JP3764199B2 - 光源装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル複写機やレーザプリンタなどに使用される半導体レーザを用いた光源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体レーザを用いた光源装置においては、その光学特性として、光源装置より射出されるレーザ光の方向性(光軸特性)と光束の平行性(コリメート特性)が要求される。このような理由により、光源装置は、半導体レーザの発光点とコリメータレンズの相対位置を3軸(x,y,z)方向に調整するのが通常であり、その位置精度はミクロン以下が要求されている。したがって、半導体レーザとコリメータレンズを有する光源装置においては、3軸方向の位置調整および調整された位置での固定が可能な構造でなければならない。
【0003】
コリメータレンズを接着剤で固定する場合、硬化時に接着剤の収縮が発生するので、収縮による光学特性への悪影響をなるべく少なくすることが理想である。特に、光源装置ではz方向(光軸方向)の要求精度が高いため、その収縮方向がz軸方向に発生しないように構成することが望ましい。そのため、接着層は光軸とほぼ平行な方向(z軸に平行な方向)に設定するのが普通であり、他の軸方向(x,y方向)についても、調整を容易とするために、なるべく収縮方向がx軸またはy軸方向の1方向となるように構成することが望ましい。
【0004】
図11に、従来の光源装置(特開平5−88061号)の一例を示す。
この光源装置は、本出願人が先に出願したものであって、図示するように、保持部材たるベース101に設けられた段付き孔102に、レーザ光を照射する半導体レーザ103が圧入固定されている。2本のねじ104,104によってベース101に取り付けられたフランジ105には、段付き孔102と相対する位置に嵌合孔106が形成されており、この嵌合孔106の左端部には、嵌合孔106よりも0.1mm程度大径の入口部106aが形成されている。
【0005】
前記嵌合孔106には、嵌合孔106と0.01〜0.03mm程度のクリアランスを有して筒状のレンズホルダ107が嵌入されており、このレンズホルダ107内に、レーザ光を平行光束に変換するためのコリメータレンズ108が保持されている。
【0006】
一方、プリント基板109に穿設された位置決め孔110には、前記ベース101の端面から突出されたガイドピン111が嵌入され、このガイドピン111の先端部分を熱溶融して仮想線で示すように潰すことにより、ベース101とプリント基板109を固定している。半導体レーザ103のリード線112は、プリント基板109に形成されたリード線挿通孔に通され、プリント基板裏面側において配線用の導電パターンにハンダ付けされている。
【0007】
前記フランジ105は、半導体レーザ103の発光点がコリメータレンズ108の光軸上に一致するようにx,y方向に位置調整した後、ねじ104によってベース101に固定される。
【0008】
ベース101に取り付けられたフランジ105には、入口部106aにつながる切欠部113が形成されており、半導体レーザ103の光源位置がコリメータレンズ108の焦点位置と一致するようにレンズホルダ107をz方向に位置調整した後、この切欠部113から接着剤を注入して内部に浸透させることにより、レンズホルダ107をフランジ105に固定している。
【0009】
アパーチャ形成部材114は、コリメータレンズ108を透過した光束中の中央部付近の平行光束を取り出して整形するための遮蔽キャップであって、光束選択用の孔からなるアパーチャ114aと、フランジ105に嵌着するための突起114bを有しており、この突起114bをフランジ105の切欠部113に嵌着することにより、アパーチャ形成部材114をフランジ105に固定している。
【0010】
