JP3767006B2 - ダブルロック装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、折畳み式あるいは着脱式の車両用シートのシートレッグと車体フロア等の2つの部材を、2箇所において離脱可能に係合するダブルロック装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のダブルロック装置としては、例えば特開昭63−137054号公報に示す技術がある。これは着脱式の車両用シートに関するもので、左右の各シートレッグの前後に形成した各ノッチに車体フロアに固定した前後のストライカを差し込み、連動して作動する前後のロックプレートにより各ストライカが各ノッチから抜けないように同時にロックするものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記したダブルロック装置では、ロックする際に前後のストライカが何れもシートレッグに対し前後上下の全方向において完全に拘束されるようにしている。従って、シートレッグの製造誤差やストライカの取付誤差により、シートレッグのノッチの間のピッチと両ストライカの間のピッチとに違いが生じると、車両用シートがうまく取り付かない。このため、組立の際にストライカの取付位置の調整を行わなければならないという面倒がある。
本発明はこのような各問題を解決することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明によるダブルロック装置は、互いに接近離隔可能な第1及び第2部材の何れか一方の部材に間隔をおいて固定された第1及び第2ストライカと、両部材の他方に設けられてそれぞれ第1及び第2ストライカと同時に係合可能な第1ノッチ及び第2ノッチと、他方の部材に揺動自在に設けられて第1ノッチ内の奥部に挿入された第1ストライカと離脱可能に係合する第1フックを有する第1ロック機構と、他方の部材に揺動自在に設けられて第2ノッチ内の奥部に挿入された第2ストライカと離脱可能に係合する第2フックを有する第2ロック機構を備え、第1ノッチは幅狭でその奥部に挿入された第1ストライカの両ストライカを結ぶ方向の移動を拘束し、第2ノッチは幅広でその奥部に挿入された第2ストライカの両ストライカを結ぶ方向の移動を許容するダブルロック装置において、
第1フックは、その引掛け部が第1ノッチ内の奥部に挿入された第1ストライカに係合することにより同第1ストライカがその長手方向と直交する全ての方向において他方の部材に対して相対移動することを拘束し、引掛け部が第1ストライカとの係合から離脱される向きに弾性的に付勢されると共に、同第1ストライカが第1ノッチ内に挿入される際に当接し弾性的付勢に抗する向きに同第1フックを揺動させて引掛け部が同第1ストライカに係合する位置とするカム面を有し、
第2フックは、その先端の引掛け部が第2ノッチ内の奥部に挿入された第2ストライカに係合することにより同第2ストライカが両ストライカを結ぶ方向においてのみ他方の部材に対して相対移動することを許容し、
第1ロック機構は、他方の部材に揺動自在に設けられてその一部に形成された爪部が第1フックの外周面の一部に当接される向きに弾性的に付勢されるラチェットと、このラチェットと一体的に揺動するよう連結された操作レバーを有して、第1フックの引掛け部が第1ストライカと係合する位置となった状態においては爪部が同第1フックの外周面の一部に形成した係止凹部に係合して弾性的付勢による第1フックの戻りを阻止するものとし、
第2ロック機構は、第2フックの先端の引掛け部が第2ストライカに係合する向きに弾性的に付勢されると共に、この引掛け部の外側には第2ストライカとの当接により第2フックを弾性的付勢に抗する向きに揺動させる傾斜カム面を形成したものとし、
第1及び第2ロック機構を互いに連動して作動させてそれぞれのフックを対応する各ストライカから同時に離脱させる連動部材をさらに備え、連動部材は操作レバーと第2フックを連結すると共に、操作レバーと第2フックの間には長孔とこれに回動及び長手方向摺動可能に挿入されたピンよりなる連結部を設けて操作レバーの作動と無関係に第2フックの弾性的付勢に抗する向きの揺動を許容した
ことを特徴とするものである。
【0005】
