JP3764827B2 - マルチキャリアスペクトル拡散通信における受信機、及び受信方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、マルチキャリアCDMA信号の受信機及び受信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
次世代の移動通信方式として、直接スペクトラム拡散変調(DS−SS)を用いた符号分割多重接続(CDMA)方式の開発が行われている。CDMAでは同一キャリア内の各ユーザの信号は異なる符号により拡散されて符号多重される。そして、該符号多重された複数のキャリア信号を周波数多重することにより、システムに与えられた周波数帯域を使用する。この場合、基地局受信装置は複数キャリアのCDMA信号を復調する必要がある。
【0003】
図19は、従来のマルチキャリアCDMA信号の受信機の構成を示す図である。
同図の構成は、1セクタ、かつ、1ブランチに対応する構成である。各キャリア信号はそれぞれの個別の受信器(RX)190(190−1、190−2、・・・、190−n)で受信され、フィルタ処理、逆拡散、復調が行われる。セルラ方式の基地局の場合、システム容量を増加するためセクタ化が行われる。セクタとは、1つの基地局がカバーするセルを更に小さな領域に分割したものであって、セルが基地局を中心とする該円形領域であるとすると、例えば、基地局を中心に円形領域を扇形に区分けしたものである。各セクタに配置されるRXはそれぞれマルチキャリア信号を受信する。DS−SS受信機ではマルチパスを合成するRAKE受信機が用いられる。CDMA方式基地局のRAKE受信では、複数のセクタからの信号をRAKE合成する事により、移動機がセクタ間を移動する場合に接続を保ったままセクタを切り替えるハンドオーバー機能を実現する。この場合、移動機がセクタ間を移動するトラフィックの変動に柔軟に対応するため、逆拡散、復調、RAKE合成を行う処理部はセクタに依存しない構成(セクタフリー)をとられる。セクタフリーとは、移動機がセクタ間を移動しても、、基地局が移動機の信号をセクタ間の移動を気にすることなく、移動機がセクタ内にいる場合と同様に処理ができるということである。
【0004】
図19の従来のマルチキャリアCDMA信号の受信機の構成・動作を説明する。
同図において、アンテナ1900から受信された信号は、各RX1901−1〜1901−nに入力される。そして、局部発振器1902−1〜1902−nから出力される周波数f1〜fnの周期波と乗算器1903−1〜1903−nにおいて乗算され、IF信号に変換される。そして、帯域制限フィルタ1904−1〜1904−nにより、帯域制限された後、直交検波器1905−1〜1905−nにおいて、直交検波され、I信号とQ信号が生成される。アナログ信号であるI信号とQ信号は、I信号用のA/D変換器1906AとQ信号用のA/D変換器1906BからなるA/D変換器1906−1〜1906−nにおいて、デジタル信号に変換され、インタフェース1907を介してフィンガ1908−1〜1908−nに入力される。フィンガ1908−1〜1908−nでは、受信したデジタルのI信号及びQ信号を逆拡散器1908Aにより逆拡散し、復調器1908Bにより復調して合成部1909に出力する。合成部1909では、各フィンガ1908−1〜1908−nによって復調された信号をRAKE合成し、後段の信号判定部(不図示)に送る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
(1)インタフェース信号線数に関する問題点
逆拡散、復調処理以降をデジタル処理で行う構成の場合、各RX1901の受信信号はA/D変換された後、デジタル信号として、インタフェース1907を介してベースバンド処理部1911に入力される。デジタルインタフェース1907でセクタフリー構成を実現するためには、全ての逆拡散器1908A(フィンガ)が任意のセクタ、ブランチ(アンテナによるダイバーシチ受信を行うために設けられている複数の独立な受信系統)、キャリアからの信号を選択し、RAKE合成できる接続が必要となる。このため、RF部1910とベースバンド処理部1911のインタフェース1907には、以下の信号線数が必要となる。
信号線数=セクタ数×ブランチ数×キャリア数×A/Dビット数×2
なお、最後の項の“2”はI信号、Q信号用の信号線の数を表す。
【0006】
例えば、セクタ数6、ブランチ数2、キャリア数4、A/Dビット数8とした場合、信号線数は768本が必要となる。W−CDMAではA/D変換後に得られるデジタル信号の周波数が高い(例えば、数10MHz)ため、高速、大容量のバスインタフェース1907が必要となり、ハードウェア実現の大きな障害となっている。
(2)マルチチップレートへの対応における問題点
CDMA方式では、様々な伝送レートの情報信号を柔軟に収容する方法として、複数チップレートを用いるシステムが検討されている。この場合、各キャリア信号を個別のRX1901で受信する方式では、各チップレート毎に専用のフィルタ1904、逆拡散器1908A、及び復調器1908Bを設けることが必要となる。
【0007】
本発明の課題は、マルチキャリアスペクトル拡散通信の受信機において、構成が簡単でハードウェア量の小さい回路構成及びマルチチップレートへの対応が容易な回路構成を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の受信機は、複数のキャリア周波数に変調されたスペクトラム拡散信号を復調する受信機において、複数のチャネルのキャリア信号が多重化された信号を一括して所定の周波数帯域の多重信号に変換する検波手段と、該検波手段により得られた信号に対し、キャリア分離と、周波数シフトとを施すキャリア分離手段と、該分離及び、周波数シフトにより得られた各チャネルのベースバンド信号に対して逆拡散、復調を行う逆拡散復調手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
本発明の受信方法は、複数のキャリア周波数に変調されたスペクトラム拡散信号を復調する受信方法において、(a)複数のチャネルのキャリア信号が多重化された信号を、一括して所定の周波数帯域の多重信号に変換するステップと、(b)該ステップ(a)により得られた多重信号に対し、キャリア分離と、周波数シフトとを施すステップと、(c)該分離及び、周波数シフトにより得られた各チャネルのベースバンド信号に対して逆拡散、復調を行うステップとを備えることを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、複数のキャリアにのせられた信号を一度に検波し、その後に各キャリアの信号を抽出するように構成したので、検波手段までのRF帯域あるいはIF帯域の信号の伝送速度に対応して動作する回路と、逆拡散復調手段以降のチップレートあるいはシンボルレートに対応して動作する回路とのインタフェース部における信号線の数を少なくすることができる。
