JP2759442B2 - 球葱収穫機 - Google Patents

球葱収穫機

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JP2759442B2
JP2759442B2 JP8209919A JP20991996A JP2759442B2 JP 2759442 B2 JP2759442 B2 JP 2759442B2 JP 8209919 A JP8209919 A JP 8209919A JP 20991996 A JP20991996 A JP 20991996A JP 2759442 B2 JP2759442 B2 JP 2759442B2
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  • Binders And Loading Units For Sheaves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、球葱や人参など
のような根菜作物を圃場から掘り取り、掘り取った根菜
作物を揚上搬送して収集処理する歩行・自走型の収穫機
(以下、球葱収穫機という)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】植立している球葱や人参等の根菜作物を
圃場から掘り上げる掘取装置と、掘取装置から送給され
る根菜作物を受け継いで揚上搬送する移送装置と、移送
途上の根菜作物から茎葉部を切り離す切断装置とを備
え、茎葉部をタッピング除去した後の根菜作物を、コン
ベア等の手段によって収集処理するようにした自走型の
球葱収穫機が知られている(例えば、実開昭62−10
4632号公報、実開昭57−192120号公報等参
照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記刊行物にみられる
従来の球葱収穫機は、圃湯から掘り上げた根菜作物の茎
葉部を切断するに当たって、個々の根菜作物を適正な姿
勢に矯正して維持しながら茎葉部を切断する特殊な装置
を必要とするものであったから、同装置部が殊に複雑に
なって機全体が複雑化する割には仕上がりが不整になり
易く、また、茎葉部を切断処理した後にも個々の根菜作
物がバラバラで取り扱われるものであったから収集およ
び収集後の事後取扱が容易でないという問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、上述
の問題を払拭する球葱収穫機を得ることを目的として実
施したものであり、目的達成のために以下の技術的手段
を講じた球葱収穫機にしている。請求項1においては、
エンジン12と、その出力部に連動する伝動機構を内装
したミッションケース13と、ミッションケース13か
ら左右に延設する伝動ケース14・15、および各々の
伝動ケースに連設する左右のファイナルケース16・1
7と、それぞれのファイナルケース16・17に軸支す
る駆動車輪18・19と、ミッションケース13又はフ
ァイナルケース16・17に支持して前方に延設するフ
レーム20と、一方の駆動車輪18の前方延長線上に配
置してフレーム20に昇降調節可能に取り付けるゲージ
ホイル21と、フレーム20から後上方に延設する操縦
ハンドル22などで自走車輌10を構成し、前記左右の
ファイナルケース16・17とそれぞれに軸受支持され
る駆動車輪18・19のうちの一方のファイナルケース
17及び駆動車輪19は、他方のファイナルケース16
及び駆動車輪18よりも大きく横側方に偏寄して設け、
該自走車輌10の前部に、根菜作物27が植立している
圃場の地中を掘進する掘取装置28と、根菜作物を抜き
上げ搬送する移送装置26と、移送途上の根菜作物から
茎葉部27aを切り離す切断装置31とを配置して、茎
葉部切離し後の根菜作物を放出すべく構成し、前記移送
装置26は、根菜作物の茎葉部27aの先端寄り部位を
挟持して移送する上部搬送装置24と、根菜作物の首部
27bを挟持して根菜作物が上方に移動することを阻止
しながら移送する下部搬送装置25により構成したもの
である。
【0005】請求項2においては、請求項1記載の球葱
収穫機において、下部搬送装置25の移送終端部に集束
通路29を連通させて結束装置30を配設するととも
に、結束装置30の上方で上部搬送装置24よりも下方
の部位に切断装置31を配設し、茎葉部27aの長さが
所定の長さに保たれて結束装置30の集束通路29に集
束された根菜作物群を所定量結束するように構成したも
のである。
