JP3769433B2 - 通信端末 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯電話機などの通信端末に係り、特に音質調整機能に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、携帯電話機の音質の調整は1種類であることがほとんどであった。また使用者が音質を選ぶことができる機能を搭載した場合でも、周波数特性の調整やノイズ抑圧量の調整をメニューに設け選択できるだけである。
通信端末において音質を変更する技術として「実開平7−42236号公報」に記載されたものがあり、これは音声帯域を複数に分割する帯域通過フィルタの利得を各々変化させ、受話の周波数特性を変えるものである。また、コードレス電話機に限れば受信された受話音声の音質を変更し高域を強調した音質にすることで音声を聞き取りやすくする技術が「特開平5−91168号公報」に記載されている。
また、従来、携帯電話機を騒音下で使用する場合、周囲の騒音により音が聞きづらく使用者がボリュームを大きくしたり、片耳をふさいだりしていた。
これを解決する手法としては周りの騒音の音圧を自動的に検知し端末の音圧を調整するものや、ボリューム特大モードを作って対応していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、携帯電話機の普及により使用者または通話相手が通話する環境は様々であり、話者周辺の騒音状態や通信回線の経路等により、周波数特性のみの変更や一様なノイズ抑圧機能だけでは満足いく通話品質が得られない状況にある。また、通話中、不満に感じることとして、相手の電話機の置かれた状況や相手の声質により受話の音質に不満を感じることと、自分が通話する周囲の環境の騒音が激しい等の理由で通話が妨害されることがあり、これらを解決するには従来技術では十分ではなかった。
また、従来技術のメニュー選択の場合は、どのような環境でどの特性を変化させていいか使用者が分からず、またその他の技術も現在の通話端末の普及や様々な環境下での使用による音質の変化に対応しきれない状態だった。
【0004】
さらに、従来技術のボリュームのみの調整では、下記に挙げる問題を解決できない。
騒音下では周囲ノイズによるマスキング効果により相手の声、さらには発声した自分の声が聞こえず通話は困難となる。また、使用者の声は大きくなり、相手側が不快なばかりでなく音割れによる音質劣化のため聞き直しが発生することもある。さらに、相手側は受話器から聞こえる声が大きいため発声の抑制がおこり、さらに通話を困難にするなどの悪循環が起こっていることがあった。
ボリュームを特大にしただけでは、自分の声は聞こえないままで、話しやすくはなるが大声を張り上げる状態は完全に解決できない。また相手の音質が聞き取りにくいものであると単に大きくしただけでは、ノイズ成分に音声の必要な要素がマスクされてしまう。
また、相手側に送る音声(送話)側は調整されないので相手側も聞きづらい状況にあった。
【0005】
本発明は上記の点に鑑みなされたもので、相手の声質、回線や相手端末の特性、および自分の置かれた環境などから発生する各種の問題を除去して良好な通話品質を得ることができ、通話が快適となる通信端末を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の通信端末は、通話中に音質を調整可能な通信端末において、受話音の音量を大きくするとともに周波数帯域を高低域強調形にし、かつ側音を追加し、更に送話音も周波数帯域を狭帯域にしてノイズ抑圧を強くすることにより、通話者が騒音下にいる場合に音声を聞き取り易くする騒音モードを有し、イヤホン使用時やハンズフリー使用時には騒音モードを受け付けず、騒音モード中にイヤホン使用やハンズフリー使用が発生した場合は騒音モードを解除することを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明による通信端末の実施の形態を詳細に説明する。
<第1の実施の形態>
第1の実施の形態は、通話中に使用者が感じる相手の回線及び電話機の特性や相手の声質から通話をしにくいという音質的な不満と、自分の置かれた環境が騒音状態などの理由で、相手の声を聞き取ることができない音量的な不満を各々解消することを目的とする。