【0011】
また、複数のキャリアを一度に検波し、複数の逆拡散復調手段に該検波後の信号を分配することができるので、セクタフリーの受信機を容易に構成することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態においては、複数キャリアの信号を1つのRXで受信する。受信信号は直交検波器により複素狭帯域信号に変換され、その同相/直交成分が各々A/D変換され、デジタルフィルタにより個別キャリアに分離される。そして、該分離後のそれぞれの信号に対して、逆拡散、復調を行う。
【0013】
また、他の側面においては、受信信号はアンダーサンプリング技術により、一つのA/D変換器によりA/D変換と同時に直交検波される。このとき、サンプリング値は同相/直交成分に変換され、デジタルフィルタにより個別キャリアに分離される。そして、該分離後のそれぞれの信号に対して、逆拡散、復調を行う。この場合、復調するキャリアとチップレートは、受信フィルタ(キャリア分離フィルタ)として用いるデジタルフィルタのタップ係数と逆拡散器の積分時間で決定される。
【0014】
本実施形態においては、インタフェースの信号線数がキャリア数に依存しなくなるため、以下のように削減される。
信号線数=セクタ数×ブランチ数×A/Dビット数×2
となる。
【0015】
本実施形態の他の側面ではインタフェースが複素ベースバンドとならないため、信号線数は以下の通りとなる。
信号線数=セクタ数×ブランチ数×A/Dビット数
例えば、セクタ数6、ブランチ数2,キャリア数4、A/Dビット数8の場合には、インタフェースの信号線は、前者の場合192本に、後者の場合96本に削減される。
【0016】
更に、本実施形態においては、ベースバンドのデジタル処理の切り替えにより、復調信号のチップレートを選択できるため、一つのハードウェアで複数のチップレートに柔軟に対応できる。
【0017】
図1は、本発明の第1の実施形態を示すブロック図である。
同図の構成は、1つのセクタ、かつ、1つのブランチに対応する構成である。アンテナ1で受信された複数のキャリアが多重された信号は、RX2において受信され、直交検波器3に入力される。直交検波器3では、複数のキャリアが多重された信号を直交検波により複素狭帯域信号(I信号及びQ信号)に変換する。次に、得られた同相、直交成分(I信号成分、Q信号成分)はそれぞれA/D変換器4−1、4−2でA/D変換され、複素フィルタ6−1〜6−kへ入力される。複素フィルタ6−1〜6−kは複素数のタップ係数を持つFIR(Finite Impulse Response)フィルタで構成されており、正負の周波数に対して非対称なフィルタ特性を実現する。
【0018】
複素フィルタ6−1〜6−kは受信したマルチキャリア信号から所望のキャリア信号を分離する。送受信の帯域制限においてロールオフ特性を満たす構成のシステムでは、キャリア分離フィルタは受信ルートロールオフフィルタの機能を兼ねるのが望ましい。分離されたシングルキャリア信号に対して、複素乗算部7−1〜7−kにおいて周波数シフトを施し、複素ベースバンド信号に変換する。すなわち、複素フィルタ6−1〜6−kで抽出された所望のキャリアの複素信号は、中心周波数が0Hzとはなっていない。すなわち、ベースバンド信号となっていない。これを、複素乗算部7−1〜7−kで周波数変換し、中心周波数が0Hzのベースバンド信号に変換するものである。得られた複素ベースバンド信号に、フィンガ8−1〜8−kの逆拡散部8aにおいて適切なタイミングで当該拡散符号を乗算し、積分することにより逆拡散を行う。逆拡散により希望信号がシンボルとして抽出され、干渉信号は拡散率分の1に抑圧される。該逆拡散により得られた複素シンボルに対してフィンガ8−1〜8−kの復調部8bにおいて同期検波あるいは遅延検波などを行い、複数の復調部8bの検波出力を合成部9において合成する。以上のようにして、RAKE受信機を構成する。
【0019】
合成部9における合成は、各フィンガ8−1〜8−kからの信号を、適当な重み付けをして加算することにより行う。例えば、最大比合成などを行う。重み付けの係数としては、フィンガ8−1〜8−kの出力の電力、信号対干渉雑音電力比(S/(I+N))などを使う。
【0020】
図2は、図1の複素フィルタ7(7−1〜7−k)の構成例を示したブロック図である。
入力される複素受信信号は直交変調により得られた変調波の複素包絡線の実数成分であるI信号と虚数成分であるQ信号とからなっており、複素信号とは該I信号と該Q信号を合わせて呼ぶときの呼称である。従って、同図で複素数の値が入力される装置、あるいは伝送される信号線は、それぞれI信号用とQ信号用とに分かれている。この場合、I信号とQ信号をある複素係数と演算する場合には、I信号を実数成分、Q信号を虚数成分と見なして、複素演算が成り立つように回路を構成する。複素信号とは以上のような意味を持つが、以下において、複素信号あるいは、複素係数などと表現する場合には、上記のような意味が常に含まれている。
【0021】
複素受信信号は、まず乗算器13−1に入力され、実数係数x0と乗算され、加算器14に入力される。同時に複素受信信号は、遅延器10−1に入力され、該遅延器10−1から所定時間分Δtだけ遅延されて出力される。遅延器10−1から出力された複素信号は、乗算器13−2に入力され、乗算器13−2において複素係数x1・exp(jω0Δt)と乗算される。ここで、ω0は、抽出したい信号の中心周波数を角周波数で表したものであり、例えば、複素フィルタ7−1の場合は、ω0=2πf1である。乗算器13−2における乗算結果は、加算器14に入力される。また、遅延器10−1の出力は、遅延器10−2に入力される。そして、遅延器10−2から再び所定時間Δtだけ遅延されて出力される。遅延器10−2の出力は、乗算器13−3に入力され、乗算器13−3において複素係数x2・exp(jω0・2Δt)と乗算される。この乗算結果は、加算器14に入力される。更に、遅延器10−2の出力は遅延器10−3に入力され、遅延器10−3において同様に遅延処理される。このような処理を任意のタップ数nだけ行って、乗算器13−1〜13−nの乗算結果を加算器14で加算し、その加算結果を複素フィルタ7の出力とする。
【0022】
なお、同図の複素フィルタ7において、ω0は抽出すべき信号の中心周波数を特定するものであるが、x0〜xn−1は複素フィルタ7の透過特性を決定するものであり、ルートナイキストの係数である。
【0023】
図3は、本発明の第2の実施形態を示すブロック図である。
なお、同図において、図1と同じ構成要素には同じ参照符号を付してある。
