JP4089088B2 - 空燃比センサの故障診断装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、排気通路に配設された空燃比センサに故障が発生したか否かを診断する空燃比センサの故障診断装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、特公平6−3158号公報に示すように、排気系に設けられた空燃比センサからの出力信号に基づいて燃料噴射量を決定する空燃比制御装置において、燃料噴射が停止されていることを検出する燃料噴射量検出手段と、上記空燃比センサから空燃比がリッチ状態であることを示すリッチ信号が一定時間以上出力されていることを検出するリッチ信号検出手段と、燃料噴射が停止されており、かつリッチ信号が一定時間以上に亘って出力されているときに空燃比センサが故障していると判断する故障検出手段とを備え、この故障検出手段によって空燃比センサのリッチ故障を検出することによって空燃比が大幅にリーン状態となるのを未然に防止することが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記公報に開示された従来技術では、燃料噴射が停止された状態で一定時間に亘り継続したにも拘わらず、空燃比センサから空燃比がリッチ状態であることを示すリッチ信号が一定時間以上に亘って出力されていることが確認された場合に、空燃比センサに故障が発生したと診断するように構成されているため、この故障診断の実効性と精度とを同時に満足することができないという問題がある。
【0004】
すなわち、エンジンの作動中に燃料噴射が停止される時間は比較的短い場合が多く、このような場合の故障診断の実効性を確保するために、燃料噴射の停止時間を判定するための基準時間を、例えば6秒程度の短い時間に設定した場合には、上記故障診断を実行する際に、燃料の噴射を停止する前に噴射された燃料の影響によって空燃比センサから空燃比がリッチ状態であることを示すリッチ信号が出力されることがあり、空燃比センサに故障が発生したと誤診断される可能性が高い。
【0005】
特に、排気通路に設けられた排気ガス浄化触媒の下流側に、この排気ガス浄化触媒の劣化を検出するために配設された空燃比センサでは、上記排気ガス浄化触媒を通過する際に酸素が消費された排気ガスの酸素濃度を測定して、空燃比を検出するように構成されているので、上記燃料噴射の停止時間を判定するための基準時間を短くすると、排気ガス中の酸素が消費されることに起因して空燃比がリッチ状態であることを示すリッチ信号が出力される可能性が極めて高く、空燃比センサの誤診断が発生し易いという問題がある。
【0006】
また、上記燃料噴射の停止時間を判定するための基準時間を充分に長く設定することにより、燃料噴射の停止前に噴射された燃料の影響や、排気ガス浄化触媒を通過する際に排気ガス中の酸素が消費されることによる影響を受けることなく空燃比を適正に検出できるように構成した場合には、空燃比センサの故障診断を実行する機会が著しく減少して、故障診断の実効性を確保することができなくなるという問題がある。
【0007】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、故障診断の実効性を確保しつつ、その精度を向上させることができる空燃比センサの故障診断装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、所定の活性化温度以上である場合に、空燃比がリーンのときに低出力状態となるとともに、リッチのときに高出力状態となる空燃比センサと、この空燃比センサが活性化温度以上であるか否かを検出する温度検出手段と、この温度検出手段によって空燃比センサが活性化温度未満であることが検出されたにも拘わらず、高出力状態であることが確認された場合に、空燃比センサに故障が発生したと診断する故障診断手段とを備えたものである。
【0009】
上記構成によれば、温度検出手段によって空燃比センサが活性化温度未満であることが検出され、この空燃比センサが低出力状態にあると考えられる状態で、高出力状態となったことが確認された場合には、上記空燃比センサが高出力側にスタックした故障が発生したことが上記故障診断手段において正確に診断されることになる。
【0010】
請求項2に係る発明は、上記請求項1記載の空燃比センサの故障診断装置において、温度検出手段は、エンジンが停止後に再始動されるまでの停止時間を計測する停止時間計測手段からなり、上記停止時間が予め設定された基準時間よりも長い場合に、空燃比センサが活性化温度未満であると検出するように構成されたものである。
【0011】
上記構成によれば、エンジンが停止後に再始動されるまでの停止時間が予め設定された基準時間よりも長いことが上記停止時間計測手段において確認された場合、つまりエンジンが冷間状態で始動された場合に、上記空燃比センサは活性化温度未満の状態にあると検出されて上記故障診断手段よる空燃比センサの故障診断が実行されることになる。
