縮合法を行う場合は、二価アルコール(I)及び/又はジヒドロキシアリール化合物(II)、さらに場合によって用いられる上記分岐剤や末端停止剤とビスアリールカーボネートとを混合し、減圧下で高温において溶融状態で反応させる。反応は、通常150〜350℃、好ましくは200〜300℃の範囲の温度において行われる。固相重縮合法を行う場合は、二価アルコール(I)及び/又はジヒドロキシアリール化合物(II)、さらに場合によって用いられる上記分岐剤や末端停止剤とビスアリールカボネートとを混合し、固相状態のまま、生成ポリカーボネートの融点以下の温度に加熱して重縮合を行う。いずれの場合においても、反応の最終段階で減圧度を好ましくは1mmHg以下にして、エステル交換反応により生成した上記ビスアリールーカーボネートから由来するフェノール類を系外へ留去させる。反応時間は反応温度や減圧度などによって左右されるが、通常1〜4時間程度である。反応は窒素やアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましく、また、所望に応じて前記の分子量調節剤や酸化防止剤などを添加して反応を行ってもよい。
得られる重合体の還元粘度を前記の範囲にするには、例えば、前記反応条件の選択、前記分岐剤や末端停止剤の使用量の調節など、各種の方法によってなすことができる。また、場合により、得られた重合体に適宜物理的処理(混合、分画など)及び/又は化学的処理(ポリマー反応、架橋処理、部分分解処理など)を施して、所定の還元粘度の重合体として取得することもできる。
[3]樹脂塗工液
さらに、本発明は、上記の本発明の重合体、電荷輸送物質及び溶媒を含有することを特徴とする樹脂塗工液を提供するものである。
本発明の上記重合体は各種電荷輸送物質との相溶性がよい上に、各種溶媒に溶解しても白化又はゲル化を起こすことがない。従って、上記重合体、電荷輸送物質及び溶媒を含有する本発明の樹脂塗工液は、長期に亘って重合体成分の白化又はゲル化を起こすことなく安定に保存することが可能である。またこの樹脂塗工液を用いて電子写真感光体の感光層を形成した場合、感光層が結晶化を起こすこともなく、画質状のディフェクトを生じない優れた電子写真感光体を作製することができる。
本発明の樹脂塗工液中の上記重合体と溶媒との割合としては、重合体及び溶媒の合計量に対する重合体の割合が、通常、1〜30重量%、好ましくは、5〜20重量%とすることが望ましい。また樹脂塗工液中の重合体と電荷輸送物質との割合は、通常、重量比で20:80〜80:20、好ましくは30:70〜70:30とすることが望ましい。
本発明の樹脂塗工液中、本発明の重合体は1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、本発明の目的達成に支障のない範囲で、電子写真感光体中のバインダー樹脂として公知の樹脂を併用することも可能である。そのような樹脂については、後述の本発明の電子写真感光体に関する説明において詳述する。
上記溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール、酢酸エチル、エチルセロソルブ等のエステル、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、テトラクロロエタン等のハロゲン化炭化水素、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジエチルホルムアミド等を好適に用いることができる。
これらの溶媒は、1種単独で使用してもよく、或いは、2種以上を混合溶媒として用いてもよい。
本発明の樹脂塗工液中に用いられる電荷輸送物質については、後述の本発明の電子写真感光体に関する説明において詳述する。なお、樹脂塗工液は、電荷輸送物質を1種のみ含有していてもよいし、2種以上含有していてもよい。
更に、本発明の樹脂塗工液には、それを用いて形成する感光層の性能を向上させるために、必要に応じ、各種の添加剤を添加することができる。そのような添加剤の詳細については、後述の本発明の電子写真感光体に関する説明において詳述する。
本発明の樹脂塗工液は、通常、感光層が少なくとも電荷発生層と電荷輸送層とを含む積層型電子写真感光体の電荷輸送層の形成に好適に用いられる。また、上記樹脂塗工液にさらに電荷発生物質を含有させることにより、単層型の電子写真感光体の感光層の形成に使用することも可能である。本発明の樹脂塗工液中に使用可能な電荷発生物質についても、後述の本発明の電子写真感光体に関する説明において詳述する。
[4]電子写真感光体
本発明は、さらに、導電性基体上に電荷発生物質、電荷輸送物質及びバインダー樹脂を含有する感光層を有する電子写真感光体において、該感光層がバインダー樹脂として上記本発明の重合体を用いることを特徴とする電子写真感光体を提供するものである。
本発明の電子写真感光体は、それぞれ、感光層中にバインダー樹脂としての上記重合体の少なくとも1種と電荷発生物質と電荷輸送物質とを含有するものである。
本発明の電子写真感光体はこのような感光層が導電性基体上に形成されたものである限り、その構造に特に制限はなく、単層型、積層型等の公知の種々の形式の電子写真感光体はもとより、どのようなものとしてもよいが、感光層が少なくとも1層の電荷発生層と少なくとも1層の電荷輸送層を有する積層型電子写真感光体中の電荷輸送層のバインダー樹脂として用いることが好ましい。
本発明の電子写真感光体において、上記の重合体はバインダー樹脂として1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、所望に応じて本発明の目的達成を阻害しない範囲で、他のポリカーボネート等の樹脂成分を含有させてもよい。
本発明の電子写真感光体に用いられる導電性基体の材料としては、公知のものなど各種のものを使用することができ、具体的には、アルミニウム、ニッケル、クロム、パラジウム、チタン、金、銀、銅、亜鉛、ステンレス、モリブデン、インジウム、白金、真鍮、酸化鉛、酸化錫、酸化インジウム、ITO若しくはグラファイトの板、ドラム及びシート、並びに蒸着、スパッタリング、塗布等によりコーティングするなどして導電処理したガラス、布、紙若しくはプラスチックのフィルム、シート及びシームレスベルト、アルミニウム等の金属箔を積層したプラスチックフィルム、シート及びシームレスベルト、並びに金属板のフィルム状シート及びシームレスベルト、並びに電極酸化などにより金属酸化処理した金属ドラムなどを使用することができる。
積層型電子写真感光体の電荷発生層は少なくとも電荷発生物質を含むものであり、この電荷発生層はその下地となる基板上に真空蒸着、スパッタ法、CVD法等により電荷発生物質の層を形成せしめるか、又はその下地となる層上に電荷発生物質をバインダー樹脂を用いて結着してなる層を形成せしめることによって得ることができる。バインダー樹脂を用いる電荷発生層の形成方法としては公知の方法等、各種の方法を使用することができるが、通常、例えば、電荷発生物質をバインダー樹脂と共に適当な溶媒により分散若しくは溶解した塗工液を、所定の下地となる層上に塗布し、乾燥せしめる方法が好適に用いられる。
前記電荷発生物質としては、公知のものなど各種のものを使用することができ、具体的には、非晶質セレン、三方晶セレン等のセレン単体、テルル単体、セレン−テルル合金、セレン−ヒ素合金等のセレンの合金、As2Se3等のセレン化合物若しくはセレン含有組成物、酸化亜鉛、硫化カドミウム、硫化アンチモン、硫化亜鉛、CdS−Se等の合金、第12族及び第16族元素からなる無機材料、酸化チタン等の酸化物系半導体、アモルファスシリコンなどのシリコン系材料等の各種の無機材料、τ型無金属フタロシアニン、χ型無金属フタロシアニン等の無金属フタロシアニン顔料、α型銅フタロシアニン、β型銅フタロシアニン、γ型銅フタロシアニン、ε型銅フタロシアニン、X型銅フタロシアニン、A型チタニルフタロシアニン、B型チタニルフタロシアニン、C型チタニルフタロシアニン、D型チタニルフタロシアニン、E型チタニルフタロシアニン、F型チタニルフタロシアニン、H型チタニルフタロシアニン、G型チタニルフタロシアニン、K型チタニルフタロシアニン、L型チタニルフタロシアニン、M型チタニルフタロシアニン、N型チタニルフタロシアニン、X線回折図におけるブラック角2θが27.3±0.2度に強い回折ピークを示すチタニルフタロシアニンなどの金属フタロシアニン顔料、シアニン染料、アントラセン顔料、ビスアゾ顔料、ピレン顔料、多環キノン顔料、キナクリドン顔料、インジゴ顔料、ぺリレン顔料、ピリリウム染料、チアピリリウム染料、ポリビニルカルバゾール、スクェアリウム顔料、アントアントロン顔料、ベンズイミダゾール顔料、アゾ顔料、チオインジゴ顔料、ビスベンゾイミダゾール顔料、キノリン顔料、レーキ顔料、オキサジン顔料、ジオキサジン顔料、トリフェニルメタン顔料、アズレニウム染料、スクウェアリウム染料、トリアリールメタン染料、キサンチン染料、チアジン染料などが挙げられる。