同図の構成は、1セクタ、かつ、1ブランチに対応する構成である。上記第1の実施形態との違いは、フィルタの構成方法にある。本実施形態では、複素キャリアが周波数多重された複素信号に対して、抽出したいキャリアをベースバンド(中心周波数を0Hz)に周波数シフトする。周波数シフトは、周波数シフト量に対応した位相回転を、サンプル周期毎に入力信号に複素乗算することにより実現する。次に、中心周波数が0Hzに配置された複素信号に対してフィルタによりフィルタリング処理を施す。ここで該フィルタは実数タップのデジタルフィルタで構成され、正負の周波数に対して対称な特性を持つ。そして、該フィルタリング処理後のシングルキャリアのベースバンド信号を、逆拡散、検波、合成する。上記のようにしてRAKE受信機を構成する。
【0024】
図3を参照しながら、上記動作を詳細に説明する。まず、アンテナ1で受信された信号は、RX2で受信され、直交検波器3に入力される。直交検波器3によって生成されたI信号とQ信号は、それぞれ、A/D変換器4−1、4−2によってデジタル信号に変換され、複素信号としてインタフェース22を介し複素乗算部20−1〜20−kに入力される。
【0025】
複素乗算部20−1〜20−kでは、抽出すべき信号のキャリアの周波数f1 〜fk と同じ周波数の周期波を用いて、入力された複素信号の周波数シフトを行う。複素乗算部20−1〜20−kにおいて周波数シフトされた複素信号は、フィルタ21−1〜21−kに入力され、フィルタ21−1〜21−kにより所望のキャリアにのせられた信号が抽出される。抽出されたキャリアの信号は、フィンガ8−1〜8−kに入力され、逆拡散及び復調が行われた後、合成部9において合成されてRAKE受信される。
【0026】
図4は、第2の実施形態における周波数シフトのための構成例と実数フィルタの構成例を示すブロック図である。
入力された複素受信信号は、乗算器25において、抽出すべきキャリアの周波数に対応する角周波数ω0を有する周期波と乗算され、周波数シフトを受ける。周波数シフトを受けた後、複素受信信号は、カスケード接続された遅延器26−1〜26−(n−1)によって遅延されながら乗算器29−1〜29−nに入力される。遅延器26−1〜26−(n−1)によって、それぞれ、遅延させられた複素受信信号は、それぞれ、乗算器29−2〜29−nにおいて、ルートナイキストの係数x1、x2、・・・、xn−1と乗算される。また、乗算器25から出力された複素受信信号は、乗算器29−1においてルートナイキストの係数x0と乗算される。第2の実施形態においては、乗算器29−1〜29−nに入力されるタップ係数(ルートナイキストの係数)x0、x1、x2、・・・、っxnは実数であり、乗算器29−1〜29−nにおいては複素数と実数との乗算が行われる。これらの乗算結果は、加算器30に入力され、フィルタ21(21−1〜21−k)の出力として出力される。これにより、抽出したいキャリアをもつ信号が抽出される。
【0027】
図5は、図3の複素乗算部20(20−1〜20−k)に該当する周波数シフト器の構成例を示すブロック図である。
周波数シフトを施す複素受信信号をv(t)、周波数シフト後の信号をv’(t)、シフトする周波数をfとすると、
v’(t)=v(t)exp(j2πft)・・・・(1)
で表される。受信信号のサンプル周期をTs とした場合、離散サンプル値に対する周波数シフトは次式で与えられる(iは自然数)。
【0028】
v’(iTs )=v(iTs )exp(jφi )・・・(2)
exp(jφi )=exp(jφi-1 )exp(j2πfTs )・・・(3)
ただし、exp(jφ0 )=1、すなわち、φ0 =0である。
【0029】
式(2)の演算は、乗算器31によって実行される。
式(3)で与えられる位相回転量exp(jφi )を、図5に示す複素乗算器32と遅延器33のループ回路により生成し、乗算器31に入力させる。ここで有限の精度で位相回転演算を繰り返すことによる誤差の増大を防ぐため、φi =2nπ(nは整数)になる周期で遅延器33の値を初期化する。
【0030】
例えば、信号の最初が入力された場合には、i=0であるから、
v’(0)=v(0)exp(jφ0 )=v(0)
次の信号が入力されるのは、サンプル周期Ts 後の信号であるので、
v’(Ts )=v(Ts )exp(jφ1 )
=v(Ts )exp(j(φ0 +2πfTs ))
=v(Ts )exp(j2πfTs )
従って、上記式(2)、及び(3)は、以下のようになる。
【0031】
v’(iTs )=v(iTs )exp(j2πf(iTs ))
これは、式(1)を離散化したものである。
図6は、本発明の第3の実施形態を示すブロック図である。
【0032】
なお、同図において、図3と同じ構成要素には同じ参照符号を付している。また、同図の構成は、1セクタ、1ブランチ単位の構成を示している。
本実施形態においては、キャリア分離フィルタの出力をセレクタを介して逆拡散復調器(フィンガ)に分配する。セレクタは各フィンガが任意のセクタ、任意のブランチ、任意のキャリアの信号を逆拡散復調できるように、フィルタ出力とフィンガ入力をスイッチングする。一般的に1系統のフィルタ出力は複数のフィンガに分配される。
【0033】
上記動作を、図6を参照しながら説明すると、まず、アンテナ1で受信された受信信号は、RF2において受信され、直交検波器3において、直交検波され、I信号とQ信号が生成される。該I信号及びQ信号は、それぞれA/D変換器4−1、4−2において、デジタル信号に変換され、複数設けられている複素フィルタ35−1〜35−kに入力され、複素フィルタ35−1〜35−kにおいて、所望のキャリアの信号が抽出される。該抽出された各キャリアの信号は、それぞれ、複素演算部36−1〜36−kにおいて、周波数シフトが施され、ベースバンド信号に変換される。このようにしてベースバンド信号に変換された各キャリアの受信信号は、複素演算部36−1〜36−kからセレクタ37に入力される。セレクタ37は、各チャネル(キャリア)の信号を各フィンガ8−1〜8−kに割り振り、それぞれに逆拡散及び復調処理を行わせる。そして、合成部9で各フィンガ8−1〜8−kから出力される信号を合成してRAKE受信を行う。
【0034】
同図の場合には、1つのセクタの1つのブランチの信号をセレクタ37でフィンガ8−1〜8−kに振り分けるようにしているが、複数のセクタの複数のブランチに対応するセレクタを設け、各セクタの各ブランチ毎に設けられた図6に示す構成のRAKE受信機の周波数シフト後の各チャネルの信号を、該セレクタにより、適宜フィンガに振り分けるようにすることにより、移動機がセクタ間を移動しようとしている場合などにおいて、2つのセクタからの信号を1つの合成部9に入力させてRAKE受信することにより、セクタフリーの受信機を構成することができる。セレクタ37の動作については後述する。
【0035】
図7は、本発明の第4の実施形態を示すブロック図である。
なお、同図において図6と同じ構成要素には同じ参照符号を付している。
