JP3777475B2 - スペクトラム拡散通信用相関回路及び復調回路及び受信装置 - Google Patents

スペクトラム拡散通信用相関回路及び復調回路及び受信装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動体通信や無線LAN等におけるスペクトラム拡散通信システムの受信機側で用いられるスペクトラム拡散通信用相関回路に係り、特に、簡単且つ小規模な構成で、更に消費電力を低減できるスペクトラム拡散通信用相関回路及び復調回路及び受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に移動体通信又は無線LAN(Local Area Network)等に用いられるスペクトラム拡散(Spread Spectrum:SS)通信システムでは、送信側で送信データに対して狭帯域変調(1次変調)を行い、更に拡散変調(2次変調)を行う、2段階の変調を行ってデータを送信し、受信側では、受信データに対して逆拡散を行って1次変調に戻してから、通常の検波回路でベースバンド信号の再生を行うようになっている。
【0003】
そして、従来、スぺクトラム拡散された受信信号の復調を行うための相関を出力するスペクトラム拡散通信用相関回路は、逆拡散回路、符号分割多重変調波の復調回路で構成され、具体的に、スペクトラム拡散通信用相関回路は、同期捕捉を行い、以降検出された同期位相で相関を取るために、論理回路で構成されたスライディングコリレータ(SC)が用いられている。
【0004】
スライディングコリレータは、相関回路を用いて局発符号系列(拡散符号)を1ビットづつシフトさせ、毎回受信の符号系列との相関を求めるものであり、符号系列長だけのビット数について相関を求めれば、相関がピークとなる同期位相が求められ、同期捕捉が行われるものである。
【0005】
ここで、従来の逆拡散回路の1つであるスライディングコリレータについて図4を用いて説明する。図4は、従来のスライディングコリレータの一部分の構成ブロック図である。
従来のスライディングコリレータにおける相関出力を取得する部分は、A/D変換器31と、乗算器32と、PNコードレジスタ33と、加算器34と、遅延回路35とから構成されている。
【0006】
上記従来のスライディングコリレータの各部を説明する。
A/D変換器31は、符号分割多重(Code Division Multiple Access:CDMA)変調されて送信され、アンテナ(図示せず)で受信されたアナログ信号を、デジタル信号に変換する高精度のアナログ/デジタル変換器である。
PNコードレジスタ33は、送信側でCDMA変調に用いられたのと同じ拡散符号であるPN(Pseudo Random Noise )符号コードを出力するレジスタである。
【0007】
乗算器32は、A/D変換器31から出力されるデジタルの受信データに、PNコードレジスタ33から出力されるPNコードを乗算する乗算器である。
加算器34と遅延回路35は、乗算器32から出力される乗算結果を、1シンボル期間累積加算してその積分値を相関出力として出力するものである。
【0008】
従来のスライディングコリレータの動作は、アンテナで受信された受信データのアナログ信号が、A/D変換器31でデジタル信号に変換され、この変換されたデジタル信号とPNコードレジスタ33から出力されるPNコードとが乗算器32で乗算され、加算器34と遅延回路35で累積加算されて、1シンボル分の加算結果が相関出力として出力される。
そして、乗算器32における乗算のタイミングを1チップずらして位相を変化させながら乗算、累積加算が繰り返され、相関出力がピークとなる同期位相が検出されるようになっている。
【0009】
この逆拡散回路としてスライディングコリレータを用いる構成は、比較的簡易でゲート数も少なく、そのため消費電力も少ないが、同期捕捉を行うまでの時間は一般的には、1シンボル分の時間×1シンボル内のチップ数分だけかかるため、相関出力を出力するまでの時間がかかるという問題がある。
【0010】
相関出力を出力するまでに時間がかかるという問題点を解決するために、スライディングコリレータの替わりに、マッチドフィルタ(整合フィルタ、若しくは Matched Filter :MF)をスペクトラム拡散通信用相関回路に用いることが考えられている。
マッチドフィルタは、位相をずらした場合の相関を一斉に取ることにより、1シンボル時間内に同期捕捉を行うものである。
【0011】
ここで、従来の逆拡散回路の別の例であるマッチドフィルタについて、図5を用いて説明する。図5は、従来のマッチドフィルタの構成例を示すブロック図である。
従来のマッチドフィルタは、A/D変換器41と、乗算器42と、PNコードレジスタ43と、加算器44と、サンプルホールド(S/H)回路45とから構成されている。
【0012】
上記従来のマッチドフィルタの各部を説明する。
A/D変換器41は、CDMA変調されているアナログの入力信号をデジタル信号に変換する変換器である。
サンプルホールド(S/H)回路45は、複数個設けられており、A/D変換器41からのデジタル信号を順次取り込んで保持する回路である。
【0013】
PNコードレジスタ43は、拡散符号であるPN符号(コード)を出力するレジスタである。
乗算器42は、各サンプルホールド回路45で保持されたデジタル信号に対してPNコードレジスタ43からのPN符号を乗算する乗算器である。