例えば、下記一般式で表されるような化合物が好適に用いられる。
Figure 0003777189
[式中、Z1、Z2、Z3及びZ4は各々独立にピロール環上の2個の炭素原子と共に、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素環若しくは複素環を形成することができる原子団を表し、Mは2個の水素原子又は配位子を有していてもよい金属原子若しくは金属化合物を表す。]
Figure 0003777189
[式中、Ar6は芳香族系炭化水素環又は複素環を含んでいてもよい共役系を有するt価の残基を表し、tは1以上の正数であり、Cpは芳香族系水酸基を有するカップラー残基を表し、tが2以上の場合は、各々のCpは同一であっても異なっていてもよい。]
Figure 0003777189
[式中、X2、X3、X4及びX5は、各々独立に、酸素原子、硫黄原子、セレン原子を表し、R16及びR17は炭素数1〜12のアルキル基若しくはアリール基を表し、X2若しくはX3とR16及びX4若しくはX5とR17とで置換基を有していてもよい複素環を形成していてもよい。]
フルオレン系ジスアゾ顔料としては、以下のような例がある。
Figure 0003777189
Figure 0003777189
Figure 0003777189
ペリレン系顔料としては、以下のような例がある。
Figure 0003777189
Figure 0003777189
多環キノン顔料としては、以下のような例がある。
Figure 0003777189
アントアントロン顔料としては、以下のような例がある。
Figure 0003777189
ジベンズピレンキノン顔料としては、以下のような例がある。
Figure 0003777189
ピラントロン顔料としては、以下のような例がある。
Figure 0003777189
これらの顔料を単独または2種以上を混合して用いることもできる。
電荷発生層の厚さは、0.01〜2.0μmが好ましく、0.1〜0.8μmがより好ましい。0.01μm未満であると、電荷発生層を均一に形成することが困難であり、2.0μmを超えると、電子写真特性が低下する傾向がある。
前記電荷発生層に用いられるバインダー樹脂としては、特に制限はなく、公知のものなど各種のものを使用できる。具体的には、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアセタール、アルキッド樹脂、アクリル樹脂、ポリアクリロニトリル、ボリカーボネート、ポリウレタン、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリアミド、ポリケトン、ポリアクリルアミド、ブチラール樹脂、ポリエステル、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体、メタクリル樹脂、ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、スチレン−アルキッド樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルブチラール、ポリビニルフォルマール、ポリスルホン、カゼイン、ゼラチン、ポリビニルアルコール、エチルセルロース、ニトロセルロース、カルボキシ−メチルセルロース、塩化ビニリデン系ポリマーラテックス、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ビニルトルエン−スチレン共重合体、大豆油変性アルキッド樹脂、ニトロ化ポリスチレン、ポリメチルスチレン、ポリイソプレン、ポリチオカーボネート、ポリアリレート、ポリハロアリレート、ポリアリルエーテル、ポリビニルアクリレート、メラミン樹脂、ポリエーテル樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、ポリエステルアクリレート等の熱硬化性樹脂を使用することができる。
上記電荷発生層におけるバインダー樹脂として上記の本発明の重合体を使用することもできる。
次に、電荷輸送層は、下地となる層(例えば、電荷発生層)上に、電荷輸送物質をバインダー樹脂で結着してなる層を形成することによって得ることができる。
この電荷輸送層の形成方法としては、公知の方法等の各種の方式を使用することができる。通常、上記電荷輸送物質を本発明の重合体と共に適当な溶媒に分散若しくは溶解した塗工液を、例えば、上記の本発明の樹脂塗工液を所定の下地となる層上に塗布し、乾燥する方式などが使用される。電荷輸送層中の電荷輸送物質と本発明の重合体との配合割合は、好ましくは重量で20:80〜80:20、さらに好ましくは30:70〜70:30である。
この電荷輸送層において、本発明の重合体は1種単独で用いることもできるし、また、2種以上を混合して用いることもできる。また、本発明の目的達成を阻害しない範囲で、前記電荷発生層に用いられるバインダー樹脂として挙げたような他の樹脂を本発明の重合体と併用することもできる。
電荷輸送物質としては、公知のものなど各種のものを使用することができる。例えば、カルバゾール化合物、インドール化合物、イミダゾール化合物、オキサゾール化合物、ピラゾール化合物、オキサジアゾール化合物、ピラゾリン化合物、チアジアゾール化合物、アニリン化合物、ヒドラゾン化合物、芳香族アミン化合物、脂肪族アミン化合物、スチルべン化合物、フルオレノン化合物、キノン化合物、キノジメタン化合物、チアゾール化合物、トリアゾール化合物、イミダゾロン化合物、イミダゾリジン化合物、ビスイミダゾリジン化合物、オキサゾロン化合物、ベンゾチアゾール化合物、ベンズイミダゾール化合物、キナゾリン化合物、ベンゾフラン化合物、アクリジン化合物、フェナジン化合物、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルピレン、ポリビニルアントラセン、ポリビニルアクリジン、ポリ−9−ビニルフェニルアントラセン、ピレン−ホルムアルデヒド樹脂、エチルカルバゾール樹脂、あるいはこれらを主鎖、側鎖に有する重合体が用いられ、好ましくは下記一般式で表されるような化合物が用いられる。
Figure 0003777189
[式中、Ar1、Ar2及びAr3は各々独立に、炭素数1〜10の置換若しくは無置換のアルキル基、炭素数7〜13の置換若しくは無置換のアラルキル基、炭素数6〜12の置換若しくは無置換のアリール基、多環式炭化水素基、置換若しくは無置換の縮合多環式炭化水素基、複素環式基、多環系複素環式基又は縮合多環系複素環式基を表し、Ar1とAr2、Ar2とAr3及びAr3とAr1で環を形成していてもよい。]
Figure 0003777189
[式中、R1、R2、R3及びR4は各々独立に、シアノ基、ハロゲン原子、カルボキシル基、アシル基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、アラルキルアミノ基、炭素数1〜10の置換若しくは無置換のアルキル基、炭素数7〜13の置換若しくは無置換のアラルキル基、炭素数6〜12の置換若しくは無置換のアリール基、多環式炭化水素基、置換若しくは無置換の縮合多環式炭化水素基、複素環式基、多環系複素環式基又は縮合多環系複素環式基を表し、a、b、c及びdは各々独立に、0〜5の整数である。]
Figure 0003777189
[式中、Ar1及びAr2は各々独立に、水素原子、炭素数1〜10の置換若しくは無置換のアルキル基、炭素数7〜13の置換若しくは無置換のアラルキル基、炭素数6〜12の置換若しくは無置換のアリール基、多環式炭化水素基、置換若しくは無置換の縮合多環式炭化水素基、複素環式基、多環系複素環式基又は縮合多環系複素環式基を表し、Ar1とAr2は環を形成してもよい。R1はシアノ基、ハロゲン原子、カルボキシル基、アシル基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、アラルキルアミノ基、炭素数1〜10の置換若しくは無置換のアルキル基、炭素数7〜13の置換若しくは無置換のアラルキル基、炭素数6〜12の置換若しくは無置換のアリール基、多環式炭化水素基、置換若しくは無置換の縮合多環式炭化水素基、複素環式基、多環系複素環式基又は縮合多環系複素環式基を表し、R5はエチレン基又はエテニレン基を表し、eは0〜4の整数である。]