対応するノッチ内の奥部において対応するロック機構により係合された状態においては、第1ストライカはそれと直交する全ての方向で第2部材に対し拘束されているが、第2ストライカは第2部材に対し両ストライカを結ぶ方向の移動のみが許容されている。従って、第2部材のノッチの間のピッチと両ストライカの間のピッチとに違いが生じても、その違いは両ストライカを結ぶ方向における第2ストライカの移動により吸収される。また第1ロック機構のラチェットは、引掛け部が第1ストライカと係合した状態では爪部が第1フックの外周面の係止凹部に係合して第1フックの戻りを阻止するので、両部材を相対移動させようとする外力が加わってもそれにより第1フックが戻ることはない。さらに第1及び第2フックは対応する各ストライカから離脱される際には連動部材により連動して作動されるが、操作レバーと第2フックの間に長孔とこれに挿入されるピンよりなる連結部を設けたので、第1及び第2部材を接近させた場合には両フックは互いに無関係に作動して対応する各ストライカと係合される。
【0006】
本発明によるダブルロック装置は、請求項2に記載のように、第1部材は第1及び第2ストライカが固定される車両のボデーのフロア部であり、第2部材は車両の側面側にはね上げ可能に取り付けられた折畳み式シートのシートクッションの底板のはね上げ側と反対側の位置に設けられたインナレッグであり、折畳み式シートを使用状態に開いた状態ではインナレッグに形成した第1及び第2ノッチに第1及び第2ストライカを挿入し、第1及び第2ロック機構を第1及び第2ストライカに係合してインナレッグをフロア部に連結することが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面に示す実施の形態により本発明の説明をする。
この実施の形態のダブルロック装置は、図7に示すように、折畳み式の車両用シートのインナレッグ13と車両のボデー10のフロア部の間に設けられる。前倒し可能なシートバック15を後側に設けたシートクッション12の車体外側に近い端部に固定したアウタヒンジ12bは、ボデー(第1部材)10のサイド下部内側に固定したヒンジブラケット14に前後方向軸線回りに回動可能に支持され、これによりシートクッション12はボデー10のサイド部内側にはね上げ可能に取り付けられている。シートクッション12の底板12aのヒンジブラケット14と反対側には、インナレッグ(第2部材)13が前後方向軸線回りに起伏可能に設けられ、その下縁の前後部に設けた第1及び第2ノッチN1,N2の裏側には後述する第1及び第2ロック機構20,30が設けられている。
【0009】
図7(a) に示すように、折畳み式シートを使用状態に開いた状態では、インナレッグ13はボデー10のフロアに前後に間をおいて互いに平行に固定した第1及び第2ストライカ11a,11bを第1及び第2ノッチN1,N2に挿入させて、第1及び第2ロック機構20,30により係止させている。このシートを折り畳むには、先ず図7(b) に示すように、シートバック15のロックをリクライニングレバー15aにより解除してシートクッション12上に倒し、第1及び第2ロック機構20,30のロックを操作ノブ27aを上方に持ち上げることにより解除して、図7(c) に示すようにシート全体をボデー10のサイド部内側にはね上げ、シートクッションの下部に取り付けてある固定バンド16によりシートクッション12をアシストグリップ17に連結して保持する。インナレッグ13は底板12aに形成した凹部12c内に折り畳み収納される。
【0010】
図1は、第1及び第2ロック機構20,30を取り付けたインナレッグ13を裏側から見た図を示す。インナレッグ13は外周ほゞ全部を裏側に折曲した板金部材で、その下縁の前後部は下方に多少突出しており、後側の下方突出部には、後述する第1ロック機構20のフレーム21のノッチ21dと共に幅狭な第1ノッチN1を構成する後側ノッチ13aが形成され、また前側の下方突出部には、後述する第2ロック機構30のフレーム31のノッチ31aと共に幅広な第2ノッチN2を構成する前側ノッチ13bが形成されている。インナレッグ13の上部両側は、シートクッション12の底板12aに固定した1対のブラケット12dに、1対のヒンジピン18を介して開閉可能に取り付けられる。インナレッグ13の下縁中央部のフランジには、第1及び第2ロック機構20,30を第1及び第2ストライカ11a,11bに係止させた使用状態において、ボデー10のフロアと当接するゴム足19が取り付けられている。
【0011】
