JP3480121B2 - ハンドセット型ハンズフリー通話装置 - Google Patents

ハンドセット型ハンズフリー通話装置

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JP3480121B2
JP3480121B2 JP12867695A JP12867695A JP3480121B2 JP 3480121 B2 JP3480121 B2 JP 3480121B2 JP 12867695 A JP12867695 A JP 12867695A JP 12867695 A JP12867695 A JP 12867695A JP 3480121 B2 JP3480121 B2 JP 3480121B2
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hands
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裕子 上田
博昭 竹山
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Matsushita Electric Works Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハンズフリー通話を行
うことができるハンドセットを備えたハンドセット型ハ
ンズフリー通話装置に係り、更に詳しくは、ハンドセッ
トに設けられた同一のスピーカ及びマイクロホンを使用
してハンズフリー通話又はハンドセット通話を選択的に
行うことができる通話装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のハンドセット型ハンズフリー通話
装置の構成を図7に示す。この通話装置は、ハンズフリ
ー通話用の送受話回路Aと、ハンドセット通話用の送受
話回路Bと、信号切替回路6とにより構成される。上記
ハンドセット通話用の送受話回路Bは、スピーカ10
b、スピーカ駆動アンプ11b、マイク20b、マイク
アンプ21b及び2/4変換回路4bにより構成され
る。
【0003】一方、上記ハンズフリー通話用の送受話回
路Aは、同様に、スピーカ10a、スピーカ駆動アンプ
11a、マイク20a、マイクアンプ21a及び2/4
変換回路4aを備えるとともに、スピーカ駆動アンプ1
1a及びマイクアンプ21aと、2/4変換回路4aと
の間にハウリング防止回路30を備えて構成される。上
記ハンドセット通話用の送受話回路Bは、マイクロホン
20bにより送話音声を収音して電気信号へ変換し、マ
イクアンプ21bがこの信号を増幅し、2/4変換回路
4bが、この信号を送話信号として2線式信号線を介し
て信号切替回路6へ出力する。
【0004】また、2/4変換回路4bは、2線式信号
線から受話信号を取り出し、スピーカ駆動用アンプ11
bがこの信号を増幅し、スピーカ10bがこの信号を音
声信号に変換して出力する。上記ハンズフリー通話用の
送受話回路Aは、更に、ハウリング防止回路30がスピ
ーカ10aから発せられた音声信号がマイクロホン20
aにより収音される音響結合により、送受話回路のルー
プゲインが1を越えて、いわゆるハウリングが生じるの
を防止するための回路であり、音声スイッチ回路又は音
声スイッチ回路とエコーキャンセラーとを組み合わせた
回路として構成される。
【0005】上記信号切替回路6は、ハンズフリー通話
又はハンドセット通話を切り替えるための回路であり、
ハンズフリー通話の際は、ハンズフリー通話用の送受話
回路Aを通話線に接続し、ハンドセット通話の際は、ハ
ンドセット通話用の送受話回路Bを通話線に接続する。
上記音声スイッチ回路の構成を図8に示す。受話回路及
び送話回路にそれぞれ可変減衰器301、302が設け
られ、デジタルフィルタ等で構成される制御部300
が、受話回路の可変減衰器301の入出力レベル及び送
話回路の可変減衰器302の入出力レベルを監視し、上
記制御部300が、これらのレベルに基づいて、各可変
