JP3763943B2 - 走行式茎処理機の畝押さえ機構 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高畝栽培や平畝栽培された甘薯の蔓、即ち、芋蔓を根元から引き千切って、搬送装置により掻上げ、該畝から離れた畝の側に集めることができる走行式芋蔓処理機等に設けられ、畝上面の肩部を左右から押圧する畝押さえ機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、甘薯の芋蔓を挟持搬送装置により引き上げて、畝内の芋と該芋蔓との間を引き千切る走行式芋蔓処理機は、同一出願人より先願がなされている。
この走行式芋蔓処理機においては、挟持搬送装置により芋蔓を引き上げる際に畝内の芋が浮き上がったり、引き出されることを防ぐために、畝の肩部を押圧する畝押さえ機構が設けられており、該畝押さえ機構は複数のローラなどにより構成されていた。
また、畝押さえ機構は、畝表面に形成された凹凸に追従するため、上下方向に回動可能に構成されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような畝押さえ機構は、該畝押さえ機構の前後方向における略中央部で機体に支持されていたので、畝押さえ機構が上下方向に回動可能にした際に、先端部が下がりすぎて畝に突っかかってしまうことがあった。
また、畝の形状によっては、畝押さえ機構を構成する左右ローラユニットの押圧位置が左右方向にずれてしまって、畝を適正な状態で押圧することができずに、また、芋の大きさ等によっては、土中の芋が引き抜かれてしまい、芋蔓とともに後方へ搬送されてしまうことがあった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するための手段を説明する。
走行しながら引っ張ることにより茎を基部から引き千切って移動処理する走行式茎処理機の、畝上面の肩部を左右から押圧する畝押さえ機構Tにおいて、該畝押さえ機構Tは、挿入孔を構成した支持ブラケット51・51を固設し、該支持ブラケット51・51の孔に、ローラユニット2L・2Rの支持アーム52・52の上端部を上下摺動可能、且つ、回動可能に枢支し、該支持アーム52・52の下端部に、ステー53・53を固設し、該ステー53・53の左右端部に、支持体56・56を左右位置調節自在に配設し、該支持体56・56に右ローラ2Ra・左ローラ2Laを回転自在に支持し、更に、該支持体56・56には、左右一対のガイド体58・58を設け、ガイド体58を支持体56に取り 付けるための取り付け孔は、左右方向の長孔に形成し、該ガイド体58の左右ローラユニット2L・2Rに対する取り付け位置を、左右に調節可能としたものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の畝押さえ機構を備えた走行式芋蔓処理機を示す全体側面図、図2は同じく全体平面図、図3は芋蔓処理機構を枢支する枢支点部を示す断面図、図4は畝押さえ機構を示す平面図、図5同じく正面図、図6は同じく側面図、図7は畝押さえ機構の支持部を示す平面図、図8はローラユニットの左右位置調節機構を示す正面図、図9は同じく平面図である。
【0006】
まず、本発明の走行式茎処理機の実施例としての走行式芋蔓処理機の全体構成について説明する。
図1、図2において、走行機構Bは左右の走行車輪11・11とエンジンEと操向ハンドルHを主体として構成されている。該エンジンEの進行方向の左側面にミッションケースMが固設されており、エンジンEのクランクシャフトが該ミッションケースMの内部に動力を伝達する。該ミッションケースMの内部で変速した後に、走行駆動ケース13を介して走行車輪11・11に動力が伝達されている。
エンジンE及びミッションケースMの部分から機体の前端に渡って、走行機構Bを支持する走行フレーム19が配設されており、左右に設けた掘起板16・16とガイド輪G・Gは、該走行フレーム19に支持されている。該走行フレーム19の前後方向の途中部に枢支点Pが設けられ、掻込装置14・14と畝押さえローラ機構Tと挟持搬送装置Fなどとにより構成された芋蔓処理機構Aが、該枢支点Pを中心に上下回動可能に構成されている。
【0007】
