JP3757865B2 - 2次空気供給装置の故障診断方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の排気系の排気浄化装置上流に2次空気を供給する2次空気供給系の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関の排気浄化装置として、排気系に触媒を配置し、排気ガス中のCO、HC、NOx成分等を浄化する装置が知られている。さらに、排気管に接続された開閉弁を有する2次空気供給通路を介して排気管内に2次空気を供給して酸素濃度を高めることで、排気ガス中のHC、COを2次燃焼させることで排気ガスの浄化を促進する技術が知られている。
【0003】
このような2次空気供給装置において、エアポンプや開閉弁といった構成部品に以上が生じると、排気ガスの浄化効率が低下してしまい、エミッションが悪化するため、その異常を早期に判定する必要がある。そこで、この種の異常を検出する技術として、特開平9−21312号公報や特開平9−125945号公報に開示されている技術が知られている。
【0004】
前者は、2次空気供給通路のエアポンプと開閉弁との間に圧力センサを配置し、検出した圧力値を基にして2次空気供給装置の異常を検出するものである。また、後者は、2次空気供給通路に圧力センサを配置し、検出した圧力脈動またはその最大値と最小値との差を基にして2次空気供給装置の異常を検出するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの技術によれば2次空気供給装置自体の異常は検出しうるが、構成部品のいずれがどのような異常であるかを正確に判定することが難しい。さらに、構成部品が正常には機能していない場合でも、圧力値、圧力脈動が正常値を示す動作不良の場合には異常検出ができない。特に、凍結による一時的な異常を正確に判定することができないという問題がある。
【0006】
そこで本発明は、2次空気供給装置の凍結による一時的な異常を正確に判定することが可能な2次空気供給装置の故障診断方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係る2次空気供給装置の故障診断方法は、冷間時の故障診断結果が2次空気供給系の凍結による異常と予想される場合には、暖機後に再判定を行うものであり、前記故障診断結果が2次空気供給系の凍結による閉塞異常の場合のみ再判定までの間、2次空気供給を停止することを特徴とする。
【0008】
凝縮水等の凍結に伴う一時的な異常の場合には、暖機により凍結していた凝縮水等が溶解すると機器は正常に機能するようになる。そこで暖機後に再判定を行うことにより凍結に伴う一時的な異常か、それ以外の理由による永続的な異常かを判別することができる。
【0009】
暖機後の再判定を燃料カット時または軽負荷時に限定して行うことが好ましい。このようにすると、2次空気供給による空燃比の希薄化に伴うNOx浄化性能の劣化を抑制して2次空気供給によるエミッションの劣化を抑制できる。
【0010】
冷間時の故障診断結果が2次空気供給系の凍結による閉塞異常と予想される場合には、再判定までの間、2次空気供給を停止する。凍結による閉塞可能性がある場合には、2次空気供給を停止することで、他の機器の2次故障を防止できる。
【0011】
冷間時の故障診断結果がエアポンプの凍結故障と予想される場合には、他の2次空気供給系の異常検出時に比べて速やかにエアポンプを停止させることが好ましい。エアポンプ凍結故障時にエアポンプの作動を継続しようとすると、最悪の場合エアポンプの損傷を引き起こす可能性がある。この損傷は比較的短時間で発生しかねないので、他の異常検出時に比べて速やかにエアポンプを停止させることでエアポンプの損傷を防止する。
【0012】
一方、冷間時の故障診断結果が2次空気供給系の凍結による開異常と予想される場合には、2次空気供給を継続する。凍結による開異常の場合には、2次空気供給を継続しても2次故障が発生するおそれはなく、また、作動中に暖機により正常に回復する可能性が高いからである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の参照番号を附し、重複する説明は省略する。
【0014】
図1は、本発明に係る故障診断方法が実施される2次空気供給装置1の構成を示す概略図である。この2次空気供給装置1は、内燃機関である多気筒ガソリンエンジン(以下、単にエンジンと呼ぶ。)2に取り付けられるものである。ここで、エンジン2には吸気管20と排気管21とが取り付けられており、吸気管20には、スロットル24が配置され、吸気フィルタ25に接続されている。吸気フィルタ25とスロットル24の間には、空気量(一次空気量)を測定するためのエアフローメータ26と、吸気温度THAを測定するための吸気温センサ27とが配置されている。また、エンジン2にはエンジン冷却水温THWを計測するための冷却水温センサ28が取り付けられている。エンジンを制御するエンジンECU23には、これらエアフローメータ26、吸気温センサ27、冷却水温センサ28のほか図示していない回転数センサの出力やスロットル24の開度等の情報が入力されている。