なお、前記光源装置をデジタル複写機やレーザプリンタ本体に取り付ける場合、フランジ105の光軸に垂直な平面105aが基準面となり、光学特性の調整もこの平面105aを基準に行なわれる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の光源装置にも次のような問題があった。
(1) x,y方向の調整部(光軸特性の調整部)と、z方向の調整部(コリメート特性すなわち焦点方向の調整部)が別々の構造となっているため、光源装置の構成部品点数が多く、製品がコスト高となる。
【0012】
(2) x,y方向の調整後にねじ104を緊締してフランジ105をベース101に固定する方式を採用しているため、ねじ104の緊締時に、ベース101の端面のねじ座とフランジ105の噛み付きにより、x,y方向の位置ずれを発生する場合があり、レーザの方向性(光軸特性)の精度が低くなる場合がある。
【0013】
(3) 光源装置で使用する半導体レーザ103のレーザ光は一定の広がりを有し、すべてのレーザ光がコリメータレンズ108に入射するとは限らない。半導体レーザは人体に対する安全性から法的な基準があり、レーザ光が光軸方向以外の外部に漏れないことが望ましい。これは、使用中に限らず、製造工程における調整時においても同様であって、フランジ105やベース101はレーザ光が外部に漏れない材質であることが必要である。
【0014】
一方、レンズホルダ107の固定に使用する接着剤は、短時間で任意に硬化させることのできる紫外線硬化型の接着剤が生産タクト短縮に有利であり、信頼性にも優れている。しかしながら、前記先願の光源装置のようにベース101やフランジ105を紫外線が通過しない材質とした場合には、紫外線硬化型の接着剤を充填した隙間を通して紫外線を照射しても、充填した接着剤全体をまんべんなく照射することができず、硬化むらや未硬化部が生じる。このため、硬化収縮による歪みが不均等に作用し、レンズホルダ107の位置ずれや構成部材の割れなどの不具合を生じる。
【0015】
レーザ光源103から射出される赤外線や赤色光などのレーザ光を透過させない材質は、それよりも波長の短い紫外線も透過させない。このため、紫外線のみを透過させようとすると、特殊なフィルタを付加するか、あるいはフランジ105自体に特殊なコーテングを施さなければならず、コストが大幅に高くなるという問題がある。したがって、コリメータレンズ108を固定するための接着剤として、紫外線硬化型の接着剤を使用することができなかった。
【0016】
(4) 接着層がレンズホルダ107の全周面、すなわちx,yの全方向に存在するので、x,y方向における接着剤の硬化収縮方向が定まらず、x,y方向の位置精度にばらつきが発生する。接着後の位置精度の確保にはある程度の収縮量を見込んで初期位置をオフセットすることも必要となるが、接着層の収縮方向が一定でないと、オフセットを与えることが困難であり、レーザの方向性(光軸特性)の精度が低下する場合がある。
【0017】
(5) 接着剤を切欠部113から流入する方式であるため、流入過程における部分的な固化収縮や、流入の仕方のばらつきにより、光軸方向(z方向)に歪みが発生し、位置精度にばらつきが発生する。
【0018】
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたもので、構成部品の数が少なく、組み立て時に位置ずれを生じるおそれがなく、コリメータレンズを光硬化型の接着剤を用いて接着することのできる、安価にして高精度な光源装置を提供することを目的とするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明では次のような手段を採用した。
すなわち、請求項1〜3記載の発明は、基本構成として、表裏を貫通する嵌合孔を有するベースと、ベース裏面側に位置して前記嵌合孔に嵌着された半導体レーザと、ベース表面側であって前記貫通孔の前面に位置して半導体レーザの光軸と同軸に保持されたコリメータレンズと、該コリメータレンズより射出されるレーザ光を整形するアパーチャ形成部材とを備え、前記コリメータレンズの外周円よりもわずかに径の大きな断面円弧状のレンズ支持部を半導体レーザの光軸と同心となるように前記嵌合孔の前面に位置して前記ベースに一体形成し、光硬化型の接着剤を用いて前記断面円弧状のレンズ支持部上に前記コリメータレンズを直接接着固定するとともに、少なくとも前記レンズ支持部に接着固定されたコリメータレンズとベース壁面との間に非接着部を形成したものである。