加算器44は、乗算器42からの出力を一斉に加算する加算器である。
【0014】
従来のマッチドフィルタの動作は、A/D変換器41でデジタル変換された入力信号が複数のS/H回路45に順次保持され、そのS/H回路45からの出力とPNコードレジスタ43から出力されるPN符号とが乗算器42で乗算され、更に乗算器42での乗算結果を加算器44で一斉に加算して、加算結果が出力される。その加算結果から相関出力を出力するようになっている。
【0015】
しかしながら、一般的なマッチドフィルタでは、一斉に位相をずらした場合の相関を取るため、例えば上記説明したスライディングコリレータに対して、1シンボル内のチップ数倍のゲート数が必要となり、ゲート規模が増大し、LSI価格の増大と消費電力の増大を招き、移動端末の受信機に用いるには事実上因難となっている。
【0016】
また、W−CDMA(広帯域CDMA)の基地局は、一般にセクタを有しており、周囲360度を6セクタに分割して送受信するようになっている。アダプテイブアンテナを使用しない場合には各セクタ毎に2つのアンテナが存在し、従って基地局として受信し、復調しなければならない信号の本数は、6セクタ、2アンテナ、複素信号I/Q、更にキャリア周波数が複数(通常は4波)有るので、その倍数となり、合計6×2×2×4=96にもなる。
【0017】
これらの同期を保持する為に、あるいは遅延波の検出の為に、更に復調の為に、それぞれマッチドフィルタ(MF)若しくはスライディングコリレータ(SC)を設けることはハード規模の増大を更に増すことになってしまう。
【0018】
尚、従来のスライディングコリレータとマッチドフィルタに関連する記述は、平成9年(1997年)7月31日公開の特開平9−200179号公報「マルチユーザ復調方法および装置」(出願人:国際電気株式会社、株式会社鷹山、発明者:占部健三他)がある。
この技術は、干渉キャンセラを用いることなく、同期に関する問題を解消し得る方法及び装置となっている。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来のスライディングコリレータでは、相関出力が得られるまでの時間が掛かるという問題があり、また、従来のマッチドフィルタでは、ゲート数が多くなり、LSI価格の増大と消費電力の増大をもたらすという問題点があった。
【0020】
更に、基地局では処理すべき信号の本数が多く、それぞれにハードを用意したのでは規模が増大し、結果的にコストの上昇をもたらすという問題点があった。
尚、基地局として対応するユーザ数はその規模により異なるが、最も一般的な基地局は、1セクタ当たり32ユーザ(正確には、搬送波当たり32チャネルで、搬送波は全部で4波)であるので、1基地局の合計は192ユーザ(正確には、192チャネル)となる。但し、処理すべき信号は、搬送波毎に処理すれば良く、搬送波4波に亘って処理する必要は今のところ無いと考える。つまり、移動局が通信中搬送波を時間的に取り替えることは考えないものとする。この場合192ユーザを一括して処理する為の信号の本数は、前述したように6セクタ×2アンテナ×I/Q2信号の合計24本である。
【0021】
本発明は上記実情に鑑みて為されたもので、構成素子数を小規模にし、しかも消費電力を低減できるスペクトラム拡散通信用相関回路を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、スペクトラム拡散されたアナログの受信信号をデジタル信号に変換するA/D変換手段と、デジタル信号を少なくとも1シンボル以上のデータ単位で複数蓄積する記憶手段と、記憶手段から1シンボル単位のデータを入力し、入力される速度の10倍以上の速度で高速にて出力するデータ速度変換手段と、拡散符号を発生させ、拡散符号をデータ速度変換手段からデータが出力される速度で高速に出力する符号発生手段と、データ速度変換手段からのデータと符号発生手段からの拡散符号とを乗算し、当該乗算結果を一斉に加算する積和演算をデータ速度変換手段からデータが出力される速度で高速にて処理して相関出力を出力する高速マッチドフィルタによる高速積和演算手段とを有し、高速積和演算手段が同期捕捉を行う処理と、受信信号の復調処理とを行うスペクトラム拡散通信用相関回路としており、積和演算を高速に処理する高速積和演算手段を用いることにより回路規模を小規模化し、消費電力を低減できるものである。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
尚、以下で説明する機能実現手段は、当該機能を実現できる手段であれば、どのような回路又は装置であっても構わず、また機能の一部又は全部をソフトウェアで実現することも可能である。更に、機能実現手段を複数の回路によって実現してもよく、複数の機能実現手段を単一の回路で実現してもよい。
【0025】
本発明の実施の形態について説明する前に、本発明の原理について説明する。
W−CDMA信号の基地局での受信装置における復調には、以下の機能を満たすことが必要である。
復調は、信号の位相(シンボル、無線スロット、フレームのいずれも、及び複数の遅延波についても)が予め判明している必要がある。これにより、シンボルの先頭位置から、ある程度正確に拡散符号との積和演算を実施し相関出力を出力することができる。この相関出力を出力するという機能だけを達成するには、受信信号の本数が少ない場合、スライディングコリレータ(SC)の構成で十分である。