次に図2、図3及び図5により第1ロック機構20の説明をする。第1ロック機構20のフレーム21は、間をあけて対向させた板金製のロックベースプレート21aとロックカバープレート21bを、インナレッグ13への取付部である上部2箇所において一体的に連結したものである。両プレート21a,21bの上部は2本の取付ボルト29によりインナレッグ13に固定され、下部にはインナレッグ13と直交する方向から見て後側ノッチ13aの主要部分と実質的に一致する形状のノッチ21dが形成されている。両プレート21a,21bの間でノッチ21dの一側(図2及び図3において左側)に設けた第1フック22は、両端が各プレート21a,21bにかしめられた枢支ピン23により揺動自在に支持されている。ピン25aにより一体的に結合されたラチェット24とアーム25の基端部に形成した小判形の孔には、ノッチ21dの他側(図2及び図3において右側)において、両端が各プレート21a,21bにより回動自在に支持される操作軸26の両面取り部が隙間なく挿入され、その一端にかしめ固定したワッシャ26aにより回動自在に抜け止めがなされている。操作軸26の他端には、先端にノブ27aを設けた操作レバー27がかしめにより固定され、ラチェット24とアーム25と操作レバー27は一体的に揺動する。操作軸26の上方となる操作レバー27の一部には、操作軸26と平行なピン27bがかしめ固定されている。
【0012】
第1フック22には、枢支ピン23を中心とする反時計回転方向の揺動により第1ストライカ11aと係合する引掛け部22aが形成され、引掛け部22aと対向する第1フック22の外周面にはカム面22cが形成され、またカム面22cに続く外周面には係止凹部22bが形成されている。ラチェット24及びアーム25には操作軸26を中心とする反時計回転方向の揺動により係止凹部22bと係合可能な爪部24aが形成されている。この第1フック22とアーム25の間には、係止凹部22bと爪部24aが互いに係合する向きに付勢する引張りスプリング28の両端が係止されている。この第1ロック機構20は、図2に示す係止状態では、第1フック22の引掛け部22aが第1ストライカ11aに係合すると同時にラチェット24の爪部24aが係止凹部22bに係合しているので、スプリング28による第1フック22の時計回転方向の揺動は阻止されている。
【0013】
次に図4及び図6により第2ロック機構30の説明をする。第2ロック機構30のフレーム31は板金製で、上部2箇所において取付ボルト36によりインナレッグ13に固定され、下部にはインナレッグ13と直交する方向から見て前側ノッチ13bと実質的に一致する形状のノッチ31aが形成されている。ノッチ31aは奥部に支持軸32を中心とする大きい円弧状(ほゞ水平な直線状でも実質的に差し支えない)の縁部が形成された幅広形状である。基端部がフレーム31にかしめ固定されてそれから立ち上がる支持軸32先端部の小径部32aには第2フック33の中央部が揺動可能に支持され、支持軸32の先端にかしめたワッシャ32bにより抜け止めされている。
【0014】
第2フック33の下端部には、図4において支持軸32を中心とする反時計回転方向の揺動により第2ストライカ11bと係合する引掛け部33aが形成され、上端部33bには支持軸32と平行にピン35がかしめ固定されている。第2フック33は、支持軸32に巻回して両端がフレーム31と第2フック33に係止された捩りスプリング34により、反時計回転方向に付勢され、自由状態ではフレーム31から一体的に起立形成されたストッパ31bに当接して停止されている。第2フック33の引掛け部33aは、この停止状態においてノッチ31aの奥部の円弧状の縁部とほゞ平行で、この縁部との隙間が第2ストライカ11bの直径より多少大きい内縁部を有しており、またその外側面にはノッチ31a内に挿入される途中の第2ストライカ11bが当接すれば第2フック33をスプリング34に抗して時計回転方向に揺動させる傾斜カム面33cが形成されている。
【0015】
主として図1に示すように、この第1ロック機構20と第2ロック機構30は、互いに連動して係合の解除を行うように、リンク(連動部材)38により連結されている。リンク38の後端は回動のみ可能に操作レバー27のピン27bに嵌合されてリテーナリング27cにより抜け止めされ、リンク38の前端に長手方向に沿って形成した長孔38aには第2フック33の上端部33bのピン35が回動及び長孔38aの方向に摺動可能に挿入されて、リテーナリング35aにより抜け止めされている。
【0016】
図1に示すように、第1ロック機構20の第1フック22が係止位置(詳細は図2参照)にあるときには、第2ロック機構30の第2フック33もストッパ31bに当接する係止位置(図4の実線参照)にあり、第2フック33のピン35はリンク38前端の長孔38a内の後端付近に位置している。この状態では、第1フック22は引掛け部22aが第1ストライカ11aに係合すると同時に爪部24aが係止凹部22bに係合しており、スプリング28による第1フック22の時計回転方向の揺動は阻止されている。第1ストライカ11aは、インナレッグ13の後側ノッチ13a及びフレーム21のノッチ21dよりなる幅狭な第1ノッチN1により前後方向の移動が拘束され、下方への離脱は引掛け部22aにより阻止されているので、その長手方向と直交する全ての方向においてインナレッグ13に対する相対移動は拘束されている。