本実施形態においては、各セクタ、各ブランチからの受信信号は、セレクタを介してキャリア分離用複素フィルタ、または周波数シフタ(複素乗算部)の入力に接続される。一つのキャリア分離フィルタの出力は一つのフィンガに固定的に接続される。セレクタは各フィンガが任意のセクタ、任意のブランチの信号を逆拡散復調できるように、各A/D変換器出力と各複素フィルタ入力、または各A/D変換器出力と周波数シフタ入力の接続をスイッチングする。
【0036】
すなわち、本実施形態においては、任意のセクタの任意のブランチからの受信信号をRAKE受信可能である。図7において、アンテナ1−1はセクタ#1、ブランチ#1に対応し、アンテナ1−2はセクタ#1、ブランチ#2に対応し、アンテナ1−nmはセクタ#n、ブランチ#mに対応する。また、同図には示していないが、各セクタ#1〜#nの各ブランチ#1〜#m毎に、個別に、アンテナが設けられている。これらのアンテナ1−1〜1−nmで受信された信号は、RX2−1〜2−nmにおいて受信され、直交検波器3−1〜3−nmでそれぞれの信号のI信号とQ信号が生成される。これらの各ブランチからのI信号とQ信号は、A/D変換器40−1〜40−nmにおいてデジタル信号に変換され、セレクタ41に入力される。セレクタ41には、各セクタのRAKE受信部42(42−1〜42−n)が接続される。RAKE受信部はセクタ#1用からセクタ#n用までのn個のRAKE受信部42−1〜42−nのそれぞれの構成は基本的に皆同じである。ただし、周波数シフトする場合に使用する周期波の周波数や逆拡散符号はそれぞれ適切なものが使用される。
【0037】
セレクタ41は、入力されたI信号及びQ信号からなる複素受信信号を、それぞれのセクタ毎にRAKE受信部42に出力する。このとき、どのブランチからの複素狭帯域信号を採用するかは、不図示の干渉電力測定装置等から得られる受信信号の品質情報に基づいて決定する。RAKE受信部42には、あるブランチからの受信信号が入力されるが、この受信信号は複数のキャリアに乗せられてきた信号が多重されたものである。従って、RAKE受信する際は、この多重信号からそれぞれの希望するキャリアに対応する信号を抽出して逆拡散する必要がある。
【0038】
各RAKE受信部42において、まず、複素フィルタ35−1〜35−kが第1の実施形態で説明したように、各キャリアの信号を抽出する。ただし、この場合、キャリアの中心周波数が0Hzにシフトされていないので、狭帯域信号となった後にも、中心周波数のずれが生じている。複素フィルタ35−1〜35−kで抽出された各キャリアに対応する信号は、複素乗算部36−1〜36−kにおいて、周波数シフトされ、中心周波数のずれが補正されて、本来のベースバンド信号に変換される。このようにして抽出された各キャリアの信号はフィンガ8−1〜8−kで逆拡散・復調され、合成部9で合成されてRAKE受信される。
【0039】
なお、同図においては、RAKE受信部42は、各セクタ毎に設けられているが、移動機がセクタ間をハンドオーバーする場合などは、セクタ#1用のRAKE受信部42−1にセクタ#1からの信号とセクタ#2からの信号を入力させて、RAKE受信を行うことにより、セクタフリーの受信を行うことができる。
【0040】
図8は、本発明の第5の実施形態を示すブロック図である。
なお、同図においては、図6と同じ構成要素には同じ参照符号を付している。
本実施形態においては、キャリア分離フィルタの出力をセレクタを介して逆拡散復調器(フィンガ)に分配する。セレクタは各フィンガが任意のセクタ、任意のブランチ、任意のキャリアの信号を逆拡散復調できるように、フィルタ出力とフィンガ入力をスイッチング接続する。一般的に1系統のフィルタ出力は複数のフィンガに分配される。
【0041】
図8において、アンテナ1で受信された信号は、複数のキャリアを含んだものである。この複数のキャリアを含んだ信号をRX2で受信し、直交検波器3で直交検波し、該直交検波により得られたI信号、Q信号を、それぞれ、A/D変換器4−1、4−2でデジタル信号に変換する。デジタル信号に変換された該I信号と該Q信号は1組で1つの複素信号とみなされ処理される。該デジタル化された複素信号は、複素乗算部36−1〜36−kに入力される。複素乗算部36−1〜36−kは、抽出すべき複素信号の周波数に対応する周期波を複素信号に乗算し、周波数シフトを行う。これにより、直交検波器3において複数のキャリアを一度に検波した結果得られた信号に含まれている、希望しないキャリアの周波数成分を取り除いて、中心周波数が0Hzのベースバンド信号に変換される。この受信信号は、フィルタ45−1〜45−kに入力される。フィルタ45−1〜45−kは、中心周波数を0Hzとするベースバンド信号を抽出できるようになっていれば良く、複素フィルタのようにフィルタ自身にキャリア分離機能を設ける必要はない。
【0042】
フィルタ45−1〜45−kの出力は、セレクタ37に入力され、セレクタ37によりフィンガ8−1〜8−kに分配される。なお、同図では、1セクタ、1ブランチ分の構成のみを示しているが、同様の構成のRAKE受信機は、全セクタの全ブランチに対して設けられる。このような、全セクタの全ブランチのRAKE受信機のセレクタ37のフィルタ45−1〜45−kの出力をセレクタ37に入力させる構成にすることにより、セレクタ37を介して任意のセクタの任意のブランチの信号を任意のフィンガに入力することができるので、セクタフリーの構成を実現することができる。
【0043】
図9は、本発明の第6の実施形態を示すブロック図である。
なお、同図において、図7、図8と同じ構成要素には同じ参照符号を付してある。
【0044】
本実施形態においては、各セクタ、各ブランチからの受信信号は、セレクタを介して周波数シフタの入力に接続される。一つのキャリア分離フィルタの出力は一つのフィンガに固定的に接続される。セレクタは各フィンガが任意のセクタ、任意のブランチの信号を逆拡散復調できるように、A/D変換器出力と複素フィルタ入力、またはA/D変換器出力と周波数シフタ入力をスイッチング接続する。
【0045】
アンテナ1−1〜1−nmにおいて受信された信号は、それぞれ、RX2−1〜2−nmで受信され、直交検波器3−1〜3−nmで直交検波される。該直交検波により得られた、アナログのI信号及びQ信号は、A/D変換器40−1〜40−nmでデジタル信号に変換され、複素信号としてセレクタ41に入力される。セレクタ41は、不図示のシステムが提供する移動機の位置情報などを元に、受信複素信号をRAKE受信部47に出力する。なお、同図では、便宜上、セクタ毎にRAKE受信部47が1つづつ設けられるように示しているが、必ずしもセクタ毎に設けられる必要はなく、1つの移動機からの信号が1つのRAKE受信部においてRAKE受信できるように受信複素信号を切り替えるようにすれば、該RAKE受信部の任意のフィンガに受信複素信号を入力することができる。
【0046】