音質的な不満は、相手の声がこもっていたり相手の通話回線や環境等の理由により通話内容が理解しにくいといった場合や、その逆に音楽サービスなどの音を聞く場合に音の細部が再生されていない場合に発生する。前者は声の成分を強調しそれ以外のノイズ成分等は弱くした設定を使用すればよく、周波数特性を狭帯域高音強調形にしてノイズ抑圧を強くかけることなどで実現できる。後者はすべての音を自然に聞き取れるようにする設定を用意することにより解消され、周波数特性を広帯域平坦形にしてノイズ抑圧を弱くするか全く抑圧しないようにすることで実現できる。この設定を“音質モード”と呼ぶ。さらに、前者の設定を“音質モード1”と呼び、後者の設定を“音質モード2”と呼ぶ。音量的な不満は、自分の置かれた環境が騒音状態である場合等に発生することが多く、音量を特大にして周波数帯域を高低域強調形にし、かつ側音を追加して自分の声も聞き取ることができるようにすることにより解消される。また、送話音も周波数帯域を狭帯域にしてノイズ抑圧を強めにすることにより相手に送られる音声を補正でき通話がスムースになされる。この設定を“騒音モード”と呼ぶ。
【0008】
上記2つのモードは使用される状況を考えると移行操作を異ならせた方が使いやすい。音質モードは受話音を聞きながら設定を変更できた方がよく、これは、1つのキーを操作することにより音質が切り替わるようにする。また、騒音モードは音量の変化が激しいため簡単に設定でき、かつ、誤動作をしないようにする必要がある。このことを考え、通常、通話中に用いられるボリュームアップキーの長押しで騒音モードを設定できるようにして、解除はボリュームダウンキーを押すことで簡単に解除でき、設定前の音量に戻るようにする。また、イヤホン使用時やハンズフリー使用時は急激な音量変化による事故が発生するおそれがあるため、設定不可とする。
周囲雑音が大きい場合、細かい音質まで聞き取ることができず、音質的不満は起こりにくいと考えられることより、騒音モード時は音質モードが機能しないこととして、騒音モード解除時に前の状態に戻るようにする。
また、通話開始時は通常の状態(どちらのモードでもない状態)で始まることとし、通話中に設定が変更されても終話時に通常の状態に戻るようにする。これは、各々のモードが通話中に不満を感じたときに使用することを前提としたためであり、次回通話時に前の設定が残っているとそれを戻す操作が必要であり、この操作を省略するためである。
また、通話中にFAXやパソコン通信をしてまた通話に戻る場合は、前の状態を保持したままとする。
【0009】
図1は上記第1の実施形態を実現した携帯電話機を示す回路図である。アンテナ11により受信された電波はRF回路12に供給され、周波数選択等がなされる。この出力信号はDSP(デジタルシグナルプロセッサ)13の変復調回路及びモデム内に供給され、デジタル信号に変換され音声符号変換されデジタルイコライザ15、ノイズ抑制回路(ノイズサプレッサ)16、ボリューム17、エコー除去回路(エコーキャンセラ)18、側音追加回路19を順次経る。そして、D/A変換器20でアナログ信号に変換されスピーカ21により音声に変わる。一方、マイク22で集音された音声はA/D変換器23でデジタル信号に変換され逆の手順によりアンテナ11で電波として送信される。
この携帯電話機ではデジタルイコライザ15、ノイズサプレッサ16、ボリューム17、エコーキャンセラ18、側音追加回路19が演算処理装置24により制御され、制御するための調整データはメモリ25に記憶しておく。
メモリ25内部の調整データとしては、イコライザ15の調整パラメータ、ノイズサプレッサ16の抑圧調整データ、ボリュームデータ、エコーキャンセラデータ、側音追加回路19の調整データなどを用意する。
上述した音質、騒音の各モードでは上記メモリ25に格納する各々の回路の制御データを一まとまりにしてその組み合わせで各モードを実現する。下記表1はその組み合わせパターンである。通常の状態の受話データR(0)と送話データT(0)をデフォルトとして、各モード設定時、受話側はすべての状態で別のデータR(1),R(2),R(3)を使用し、送話側は騒音モードのみ設定値をデータT(1)に変える。音質モードは、前述した音質モード1、音質モード2に対応して通常以外に2つを想定したがこれ以上有ってもかまわない。なお、図1において、26はプログラムを記憶するROM、27は各種入力および設定を行うキー入力部、29は電話番号や設定状態を表示するLCD表示器である。LCD表示器29は、演算処理装置24によりLCDドライバ28を介して制御される。
【表1】
Figure 0003769433
【0010】
