JP3770743B2 - 廃棄物焼却装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転胴式焼却炉を備える廃棄物焼却装置に関し、詳しくは、被処理物を燃焼処理する回転胴式の焼却炉と、ホッパに受け入れた被処理物を、前記焼却炉の炉内に供給する廃棄物供給機構を備えた被処理物供給路と、前記焼却炉の煙道下流側に備えた誘引送風機構とを設け、前記焼却炉内に前記被処理物の燃焼用空気を供給する燃焼用空気供給手段を設けてある廃棄物焼却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、廃棄物焼却装置においては、例えば図6に示すように、ホッパ1に受け入れた被処理物を燃焼処理する回転胴式の焼却炉11と、後続のストーカ式火床25aを備える後燃焼炉25とを備えており、その被処理物を前記ホッパ1から前記焼却炉11の炉内に供給する被処理物供給路2に廃棄物供給機構3を設けると共に、前記焼却炉11の煙道下流側に誘引送風機構14を設けて構成してあった。前記焼却炉11で燃焼処理された被処理物の燃焼残渣は、前記後燃焼炉25のストーカ式火床25a上で後燃焼し、後燃焼後の焼却灰は、灰処理設備に向けて排出される。一方、前記焼却炉11で生成する燃焼排ガスは、前記ストーカ式火床25aの上方に形成された二次燃焼空間26で二次燃焼した後、煙突33に向けて送り出される。前記二次燃焼空間26下流側の煙道の前記誘引送風機構14までの経路には、一般に、前記二次燃焼した後の燃焼排ガスの保有熱を回収して蒸気を発生する廃熱ボイラ13と、熱回収後の排ガスを冷却するガス冷却室29と、排ガス中の硫黄酸化物及び塩化水素を除去する為の消石灰やダイオキシンを除去するための活性炭等の有害物除去剤を冷却後の排ガスに供給して排ガスを無害化する反応器30と、無害化された排ガスを除塵するバグフィルタからなる除塵装置31とを順に設けてあり、前記誘引送風機構14と前記煙突33との間には、通常、前記煙突33から排出される排ガスの白煙生成を防止するために排ガスを昇温する白煙防止装置32を設けてあった。また一般に、前記廃熱ボイラ13で発生した蒸気により蒸気タービン34aにより駆動される発電装置34を設けてある。
【0003】
前記焼却炉11の本体を構成する回転胴11aは、図7に示すように、その外周に設けられた二本の環状のタイヤ17を、夫々各一対の支持ローラ18(図8参照)上に載置して、転動可能に支持してあり、前記被処理物の供給側は、前記回転胴11aの入口側を外気とほぼ遮断する入口フード22で覆ってあり、前記燃焼残渣の出口側は、前記後燃焼炉25の入口側に形成された円形の開口を囲む環状の接続部27内に位置させて保持されていた。前記回転胴11aは、前記入口側よりも前記出口側が低くなるように傾斜して保持されているので、図8に示すように、横移動阻止ローラ19でその傾斜に伴う回転軸芯方向の移動を防止してある。また、前記回転胴11aは、その外周を取り巻いて弾性支持された環状のガースギア20を備えており、回転駆動装置21であるモータにより駆動される駆動軸に取り付けられたピニオン21aと噛み合って回転駆動される。このようにして、前記回転胴11aが回転するから、前記入口フード22及び前記接続部27との間の空気の漏れ防止のために、前記入口フード22の前記回転胴11a側開口部の周縁部と、前記接続部27の円形開口部の周縁部に、夫々環状に形成された板材からなる封止帯状環体28が取り付けられている。夫々の封止帯状環体28を、前記回転胴11aに弾性的に押圧することで、前記回転胴11aの両端部の周囲に形成される通気空間を閉塞してあった。前記被処理物供給路2は、前記入口フード22に接続してあり、前記ホッパ1からの被処理物を供給する落下供給路15をその上方に形成し、その被処理物供給路2内に、前記落下供給路15からの被処理物を、前記焼却炉11内に押し込み供給するプッシャ機構3Aを、前記廃棄物供給機構3として設けてあった。そして、前記落下供給路15には、前記ホッパ1からの被処理物の供給の際に、その被処理物の間を通じて炉内に空気が一時に吸引されることを防止するために、ダブルゲートダンパ16を設けて、これを交互に開閉することで、前記ホッパ1側と炉内とを常に遮断するように構成してあった。
