JP5024215B2 - 内燃機関の排気浄化装置の故障診断装置 - Google Patents

内燃機関の排気浄化装置の故障診断装置 Download PDF

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Description

この発明は、冷間始動直後などに、排気系の比較的上流に触媒コンバータを備えたバイパス通路側に流路切換弁により排気を案内するようにした排気浄化装置に関し、特に、その流路切換弁の漏洩を診断する故障診断装置に関する。
従来から知られているように、車両の床下などの排気系の比較的下流側にメイン触媒コンバータを配置した構成では、内燃機関の冷間始動後、触媒コンバータの温度が上昇して活性化するまでの間、十分な排気浄化作用を期待することができない。また一方、触媒コンバータを排気系の上流側つまり内燃機関側に近付けるほど、触媒の熱劣化による耐久性低下が問題となる。
そのため、特許文献1に開示されているように、メイン触媒コンバータを備えたメイン流路の上流側部分と並列にバイパス流路を設けるとともに、このバイパス流路に、別のバイパス触媒コンバータを介装し、両者を切り換える切換弁によって、冷間始動直後は、バイパス流路側に排気を案内するようにした排気装置が、従来から提案されている。この構成では、バイパス触媒コンバータは排気系の中でメイン触媒コンバータよりも相対的に上流側に位置しており、相対的に早期に活性化するので、より早い段階から排気浄化を開始することができる。
上記のような構成において、流路切換弁による流路切換が不十分な場合、例えば、メイン通路を開閉する流路切換弁が閉位置にあるにも拘わらず排気が漏洩するような場合には、メイン触媒コンバータが未活性の段階で未浄化の排気がそのまま外部へ流出することになり、好ましくない。そこで本出願人は、流路切換弁の漏洩を診断する診断装置を種々提案しており、例えば上記の特許文献1では、メイン触媒コンバータの上流側およびバイパス触媒コンバータの下流側に、それぞれ空燃比センサを設け、流路切換弁の閉位置において、目標空燃比をリーン、リッチとステップ的に変化させ、このときの両センサのセンサ出力に基づいて、流路切換弁の漏洩を判別している。
特開2007−247532号公報
しかしながら、上述したような流路切換弁の閉状態のみの診断では、センサ出力により何らかの異常を検出した場合に、その異常が、流路切換弁の漏洩の影響によるものであるのか、あるいはセンサ自身の異常・故障等の他の影響によるものであるのか、を正確に分離・識別できない。また、上述したような診断のために目標空燃比をリーン、リッチとステップ的に変化させるなどの処理を行う必要がある場合、このような処理による燃費性能の低下,排気エミッションの悪化や診断頻度の低下などが懸念される。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、診断のためのリーン・リッチスパイクのような特別の処理を行うことなく、流路切換弁の漏洩を正確に識別・検出することを主たる目的としている。
メイン触媒コンバータを下流側に備えたメイン通路の上流側部分と並列にバイパス通路が設けられるとともに、このバイパス通路にバイパス触媒コンバータを備え、かつ上記メイン通路の上記上流側部分に該メイン通路を閉塞する流路切換弁を備えてなる内燃機関の排気浄化装置において、上記バイパス通路の下流端が上記メイン通路に合流する合流点よりも下流側で、かつ上記メイン通路のメイン触媒コンバータ上流側の排気空燃比を検出するメイン上流側空燃比センサと、上記流路切換弁が閉位置に制御されている閉状態で、上記メイン上流側空燃比センサの閉時学習値を算出する閉時学習値算出手段と、上記流路切換弁が開位置に制御されている開状態で、上記メイン上流側空燃比センサの開時学習値を算出する開時学習値算出手段と、上記閉時学習値と開時学習値との偏差に基づいて、上記流路切換弁の漏洩を診断する診断手段と、を有することを特徴としている。
ここで、『学習値』は、センサ出力の基準値(正常値)に対する偏差・誤差に相当し、その後のセンサ出力に反映されるものである。
この発明に係る内燃機関の排気浄化装置の故障診断装置によれば、流路切換弁を通した排気の漏洩を良好に識別・判別することができ、未浄化の排気の外部への流出を未然に防止することができる。また、センサ出力の学習値を利用して診断を容易に行うことができ、診断のためのリーン・リッチスパイク等を敢えて必要としないので、これによる燃費性能の低下や排気エミッションの悪化を招くことがなく、かつ、診断頻度も十分に確保でき、診断の精度や信頼性にも優れている。