減衰器301、302の減衰量を制御して、ハウリング
の発生を防止する。
【0006】次に、従来のハンドセット型ハンズフリー
通話装置の他の構成例を図9に示す。この通話装置は、
ハンズフリー通話用の送受話回路と、ハンドセット通話
用の送受話回路とを1つの送受話回路で共通化したもの
であり、マイクロホン20と、マイクアンプ21と、ス
ピーカ10と、スピーカ駆動アンプ11と、通話切替回
路5と、利得制御回路7と、ハウリング防止回路30
と、2/4線変換回路4とにより構成される。
【0007】通話切替回路5は、ハンズフリー通話又は
ハンドセット通話を切り替えるための回路であり、利得
制御回路7は、この通話切替回路の出力信号に基づい
て、マイクアンプ21及びスピーカ駆動アンプ11の利
得を制御する。即ち、ハンズフリー通話の際には、利得
を大きくする一方、ハンドセット通話の際には、利得を
小さくして同一の送受話回路をハンズフリー通話及びハ
ンドセット通話に共用している。
【0008】ここで、上記マイクロホン20及び上記ス
ピーカ10は、ともにハンドセットに取り付けられてお
り、上記通話切替回路5は、ハンドセットの通話装置本
体への着脱状態を検出する検出回路として構成され、ハ
ンドセットが通話装置本体から取り外されている場合に
は、ハンドセット通話と判断し、ハンドセットが通話装
置本体に取り付けられている場合には、ハンズフリー通
話と判断する。
【0009】この様な通話装置によれば、同一の通話装
置により、ハンドセット通話とハンズフリー通話とを選
択して使用することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ハンドセット型ハンズフリー通話装置には、以下のよう
な問題点があった。まず、上述した2つの従来例の内、
前者の実施例では、ハンズフリー通話用の送受話回路と
ハンドセット通話用の送受話回路と備えており回路規模
が大きくなり、低価格化を図ることができず、また、マ
イクロホン及びスピーカを2個ずつ備えているため、通
話装置全体の小型化を図ることが困難であるという問題
があった。
【0011】次に、後者の実施例では、同一の送受話回
路をハンドセット通話及びハンズフリー通話で共用する
ため、小型化及び低価格化を図ることができるが、以下
のような問題があった。第一の問題として、ハンドセッ
トを通話装置本体から取り外してハンズフリー通話から
ハンドセット通話へ移行する際、ハンドセットの取り外
し動作と同時にスピーカの音量が低下するため、ハンド
セットが耳元に来るまでの間、受話音声が聞こえない状
態となるという問題があった。
【0012】第二の問題として、ハウリング防止回路
が、高域周波数のレベルを低下させ、或は、特定周波数
を遮断することによりハウリングの発生を防止している
場合には、通話音質の低下を避けることができないが、
送受話回路の共用化によりハンズフリー通話時のみなら
ずハンドセット通話時においても通話音質が低下してし
まうという問題があった。
【0013】第三の問題として、ハンズフリー通話時に
おけるハウリングの発生を防止するため、音響結合を含
むループゲインを常に1以下に抑制する必要があるた
め、音量調節をすることはできなかった。しかしなが
ら、ハンドセット通話時においては音量の調節を行うこ
とも可能であるが、この様な調節手段を有する通話装置
はなく、音量調節を行うことができなかった。
【0014】 第四の問題として、マイクアンプ及びス
ピーカ駆動アンプの利得を上げすぎるとハウリング防止
回路がループゲインを抑圧するために送話信号又は受話
信号を減衰させるいわゆる送話ブロッキング又は受話ブ
ロッキングが発生するため通話音量を十分に上げること
ができなかった。本発明は、上記の事情に鑑みてなされ
たもので、ハンドセットを通話装置本体から取り外した
場合であっても、ハンドセットが耳元に来るまでの間、
受話音声が聞こえるハンドセット型ハンズフリー通話装
において、以下を目的とする。
【0015】 すなわち、音量調節手段を備え、ハンド
セット通話時には、通話音量の調節が可能なハンドセッ