【0004】
前記回転胴11a内での被処理物の燃焼を維持するために、燃焼用バーナ23を前記入口フード22に備えており、燃料供給路23aを経て供給される燃料を燃焼させるに必要な空気を、空気供給路23bから供給するようにしてある。この空気供給路23bからは炉内の被処理物を燃焼させるに必要な空気は供給されないが、前記封止帯状環体28と前記回転胴11aとの間は完全な封止ができないから、幾分の空気の漏れがあり、前記誘引送風機構14による吸引により負圧になった炉内へのここからの空気の漏れ込みにより、通常の炉内の被処理物に対しては、その燃焼に要する空気は、ほぼ十分に供給される。しかし、被処理物によっては、燃焼のための酸素量を多く必要とする場合もあり、前記入口フード22との間からの漏れ込みによる空気量のみでは、燃焼が不十分な場合があるので、前記炉内に積極的に空気を供給する燃焼用空気供給手段24も備えており、複数の送気ノズル24aを前記入口フード22から炉内に向けて開口させてあった。前記入口フード22には、前記プッシャ機構3Aと、前記燃焼用バーナ23と、前記送気ノズル24aとを取り付けてあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の廃棄物焼却装置においては、誘引送風機構14により吸引して、焼却炉11内を減圧し、前記入口フード22と前記回転胴11aとの間及びプッシャ機構3からの漏れ込み空気により炉内の被処理物の燃焼に要する空気を供給していたから、炉内の空気供給量の不足は、前記燃焼用空気供給手段24からの供給により補充できたが、炉内の空気供給量が過剰で、炉内入口温度が上昇しすぎた場合には、これを抑制する手段を備えていなかった。つまり、前記漏れ込み空気の量を減少させるには、誘引送風機の吸引量を低下させることが必要になるが、これは炉内の被処理物の燃焼状態を不安定にする。従って、被処理物の性状が変化することで、炉内の燃焼状態を適正に維持することが困難になる場合があった。その結果、炉入口部分での燃焼が活発化し、温度が上昇しすぎると、被処理物供給路2内の温度が異常に上昇し、熱ガスが前記被処理物供給路2内に流入して被処理物の早期着火を招いたり、局部的に被処理物が高温化され、下流側にクリンカを付着させる等の不具合を招くことがあった。
そこで、本発明の廃棄物焼却装置は、上記の問題点を解決し、炉内の燃焼温度を所定範囲内に維持して、燃焼状態を適正に維持できるようにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
〔第1特徴構成〕
上記の目的のための本発明の廃棄物焼却装置の第1特徴構成は、請求項1に記載の如く、
前記被処理物の燃焼を抑制可能な燃焼抑制ガスを前記被処理物供給路に供給する燃焼抑制ガス供給手段と、当該燃焼抑制ガス供給手段を動作制御する燃焼制御手段とを設け、
炉内温度が所定の温度範囲を超える場合に、前記燃焼用空気供給手段からの燃焼用空気の供給を停止するとともに、前記燃焼制御手段により、前記燃焼抑制ガス供給手段から前記燃焼抑制ガスを供給制御する点にある。
【0007】
上記の目的のための本発明の廃棄物焼却装置の第2特徴構成は、請求項2に記載の如く、前記第1特徴構成における被処理物供給路のうち、燃焼抑制ガス供給手段による燃焼抑制ガス供給部位とホッパとの間に、前記ホッパから焼却炉の炉内への漏れ込み空気を遮断する開閉自在なカットゲートを設けてある点にある。
【0008】
上記の目的のための本発明の廃棄物焼却装置の第3特徴構成は、請求項3に記載の如く、前記第1又は第2特徴構成において、焼却炉の入口温度を検出する入口温度検出手段と、検出された前記入口温度が所定温度を超える場合に、被処理物供給路に燃焼抑制ガスを供給する、燃焼抑制ガス供給路を開閉自在な開閉機構とを備えて、前記燃焼制御手段を設けてある点にある。