【0026】
次の機能としては、遅延波を含めた受信信号の位相を検出する機能である。
基地局の受信信号として、大きく分けて2種類存在し、1つ目はある程度その位相を予知可能なデータチャネル信号、2つ目はほとんどその位相を予知できないランダムアクセスチャネル信号である。
【0027】
いずれにせよ、遅延波成分の検出は、その位相が予め予知できないことから、マッチドフィルタ(MF)を必要とする。つまり、スライディングコリレータ(SC)の構成では位相の検出に時間が掛かりすぎることになり、この時間短縮を図るためにスライディングコリレータ(SC)の数を増やすことになると、マッチドフィルタ(MF)の構成よりハード規模の増大を招いてしまうことになる。
【0028】
本発明は1つの構成で上記2つの機能を、時分割では有るが、達成可能とするもので、上位概念的に説明すれば、本発明に係るスペクトラム拡散通信用相関回路は、スペクトラム拡散された受信信号を一旦デジタル信号に変換して少なくとも1シンボル以上のデータ単位で蓄積しておき、蓄積されたデータをシンボル単位で高速に読み出す速度変換を行い、高速に読み出されたデータを高速に取り込まれた拡散符号と乗算し、それを一斉に加算する積和演算処理を高速に行って相関出力を出力するものであり、回路規模を小規模化し、消費電力を低減できるものである。
【0029】
また、機能実現手段で説明すれば、本発明に係るスペクトラム拡散通信用相関回路は、スペクトラム拡散されたアナログの受信信号をデジタル信号に変換するA/D変換手段と、デジタル信号をシンボル毎に複数蓄積する記憶手段と、記憶手段から1シンボル分のデータを入力すると共に高速にて出力するデータ速度変換手段と、拡散符号を発生させ、高速に出力する符号発生手段と、データ速度変換手段からのデータと符号発生手段からの拡散符号とを乗算し、当該乗算結果を一斉に加算する積和演算を高速にて処理して相関出力を出力する高速積和演算手段とを有するものであり、積和演算を高速に処理する高速積和演算手段を用いることにより、回路規模を小規模化し、消費電力を低減できるものである。
【0030】
上記発明において、A/D変換手段は下記のA/D変換器11と制御部12が相当し、記憶手段は下記のデータメモリ部14と制御部12が相当し、データ速度変換手段は下記の多タップF/F15と制御部12が相当し、符号発生手段は下記の符号発生器13と制御部12が相当し、高速積和演算手段は下記の高速MF16と制御部12が相当している。
また、上記発明のスペクトラム拡散通信用相関回路を、復調回路及び受信装置に応用すれば、回路規模の小規模化を実現し、消費電力の低減を図ることができ、有効である。
【0031】
次に、本発明の実施の形態に係るスペクトラム拡散通信用相関回路について図1を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態に係るスペクトラム拡散通信相関回路の構成ブロック図である。
本発明の実施の形態に係るスペクトラム拡散通信用相関回路(本回路)は、図1に示すように、拡散符号により変調されたスペクトラム拡散信号を入力し、そのアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器11と、各部の動作タイミングを制御する制御部12と、拡散符号を発生させる符号発生器13と、デジタル信号に変換されたデータを複数単位で格納するデータメモリ部14と、データメモリ部14からデータを読み込んで保持する多タップF/F15と、多タップF/F15からの出力と符号発生器13から出力される拡散符号とを高速に積和演算処理する高速MF16とから構成されている。
尚、データメモリ部14と多タップF/F15は必ずしも必要ではなく、そのどちらか1つが存在し、同一の機能を保有していれば、回路構成上問題ではない。
【0032】
次に、本発明の実施の形態に係るスペクトラム拡散通信用相関回路(本回路)の各部を具体的に説明する。
A/D変換器11は、スペクトラム拡散された受信信号を入力し、アナログ信号からデジタル信号に変換してデータメモリ部14に出力するものである。尚、図1の例では、入力速度は4MHzのクロックの動作速度であり、4倍オーバサンプリングしているため出力速度は16MHzのクロックの動作速度となっている。
制御部12は、各部に対してデータの入出力タイミングを制御するものであり、特に多タップF/F15からの高速出力及び符号発生器13からの拡散符号高速出力及び高速MF16での高速処理等のタイミングを制御するものである。
【0033】
符号発生器13は、時系列の拡散符号(PNコード)を発生し、高速に高速MF16に拡散符号を出力する発生器である。拡散符号の出力タイミングは、高速MF16で積和演算処理が為される速度に応じたものとなっている。
尚、この符号発生器13の替わりに予め複数の拡散符号を記憶する符号メモリ又は符号レジスタであってもよい。符号メモリの場合を「符号メモリ部」と称する。
【0034】
データメモリ部14は、A/D変換されたデジタル信号をシンボル単位で蓄積するものであり、シンボル単位に複数のメモリから構成されるようになっている。例えば、図1では、入力速度及び出力速度は共に16MHzのクロックの動作速度となっている。
多タップF/F(フリップ/フロップ)15は、データメモリ部14からデータを読み込み、速度変換(時間変換)を行って高速MF16に出力するものである。例えば、データメモリ部14からデータを16MHzのクロックの動作速度で入力して一時保持し、160MHzのクロックの動作速度でデータを高速MF16に出力している。