前記走行駆動ケース13の前端は、走行フレーム19から下方に突出した車輪高さフレーム17にボルト等により取付けられており、該走行駆動ケース13前端の取付け位置は、該車輪高さフレーム17に複数形成された取付孔17a・17a・・・により上下位置調節可能に構成されている。
走行駆動ケース13の後端は、ミッションケースMに対して上下回動可能に枢支部18で枢支されている。故に、該走行駆動ケース13と車輪高さフレーム17との取付け位置を調節することにより、走行機構Bの地面に対する高さを調節可能とし、これにより、畝の高さに対する芋蔓処理機構Aの高さが調節可能になっている。
【0008】
走行機構Bを構成するエンジンEとミッションケースMとは一体的に固定されており、該エンジンE及びミッションケースMの部分から前方に、前記走行フレーム19が突出している。該走行フレーム19より上方後方に向かって、操向ハンドルHが突出され、該操向ハンドルHはエンジンEの上方まで延設されている。
ミッションケースMの前部からはPTO軸が突出されており、該PTO軸にPTOジョイント軸15が連結されている。該PTOジョイント軸15の前端は、走行フレーム19に回動可能に配設された回動中心ギアケースKへ動力を伝達しており、該回動中心ギアケースKに前記枢支点Pが設けられている。
【0009】
次に芋蔓処理機構Aについて説明する。該芋蔓処理機構Aは、掻込装置14・14と、畝押さえローラ機構Tと、挟持搬送装置Fなどとから一体的に構成されており、該芋蔓処理機構Aの駆動軸31が回動中心ギアケースK内の水平駆動軸25により枢支されており、該水平駆動軸25の軸心を枢支点Pとしている。
畝押さえローラ機構Tを支持している支持フレーム46は、前記ギアケースKの部分で機体に固設され、該畝押さえローラ機構Tの左右ローラユニット2L・2Rは上下回動可能に、また、上下位置調節可能に構成されている。
【0010】
また、水平駆動軸25には、回動用フレーム40を固設して下方に突出させ、エンジンEの下方には伸縮可能に構成した伸縮パイプ41を配設して、該伸縮パイプ41の先端と回動用フレーム40の下端とを回動可能に連結している。伸縮パイプ41は、該パイプ41の後端に回転自在に取付けた調節レバー42を回転することで、伸縮するよう構成している。
そして、調節レバー42を回転すると、伸縮パイプ41が伸縮するとともに回動用フレーム40が前記枢支点Pを中心に回動して、該回動用フレーム40と一体的に芋蔓処理機構Aが上下回動する。これにより、畝高さに合わせて、芋蔓処理機構Aの先端位置を上下方向に調節することができる。また、芋蔓処理機構Aと走行機構Bとの間にはガススプリング機構などからなる弾性体Sが介装されている。
【0011】
機体先端部に配設された掘起板16・16及びガイド輪G・Gは、前記走行機構Bを構成する走行フレーム19に支持されている。該掘起板16・16は、フレーム19の先端に配置されており、側面視略三角形状に形成された板状部材により構成されている。そして、該掘起板16・16は、畝と畝との間の溝内部を通過して、該溝内に根をはった状態の芋蔓を掘り起こして、芋蔓処理機構Aを構成する掻込装置14・14へ搬送するのである。
【0012】
掘起板16・16により埋設状態の芋蔓を引き上げ、該芋蔓を掻込装置14・14の掻込タイン27・27により掻込んで、挟持搬送装置Fの挟持搬送ベルト24により挟持しながら上後方へ搬送するとともに、畝押さえローラ機構Tにより畝内の芋を浮き上がらないように押さえ付けることにより、芋蔓の元部分を引き千切るのである。この芋蔓の元部分をカッターなどにより切断することもできるが、芋を傷める恐れがあるので、畝押さえローラ機構Tで押さえて挟持搬送ベルト24で引っ張るという作用で、芋蔓を引き千切るように構成している。
【0013】
また、掘起板16・16で分草して掻込装置14・14で掻込む場合において、芋蔓が隣の畝にまで繁茂したり、隣の畝の芋蔓が作業を行っている畝へ進入してきたりして、芋蔓同士が縺れている場合がある。このような状態にある芋蔓をそのまま引っ張ると、押さえられていない隣の畝の芋を掘り上げてしまう恐れがあるので、これを阻止するための芋蔓切断装置Cを、フレーム19の先端に配設している。 芋蔓切断装置Cは上下方向に配置された往復運動刃により構成されており、芋蔓処理機構Aの駆動を切り換える作業クラッチレバー81のON操作と連動して、又は、別に芋蔓切断装置クラッチ機構を設けて、駆動を開始するよう構成されている。
【0014】