【0020】
そして、請求項記載の発明は前記非接着部がベース壁面に前記嵌合孔と同心に形成された環状凹部によって形成されていることを特徴とするものである。
【0021】
請求項記載の発明は前記非接着部がコリメータレンズのレンズ厚よりも大きな溝幅の凹状溝によって形成されていることを特徴とするものである。
【0022】
請求項記載の発明は前記非接着部がコリメータレンズのレンズ厚とほぼ同じ長さの凸状台部によって形成されていることを特徴とするものである。
【0023】
請求項記載の発明は、前記請求項1〜のいずれかに記載の発明において、前記コリメータレンズと前記レンズ支持部の先端縁との間にも非接着部を形成したことを特徴とするものである。
【0024】
上記のような構成とした場合、光源装置の構成部品点数を削減することができるので、構造が簡単となり、位置精度を上げることができる。また、その製造に際し、コリメータレンズの上方から接着層に向けて硬化用光線を直接照射して硬化することができる。さらに、レンズ支持部を半導体レーザの光軸と同心に形成しているので、コリメータレンズとレンズ支持部の間に形成される接着層が均一の厚さになる。このため、接着層の全面が均一に固化されるので、硬化むらがなくなり、コリメータレンズの位置ずれが防止される。
【0025】
また、硬化収縮に方向性が出てくるので、収縮量をある程度見込んでコリメータレンズの初期位置をオフセットすることが可能となり、硬化後の位置精度を向上することができる。さらに、コリメータレンズの上方からの硬化用光線の照射が容易となり、硬化むらがより一層解消される。
【0026】
また、左右方向(x方向)の硬化収縮による歪みは左右対称となって相殺され、硬化収縮の方向は上下方向(y方向)の1方向に限定されるので、硬化収縮の方向性がさらに向上し、より高精度に位置調整することができる。
【0027】
さらに、ベース壁面とコリメータレンズとの間に形成された非接着部の存在により、たとえ多量の接着剤が充填されたとしても、はみ出た接着剤がベース壁面に直接付着するようなことがなくなり、ベース壁面に付着して固化した接着剤による光軸方向(z軸方向)への強力な硬化収縮力がコリメータレンズに作用するようなこともなくなる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1〜図4に、本発明の光源装置の一例を示す。図1(A)は光源装置の縦断面図、図1(B)はレンズ支持部の拡大断面図、図2はその分解斜視図、図3はコリメータとレンズ支持部の略示正面図、図4はコリメータレンズとレンズ支持部の略示縦断面図である。
【0029】
図1および図2において、1はプリント基板、2は半導体レーザ、3は半導体レーザ2の保持部材となるベース、4はコリメータレンズ、5はアパーチャ形成部材である。ベース3は、半導体レーザ2の射出する赤外線レーザ光(例えば780nm)およびこれよりも短い波長の光は透過させない材質からなる。半導体レーザ2は、このベース3のほぼ中央に位置して表裏を貫通して形成された段付きの嵌合孔3aにベース裏面側から圧入固定されている。
【0030】
ベース3の裏面側には2つのスペーサ3b,3bが形成されており、このスペーサ3b,3b部分にプリント基板固着用のねじ穴3c,3cが穿設されている。プリント基板1には、このねじ穴3cに対向する位置に2つの貫通穴1a,1aが形成されており、ねじ6をこの貫通穴1aを介してねじ穴3cに螺着することにより、ベース3とプリント基板1を固着している。なお、ねじ穴3cをねじ溝のない丸穴とし、ねじ6をタッピンねじとしてもよい。
【0031】