ト型ハンズフリー通話装置を提供することを第一の目的
とする。
【0016】 また、波形伸張を行うことによりハウリ
ングマージンを確保して、ハンズフリー通話時において
も、通話音量の調節が可能なハンドセット型ハンズフリ
ー通話装置を提供することを第二の目的とする。
【0017】
【課題を解決のするための手段】請求項1に記載した本
発明によるハンドセット型ハンズフリー通話装置は、
話音声を電気信号へ変換するマイクロホン及び変換され
た電気信号を増幅するマイクアンプにより構成される送
話回路と、受話信号を増幅するスピーカ駆動アンプ及び
増幅された受話信号を音声に変換して出力するスピーカ
により構成される受話回路と、ハンドセットの本体への
着脱状態を検出し、ハンズフリー通話又はハンドセット
通話を切り替える通話切替回路と、上記通話切替回路の
出力信号に基づいて、上記マイクアンプ及び上記スピー
カ駆動アンプの利得をそれぞれ制御する送話利得制御回
路と受話利得制御回路と、マイクロホンからスピーカに
至る音響結合によるハウリングの発生を防止するための
ハウリング防止回路とを備え、上記マイクロホンと上記
スピーカが同一ハンドセット内に設けられ、同一のマイ
クロホン及びスピーカを使用して、選択的にハンズフリ
ー通話又はハンドセット通話を行うためのハンドセット
型ハンズフリー通話装置において、上記通話切替回路の
出力に基づいて、ハンズフリー通話からハンドセット通
話へ切り替える際、上記受話利得制御回路を制御して、
スピーカ駆動アンプの利得を徐々に変化させる時間制御
回路と、上記通話切替回路の出力に基づいて、ハンドセ
ット通話の際に、スピーカから発せられる受話音の音量
を調節する受話音量調節手段とを備えている。
【0018】請求項2に記載した本発明によるハンドセ
ット型ハンズフリー通話装置は、請求項1の構成に、
記通話切替回路の出力に基づいて、ハンドセット通話の
際には、上記ハウリング防止回路の機能を無効とするハ
ウリング制御回路を更に備えている。
【0019】 請求項3に記載した本発明によるハンド
セット型ハンズフリー通話装置は、請求項1において、
受話信号の話速を低減させるとともに、受話音声の周波
数を変換する波形伸張処理回路と、上記波形伸張処理回
路、上記送話利得制御回路及び上記受話利得制御回路を
制御し、スピーカから発せられる受話音声の話速を低減
させ、周波数を変換するとともに、送話音量又は受話音
量を増大させる波形伸張制御回路とを更に備えている。
請求項4に記載した本発明によるハンドセット型ハンズ
フリー通話装置は、請求項2において、受話信号の話速
を低減させるとともに、受話音声の周波数を変換する波
形伸張処理回路と、上記波形伸張処理回路、上記送話利
得制御回路及び上記受話利得制御回路を制御し、スピー
カから発せられる受話音声の話速を低減させ、周波数を
変換するとともに、送話音量又は受話音量を増大させる
波形伸張制御回路とを更に備えている。
【0020】 請求項5に記載した本発明によるハンド
セット型ハンズフリー通話装置は、請求項1において、
送話信号の話速を低減させるとともに、送話音声の周波
数を変換する波形伸張処理回路と、上記波形伸張処理回
路、上記送話利得制御回路及び上記受話利得制御回路を
制御し、通話線へ出力される送話音声の話速を低減さ
せ、周波数を変換するとともに、送話音量又は受話音量
を増大させる波形伸張制御回路とを更に備えている。
【0021】 請求項6に記載した本発明によるハンド
セット型ハンズフリー通話装置は、請求項2において、
送話信号の話速を低減させるとともに、送話音声の周波
数を変換する波形伸張処理回路と、上記波形伸張処理回
路、上記送話利得制御回路及び上記受話利得制御回路を
制御し、通話線へ出力される送話音声の話速を低減さ
せ、周波数を変換するとともに、送話音量又は受話音量
を増大させる波形伸張制御回路とを更に備えている。
【0022】 請求項7に記載した本発明によるハンド
セット型ハンズフリー通話装置は、請求項5または6
おいて、スピーカ駆動アンプの利得を調節する受話音量
調節手段であって、ハンドセット通話時のみならず、ハ