そして、該芋蔓切断装置Cの上方には分草ガイド43を配設し、該分草ガイド43により畝上方の芋蔓を芋蔓切断装置Cへガイドして、掻込装置14・14により芋蔓を掻込むようにしている。
また、回動中心ギアケースKの側方には、クランクケース23などで構成されるクランク部が配設されており、該クランク部により、クランク連動リンク12を介して芋蔓切断装置Cが駆動され、回動中心ギアケースKには、該芋蔓切断装置Cの駆動クラッチ機構が配設されている。
【0015】
掻込装置14・14により掻込まれて引き千切られた芋蔓は、挟持搬送ベルト24により後方へ搬送されながら、掻込装置14・14から、該掻込装置14・14の上方後方に配設した挟持搬送機構Fの搬送タイン26・26に受け継がれる。そして、該搬送タイン26と挟持搬送ベルト24とによってさらに後方に搬送されて、機体後方へ排出される。
【0016】
図2に示す如く、挟持搬送装置Fは、その上部を左右に回動することで芋蔓の排出方向を左右に切換えられるように構成している。即ち、挟持搬送装置Fを左右に屈曲させずに直線状にすれば、当該芋蔓切りを行なっている畝の後方に芋蔓を落下させることができ、左右に屈曲させれば隣の条の畝上へ排出したり、さらには2条隣や3条隣の条の畝上に芋蔓を排出することができるのである。
このように、本実施例においては左右各3段階に回動可能にし、中央の位置を加えて7段階の位置に排出位置切換え調整が可能なように構成している。この調整段数は本実施例の段数に限るものではなく、適切な段数に適宜構成すればよい。
【0017】
次に、図3においては、回動中心ギアケースKの動力伝達構成を示している。該回動中心ギアケースKの内部の駆動軸部分にラックギア20が配設されており、該ラックギア20と、前記PTOジョイント軸15の先端に固定されたピニオンギアとが噛合して、該ピニオンギアがラックギア20を回転している。該ラックギア20の回転を、ベベルギア22・21により水平方向の駆動軸25へ伝達し、該駆動軸25によりクランク連動リンク12を駆動するクランクケース23が駆動されている。
また、ラックギア20の回転により搬送ベルト駆動軸31が回転して、挟持搬送ベルト24が駆動されている。
【0018】
次に、図4乃至図8により畝押さえ機構Tについて説明する。
図4、図5において、畝押さえ機構Tは、支持フレーム46に左右ローラユニット2L・2Rが取付けられて構成されている。支持フレーム46は平面視略U字状に形成され、支持フレーム46の後方には前記回動中心ギアケースKを固定するギアケース固定ブラケット3が配設されており、該支持フレーム46は固定ブラケット3に固設されている。
また、該支持フレーム46後端の下方には左右の走行フレーム19・19を連結する連結フレーム45が配設されている。支持フレーム46の前端部外側には支持ブラケット51・51が固設され、該支持ブラケット51・51に支持アーム52・52の上端部が上下摺動可能、且つ、回動可能に枢支されている。該アーム52・52の下端部には、前記左右ローラユニット2L・2Rが固設されている。
【0019】
左右ローラユニット2L・2Rには、略鼓状に形成したローラ2La・2Raをそれぞれ複数個設けて前後方向に並設しており、本実施例においては各々4本の左右ローラ2La・2Raを配設している。左右ローラ2La・2Raは、ゴムやスポンジ状部材などの弾性部材で形成され、該左右ローラ2La・2Raの左右に配設した支持体56・56に回転自在に支持されている。
そして、前記アーム52・52の下端にはステー53・53が固設され、該ステー53・53に左右ローラユニット2L・2Rの前部がボルトなどによって取り付けられている。これにより該左右ローラユニット2L・2Rが機体に取付けられている。
【0020】
また、左右ローラユニット2L・2Rの間には、左右一対のガイド体58・58を設けて、それぞれ左右ローラユニット2L・2Rにボルト等で取付けられている。左右一対のガイド体58・58は、左右ローラユニット2L・2Rの前方から後方にかけて、棒状部材をお互いに対向させて設けられており、その前端部は前方にいくに従って外側に開いた略「ハ」字に形成され、その後端部は後方にいくに従って外側に開いた略「ハ」字に形成されている。
尚、ガイド体58を左右ローラユニット2L・2Rに取り付けるための取り付け孔は、左右方向に長径を有した長孔に形成されているので、該ガイド体58の左右ローラユニット2L・2Rに対する取り付け位置は左右に調節可能となっている。