以下、この発明を直列4気筒内燃機関の排気浄化装置に適用した一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、この内燃機関の排気装置の配管レイアウトならびに制御システムを模式的に示した説明図であり、始めに、この図1に基づいて、排気装置の構成を説明する。
内燃機関1のシリンダヘッド1aには、直列に配置された♯1気筒〜♯4気筒の各気筒の排気ポート2がそれぞれ側面に向かって開口するように形成されており、この排気ポート2のそれぞれに、メイン通路3が接続されている。♯1気筒〜♯4気筒の4本のメイン通路3は、1本の流路に合流しており、その下流側に、メイン触媒コンバータ4が配置されている。このメイン触媒コンバータ4は、車両の床下に配置される容量の大きなものであって、触媒としては、例えば、三元触媒とHCトラップ触媒とを含んでいる。上記のメイン通路3およびメイン触媒コンバータ4によって、通常の運転時に排気が通流するメイン流路が構成される。また、各気筒からの4本のメイン通路3の合流点には、流路切換手段として各メイン通路3を一斉に開閉する流路切換弁(以下、単に「切換弁」とも呼ぶ)5が設けられている。この切換弁5は、適宜なアクチュエータ5aによって開閉駆動される。
一方、バイパス流路として、各気筒のメイン通路3の各々から、該メイン通路3よりも通路断面積の小さなバイパス通路7がそれぞれ分岐している。各バイパス通路7の上流端となる分岐点6は、メイン通路3のできるだけ上流側の位置に設定されている。4本のバイパス通路7は、下流側で1本の流路に合流しており、その合流点の直後に、三元触媒を用いたバイパス触媒コンバータ8が介装されている。このバイパス触媒コンバータ8は、メイン触媒コンバータ4に比べて容量が小さな小型のものであり、望ましくは、低温活性に優れた触媒が用いられる。バイパス触媒コンバータ8の出口側から延びるバイパス通路7の下流端は、メイン通路3におけるメイン触媒コンバータ4上流側でかつ流路切換弁5よりも下流側の合流点9において該メイン通路3に接続されている。
ここで、メイン触媒コンバータ4の入口部ならびに出口部には、それぞれメイン上流側空燃比センサ10およびメイン下流側空燃比センサ11が配置されており、バイパス触媒コンバータ8の入口部ならびに出口部には、それぞれバイパス上流側空燃比センサ12およびバイパス下流側空燃比センサ13が配置されている。メイン上流側空燃比センサ10およびメイン下流側空燃比センサ11は、メイン触媒コンバータ4の活性後に公知の空燃比フィードバック制御を行うためのものであり、基本的に上流側空燃比センサ10によって機関空燃比(燃料噴射量)が制御され、その制御特性のばらつきの補正などのために下流側空燃比センサ11の出力信号が利用される。同様に、バイパス上流側空燃比センサ12およびバイパス下流側空燃比センサ13は、バイパス触媒コンバータ8を用いる際に公知の空燃比フィードバック制御を行うためのものであり、基本的に上流側空燃比センサ12によって機関空燃比(燃料噴射量)が制御され、その制御特性のばらつきの補正などのために下流側空燃比センサ13の出力信号が利用される。これらの空燃比センサ10〜13としては、排気空燃比に応じたほぼリニアな出力特性を有するいわゆる広域型空燃比センサ、あるいはリッチ,リーンの2値的な出力特性を有する酸素センサ、のいずれであってもよいが、一般に、上述した空燃比制御の際の制御性の上から、上流側空燃比センサ10,12は広域型空燃比センサであることが望ましく、また、下流側空燃比センサ11,13は、部品コストなどの点から酸素センサを用いることが多い。
また内燃機関1は、点火プラグ21を備え、その吸気通路22には、燃料噴射弁23が配置されている。さらに、吸気通路22の上流側に、モータ等のアクチュエータによって開閉駆動される所謂電子制御型スロットル弁24が配置されているとともに、吸入空気量を検出するエアフロメータ25がエアクリーナ26下流に設けられている。
内燃機関1の種々の制御パラメータ、例えば、上記燃料噴射弁23による燃料噴射量、点火プラグ21による点火時期、スロットル弁24の開度、流路切換弁5の開閉状態、などは、エンジンコントロールユニット27によって制御される。このエンジンコントロールユニット27には、上述したセンサ類のほか、冷却水温センサ28、運転者により操作されるアクセルペダルの開度(踏込量)を検出するアクセル開度センサ29、などの種々のセンサ類の検出信号が入力されている。そして、上記流路切換弁5の漏洩の診断が上記エンジンコントロールユニット27によって適宜に実行される。