セレクタ41から出力された受信複素信号は、複素乗算部36−1〜36−kに入力され、周波数シフトされる。周波数シフトされることによって、希望受信複素信号は中心周波数が0Hzのベースバンド信号にシフトされる。このように周波数シフトされた希望受信複素信号をフィルタ45−1〜45−kで信号抽出し、フィンガ8−1〜8−kに入力させて逆拡散復調を行う。そして、フィンガ8−1〜8−kの出力を合成部9で合成して、RAKE受信を行う。
【0047】
図10は、本発明の第7の実施形態を示すブロック図である。
なお、同図において、図9と同じ構成要素には同じ参照符号を付している。
本実施形態においては、各フィンガの入力信号として復調するパスの逆拡散タイミングのサンプル値のみを供給する。このためフィンガに接続されているキャリア分離フィルタは、チップレートのオーバサンプル倍のタップから、必要なサンプルタイミングに対応したタップのみを演算する構成となり、回路規模が削減される。また、フィルタ演算をDSP(Digital Signal Processor)などにより処理する場合には、演算量を削減することができる。
【0048】
アンテナ1−1〜1−nmで受信された信号は、RX2−1〜2−nmにより受信され、直交検波器3−1〜3−nmで直交検波される。該直交検波によって生成されたI信号とQ信号は、A/D変換器40−1〜40−nmによってデジタル信号に変換される。デジタル信号に変換されたI信号とQ信号は、セレクタ41に入力され、適切なRAKE受信部に入力される。RAKE受信部では、入力された複素信号を複素乗算器36−1〜36−kで周波数シフトし、中心周波数が0Hzの狭帯域信号に変換する。そして、該狭帯域に変換された信号は、タップ間引きフィルタ50−1〜50−kに入力される。タップ間引きフィルタ50−1〜50−kは、通常のFIRフィルタから複数のタップを取り除いた構成をしている。そして、タップ間引きフィルタ50−1〜50−kから出力される信号はフィンガ8−1〜8−kに入力され、逆拡散復調される。ここで、上記したように、タップ間引きフィルタ50−1〜50−kから出力される信号は、タップが間引きされているので、フィルタの特性は変わらないものの、離散化の割合が小さくなっている。しかし、この離散化の低減結果が逆拡散タイミングに合致していれば問題は生じない。
【0049】
なお、図6〜図10の各実施形態におけるセレクタは以下の動作により、所望の逆拡散タイミングの受信信号をRAKE合成を行う各フィンガ入力へ接続する。
【0050】
(1)サーチャ(不図示)を用いて、各セクタ、各ブランチの希望受信信号に対する伝送路の遅延プロファイルを求める。遅延プロファイルはチップレートのm倍のオーバサンプル信号として得る。
【0051】
(2)得られた遅延プロファイルから、帯域制限フィルタによって生じる電力の時間方向への広がりを考慮して、各パス(フェージングを生じさせるマルチパスのそれぞれのパス)から来た信号を分離する。具体的には、例えば、検出するパスの前後±kサンプルはマスクするなどの処理を行う。
【0052】
(3)RAKE合成するフィンガ数に相当する数のパスを、電力の大きい順、あるいはS/Nの高い順に検出する。
(4)検出されたパスが含まれているセクタ、ブランチからの受信信号を、セレクタにより各フィンガ入力へ接続する。
【0053】
(5)(タップ間引き)フィルタの演算タイミング、逆拡散タイミングを、各パスのタイミングに従って制御して、所望の逆拡散信号を得る。
(6)手順(1)〜(5)をパス更新周期毎に繰り返す。
【0054】
図11は、図10のタップ間引きフィルタ50(50−1〜50−k)の構成例を示すブロック図である。
タップ間引きフィルタ50は、複数の遅延器501(501−1〜501−N)(同図中、「T」が書き込まれた四角で示されている;ここで、「T」は遅延時間を示している)と、所定の遅延器501−4、501−8、・・・、501−Nの出力を取り出し、乗算器503(504−0、504−4、504−8、・・・、504−N)において、入力x(t)、遅延器501−4、・・・、501−Nの出力とタップ係数h(0)、・・・、h(N)を乗算させるためのタップと、それらの乗算結果を加算する加算器505とからなっている。加算器505の加算結果は出力y(t)として出力される。同図では、4個の遅延器毎にタップを設けている。最初のタップは遅延なしで乗算器503−0に入力x(t)を入力し、該入力x(t)とタップ係数h(0)との乗算を行うように設けられている。遅延器の遅延時間Tは通常A/D変換器40−1〜40−nmのサンプリング周期である。従って、タップを間引きすることは、A/D変換器40−1〜40−nmのサンプリングレートを下げることに対応する。タップ係数h(0)〜h(N)を、間引きしない場合のタップ係数の内、対応する係数値(4個飛びのタップ係数)に設定すれば、フィルタの特性は、間引きしないものと同じものが得られる。ただし、周波数の折り返しを防ぐため、フィルタ入力信号の帯域は4分の1(同図の場合)に制限される。後段の各パスの逆拡散処理においては、サンプリングレートより遅い速度で処理しており、該逆拡散処理においては、全てのサンプリング値が必要でないので、各フィンガ8−1〜8−kに接続されている間引きフィルタは、必要なサンプリングタイミングに対応した他のみを演算すれば良いので、その回路規模が削減される。
【0055】
図12は、本発明の第8の実施形態を示すブロック図である。
なお、同図において、図1と同じ構成要素には同じ参照符号を付してある。
同図の構成は、1セクタ、1ブランチに対応する構成であり、複数のセクタ及び複数のブランチをカバーしようとする場合には、同図の構成をセクタ数×ブランチ数だけ設ける。
【0056】
アンテナ1で受信された受信信号はRX2で受信され、デジタル直交検波器55によって、直接IF帯域のデジタル信号のI信号とQ信号に変換される。デジタル直交検波器55は、受信信号をIF周波数に変換後、A/D変換器(不図示)でサンプリングされる。このとき、下式(4)の条件を満たすようにIF周波数fIFとサンプリング周波数fsampleを選ぶことにより、直交復調を行う。
【0057】
fsample=4fIF/(4m+1)・・・(4)
ここで、mは、1以上の整数である。
この条件で得られるサンプル値は同相成分をvI、直交成分をvQ として、例えば、vI 、vQ 、−vI 、−vQ の順番に従って出力される。よって、出力のサンプル系列を偶数サンプル、奇数サンプルに分け、それぞれに対して交互に符号反転を施すことにより、直交復調結果であるvI 、vQ を得ることができる。本デジタル直交検波器55をキャリア分離用フィルタ57あるいは周波数シフタ56の前に配置する(図12では、後者の配置構成を示している)。本構成により、上記第1〜第7の実施形態のように、直交検波後の複素ベースバンド信号(I/Q)を別々にA/D変換してベースバンド処理部に接続する方法に比較して、インタフェースに必要な信号線数を半分に削減できる。ただし、本構成の場合、インタフェースの信号速度は2倍になる。
【0058】