【0009】
上記の目的のための本発明の廃棄物焼却装置の第4特徴構成は、請求項4に記載の如く、前記第1〜第3特徴構成の何れかにおいて、焼却炉からの煙道に排ガス保有熱を回収して蒸気を生成する廃熱ボイラを設け、前記廃熱ボイラで生成された蒸気を燃焼抑制ガスとして供給する蒸気供給機構を設けてある点にある。
【0010】
〔各特徴構成の作用効果〕
上記第1特徴構成によれば、炉内入口温度が高くなりすぎた場合でも、被処理ガス供給路に燃焼抑制ガスを供給すれば、炉内の燃焼温度を所定温度範囲内に維持できるようになる。
つまり、炉内入口の燃焼温度が高くなり過ぎた場合には、燃焼抑制ガスを被処理ガス供給路に供給すれば、前記燃焼ガス供給路内の内部圧力が上昇するから、炉内の熱ガスが前記被処理物供給路内に流入することを防止できて、被処理物供給路内での早期着火を防止できると同時に、焼却炉内への空気の漏れ込みを抑制できるから炉内の供給空気量を減少でき、しかも、被処理ガス供給路から供給された燃焼抑制ガスが炉内に供給され、炉内の被処理物の燃焼も抑制される。
従って、炉内の燃焼温度が高くなりすぎることを防止できる。
前記燃焼抑制ガスは、空気に比して酸素含有量が低いガスであればよく、このように、空気よりも酸素含有量の低い燃焼抑制ガスを炉内に供給すれば、炉内の酸素分圧を低下させることができるから、炉内の被処理物の燃焼を抑制することが可能である。蒸気或いは窒素ガスのように酸素を含有しないガスを燃焼抑制ガスとして用いれば、炉内の酸素分圧を低下させる効果が高くなる。
さらに具体的には、炉内の被処理物の低位発熱量が高い場合には、炉内温度が上昇する。
この場合、前記燃焼用空気供給手段の空気供給は停止すると共に、燃焼抑制ガス供給手段を働かせて燃焼抑制ガスを炉内に導入し、燃焼処理を適切な状態に維持する。
【0011】
上記第2特徴構成によれば、上記第1特徴構成の作用効果における被処理物供給路内での被処理物の早期着火の防止を確実にできるようになる。つまり、カットゲートを閉じることにより、燃焼抑制ガスがホッパ側に漏れ出すことを防止でき、前記燃焼抑制ガスの供給圧力を、前記カットゲートから焼却炉側に確実に作用させることができるから、前記焼却炉の入口における空気の漏れ込みを抑制でき、しかも、前記カットゲートが閉じておれば、前記炉内からの熱ガスが前記被処理物供給路内に流入することも防止でき、さらに、前記燃焼抑制ガスを前記炉内に供給することで炉内入口温度の上昇も抑制できるから、前記炉内からの熱により前記被処理物供給路内の被処理物が発火することを抑制できるようになる。
【0012】
上記第3特徴構成によれば、上記第1特徴構成又は第2特徴構成の作用効果に加えて、炉内温度を所定範囲内に維持できるようになる。つまり、炉内温度を反映する焼却炉の入口温度を適正範囲内に維持することで、炉内温度を適正に制御しようとするもので、燃焼制御手段により開閉機構を操作して、焼却炉の入口温度が所定温度以下であれば燃焼抑制ガス供給路を閉じておき、前記入口温度が前記所定温度を超える場合には、前記燃焼抑制ガス供給路を開くようにすることで、炉内温度の低い状態では焼却炉入口からの漏れ込み空気によって炉内の被処理物の燃焼を促進し、炉内温度が高くなりすぎれば、燃焼抑制ガスを前記焼却炉入口に供給することで、前記焼却炉入口からの空気の漏れ込みを抑制し、同時に、炉内に燃焼抑制ガスを供給することで、前記炉内の被処理物の燃焼を抑制して、炉内温度を低下させることができるようになるのである。
【0013】
上記第4特徴構成によれば、上記第1〜第3の何れかの特徴構成の作用効果に加えて、安定して操業を維持できるようになる。つまり、蒸気は殆ど燃焼に寄与しないから、これを燃焼抑制ガスとして炉内に供給すれば、保有熱により、炉内を過剰に冷却することなく、炉内の燃焼を抑制できる。また、廃熱を回収して生成した蒸気を用いるから、廃棄物焼却装置の熱効率を向上できる。しかも、生成コストのかかる不活性ガスを利用しなくて済むから、燃焼抑制ガスを安定供給でき、廃棄物焼却装置の操業コストを高めることもない。