ンズフリー通話時においても、スピーカから発せられる
受話音の音量を調節する受話音量調節手段を設けて構成
される。
【0023】
【作用】請求項1、2に記載した本発明によるハンドセ
ット型ハンズフリー通話装置は、ハンドセットを通話装
置本体から取り外すと、通話切替回路がこの操作を検出
し、受話音量調節手段が、この検出結果に基づいて、ス
ピーカから発せられる受話音の音量を調節する。
【0024】 請求項3、4に記載した本発明によるハ
ンドセット型ハンズフリー通話装置は、波形伸張制御回
路が、上記波形伸張処理回路、上記送話利得制御回路及
び上記受話利得制御回路を制御し、スピーカから発せら
れる受話音声の話速を低減させ、周波数を変換するとと
もに、送話音量又は受話音量を増大させる。
【0025】 請求項5、6に記載した本発明によるハ
ンドセット型ハンズフリー通話装置は、波形伸張制御回
路が、上記波形伸張処理回路、上記送話利得制御回路及
び上記受話利得制御回路を制御し、通話線へ出力される
送話音声の話速を低減させ、周波数を変換するととも
に、送話音量又は受話音量を増大させる。
【0026】 請求項7に記載した本発明によるハンド
セット型ハンズフリー通話装置は、受話音量調節手段
が、ハンドセット通話時のみならず、ハンズフリー通話
時においても、スピーカ駆動アンプの利得を調節して、
スピーカから発せられる受話音の音量を調節する。
【0027】
【実施例】ハンドセット型ハンズフリー通話装置の一構
成例を図1に示す。このハンドセット型ハンズフリー通
話装置は、図9に示した従来のハンドセット型ハンズフ
リー通話装置に時間制御回路13及びハウリング制御回
路31を備えて構成される。
【0028】上記時間制御回路13は、通話切替回路5
の出力に基づいて、受話利得制御回路12を制御するた
めの回路である。ハンドセットを通話装置本体から取り
外してハンズフリー通話からハンドセット通話へ移行す
る際、上記取り外しの操作を上記通話切替回路5が検出
し、その検出結果に基づいて、受話利得制御回路12が
スピーカ駆動アンプ11の利得を低下させるが、上記時
間制御回路13は、この利得の低下を徐々に行うように
上記受話利得制御回路12を制御する。
【0029】上記利得の低下は、時定数的な変化であっ
ても、直線的な変化であってもよく、ハンドセットを取
り上げた通話者が、ハンドセットを耳元まで持って行く
までの1から数秒程度の間にハンドセット通話のための
音量まで減少する変化であればよい。この様な時間制御
回路13を設けることにより、ハンドセットを取り上げ
でからハンドセットを耳元まで持って行くまでの間であ
っても、受話音声を聞き取ることができ、ハンズフリー
通話からハンドセット通話へスムーズに移行することが
できる。
【0030】上記ハウリング制御回路31は、通話切替
回路5の出力に基づいて、ハウリング防止回路30を制
御するための回路である。ハンズフリー通話中は、ハウ
リング防止回路30がループゲインを抑制して、マイク
10、スピーカ20間の音響結合に起因して、ハウリン
グが発生するのを防止しているが、ハンドセットを通話
装置本体から取り外してハンズフリー通話からハンドセ
ット通話へ移行する際、上記取り外しの操作を上記通話
切替回路5が検出し、その検出結果に基づいて、上記ハ
ウリング制御回路31が、それ以降のハウリング防止回
路30の機能を無効とする。
【0031】即ち、ハンズフリー通話においては、ハウ
リング防止回路30を使用するとともに、ハンドセット
通話においては、必要とされないハウリング防止回路3
0を無効とすることができるため、ハンドセット通話に
おいて、ハウリング防止回路30に起因する音質の劣化
を受けることがなく、違和感のないハンドセット通話が
可能となる。
【0032】 ハンドセット型ハンズフリー通話装置の
他の構成例を図2に示す。このハンドセット型ハンズフ
リー通話装置は、図1に示したハンドセット型ハンズフ
リー通話装置の受話回路にフィルタ回路14を備えて構
成される。上記フィルタ回路14は、スピーカ10及び