【0015】
一方、排気管21下流には、3元触媒22が配置されており、触媒22の上流と下流の双方に排気中の酸素濃度を検知するためのO2センサ31、32が配置されている。また、触媒22の上流側の排気温度を検出する温度センサ33と、触媒22の触媒温度を検出するための温度センサ34がそれぞれ配置されている。なお、O2センサに代えて、A/Fセンサ、リニアO2センサを用いてもよい。また温度センサ33は排気管21の空気供給通路11より下流であればどの位置に配置してもよい。
【0016】
2次空気供給装置1は、吸気管20の吸気フィルタ25とスロットル24との間の位置と排気管21のエンジン2と上流側O2センサ31との間を接続する2次空気供給通路11を備えており、この2次空気供給通路11上に吸気管20側から電気モータ駆動式のエアポンプ(AP)12、エアスイッチングバルブ(ASV)13、逆止弁であるリード弁(RV)14が配置される。そして、AP12とASV13との間に圧力センサ15が配置されている。このASV13には、吸気管20のスロットル24下流から延びる配管16が接続されており、この配管16にはさらに電磁弁17が配置されている。
【0017】
2次空気供給装置1の動作を制御する制御装置10は、エンジンECU23と相互に情報をやりとりできるよう信号ラインで接続されているほか、圧力センサ15、O2センサ31、32の出力信号が入力されるとともに、AP12のモータ駆動と電磁弁17の開閉を制御する。なお、制御装置10は、エンジンECU23の一部をなしていてもよい。
【0018】
この2次空気供給装置1は、主として冷間始動時等の燃料濃度が高く、空燃比(A/F)が小さく、かつ、触媒22が充分に昇温しておらずその機能が充分に発揮されにくい状態において、制御装置10が電磁弁17を開くことで、吸気管20内の負圧をASV13に導いて、ASV13を開制御するとともに、エアポンプ12を駆動させることで、エアフィルタ25を通過した空気の一部を2次空気供給通路11を介して排気管21内に導いて排気中の酸素濃度を上昇させ、そのA/Fを上げ、排気中のHC、COの排気管21における2次燃焼を促して排気の浄化を図るとともに、排気温度を上昇させて触媒22の昇温を促進することによりエミッションの悪化を抑制する。以下、この2次空気供給制御をAI制御と呼ぶ。なお、ASV13と電磁弁17の組み合わせに代えて、ASV13部分に直接、電磁弁を使用することもできる。
【0019】
このように2次空気供給装置は低温時に作動させることが多いため、供給通路11内に凝縮水が残存しているとこれが凍結して通路11が閉塞したり、AP12やASV13、RV14の作動不良を引き起こす可能性がある。このような凍結故障時に2次空気供給を行おうとすると、構成部品の損傷を引き起こす可能性がある。一方で、凍結による一時故障を通常の故障と判定してしまう誤判定を防止する必要もある。本発明に係る2次空気供給系の故障診断方法はこのような凍結による一時故障をその他の構成部品の故障とは区別して検出することを可能とするものである。以下、その具体的な制御方法について説明する。
【0020】
図2は、本診断方法のメインフローチャートであり、図3〜図6は図2に示される処理の一部を詳細に示すフローチャートである。この制御は、制御装置1がエンジンECU23と協働して行うものであって、エンジン2の始動時に処理を開始し、他の処理と平行する形で一度だけ実行される。
【0021】
まず、ステップS1ではAI始動時の故障判定を行う。処理の詳細を図3に示す。まず、ステップS101では、AI条件が成立しているか否かをチェックする。AI実行条件は、エンジンECU23から送られるエンジン冷却水温、吸気温、始動経過時間、バッテリー電圧、負荷条件等により決定される。条件が不成立でAI制御を行う必要がないと判定された場合には、ステップS101へ移行して処理を終了する。AI実行条件が未了の場合には、実行条件が満たされるまで待機し、実行条件が満たされた場合には、ステップS102へと移行する。
【0022】
ステップS102では、AIシステムを作動させる。具体的には、電磁弁17を開くことで、吸気管20内の負圧をASV13に導いて、ASV13を開制御するとともに、AP12を駆動させることで、エアフィルタ25を通過した空気の一部を2次空気供給通路11を介して排気管21内へと導く。