図2は、上記携帯電話機で第1の実施形態の動作が行われたときのフローチャートである。このフローチャートを説明すれば、ステップS1での通話中(通話開始時は受話データおよび送話データが表1のR(0),T(0)で標準モードである)にイヤホン使用中またはハンズフリー動作中かが判断され(ステップS2)、もしそうであれば騒音モードへの変更を禁止してステップS3に進む。そして、ステップS3でキーが押下され、音質モードへの変更が要求されると、ステップS4に進んでキー押下毎に受話データをR(1)またはR(2)またはR(0)に切換え、モードを音質モード1または音質モード2または標準モードに切換える。同時に、切換えられたモード(音質モード1または音質モード2または標準モード)をLCD表示器29に表示させる。そして、音質モード1または音質モード2または標準モードでの通話中に終話キーが押されると(ステップS5)、ステップS6の終話処理となり、モードが音質モード1または2の場合は受話データおよび送話データがR(0),T(0)に戻され標準モードに戻る。一方、ステップS3で音質モードへの変更が要求されない場合は、標準モードのまま通話を継続してステップS5で終話キーが押下されれば、ステップS6の終話処理となる。
【0011】
ステップS1による通話中、またはステップS5で終話キーが押下されないことによる通話中に、ステップS2でイヤホン使用中またはハンズフリー動作中かを判別し、もしそうでなければステップS7に進んで騒音モードへの変更を可能にする。そして、ステップS7でボリュームアップキーが長押しされると、ステップS8に進んで現在の音質モード状態を示す受話データをメモリ25に記憶し、かつ騒音モードになることをLCD表示器29に表示した上で、受話データをR(3)、送話データをT(1)とし、騒音モードとする(ステップS9)(したがってステップS4で音質モード1または2に設定されていても、この音質モードはここで一旦打切られる)。しかる後、ステップS10でボリュームダウンキーが押下されると、またはイヤホン使用、あるいはハンズフリー状態になると、ステップS11に進み送話データをT(0)、受話データを記憶していた以前のデータに戻して、騒音モード以前のモードに戻り、ステップS3に進む。ステップS10でボリュームダウンキーが押下されず、またはイヤホン未使用、あるいはハンズフリー動作状態にないとき、ステップS12に進み、終話キーが押下されると(ステップS12)前述したステップS6の終話処理を行う。ステップS7でボリュームアップキーが長押しされず、騒音モードに進まない場合もステップS3に進む。そして、ステップS3以後は前記と同様である。
【0012】
なお、上記のキー操作に代えて、ダイヤル式のキーを使用して、回すと音質モード、長押しで騒音モード、あるいはシーソースイッチを使用して、上下で音質モード、長押しで騒音モードとすることもできる。さらに、騒音モードの解除にダイヤル式のキーまたはシーソースイッチを使用することもできる。
【0013】
そして、上記の第1の実施形態によれば、携帯電話機での通話中に不満に思われる相手側の電話機や環境、声質による音質的不満と、自分が周囲雑音の多い場所などにいる理由から発生する音量的不満を解消できる。しかも、解消する状態に電話機をスムースに且つ簡単に設定することができる。
【0014】
<第2の実施の形態>
第2の実施の形態は、デジタル処理を用い、使用者が受話音声に不満があるときに、簡単なボタン操作によりノイズ抑制、周波数特性、音量、側音、エコー除去を一括して設定することにより、受話を使用者が満足できる状態にすることを目的とする。また、それらの処理を一括してデジタル処理部に設けることにより設定を容易にする。
【0015】
現在、電話による通話は様々な音質になっている。理由としては、
(1)サービスの拡大により様々な事業者や通話システムが混在し、それ毎に特有の音質を持っている。
(2)一つのシステムに特定しても様々な端末メーカにより音質が異なる。
(3)通話品質は、使用者の年齢、性別、好み等により分かれる。
などが挙げられる。
これらを解決する場合、音質を述べるときに重要視される2つの考え方を導入することによりかなりの点を改善する事ができる。音質を述べる場合、会話の内容を重視し、その明瞭さや認識できる度合いを示す明瞭度と、より自然界に近い細かい音まで再現させた自然度を上げることが音質の向上につながる。しかし、これら2つの特質は相反する性質を持つ。
明瞭度を上げる場合
(1)周波数特性は通話帯域になるべく近づけ低域や高域のノイズをカットする。
(2)通話帯域の2kHz付近を強調し認識度を上げる。
(3)ノイズ抑制機能を強くし相手側から送られる会話以外の成分を抑制する。(4)側音は小さくするか完全に無くしスピーカからは相手の声のみ出力されるようにする。
自然度を上げる場合
(1)周波数特性はどの周波数でも平坦に近い状態にする。
(2)ノイズ抑制は少なくするか完全に無くしどのような音でも細部まで聞き取りやすくする。
(3)側音を適度な音量に設定し普通に会話している状態に近くする。
【0016】