デジタル直交検波器55の出力は、周波数シフタ(複素乗算部)56において周波数シフトされ、所望の信号の中心周波数が0Hzに変換される。その後、フィルタ57を通過して、所望のキャリアにのせられてきた信号のみが抽出され、各フィンガ8−1〜8−kに入力される。フィンガ8−1〜8−kは、同じ該希望キャリアに乗せられてきた、拡散タイミングの異なる信号をそれぞれ逆拡散復調し、合成部9に入力する。合成部9では、各フィンガ8−1〜8−kからの信号を合成し、RAKE受信を行う。
【0059】
図13は、図12の実施形態におけるデジタル直交検波器55の構成例を示すブロック図である。
アンテナ1で受信された信号は、RX2で受信され、デジタル直交検波器55に入力される。該デジタル直交検波器55においては、入力された信号をまず、式(4)で決定されるようなサンプリング周波数fsampleでサンプリングし、その離散値をA/D変換器60によりデジタル信号に変換する。そして、A/D変換器60から、所定のサンプリングレートで、逐次出力されるデジタル信号はセレクタ61により、偶数番目がI信号として、奇数番目がQ信号として、それぞれ符号変換器62−1、62−2に切り替え出力される。符号変換器62−1は、入力されるサンプル値の同相成分vI 、−vI の内、−vI については、符号を反転させて出力する。vI については、そのまま出力する。一方、符号変換器62−2は、入力されるサンプル値の直交成分vQ 、−vQ の内、−vQ については符号を反転させて出力する。vQ については、そのまま出力する。式(4)によれば、RX2からのIF帯域の信号のサンプリング周波数は、IF信号の周波数の5分の4あるいは、9分の4等に設定される。このように、サンプリング周波数を設定した場合、最初のサンプリングポイント(0番目のポイント)をIF信号の周期との開始と一致させると、最初のサンプリング値はI信号となる。次のサンプリングポイント(1番目のポイント)は、IF信号の1周期の例えば、4分の5の周期のポイントとなるので、IF信号の第2周期の90°の位相の信号をサンプリングすることになる。従って、1番目のポイントのサンプリング値はQ信号となる。このようにして、n番目のサンプリングされるサンプリング値は、IF信号の位相が(n+1)π/2の値となる。ただし、0番目のサンプリングの位相を0とする。また、nは0及び自然数である。そして、IF信号のキャリアが正から負の値に変化した後にサンプリングした値は、それぞれ、マイナスのI信号(−vI )あるいはQ信号(−vQ )となる。IF周波数はベースバンド信号の周波数よりも高いので、ベースバンド信号の帯域をサンプルするために必要なI信号とQ信号をサンプリングできるように、式(4)を用いて、サンプリングレートを適切に決定する。
【0060】
このようにして、抽出されたベースバンドのI信号とQ信号は、それぞれ、符号変換器62−1、62−2に入力され、符号変換器62−1、62−2において符号が適切に変換された後、出力される。
【0061】
図14は、本発明の第9の実施形態を示すブロック図である。
なお、同図において、図12と同じ構成要素には同じ参照符号を付してある。
第8の実施形態のデジタル直交検波器55の出力は、サンプリングレート変換器70に入力される。デジタル信号の情報速度をm/n倍に変換するサンプリングレート変換器70は、入力サンプル値の間にm−1個の“0”を挿入するインターポレータ、該インタポレータの出力からエイリアスを除去するフィルタ、該フィルタ出力のサンプル列からn個おきに必要なサンプルタイミングの値を取り出すデシメータで構成される。m/n倍のサンプリングレート変換器70は、デジタル直交検波器55の同相、直交出力として得られるサンプル速度fsample/2のデジタル信号を、チップレートあるいはチップレートの整数倍のサンプル速度に変換する。そして、サンプリングレート変換器70により得られたチップレートあるいはチップレートの整数倍の信号を、第1の実施形態のチャネル分離複素フィルタ6、あるいは第2の実施形態の周波数シフト部である複素乗算部20へ入力させる。
【0062】
図14において、アンテナ1で受信された信号はRX2によって受信されIF信号に変換される。そして、デジタル直交検波器55によって直交検波される。デジタル直交検波器55から出力される複素信号のレートは、デジタル直交検波器55のA/D変換器60のサンプリングレートfsampleの1/2となっている。しかし、後段のフィンガ8−1〜8−kは、チップレートやシンボルレートに基づいて処理を行う。上記サンプリングレートfsampleの1/2がチップレートやシンボルレートの整数倍となっていれば問題はないが、一般には、整数倍にはなっていない。従って、インタフェースの前段側と後段側、それぞれので動作タイミングの基になるレートが異なるため、装置全体の製造を困難にしている。そこで、本実施形態では、サンプリングレート変換器70を設け、サンプリングレート変換器70により、デジタル直交検波器55においてサンプリングされたデジタルI、Q信号のサンプリングレートを変換し、それらのサンプリングレートがチップレートやシンボルレートの整数倍となるように変換する。そして、該サンプリングレート変換後、複素乗算部56で所望のキャリアの信号をベースバンドに変換し、キャリア分離フィルタ57で、複素乗算部56によりベースバンドに変換された所望のキャリアの信号のみを抽出して、該抽出信号を各フィンガ8−1〜8−kに入力させる。各フィンガ8−1〜8−kにおける逆拡散や復調の処理は、チップレートあるいはシンボルレートを基に行われるが、サンプリングレート変換部70において、サンプリングレートを変換したことにより、フィンガ8−1〜8−kに入力されるI信号、Q信号のそれぞれのサンプリングレートがチップレートあるいはシンボルレートの整数倍となっているので、フィンガ8−1〜8−kを容易に構成することができる。そして、フィンガ8−1〜8−kから出力された信号は、合成部9で、RAKE合成されて後段の信号判定部(不図示)に送られる。
【0063】
図15は、サンプリングレート変換器70の構成を示すブロック図である。
同図(a)は、サンプリングレート変換器70の原理構成図である。まず、インタポレータ75にサンプリングレートfsの信号が入力されると、そのサンプル周期間に信号値“0”の信号を所定数埋め込み、該入力信号の見かけ上のサンプリングレートをm倍にする。次に、フィルタ76で、見かけ上、m倍のサンプリングレートになった信号のスペクトルから、エイリアスを含む、メインローブ以外のスペクトル成分を除去する。これにより、最初信号値“0”であった、上記新たに、サンプル周期間に挿入されたサンプリングポイントの信号値は、入力された信号の該サンプリングポイントにおける信号値を内挿したものとなる。そして、フィルタ76を通過した後の信号は、デシメータ77において、所望の間隔でサンプリング値が取得され、サンプリングレートがn分の1にされる。このようにして、サンプリングレート変換器70から出力される信号のサンプリングレートはm/n・fsとなる。