Figure 0003777189
[式中、Ar1及びAr2は各々独立に、水素原子、炭素数1〜10の置換若しくは無置換のアルキル基、炭素数7〜13の置換若しくは無置換のアラルキル基、炭素数6〜12の置換若しくは無置換のアリール基、多環式炭化水素基、置換若しくは無置換の縮合多環式炭化水素基、複素環式基、多環系複素環式基又は縮合多環系複素環式基を表し、Ar1とAr2は環を形成してもよい。R1はシアノ基、ハロゲン原子、カルボキシル基、アシル基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、アラルキルアミノ基、炭素数1〜10の置換若しくは無置換のアルキル基、炭素数7〜13の置換若しくは無置換のアラルキル基、炭素数6〜12の置換若しくは無置換のアリール基、多環式炭化水素基、置換若しくは無置換の縮合多環式炭化水素基、複素環式基、多環系複素環式基又は縮合多環系複素環式基を表し、R6及びR7は各々独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又はハロゲン原子を表し、eは0〜4の整数である。]
Figure 0003777189
[式中、Ar1、Ar2、Ar3、Ar4及びAr5は各々独立に、水素原子、炭素数1〜10の置換若しくは無置換のアルキル基、炭素数7〜13の置換若しくは無置換のアラルキル基、炭素数6〜12の置換若しくは無置換のアリール基、多環式炭化水素基、置換若しくは無置換の縮合多環式炭化水素基、複素環式基、多環系複素環式基又は縮合多環系複素環式基を表し、Ar6とAr7は各々独立に、炭素数1〜6の置換若しくは無置換のアルキレン基或は炭素数6〜12の置換若しくは無置換のアリール化合物、多環式炭化水素、置換若しくは無置換の縮合多環式炭化水素、複素環化合物、多環系複素環化合物又は縮合多環系複素環化合物の2価残基を表し、Ar1とAr2及びAr3とAr4は環を形成してもよい。]
Figure 0003777189
[式中、Ar1、Ar2、Ar3及びAr4は各々独立に、水素原子、炭素数1〜10の置換若しくは無置換のアルキル基、炭素数7〜13の置換若しくは無置換のアラルキル基、炭素数6〜12の置換若しくは無置換のアリール基、多環式炭化水素基、置換若しくは無置換の縮合多環式炭化水素基、複素環式基、多環系複素環式基又は縮合多環系複素環式基を表し、Ar1とAr2及びAr3とAr4は環を形成してもよい。R8及びR9は各々独立に、シアノ基、ハロゲン原子、カルボキシル基、アシル基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、アラルキルアミノ基、炭素数1〜10の置換若しくは無置換のアルキル基、炭素数7〜13の置換若しくは無置換のアラルキル基、炭素数6〜12の置換若しくは無置換のアリール基、多環式炭化水素基、置換若しくは無置換の縮合多環式炭化水素基、複素環式基、多環系複素環式基又は縮合多環系複素環式基を表し、e及びfは各々独立に0〜4の整数である。]
Figure 0003777189
[式中、Ar1、Ar2、Ar3及びAr4は各々独立に、水素原子、炭素数1〜10の置換若しくは無置換のアルキル基、炭素数7〜13の置換若しくは無置換のアラルキル基、炭素数6〜12の置換若しくは無置換のアリール基、多環式炭化水素基、置換若しくは無置換の縮合多環式炭化水素基、複素環式基、多環系複素環式基又は縮合多環系複素環式基を表し、Ar1とAr2及びAr3とAr4は環を形成してもよい。R1、R2及びR3は各々独立に、シアノ基、ハロゲン原子、カルボキシル基、アシル基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、アラルキルアミノ基、炭素数1〜10の置換若しくは無置換のアルキル基、炭素数7〜13の置換若しくは無置換のアラルキル基、炭素数6〜12の置換若しくは無置換のアリール基、多環式炭化水素基、置換若しくは無置換の縮合多環式炭化水素基、複素環式基、多環系複素環式基又は縮合多環系複素環式基を表し、e、f及びgは各々独立に0〜4の整数である。X1は−O−、−S−、−Se−、−Te−、−CR1011−、−SiR1011−、−NR10−又は−PR10−(式中、R10及びR11は各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、アラルキルアミノ基、炭素数1〜10の置換若しくは無置換のアルキル基、炭素数7〜13の置換若しくは無置換のアラルキル基、炭素数6〜12の置換若しくは無置換のアリール基、多環式炭化水素基、置換若しくは無置換の縮合多環式炭化水素基、複素環式基、多環系複素環式基又は縮合多環系複素環式基を表す。)を表す。]
Figure 0003777189
[式中、Ar1及びAr2は各々独立に、水素原子、炭素数1〜10の置換若しくは無置換のアルキル基、炭素数7〜13の置換若しくは無置換のアラルキル基、炭素数6〜12の置換若しくは無置換のアリール基、多環式炭化水素基、置換若しくは無置換の縮合多環式炭化水素基、複素環式基、多環系複素環式基又は縮合多環系複素環式基を表し、Ar1とAr2は環を形成してもよい。R1はシアノ基、ハロゲン原子、カルボキシル基、アシル基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、アラルキルアミノ基、炭素数1〜10の置換若しくは無置換のアルキル基、炭素数7〜13の置換若しくは無置換のアラルキル基、炭素数6〜12の置換若しくは無置換のアリール基、多環式炭化水素基、置換若しくは無置換の縮合多環式炭化水素基、複素環式基、多環系複素環式基又は縮合多環系複素環式基を表し、aは0〜5の整数である。]
Figure 0003777189
[式中、Ar1、Ar2、Ar3、Ar4及びAr5は各々独立に、水素原子、炭素数1〜10の置換若しくは無置換のアルキル基、炭素数7〜13の置換若しくは無置換のアラルキル基、炭素数6〜12の置換若しくは無置換のアリール基、多環式炭化水素基、置換若しくは無置換の縮合多環式炭化水素基、複素環式基、多環系複素環式基又は縮合多環系複素環式基を表し、R1及びR2は各々独立に、シアノ基、ハロゲン原子、カルボキシル基、アシル基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、アラルキルアミノ基、炭素数1〜10の置換若しくは無置換のアルキル基、炭素数7〜13の置換若しくは無置換のアラルキル基、炭素数6〜12の置換若しくは無置換のアリール基、多環式炭化水素基、置換若しくは無置換の縮合多環式炭化水素基、複素環式基、多環系複素環式基又は縮合多環系複素環式基を表し、Ar1とAr2及びAr3とAr4は環を形成してもよい。f及びeは各々独立に0〜4の整数である。]
Figure 0003777189
[式中、Ar1は水素原子、炭素数1〜10の置換若しくは無置換のアルキル基、炭素数7〜13の置換若しくは無置換のアラルキル基、炭素数6〜12の置換若しくは無置換のアリール基、多環式炭化水素基、置換若しくは無置換の縮合多環式炭化水素基、複素環式基、多環系複素環式基又は縮合多環系複素環式基を表し、R1、R2及びR3は各々独立に、シアノ基、ハロゲン原子、カルボキシル基、アシル基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、アラルキルアミノ基、炭素数1〜10の置換若しくは無置換のアルキル基、炭素数7〜13の置換若しくは無置換のアラルキル基、炭素数6〜12の置換若しくは無置換のアリール基、多環式炭化水素基、置換若しくは無置換の縮合多環式炭化水素基、複素環式基、多環系複素環式基又は縮合多環系複素環式基を表し、nは0又は1、a、b及びcは各々独立に0〜5の整数である。]
Figure 0003777189
[式中、Ar1、Ar2及びAr3は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜10の置換若しくは無置換のアルキル基、炭素数7〜13の置換若しくは無置換のアラルキル基、炭素数6〜12の置換若しくは無置換のアリール基、多環式炭化水素基、置換若しくは無置換の縮合多環式炭化水素基、複素環式基、多環系複素環式基又は縮合多環系複素環式基を表し、R1及びR3は各々独立に、シアノ基、ハロゲン原子、カルボキシル基、アシル基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、アラルキルアミノ基、炭素数1〜10の置換若しくは無置換のアルキル基、炭素数7〜13の置換若しくは無置換のアラルキル基、炭素数6〜12の置換若しくは無置換のアリール基、多環式炭化水素基、置換若しくは無置換の縮合多環式炭化水素基、複素環式基、多環系複素環式基又は縮合多環系複素環式基を表し、R2′は水素原子、シアノ基、ハロゲン原子、カルボキシル基、アシル基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、アラルキルアミノ基、炭素数1〜10の置換若しくは無置換のアルキル基、炭素数7〜13の置換若しくは無置換のアラルキル基、炭素数6〜12の置換若しくは無置換のアリール基、多環式炭化水素基、置換若しくは無置換の縮合多環式炭化水素基、複素環式基、多環系複素環式基又は縮合多環系複素環式基を表し、nは0又は1、eは0〜4の整数、hは0〜3の整数である。]