【0035】
高速MF(マッチドフィルタ)16は、多タップF/F15からデータを高速に入力すると共に、符号発生器(又は符号メモリ部)13から拡散符号を高速に入力し、データと拡散符号との乗算と、乗算結果の一斉加算とを行う積和演算処理を高速に行って、相関出力を出力するマッチドフィルタである。
例えば、図1では、多タップF/F15からのデータを160MHzのクロックの動作速度で入力し、160MHzのクロックで積和演算処理を行って、160MHzのクロックで相関出力を出力するものである。
【0036】
本回路における動作の概要を説明する。
受信部(図示せず)から送出されてくるスペクトラム拡散された信号はいわゆるチップ時間間隔で拡散符号で処理されているが、それを積和演算する時には高速MF16を用いて高速で処理する。
その時間変換は、スペクトラム拡散された信号を少なくとも1シンボル分以上データメモリ部14に蓄積し、それを結果的に高速で読み出すことにより実行するものである。
従って、データメモリ部14が存在しなくても、A/D変換器11からのデータを直接多タップF/F15に蓄積し、そこから高速に読み出し、高速MF16即ち積和演算部に入力してもよい。また、直接データメモリ部14から高速MF16に高速にデータ転送してもよい。
【0037】
現在、IMT2000にARIB(社団法人電波産業会)より提案されている、いわゆるW−CDMA(広帯域CDMA)のチップ速度は4Mcpsである。これに対し、W−CDMAが実用化される2001年のLSI製造プロセス(CMOS 0.18μm)でのクロック周波数はこれよりはるかに高い500MHzから2GHzが予想されている。すなわち、入力信号の周波数に比べはるかに高い処理が可能となる。チップ速度が4Mcpsであるので、信号処理上からこの4倍程度のサンプリングで信号を刻み、拡散符号とのマッチングをより精密に観察する必要が有るが、それでもクロックは16MHzで処理することになり、クロック速度として例えば現状のCMOS 0.35μmプロセス/デバイスでも十分可能な160MHzを使用すれば10倍の処理が可能となる。
【0038】
次に、本回路における具体的動作を図2を用いて説明する。図2は、本発明の実施の形態に係るスペクトラム拡散通信用相関回路における動作を示す説明図である。尚、ここでは、遅延波成分の位相分かっているものとする。
複数のメモリから成るデータメモリ部14にそれぞれ1シンボル分のデータを蓄積する。この時遅延波成分も位相が分かっているので、その先頭から1シンボル分蓄積する。このようにしておいて、図2に示すように、先ずデータメモリ部14内の1つのメモリ(メモリ1)から1シンボル分一括して1番目のクロック(クロック[1])で高速MF16に読み出しを行う。
【0039】
次のクロック(クロック[2])にて高速MF16はデータと拡散符号の乗算及び加算を高速で行う。データのシンボル位相が分かっているのでパイプライン処理が可能となるため、当該拡散符号と積和演算を1クロック時間で行うことができ、結果的に数クロック後には)そのシンボルの相関出力、すなわち復調を行うことができるものである。
【0040】
その次のクロック(クロック[3])にて別のメモリ(メモリ2)から高速MF16に1シンボル分一括してデータを読み出すと共に、必要であれば拡散符号についても一括して新たな符号を高速MF16のレジスタに書き込みを行う。
【0041】
更に、次のクロック(クロック[4])にて、そのデータと拡散符号の積和演算を行う。これを次々に繰り返えせば、2クロック置きに次々と復調をすることができる。つまり、奇数クロックでデータの読み出しを行い、偶数クロックで積和演算を行うものである。
図2では、メモリ1〜メモリnを用いて説明したが、メモリ1とメモリ2の2個のメモリを用い、これらを交互に使用するようにしても構わない。
メモリ1にI信号成分を、メモリ2にQ信号成分を蓄積し、それらを交互に高速MF16にて4回積和演算し、更に和と差を演算すれば複素MFを構成できる。具体的には、拡散符号との積和演算(I×i,I×q,Q×i,Q×q)を行い、和Iq+Qi、差Ii+Qqを演算するものである。これにより、通常は4つのMFが必要となるが、1つのMF+加減算器で複素型に対応でき、ハード規模(ゲート数)の低減が達成可能となる。
【0042】
ここで、クロックの速度を10倍にし、データの拡散率を128とすれば、1実シンボル時間(チップレートが4.096Mcpsの場合31.25μs)内に128×4×10/2=2560シンボル分の復調を実行することが可能になる。このことは基地局が復調機能として2560ユーザを1つの高速MFにて対処できることを意味している。勿論、この場合には高速MFとしては複素MF構成になっていなければならない。またアンテナダイバーシテイを取る為には、ユーザ数として上記半分にしなければならないことは言うまでもない。いずれにせよ、標準的な1基地局のユーザ数である192ユーザを遅延波パス分必要最大数6パスを含め処理可能である。尚、データの拡散率が256の場合には更にこの2倍が可能になる。
【0043】
クロック速度を更に向上できれば、例えば100倍の1.6GHzであれば、更に10倍の処理を1つの高速MFで対処できることになる。