【0012】
請求項3に係る発明は、上記請求項2記載の空燃比センサの故障診断装置において、上記停止時間計測手段によって計測された停止時間が予め設定された基準時間よりも長い状態で、エンジン始動直後の未暖機期間内に、上記故障診断手段によって空燃比センサの故障を診断するように構成したものである。
【0013】
上記構成によれば、停止時間計測手段によって計測された停止時間が予め設定された基準時間よりも長い状態でエンジンが始動された後、所定時間以内に、上記故障診断手段によって空燃比センサの故障が診断されるため、エンジンの始動後に、上記空燃比センサが活性化温度に上昇する前に、上記故障診断手段による故障の診断が適正に実行されることになる。
【0014】
請求項4に係る発明は、上記請求項1〜3の何れかに記載の空燃比センサの故障診断装置において、排気通路に設けられた排気ガス浄化触媒の下流側に、空燃比センサが配設されたものである。
【0015】
上記構成によれば、排気通路に設けられた排気ガス浄化触媒の下流側に配設され、この排気ガス浄化触媒によって酸素が消費された排気ガスの酸素濃度を測定して、空燃比を検出する空燃比センサの故障が上記故障診断手段によって診断されることになる。
【0016】
請求項5に係る発明は、上記請求項1〜4の何れかに記載の空燃比センサの故障診断装置において、エンジンの始動後に、所定時間が経過した時点で上記故障診断手段による空燃比センサの故障診断を行うように構成したものである。
【0017】
上記構成によれば、エンジンの始動後に所定時間が経過してエンジンコントロールユニット等が安定した制御状態にあることが確認された時点で、上記故障診断手段による故障診断が実行されるため、上記エンジン始動時に発生するノイズに起因した誤診断の発生が防止され、上記空燃比センサの故障が正確に診断されることになる。
【0018】
請求項6に係る発明は、上記請求項1〜5の何れかに記載の空燃比センサの故障診断装置において、上記故障診断手段により、空燃比センサの出力電圧が基準電圧以上となった状態が所定時間に亘り継続したことが確認された場合に、空燃比センサに故障が発生したと診断するように構成したものである。
【0019】
上記構成によれば、空燃比センサが高出力側にスタックした故障が発生していないにも拘わらず、一時的に出力電圧が基準電圧以上となった場合に、故障が発生したと誤診断されることが効果的に防止される。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施形態に係る空燃比センサの故障診断装置を有するエンジンの概略構成を示している。このエンジンは、エンジン本体1と、吸気通路2と、排気通路3とを有している。上記吸気通路2には、その上流側から順に、エアクリーナ4と、エアフローメータ5と、スロットル弁6と、サージタンク8と、燃料噴射手段9とが設けられ、上記エアクリーナ4には、吸気温センサ27が配設されている。
【0021】
上記スロットル弁6の下流側に位置する吸気通路2、例えばサージタンク8には、排気通路3に連通する排気還流通路10が接続され、この排気還流通路10には、排気還流制御弁11が設けられ、この排気還流通路10と排気還流制御弁11とによって排気還流制御装置7が構成されている。また、上記排気還流制御弁11の設置部と、吸気通路2との間に配設された排気還流通路10の下流部には、圧力センサ12の設置部に連通する連通路13が接続されている。
【0022】
上記排気還流制御弁11は、エンジンコントロールユニット(ECU)14から出力される制御信号に応じて作動するアクチュエータと、このアクチュエータによって開閉駆動される弁体とを有し、この弁体が上記排気還流通路10の全閉位置から全開位置に至る範囲に亘って駆動されることにより、エンジンの運転状態に対応して排気通路3から吸気通路2に還流される排気の還流量が制御されるようになっている。
【0023】
一方、上記排気通路3には、三元触媒等からなる排気ガス浄化用触媒15,16が配設されるとともに、これらの排気ガス浄化用触媒15,16の上流側には、燃料フィードバック制御用の第1空燃比センサ17が配設され、一方の排気ガス浄化用触媒15の下流側で他方の排気ガス浄化用触媒16の上流側には、触媒モニタ用の第2空燃比センサ18が配設されている。
【0024】
上記両空燃比センサ17,18は、所定の活性化温度以上である場合において、空燃比がリーンのときに低出力状態となるとともに、空燃比がリッチのときに高出力状態となることにより、理論空燃比に相当する酸素濃度で出力電圧が急変するように構成されたいわゆるλO2センサからなっている。
【0025】