Figure 0003777189
[式中、Ar1及びAr2は各々独立に、水素原子、水素原子、炭素数1〜10の置換若しくは無置換のアルキル基、炭素数7〜13の置換若しくは無置換のアラルキル基、炭素数6〜12の置換若しくは無置換のアリール基、多環式炭化水素基、置換若しくは無置換の縮合多環式炭化水素基、複素環式基、多環系複素環式基又は縮合多環系複素環式基を表し、Ar1とAr2は環を形成してもよい。]
Figure 0003777189
[式中、Ar1、Ar2及びAr3は各々独立に、水素原子、炭素数1〜10の置換若しくは無置換のアルキル基、炭素数7〜13の置換若しくは無置換のアラルキル基、炭素数6〜12の置換若しくは無置換のアリール基、多環式炭化水素基、置換若しくは無置換の縮合多環式炭化水素基、複素環式基、多環系複素環式基又は縮合多環系複素環式基を表し、Ar1とAr2は環を形成してもよい。]
Figure 0003777189
[式中、R1、R2、R3、R4、R8及びR9は各々独立に、シアノ基、ハロゲン原子、カルボキシル基、アシル基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、アラルキルアミノ基、炭素数1〜10の置換若しくは無置換のアルキル基、炭素数7〜13の置換若しくは無置換のアラルキル基、炭素数6〜12の置換若しくは無置換のアリール基、多環式炭化水素基、置換若しくは無置換の縮合多環式炭化水素基、複素環式基、多環系複素環式基又は縮合多環系複素環式基を表し、a、b、c、d、i及びjは各々独立に0〜5の整数である。]
Figure 0003777189
[式中、Ar1、Ar2、Ar3及びAr4は各々独立に、水素原子、炭素数1〜10の置換若しくは無置換のアルキル基、炭素数7〜13の置換若しくは無置換のアラルキル基、炭素数6〜12の置換若しくは無置換のアリール基、多環式炭化水素基、置換若しくは無置換の縮合多環式炭化水素基、複素環式基、多環系複素環式基又は縮合多環系複素環式基を表し、Ar6は炭素数1〜6の置換若しくは無置換のアルキレン基或は炭素数6〜12の置換若しくは無置換のアリール化合物、多環式炭化水素、置換若しくは無置換の縮合多環式炭化水素、複素環化合物、多環系複素環化合物又は縮合多環系複素環化合物の2価残基を表し、Ar1とAr2及びAr3とAr4は環を形成してもよく、nは0又は1である。]
Figure 0003777189
[式中、R12、R13、R14及びR15は各々独立に、水素原子、炭素数1〜10の置換若しくは無置換のアルキル基、炭素数7〜13の置換若しくは無置換のアラルキル基、炭素数6〜12の置換若しくは無置換のアリール基、多環式炭化水素基、置換若しくは無置換の縮合多環式炭化水素基、複素環式基、多環系複素環式基又は縮合多環系複素環式基を表す。]
具体的には次に示すような化合物が用いられる。
Figure 0003777189
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上記電荷輸送物質は単独で又は2種以上を混合して用いることができる。電荷輸送層の厚さは5〜100μmが好ましく、10〜30μmがより好ましい。5μm未満であると、初期電位が低くなり、100μmを超えると、電子写真特性が低下する傾向がある。
導電性基体と感光層との間に通常使用されるような公知の下引き層を設けることができる。下引き層としては、酸化チタン、酸化アルミニウム、ジルコニア、チタン酸、ジルコン酸、ランタン鉛、チタンブラック、シリカ、チタン酸鉛、チタン酸バリウム、酸化錫、酸化インジウム、酸化珪素等の微粒子、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、カゼイン、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、セルロース、ニトロセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール樹脂等の成分を使用することができる。これらの微粒子や樹脂を単独で又は2種以上混合して使用することができる。特に微粒子を用いると、微粒子に樹脂が吸着され、平滑な皮膜を得ることができるため、微粒子と樹脂を併用することが望ましい。また、下引き層には前記バインダー樹脂を用いることができる。また、上記の本発明の重合体も用いることもできる。
下引き層の厚さは、通常0.01〜10.0μm、好ましくは0.01〜1.0μmである。この厚さが0.01μm未満であると、下引き層を均一に形成することが困難になり、10.0μmを超えると、電子写真特性が低下することがある。
また、導電性基体と感光層との間に通常使用されているような公知のブロッキング層を設けることができる。ブロッキング層には前記バインダー樹脂を用いることができる。ブロッキング層の厚さは、通常0.01〜20.0μm、好ましくは、0.1〜10.0μmである。この厚さが0.01μm未満であると、ブロッキング層を均一に形成することが困難になり、20.0μmを超えると、電子写真特性が低下することがある。
本発明の電子写真感光体には、感光層の上に保護層を積層してもよい。保護層の膜厚は0.01〜20μmが可能であり、より好ましくは0.1〜10μmである。保護層には前記バインダー樹脂を用いることができる。保護層には、前記の電荷発生物質、電荷輸送物質、添加剤、金属及びその酸化物、窒化物、塩、合金、カーボンなどの導電材料を含有してもよい。
更に、本発明の電子写真感光体には、その性能を向上させるために電荷発生層、電荷輸送層に結合剤、可塑剤、硬化触媒、流動付与剤、ピンホール制御剤、電子写真感度を改良するための分光感度増感剤(増感染料)、分光感度増感剤とは別に、繰り返し使用に対しての残留電位の増加、帯電電位の低下、感度の低下を防止する目的の種々の化学物質、酸化防止剤、界面活性剤、カール防止剤、レベリング剤等などの添加剤を添加することができる。
結合剤の具体的な例としては、シリコーン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリケトン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリメタクリレート樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリイソプレン樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ポリクロロプレン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、エチルセルロース樹脂、ニトロセルロース樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ホルマール樹脂、酢酸ビニル樹脂、酢酸ビニル/塩化ビニル共重合体、ポリエステルカーボネート樹脂等が挙げられる。また、熱及び/又は光硬化性樹脂も使用できる。いずれにしても、電気絶縁性で通常の状態で皮膜を形成しうる樹脂であれば、特に制限はない。
結合剤は電荷輸送物質に対して、5〜200重量%添加することが好ましく、10〜100重量%がより好ましい。5重量%未満では感光層の皮膜が不均一となりやすく、画質が劣る傾向がある。20重量%を超えると、感度が低下し、残留電位が高くなる傾向がある。
可塑剤の具体的な例としては、ビフェニル、塩化ビフェニル、o−ターフェニル、ハロゲン化パラフィン、ジメチルナフタリン、ジメチルフタレート、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジエチレングリコールフタレート、トリフェニルフォスフェート、ジイソブチルアジペート、ジメチルセバケート、ジブチルセバケート、ラウリル酸ブチル、メチルフタリールエチルグリコレート、ジメチルグリコールフタレート、メチルナフタレン、ベンゾフェノン、ポリプロピレン、ポリスチレン、各種フルオロ炭化水素等が挙げられる。