スピーカ駆動用アンプ11間に設けられたイコライザと
しての回路であり、通話切替回路5の出力に基づいて、
受話信号の周波数帯域ごとの伝達特性を変化させる回路
である。
【0033】ハンドセットを通話装置本体から取り外し
てハンズフリー通話からハンドセット通話へ移行する
際、通話切替回路5が上記取り外しの操作を検出し、そ
の検出結果に基づいて、上記フィルタ回路14が、予め
定められた各周波数帯域毎に、所定の伝達特性を生じ
て、受話信号の周波数特性を変化させる。従って、ハン
ドセット通話において受話信号の周波数特性を変化させ
て、受話音声を聞き取り易くすることができる。また、
ハウリング防止回路30が、ハウリング防止のために高
域の周波数帯の信号を抑制している場合には、高域の周
波数成分の振幅を他の周波数に比べ大きくすることによ
り、高域の音声信号を聞き取り可能とすることができ
る。
【0034】 以下、本発明によるハンドセット型ハン
ズフリー通話装置の一構成例を図3に示す。このハンド
セット型ハンズフリー通話装置は、図1に示したハンド
セット型ハンズフリー通話装置に音量調節手段15を備
えて構成される。上記音量調節手段15は、ハンドセッ
ト通話の際にのみ、音量の設定値に基づいて、受話利得
制御回路を制御して、スピーカから発せられる受話音の
音量を調節する手段である。
【0035】即ち、通話者が上記音量調節手段15によ
りハンドセット通話時の音量を設定した場合、通話者が
ハンドセットを通話装置本体から取り外し、上記取り外
しの操作を上記通話切替回路5が検出した場合にのみ、
音量調節が有効となる。上記音量調節は、音量調節手段
15が、上記音量の設定値に基づいて、受話利得制御回
路12を制御して、スピーカ駆動アンプ11の利得を制
御することにより行う。
【0036】 この様な構成とすることにより、ハンズ
フリー通話の際には、音量調節を無効としてハウリング
の発生を防止する一方、ハンドセット通話の際には、音
量調節が可能となり、受話音量を任意に調節することが
可能となる。次に、本発明によるハンドセット型ハンズ
フリー通話装置の他の構成例を図4に示す。このハンド
セット型ハンズフリー通話装置は、図1に示したハンド
セット型ハンズフリー通話装置に波形伸張処理回路16
0及び波形伸張制御回路161を設けて構成される。
【0037】上記波形伸張処理回路160は、ハウリン
グ防止回路30及びスピーカ駆動アンプ11間に設けら
れ、受話音声の話速を低減させる伸張回路(不図示)
と、受話音声の周波数を変換する周波数変換回路(不図
示)とにより構成される。上記伸張回路は、受話信号を
時間軸上で伸張することにより、スピーカから発せられ
る受話音声の速度を低減させる回路であり、例えば、D
SP(信号処理手段)及びメモリの組合せにより実現す
ることができる。
【0038】上記周波数変換回路は、受話音声の周波数
帯域をより低い周波数帯域へシフトさせる回路であり、
例えば、フィルタ回路として実現される。上記周波数変
換回路により、スピーカ10から発せられる受話音声を
より低い音声へ変換することができる。上記波形伸張制
御回路161は、通話者がこの通話装置に設けられた波
形伸張釦(不図示)を操作した場合に、上記波形伸張処
理回路160へ制御信号を出力し、或は、送話利得制御
回路22及び受話利得制御回路12に対して制御信号を
出力し、受話音声の伸張を行い、或は、受話音声の周波
数のシフトを行う。
【0039】尚、上記波形伸張制御回路161が、上記
通話切替回路5の出力に基づいて、ハンズフリー通話の
際にのみ、上記の動作を行う構成とすることもできる。
この様な構成とすることにより、受話信号の周波数をよ
り低い周波数へとシフトさせて、ハンズフリー通話の際
のハウリングマージンを確保することができる。また、
受話音声を時間軸上で伸張して、話速をゆっくりにする
ことができるため、受話音声が聞き取り易くなる。
【0040】 次に、本発明によるハンドセット型ハン
ズフリー通話装置の他の構成例を図5に示す。このハン
ドセット型ハンズフリー通話装置は、図1に示したハン
ドセット型ハンズフリー通話装置に波形伸張処理回路2