【0006】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明すると、図1は本発明による球葱
収穫機の全体側面図、図2は同じく球葱収穫機の全体平
面図、図3は本発明による球葱収穫機の伝動系統図、図
4は本発明の球葱収穫機による作業状態説明図、図5は
本発明の球葱収穫機の作業後状態を示す説明図である。
【0007】実施例の球葱収穫機は、歩行型になってお
り、自走車輌10と作業部11とで構成されている。自
走車輌10は、エンジン12と、その出力部に連動する
伝動機構を内装したミッションケース13と、ミッショ
ンケース13から左右に延設する伝動ケース14・1
5、および各々の伝動ケースに連設する左右のファイナ
ルケース16・17とで構成されている。更に、それぞ
れのファイナルケース16・17に軸支する駆動車輪1
8・19と、ミッションケース13及び左右のファイナ
ルケース16・17に支持して前方に延設するフレーム
20と、一方の駆動車輪18の前方延長線上に配置して
フレーム20に昇降調節可能に取り付けるゲージホイル
21と、フレーム20から後上方に延設する操縦ハンド
ル22などで構成されている。
【0008】なお、左右のファイナルケース16・17
とそれぞれに軸支される駆動車輪18・19のうちの一
方は、図2及び図4にみられるように、他方のファイナ
ルケース及び駆動車輪よりも大きく横側方に偏寄して設
けることによって、双方の駆動車輪18・19が畝23
の両側の谷部を移行できる様にしてある。場合によって
は、一方のファイナルケース17(16)及び駆動車輪
19(18)を支持する伝動ケース15とそれに内蔵さ
れる伝動機構を伸縮自在なものにすることによって、畝
23幅の異なりに応じて駆動車輪19の位置を調節でき
るようにしてもよい。
【0009】自走車輌10のフレーム20は、水平横向
きの筒状ケース20aとそれから前延されるパイプ材2
0bとで組成されており、このフレーム20に種々の構
成要素を組付けて作業部11が構成される。作業部11
の構成要素は、前低後高に傾設される上部搬送装置24
と、上部搬送装置24の下方にあって、上部搬送装置2
4よりも緩い傾斜角度で設けられる下部搬送装置25と
からなる移送装置26、畝23に列状に植立する根菜作
物27群を掘り取る掘取装置28、下部搬送装宙25の
移送終端部に集束通路29を連絡させて配設する結束装
置30、結束装置30の上方で上部搬送装置24よりも
下方部位に配設する切断装置31などであり、これらに
よって根菜作物27を収穫する作業部11が構成されて
いる。
【0010】上部搬送装置24は、左右に並設した搬送
ケース32・32に軟弾性の搬送無端帯33・33を各
々掛回張設し、両搬送無端帯33・33間に形成される
挟持移送経路A1に前記根菜作物27の茎葉部27aの
先端寄り部分を挟持して移送するように構成される。そ
して、挟持移送経路A1の移送終端部は、図2にみられ
るように平面視で横側方に屈曲形成して、結束装置30
の集束通路29から送出される根菜作物束27cが放出
される部位に対して位置を異ならせてある。
【0011】また、挟持移送経路A1の搬送始端側に
は、弾性搬送突起付の無端帯34・34を備えた左右一
対の掻込装置35・35が装設されるとともに、掻込装
置35・35の進行方向前方部位には、畝23に植立す
る複数列の根菜作物27の茎葉部27aを、左右に分け
捌くための縦回し型分草装置36が装設されており、さ
らに、挟持移送経路A1の搬送始端部の下方部位には、
縦回し型分草装置36の間に導入される、根菜作物27
の地中部分の適宜下方部位を掘削しながら進行する掘取
装置28が設けられ、その掘取装置28は、平面視(図
2参照)で前方に凸のく字状を呈する振動ブレードを備
えている。
【0012】一方、移送装置26の下部搬送装置25
は、左右一対の軟弾性搬送無端帯37・37が形成する
挟持移送経路A2によって、前記根菜作物27の首部2
7bを挟持して移送するように構成されるものであり、
挟持移送経路A2の移送終端部は、前記フレーム20の
所定位置に横向きに搭載装備される結束装置30の集束
通路29に入り込み位置されて、移送終端部の下手側に
結束装置30のドア58が位置されている。
【0013】なお、図示のドア38は、縦方向の回動軸
心を中心にして側方に開放回動するものにしてあるが、
横方向の画動軸心を中心にして下方に開放回動するよう
に構成してもよく、場合によっては、集束通路29の後
方位に連設される束放出案内板39にドアを兼ねさせて