半導体レーザ2の3本のリード線2aは、プリント基板109に形成された3つのリード線挿通孔1bにそれぞれ挿通され、プリント基板裏面側において配線用の導電パターンにハンダ付けされている。
【0032】
ベース3には、コリメータレンズ4をベース3に直接接着固定するために、前記嵌合孔3aの前面側に位置して、前記コリメータレンズ4の外周円よりもわずかに径の大きな(例えば0.3mm程度)断面円弧状のレンズ支持部3dが半導体レーザ2の光軸と同心に一体形成されている。
【0033】
このレンズ支持部3dの光軸方向(z方向)の寸法は、その詳細は後述するように、接着剤8が余分に充填された場合でも、はみ出た接着剤が他の部分に付着することがないようにするための非接着部G1,G2を形成可能な長さとされている。また、レンズ支持部3dを正面側からみたときの形状は、半円以下の断面円弧状とされている。なお、位置調整と接着作業の容易性から、図3に示すように、約60°程度に開いた左右対称な断面円弧状とすることが望ましい。
【0034】
コリメータレンズ4は、紫外線を透過可能な材質で作られている。このような材質のレンズとしてはプラスチックレンズやガラスレンズが考えられるが、光学特性に優れたガラスレンズの方がより望ましい。コリメータレンズ4は、その組み立てに際し、図3に示すように、3軸(x,y,z)方向に位置調整可能なチャック7,7で把持され、レンズ支持部3d上に半導体レーザ2の光軸と同心に配置される。
【0035】
そして、レンズ支持部3dの接着面3eとコリメータレンズ4の外周面との間に形成されるすき間に紫外線硬化型の接着剤8を充填した後、図示にない検査装置によって光学特性を検査しながらコリメータレンズ4の位置を微調整し、目的の光学特性が得られる位置が決定したら当該位置でチャック7,7を固定し、図3および図4に示すように、コリメータレンズ4の上方から接着剤8に向けて紫外線照射器9により紫外線Lを照射する。
【0036】
紫外線照射器9より照射された紫外線Lは、コリメータレンズ4を透過して接着剤8部分に照射され、接着剤8全体を均等に硬化させる。したがって、レンズ支持部3dの接着面3eとコリメータレンズ4との間にはそのすき間寸法(約0.3mm)からなる厚さ均一で左右対称な接着層が形成され、コリメータレンズ4はこの接着層によってレンズ支持部3d上に所定の光学特性を維持した状態で固定される。
【0037】
特に、図3に示すように、レンズ支持部3dを60°程度に開いた左右対称な断面円弧状とした場合には、チャック7,7によるコリメータレンズ4の支持が簡単かつ確実に行なえるとともに、紫外線照射器9から照射した紫外線Lをコリメータレンズ4を通して接着面3eの全面に均等に照射可能であり、接着剤の硬化を均等かつ完全に行なわせることができる。このため、完全に固化した均一な接着層が得られ、硬化むらや未硬化部に基づくコリメータレンズ4の位置ずれなどの発生をなくすことができる。
【0038】
また、接着剤の硬化収縮による歪みは、x方向(左右方向)については左右対称に発生するので相殺され、y方向(上下方向)の1方向のみに限定される。したがって、この収縮量を見込んで硬化前のコリメータレンズ4のy方向の位置を微小にオフセットすることも可能となり、コリメータレンズ4の固定後の光学特性の精度が向上する。
【0039】
レンズ支持部3dの基部に形成された円形段部3hの端面には、コリメータレンズ4よりも大径の環状凹部3kが嵌合穴3bと同心に形成されている。この環状凹部3kの深さは、接着剤8の塗布量がばらついて接着層の裾野が広がっても、はみ出た接着剤8がベース壁面たる円形段部3hの表面に付着することのない程度の深さとされ、ベース壁面たる円形段部3hの表面とコリメータレンズ4との間に非接着部G1が形成されている。また、レンズ支持部3dの先端縁側も、はみ出た接着剤8がレンズ支持部3dの先端縁まで回り込んで垂れることのないように、コリメータレンズ4のレンズ面よりも充分に前方へ伸ばされており、レンズ支持部3dの先端縁とコリメータレンズ4との間に非接着部G2が形成されている。
【0040】