30及び波形伸張制御回路231を設けて構成される。
上記波形伸張処理回路230は、ハウリング防止回路3
0及びマイクアンプ21間に設けられ、送話音声の話速
を増大させる伸張回路(不図示)と、送話音声の周波数
を変換する周波数変換回路(不図示)とにより構成され
る。
【0041】上記伸張回路は、送話信号を時間軸上で伸
張することにより、送話信号に含まれる送話音声の速度
を低減させる回路であり、上記の実施例と同様、例え
ば、DSP(信号処理手段)及びメモリの組合せにより
実現することができる。上記周波数変換回路は、送話音
声の周波数帯域をより低い周波数帯域へシフトさせる回
路であり、上記の実施例と同様、例えば、フィルタ回路
として実現される。
【0042】上記波形伸張制御回路231は、通話者が
この通話装置に設けられた波形伸張釦(不図示)を操作
した場合に、上記波形伸張処理回路230へ制御信号を
出力し、或は、送話利得制御回路22及び受話利得制御
回路12に対して制御信号を出力し、送話音声の伸張を
行い、或は、送話音声の周波数のシフトを行う。尚、上
記波形伸張制御回路231が、上記通話切替回路5の出
力に基づいて、ハンズフリー通話の際にのみ、上記の動
作を行う構成とすることもできる。
【0043】 この様な構成とすることにより、ハンズ
フリー通話の際、送話信号の周波数をより低い周波数へ
とシフトさせて、ハウリングマージンを確保することが
できる。また、送話音声を時間軸上で伸張して、話速を
ゆっくりにすることができるため、通話相手が送話音声
を聞き取り易くなる。最後に、記載した本発明によるハ
ンドセット型ハンズフリー通話装置の他の構成例を図6
に示す。このハンドセット型ハンズフリー通話装置は、
図1に示したハンドセット型ハンズフリー通話装置に波
形伸張処理回路160、波形伸張制御回路161、波形
伸張処理回路230、波形伸張制御回路231及び音量
調節手段15を設けて構成される。
【0044】上述の通り、波形伸張処理回路160及び
波形伸張処理回路230により、ハンズフリー通話の
際、受話信号及び送話信号の周波数をより低い周波数へ
とシフトさせて、ハウリングマージンを確保することが
できるため、スピーカ駆動アンプ11の利得を調節し
て、受話音声の音量調節を行うことが可能となる。従っ
て、上記音量調節手段15により、ハンドセット通話の
みならず、ハンズフリー通話においても音量調節を行う
ことができる。
【0045】
【発明の効果】請求項1、2に記載した本発明によるハ
ンドセット型ハンズフリー通話装置は、音量調節手段が
設けられ、ハンドセット通話においては、音量の設定値
に基づいて、受話利得制御回路を制御して、スピーカか
ら発せられる受話音の音量を調節する。従って、ハンズ
フリー通話の際には、音量調節を行わず、ハウリングの
発生を防止する一方、ハンドセット通話の際には、音量
調節が可能となり、受話音量を任意に調節することが可
能となる。
【0046】 更に請求項2に記載した本発明によるハ
ンドセット型ハンズフリー通話装置は、ハウリング制御
回路を設け、ハンズフリー通話においては、ハウリング
防止回路を使用するとともに、ハンドセット通話におい
ては、ハウリング防止回路を無効とすることができる。
従って、ハンドセット通話において、ハウリング防止回
路に起因する音質の劣化を受けることがなく、違和感の
ないハンドセット通話が可能となる。
【0047】 請求項3、4に記載した本発明によるハ
ンドセット型ハンズフリー通話装置は、波形伸張処理回
路及び波形伸張制御回路を設けることにより、受話音声
の話速を低減させるとともに、受話音声の周波数帯域を
より低い周波数帯域へシフトさせる。従って、ハンズフ
リー通話の際、受話信号の周波数をより低い周波数へと
シフトさせて、ハウリングマージンを確保することがで
きる。また、ハンズフリー通話の際、受話音声を時間軸
上で伸張して、話速をゆっくりにすることができるた
め、受話音声が聞き取り易くなる。
【0048】 更に請求項4に記載した本発明によるハ
ンドセット型ハンズフリー通話装置は、ハウリング制御