いずれにせよ、従来最適と考えられていたスライディングコリレータ(SC)をユーザ数分並べるよりは上記方式の方がハード規模を小規模にできるものである。具体的な数値を以下に記載する。
【0044】
高速MFを用いた場合の条件として、複素MF1個当たりのゲート数は600kゲート、タップ数は1024タップ(拡散率256の4倍オーバサンプリング、入力6ビット、出力12ビット、データレジスタ2本、拡散符号レジスタ2本)とする。
また、スライディングコリレータ(SC)を用いた場合の条件として、複素SCの1個当たりのゲート数は600ゲート、入力6ビット、出力12ビットとする。
【0045】
また、メモリとして使用するF/F1個当たりのゲート数は10ゲート/ビットとする。但し、本発明のLSIにおいてはSRAM、DRAMを使用することになるので、本計算ゲート数に比べLSI内の占有面積及び消費電力は大幅に減少可能となるものである。
【0046】
次に、比較のために本発明に係る高速MFと従来のSCとの構成について簡単に説明する。
高速MFは、サーチャ用としてMFを2個、復調用としてMFを1個とする。サーチャとしての必要性については、後述する。
ゲート数を計算すると、600kゲート×3=1800kゲート
また、メモリ部のゲート数を計算すると、一括処理するための信号の本数は、24本(6セクタ×アンテナ2本×I/Q2信号)であり、F/Fのゲート数は60ゲート(10ゲート/ビット×入力6ビット)であるので、
60ゲート×1024タップ×24本×2シンボル分=2949kゲート
従って、高速MFとメモリ部の合計ゲート数は、4749kゲートとなる。
【0047】
次に、従来方式であるスライディングコリレータ(SC)とサーチャとを組み合わせた構成では、SC部が1基地局として192チャネル必要であるため、SC部のゲート数は、
600ゲート×192本×6(遅延波分)=690kゲートとなる。
また、サーチャ部は、6セクタ×2アンテナ×600kゲート=7200kゲートとなる。この場合、サーチャの能力は1ユーザ/セクタとしている。
従って、従来方式では合計ゲート数は、7890kゲートとなる。
【0048】
従って、メモリ部をF/Fにて構成したとしてゲート数を算定しても、従来の方式に比べ40%回路規模を低減可能になる。
尚、上記MFは、機能として、フルMF(完全機能のMF)としてゲート規模等見積もってあるが、必ずしもフルMFを用いる必要はない。例えば、MFはデータを蓄積及び移動するいわゆるサンプル/ホールド部、符号レジスタ部、積和演算部に分けられるが、そのうち積和演算部のみあれば機能実現可能である。従って、メモリからのデータ(受信信号及び符号)を直接積和演算部に供給しても同じ動作が可能である。
また、その積和演算部のハード構成を、本出願人自ら出願している特願平10−345738号「相関方法及びマッチドフィルタ及び携帯端末」のように構成することもでき、更にハード規模(ゲート数)の低減が可能である。
【0049】
次に、受信信号の位相検出機能について、2つの方式を説明する。
基地局としてユーザからの信号の位相を先ず検出する必要がある。その後或いはそれと同時に、同一ユーザからの信号のマルチパスを検出しなければならない。このためにはマッチドフィルタと同一の機能が必要になる。
第1の方式は、マッチドフィルタと同一の機能をマルチパス検出に使用する場合、例えば通常行われているように16MHzのクロック刻みでメモリに情報を蓄積し、それを例えば160MHzで読み出し、マッチドフィルタにて積和演算をすれば10倍の速度であるので、1シンボルの相関(1シンボル内の遅延波(すなわちマルチパス)成分をすべて)を通常動作速度のマッチドフィルタの10分の1の時間で取ることができる。
【0050】
この場合、拡散コードは1シンボル分変化させないが、スペクトラム拡散された信号は最大で2シンボル分必要で、メモリとしては最低2シンボル分用意しておく必要がある。ここで、遅延波として1シンボル区間を報えない場合、通常は遅延波として、数分の1シンボル以内を検出すれば十分と考えられるので(より正確には数十チップ時間以内で十分と考えられる)、2シンボル分よりはるかに1シンボル分に近いデータになる。
【0051】
この動作により1ユーザからの信号の位相とそのマルチパスの位相を1シンボル時間の1/10の時間で取得できるものである。厳密には、アンテナ2本に対応するため1/2ユーザ分である。
従って、1シンボルの実時間内に5ユーザ分の位相情報を1つの高速MFと複数のデータメモリ及び複数のユーザコードメモリにより取得できることになる。このサーチャとしての高速MFを2個用意することにより、10ユーザ分の位相検出を常時行うことができる。
【0052】
1基地局として、上述したが、192ユーザであり、サーチャとしてはその約1/20の能力を有している。位相検出は、そのユーザと通信を開始する時に必要であり、通信状態となれば必ずしも常時監視する必要はないので、1/20の能力で十分と考えられる。従来方式においてもサーチャ機能は6ユーザ分としてある。これを時分割で使用する点は同じである。
第2の方式は、複数ユーザに対し、複数ユーザが同一アンテナ内に存在する場合、ユーザ毎の拡散コードを高速に取り替え、メモリからのデータとの積和演算を高速に実行することにより達成可能であり、複数のアンテナに対して行う場合には、複数のデータを高速に取り替えることを更に行えば(ユーザ毎の拡散コードも取り替えるものとする)、達成可能である。この場合、必ずしもデータを高速に変化させる必要はなくなる利点がある。