【0064】
同図(b)は、サンプリングレート変換器70の具体的な構成例を示すブロック図である。
サンプリングレートの変換にはFIRフィルタを使用する。
【0065】
サンプリングレート変換を行うFIRフィルタの入出力関係式は次式(5)で与えられる。
【0066】
【数1】
【0067】
(n)m =n modulo m
[ a] :aを越えない最大の整数
ここで、iは時刻、x(i)はフィルタ入力の離散時間信号、y(i)はフィルタ出力の離散時間信号、h(k)はm倍オーバサンプル、タップ長Ntap で設計したエイリアス除去フィルタのインパルスレスポンスである。
【0068】
例としてm=4、n=3、Ntap =8の場合について、同図(b)の構成におけるタップ係数h(k)の切り替え制御を以下に示す。タップ係数はh(−16)〜h(15)の32個(m×Ntap 個)を式(5)の規則に従って切り替えることにより得られる。
ここで、タップ係数h(k)の具体的数値は、通常のローパスフィルタなどにFIRフィルタを使用する場合のタップ係数を用いる。ただし、この場合、上記したように、タップ係数h(k)を全てのタップに与えるのではなく、これらのタップ係数を、時刻毎に、順次切り替えて使用することにより、サンプリングレート変換機能が得られる。
【0069】
図16は、本発明の第10の実施形態を示すブロック図である。
なお、同図において、図14と同じ構成要素には同じ参照符号を付している。
本実施形態においては、図14の受信機とは異なり、サンプリングレート変換器70を、周波数シフト部(複素乗算部)56とチャネル(キャリア分離)フィルタ57の間に配置する。これにより周波数シフト部56の位相回転をIF周波数fIFの整数倍のサンプル間隔で演算できる。これにより、周波数シフト部56の乗算係数exp(jφi )(i=0〜N−1)をテーブル化して実装する場合に、φN =2nπを与えるNを小さくできるため、上記乗算係数exp(jφi )を格納するテーブルを、小さなテーブルで実現することが可能となる。すなわち、デジタル直交検波器出力信号のサンプリングレートがIF周波数と対応しているので、IF周波数の周期と一致するような位相が乗算係数で得られやすくなるのである。そして、小さなNで乗算係数をリセットすることが可能となれば、テーブルに記憶しておくべき乗算係数exp(jφi )の数も少なくなる。この乗算係数の与え方は、図5で説明した通りである。
【0070】
図16において、アンテナ1で受信された信号は、RX2でIF信号に変換され、デジタル直交検波器55によって検波される。このとき、デジタル直交検波器55から出力される複素(I、Q)信号はデジタル直交検波器55のサンプリングレートfsampleの1/2となっている。これに複素乗算部(周波数シフト部)56で、所定の周波数の周期波を乗算し、所望のキャリアにのせて伝送されてきたベースバンド信号の中心周波数を0Hzとなるように、周波数シフトする。次に、サンプリングレート変換器70でサンプリングレートの変換を行い、キャリア分離フィルタ57で所望のキャリアの信号のみを抽出し、フィンガ8−1〜8−kに入力する。フィンガ8−1〜8−kによって逆拡散復調された信号は、合成部9でRAKE合成され、後段の信号判定部(不図示)に送られる。
【0071】
図17は、本発明の第11の実施形態を示すブロック図である。
なお、同図において、図16と同じ構成要素には同じ参照符号を付してある。本実施形態においては、サンプリングレート変換器とそれに接続されるキャリア分離フィルタを共用化する。図15(b)に示すとおり、サンプリングレート変換器はタップ係数を所定の規則に従って切り替えるFIRフィルタとして実現できる。このフィルタはインターポレーションによって生じるエイリアスを除去する特性を持つ。一方、キャリア分離フィルタは隣接するキャリア信号を除去すると共に、通常はルートロールオフ特性などの受信フィルタとしての機能をもつ。本実施形態では、上記のサンプリングレート変換器としてのフィルタ、エイリアス除去フィルタ、及びキャリア分離フィルタを、一つのデジタルフィルタで実現する。この共用化において、通常はキャリア分離フィルタの方がエイリアス除去フィルタより狭い帯域特性を要求されるため、サンプリングレート変換に伴うエイリアスの除去はキャリア分離フィルタの特性で兼用する。具体的にはキャリア分離フィルタを、図15(b)に示すようなタップ係数切り替え型のフィルタで構成する。
【0072】
図17において、アンテナ1で受信された信号はRX2でIF信号に変換され、デジタル直交検波器55で、直交検波された後、複素乗算部56で周波数シフトを受ける。そして、サンプリングレート変換&キャリア分離フィルタ85でサンプリングレートの変換と、キャリア分離が行われた後、フィンガ8−1〜8−kで逆拡散・復調され、合成部9でRAKE合成されて、後段の信号判定部(不図示)に送られる。
【0073】
本実施形態のサンプリングレート変換&キャリア分離フィルタ85の構成は図15(b)のサンプリングレート変換器と同様であり、タップ制御方法は図15(b)の説明で述べた方法と同様である。サンプリングレート変換&キャリア分離フィルタ85と図16のサンプリングレート変換器70との相違点は、タップ係数h(k)とタップ数Ntap のパラメータの違いである。
【0074】
すなわち、図16のサンプリングレート変換器70は、
フィルタタップ係数は、サンプリングレート変換時のインターポレーション処理で生じるエイリアスを除去する帯域特性を持つ、ローパスフィルタの伝達関数H2 (ω)で決定される。タップ数はNtap2で構成される。
【0075】
これに対し、図17のサンプリングレート変換&キャリア分離フィルタ85のフィルタタップ係数は、サンプリングレート変換のエイリアス除去よりも、より狭帯域な特性を要求されるキャリア分離フィルタの伝達関数H1 (ω)で決定される。タップ数はNtap1(一般的にNtap1>Ntap2)で構成される。
【0076】
図18は、図16のサンプリングレート変換器70の伝達関数と図17のサンプリングレート変換&キャリア分離フィルタ85の伝達関数の一例を示す図である。同図において、実線がH1 (ω)、破線がH2 (ω)である。
【0077】
同図はH1 (ω)の受信ルートロールオフ特性、H2 (ω)は8倍オーバサンプルで生じたエイリアスを除去するための、カットオフ周波数f=2のローパスフィルタ特性を示す。横軸の周波数はチップレートで正規化して表している。同図に示すように、H1 (ω)の方が、H2 (ω)よりも伝達特性の幅が小さいため、サンプリングレート変換器のエイリアス除去機能をキャリア分離フィルタの機能で代用することが可能である。従って、図17のサンプリングレート変換&キャリア分離フィルタ85の伝達関数は、図16のキャリア分離フィルタ57と同じになるように設定し、かつ、図15で説明したような方法で、タップ係数の切り替えを行うようにすれば、サンプリングレート変換機能とキャリア分離機能の両方を1つのFIRフィルタで実現することが可能となる。