上記のようにコリメータレンズ4の前後に非接着部G1,G2を形成した場合、図5に示すように、たとえ塗布量がばらついて多量の接着剤8が充填されたとしても、接着剤8がベース壁面たる円形段部3hの表面に付着して固化したり、あるいはレンズ支持部3dの先端縁から垂れた状態で固化するというようなことが防止される。このため、ベース壁面たる円形段部3hの表面にくっついて固化する接着剤あるいはレンズ支持部3dの先端縁に回り込んで固化する接着剤による光軸方向(z軸方向)への硬化収縮力がコリメータレンズ4に直接作用するようなことがなくなり、光軸方向の位置精度を向上することができる。
【0041】
もし、前記非接着部G1,G2が存在しない場合には、図6に示すように、多量の接着剤8が充填されると、接着剤8はベース壁面たる円形段部3hの表面に付着した状態で固化されてしまう。また、レンズ支持部3dの先端縁に回り込んで垂れた状態で固化されてしまう。このため、このはみ出て付着した接着剤8による光軸方向(z軸方向)の硬化収縮力が直接コリメータレンズ4に作用し、コリメータレンズ4が位置ずれを起こす。
【0042】
なお、図6から分かるように、ベース壁面たる円形段部3hの表面に付着して固化する接着剤の光軸方向(z方向)の硬化収縮力は、コリメータレンズ4のレンズ面に対して直接かつ垂直に作用するため、極めて大きな力となる。これに対し、レンズ支持部3dの先端縁に回り込んで固化する接着剤は、レンズ支持部3dの先端縁で下方へ垂れてレンズ面に直接付着することがほとんどないので、ベース壁面たる円形段部3hの表面に付着して固化する接着剤に比べてそれほど大きな力とはならない。したがって、レンズ支持部3dの先端側に形成した非接着部G2については、光源装置の要求精度によっては省略することも可能である。
【0043】
アパーチャ形成部材5には、アパーチャ5aと、ベース3への固着用の2つの突起5b,5bと、位置合わせ用の2つの円弧状溝3g,3gが形成されている。そして、前述のようにしてコリメータレンズ4の接着固定が完了した後、前記アパーチャ形成部材5の2つの円弧状突起5c,5cを、レンズ支持部3dの基部に形成された円形段部3hの周面の2つの円弧状溝3g,3gに位置合わせして対向させ、この状態でアパーチャ形成部材5をベース3側に向かって押し込んでやる。これにより、アパーチャ形成部材5の2つの突起5b,5bが円形段部3hの周面の2つの切欠部3f,3fに嵌着し、アパーチャ形成部材5は円形段部3hに固定される。
【0044】
なお、ベース3の左右両端部に形成された2つの長穴3i,3iは、光源装置をデジタル複写機やレーザプリンタ本体に取り付けるための取り付け穴である。この取り付けに際しては、ベース3の表面側の垂直な平面3jと円形段部3hの外周面とが位置合わせの基準面となる。
【0045】
図7に、非接着部G1,G2の第2の構造例を示す。
この例は、前述した円形段部3hの端面に形成した環状凹部3kなどによらず、ただ単純に、円形段部3hの表面とコリメータレンズ4との間の距離およびレンズ支持部3dの先端縁とコリメータレンズ4との間の距離を大きくしたものである。この構成の場合、構造を最も単純とすることができる。
【0046】
図8に、非接着部G1,G2の第3の構造例を示す。
この例は図7の変形例であって、レンズ支持部3dの接着面3eの先端縁に障壁3mを形成したものである。これにより、余分な接着剤がレンズ支持部3dの先端縁から外部へこぼれ落ちて固まるというようなことがなくなる。
【0047】
図9に、非接着部G1,G2の第4の構造例を示す。
この例は、レンズ支持部3dの接着面3eにコリメータレンズ4のレンズ厚さとほぼ同じ幅の凸状台部3nを形成し、この凸状台部3n上にコリメータレンズ4を接着固定するようにしたものである。このような構成とした場合、たとえ多量の接着剤8が充填されたとしても、漏れ出た余分な接着剤は凸状台部3nの左右の段部で吸収される。このため、多量の接着剤8が充填されたとしても、コリメータレンズ4の下縁を越える高さ以上まで溜まらない限り、接着剤8の固化収縮力がレンズ面へ直接作用するようなことがなくなる。