【0053】
以上説明したように、本回路を用いることにより、高速処理の複数(3つ)の高速MFと、複数のデータメモリ、複数の符号メモリにより、1基地局での復調機能を達成でき、ハード規模を低減することができる。メモリとしてF/F構成でゲート数を計算したが、SRAM、DRAM等のメモリを使用することが可能であるので、上記計算より大幅にハード規模(LSIの占有面積)を低減可能となる。
但し、上記SRAM、DRAM等のメモリをデータメモリに使用する場合には、書き込み速度、読み出し速度とも16MHzで行うことができるようにデータメモリと高速MFの間に時間変換用の多タップF/Fを用意する必要があるが、近い将来、メモリとしても160MHzでの読み出しが可能になると思われる。その場合には、多タップF/Fは不要となる。
また、上記にて説明したように、比較した従来方式に比べその能力は勝っているものである。
【0054】
次に、本回路における具体的動作について説明する。
先ず比較的動作が単純な、シンボル同期、無線スロット同期、フレーム同期が確立した後の動作(通常通信時)について図1を用いて説明する。
時系列の拡散符号(PN符号)により変調されたスペクトラム拡散信号を入力し、その信号をデジタル信号にA/D変換器11で変換する。そして、そのデジタル信号を複数のメモリから成るデータメモリ部14で保持し、保持されたデータと拡散符号とを高速MF16で高速に積和演算処理する。
【0055】
データメモリ部14は、制御部12の指示により、信号の1シンボル分を先頭サンプルから順次取り込む。シンボル同期、無線スロット同期、フレーム同期が確立しているので、どの位相に特定のシンボルの先頭サンプルが存在するかは分かっている。
そして、1シンボル分を(例えば拡散率128の場合、4倍オーバーサンプリングであれば512サンプル)に取り込むと、制御部12はデータメモリ部14に対し、今までの取り込み速度の10倍、すなわちサンプル速度の10倍で一括読み出しを指示する。ここで、通常の4倍オーバーサンプリングであれば約16MHz(正確には4.096MHzの4倍)の10倍の160MHzで一括読み出しを指示することになる。
【0056】
但し、データメモリ部14の読み出し速度が10倍にならない場合には10列の多タップF/F15を用意し、そこで10倍の時間変換を行うようにすればよい。すなわち、個々のメモリからの読み出しは16MHzで行い、F/F列からの読み出しは順々に10倍の160MHzで行うことにより達成できる。
【0057】
その出力を受けて高速MF16は160MHzのクロックで積和演算を行う。この時、符号発生器13より拡散符号を受け取る。この拡散符号の読み出しも同じ制御部12より指示される。この結果1シンボルの書き込みに要した時間の1/10の1/512時間毎に1ユーザからの信号(1パス分)の積和演算を完了し、相関出力を出力することができる。従って、データメモリ部14に別のシンボルを格納しておけば順次その相関も高速MF16にて出力することができる。
【0058】
基地局の場合、メモリの本数は、最大でセクタユーザ6、アンテナ2本/セクタ、I/Q信号/アンテナの24(6×2×2)本が必要になる。これにキャリア周波数の差も個別に対応することとすれば、更にこの4倍になる。
【0059】
次に、同期捕捉時(信号の位相の取得)について説明する。
基地局では各ユーザからの信号の位相とそのマルチパス(遅延波成分の位相)の取得を行い、その位相情報を元にシンボル毎の復調を上述のように行う。
データメモリ部14は、制御部12の指示により、信号の2シンボル分を順次取り込む。2シンボル分を(例えば拡散率128の場合4倍オーバーサンプリングであれば512サンプル)取り込むと、制御部12はデータメモリ部14に対し、今までの取り込み速度の10倍すなわちサンプル速度の10倍で読み出しを指示する。通常の4倍オーバーサンプリングであれば約16MHz(正確には4.096MHzの4倍)の10倍の160MHzで読み出しを指示する。
【0060】
但し、メモリの読み出し速度が10倍にならない場合には10列の多タップF/F15を用意し、そこで10倍の時間変換を行うようにすればよい。すなわち、個々のメモリからの読み出しは16MHzで行い、F/F列からの読み出しは順々に10倍の160MHzで行うことにより達成できる。
【0061】
そして、その出力を受けて高速MF16は160MHzのクロックで積和演算を行う。高速MF16のサンプルホールド(S/H)部には最初一括して1シンボル分のデータが読み込まれようにする。この時、符号発生部13より拡散符号を受け取る。この符号の読み出しも同じ制御部12より指示される。この結果1シンボルの書き込みに要した時間の1/10の時間で1ユーザからの信号の1シンボル分の積和演算を完了し、相関出力を出力することができる。従ってデータメモリ部14に別のシンボルを格納しておけば順次その相関も高速MF16にて出力することができる。
【0062】
1つの高速MF16にて10ユーザの対応が可能であり、1基地局当たり192ユーザが最大存在可能なので、時分割対応で20分の1の能力を有するものである。データメモリ部14におけるメモリとしては、基地局の場合、セクタ6、アンテナ2本/セクタ、I/Q信号/アンテナの24本のメモリが必要になる。これにキャリア周波数の差も個別に対応するものとすれば更にこの4倍になる。
【0063】
【実施例】