上記エンジンコントロールユニット14には、図2に示すように、上流側の第1空燃比センサ17から出力された空燃比の検出信号と、エンジン回転数を検出する回転数センサ19およびエンジンの冷却水温を検出する水温センサ20等から出力される検出信号とに基づいて空燃比を理論空燃比とするように燃料噴射量をフィードバック制御する制御信号を燃料噴射手段9に出力する燃料噴射量制御手段21が設けられている。
【0026】
さらに、上記エンジンコントロールユニット14には劣化診断手段23が設けられ、この劣化診断手段23において、上記第1空燃比センサ17から出力された空燃比の検出信号と、下流側の第2空燃比センサ18から出力された空燃比の検出信号とが比較されることにより、排気ガス浄化触媒15に劣化が生じか否かが診断され、必要に応じて劣化が生じたことを表示手段22に表示させる制御信号が出力されるようになっている。
【0027】
すなわち、空燃比のフィードバック制御中には、上記第1空燃比センサ17の出力が頻繁に変化して理論空燃比付近が維持されようになっている。一方、上記第2空燃比センサ18の出力は、排気ガス浄化触媒15が正常であれば、O2ストレージ効果により略リッチ状態が維持され、排気ガス浄化触媒15が劣化すると、第1空燃比センサ17と同じように出力が変化することになるため、このような状況を調べることにより、排気ガス浄化触媒15の劣化を診断することができる。
【0028】
また、上記エンジンコントロールユニット14には、イグニッションキースイッチの操作状態を検出するIGセンサ24の検出信号に応じてエンジンが停止後に再始動されるまでの停止時間を計測する停止時間計測手段25と、この停止時間計測手段25および上記第2空燃比センサ18等の出力信号に応じて、この第2空燃比センサ18に故障が発生したか否かを診断する故障診断手段26とが設けられている。
【0029】
上記停止時間計測手段25は、IGセンサ24の検出信号に応じてエンジンが停止状態となった時点から、イグニッションキースイッチが再操作されるまでの時間、つまりエンジンの停止時間を計測し、エンジンのスタート時点で、上記停止時間の計測値が予め設定された基準時間よりも長いことが確認された場合に、上記第2空燃比センサ18が活性温度未満の状態にあると判断して、この検出信号を故障診断手段26に出力するように構成されている。
【0030】
そして、上記故障診断手段26は、停止時間計測手段25によって計測されたエンジンの停止時間が基準値未満であることが確認された場合、つまり上記第2空燃比センサ18が活性温度未満の状態でエンジンがスタートしたことが確認された時点で、上記第2空燃比センサ18の出力電圧が基準電圧以上であるか否かを判定することにより、この第2空燃比センサ18に故障が発生したか否かを診断し、故障発生時に表示ランプまたはブザー等からなる警報手段27を作動させる制御信号を出力するように構成されている。
【0031】
上記構成の故障診断装置によって実行される制御動作を図3および図4に示すフローチャートに基づいて説明する。上記制御動作がスタートすると、まずステップS1において、イグニッションキースイッチがON状態からOFF状態になってエンジンが停止状態となったことが確認された時点で、エンジンの停止時間を計測する停止時間計測手段25のカウント値SoakTを0にリセットする(ステップS2)。
【0032】
上記イグニッションキースイッチがOFF状態からON状態になったか否かを判定し(ステップS3)、NOと判定された場合には、上記停止時間計測手段25のカウント値SoakTに1を加算して上記停止時間の計測を継続する(ステップS4)。そして、上記ステップS3でYESと判定された時点で、上記回転数センサ19等からなる運転状態検出手段の検出信号を入力して運転状態を検出した後(ステップS5)、この検出信号に応じてエンジンが作動状態となった判定する(ステップS6)。
【0033】
上記ステップS6でYESと判定されてエンジンが作動状態となったことが確認された時点で、上記停止時間計測手段25のカウント値SoakTが、例えば6時間程度に設定された基準時間に対応する基準値Bよりも大きいか否かを判定し(ステップS7)、NOと判定された場合には、上記第2空燃比センサ18の故障診断を実行する状態にないと判断して制御動作を終了する。
【0034】
一方、上記ステップS7でYESと判定されてエンジンの停止時間が基準時間よりも長いことが確認された場合には、タイマーのカウント値に応じて所定時間が経過したか否かを判定する等により、制御状態が安定して第2空燃比センサ18の故障診断条件が成立した状態にあるか否かを判定する(ステップS8)。上記タイマーにより計測される所定時間は、エンジンの始動後に、コントロールユニット14の制御状態が充分に安定する時間以上であり、かつエンジンの始動直後で未暖機期間内となるように設定され、これによって第2空燃比センサ18が活性化温度に上昇する前に上記故障診断が実行されるようになっている。
【0035】