【0048】
図10に、非接着部G1,G2の第5の構造例を示す。
この例は図9の変形例であって、レンズ支持部3dの先端縁に図8と同様な障壁3mを形成したものである。これにより、接着剤8がレンズ支持部3dの先端縁から外部へこぼれ落ちて固まるというようなことがなくなる。
【0049】
以上説明した例は、紫外線硬化型の接着剤を用いたが、紫外線硬化型の接着剤に限らず光硬化型の接着剤であれば使用可能である。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1〜記載の発明によるときは、表裏を貫通する嵌合孔を有するベースと、ベース裏面側に位置して前記嵌合孔に嵌着された半導体レーザと、ベース表面側であって前記嵌合孔の前面に位置して半導体レーザの光軸と同軸に保持されたコリメータレンズと、該コリメータレンズより射出されるレーザ光を整形するアパーチャ形成部材とを備え、前記コリメータレンズの外周円よりもわずかに径の大きな断面円弧状のレンズ支持部を半導体レーザの光軸と同心となるように前記嵌合孔の前面に位置して前記ベースに一体形成し、光硬化型の接着剤を用いて前記断面円弧状のレンズ支持部上に前記コリメータレンズを直接接着固定するとともに、少なくとも前記レンズ支持部に接着固定されたコリメータレンズとベース壁面との間に種々の形状からなる非接着部を形成したので、下記(1)〜(5)に記載の優れた効果を奏する。
【0051】
(1) コリメータレンズをベースに一体形成したレンズ支持部に直接固定するように構成しているので、光源装置の部品点数を削減することができ、光源装置を安価に提供することができる。
【0052】
(2) また、コリメータレンズをベースに一体形成したレンズ支持部に直接固定するように構成したことにより、ねじなどの締め付け部が排除され、締め付け時の部品のずれがなくなり、高精度の光源装置を提供することができる。
【0053】
(3) 半導体レーザ光が光軸方向以外の外部に漏れない構造であるにもかかわらず、光硬化型の接着剤を用いてコリメータレンズを接着固定することができる。
【0054】
(4) 光硬化型の接着剤を用いてコリメータレンズを断面円弧状のレンズ支持部上に接着固定するようにしたので、その製造に際し、コリメータレンズの上方から接着層に向けて硬化用光線を直接照射し、接着剤を硬化することができる。また、レンズ支持部を半導体レーザの光軸と同心に形成しているので、レンズ支持部とコリメータレンズとの間に形成される接着層を均一の厚さにすることができる。このため、接着層全面が均一に固化されて硬化むらがなくなり、硬化収縮によるコリメータレンズの位置ずれのない高品質な光源装置を提供することができる。
【0055】
(5) ベース壁面とコリメータレンズとの間に形成された非接着部の存在により、たとえ多量の接着剤が充填されたとしても、はみ出た接着剤がベース壁面に直接付着するようなことがなくなり、ベース壁面に付着して固化した接着剤による光軸方向(z軸方向)への強力な硬化収縮力がコリメータレンズに作用するようなこともなくなる。このため、光軸方向の位置精度を向上することができる。
【0056】
また、請求項記載の発明によるときは、コリメータレンズと前記レンズ支持部の先端縁との間にも非接着部を形成したので、前記請求項1〜記載の発明の効果に加え、接着剤がレンズ支持部3dの先端縁に回り込んで固化することもなくすことができ、光軸方向の位置精度をさらに向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光源装置の一例を示すもので、(A)はその縦断面図、(B)はレンズ支持部の拡大断面図である。
【図2】図1の光源装置の分解斜視図である。
【図3】コリメータレンズとレンズ支持部の略示正面図である。
【図4】コリメータレンズとレンズ支持部の略示縦断面図である。
【図5】非接着部の作用説明図である。
【図6】非接着部のない場合の作用説明図である。
【図7】非接着部の第2の構造例を示す略示縦断面図である。