【0021】
例えば、掻込装置14・14により掻込まれた芋蔓が、挟持搬送ベルト24により畝押さえ機構Tの位置まで引き千切られずに搬送された場合に、畝押さえ機構Tで畝を押さえているにもかかわらず、芋の大きさや形状によっては土中の芋が浮き上がってくることがある。
しかし、前述のように左右ローラユニット2L・2R間にガイド体58・58を設けることで、浮き上がった芋の上端部分が該ガイド体58・58に引っ掛かって芋はそれ以上上昇できず、芋蔓のみが引き千切られて後方へ搬送され、芋は畝上に残ることとなる。
このように、ガイド体58・58によって、浮き上がった芋が引き抜かれて後方へ搬送されることを防止することができるのである。また、ガイド体58は左右ローラユニット2L・2Rに対する取り付け位置が左右方向に調節可能に構成されているので、該ガイド体58・58を、畝形状や芋の大きさ等に応じた適正な位置、又は、間隔に取り付けることで、確実に芋の引き抜きを防止することができる。
【0022】
図6、図7において、前記支持ブラケット51が支持フレーム46の前端部外側に固設され、該支持ブラケット51内を、左ローラユニット2Lを支持する前記支持アーム52が下方から嵌通している。支持ブラケット51の外側面にはピンブラケット64を固設して、該ピンブラケット64には、高さ調節ピン63が摺動可能に取り付けられている。
【0023】
高さ調節ピン63は、支持アーム52の上端部における上下方向に複数形成した固定孔72・72・・・の何れかに嵌入して、支持アーム52を回動可能に枢支している。そして、高さ調節ピン63を嵌入させる固定孔72・72・・・の位置を変えることで、左ローラユニット2Lの高さ位置を調節することができるように構成している。
また、該高さ調節ピン63は、スプリング65により内側方向、即ち、高さ調節ピン63が固定孔72へ嵌入する方向へ付勢されて、該固定孔72から抜け落ちないように構成されている。
尚、畝押さえ機構Tを構成する右ローラユニット2Rも、上述の左ローラユニット2Lと同様に、支持フレーム46に固設された支持ブラケット51に回動可能に支持されている。
【0024】
前述のように、左右ローラユニット2L・2Rは、その前部において、支持アーム52、及び、ステー53を介して支持ブラケット51に回動可能に支持されているので、通常は、左右ローラユニット2L・2Rの後部が下方に下がった状態となっている。
また、支持ブラケット51内部を嵌通している支持アーム52は、該支持アーム52の前方に位置する支持ブラケット51の前側面61、及び、後方に位置する後側面62によって回動量が規制されている。
即ち、支持アーム52が、高さ調節ピン63が嵌入した固定孔72を中心に回動すると、支持ブラケット51の前後側面61・62に支持アーム52が当接するため、該支持アーム52の回動範囲は、支持ブラケット51の前側面61と後側面62との間の範囲となる。これによって、左右ローラユニット2L・2Rの上下回動量が規制されているのである。
【0025】
支持ブラケット51・51は、左右ローラユニット2L・2Rを回動可能に支持するとともに、左右ローラユニット2L・2Rの上下回動量の回動量規制体としても作用しているのである。
このように、左右ローラユニット2L・2Rは、その上下回動量が支持ブラケット51によって規制されているため、該左右ローラユニット2L・2Rが不用意に回動しすぎて、適正に畝上を押圧できなかったり、左右ローラユニット2L・2Rの先端が下がりすぎて、畝に突っかかったりすることが防止できる。
【0026】
また、左右ローラユニット2L・2Rは、図8、図9に示すように(図示は右ローラユニット2Rのみである)、支持ブラケット51に支持されたステー53にボルト75・75等で取り付けられているが、該ボルト75・75が嵌入するステー53の取付孔71・71は長孔に形成されており、左右ローラユニット2L・2Rの取付位置は、該取付孔71・71の長径の範囲内で調節することができる。
即ち、機体に対する左右ローラユニット2L・2Rの左右取付位置は、取付孔71・71の長径の範囲内で調節可能に構成されているのである。これにより、畝の形状に応じた位置に、左右ローラユニット2L・2Rの左右取付位置を調節して、該左右ローラユニット2L・2Rによって畝をずれなく適正な状態で押圧することができ、土中の芋の浮き上がりや引き抜きを防止することができる。