【0023】
ステップS103では、AIシステム作動後t1時間経過したかを判定する。経過していない場合にはそのままステップS102へと戻ることでループ処理を行うことで、AI制御を行いつつ、待機する。t1時間経過した時点でステップS104へと移行し、圧力値Pと圧力変動値ΔPを読み込む。ステップS105では、読み込まれた圧力値P、圧力変動値ΔPを基にして2次空気供給通路11の閉塞(AP12の不作動、ASV13やRV14の閉固着を含む)が生じていないかを判定する。具体的には、閉塞のない正常な場合には、図4のパターン1に示されるように圧力Pは大気圧以上でかつ、下流側の圧力変動に伴い、圧力変動を伴うと考えられる。これに対して、ASV13やRV14の閉固着を含む通路の閉塞が起こっているがAP13は正常に作動している場合には、パターン3に示されるように圧力Pは一定の高圧で維持されると考えられる。また、AP13不作動の場合には、通路の閉塞がなければ、パターン2に示されるように変動し、通路が閉塞していればパターン4に示されるように大気圧で維持される。したがって、パターン1以外の場合には、閉塞異常と判定すればよい。
【0024】
閉塞異常のない(ASV13、RV14の開固着異常やAP13の常時作動異常を含む)場合には、ステップS106に移行して異常継続時間Δt_anの値を0にリセットする。そして、ステップS107に移行してAI終了条件を満たしているか否かを判定する。AI終了条件が満たされない場合には再度ステップS102へと移行するループ処理を行うことで閉塞異常を検出しない限りAI制御を継続する。終了条件が満たされるとステップS108へと移行してAIシステムを停止させて処理を終了する。具体的には、電磁弁17を閉じてASV13を閉制御するとともに、AP12の駆動を停止させる。
【0025】
ステップS105で閉塞と判定された場合にはステップS110に移行して異常継続時間Δt_anの値を判定する。Δt_anが0の場合にはtstartに現在時刻tを設定する。連続して異常が検出されており、Δt_anが0でない場合にはtstartの値を保持したままステップS112へと移行する。ステップS112では、凍結条件が満たされているかを判定する。例えば、始動時からの最低吸気温THAmin、始動時のエンジン冷却水温TWASのいずれかが5℃未満の場合に凍結可能性のある凍結条件として設定する。凍結条件が満たされていない場合には、凍結ではなく機器故障と考えられるから、ステップS113へと移行して判定結果を示すフラグXAIに1をセットするとともに、機器故障を表すフラグXFAIに1をセットしてステップS108へと移行し、2次故障を防止するためにAIシステムを停止させて処理を終了する。
【0026】
ステップS112で凍結条件が満たされていると判定された場合には、ステップS114へと移行してAP異常の有無を判定する。ここでは、圧力値Pの時間変動が図4のパターン3に示される場合には異常なしと判定し、パターン2または4に示される場合には異常ありと判定する。異常ありの場合にはステップS115に移行して異常継続時間Δt_anの判定閾値Δt_thにΔtaを、異常なしの場合には、ステップS116に移行して異常継続時間Δt_anの判定閾値Δt_thにΔtbをそれぞれセットする。ここで、Δta<Δtbである。
【0027】
続く、ステップS117ではtstartと現在時刻tとの差分をとることで以上継続時間Δt_anを算出する。算出後はステップS118へと移行して設定した判定閾値Δt_thと異常継続時間Δt_anとを比較する。Δt_anがΔt_th以下の場合にはステップS102へと戻り処理を継続する。一方、Δt_anがΔt_thを上回った場合には、ステップS119へと移行して凍結閉フラグXFCLに1をセットした後、ステップS109へと移行してAIシステムを停止させる。
【0028】
このように凍結故障の可能性がある場合で、AP12作動時には比較的長時間AP12の作動を継続することで凍結による一時故障の場合には溶解を促すとともに確実な故障判定を行う。一方AP12が凍結によって不作動となっている可能性のある場合には異常継続時間の判定閾値を短時間に設定してAP12を強制的に停止させることでAP12の2次損傷を防止する。図5はAIシステムの状態に対するAP12を駆動させるモーターの電流および温度変化を示すグラフである。AP12の凍結時には他のライン凍結時よりも早くAP12を駆動させるモータの温度が許容温度に到達して損傷するおそれがあるため、ΔtaとΔtbをそれぞれ許容温度に達するまでの時間よりも短く設定することでAP12の損傷を抑制しつつ、確実な判定を行うことができる。
【0029】