硬化触媒の具体的な例としては、メタンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ジノニルナフタレンジスルホン酸等が挙げられる。
流動付与剤としては、モダフロー、アクロナール4F等が挙げられる。
ピンホール制御剤としては、ベンゾイン、ジメチルフタレート等が挙げられる。
可塑剤、硬化触媒、流動付与剤、ピンホール制御剤は、前記電荷輸送物質に対して、5重量%以下で用いることが好ましい。
増感染料の具体的な例としては、メチルバイオレット、クリスタルバイオレット、ナイトブルー、ビクトリアブルー等で代表されるトリフェニルメタン系染料、エリスロシン、ローダミンB、ローダミン3R、アクリジンオレンジ、フラペオシン等に代表されるアクリジン染料、メチレンブルー、メチレングリーン等に代表されるチアジン染料、カプリブルー、メルドラブルー等に代表されるオキサジン染料、その他シアニン染料、メロシアニン染料、スチリル染料、ピリリュウム塩染料、チオピリリュウム塩染料等が挙げられる。
感光層には感度の向上、残留電位〜反復使用時の疲労低減等を目的として、電子受容性物質を加えることができる。
電子受容性物質としては、無水コハク酸、無水マレイン酸、ジブロモ無水マレイン酸、無水フタル酸、テトラクロロ無水フタル酸、テトラブロモ無水フタル酸、3−ニトロ無水フタル酸、4−ニトロ無水フタル酸、無水ピロメリット酸、無水メリット酸、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、o−ジニトロベンゼン、m−ジニトロベンゼン、1,3,5−トリニトロベンゼン、パラニトロベンゾニトリル、ピクリルクロライド、キノンクロルイミド、クロラニル、ブロマニル、ベンゾキノン、2,3−ジクロロベンゾキノン、ジクロロジシアノパラベンゾキノン、ナフトキノン、ジフェノキノン、トロポキノン、アントラキノン、1−クロロアントラキノン、ジニトロトロアントラキノン、4−ニトロベンゾフェノン、4,4−ニトロベンゾフェノン、4−ニトロベンザルマロンジニトリル、α−シアノ−β−(p−シアノフェニル)アクリル酸エチル、9−アントラセニルメチルマロンジニトリル、1−シアノ−(p−ニトロフェニル)−2−(p−クロロフェニル)エチレン、2,7−ジニトロフルオレノン、2,4,7−トリニトロフルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロフルオレノン、9−フルオレニリデン[ジシアノメチレンマロノニトリル]、ポリニトロ−9−フルオレニリデン−[ジシアノメチレンマロノジニトリル]、ピクリン酸、o−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安息香酸、3,5−ジニトロ安息香酸、ペンタフルオロ安息香酸、5−ニトロサリチル酸、3,5−ジニトロサリチル酸、フタル酸、メリット酸など、電子親和力が大きい化合物がある。
この電子受容性物質は、電荷輸送層、電荷発生層のいずれに加えてもよく、電荷輸送物質又は電荷発生物質に対して通常0.01〜200重量%、より好ましくは0.1〜50重量%配合される。
また、表面性の改良のために、四フッ化エチレン樹脂、三フッ化塩化エチレン樹脂、四フッ化エチレン六フッ化プロピレン樹脂、フッ化ビニル樹脂、フッ化ビニリデン樹脂、二フッ化二塩化エチレン樹脂及びそれらの共重合体、フッ素系グラフトポリマーを用いてもよい。
これらの表面改質剤は前記バインダー樹脂に対して0.1〜60重量%、より好ましくは5〜40重量%配合される。0.1重量%より少ないと耐摩耗性、表面耐久性、表面エネルギー低下等の表面改質が十分でなく、60重量%より多いと電子写真特性が悪くなることがある。
酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、芳香族アミン系酸化防止剤、ヒンダードアミン系酸化防止剤、スルフィド系酸化防止剤、有機リン酸系酸化防止剤などが挙げられる。
これらの酸化防止剤は電荷輸送物質に対して通常0.01〜10重量%、より好ましくは0.1〜2重量%配合される。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、以下の例がある。
Figure 0003777189
Figure 0003777189
Figure 0003777189
芳香族アミン系酸化防止剤としては以下のような例がある。
Figure 0003777189
ヒンダードアミン系酸化防止剤としては、以下のような例がある。
Figure 0003777189
スルフィド系酸化防止剤としては以下のような例がある。
Figure 0003777189
有機リン酸系酸化防止剤としては以下のような例がある。
Figure 0003777189
ヒンダードフェノール構造単位とヒンダードアミン構造単位を分子内に有する酸化防止剤としては以下のような例がある。
Figure 0003777189
これら添加剤は1種単独で用いてもよいし、あるいは、2種類以上を混合するなどして併用してもよい。これらの添加剤は保護層、下引き層、ブロッキング層に添加してもよい。
前記電荷発生層、電荷輸送層の形成の際に使用する前記溶媒の具体例としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール、酢酸エチル、エチルセロソルブ等のエステル、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、テトラクロロエタン等のハロゲン化炭化水素、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジエチルホルムアミド等を挙げることができる。
これらの溶媒は、1種単独で使用してもよく、或いは、2種以上を混合溶媒として用いてもよい。
感光体を形成する方法としては、前記電荷発生物質、電荷輸送物質、添加剤及びバインダー樹脂を溶剤に分散、又は溶解した溶液を所定の下地となる基体、層上に浸漬塗工法、静電塗工法、粉体塗工法、スプレー塗工法、ロール塗工法、アプリケーター塗工法、スプレーコーター塗工法、バーコーター塗工法、ロールコーター塗工法、ディップコーター塗工法、ドクターブレード塗工法、ワイヤーバー塗工法、ナイフコーター塗工法、アトライター塗工法、スピナー塗工法、ビード塗工法、ブレード塗工法、カーテン塗工法などの塗工法を用いて塗工し、乾燥して形成することができる。
その分散法としては、ボールミル、超音波、ペイントシェーカー、レッドデビル、サンドミル、ミキサー、アトライターなどを用いることができる。
単層型電子写真感光体においても感光層は前記バインダー樹脂を用いることができる。また、単層型感光体の感光層には、前記の電荷発生物質、電荷輸送物質を用いることができる。また、感光層の電子写真特性を向上させるために、前記の添加剤を用いてもよい。また、保護層、下引き層、ブロッキング層を設けてもよい。
単層型感光体の膜厚は通常5〜100μmが好ましく、8〜50μmがより好ましい。5μm未満であると、初期電位が低くなりやすく、50μmを超えると電子写真特性が低下する傾向がある。
単層型電子写真感光体の感光層中の電荷発生物質:本発明の重合体の重量による割合は、好ましくは20:80〜80:20、さらに好ましくは30:70〜60:40である。また、電荷輸送物質:本発明の共重合体の重量による割合は、好ましくは20:80〜80:20、さらに好ましくは30:70〜70:30である。また、電荷発生物質:電荷輸送物質の重量による割合は、好ましくは20:80〜70:30、さらに好ましくは30:70〜60:40である。
また、本発明の目的達成を阻害しない範囲で、他の樹脂を本発明の重合体と併用することも可能である。
なお、本発明の電子写真感光体の感光層の層構成としては、本発明の重合体を含む層が感光層の表面層となる構成とすることが好ましい。このようにして得られる本発明の電子写真感光体は高い表面硬度を有し、長期間にわたって優れた耐刷性及び良好なクリーニング性を維持する感光体であり、複写機(モノクロ、マルチカラー、フルカラー;アナログ、デジタル)、プリンター(レーザー、LED、液晶シャッター)、FAX、製版機等の各種の電子写真分野に好適に利用することができる。