【0017】
また、この状態では、第2フック33は引掛け部33aが、インナレッグ13の前側ノッチ13b及びフレーム31のノッチ31aよりなる幅広な第2ノッチN2をほゞ完全に閉じ、その間に形成されて第2ストライカ11bを閉じ込める空間は横長(図4参照)であり、また引掛け部33aはスプリング34に抗して後方に移動することも可能である。従って、第2ストライカ11bはインナレッグ13に対し上下方向では拘束されるが、両ストライカ11a,11bを結ぶ方向においては第2ノッチN2の前後方向幅が許す範囲で移動可能である。第2ストライカ11bは誤差がなければ図4の二点鎖線11Aの位置にあるが、誤差がある場合には二点鎖線11B及び二点鎖線11Cで示す位置の範囲内で移動可能である。すなわち、二点鎖線11Bの位置まで移動しても、第2ストライカ11bは第2ノッチN2と引掛け部33aの間の空間内にあるので、第2ロック機構30による係合は可能である。また二点鎖線11Cの位置まで移動した場合には、第2フック33の引掛け部33aは、リンク38前端の長孔38aにより許容される範囲内において、操作レバー27の作動とは無関係にスプリング34に抗して後方に移動可能であるので、第2ロック機構30による係合は可能である。
【0018】
従って、インナレッグ13の前後のノッチ13a,13bの間のピッチと両ストライカ11a,11bの間のピッチとに違いがあっても、その違いは第2フック33の引掛け部33aにより第2ノッチN2内に係止された第2ストライカ11bが二点鎖線11Bと二点鎖線11Cの間で移動可能であることにより吸収されるので、組立の際にストライカ11a,11bの取付位置を調整する工程が不要となり、組立工数を減少させることができる。なお、第1ストライカ11aは第1フック22により第1ノッチN1内に係止された状態では、それと直交する全ての方向でインナレッグ13に対し拘束されているので、インナレッグ13をボデー10に係合させた状態において、この両部材の間に相対的移動が生じることはない。
【0019】
このような両ロック機構20,30の係止状態から、ノブ27aに手を掛けて操作レバー27をスプリング28に抗して矢印A(図2参照)の向きに揺動すれば、第1ロック機構20のラチェット24及びアーム25も時計回転方向に揺動して係止凹部22bに対する爪部24aの係合が外れる。これにより図3に示すように、第1フック22はスプリング28により時計回転方向に揺動して第1ストライカ11aに対する引掛け部22aの係合が外れ、第1フック22の背部がロックベースプレート21aに形成したストッパ21cに当接して停止されるロック解除状態となる。この状態では第1ストライカ11aは第1フック22のカム面22cにより第1ノッチN1の奥部から押し出され、下方への離脱が可能となる。また前述した操作レバー27の揺動は、リンク38を介して第2ロック機構30の第2フック33を図4の二点鎖線33Aの位置まで揺動させ、これにより第2ストライカ11bも第2ノッチN2から下方への離脱が可能になる。すなわち、第1及び第2ストライカ11a,11bは、操作レバー27を操作することにより、対応する第1及び第2ロック機構20,30から連動して解除される。
【0020】
第2フック33が図4の二点鎖線33Aの位置まで揺動した解除状態では、ラチェット24、アーム25及び操作レバー27は、図3で示す位置よりも時計回転方向に揺動した位置にあるが、そこで操作レバー27から手を離せば、第1フック22はその背部がストッパ21cに当接して停止されるロック離脱状態のままであるが、ラチェット24、アーム25及び操作レバー27はスプリング28により図3で示す位置に戻り、第2フック33も引掛け部33aが第2ノッチN2に半分ほどかかる二点鎖線33Bに示す位置に戻る。
【0021】