このような構成においては、冷間始動後の機関温度ないしは排気温度が低い段階などでは、アクチュエータ5aを介して流路切換弁5が閉じられ、メイン通路3が遮断される。そのため、各気筒から吐出された排気は、その全量が分岐点6からバイパス通路7を通してバイパス触媒コンバータ8へと流れる。バイパス触媒コンバータ8は、排気系の上流側つまり排気ポート2に近い位置にあり、かつ小型のものであるので、速やかに活性化し、早期に排気浄化が開始される。
一方、機関の暖機が進行して、機関温度ないしは排気温度が十分に高くなったら、メイン触媒コンバータ4の触媒が活性したとみなし、流路切換弁5が開放される。これにより、各気筒から吐出された排気は、主に、メイン通路3からメイン触媒コンバータ4を通過する。このときバイパス通路7側は特に遮断されていないが、バイパス通路7側の方がメイン通路3側よりも通路断面積が小さく、かつバイパス触媒コンバータ8が介在しているので、両者の通路抵抗の差により、排気流の大部分はメイン通路3側を通り、バイパス通路7側には殆ど流れない。従って、バイパス触媒コンバータ8の熱劣化は十分に抑制される。
次に、上記流路切換弁5の漏洩の診断について説明する。なお、以下の例では、メイン上流側空燃比センサ10及びバイパス上流側空燃比センサ12が広域型空燃比センサであり、残りの2つの空燃比センサ11,13が酸素センサである。
図2は、診断処理の流れを示すフローチャートである。ステップS11では、切換弁5が閉状態であるかを判定する。切換弁5の開閉は図示せぬ他のルーチンにより制御され、上述したように冷間始動後の機関温度ないしは排気温度が低い段階などで閉じられる。
切換弁5が閉状態と判定された場合、ステップS11からステップS12へ進み、バイパス触媒コンバータ8を通過する排気の空燃比が目標空燃比(典型的には、理論空燃比つまりλ=1)となるように、主としてバイパス上流側空燃比センサ12のセンサ出力に基づくバイパス側空燃比フィードバック制御(以下、『バイパスλ制御』とも呼ぶ)の実行中であるかを判定する。なお、本実施例においては、このバイパスλ制御と並行して、バイパス触媒コンバータ8の前後に配置されたバイパス上流側空燃比センサ12及びバイパス下流側空燃比センサ13の両センサ出力を利用して、酸素ストレージ量を常時推定・モニタし、この酸素ストレージ量が中立状態を維持するように、排気空燃比を制御する、いわゆる酸素ストレージ制御(OSC)が行われる。これらの空燃比フィードバック制御や酸素ストレージ制御の具体的な処理内容については、特願2008−121530号公報などにも記載のように公知であるので、ここでは説明を省略する。
切換弁5が閉状態で、かつ、バイパスλ制御中の場合、ステップS13へ進み、メイン上流側空燃比センサ12の閉時学習値αcloseを算出する。ここで、『学習値』は、センサ出力の正常値に対する偏差に相当し、以降のセンサ出力に対して補正・反映されることとなる。具体的には、バイパス下流側空燃比センサ13のセンサ出力と、メイン上流側空燃比センサ10のセンサ出力と、に基づいて、閉時学習値αcloseが算出される。図3に示すように、バイパスλ制御中で、かつ、切換弁5の漏洩がなければ、バイパス下流側空燃比センサ13のセンサ出力と、メイン上流側空燃比センサ10のセンサ出力と、の双方ともに、理論空燃比(λ=1)の近傍に維持されることとなり、両者の偏差に応じて閉時学習値αcloseを容易に算出することができる。
ステップS14では、閉状態かつバイパスλ制御中の状態が所定時間経過したかを判定する。そして、所定時間が経過していない場合には本ルーチンを終了する。これにより、閉状態やバイパスλ制御の開始直後のように制御が安定していない状況で算出された閉時学習値αcloseを用いることが回避され、診断の精度や信頼性が向上する。
ステップS15では、閉時学習値αcloseの大きさ(絶対値)が所定の異常判定値αfail以上であるかを判定する。図3に示すように、異常判定値αfail以上であれば、切換弁5の漏洩やセンサの故障等の何らかの異常があると判断して、ステップS16以降へ進み、異常判定値αfail未満であれば、切換弁5やセンサ類が正常であると判断して、本ルーチンを終了する。