本発明の実施の形態に係るスペクトラム拡散通信用相関回路の具体的構成について、図3を用いて説明する。図3は、本発明の実施の形態に係るスペクトラム拡散通信用相関回路の具体的構成ブロック図である。
具体的スペクトラム拡散通信用相関回路は、図3に示すように、アンテナ51と、RF部52と、A/D変換器53と、メモリ部54と、第1の高速MF55と、拡散符号発生器56と、プロファイラ57と、第2の高速MF58と、RAKE合成部59と、データ及び音声処理部60と、制御部61と、フィンガメモリ62と、多タップF/F63とから構成されている。
【0064】
以下、上記回路の各部を具体的に説明する。
アンテナ51は、セクタ当たり通常2本でダイバーシテイ受信を行う。セクタは基地局当たり通常6セクタ存在する。ダイバーシテイ受信とは、2本のアンテナで同一送信信号を受信し、復調した結果を合成し受信感度の向上を図るものである。
RF部52は、アンテナに到来したアナログ信号の周波数変換、帯域制限、直交検波の無線処理を行う受信部を有し、直交検波されたI,Qのベース信号を復調する復調部とを含むものである。
【0065】
A/D変換器53は、RF部52からのBBアナログ信号をデジタル信号に変換する。変換ビット数は4〜6ビットは必要である。変換周波数は、4倍オーバーサンプリングであればW−CDMAの場合には16MHzとなる。
A/D変換器53は、I/Q信号、アンテナ毎に対し、各1個必要になるが、高速処理が可能であれば、時分割処理にて1個でも構わない。
【0066】
メモリ部54は、図1のデータメモリ部14に相当し、上記デジタル信号を少なくとも1シンボル分以上シンボル単位で記憶し、それを高速で読み出す。書き込み速度はチップ速度の1〜4倍程度、読み出し速度はその10倍以上は必要である。この処理で、いわゆる時間変換を行う。少なくとも48シンボル〜100シンボル分のメモリ容量が必要である。上記MF方式の場合は、シンボル単位での一斉読み出しが要求される。
【0067】
拡散符号発生器56は、拡散符号を格納するレジスタでもよく、制御部61からの指示により、指定された拡散符号を指定された位相で送出する。
プロファイラ57は、第2の高速MF58からの出力を取り込み演算を行い、パスの特定をする。これによりチップ同期、シンボル同期、無線スロット同期、フレーム同期を取ることができ、パスの検出を行うものである。
これらの情報は制御部61に送られ、制御部61から、拡散符号発生器56に指示が為される。
【0068】
高速MF55,58は、スペクトラム拡散された信号と拡散符号を取り込み、その積和演算を1シンボル単位で行う。従って、高速MF55,58は、チップレートに比べ高速動作が要求されるが、高速動作をすることにより複数のメモリからの情報を極めて高速に処理できるようになる。
【0069】
フィンガメモリ62は、高速MFからの相関出力を複数受け、パイロットシンボルを用いた位相補正を実施し、RAKE合成部59に出力するものである。
RAKE合成部59は、フィンガメモリ62からの入力に従って複数パスの合成を行うものである。
【0070】
この他、受信信号と周波数を合わせる為のAFC、受信信号と雑音(他信号からの干渉を含む)の割合が現在どうなっているかを測定するSIR測定部などが含まれる。
【0071】
データ及び音声処理部60は、誤り訂正のため送信側で実施した各種信号処理の逆変換(復調)を行う。これにはデインタリーブ、ビタビ復号、CRCデコーダ、リードソロモン復号(又はターボ復号)、音声CODECなどがある。
【0072】
本発明の実施の形態に係るスペクトラム拡散通信用相関回路によれば、スペクトラム拡散された受信信号をA/D変換してデータメモリ部14にシンボル単位に蓄積し、多タップF/F15で読み出し速度を高速化して高速積和演算処理する高速MF16にデータを出力し、高速MF16でそのデータと符号発生器13からの拡散符号との積和演算を高速処理して相関出力を出力するようにしているので、従来の方式に比べて論理ゲート数を格段に減少させることができ、従って、消費電力も低減できる効果がある。
【0073】
また、本発明の実施の形態に係るスペクトラム拡散通信用相関回路を用いれば、少ないゲート規模でCDMAの復調回路を構成でき、基地局用のLSIとして小規模化及び省電力化を図ることができる効果がある。
【0075】
【発明の効果】
本発明によれば、スペクトラム拡散されたアナログの受信信号をデジタル信号に変換するA/D変換手段と、デジタル信号を少なくとも1シンボル以上のデータ単位で複数蓄積する記憶手段と、記憶手段から1シンボル単位のデータを入力し、入力される速度の10倍以上の速度で高速にて出力するデータ速度変換手段と、拡散符号を発生させ、拡散符号をデータ速度変換手段からデータが出力される速度で高速に出力する符号発生手段と、データ速度変換手段からのデータと符号発生手段からの拡散符号とを乗算し、当該乗算結果を一斉に加算する積和演算をデータ速度変換手段からデータが出力される速度で高速にて処理して相関出力を出力する高速マッチドフィルタによる高速積和演算手段とを有し、高速積和演算手段が同期捕捉を行う処理と、受信信号の復調処理とを行うスペクトラム拡散通信用相関回路としているので、積和演算を高速に処理する高速積和演算手段を用いることにより回路規模を小規模化し、消費電力を低減できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るスペクトラム拡散通信相関回路の構成ブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るスペクトラム拡散通信用相関回路における動作を示す説明図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るスペクトラム拡散通信用相関回路の具体的構成ブロック図である。
