JP5315824B2 - 内燃機関の排気浄化装置の故障診断装置 - Google Patents

内燃機関の排気浄化装置の故障診断装置 Download PDF

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Description

この発明は、冷間始動直後に、排気系の比較的上流に触媒コンバータを備えたバイパス通路側に流路切換弁により排気を案内するようにした排気浄化装置に関し、特に、その流路切換弁の漏洩を診断する故障診断装置に関する。
従来から知られているように、車両の床下などの排気系の比較的下流側にメイン触媒コンバータを配置した構成では、内燃機関の冷間始動後、触媒コンバータの温度が上昇して活性化するまでの間、十分な排気浄化作用を期待することができない。また一方、触媒コンバータを排気系の上流側つまり内燃機関側に近付けるほど、触媒の熱劣化による耐久性低下が問題となる。
そのため、特許文献1や特許文献2に開示されているように、メイン触媒コンバータを備えたメイン流路の上流側部分と並列にバイパス流路を設けるとともに、このバイパス流路に、別のバイパス触媒コンバータを介装し、両者を切り換える切換弁によって、冷間始動直後は、バイパス流路側に排気を案内するようにした排気浄化装置が、従来から提案されている。この構成では、バイパス触媒コンバータは排気系の中でメイン触媒コンバータよりも相対的に上流側に位置しており、相対的に早期に活性化するので、より早い段階から排気浄化を開始することができる。
また特許文献3には、上記のように流路を切り換えるための切換弁における排気の漏洩の有無を診断する故障診断装置が開示されている。この装置は、空燃比フィードバック制御の実行中に、バイパス流路におけるバイパス触媒コンバータ下流側の空燃比の変動周波数と、メイン流路とバイパス流路との合流点より下流側の空燃比の変動周波数と、の比を求め、この比が大きいときに、漏洩と診断している。
特開平5−321644号公報 特開2005−188374号公報 特開平9−209744号公報
しかしながら、上記のように空燃比フィードバック制御中の変動周波数の比から漏洩診断を行う従来の故障診断装置では、リッチ,リーンの反転を少なくとも複数回繰り返すだけの診断時間が必要であり、実際の運転中の診断の機会がそれだけ少なくなる、という問題がある。また、漏洩の診断に際して、バイパス触媒コンバータ下流側の空燃比を検出する酸素センサ等の空燃比センサと、メイン流路とバイパス流路との合流点より下流側の空燃比を検出する酸素センサ等の空燃比センサと、の少なくとも2つのセンサを必要とし、部品点数が嵩むとともに、個々のセンサの故障診断等を行う必要があり、また、個々のセンサの誤差等により診断精度や診断頻度の低下を招くという問題がある。
本発明は、このような課題に鑑みてなされてものである。すなわち本発明は、メイン触媒コンバータを下流側に備えたメイン通路の上流側部分と並列にバイパス通路が設けられるとともに、このバイパス通路にバイパス触媒コンバータを備え、かつ上記メイン通路の上記上流側部分に該メイン通路を閉塞する流路切換弁を備えてなる内燃機関の排気浄化装置において、上記バイパス通路の下流端が上記メイン通路に合流する合流点よりも下流側で、かつ上記メイン通路のメイン触媒コンバータ上流側の排気空燃比を検出するメイン上流側空燃比検出手段と、上記流路切換弁が閉位置に制御されている状態において、リッチ,リーンに周期的に変化するように内燃機関の空燃比を制御するバイパス側空燃比制御手段と、このバイパス側空燃比制御手段による制御中における上記メイン上流側空燃比検出手段の検出信号の振幅に基づいて、上記流路切換弁の漏洩を診断する診断手段と、を有することを特徴としている。
上記構成の排気浄化装置においては、メイン通路を開閉する流路切換弁が閉位置にあると、内燃機関から排出された排気の全量がバイパス通路側へ流れ、バイパス触媒コンバータを通過する。これに対し、流路切換弁が開位置にあると、内燃機関から排出された排気の大部分は、通気抵抗の差により、メイン通路側を流れる。
流路切換弁の漏洩の診断は、流路切換弁を閉位置に制御した状態で、機関空燃比を例えば空燃比フィードバック制御を利用してリッチ,リーンに周期的に変化させることにより行われる。この場合、バイパス触媒コンバータ下流側では、バイパス触媒コンバータの触媒が有する酸素ストレージ能力により、排気空燃比の変化が上流側に比べて相対的に小さくなる。従って、漏洩がなければ、メイン上流側空燃比検出手段の検出信号は、振幅が小さなものとなる。