本発明の電子写真感光体を使用するにあたって、帯電器は、コロナ放電(コロトロン、スコトロン)、接触帯電(帯電ロール、帯電ブラシ)などが用いられる。露光は、ハロゲンランプ、蛍光灯、レーザー(半導体、He−Ne)、LED、感光体内部露光方式で行われる。現像工程はカスケード現像、二成分磁気ブラシ現像、一成分絶縁トナー現像、一成分導電トナー現像などの乾式現像方式や湿式現像方式などが用いられる。転写工程はコロナ転写、ローラ転写、ベルト転写などの静電転写法、圧力転写法、粘着転写法が用いられる。定着は、熱ローラ定着、ラジアント・フラッシュ定着、オーブン定着、圧力定着などが用いられる。クリーニング・除電には、ブラシクリーナー、磁気ブラシクリーナー、静電ブラシクリーナー、磁気ローラクリーナー、ブレードクリーナーなどが用いられる。
以下、本発明の実施例及びその比較例によって本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1(参考例)
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(74g)を、5%水酸化ナトリウム水溶液(550ml)に溶解した溶液と塩化メチレン(250ml)とを混合して攪拌しながら、冷却下、液中にホスゲンガスを950ml/secの割合で15分間吹き込んだ。次いで、この反応液を静置分離し、重合度が2〜4であり、分子末端にクロロホルメート基を有するオリゴマーの塩化メチレン溶液を得た。
得られたオリゴマーの塩化メチレン溶液(250ml)に塩化メチレンを加えて全量を450mlとした後、2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロ−1,5−ペンタンジオール(15g)を8%濃度の水酸化ナトリウム水溶液(150ml)に溶解した溶液を混合し、これに分子量調節剤であるp−tert−ブチルフェノール(2.0g)を加えた。次いでこの混合溶液を激しく攪拌しながら、触媒として7%トリエチルアミン水溶液(2ml)を加え、28℃において1.5時間攪拌して反応を行った。反応終了後に、反応生成物を塩化メチレン(1リットル)で希釈し、次いで純水(1.5リットル)で2回、0.01N塩酸(1リットル)で1回、純水(1リットル)で2回洗浄した。さらに有機層をメタノール中に投入し、ポリマーを取り出した。
このようにして得られた共重合体(PC−1)は、ガラス転移温度(Tg)が122℃、塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/dlの溶液の20℃における還元粘度[ηsp/c]が0.42dl/gであった。粘度は(株)離合社製自動動粘度測定装置VMR−042を用い、粘度計として自動粘度用Ubbelohde改良型粘度計(RM型)を用いて測定した。この共重合体(PC−1)が下記構造を有することを1H−NMR(図1)より確認した。
Figure 0003777189
オキソチタニウムフタロシアニン0.5部(重量部、以下同様)、ブチラール樹脂0.5部及び塩化メチレン19部をボールミルにて分散し、この分散液をバーコーターを用いて導電性基体としてのアルミニウムを蒸着したペットフィルム上に塗工して乾燥し、電荷発生層(膜厚約0.5μm)とした。電荷輸送物質として後記の(C−1)を用い、(C−1)1部、(PC−1)1部、塩化メチレン8部の溶液を調製し、塗工液とした。この塗工液をアプリケーターを用いて前記の電荷発生層上に塗布して電荷輸送層(膜厚約20μm)を形成し、積層型電子写真感光体を作製した。塗工時において電荷輸送層が結晶化することはなかった。また、この塗工液は、1か月放置しても、白濁、ゲル化の発生は見られなかった。
得られた電子写真感光体の電子写真特性の評価は、静電気帯電試験装置EPA−8100(株式会社川口電機製作所製)を用い、−6kVのコロナ放電を行い、初期表面電位(V0)、光照射(10Lux)5秒後の残留電位(VR)、半減露光量(E1/2)を測定した。結果を表1に示す。
さらに、電荷輸送層の耐摩耗性をスガ摩耗試験機NUS−ISO−3型(スガ試験機(株)製)を用いて評価した。試験条件は200gの加重をかけた摩耗紙上でサンプルを1200回往復運動させ、その減少量の変化を測定することにより評価した。結果を表2に示す。
実施例2及び3(参考例)
実施例1で用いた電荷輸送物質(C−1)をそれぞれ後記の(C−2)(C−3)に変えた以外は、実施例1と同様の方法で感光体を作製した。その際、各塗工液は、1か月放置しても、白濁、ゲル化の発生は見られなかった。また、実施例1と同様の方法で初期表面電位(V0)、光照射(10Lux)5秒後の残留電位(VR)、半減露光量(E1/2)及び摩耗による電荷輸送層の減少量を測定した。結果を表1及び表2に示す。
実施例4(参考例)
実施例1で用いた2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロ−1,5−ペンタンジオール(15g)の代わりに1H,1H,6H,6H−パーフルオロ−1,6−ヘキサンジオール(17g)を用いた以外は実施例1と同様の操作を行い、下記の構造からなる共重合体(PC−2、Tg:117℃、[ηsp/c]=0.52dl/g)を得た。共重合組成比は1H−NMR(図2)により確認した。
Figure 0003777189
バインダー樹脂として(PC−2)、電荷輸送物質として(C−1)を用い、実施例1と同様の方法で感光体を作製した。その際、各塗工液は、1か月放置しても、白濁、ゲル化の発生は見られなかった。また、実施例1と同様の方法で初期表面電位(V0)、光照射(10Lux)5秒後の残留電位(VR)、半減露光量(E1/2)及び摩耗による電荷輸送層の減少量を測定した。結果を表1及び表2に示す。
実施例5及び6(参考例)
実施例4で用いた電荷輸送物質(C−1)をそれぞれ(C−2)(C−3)に変えた以外は、実施例4と同様の方法で感光体を作製した。その際、各塗工液は、1か月放置しても、白濁、ゲル化の発生は見られなかった。また、実施例1と同様の方法で初期表面電位(V0)、光照射(10Lux)5秒後の残留電位(VR)、半減露光量(E1/2)及び摩耗による電荷輸送層の減少量を測定した。結果を表1及び表2に示す。
実施例7(参考例)
実施例1で用いた2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロ−1,5−ペンタンジオール(15g)の代わりに1H,1H,8H,8H−パーフルオロ−1,8−オクタンジオール(23g)を用いた以外は実施例1と同様の操作を行い、下記の構造からなる共重合体(PC−3、Tg:114℃、[ηsp/c]=0.57dl/g)を得た。共重合組成比は1H−NMR(図3)により確認した。
Figure 0003777189
バインダー樹脂として(PC−3)、電荷輸送物質として(C−1)を用い、実施例1と同様の方法で感光体を作製した。その際、各塗工液は、1か月放置しても、白濁、ゲル化の発生は見られなかった。また、実施例1と同様の方法で初期表面電位(V0)、光照射(10Lux)5秒後の残留電位(VR)、半減露光量(E1/2)及び摩耗による電荷輸送層の減少量を測定した。結果を表1及び表2に示す。
実施例8及び9(参考例)
実施例7で用いた電荷輸送物質(C−1)をそれぞれ(C−2)(C−3)に変えた以外は、実施例7(参考例)と同様の方法で感光体を作製した。その際、各塗工液は、1か月放置しても、白濁、ゲル化の発生は見られなかった。また、実施例1と同様の方法で初期表面電位(V0)、光照射(10Lux)5秒後の残留電位(VR)、半減露光量(E1/2)及び摩耗による電荷輸送層の減少量を測定した。結果を表1及び表2に示す。
実施例10
実施例1で用いた2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロ−1,5−ペンタンジオール(15g)の代わりに4,4′−ビフェノール(12g)及び2,2,2−トリフルオロエタノール(1.35g)を用いた以外は実施例1と同様の操作を行い、下記の構造からなる共重合体(PC−4、Tg:149℃、[ηsp/c]=0.43dl/g)を得た。共重合組成比は1H−NMR(図4)により確認した。
Figure 0003777189
バインダー樹脂として(PC−4)、電荷輸送物質として(C−1)を用い、実施例1と同様の方法で感光体を作製した。その際、各塗工液は、1か月放置しても、白濁、ゲル化の発生は見られなかった。また、実施例1と同様の方法で初期表面電位(V0)、光照射(10Lux)5秒後の残留電位(VR)、半減露光量(E1/2)及び摩耗による電荷輸送層の減少量を測定した。結果を表1及び表2に示す。
実施例11及び12
実施例10で用いた電荷輸送物質(C−1)をそれぞれ(C−2)(C−3)に変えた以外は、実施例10と同様の方法で感光体を作製した。その際、各塗工液は、1か月放置しても、白濁、ゲル化の発生は見られなかった。また、実施例1と同様の方法で初期表面電位(V0)、光照射(10Lux)5秒後の残留電位(VR)、半減露光量(E1/2)及び摩耗による電荷輸送層の減少量を測定した。結果を表1及び表2に示す。