上記ステップS8でYESと判定されて第2空燃比センサ18の故障診断条件が成立したことが確認された時点で、上記第2空燃比センサ18の出力電圧Vor2を入力した後(ステップS9)、この出力電圧Vor2が予め設定された基準電圧Aよりも高いか否かを判定し(ステップS10)、NOと判定された場合には、上記第2空燃比センサ18が正常であると判断して制御動作を終了する。
【0036】
また、上記ステップS10でYESと判定されて上記出力電圧Vor2が予め設定された基準電圧Aよりも高いことが確認された場合には、この状態が予め設定された所定時間に亘って継続したか否かを判別するためのタイマーのカウント値Tを1だけインクリメントした後(ステップS11)、このタイマーのカウント値Tが予め設定された基準時間に対応する値Cよりも大きいか否かを判定することにより、上記出力電圧Vorが基準電圧Aよりも高い状態が所定時間に亘って継続したか否かを判定する(ステップS12)。
【0037】
そして、上記ステップS12でYESと判定されて上記出力電圧Vorが基準電圧Aよりも高い状態が所定時間に亘って継続したことが確認された場合には、上記第2空燃比センサ18に故障が発生したと診断して警報手段27を作動させるための作動指令信号を出力した後(ステップS13)、制御動作を終了する。
【0038】
上記のように所定の活性化温度以上である場合に、空燃比がリーンのときに低出力状態となるとともに、リッチのときに高出力状態となる空燃比センサ18と、この空燃比センサ18が活性化温度以上であるか否かを検出する停止時間検出手段25からなる温度検出手段と、この温度検出手段によって空燃比センサ18が活性化温度未満であることが検出されたにも拘わらず、高出力状態であることが確認された場合に、上記空燃比センサ18に故障が発生したと診断する故障診断手段26とを設けたため、この故障診断手段26による故障診断の実効性を確保しつつ、その精度を向上させることができる。
【0039】
すなわち、エンジンの始動直後等において空燃比センサ18が活性化温度未満の状態にある場合には、この空燃比センサ18の出力電圧は、基準電圧以下となるはずあり、これに反して上記空燃比センサ18が高出力状態であれば、この空燃比センサ18が高出力側にスタックした故障が発生した考えられるため、これによって上記空燃比センサ18の故障を診断することができる。
【0040】
そして、上記故障診断手段26による故障の診断は、エンジンの停止直後にエンジンを再始動する場合を除くエンジンの通常の始動時には、常に実行されるため、故障診断の実効性を確保することができるとともに、この故障診断時の以前に噴射された燃料の影響を受けて誤診断される等の問題を生じることなく、上記空燃比センサ18の故障診断を正確に実行することができる。
【0041】
また、上記実施形態では、停止時間計測手段25によりエンジンが停止後に再始動されるまでの停止時間を計測し、この停止時間の計測値に基づいて上記空燃比センサ18が活性化温度以上であるか否かを間接的に検出するように構成したため、上記空燃比センサ18の設置部の温度を直接的に検出する温度検出手段を設けた場合に比べて、製造コストを安価に押さえることができるという利点がある。
【0042】
また、上記実施形態では、停止時間計測手段25によって計測された停止時間が予め設定された基準時間よりも長い状態で、エンジンの始動直後の未暖機期間内に、上記故障診断手段26によって空燃比センサ18の故障を診断するように構成したため、エンジンの始動後に上記空燃比センサ18が活性化温度に上昇する前に、上記故障診断手段26によって空燃比センサ18が高出力状態であるか否かを判別することにより、この空燃比センサ18に故障が発生したか否かを正確に診断することができる。
【0043】
特に、上記実施形態では、排気通路3に設けられた排気ガス浄化触媒15の下流側に配設され、この排気ガス浄化触媒15によって酸素が消費された排気ガスの酸素濃度を測定することにより空燃比を検出する第2空燃比センサ18の故障を、上記故障診断手段26によって診断するように構成したため、上記排気ガス浄化触媒15によって酸素が消費されることに起因する誤診断を生じることなく、上記第2空燃比センサ18の故障を正確に診断することができる。
【0044】
すなわち、上記排気ガス浄化触媒15の上流側に配設された第1空燃比センサ17では、空燃比のフィードバック制御中に出力変化が生じなくなったときに、これに基づいて故障を容易に診断することができる。これに対して、排気ガス浄化触媒15の下流側に配設された触媒モニタ用の上記第2空燃比センサ18では、空燃比のフィードバック制御中にリッチ状態であることを示す高出力状態が維持された場合でも、故障であるとは限られない。
【0045】
したがって、上記のように停止時間検出手段25によってエンジンの停止時間が長く第2空燃比センサ18が活性化温度未満の状態にあることが確認された場合に、上記故障診断手段26による第2空燃比センサ18の故障診断を実行することにより、上記排気ガス浄化触媒15を通過する際に酸素が消費されることに起因した誤診断等を生じることなく、上記第2空燃比センサ18の故障を正確に診断することができる。