回路を設け、ハンズフリー通話においては、ハウリング
防止回路を使用するとともに、ハンドセット通話におい
ては、ハウリング防止回路を無効とすることができる。
従って、ハンドセット通話において、ハウリング防止回
路に起因する音質の劣化を受けることがなく、違和感の
ないハンドセット通話が可能となる。
【0049】 請求項5、6に記載した本発明によるハ
ンドセット型ハンズフリー通話装置は、波形伸張処理回
路及び波形伸張制御回路を設けることにより、送話音声
の話速を低減させるとともに、送話音声の周波数帯域を
より低い周波数帯域へシフトさせる。従って、ハンズフ
リー通話の際、送話信号の周波数をより低い周波数へと
シフトさせて、ハウリングマージンを確保することがで
きる。また、ハンズフリー通話の際、送話音声を時間軸
上で伸張して、話速をゆっくりにすることができ、通信
相手が送話音声を聞き取り易くなる。また、送話音声の
周波数を低減することができるため、高齢者や女性が通
話している場合でも、送話音声を低音の音声とすること
ができ、通話相手に高齢者や女性であることを悟られな
いため、いたずら電話が防止できる等の防犯上の効果も
生じる。
【0050】 更に請求項6に記載した本発明によるハ
ンドセット型ハンズフリー通話装置は、ハウリング制御
回路を設け、ハンズフリー通話においては、ハウリング
防止回路を使用するとともに、ハンドセット通話におい
ては、ハウリング防止回路を無効とすることができる。
従って、ハンドセット通話において、ハウリング防止回
路に起因する音質の劣化を受けることがなく、違和感の
ないハンドセット通話が可能となる。
【0051】 また、請求項7に記載した本発明による
ハンドセット型ハンズフリー通話装置は、波形伸張処理
回路及び波形伸張制御回路、又は、波形伸張処理回路及
び波形伸張制御回路を設け、かつ、音量調節手段を設け
て、ハウリングマージンを確保する一方で、スピーカ駆
動アンプの利得を調節して、受話音声の音量調節を行
う。
【0052】従って、上記音量調節手段により、ハンド
セット通話のみならず、ハンズフリー通話においても音
量調節を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ハンドセット型ハンズフリー通話装置の一構成
例を示す図である。
【図2】ハンドセット型ハンズフリー通話装置の一構成
例を示す図である。
【図3】本発明によるハンドセット型ハンズフリー通話
装置の一構成例を示す図である。
【図4】本発明によるハンドセット型ハンズフリー通話
装置の一構成例を示す図である。
【図5】本発明によるハンドセット型ハンズフリー通話
装置の一構成例を示す図である。
【図6】本発明によるハンドセット型ハンズフリー通話
装置の一構成例を示す図である。
【図7】従来のハンドセット型ハンズフリー通話装置の
構成を示す図である。
【図8】音声スイッチ回路の構成を示す図である。
【図9】従来のハンドセット型ハンズフリー通話装置の
構成を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−210751(JP,A) 特開 昭57−210752(JP,A) 特開 昭61−284149(JP,A) 実開 昭60−6354(JP,U) 実開 昭60−184357(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04M 1/00 H04M 1/24 - 1/253 H04M 1/58 - 1/62 H04M 1/66 - 1/82

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】送話音声を電気信号へ変換するマイクロホ
    ン及び変換された電気信号を増幅するマイクアンプによ
    り構成される送話回路と、 受話信号を増幅するスピーカ駆動アンプ及び増幅された
    受話信号を音声に変換して出力するスピーカにより構成
    される受話回路と、 ハンドセットの本体への着脱状態を検出し、ハンズフリ