実施例13
実施例1で用いた2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロ−1,5−ペンタンジオール(15g)の代わりに4,4′−ビフェノール(12g)及び1,1,1,3,3,3−テトラフルオロ−2−プロパノール(2.2g)を用いた以外は実施例1と同様の操作を行い、下記の構造からなる共重合体(PC−5、Tg:150℃、[ηsp/c]=0.42dl/g)を得た。共重合組成比は1H−NMR(図5)により確認した。
Figure 0003777189
バインダー樹脂として(PC−5)、電荷輸送物質として(C−1)を用い、実施例1と同様の方法で感光体を作製した。その際、各塗工液は、1か月放置しても、白濁、ゲル化の発生は見られなかった。また、実施例1と同様の方法で初期表面電位(V0)、光照射(10Lux)5秒後の残留電位(VR)、半減露光量(E1/2)及び摩耗による電荷輸送層の減少量を測定した。結果を表1及び表2に示す。
実施例14及び15
実施例13で用いた電荷輸送物質(C−1)をそれぞれ(C−2)(C−3)に変えた以外は、実施例13と同様の方法で感光体を作製した。その際、各塗工液は、1か月放置しても、白濁、ゲル化の発生は見られなかった。また、実施例1と同様の方法で初期表面電位(V0)、光照射(10Lux)5秒後の残留電位(VR)、半減露光量(E1/2)及び摩耗による電荷輸送層の減少量を測定した。結果を表1及び表2に示す。
実施例16(参考例)
実施例1で用いた2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロ−1,5−ペンタンジオール(15g)の代わりに4,4′−ビフェノール(6g)、2,2,2−トリフルオロエタノール(7.8g)及びトリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン(2g)を用いた以外は実施例1と同様の操作を行い、下記の構造からなる共重合体(PC−6、Tg:124℃、[ηsp/c]=0.28dl/g)を得た。共重合組成比は1H−NMR(図6)により確認した。
Figure 0003777189
バインダー樹脂として(PC−6)、電荷輸送物質として(C−1)を用い、実施例1と同様の方法で感光体を作製した。その際、各塗工液は、1か月放置しても、白濁、ゲル化の発生は見られなかった。また、実施例1と同様の方法で初期表面電位(V0)、光照射(10Lux)5秒後の残留電位(VR)、半減露光量(E1/2)及び摩耗による電荷輸送層の減少量を測定した。結果を表1及び表2に示す。
実施例17及び18(参考例)
実施例16で用いた電荷輸送物質(C−1)をそれぞれ(C−2)(C−3)に変えた以外は、実施例16と同様の方法で感光体を作製した。その際、各塗工液は、1か月放置しても、白濁、ゲル化の発生は見られなかった。また、実施例1と同様の方法で初期表面電位(V0)、光照射(10Lux)5秒後の残留電位(VR)、半減露光量(E1/2)及び摩耗による電荷輸送層の減少量を測定した。結果を表1及び表2に示す。
比較例1
ビスフェノールAを原料とし下記繰り返し単位からなるポリカーボネート(還元粘度:0.78dl/g)をバインダー樹脂として用い、電荷輸送物質として(C−1)を用いて実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。その際、塗工液は2日目には白濁し、ゲルが発生した。また、塗工時に電荷輸送層の一部が白化(結晶化)した。また、実施例1と同様の方法で初期表面電位(V0)、光照射(10Lux)5秒後の残留電位(VR)、半減露光量(E1/2)及び摩耗による電荷輸送層の減少量を測定した。結果を表1及び表2に示す。
Figure 0003777189
比較例2
比較例1で用いた電荷輸送物質(C−1)を(C−2)に変えた以外は、比較例1と同様の方法で感光体を作製した。その際、塗工液の安定性、塗布時の結晶化の評価は比較例1と同様であった。また、実施例1と同様の方法で初期表面電位(V0)、光照射(10Lux)5秒後の残留電位(VR)、半減露光量(E1/2)及び摩耗による電荷輸送層の減少量を測定した。結果を表1及び表2に示す。
比較例3
ビスフェノールZを原料とし下記繰り返し単位からなるポリカーボネート(還元粘度:0.84dl/g)をバインダー樹脂として用い、電荷輸送物質として(C−1)を用いて実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。その際、塗工液の安定性、塗布時の結晶化の評価は比較例1と同様であった。また、実施例1と同様の方法で初期表面電位(V0)、光照射(10Lux)5秒後の残留電位(VR)、半減露光量(E1/2)及び摩耗による電荷輸送層の減少量を測定した。結果を表1及び表2に示す。
Figure 0003777189
比較例4
比較例3で用いた電荷輸送物質(C−1)を(C−2)に変えた以外は、比較例3と同様の方法で感光体を作製した。その際、塗工液の安定性、塗布時の結晶化の評価は比較例1と同様であった。また、実施例1と同様の方法で初期表面電位(V0)、光照射(10Lux)5秒後の残留電位(VR)、半減露光量(E1/2)及び摩耗による電荷輸送層の減少量を測定した。結果を表1及び表2に示す。
Figure 0003777189
Figure 0003777189
Figure 0003777189
実施例19(参考例)
実施例1で用いた2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロ−1,5−ペンタンジオール(15g)の代わりに1H,1H,6H,6H−パーフルオロ−1,6−ヘキサンジオール(16g)及び2,2,2−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン(0.3g)を用いた以外は実施例1と同様の操作を行い、下記の構造からなる共重合体(PC−7、Tg:123℃、[ηsp/c]=0.86dl/g)を得た。共重合組成比は1H−NMR(図7)により確認した。
Figure 0003777189
バインダー樹脂として(PC−7)、電荷輸送物質として(C−2)を用い、実施例1と同様の方法で感光体を作製した。その際、各塗工液は、1か月放置しても、白濁、ゲル化の発生は見られなかった。また、実施例1と同様の方法で初期表面電位(V0)、光照射(10Lux)5秒後の残留電位(VR)、半減露光量(E1/2)及び摩耗による電荷輸送層の減少量を測定した。結果を表3及び表4に示す。
実施例20
実施例1で用いた2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(74g)の代わりに1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(87g)、2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロ−1,5−ペンタンジオール(15g)の代わりに1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(15g)、p−tert−ブチルフェノール(2.0g)の代わりに2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブタノール(0.6g)を用いた以外は実施例1と同様の操作を行い、下記の構造からなる重合体(PC−8、Tg:183℃、[ηsp/c]=1.23dl/g)を得た。重合体の組成比は1H−NMR(図8)により確認した。
Figure 0003777189
バインダー樹脂として(PC−8)、電荷輸送物質として(C−2)を用い、実施例1と同様の方法で感光体を作製した。その際、各塗工液は、1か月放置しても、白濁、ゲル化の発生は見られなかった。また、実施例1と同様の方法で初期表面電位(V0)、光照射(10Lux)5秒後の残留電位(VR)、半減露光量(E1/2)及び摩耗による電荷輸送層の減少量を測定した。結果を表3及び表4に示す。
実施例21(参考例)