上記2つの条件を満たすためにはそれぞれの設定を必要とし、また単に周波数特性を変えることだけでは満たしきれない。そこで、これらの条件を満たすためにデジタルイコライザ、ノイズ抑制回路、ボリューム、エコー除去回路、側音追加回路を一度に調整することにより、音声の持つ様々な特性を再現できる。またこれらの設定と通常携帯電話機等に用いられるこれら2つの設定の中間的な設定を用意し、通話中に使用者がこの3種類の設定を選択できるようにすることで、通話品質を大幅に向上させることができる。またこれらの設定により端末が発生させるエコー量が増えた場合、エコー除去回路の設定もする。
【0017】
上記の第2の実施形態は図1の携帯電話機で実現される。すなわち、デジタルイコライザ15、ノイズサプレッサ16、ボリューム17、エコーキャンセラ18、側音追加回路19を演算処理装置24により制御させ、制御するための調整データはメモリ25に記憶しておく。
メモリ25内部の調整データとしては、イコライザ15の調整パラメータ、ノイズサプレッサ16の抑圧調整データ、ボリュームデータ、エコーキャンセラデータ、側音追加回路19の調整データなどを用意する。
使用者は、図3のフローチャートに示すように、ステップS21の通話中、音質に不満等を感じ設定を変更する場合、キー入力部27の所定のキーを操作する(ステップS22)。すると、キーを押下するたびに音質の設定が切り替わる。すなわち、キーを押下するたびにメモリ25から「明瞭」、「自然」、「通常」(順不同)の音質調整データが順次切り替って読出され(ステップS23)、この音質調整データで演算処理装置24によりDSP13が制御され(ステップS24)、音質の設定が変更される。同時にLCD表示器29の表示を切り替えて(ステップS25)、設定された音質モードが表示される。この表示は、“明瞭モード、自然モード、通常モード”のような使用者に分りやすいものが適当である。
終話時は、常に通常用のデータでDSP13を制御させる。すなわち、図4に示すように、終了要求が出ると(ステップS31)、通常用調整データをメモリ25から読出し(ステップS32)、そのデータで演算処理装置24によりDSP13を制御する(ステップS33)。その後、ステップS34の終話処理となる。
【0018】
なお、上記の例では側音追加部やボリューム調整をすべてDSP13の内部で行ったが、これらは他の回路を用いても良い。またイコライザも他の回路で実現することが可能である。
【0019】
そして、上記のような第2の実施形態によれば次のような効果を得ることができる。
(1)通話中、相手の電話機の音質特性や相手の声質により通話音質に不満を感じたときに使用者が簡単な操作により音質を好きな状態に選べる。
(2)明瞭度を上げた設定と自然度を上げた設定と、その中間の通常用いられる設定を設けることで、様々な音質に変更できる。
(3)会話を特に重視したい通話の場合明瞭度を上げた設定を使用することにより会話がスムースになる。
(4)音楽番組等の情報ダイヤル等で様々な音を忠実に聞きたい場合は、自然度を上げた設定を使用することにより、音の細部までを聞くことができる。
【0020】
<第3の実施の形態>
第3の実施の形態は、デジタル処理を用い、使用者が騒音下にいる場合、簡単なボタン操作によりノイズ抑制、周波数特性、音量、側音、エコー除去を一括して設定することにより、送受話をノイズ環境下で使用するのに最適な状態にすることを目的とする。また、それらの処理を一括してデジタル処理部に設けることにより設定を容易にする。
【0021】
ノイズ環境下で通話をする場合、心理的音響効果により以下の現象が起きることが想定される。
受話(自分の聞いている音)側
(受1)騒音によるマスキング効果により相手の受話音が聞き取れなくなる。
(受2)騒音によるマスキング効果により自分の声がマスクされ発声音量が上がる。
(受3)何度も聞き直しているうちに大声を出し、片耳をふさいだりマイクに手をかざしたりする。
送話(相手の聞いている音)側
(送1)相手の声が大きすぎ割れている。
(送2)相手側の周囲ノイズが大きく耳が痛い。
(送3)相手の声が大きいので心理的効果で小さい声で対応。相手が聞き直すと大声で対応。
【0022】
上記受1を解決するには周囲雑音の平均値より数dB大きな受話音量を必要とする。また、ノイジネスが強い音の高域成分とマスキングを受けやすい低域部分を増強し明瞭度を上げることも必要である。
受2は自分の声を受話器から戻す側音を追加する事により解決される。
上記2点を解決することにより受3も解決される。
送1の問題は受話側を解決することにより無くなる。送2は送話のノイズ抑制を強めに設定し、且つ送話周波数特性を声の中心的成分である500Hz〜2kHzにしぼり、他の帯域を押さえるバンドパスフィルタを適用することで解決される。ボリュームを若干小さくするのも効果がある。送3はこれらの問題が解決されれば無くなる。