これに対し、流路切換弁を通した排気の漏洩があると、この漏洩した排気(つまりバイパス触媒コンバータを経由しない排気)の影響により、メイン上流側空燃比検出手段により検出される排気空燃比は、大きな振幅で変化する。従って、メイン上流側空燃比検出手段の検出信号の振幅に基づいて流路切換弁の漏洩の有無やその程度などを診断することができる。具体的な一つの態様では、上記診断手段は、上記メイン上流側空燃比検出手段の検出信号の振幅が所定の判定基準値よりも大きいときに、上記流路切換弁が漏洩していると診断する。
このような方法の診断では、リッチ,リーンの反転を複数回繰り返すまで待つ必要がなく、短時間で診断が可能である。また、漏洩の診断に際して、メイン通路のメイン触媒コンバータ上流側の排気空燃比を検出するメイン上流側空燃比検出手段があれば良く、上述したようなバイパス通路のバイパス触媒コンバータ下流側の空燃比を検出するセンサ等を敢えて必要としない。
この発明に係る内燃機関の排気浄化装置の故障診断装置によれば、流路切換弁を通した排気の漏洩を確実に診断することができ、未浄化の排気の外部への流出を未然に防止することができる。特に、診断を通常の空燃比フィードバック制御中に実行することが可能であるとともに、その診断時間が短く、従って、診断の機会を十分に確保することができる。また、診断中も平均的空燃比を理論空燃比もしくはその近傍に維持することができるため、排気エミッションの悪化を伴うことがない。更に、漏洩の診断に必要なセンサ類が少なくてすみ、部品点数の削減化の他、診断頻度や診断精度・信頼性にも優れている。
以下、この発明を直列4気筒内燃機関の排気浄化装置に適用した一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、この内燃機関の排気浄化装置の配管レイアウトならびに制御システムを模式的に示した説明図であり、始めに、この図1に基づいて、内燃機関の排気浄化装置の構成を説明する。内燃機関1のシリンダヘッド1aには、直列に配置された♯1気筒〜♯4気筒の各気筒の排気ポート2がそれぞれ側面に向かって開口するように形成されており、この排気ポート2のそれぞれに、メイン通路3が接続されている。♯1気筒〜♯4気筒の4本のメイン通路3は、1本の流路に合流しており、その下流側に、メイン触媒コンバータ4が配置されている。このメイン触媒コンバータ4は、車両の床下に配置される容量の大きなものであって、触媒としては、例えば、三元触媒とHCトラップ触媒とを含んでいる。上記のメイン通路3およびメイン触媒コンバータ4によって、通常の運転時に排気が通流するメイン流路が構成される。また、各気筒からの4本のメイン通路3の合流点には、流路切換手段として各メイン通路3を一斉に開閉する流路切換弁5が設けられている。この流路切換弁5は、適宜なアクチュエータ5aによって開閉駆動される。
一方、バイパス流路として、各気筒のメイン通路3の各々から、該メイン通路3よりも通路断面積の小さなバイパス通路7がそれぞれ分岐している。各バイパス通路7の上流端となる分岐点6は、メイン通路3のできるだけ上流側の位置に設定されている。4本のバイパス通路7は、下流側で1本の流路に合流しており、その合流点の直後に、三元触媒を用いたバイパス触媒コンバータ8が介装されている。このバイパス触媒コンバータ8は、メイン触媒コンバータ4に比べて容量が小さな小型のものであり、望ましくは、低温活性に優れた触媒が用いられる。バイパス触媒コンバータ8の出口側から延びるバイパス通路7の下流端は、メイン通路3におけるメイン触媒コンバータ4上流側でかつ流路切換弁5よりも下流側の合流点9において該メイン通路3に接続されている。
ここで、メイン触媒コンバータ4の入口部には、メイン上流側空燃比センサ10が配置されており、バイパス触媒コンバータ8の入口部には、バイパス上流側空燃比センサ12が配置されている。メイン上流側空燃比センサ10は、メイン触媒コンバータ4の活性後に公知の空燃比フィードバック制御を行うためのものであり、その検出信号に基づいて機関空燃比(燃料噴射量)が制御される。同様に、バイパス上流側空燃比センサ12は、バイパス触媒コンバータ8を用いる際に公知の空燃比フィードバック制御を行うためのものであり、その検出信号に基づいて機関空燃比(燃料噴射量)が制御される。これらの空燃比センサ10,12としては、排気空燃比に応じたほぼリニアな出力特性を有するいわゆる広域型空燃比センサを用いる。但し、空燃比センサ12については、部品コストなどの点から、リッチ,リーンの2値的な出力特性を有する酸素センサを用いてもよい。