【0014】
【発明の実施の形態】
上記本発明の廃棄物焼却装置の実施の形態の一例について、以下に、図面を参照しながら説明する。図1は本発明に係る廃棄物焼却設備の全体構成を示す構成図であり、図2は本発明に係る廃棄物焼却装置の要部の一部切り欠き側面図であり、図3はその要部を透視する平面図であり、図4は焼却炉の正面図であり、図5は焼却炉への廃棄物供給路の正面視断面図である。尚、前記従来の技術において説明した要素と同じ要素並びに同等の機能を有する要素に関しては、先の従来の説明で参照した図6乃至図8に付したと同一の符号を付し、詳細の説明の一部は省略する。
【0015】
本発明に係る廃棄物焼却設備は、図1に示すように、廃棄物焼却装置を構成する焼却炉11と、前記焼却炉11からの排ガスを二次燃焼させる二次燃焼空間27の下流側に配置された廃熱ボイラ13と、熱回収後の排ガスを冷却するガス冷却室30と、冷却後の排ガスに活性炭粉末等を供給してダイオキシンを除去する反応器31と、除害後の排ガスから脱塵する除塵装置32とを順に備え、これらを煙道12で接続して、処理後の排ガスを誘引送風機構14で煙突34に向けて排出するように構成してある。前記廃棄物焼却装置は、図2に示すように、被処理物を燃焼処理する回転胴式の焼却炉11と、前記焼却炉11の炉内に被処理物を供給する被処理物供給路2とを設けてあり、前記被処理物供給路2には、ホッパ1に受け入れた前記被処理物を前記焼却炉11の炉内に供給するプッシャ機構3Aからなる廃棄物供給機構3を設けてある。そして、前記被処理物供給路2のうち、前記ホッパ1からの前記廃棄物の落下供給路15の前記焼却炉11側に、前記ホッパ1から前記焼却炉11の炉内への漏れ込み空気を遮断する開閉自在なカットゲート4を設けてある(図5参照)。さらに、そのカットゲート4の前記焼却炉11側に、前記被処理物の燃焼を抑制可能な燃焼抑制ガスを前記被処理物供給路2に供給する燃焼抑制ガス供給手段5を開口させてある(図3、図4参照)。そして、前記焼却炉11の入口を覆う入口フード22に、前記焼却炉11の入口温度を検出する熱電対温度計からなる入口温度検出手段10を設けて、検出された前記入口温度が所定温度(例えば600℃)を超える場合に、前記被処理物供給路2に前記燃焼抑制ガスを供給する燃焼抑制ガス供給路7をPID制御により開度調節自在な開閉機構8とを備えた燃焼制御手段9を設けてある。
【0016】
前記燃焼抑制ガス供給手段5は、前記廃熱ボイラ13で生成された蒸気を発電装置に供給する蒸気路から分岐して、燃焼抑制ガスとして供給する蒸気供給機構6を設けて、前記燃焼抑制ガス供給路7に接続し、前記燃焼抑制ガスとして蒸気を用いるように構成してある。前記カットゲート4は、図5に示すように、前記プッシャ機構3Aで被処理物を炉内に押し込み供給する際には上昇して、前記被処理物供給路2を開路し、前記プッシャ機構3Aが被処理物の炉内への投入を終えて引退した際には下降して、前記被処理物供給路2を閉塞するように構成してある。
【0017】
以上のように構成してあるから、上述の廃棄物焼却装置においては、焼却炉11内の被処理物が低位発熱量が低く、燃えにくい廃棄物である場合には、炉内温度が低下し、これに伴って、回転胴11a入口に配置してある熱電対で検出する入口温度検出手段10の検出温度が例えば中心温度を600℃に設定してある所定温度範囲よりも低くなるから、燃焼用バーナ23に供給する燃料を増量し、それによる加熱量を増大すると共に、燃焼用空気供給手段24から被処理物燃焼用の空気を調整して炉内の被処理物の燃焼を維持する。当然ながら、蒸気供給機構6はカットオフし、開閉機構8を閉じて、燃焼抑制ガス供給手段5による燃焼抑制ガス供給路7からの、燃焼抑制ガスとしての蒸気の供給は停止してある。