【図8】非接着部の第3の構造例を示す略示縦断面図である。
【図9】非接着部の第4の構造例を示す略示縦断面図である。
【図10】非接着部の第5の構造例を示す略示縦断面図である。
【図11】従来の光源装置の縦断面図である。
【符号の説明】
1 プリント基板
1b リード線挿通孔
2 半導体レーザ
2a リード線
3 ベース
3a 嵌合孔
3b スペーサ
3c ねじ穴
3d レンズ支持部
3e 接着面
3f 切欠部
3g 円弧状溝
3h 円形段部
3i 長穴
3j 垂直な平面
3k 環状凹部
3m 障壁
3n 凸状台部
4 コリメータレンズ
5 アパーチャ形成部材
5a アパーチャ
5b 突起
5c 円弧状突起
6 ねじ
7 チャック
8 紫外線硬化型の接着剤
G1 非接着部
G2 非接着部
L 紫外線

Claims (4)

  1. 表裏を貫通する嵌合孔を有するベースと、
    ベース裏面側に位置して前記嵌合孔に嵌着された半導体レーザと、
    ベース表面側であって前記嵌合孔の前面に位置して半導体レーザの光軸と同軸に保持されたコリメータレンズと、
    該コリメータレンズより射出されるレーザ光を整形するアパーチャ形成部材とを備え、
    前記コリメータレンズの外周円よりもわずかに径の大きな断面円弧状のレンズ支持部を半導体レーザの光軸と同心となるように前記嵌合孔の前面に位置して前記ベースに一体形成し、
    光硬化型の接着剤を用いて前記断面円弧状のレンズ支持部上に前記コリメータレンズを直接接着固定するとともに、
    少なくとも前記レンズ支持部に接着固定されたコリメータレンズとベース壁面との間に非接着部を形成し
    前記非接着部がベース壁面に前記嵌合孔と同心に形成された環状凹部によって形成されていることを特徴とする光源装置。
  2. 表裏を貫通する嵌合孔を有するベースと、
    ベース裏面側に位置して前記嵌合孔に嵌着された半導体レーザと、
    ベース表面側であって前記嵌合孔の前面に位置して半導体レーザの光軸と同軸に保持されたコリメータレンズと、
    該コリメータレンズより射出されるレーザ光を整形するアパーチャ形成部材とを備え、
    前記コリメータレンズの外周円よりもわずかに径の大きな断面円弧状のレンズ支持部を半導体レーザの光軸と同心となるように前記嵌合孔の前面に位置して前記ベースに一体形成し、
    光硬化型の接着剤を用いて前記断面円弧状のレンズ支持部上に前記コリメータレンズを直接接着固定するとともに、
    少なくとも前記レンズ支持部に接着固定されたコリメータレンズとベース壁面との間に非接着部を形成し、
    前記非接着部がコリメータレンズのレンズ厚よりも大きな溝幅の凹状溝によって形成されていることを特徴とする光源装置。
  3. 表裏を貫通する嵌合孔を有するベースと、
    ベース裏面側に位置して前記嵌合孔に嵌着された半導体レーザと、
    ベース表面側であって前記嵌合孔の前面に位置して半導体レーザの光軸と同軸に保持されたコリメータレンズと、
    該コリメータレンズより射出されるレーザ光を整形するアパーチャ形成部材とを備え、
    前記コリメータレンズの外周円よりもわずかに径の大きな断面円弧状のレンズ支持部を半導体レーザの光軸と同心となるように前記嵌合孔の前面に位置して前記ベースに一体形成し、
    光硬化型の接着剤を用いて前記断面円弧状のレンズ支持部上に前記コリメータレンズを直接接着固定するとともに、
    少なくとも前記レンズ支持部に接着固定されたコリメータレンズとベース壁面との間に非接着部を形成し、
    前記非接着部がコリメータレンズのレンズ厚とほぼ同じ長さの凸状台部によって形成されていることを特徴とする光源装置。
  4. 前記コリメータレンズと前記レンズ支持部の先端縁との間にも非接着部を形成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光源装置。
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