また内燃機関1は、点火プラグ21を備え、その吸気通路22には、燃料噴射弁23が配置されている。さらに、吸気通路22の上流側に、モータ等のアクチュエータによって開閉駆動される所謂電子制御型スロットル弁24が配置されているとともに、吸入空気量を検出するエアフロメータ25がエアクリーナ26下流に設けられている。
内燃機関1の種々の制御パラメータ、例えば、上記燃料噴射弁23による燃料噴射量、点火プラグ21による点火時期、スロットル弁24の開度、流路切換弁5の開閉状態、などは、エンジンコントロールユニット27によって制御される。このエンジンコントロールユニット27には、上述したセンサ類のほか、冷却水温センサ28、運転者により操作されるアクセルペダルの開度(踏込量)を検出するアクセル開度センサ29、などの種々のセンサ類の検出信号が入力されている。そして、このエンジンコントロールユニット27によって後述する流路切換弁5の漏洩の診断が記憶及び実行される。
このような構成においては、冷間始動後の機関温度ないしは排気温度が低い段階では、アクチュエータ5aを介して流路切換弁5が閉じられ、メイン通路3が遮断される。そのため、各気筒から吐出された排気は、その全量が分岐点6からバイパス通路7を通してバイパス触媒コンバータ8へと流れる。バイパス触媒コンバータ8は、排気系の上流側つまり排気ポート2に近い位置にあり、かつ小型のものであるので、速やかに活性化し、早期に排気浄化が開始される。
一方、機関の暖機が進行して、機関温度ないしは排気温度が十分に高くなったら、メイン触媒コンバータ4の触媒が活性したとみなし、流路切換弁5が開放される。これにより、各気筒から吐出された排気は、主に、メイン通路3からメイン触媒コンバータ4を通過する。このときバイパス通路7側は特に遮断されていないが、バイパス通路7側の方がメイン通路3側よりも通路断面積が小さく、かつバイパス触媒コンバータ8が介在しているので、両者の通路抵抗の差により、排気流の大部分はメイン通路3側を通り、バイパス通路7側には殆ど流れない。従って、バイパス触媒コンバータ8の熱劣化は十分に抑制される。
次に、本実施例の腰部をなす流路切換弁5の漏洩の診断について説明する。図2は、診断処理の流れを示すフローチャートであり、この漏洩診断は、冷間始動後に流路切換弁5が閉じられていて、かつ、バイパス触媒コンバータ8を通過する排気の空燃比を理論空燃比近傍に維持するように、バイパス上流側空燃比センサ12を用いたバイパス側空燃比フィードバック制御が開始された後(バイパス触媒コンバータ8の活性後)に実行される。バイパス触媒コンバータ8は上述のように速やかに活性化するので、始動後、短時間でバイパス側空燃比フィードバック制御が開始される。なお、暖機完了後(メイン触媒コンバータ4の活性後)に一時的に流路切換弁5を閉じて診断を行うことも可能である。
まずステップS1で、上記のバイパス側空燃比フィードバック制御中であるか否かを判定し、バイパス側空燃比フィードバック制御中でなければ診断は行わない。ステップS2では、メイン上流側空燃比センサ10の検出信号(出力電圧)を読み込み、これに基づき、ステップS3で、診断パラメータとしての検出信号の振幅Pを求める。具体的には、所定期間におけるバイパス下流側空燃比センサ13の出力電圧の最大値と最小値との差を振幅Pとして求める。上記所定期間としては、例えば、空燃比フィードバック制御によるリッチ,リーンの1周期分程度で足りる。
そして、ステップS4で、上記の振幅Pを所定の判定基準値Lと比較する。振幅Pが判定基準値Lよりも大であれば、漏洩があると判定し、例えば図示せぬ警告灯を点灯する(ステップS5)。なお、上記の判定基準値Lは、公知の手法により検出される触媒劣化度合に応じて補正することが望ましい。
図3は、バイパス側空燃比フィードバック制御中におけるメイン上流側空燃比センサ10の検出信号(出力電圧)を対比して示すタイムチャートであり、V0は理論空燃比に相当する出力レベルである。なお、図3及び図4において、入口HC濃度は、メイン触媒コンバータ4の入口部のHC濃度であり、流路切換弁5の漏洩(漏れ率)に対応している。つまり、入口HC濃度が増加すると、これに比例して流路切換弁5の漏洩(漏れ率)が大きくなる関係にある。