図3の処理終了後は図2の処理に戻り、次のステップS2では判定結果XAIの値をチェックする。XAIが1の場合には、構成部品の故障が発生していると判定してその後の処理をスキップして処理を終了する。XAIが0の場合には判定未了であるとしてステップS3へ移行する。ステップS3では、凍結閉フラグXFCLの値をチェックする。XFCLが1の場合にはステップS1で凍結による一時的な閉塞の可能性があると判定された場合であるから、ステップS4へと移行して再判定処理1を行う。処理の詳細を図6に示す。
【0030】
まずステップS401では、暖機が完了するまで次のステップへと移行しないループ処理を行う。暖機完了の判定は、エンジン冷却水温TWAおよび温度センサ33で検出した排気温を基にして行えばよい。暖機完了と判定されればステップS402へと移行して、フューエルカット(F/C)または軽負荷条件が満たされるまで次のステップへと移行しないループ処理を行う。条件が満たされればステップS403へと移行してAIシステムを作動させる。ステップS404ではAIシステム作動後t2時間経過したか否かを判定し、経過していない場合には、ステップS403へと戻るループ処理を行い、経過した場合にはステップS405へと移行する。
【0031】
ステップS405では、圧力値Pとその変動値ΔPが読み込まれる。ステップS406では、ステップS105と同様に2次空気供給通路11の閉塞(AP12の不作動、ASV13やRV14の閉固着を含む)が生じていないかを再度判定する。凍結による一時故障の場合には、暖機によって凍結していた凝縮水が溶解して機器が正常に稼働するから、暖機後十分な時間を置いてから再判定を行うことで、凍結による一時故障かそれ以外の故障かの判定が可能となる。
【0032】
閉塞と判定した場合にはステップS407へと移行して判定結果を示すフラグXAIに1をセットするとともに、機器故障を表すフラグXFAIに1をセットしてステップS408へと移行し、2次故障を防止するためにAIシステムを停止させて処理を終了する。閉塞と判定されなかった場合には、ステップS406から直接ステップS408へと移行してAIシステムを停止させて処理を終了する。この場合にはXAIの値は初期値0のままである。
【0033】
図6の処理終了後は図2の処理に戻り、次のステップS5へと移行する。一方、ステップS3で凍結閉フラグXFCLが0であった場合は直接ステップS5へと移行する。このステップS5では、AI停止時の圧力挙動を基にしたAI供給系の故障判定を行う。この処理の詳細を図7に示す。
【0034】
ステップS501では、ステップS503ではAP12が動作中であるか否かが判定される。これは、圧力値が上昇しているか否かにより判定できる。AP12動作中の場合にはAP12の常時動作異常であるからステップS506へと移行して判定結果を示すフラグXAIに1をセットするとともに、機器故障を表すフラグXFAIに1をセットして処理を終了する。
【0035】
AP12が停止中の場合には、ステップS504へと移行し、ASV13、RV14が開故障状態であるか否かを判定する。ASV13、RV14が開故障状態でないと判定された場合にはその後の処理をスキップして処理を終了する。開故障状態と判定された場合には、ステップS505へと移行して凍結条件が満たされているか否かを判定する。凍結条件はステップS112の凍結条件と同一でよい。凍結条件が満たされていない場合には凍結ではなく機器故障と考えられるから、ステップS506へと移行して判定結果を示すフラグXAIに1をセットするとともに、機器故障を表すフラグXFAIに1をセットして処理を終了する。一方、凍結条件が満たされている場合には、凍結による一時故障の可能性があることから、ステップS507へと移行して凍結開フラグXFOPに1をセットして処理を終了する。
【0036】
図7の処理終了後は図2の処理に戻り、次のステップS6へと移行して凍結開フラグXFOPの値をチェックする。XFOPが1の場合にはステップS5(より詳細には図7のステップS507)で凍結による一時的な開故障の可能性があると判定された場合であるから、ステップS7へと移行して再判定処理2を行う。この処理の詳細を図8に示す。
【0037】
まず、ステップS701では、AI停止後t4時間経過しない限り次のステップへと移行しないループ処理を行う。ここでt4>t3であり、高温の排ガスによってAIシステムで凍結している凝縮水が溶解するのに十分な時間が設定されている。AI停止後t4時間経過した場合には、ステップS702へと移行して圧力値Pとその変動値ΔPが読み込まれる。
【0038】