【0027】
【発明の効果】
本発明は、走行しながら引っ張ることにより茎を基部から引き千切って移動処理する走行式茎処理機の、畝上面の肩部を左右から押圧する畝押さえ機構Tにおいて、該畝押さえ機構Tは、支持フレーム46に左右ローラユニット2L・2Rを取付けた構成とし、該支持フレーム46は平面視略U字状に形成され、該支持フレーム46の前端部外側に、挿入孔を構成した支持ブラケット51・51を固設し、該支持ブラケット51・51の孔に、ローラユニット2L・2Rの支持アーム52・52の上端部を上下摺動可能、且つ、回動可能に枢支し、該支持アーム52・52の下端部に、ステー53・53を固設し、該ステー53・53の左右端部に、支持体56・56を左右位置調節自在に配設し、該支持体56・56に右ローラ2Ra・左ローラ2Laを回転自在に支持し、更に、該支持体56・56には、左右一対のガイド体58・58を設け、ガイド体58を支持体56に取り付けるための取り付け孔は、左右方向の長孔に形成し、該ガイド体58の左右ローラユニット2L・2Rに対する取り付け位置を、左右に調節可能としたので、次のような効果を奏するものである。
第1に、畝押さえ機構を構成する左右ローラユニットの、機体に対する左右位置を調節可能に構成したので、畝の形状に応じた位置に、左右ローラユニットの左右取付位置を調節して、該左右ローラユニットによって畝をずれなく適正な状態で押圧することができ、土中の芋の浮き上がりや引き抜きを防止することができた。
【0028】
第2に、畝押さえ機構を構成する左右のローラユニット間に、土中の芋が茎、即ち、芋蔓等とともに引き抜かれることを防止するガイド体を取り付けたので、茎とともに搬送されて浮き上がった芋が該ガイド体に引っ掛かって畝上に残ることとなり、浮き上がった芋が引き抜かれて後方へ搬送されることを防止することができたのである。
【0029】
第3に、請求項4記載の如く、前記ガイド体の左右のローラユニットに対する取り付け位置を左右方向に調節可能としたので、該ガイド体を、畝形状や芋の大きさ等に応じた適正な位置、又は、間隔に取り付けることことができ、確実に芋の引き抜きを防止することができたのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の畝押さえ機構を備えた走行式芋蔓処理機を示す全体側面図である。
【図2】 同じく全体平面図である。
【図3】 芋蔓処理機構を枢支する枢支点部を示す断面図である。
【図4】 畝押さえ機構を示す平面図である。
【図5】 同じく正面図である。
【図6】 同じく側面図である。
【図7】 畝押さえ機構の支持部を示す平面図である。
【図8】 ローラユニットの左右位置調節機構を示す正面図である。
【図9】 同じく平面図である。
【符号の説明】
A 芋蔓処理機構
B 走行機構
C 芋蔓切断装置
E エンジン
F 挟持搬送装置
M ミッションケース
T 畝押さえ機構
2L 左ローラユニット
2La 左ローラ
2R 右ローラユニット2R
2Ra 右ローラ
14 掻込装置
46 支持フレーム
51 支持ブラケット
52 支持アーム
53 ステー
58 ガイド体
61 (支持ブラケットの)前側面
62 (支持ブラケットの)後側面
71 固定孔
Claims (1)
- 走行しながら引っ張ることにより茎を基部から引き千切って移動処理する走行式茎処理機の、畝上面の肩部を左右から押圧する畝押さえ機構Tにおいて、該畝押さえ機構Tは、挿入孔を構成した支持ブラケット51・51を固設し、該支持ブラケット51・51の孔に、ローラユニット2L・2Rの支持アーム52・52の上端部を上下摺動可能、且つ、回動可能に枢支し、該支持アーム52・52の下端部に、ステー53・53を固設し、該ステー53・53の左右端部に、支持体56・56を左右位置調節自在に配設し、該支持体56・56に右ローラ2Ra・左ローラ2Laを回転自在に支持し、更に、該支持体56・56には、左右一対のガイド体58・58を設け、ガイド体58を支持体56に取り付けるための取り付け孔は、左右方向の長孔に形成し、該ガイド体58の左右ローラユニット2L・2Rに対する取り付け位置を、左右に調節可能としたことを特徴とする走行式茎処理機の畝押さえ機構。
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