上記のバイパス側空燃比フィードバック制御により、排気空燃比が理論空燃比に収束するように燃料噴射量が周期的に増減変化し、機関空燃比がリッチ,リーンに周期的に変化する。一方、バイパス触媒コンバータ8通過後の排気ガスを受けるメイン上流側空燃比センサ10の検出信号は、流路切換弁5における漏洩がないか、あるいは図3の符号α1で示すように100ppm程度の僅かな漏洩であれば、バイパス触媒コンバータ8の触媒の酸素ストレージ能力により、振幅の小さな変化を示す。つまり、排気空燃比がリーンとなったときに酸素が吸収され、排気空燃比がリッチとなったときに酸素が放出されるので、排気空燃比がリッチ,リーンに周期変化しても、バイパス触媒コンバータ8下流では、排気空燃比が理論空燃比近傍に維持され、その変化が小さくなるのである。従って、漏洩(漏れ率)がないが僅かな場合には、メイン上流側空燃比センサ10の検出信号の振幅は、非常に小さな値となる。
これに対し、流路切換弁5の弁体のシール不良等により該流路切換弁5を通した排気の漏洩がある程度大きい場合には、バイパス触媒コンバータ8を通らずに一部の排気がメイン上流側空燃比センサ10に達するので、符号α4に示すように、メイン上流側空燃比センサ10の検出信号の振幅Pは、漏洩がない場合よりも大きくなる。つまり、図4にも示すように、メイン上流側空燃比センサ10の検出信号の振幅Pは、入口HC濃度、つまりは流路切換弁5の漏洩(漏れ率)にほぼ比例して増加する。従って、振幅Pが所定の判定基準値Lを超えた時点で、流路切換弁5の漏れ率及び所定の漏れ率以上の漏洩を診断することができる。
また、上記特開平9−209744号公報や特開平7−77034号公報に記載の診断手法のように、複数のセンサの出力を利用して診断を行うものでは、流路切換弁の漏洩度合いつまり漏れ率により診断の感度・精度にばらつきがあり、例えば漏れ率が5〜10%以上と過度に大きくなると、逆に診断精度が低下して漏洩無しと誤診断するおそれがあるものの、本実施例では、流路切換弁5の漏れ率に比例して増減する単一のメイン上流側空燃比センサの出力電圧の振幅Pのみに基づいて診断を行っているために、このような過度な漏洩による誤診断を招くおそれもない。
以上のような実施例を参照して、本発明に係る特徴的な構成及び作用効果について以下に列記する。
[1]メイン触媒コンバータ4を下流側に備えたメイン通路3の上流側部分と並列にバイパス通路7が設けられるとともに、このバイパス通路7にバイパス触媒コンバータ8を備え、かつ上記メイン通路3の上記上流側部分に該メイン通路3を閉塞する流路切換弁5を備えてなる内燃機関の排気浄化装置において、上記バイパス通路7の下流端が上記メイン通路3に合流する合流点9よりも下流側で、かつ上記メイン通路3のメイン触媒コンバータ4上流側の排気空燃比を検出するメイン上流側空燃比センサ10等のメイン上流側空燃比検出手段と、上記流路切換弁5が閉位置に制御されている状態において、リッチ,リーンに周期的に変化するように内燃機関の空燃比を制御するバイパス側空燃比制御手段と、このバイパス側空燃比制御手段による制御中における上記メイン上流側空燃比検出手段の検出信号の振幅Pに基づいて、上記流路切換弁5の漏洩を診断する診断手段(ステップS1〜S5)と、を有する。
このような診断手法によれば、バイパス側空燃比制御手段による空燃比の制御中に漏洩診断が可能であり、診断のために意図的にリッチスパイクやリーンスパイクを行う必要がなく、排気エミッションの悪化を招くことがない。また、このような空燃比の制御によるリッチ,リーンの反転周期の1周期分程度の短い診断時間でもって漏洩診断を行うことができ、診断の機会を十分に確保することができる。更に、漏洩の診断に必要なセンサ類が少なくてすむとともに、単一の検出信号の振幅に基づいて漏洩(漏れ率)の診断を行っているために、上述したような過度な漏洩による誤診断等を招くこともなく、診断精度や信頼性にも優れている。
[2]より具体的には、図2に示すように、上記メイン上流側空燃比検出手段(10)の検出信号の振幅Pが所定の判定基準値Lよりも大きいときに(ステップS4)、上記流路切換弁5が漏洩していると診断する(ステップS5)。このように単一の検出信号の振幅Pと判定基準値Lとの比較という簡素な判定処理によって、精度良く確実に流路切換弁5の漏洩を診断することができる。
[3]上記バイパス通路7のバイパス触媒コンバータ8上流側の排気空燃比を検出するバイバス上流側空燃比センサ12等のバイパス上流側空燃比検出手段を有し、上記バイパス上流側空燃比検出手段は、上記流路切換弁5が閉位置に制御されている状態において、上記バイパス上流側空燃比検出手段の検出信号に基づいて、内燃機関の空燃比を目標空燃比へ向けてフィードバック制御する。このように、公知の空燃比フィードバック制御中に漏洩診断が可能であるとともに、診断中も平均的空燃比を理論空燃比もしくはその近傍に維持することができるために、排気エミッションの悪化を伴うことがない。