しかし、受話音量を上げたことにより新たにエコーが発生することが考えられる。これはエコー除去機能を強くかけることにより解決できる。
【0023】
上記の第3の実施形態は図1の携帯電話機により実現される。すなわち、デジタルイコライザ15、ノイズサプレッサ16、ボリューム17、エコーキャンセラ18、側音追加回路19を演算処理装置24により制御させ、制御するための調整データはメモリ25に記憶しておく。
メモリ25内部の調整データとしては、イコライザ15の調整パラメータ、ノイズサプレッサ16の抑圧調整データ、ボリュームデータ、エコーキャンセラデータ、側音追加回路19の調整データなどを用意する。これらのデータで送話および受話を上述のように制御することにより、騒音下での最適動作状態とする。使用者は図5に示すフローチャートのステップS41の通話中に騒音下での最適動作状態(以下騒音モードと呼ぶ)を選択しようとする場合、ステップS42で示すようにキー入力部27の選択キーを操作して騒音モードを選択する。すると、メモリ25から騒音用の調整データが読出され(ステップS43)、このデータで演算処理装置24によりDSP13が制御され(ステップS49)、騒音モードとなる。同時に、LCD表示器29の表示を切り替えて(ステップS45)、騒音モードであることを表示する。
騒音モードを解除する場合は、使用者はキー入力部27の解除キーを操作する(ステップS46)。すると、メモリ25から通常用の調整データが読出され(ステップS47)、このデータで演算処理装置24によりDSP13が制御され(ステップS48)、通常モードとなる。同時にLCD表示器29の表示を切り替えて(ステップS49)、騒音モードが解除された状態であることを表示する。
終話時は常に通常用のデータでDSP13を制御させる。すなわち、図6のステップS51で終了要求が出ると、メモリ25から通常用調整データを読出し(ステップS52)、このデータでDSP13を制御する(ステップS53)。その後、ステップS54の終話処理となる。
【0024】
なお、この例でも、側音追加部やボリューム調整をすべてDSP13の内部で行ったが、これらは他の回路を用いても良い。またイコライザも他の回路で実現することが可能である。
【0025】
そして、上記の第3の実施形態によれば次のような効果が得られる。
(1)駅のホームや混雑した交差点などの周囲が騒がしいときに選択する事により、自分さらには相手の会話がスムースになり、片耳をふさいだり大声を出したりすることが無くなる。
(2)相手回線によっては小さすぎる声を補正する効果もある。
【0026】
なお、上記の実施の形態はいずれも本発明を携帯電話機やPHS(パーソナルハンデイフォンシステム)を含む移動体通信端末に応用した場合であるが、本発明は業務用および趣味用の無線機などにも利用できる。さらに本発明は固定電話機、公衆電話機などにも利用できる。
【0027】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように本発明の通信端末によれば、相手の声質、回線や相手端末の特性、および自分の置かれた環境などから発生する各種の問題を除去して良好な通話品質を得ることができ、通話が快適となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る携帯電話機を示すブロック図。
【図2】本発明の第1の実施形態を説明するためのフローチャート。
【図3】本発明の第2の実施形態を説明するためのフローチャート。
【図4】本発明の第2の実施形態における終話時の動作を説明するためのフローチャート。
【図5】本発明の第3の実施形態を説明するためのフローチャート。
【図6】本発明の第3の実施形態における終話時の動作を説明するためのフローチャート。
【符号の説明】
13 DSP(デジタルシグナルプロセッサ)
15 デジタルイコライザ
16 ノイズサプレッサ
17 ボリューム
18 エコーキャンセラ
19 側音追加回路
24 演算処理装置
25 メモリ
27 キー入力部
29 LCD表示器

Claims (1)

  1. 通話中に音質を調整可能な通信端末において、受話音の音量を大きくするとともに周波数帯域を高低域強調形にし、かつ側音を追加し、更に送話音も周波数帯域を狭帯域にしてノイズ抑圧を強くすることにより、通話者が騒音下にいる場合に音声を聞き取り易くする騒音モードを有し、イヤホン使用時やハンズフリー使用時には騒音モードを受け付けず、騒音モード中にイヤホン使用やハンズフリー使用が発生した場合は騒音モードを解除することを特徴とする通信端末。
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