ステップS703では、ASV13が閉状態にあるか否かをチェックする。このときはAIシステムは停止中であるから、電磁弁17によるASV13の制御状態は閉状態に設定されているはずである。ステップS703でASV13が開状態であると判定された場合には、凍結以外の理由による開固着故障の可能性があるため、ステップS708へと移行する(その後の処理内容については後述する)。一方、制御状態通りに閉状態に設定されている場合にはステップS704へと移行する。ステップS704では、AP12を停止させたまま電磁弁17の作動によってASV13を開制御する。ステップS705では、開制御後t5時間経過するまで次のステップへと移行しないループ処理を行う。開制御後t5時間経過するとステップS706へと移行して再度圧力値Pと圧力変動値ΔPを読み込む。ステップS707では、RV14の正常、異常を判定する。圧力変動が図4のパターン2に示される場合は、RV14が開固着状態にあると判定してステップS708へと移行し、判定結果を示すフラグXAIに1をセットするとともに、機器故障を表すフラグXFAIに1をセットした後、ステップS709へと移行する。正常な場合には直接ステップS709へと移行してASV13を閉じる。
【0039】
図8の処理終了後は図2の処理に戻り、次のステップS8へと移行する。一方、ステップS6でXFOPが0であった場合は直接ステップS8へと移行する。このステップS8では、再度、判定結果XAIの値をチェックする。XAIが1の場合には、構成部品の故障が発生していると判定してその後の処理をスキップして処理を終了する。XAIが0の場合とは、構成部品の故障を判定してXAIが1にセットされた以外の場合であるから、構成部品は正常に機能しているとしてステップS9へと移行し、XAIに判定終了を表す1をセットするとともに、フラグXNAIに構成部品が正常である旨を示す1をセットして処理を終了する。
【0040】
以上説明した処理フローは一例にすぎず、各種の変更、改変が可能である。例えば、AI停止時判定(ステップS5)と再判定処理2(ステップS7)とを同時に行うことも可能である。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、凍結による閉塞やAP停止の可能性がある場合には、AIシステムを閉塞判定後瞬時ではなく所定の時間継続した場合に停止させることで、2次損傷を抑制するとともに、確実な故障判定を行うことができる。また、暖機後に再判定を行うことで一時故障と他の故障との判別が可能である。さらに、開故障の可能性がある場合には、AI制御を継続しつつ、閉止後に判定を行うことで一時故障と他の故障との確実な判別が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る2次空気供給装置の故障診断方法を実施する2次空気供給装置を含む内燃機関の概略構成図である。
【図2】本発明に係る2次空気供給装置の故障診断方法のメイン処理のフローチャートである。
【図3】図2中のAI始動時故障判定処理の詳細を示すフローチャートである。
【図4】圧力変動パターンを示すグラフである。
【図5】AIシステムの状態に対するAP12を駆動させるモーターの電流および温度変化を示すグラフである。
【図6】図2中の再判定処理1の詳細を示すフローチャートである。
【図7】図2中のAI停止時故障判定処理の詳細を示すフローチャートである。
【図8】図2中の再判定処理2の詳細を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…2次空気供給装置、2…エンジン、10…制御装置、11…2次空気供給通路、12…エアポンプ、13…ASV(エアスイッチングバルブ)、14…リード弁(逆止弁)、15…圧力センサ、16…配管、17…電磁弁、20…吸気管、21…排気管、22…排気浄化装置、23…エンジンECU、24…スロットル、25…吸気フィルタ、31、32…O2センサ、33、34…温度センサ。
Claims (3)
- 所定の条件下において内燃機関の排気系の排気浄化装置より上流側に2次空気を供給する2次空気供給装置の故障を診断する2次空気供給装置の故障診断方法であって、
冷間時の故障診断結果が前記2次空気供給系の凍結による異常と予想される場合には、暖機後に再判定を行うものであり、前記故障診断結果が2次空気供給系の凍結による閉塞異常の場合のみ再判定までの間、2次空気供給を停止することを特徴とする2次空気供給系の故障診断方法。 - 暖機後の再判定を燃料カット時または軽負荷時に限定して行うことを特徴とする請求項1記載の2次空気供給系の故障診断方法。
- 冷間時の故障診断結果がエアポンプの凍結故障と予想される場合には、他の2次空気供給系の異常検出時に比べて速やかにエアポンプを停止させることを特徴とする請求項1または2に記載の2次空気供給系の故障診断方法。
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