この状態で、インナレッグ13をボデー10のフロアに接近させれば、第1ストライカ11aが第1フック22のカム面22cに当接し、シートの重量またはシートを下方に押すことにより、スプリング28に抗して第1フック22を反時計回転方向、すなわち引掛け部22aを第1ストライカ11aと係合する向きに揺動する。そして第1ストライカ11aが第1ノッチN1の最奥部に達すれば、第1フック22が完全に第1ストライカ11aと係合すると同時にスプリング28により第1フック22の外周に付勢されたラチェット24の爪部24aが係止凹部22bに係合し、ラチェット24、アーム25及び操作レバー27が反時計回転方向に揺動して、図2に示す第1ロック機構20の係止状態となる。以上の作動と平行して、第2ストライカ11bは二点鎖線33Bの位置にある引掛け部33aの外側の傾斜カム面33cに当接し、スプリング34に抗して第2フック33を時計回転方向に揺動させて第2ノッチN2内に入る。そして第2ストライカ11bが第2ノッチN2の最奥部に達する直前に、前述のように、操作レバー27が図2に示す位置に戻るので、第2フック33も図4の実線で示す係止状態となる。すなわち、インナレッグ13をボデー10のフロアに接近させれば、操作レバー27を操作しなくても第1及び第2ストライカ11a,11bは第1及び第2ノッチN1,N2内に挿入されて第1及び第2ロック機構20,30により係止される。
【0022】
【発明の効果】
上述のように、本発明によれば、シートレッグのノッチの間のピッチと両ストライカの間のピッチとに違いがあっても、その違いは第2ロック機構により第2ノッチ内に係止された第2ストライカの移動により吸収されるので、組立の際にストライカの取付位置を調整する工程が不要となり、組立工数を減少させることができる。また、第1ストライカは第1ロック機構により第1ノッチ内に係止された状態では、それと直交する全ての方向で第2部材に対し拘束されているので、2つの部材を係合させた状態において、この両部材の間に相対的移動が生じることはない。
【0023】
また第1ロック機構のラチェットは、引掛け部が第1ストライカと係合した状態では爪部が第1フックの外周面の係止凹部に係合して第1フックの戻りを阻止し、従って両部材を相対移動させようとする外力が加わってもそれにより第1フックが戻ることはないので、第1ストライカは幅狭な第1ノッチと第1フックにより確実に拘束され、両部材の相対移動は確実に阻止される。さらに第1及び第2フックを対応する各ストライカから離脱する際には操作レバーを操作し、連動部材により両フックを連動して作動させればよい。また第1及び第2フックを対応する各ストライカと係合する際には、操作レバーを操作することなく第1及び第2部材を接近させればよく、これにより第1ロック機構の第1フックはカム面が第1ストライカに押されて第1ストライカと係合され、また第2ロック機構の第2フックは、操作レバーと第2フックの間に長孔とこれに挿入されるピンよりなる連結部を設けたので、第2フックの先端の引掛け部の傾斜カム面が第2ストライカに当接し第1ロック機構と無関係に揺動して、第2ストライカと係合される。このように第1及び第2フックを対応する各ストライカと係合する際には、操作レバーを操作することなく両ロック機構を係合させることができるので、ロック操作はきわめて容易である。
【0024】
第1部材は第1及び第2ストライカが固定される車両のボデーのフロア部であり、第2部材は車両の側面側にはね上げ可能に取り付けられた折畳み式シートのシートクッションの底板のはね上げ側と反対側の位置に設けられたインナレッグであり、折畳み式シートを使用状態に開いた状態ではインナレッグに形成した第1及び第2ノッチに第1及び第2ストライカを挿入し、第1及び第2ロック機構を第1及び第2ストライカに係合してインナレッグをフロア部に連結するようにした請求項2の発明によれば、インナレッグに形成されるノッチの間のピッチと車両のボデーに固定される両ストライカの間のピッチとに誤差があっても、その誤差は前述と同様にして吸収される。またシートクッションに外力が加わっても、これにより第1フックが戻ることはないので、シートクッションは確実に拘束され、シートクッションの移動は確実に阻止される。また折畳み式シートをはね上げて折り畳むためのダブルロック装置の解除は、連動部材によりそれぞれのフックを対応する各ストライカから同時に離脱させて同時に行うことができ、一方、折畳み式シートを使用状態に開くためのダブルロック装置の係合は、操作レバーと第2フックの間には長孔とこれに回動及び長手方向摺動可能に挿入されたピンよりなる連結部を設けて操作レバーの作動と無関係に第2フックの弾性的付勢に抗する向きの揺動を許容したので、操作レバーを操作することなくインナレッグをボデーのフロアに接近させるだけで、両ロック機構を互いに無関係に作動させて、各ロック機構によりインナレッグをフロアに係合させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるダブルロック装置の1つの実施の形態の全体正面図である。
【図2】 図1に示す実施の形態の第1ロック機構の係止状態における正面断面図(図5の2−2断面図)である。