もよい。また、結束装置30の上方で上部搬送装置24
よりも下方の部位には、下部搬送装置25により首部2
7bを挟持されるとともに、上部搬送装置24によって
茎葉部27aを挟持されている根菜作物27の茎葉部2
7aの先端部を、切り離すための切断装置31が配設さ
れるのであるが、該切断装置31は、図示のもののよう
に固定刃であってもよく、また、回転刃あるいはレシプ
ロ刃等の駆動型切断刃であってもよい。
【0014】以上のように組成される作業部11の構成
要素のうち、動力で駆動されるもの、すなわち、移送装
置26の上部搬送装置24と下部搬送装置25および移
送装置26の前部に連係装設される掻込装置35・35
と縦回し型分草装置36、掘取装置28、結束装置30
などは、図3に示すような伝動構造でもって駆動され
る。図において、ミッションケース13からクラッチ3
9を介して前方に延設される作業出力軸40が、前後方
向の伝動筒41内を経てフレーム20の筒状ケース20
aに突入され、筒状ケース20aに軸受支承されている
駆動軸42に連動連結されている。
【0015】そして、駆動軸42にベベルギア機構43
を介して、連動結合させた結束入力軸44を下向きに延
設し、この結束入力軸44を経て伝達される動力でもっ
て結束装置30を所期のように駆動するように構成する
とともに、結束装置30に設けられている常時回転軸
5・45でもって、下部搬送装置25の左右一対の軟弾
性搬送無端帯37・37をそれぞれ所定の方向に回転駆
動するように構成している。
【0016】一方、前記駆動軸42にベベルギア機構4
6・46を介して連動連結した上部搬送駆動軸47・4
7を上向きに突設し、これらの上部搬送駆動軸47・4
7でもって上部搬送装置24における左右一対の軟弾性
搬送無端帯33・33を各々所定の方向に回転駆動する
ように構成している。また、掻込装置35・35は、前
記軟弾性搬送無端帯33・33を掛回する輪体を備え
た、前方軸48・48で共通に回転駆動するようにして
あり、縦回し型分草装置36も一方の前方軸48に連動
連結した伝動機構49でもって回転駆動するように構成
している。
【0017】さらに、駆動軸42の左右端部にはクラン
ク50・50が設けられ、それぞれに後方端部を接続し
たピットマン51・51の前端部を、掘取装置28の般
動ブレードを支持する揺動腕52・52に接続して振動
ブレードを前後方向に往復振動するように構成してい
る。なお、それぞれの揺動腕52は、支点軸53でもっ
てフレーム20に取り付けられ、支点軸53を中心にし
てその上方部分と下方部分とが背反に前後揺動するよう
になっている。また、図示の実施例では、切断装置31
を固定刃としているため、切断装置31の揺動構造が示
されていないが、駆動型の切断装置にした場合には前記
駆動軸42から、適宜の伝動手段で動力伝達して駆動す
るように構成すればよい。
【0018】上記のように構成された球葱収穫機を、根
菜作物27が植立している圃場において、所期のように
歩行型の自走車輌10を自走させると、移送装置26の
上部搬送装置24によって根菜作物の茎葉部27aの先
端寄り部位が維持されるとともに、その根菜作物の地中
部が掘取装置28によって掘り上げられる。そうして、
掘り上げられた根菜作物は、茎葉部27aの先端寄り部
位が上部搬送装置24に挟持され続けるとともに、首部
27bが下部搬送装置25に挟持されて上下両搬送装置
24・25の移送作用でもって結束装置80の集束通路
29に向けて抜き上げ搬送されるのであるが、この根菜
作物は、その首部27bが下部搬送装置25に扶持され
ることによって上方に移動することがないように規制さ
れるので、結束装置30の集束通路29に至った時点で
は、首部から上部搬送装置までの茎葉部27aの長さが
所定の長さに保たれる。
【0019】このような体勢でもって結束装置30の集
束通路29に根菜作物が集収されると、その根菜作物の
茎葉部の先端寄り部位が、結束装置30の上方で上部搬
送装置24よりも下方部位に配設されている切断装置3
1でもって切り離される。つまり、首部から上部搬送装
置までの長さの茎葉部を根側に残存させながら茎葉部の
先端部分のみが切り離される。そして、切り離された茎
葉部27aが上部搬送装置によって所望の場所に搬出さ
れるととともに、結束装置30の集束通路29に所定量
集収された根菜作物群が結束されて、結束後の根菜作物
束が所要の場所に送出される。
【0020】
【発明の効果】木発明は以上の如く構成したので、次の
ような効果を奏するのである。請求項1の如く、左右の
ファイナルケース16・17とそれぞれに軸受支持され