    ー通話又はハンドセット通話を切り替える通話切替回路
    と、 上記通話切替回路の出力信号に基づいて、上記マイクア
    ンプ及び上記スピーカ駆動アンプの利得をそれぞれ制御
    する送話利得制御回路と受話利得制御回路と、 マイクロホンからスピーカに至る音響結合によるハウリ
    ングの発生を防止するためのハウリング防止回路とを備
    え、 上記マイクロホンと上記スピーカが同一ハンドセット内
    に設けられ、同一のマイクロホン及びスピーカを使用し
    て、選択的にハンズフリー通話又はハンドセット通話を
    行うためのハンドセット型ハンズフリー通話装置におい
    て、 上記通話切替回路の出力に基づいて、ハンズフリー通話
    からハンドセット通話へ切り替える際、上記受話利得制
    御回路を制御して、スピーカ駆動アンプの利得を徐々に
    変化させる時間制御回路と、 上記通話切替回路の出力に基づいて、ハンドセット通話
    の際に、スピーカから発せられる受話音の音量を調節す
    る受話音量調節手段とを備えたことを特徴とするハンド
    セット型ハンズフリー通話装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、上記通話切替回路の出力に基づいて、ハンドセット通話
    の際には、上記ハウリング防止回路の機能を無効とする
    ハウリング制御回路を更に備えたことを特徴とするハン
    ドセット型ハンズフリー通話装置。
  3. 【請求項3】請求項1において、受話信号の話速を低減させるとともに、受話音声の周波
    数を変換する波形伸張処理回路と、 上記波形伸張処理回路、上記送話利得制御回路及び上記
    受話利得制御回路を制御し、スピーカから発せられる受
    話音声の話速を低減させ、周波数を変換するとともに、
    送話音量又は受話音量を増大させる波形伸張制御回路と
    を更に備えたことを特徴とするハンドセット型ハンズフ
    リー通話装置。
  4. 【請求項4】請求項2において、受話信号の話速を低減させるとともに、受話音声の周波
    数を変換する波形伸張処理回路と、 上記波形伸張処理回路、上記送話利得制御回路及び上記
    受話利得制御回路を制御し、スピーカから発せられる受
    話音声の話速を低減させ、周波数を変換するとともに、
    送話音量又は受話音量を増大させる波形伸張制御回路と
    を更に備えたことを特徴とするハンドセット型ハンズフ
    リー通話装置。
  5. 【請求項5】請求項1において、送話信号の話速を低減させるとともに、送話音声の周波
    数を変換する波形伸張処理回路と、 上記波形伸張処理回路、上記送話利得制御回路及び上記
    受話利得制御回路を制御し、通話線へ出力される送話音
    声の話速を低減させ、周波数を変換するとともに、送話
    音量又は受話音量を増大させる波形伸張制御回路とを更
    に備えたことを特徴とするハンドセット型ハンズフリー
    通話装置。
  6. 【請求項6】請求項2において、送話信号の話速を低減させるとともに、送話音声の周波
    数を変換する波形伸張処理回路と、 上記波形伸張処理回路、上記送話利得制御回路及び上記
    受話利得制御回路を制御し、通話線へ出力される送話音
    声の話速を低減させ、周波数を変換するとともに、送話
    音量又は受話音量を増大させる波形伸張制御回路とを更
    に備えたことを特徴とするハンドセット型ハンズフリー
    通話装置。
  7. 【請求項7】スピーカ駆動アンプの利得を調節する受話
    音量調節手段であって、ハンドセット通話時のみなら
    ず、ハンズフリー通話時においても、スピーカから発せ
    られる受話音声の音量を調節する受話音量調節手段を設
    けたことを特徴とする請求項5または6に記載したハン
    ドセット型ハンズフリー通話装置。
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