【0018】
また、炉内の被処理物の低位発熱量が高い場合には、炉内温度の上昇に伴い、前記入口温度検出手段10の検出温度が高くなり、前記所定温度範囲を超える場合がある。この場合には、前記燃焼用空気供給手段24の空気供給は停止すると共に、前記被処理物供給路2のカットゲート4を閉じた状態で、燃焼制御手段9により前記開閉機構8を開いて、前記燃焼抑制ガス供給路7から、前記蒸気供給機構6の供給する蒸気を炉内に導入し、前記検出温度が所定温度範囲内に収まるように前記開閉機構8の開度を調節する。
【0019】
上述の蒸気導入の操作により、前記カットゲート4が閉じているから、前記燃焼抑制ガス供給路7から蒸気が供給されると、その部位から前記焼却炉11側の前記被処理物供給路2内の廃棄物中に供給された蒸気が充満し、この領域の内部雰囲気の圧力を高めることになる。その結果、炉内からの熱ガスが前記被処理物供給路2内の廃棄物内に流入することがなく、廃棄物の早期着火が防止できる。しかも、供給された蒸気の圧力により、前記入口フード22と前記回転胴11aとの間からの空気の漏れ込みは抑制され、炉内に必要以上の空気が流入することも防止できる。さらに、供給された蒸気は炉内に流入するから、炉内の酸素分圧を低下させ、被処理物の燃焼を抑制するようになる。前記入口温度検出手段10の検出温度が所定範囲内に収まると、PID制御により、蒸気供給量を適量に維持し、炉内温度が低くなり始めると、逐次前記蒸気供給量を減少する。
【0020】
次に、本発明の他の実施の形態について説明する。
〈1〉上記実施の形態に於いては、廃棄物焼却設備に廃熱ボイラ13を備える例について説明したが、前記廃熱ボイラ13を備えない場合には、他の蒸気源から蒸気を燃焼抑制ガスとして供給するようにしてもよく、また、蒸気に代えて、空気よりも酸素含有量の低い他のガスを前記燃焼抑制ガスとして供給するようにしてあってもよい。このようなガスを炉内に供給することで、炉内の酸素分圧を低下させることが可能であり、例えば、窒素ガスを供給してもよく、また、冷却後の燃焼排ガスを供給してもよい。後者の場合には、例えば除塵装置31下流側の排ガスを供給すれば、燃焼抑制ガス源を特別に用意する必要がなく、また、ガス冷却室29出口からの排ガスを供給すれば、炉内を極端に冷却することを防止できる。
〈2〉上記実施の形態に於いては、廃棄物供給機構3としてプッシャ機構3Aを備える焼却炉11の例について説明したが、前記廃棄物供給機構3としては、他の供給手段を用いてあってもよく、例えばスクリューフィーダ等、任意の供給機構を用いることが可能である。
〈3〉上記実施の形態に於いては、落下供給路15にダブルゲートダンパ16を備えるようにした例を図示した(図2、図3参照)が、ホッパ1からのゴミで十分に落下供給路15がシールできる場合には、ホッパ1に開閉可能な蓋を備えるようにしてもよく、或いは、機械的な封止手段を設けてなくてもよい。
〈4〉上記実施の形態に於いては、被処理物供給路2にカットゲート4を設けてある例について説明したが、燃焼抑制ガスを供給した際に、前記被処理物供給路2内の圧力が局部的に上昇する場合には、その圧力上昇によって前記被処理物供給路2からの空気の漏れ込みを抑制可能であり、前記カットゲート4を省略することも可能である。また、廃棄物供給機構3が前記被処理物供給路2を閉塞可能な構成、或いは、前記被処理物供給路2を通じて気体が漏れるおそれのない構成であれば、このカットゲート4は不要である。尚、上記カットゲート4を設ける場合に、その構成は図示のものに限るものではなく、また、前記被処理物供給路2を塞止する前記カットゲート4に代わる機構を廃棄物供給機構3に備えさせてあってもよい。
〈5〉上記実施の形態に於いては、入口温度検出手段10に熱電対温度計を用いた例について説明したが、この入口温度検出手段10は、検出すべき焼却炉11の入口温度を検出できるもであれば、抵抗線温度計その他の温度検出手段を用いてあってもよい。また、前記入口温度検出手段10の位置も、炉内に代えて、被処理物供給路2内の出口部近傍に設けてあってもよい。