【図3】 図1に示すダブルロック装置の第1ロック機構の離脱状態における正面断面図(図5の2−2断面図)である。
【図4】 図1に示すダブルロック装置の第2ロック機構の正面図である。
【図5】 図2の5−5断面図である。
【図6】 図4の一部破断した左側面図である。
【図7】 図1に示すダブルロック装置を備えた折畳み式シートの説明図である。
【符号の説明】
10…第1部材(ボデー)、11a…第1ストライカ、11b…第2ストライカ、13…第2部材(インナレッグ)、20…第1ロック機構、22…第1フック、22a…引掛け部、22b…係止凹部、22c…カム面、24…ラチェット、24a…爪部、27…操作レバー、30…第2ロック機構、33…第2フック、33a…引掛け部、33c…傾斜カム面、38…連動部材(リンク)、N1…第1ノッチ、N2…第2ノッチ。

Claims (2)

  1. 互いに接近離隔可能な第1及び第2部材の何れか一方に間隔をおいて互いにほゞ平行に固定された第1及び第2ストライカと、前記両部材の他方に設けられてそれぞれ前記第1及び第2ストライカと同時に係合可能な第1ノッチ及び第2ノッチと、前記他方の部材に揺動自在に設けられて前記第1ノッチ内の奥部に挿入された前記第1ストライカと離脱可能に係合する第1フックを有する第1ロック機構と、前記他方の部材に揺動自在に設けられて前記第2ノッチ内の奥部に挿入された前記第2ストライカと離脱可能に係合する第2フックを有する第2ロック機構を備え、前記第1ノッチは幅狭でその奥部に挿入された第1ストライカの両ストライカを結ぶ方向の移動を拘束し、前記第2ノッチは幅広でその奥部に挿入された第2ストライカの両ストライカを結ぶ方向の移動を許容するダブルロック装置において、
    前記第1フックは、その引掛け部が前記第1ノッチ内の奥部に挿入された前記第1ストライカに係合することにより同第1ストライカがその長手方向と直交する全ての方向において前記他方の部材に対して相対移動することを拘束し、前記引掛け部が前記第1ストライカとの係合から離脱される向きに弾性的に付勢されると共に、同第1ストライカが前記第1ノッチ内に挿入される際に当接し前記弾性的付勢に抗する向きに同第1フックを揺動させて前記引掛け部が同第1ストライカに係合する位置とするカム面を有し、
    前記第2フックは、その先端の引掛け部が前記第2ノッチ内の奥部に挿入された前記第2ストライカに係合することにより同第2ストライカが両ストライカを結ぶ方向においてのみ前記他方の部材に対して相対移動することを許容し、
    前記第1ロック機構は、前記他方の部材に揺動自在に設けられてその一部に形成された爪部が前記第1フックの外周面の一部に当接される向きに弾性的に付勢されるラチェットと、このラチェットと一体的に揺動するよう連結された操作レバーを有して、前記第1フックの引掛け部が前記第1ストライカと係合する位置となった状態においては前記爪部が同第1フックの外周面の一部に形成した係止凹部に係合して前記弾性的付勢による第1フックの戻りを阻止するものとし、
    前記第2ロック機構は、前記第2フックの先端の引掛け部が前記第2ストライカに係合する向きに弾性的に付勢されると共に、この引掛け部の外側には前記第2ストライカとの当接により前記第2フックを前記弾性的付勢に抗する向きに揺動させる傾斜カム面を形成したものとし、
    前記第1及び第2ロック機構を互いに連動して作動させてそれぞれの前記フックを対応する前記各ストライカから同時に離脱させる連動部材をさらに備え、前記連動部材は前記操作レバーと第2フックを連結すると共に、前記操作レバーの作動と無関係に前記第2フックの前記弾性的付勢に抗する向きの揺動を許容するために前記操作レバーと第2フックの間には長孔とこれに回動及び長手方向摺動可能に挿入されたピンよりなる連結部を設けた
    ことを特徴とするダブルロック装置。
  2. 請求項1に記載のダブルロック装置において、前記第1部材は前記第1及び第2ストライカが固定される車両のボデーのフロア部であり、前記第2部材は前記車両の側面側にはね上げ可能に取り付けられた折畳み式シートのシートクッションの底板のはね上げ側と反対側の位置に設けられたインナレッグであり、前記折畳み式シートを使用状態に開いた状態では前記インナレッグに形成した前記第1及び第2ノッチに前記第1及び第2ストライカを挿入し、前記第1及び第2ロック機構を前記第1及び第2ストライカに係合して前記インナレッグを前記フロア部に連結することを特徴とするダブルロック装置。
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