【0046】
このように本発明に係る空燃比センサの故障診断装置は、排気通路3に設けられた排気ガス浄化触媒15の下流側に配設され、この排気ガス浄化触媒15によって排気ガス中の酸素が消費されることに起因して正確な故障診断を実行することが困難な触媒モニタ用の第2空燃比センサ18に対して有効に使用されるものであるが、これに限定されることなく、上記排気ガス浄化装置15の上流側に配設された燃料フィードバック制御用の第1空燃比センサ17に故障が発生したか否かを診断する場合にも使用できることは勿論である。
【0047】
また、上記実施形態では、エンジンの始動後に所定時間が経過してエンジンコントロールユニット14等が安定した制御状態にあることが確認された時点で、上記故障診断手段26による故障診断を実行するように構成したため、上記エンジン始動時に発生するノイズに起因した誤診断の発生を防止し、上記第2空燃比センサ18の故障を正確に診断できるという利点がある。
【0048】
さらに、上記実施形態では、故障診断手段26により、空燃比センサ18の出力電圧が基準電圧以上となった状態が所定時間に亘り継続したことが確認された場合に、空燃比センサ18に故障が発生したと診断するように構成したため、この故障診断時に、上記空燃比センサ18が高出力側にスタックした故障が発生していないにも拘わらず、一時的に出力電圧が基準電圧以上となった場合に、故障が発生したと誤診断されるのを防止できるという利点がある。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、所定の活性化温度以上である場合に、空燃比がリーンのときに低出力状態となるとともに、リッチのときに高出力状態となる空燃比センサと、この空燃比センサが活性化温度以上であるか否かを検出する温度検出手段と、この温度検出手段によって空燃比センサが活性化温度未満であることが検出されたにも拘わらず、高出力状態であることが確認された場合に、空燃比センサに故障が発生したと診断する故障診断手段とを設けたため、故障診断手段による故障診断の実効性を確保しつつ、その精度を向上させることができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る空燃比センサの故障診断装置を備えたエンジンの概略図である。
【図2】本発明に係る空燃比センサの故障診断装置の実施形態を示すブロック図である。
【図3】図2に示す故障診断装置による故障診断時の制御動作の前半部を示すフローチャートである。
【図4】上記故障診断時の制御動作の後半部を示すフローチャートである。
【符号の説明】
15 排気ガス浄化触媒
18 空燃比センサ
25 停止時間測定手段(温度検出手段)
26 故障診断手段
Claims (6)
- 所定の活性化温度以上である場合に、空燃比がリーンのときに低出力状態となるとともに、リッチのときに高出力状態となる空燃比センサと、この空燃比センサが活性化温度以上であるか否かを検出する温度検出手段と、この温度検出手段によって空燃比センサが活性化温度未満であることが検出されたにも拘わらず、高出力状態であることが確認された場合に、空燃比センサに故障が発生したと診断する故障診断手段とを備えたことを特徴とする空燃比センサの故障診断装置。
- 請求項1記載の空燃比センサの故障診断装置において、温度検出手段は、エンジンが停止後に再始動されるまでの停止時間を計測する停止時間計測手段からなり、上記停止時間が予め設定された基準時間よりも長い場合に、空燃比センサが活性化温度未満であると検出するように構成されたことを特徴とする空燃比センサの故障診断装置。
- 請求項2記載の空燃比センサの故障診断装置において、上記停止時間計測手段によって計測された停止時間が予め設定された基準時間よりも長い状態で、エンジン始動直後の未暖機期間内に、上記故障診断手段によって空燃比センサの故障を診断するように構成したことを特徴とする空燃比センサの故障診断装置。
- 請求項1〜3の何れかに記載の空燃比センサの故障診断装置において、排気通路に設けられた排気ガス浄化触媒の下流側に、空燃比センサが配設されたことを特徴とする空燃比センサの故障診断装置。
- 請求項1〜4の何れかに記載の空燃比センサの故障診断装置において、エンジンの始動後に、所定時間が経過した時点で上記故障診断手段による空燃比センサの故障診断を行うように構成したことを特徴とする空燃比センサの故障診断装置。
- 請求項1〜5の何れかに記載の空燃比センサの故障診断装置において、上記故障診断手段により、空燃比センサの出力電圧が基準電圧以上となった状態が所定時間に亘り継続したことが確認された場合に、空燃比センサに故障が発生したと診断するように構成したことを特徴とする空燃比センサの故障診断装置。
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