る駆動車輪18・19のうちの一方のファイナルケース
17及び駆動車輪19は、他方のファイナルケース16
及び駆動車輪18よりも大きく横側方に偏寄して設けた
ので、双方の駆動車輪18・19が畝23の両側の谷部
を移行できる様になったのである。また、歩行タイプの
自走車輌10の前部に、根菜作物27の茎葉部27aの
先端寄り部位を挟持して移送する上部搬送装置24と、
根菜作物の首部27bを挟持して根菜作物が上方に移動
することを阻止しながら移送する下部搬送装置25とで
移送装置26を構成し、上部搬送装置24よりも下方の
部位に切断装置31を配設したものであるから、従来の
もので必要であった茎葉部切断の為の特殊な姿勢維持装
置が不要になって機全体が著しく簡潔になりながら、茎
葉部27aの切離しは、根菜作物27の茎葉部27aを
上部搬送装置24で挟持し、且つ、根菜作物の首部27
bを下部搬送装置25が挟持して根菜作物が上方に移動
することがない状態で行われる故に、収穫する根菜作物
側に長さ揃いの良い茎葉部を残存させた整斎な状態に仕
上がる。
【0021】請求項2においては、下部搬送装置25の
移送終端部に集束通路29を連通させて結束装置30を
配設するとともに、結束装置30の上方で、且つ、結束
装置30の集束通路29に根菜作物が集収された時点
で,上述の切断装置31により茎葉部切断が行われる故
に根菜作物の結束姿勢に不具合を生ずることが極めて少
なくて良好に結束処理され、収穫する根菜作物は、所要
長さの茎葉部が残存した束として送出されるため事後の
取扱がきわめて容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による球葱収穫機の全体側面図である。
【図2】木発明による球葱収穫機の全体平面図である。
【図3】本発明による球葱収穫機の伝動系統図である。
【図4】本発明の球葱収穫機による作業状態説明図であ
る。
【図5】本発明の球葱収穫機の作業後状態を示す説明図
である。
【符号の説明】
24 上部搬送装置 25 下部搬送装置 26 移送装置 27 根菜作物 27a 根菜作物の茎葉部 27b 根菜作物の首部 28 掘取装置 29 集束通路 30 結束装置 31 切断装置 38 ドア A1 挟持移送経路

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン12と、その出力部に連動する
    伝動機構を内装したミッションケース13と、ミッショ
    ンケース13から左右に延設する伝動ケース14・1
    5、および各々の伝動ケースに連設する左右のファイナ
    ルケース16・17と、それぞれのファイナルケース1
    6・17に軸支する駆動車輪18・19と、ミッション
    ケース13又はファイナルケース16・17に支持して
    前方に延設するフレーム20と、一方の駆動車輪18の
    前方延長線上に配置してフレーム20に昇降調節可能に
    取り付けるゲージホイル21と、フレーム20から後上
    方に延設する操縦ハンドル22などで自走車輌10を構
    成し、前記左右のファイナルケース16・17とそれぞ
    れに軸受支持される駆動車輪18・19のうちの一方の
    ファイナルケース17及び駆動車輪19は、他方のファ
    イナルケース16及び駆動車輪18よりも大きく横側方
    に偏寄して設け、該自走車輌10の前部に、根菜作物2
    7が植立している圃場の地中を掘進する掘取装置28
    と、根菜作物を抜き上げ搬送する移送装置26と、移送
    途上の根菜作物から茎葉部27aを切り離す切断装置3
    1とを配置して、茎葉部切離し後の根菜作物を放出すべ
    く構成し、前記移送装置26は、根菜作物の茎葉部27
    aの先端寄り部位を挟持して移送する上部搬送装置24
    と、根菜作物の首部27bを挟持して根菜作物が上方に
    移動することを阻止しながら移送する下部搬送装置25
    により構成したことを特徴とする球葱収穫機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の球葱収穫機において、下
    部搬送装置25の移送終端部に、集束通路29を連通さ
    せて結束装置30を配設するとともに、結束装置30の
    上方で上部搬送装置24よりも下方の部位に切断装置3
    1を配設したことを特徴とする球葱収穫機。
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