【図4】従来のスライディングコリレータの一部分の構成ブロック図である。
【図5】従来のマッチドフィルタの構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
11…A/D変換器、 12…制御部、 13…符号発生器、 14…データメモリ部、 15…多タップF/F、 16…高速MF、 51…アンテナ、 52…RF部、 53…A/D変換器、 54…メモリ部、 55…第1の高速MF、 56…拡散符号発生器、 57…プロファイラ、 58…第2の高速MF、 59…RAKE合成部、 60…データ及び音声処理部、 61…制御部、 62…フィンガメモリ

Claims (6)

  1. スペクトラム拡散されたアナログの受信信号をデジタル信号に変換するA/D変換手段と、
    前記デジタル信号を少なくとも1シンボル以上のデータ単位で複数蓄積する記憶手段と、
    前記記憶手段から1シンボル単位のデータを入力し、前記入力される速度の10倍以上の速度で高速に出力するデータ速度変換手段と、
    拡散符号を発生させ、前記拡散符号を前記データ速度変換手段からデータが出力される速度で高速に出力する符号発生手段と、
    前記データ速度変換手段からのデータと前記符号発生手段からの拡散符号とを乗算し、当該乗算結果を一斉に加算する積和演算を前記データ速度変換手段からデータが出力される速度で高速にて処理して相関出力を出力する高速マッチドフィルタによる高速積和演算手段とを有し、
    前記高速積和演算手段が同期捕捉を行う処理と、受信信号の復調処理とを行うことを特徴とするスペクトラム拡散通信用相関回路。
  2. スペクトラム拡散されたアナログの受信信号を特定のサンプリング速度でデジタル信号に変換するA/D変換器と、
    前記デジタル信号を少なくとも1シンボル以上のデータ単位で複数蓄積するデータメモリ部と、
    前記データメモリ部から1シンボル分のデータを前記サンプリング速度で入力し、前記サンプリング速度の10倍以上の速度で1シンボル単位のデータを高速に出力する多タップF/Fと、
    拡散符号を発生させ、前記拡散符号を前記多タップF/Fからデータが出力される速度で高速に出力する符号発生器と、
    前記多タップF/Fから高速に入力されたデータと前記符号発生器から高速に入力された拡散符号とを乗算し、当該乗算結果を一斉に加算する積和演算を前記多タップF/Fからデータが出力される速度で高速に処理して相関出力を出力する高速マッチドフィルタと、
    前記各部における動作タイミングを制御する制御部とを有し、
    前記高速マッチドフィルタが同期捕捉を行う処理と、受信信号の復調処理とを行うことを特徴とするスペクトラム拡散通信用相関回路。
  3. 奇数クロックで、多タップF/Fは、データメモリ部から1シンボル分のデータを順次読み出して高速マッチドフィルタに出力し、偶数クロックで、前記高速マッチドフィルタは、前記入力された1シンボル分のデータについて積和演算を行うよう制御部にて制御されることを特徴とする請求項記載のスペクトラム拡散通信用相関回路。
  4. A/D変換器では4MHzの動作クロックで受信信号を入力し、データメモリ部では16MHzの動作クロックでデータの入出力を行い、多タップF/Fで160MHzの動作クロックでデータを出力し、高速マッチドフィルタでは160MHzの動作クロックで積和演算処理して出力を行うことを特徴とする請求項記載のスペクトラム拡散通信用相関回路。
  5. 多タップF/Fを複数列備えたことを特徴とする請求項2乃至4記載のスペクトラム拡散通信用相関回路。
  6. スペクトラム拡散されたアナログ高周波信号を各セクタをカバーする複数のアンテナで受信し、当該受信信号の検波を行い、ベースバンド信号に変換する復調処理を行う複数のRF部と、
    前記RF部から出力されるI,Qのベースバンドアナログ信号を特定のサンプリング速度でデジタル信号に変換する複数のA/D変換器と、
    前記A/D変換器からのデジタル信号少なくとも1シンボル以上分のデータ単位に前記サンプリング速度で入力して記憶前記サンプリング速度の10倍以上の速度で1シンボル単位のデータを高速に出力する複数のメモリ部と、
    前記メモリ部から1シンボル分のデジタル信号を、前記メモリ部からデータが出力される速度で高速に受け取る高速MFと、
    拡散符号を発生させ、前記メモリ部からデータが出力される速度で前記拡散符号を出力する符号発生器と、
    前記各部における動作タイミングを制御する制御部とを有し、
    前記高速MFが、前記符号発生器から入力される拡散符号と前記メモリ部から受け取ったデジタル信号とを乗算し、当該乗算結果を一斉に加算する積和演算処理を前記メモリ部からデータが出力される速度で高速にて処理して相関出力を出力し、同期捕捉を行う処理と、受信信号の復調処理とを行う高速MFである、スペクトラム拡散通信用相関回路を備えることを特徴とする受信装置。
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