実施例1で用いた2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(74g)の代わりに1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(87g)、2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロ−1,5−ペンタンジオール(15g)の代わりに1H,1H,6H,6H−パーフルオロ−1,6−ヘキサンジオール(14g)、p−tert−ブチルフェノール(2.0g)の代わりに2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブタノール(0.6g)を用いた以外は実施例1と同様の操作を行い、下記の構造からなる共重合体(PC−9、Tg:154℃、[ηsp/c]=0.78dl/g)を得た。共重合組成比は1H−NMR(図9)により確認した。
Figure 0003777189
バインダー樹脂として(PC−9)、電荷輸送物質として(C−2)を用い、実施例1と同様の方法で感光体を作製した。その際、各塗工液は、1か月放置しても、白濁、ゲル化の発生は見られなかった。また、実施例1と同様の方法で初期表面電位(V0)、光照射(10Lux)5秒後の残留電位(VR)、半減露光量(E1/2)及び摩耗による電荷輸送層の減少量を測定した。結果を表3及び表4に示す。
実施例22(参考例)
実施例1で用いた2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(74g)の代わりに1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(87g)、2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロ−1,5−ペンタンジオール(15g)の代わりに1H,1H,6H,6H−パーフルオロ−1,6−ヘキサンジオール(13g)及び2,2,2−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン(0.3g)、p−tert−ブチルフェノール(2.0g)の代わりに2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブタノール(0.6g)を用いた以外は実施例1と同様の操作を行い、下記の構造からなる共重合体(PC−10、Tg:157℃、[ηsp/c]=0.87dl/g)を得た。共重合組成比は1H−NMR(図10)により確認した。
Figure 0003777189
バインダー樹脂として(PC−10)、電荷輸送物質として(C−2)を用い、実施例1と同様の方法で感光体を作製した。その際、各塗工液は、1か月放置しても、白濁、ゲル化の発生は見られなかった。また、実施例1と同様の方法で初期表面電位(V0)、光照射(10Lux)5秒後の残留電位(VR)、半減露光量(E1/2)及び摩耗による電荷輸送層の減少量を測定した。結果を表3及び表4に示す。
実施例23(参考例)
実施例1で用いた2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロ−1,5−ペンタンジオール(15g)の代わりに1H,1H,6H,6H−パーフルオロ−1,6−ヘキサンジオール(4.3g)及びビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン(17g)を用いた以外は実施例1と同様の操作を行い、下記の構造からなる共重合体(PC−11、Tg:152℃、[ηsp/c]=0.55dl/g)を得た。共重合組成比は1H−NMR(図11)により確認した。
Figure 0003777189
バインダー樹脂として(PC−11)、電荷輸送物質として(C−2)を用い、実施例1と同様の方法で感光体を作製した。その際、各塗工液は、1か月放置しても、白濁、ゲル化の発生は見られなかった。また、実施例1と同様の方法で初期表面電位(V0)、光照射(10Lux)5秒後の残留電位(VR)、半減露光量(E1/2)及び摩耗による電荷輸送層の減少量を測定した。結果を表3及び表4に示す。
実施例24(参考例)
実施例1で用いたバインダー樹脂(PC−1)1重量部をバインダー樹脂(PC−2)0.5重量部及び比較例1の樹脂0.5重量部に変えた以外は実施例1と同様の方法で感光体を作製した。その際、各塗工液は、1か月放置しても、白濁、ゲル化の発生は見られなかった。また、実施例1と同様の方法で初期表面電位(V0)、光照射(10Lux)5秒後の残留電位(VR)、半減露光量(E1/2)及び摩耗による電荷輸送層の減少量を測定した。結果を表3及び表4に示す。
実施例25(参考例)
実施例1で用いた2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(74g)の代わりに2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロ−1,5−ペンタンジオール(69g)を用いた以外は実施例1と同様の操作を行い、下記の構造からなる重合体(PC−12、[ηsp/c]=0.62dl/g)を得た。得られた重合体の1H−NMRスペクトル分析の結果は1H−NMR(CD2Cl2):δ=4.74(4H,t,J=13.5Hz)ppmであった。
Figure 0003777189
バインダー樹脂として(PC−12)、電荷輸送物質として(C−2)を用い、実施例1と同様の方法で感光体を作製した。その際、各塗工液は、1か月放置しても、白濁、ゲル化の発生は見られなかった。また、実施例1と同様の方法で初期表面電位(V0)、光照射(10Lux)5秒後の残留電位(VR)、半減露光量(E1/2)及び摩耗による電荷輸送層の減少量を測定した。結果を表3及び表4に示す。
Figure 0003777189
Figure 0003777189
実施例1で製造した重合体の1H−NMRチャート。 実施例4で製造した重合体の1H−NMRチャート。 実施例7で製造した重合体の1H−NMRチャート。 実施例10で製造した重合体の1H−NMRチャート。 実施例13で製造した重合体の1H−NMRチャート。 実施例16で製造した重合体の1H−NMRチャート。 実施例19で製造した重合体の1H−NMRチャート。 実施例20で製造した重合体の1H−NMRチャート。 実施例21で製造した重合体の1H−NMRチャート。 実施例22で製造した重合体の1H−NMRチャート。 実施例23で製造した重合体の1H−NMRチャート。

Claims (4)

  1. 下記一般式(2)で表される繰り返し単位(2)を主成分とし、重合体末端の一部又は全てが下記一般式(3)で表される末端基(3)で停止されており、塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/dlの溶液の20℃における還元粘度[ηsp/c]が0.2〜10.0dl/gであることを特徴とする重合体。
    Figure 0003777189
    Figure 0003777189
    (一般式(2)中、R50及びR51は各々独立にハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数5〜7のシクロアルキル基、炭素数6〜12の置換若しくは無置換のアリール基を表し、Wは単結合、−O−、−CO−、−S−、−SO−、−SO2−、−CR5253−(R52及びR53は各々独立に、水素原子、トリフルオロメチル基、炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数6〜12の置換若しくは無置換のアリール基である。)、炭素数5〜11のシクロアルキリデン基又は炭素数2〜12のα,ω−アルキレン基、9−フルオレニリデン基、1,9−メンタンジイル基、置換若しくは無置換ピラジリデン基、置換若しくは無置換の炭素数6〜12のアリーレン基、又はα,ω−シロキサンジイル基を表し、A及びBは各々独立に0〜4の整数を表し、一般式(3)中、Rf2は、アリーレン基を介することなく一般式(3)中のカーボネート結合の酸素原子と直接結合している末端がCF 3 であるフッ素置換アルキル基を表す。)
  2. Rf2が下記の群から選ばれる構造を有する基である請求項1に記載の重合体。
    Figure 0003777189
    (式中、r及びsは各々独立に1〜20の整数を表す。)
  3. 請求項1又は2に記載の重合体、電荷輸送物質及び溶媒を含有することを特徴とする樹脂塗工液。
  4. 導電性基体上に電荷発生物質、電荷輸送物質及びバインダー樹脂を含有する感光層を有する電子写真感光体において、該感光層がバインダー樹脂として請求項1又は2に記載の重合体を用いることを特徴とする電子写真感光体。
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