【0078】
以上述べたように、本発明の実施形態によれば、セルラCDMA基地局の受信装置において、RF部とベースバンド処理部を接続するインタフェースの信号線数を削減することができる。また、複数キャリアを受信するセクタフリー構成のCDMA基地局の実現を容易にする。
【0079】
更に、上記インタフェースの信号線がキャリア数に依存しないため、同一インタフェースを用いてベースバンド処理部をモジュール化することが可能となる。これにより基地局に収容するチャネル数を段階的に増大する構成を実現できる。
【0080】
また、更に、複数のチップレートを収容するCDMAシステムにおいて、ベースバンド処理の切り替えによりチップレートの変更が可能となる。これによりマルチチップレートに柔軟に対応可能な構成を実現できる。
【0081】
また、更に、デジタル直交検波により、高精度、高安定、無調整でバラツキのない直交復調特性を実現する。そして、サンプリングレート変換器との併用により、チップレートに依存せずに、所望のチップレートを選択できるため、装置設計の自由度が高い構成が可能となる。
【0082】
【発明の効果】
本発明によれば、CDMA信号の受信機において、RF帯域の信号のレートで動作する回路とベースバンド帯域の信号のレートで動作する回路を接続するインタフェースの信号線を削減することができる。また、該受信機において、セクタフリー構成を容易に実現可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示すブロック図である。
【図2】複素フィルタの構成例を示したブロック図である。
【図3】本発明の第2の実施形態を示すブロック図である。
【図4】第2の実施形態における周波数シフトのための構成例と実数フィルタの構成例を示すブロック図である。
【図5】周波数シフト器の構成例を示すブロック図である。
【図6】本発明の第3の実施形態を示すブロック図である。
【図7】本発明の第4の実施形態を示すブロック図である。
【図8】本発明の第5の実施形態を示すブロック図である。
【図9】本発明の第6の実施形態を示すブロック図である。
【図10】本発明の第7の実施形態を示すブロック図である。
【図11】タップ間引きフィルタの構成例を示すブロック図である。
【図12】本発明の第8の実施形態を示すブロック図である。
【図13】図12の実施形態におけるデジタル直交検波器の構成を示すブロック図である。
【図14】本発明の第9の実施形態を示すブロック図である。
【図15】サンプリングレート変換器の構成を示すブロック図である。
【図16】本発明の第10の実施形態を示すブロック図である。
【図17】本発明の第11の実施形態を示すブロック図である。
【図18】図16のサンプリングレート変換器の伝達関数と図17のサンプリングレート変換&キャリア分離フィルタの伝達関数の例を示す図である。
【図19】従来のマルチキャリアCDMA信号の受信機の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 アンテナ
2 RX(受信器)
3 直交検波器
4−1、4−2、40−1〜40−nm、60 A/D変換器
5 インタフェース
6−1〜6−k、35−1〜35−k 複素フィルタ
7−1〜7−k、20−1〜20−k、36−1〜36−k、56 複素乗算部
8−1〜8−k フィンガ
9 合成部
10、26 遅延器
13−1〜13−n、25、29−1〜29−n 乗算器
14、30 加算器
21−1〜21−k、45−1〜45−k、57 (キャリア分離)フィルタ
31、32 乗算器
33 遅延器
37、41、61 セレクタ
42−1〜42−n、47 RAKE受信部
50−1〜50−k タップ間引きフィルタ
55 デジタル直交検波器
62−1、62−2 符号変換器
70 サンプリングレート変換器
75 インターポレータ
76 フィルタ
77 デシメータ
85 サンプリングレート変換&キャリア分離フィルタ
Claims (6)
- 複数のキャリア周波数に変調されたスペクトラム拡散信号を復調する受信機において、
受信信号をA/D変換器でサンプリングし、該サンプリングにより得られたデジタル値をデジタル処理することにより直交検波を行い、複数のチャネルのキャリア信号が多重化された信号を一括して複素狭帯域の多重信号に変換する検波手段と、
前記デジタル処理による直交検波により得られる信号のレートを、チップレートあるいはシンボルレート、または、チップレートあるいはシンボルレートの整数倍に変換するサンプリングレート変換手段を備える、該検波手段により得られた信号に対し、キャリア分離と、周波数シフトとを施すキャリア分離手段と、
該分離及び、周波数シフトにより得られた各チャネルのベースバンド信号に対して逆拡散、復調を行う逆拡散復調手段と、
を備えることを特徴とする受信機。 - 前記キャリア分離手段は、所望のキャリアの信号の中心周波数を0Hzに周波数シフトした後、該所望のキャリアの信号に対して前記サンプリングレート変換手段によりサンプリングレートの変換を行い、該サンプリングレート変換後の信号から該所望のキャリアの信号を分離することを特徴とする請求項1に記載の受信機。
- 前記サンプリングレート変換手段の機能と前記キャリア分離機能とを、タップ係数の切り替え機能を持つ1つのデジタルフィルタにより実現することを特徴とする請求項1に記載の受信機。
- 複数のキャリア周波数に変調されたスペクトラム拡散信号を復調する受信方法において、
(a)受信信号をA/D変換器でサンプリングし、該サンプリングにより得られたデジタル値をデジタル処理することにより直交検波を行い、複数のチャネルのキャリア信号が多重化された信号を、一括して複素狭帯域の多重信号に変換するステップと、
(b)前記デジタル処理による直交検波により得られる信号のレートを、チップレートあるいはシンボルレート、または、チップレートあるいはシンボルレートの整数倍に変換して、該ステップ(a)により得られた多重信号に対し、キャリア分離と、周波数シフトとを施すステップと、
(c)該分離及び、周波数シフトにより得られた各チャネルのベースバンド信号に対して逆拡散、復調を行うステップと、
を備えることを特徴とする受信方法。 - 前記ステップ(b)は、所望のキャリアの信号の中心周波数を0Hzに周波数シフトした後、該所望のキャリアの信号に対して前記サンプリングレート変換手段によりサンプリングレートの変換を行い、該サンプリングレート変換後の信号から該所望のキャリアの信号を分離することを特徴とする請求項4に記載の受信方法。
- 前記サンプリングレート変換機能と前記キャリア分離機能とを、タップ係数の切り替え機能を持つ1つのデジタルフィルタにより実現することを特徴とする請求項4に記載の受信方法。
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