〈6〉上記実施の形態に於いては、燃焼抑制ガス供給手段5を被処理物供給路2の一方側に一箇所開口させた例について図示説明したが、この開口数は任意であって、正面視の左右両方に開口させてあってもよく、上側にも開口させてあってもよい。また、上側のみに開口させてあってもよい。
〈7〉上記実施の形態に於いては、所定温度の一例を600℃とし、入口温度検出手段10で検出する入口温度を、これの上下に範囲を有する所定温度範囲内に収めるように開閉機構8を開閉するとして説明したが、この温度範囲は、焼却炉11の設計条件によって可変であり、前記所定温度を600℃に限定するものではない。また、炉内温度を所定温度範囲内に収めるように前記開閉機構8を開度調節するとして説明したが、単に前記開閉機構8を開閉するだけにしてあっても、燃焼抑制ガス供給路7を開路することで、炉内温度が異常に上昇した場合に、前記炉内温度を低下させることが可能である。
【0021】
尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る廃棄物焼却装置の一例の全体構成図
【図2】本発明に係る廃棄物焼却装置の一例の要部を説明する一部切り欠き側面図
【図3】図2に示した廃棄物焼却装置の要部透視平面図
【図4】図2に示した廃棄物焼却装置の要部の正面図
【図5】図2に示した廃棄物焼却装置の廃棄物供給路の正面図
【図6】従来の廃棄物焼却装置の一例を説明する設備構成図
【図7】従来の廃棄物焼却装置の一例の要部を説明する一部切り欠き側面図
【図8】図7に示した例の一部透視平面図
【符号の説明】
1 ホッパ
2 被処理物供給路
3 廃棄物供給機構
4 カットゲート
5 燃焼抑制ガス供給手段
6 蒸気供給機構
7 燃焼抑制ガス供給路
8 開閉機構
9 燃焼制御手段
10 入口温度検出手段
11 焼却炉
12 煙道
13 廃熱ボイラ
14 誘引送風機構
Claims (4)
- 被処理物を燃焼処理する回転胴式の焼却炉(11)と、
ホッパ(1)に受け入れた被処理物を、前記焼却炉(11)の炉内に供給する廃棄物供給機構(3)を備えた被処理物供給路(2)と、
前記焼却炉(11)の煙道下流側に備えた誘引送風機構(14)とを設け、
前記焼却炉内に前記被処理物の燃焼用空気を供給する燃焼用空気供給手段(24)を設けてある廃棄物焼却装置であって、
前記被処理物の燃焼を抑制可能な燃焼抑制ガスを前記被処理物供給路(2)に供給する燃焼抑制ガス供給手段(5)と、当該燃焼抑制ガス供給手段(5)を動作制御する燃焼制御手段(9)とを設け、
炉内温度が所定の温度範囲を超える場合に、前記燃焼用空気供給手段(24)からの燃焼用空気の供給を停止するとともに、前記燃焼制御手段(9)により、前記燃焼抑制ガス供給手段(5)から前記燃焼抑制ガスを供給制御する廃棄物焼却装置。 - 前記被処理物供給路(2)のうち、前記燃焼抑制ガス供給手段(5)による燃焼抑制ガス供給部位と前記ホッパ(1)との間に、前記ホッパ(1)から前記焼却炉(11)の炉内への漏れ込み空気を遮断する開閉自在なカットゲート(4)を設けてある請求項1記載の廃棄物焼却装置。
- 前記焼却炉(11)の入口温度を検出する入口温度検出手段(10)と、検出された前記入口温度が所定温度を超える場合に、前記被処理物供給路(2)に前記燃焼抑制ガスを供給する燃焼抑制ガス供給路(7)を開閉自在な開閉機構(8)とを備えて、前記燃焼制御手段(9)を設けてある請求項1又は2に記載の廃棄物焼却装置。
- 前記焼却炉(11)からの煙道(12)に排ガス保有熱を回収して蒸気を生成する廃熱ボイラ(13)を設け、前記廃熱ボイラ(13)で生成された蒸気を燃焼抑制ガスとして供給する蒸気供給機構(6)を設けてある請求項1〜3の何れか1項に記載の廃棄物焼却装置。
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