[4]上記バイパス上流側空燃比検出手段としては、リッチ・リーンの2値的な出力特性を有する安価な酸素センサを用いても良い。
以上のように本発明を具体的な実施例に基づいて説明してきたが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で、種々の変形・変更を含むものである。例えば、図5に示すように、メイン触媒コンバータ4の入口部ならびに出口部に、それぞれメイン上流側空燃比センサ10およびメイン下流側空燃比センサ11を配置するとともに、バイパス触媒コンバータ8の入口部ならびに出口部に、それぞれバイパス上流側空燃比センサ12およびバイパス下流側空燃比センサ13を配置しても良い。この場合、切換弁開時におけるフィードバック制御は基本的にメイン上流側空燃比センサ10の検出信号に基づいて行われ、その制御特性のばらつきの補正などのためにメイン下流側空燃比センサ11の出力信号が利用される。同様に、切換弁閉時におけるフィードバック制御は基本的にバイパス上流側空燃比センサ12の検出信号に基づいて行われ、その制御特性のばらつきの補正などのためにバイパス下流側空燃比センサ13の出力信号が利用される。
この発明の一実施例に係る内燃機関の構成を示す構成説明図。 漏洩診断の処理の流れを示すフローチャート。 漏洩診断の際のメイン上流側空燃比センサの検出信号の一例を示すタイムチャート。 漏洩に対応する入口HC濃度と、メイン上流側空燃比センサの検出信号の振幅と、の対応関係を示すグラフ。 この発明の他の例に係る内燃機関の構成を示す構成説明図。
符号の説明
3…メイン通路
4…メイン触媒コンバータ
5…流路切換弁
6…分岐点
7…バイパス通路
8…バイパス触媒コンバータ
9…合流点
10…メイン上流側空燃比センサ(メイン上流側空燃比検出手段)
11…メイン下流側空燃比センサ
12…バイパス上流側空燃比センサ(バイパス上流側空燃比検出手段)
13…バイパス下流側空燃比センサ
27…エンジンコントロールユニット

Claims (4)

  1. メイン触媒コンバータを下流側に備えたメイン通路の上流側部分と並列にバイパス通路が設けられるとともに、このバイパス通路にバイパス触媒コンバータを備え、かつ上記メイン通路の上記上流側部分に該メイン通路を閉塞する流路切換弁を備えてなる内燃機関の排気浄化装置において、
    上記バイパス通路の下流端が上記メイン通路に合流する合流点よりも下流側で、かつ上記メイン通路のメイン触媒コンバータ上流側の排気空燃比を検出するメイン上流側空燃比検出手段と、
    上記流路切換弁が閉位置に制御されている状態において、リッチ,リーンに周期的に変化するように内燃機関の空燃比を制御するバイパス側空燃比制御手段と、
    このバイパス側空燃比制御手段による制御中における上記メイン上流側空燃比検出手段の検出信号の振幅のみに基づいて、上記流路切換弁の漏洩を診断する診断手段と、
    を有することを特徴とする内燃機関の排気浄化装置の故障診断装置。
  2. 上記診断手段は、上記メイン上流側空燃比検出手段の検出信号の振幅が所定の判定基準値よりも大きいときに、上記流路切換弁が漏洩していると診断することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置の故障診断装置。
  3. 上記バイパス通路のバイパス触媒コンバータ上流側の排気空燃比を検出するバイパス上流側空燃比検出手段を有し、
    上記バイパス上流側空燃比検出手段は、上記流路切換弁が閉位置に制御されている状態において、上記バイパス上流側空燃比検出手段の検出信号に基づいて、内燃機関の空燃比を目標空燃比へ向けてフィードバック制御することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の内燃機関の排気浄化装置の故障診断装置。
  4. 上記バイパス上流側空燃比検出手段が酸素センサであることを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の排気浄化装置の故障診断装置。
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