ステップS16では、切換弁5が開に制御されている開状態で、かつ、メイン触媒コンバータ4を通過する排気の空燃比が目標空燃比(典型的には、理論空燃比つまりλ=1)となるように、主としてメイン上流側空燃比センサ10のセンサ出力に基づくメイン側空燃比フィードバック制御(以下、『メインλ制御』とも呼ぶ)の実行中であるかを判定する。上述したように、暖機後のメイン触媒コンバータ4活性状態では、開状態とされる。開状態で、かつメインλ制御中であれば、ステップS17へ進み、メイン上流側空燃比センサ10のセンサ出力の開時学習値αopenを算出する。上記のメインλ制御においては、上記バイパスλ制御の場合と同様、メイン触媒コンバータ4の前後に配置された空燃比センサ10,11の両センサ出力を利用して、酸素ストレージ量を常時推定・モニタし、この酸素ストレージ量が中立状態を維持するように、排気空燃比を制御する、いわゆる酸素ストレージ制御(OSC)が行われる。
開時学習値αopenは、上記の閉時学習値αcloseと同様、メイン上流側空燃比センサ10のセンサ出力の正常値(基準値)に対する誤差・偏差に対応しており、以降のセンサ出力に対する補正値として反映される。なお、ステップS15での判定結果にかかわらず、切換弁開状態でのメインλ制御中であれば開時学習値αopenを算出しても良い。このように、切換弁の開閉状態にかかわらず常に学習値を算出し、これをセンサ出力に反映することで、精度の高いλ制御を行うことができる。
そして、ステップS18以降では、上述した切替弁閉状態での閉時学習値αcloseと、切替弁開状態での開時学習値αopenと、の差分つまり偏差|αopen−αclose|に基づいて、切換弁5の漏洩であるか、あるいはセンサ故障等の他の異常であるかの判定を行う。
図3に示すように、閉時学習値αcloseが異常判定値αfailよりも大きい場合のうちで、その理由が切換弁5の漏洩による場合、閉状態での閉時学習値αcloseと開状態での開時学習値αopenとの差が小さく、センサ故障などの他の理由による場合、閉状態での閉時学習値αcloseと開状態での開時学習値αopenとの差が大きくなる。この理由について説明すると、切換弁5が漏洩していれば、閉時学習値αcloseに漏洩によるメイン通路3側の流量分も反映される。このため、切換弁5を開いた場合に、既にメイン通路側の漏洩分の学習が反映されているので、多少メイン通路側の流量が増えても、開時学習値αopenは大きく変わることはない。一方、閉時学習値αcloseと閉時学習値αopenとの偏差、つまりバイパス通路7からメイン通路3へ切り換えたときの学習値の偏差が大きい場合には、メイン上流側空燃比センサ10の異常・故障などの漏洩以外の原因によるものと推定される。
従って、この実施例では、ステップS18において、上記学習値の偏差|αopen−αclose|が所定の漏洩判定値Δαleak以下であるかを判定している。学習値の偏差|αopen−αclose|が漏洩判定値Δαleak以下であれば、ステップS19へ進み、切換弁の漏洩であると判定し、この旨を警告灯や警告音により運転者へ報知する。一方、学習値の偏差|αopen−αclose|が漏洩判定値Δαleakを超えていれば、切換弁の漏洩以外の理由であると判断し、例えばステップS20においてセンサ故障判定ルーチンを開始する。このルーチンについては本発明の要部ではないので、説明を省略する。
次に、本発明の特徴的な構成及び及びその作用効果について、上記実施例を参照して列記する。
<1>メイン触媒コンバータ4を下流側に備えたメイン通路3の上流側部分と並列にバイパス通路7が設けられるとともに、このバイパス通路7にバイパス触媒コンバータ8を備え、かつ上記メイン通路3の上記上流側部分に該メイン通路3を閉塞する流路切換弁5を備える。また、上記バイパス通路7の下流端が上記メイン通路3に合流する合流点9よりも下流側で、かつ上記メイン通路3のメイン触媒コンバータ4上流側の排気空燃比を検出するメイン上流側空燃比センサ10を備える。
そして、図2にも示すように、上記流路切換弁5が閉位置に制御されている閉状態(S11)で、上記メイン上流側空燃比センサ10の閉時学習値αcloseを算出する閉時学習値算出手段(S13)と、上記流路切換弁5が開位置に制御されている開状態で(S16)、上記メイン上流側空燃比センサ10の開時学習値αopenを算出する開時学習値算出手段(S17)と、上記閉時学習値αcloseと開時学習値αopenとに基づいて、上記流路切換弁5の漏洩を診断する診断手段(S18)と、を有することを特徴としている。
流路切換弁5の漏洩の影響はメイン上流側空燃比センサ10の閉時学習値αcloseと開時学習値αopenに反映されることから、これらの学習値αclose,αOpenを用いて、切換弁5の漏洩を精度良く判別することができる。また、診断以外の通常の機関運転中にもセンサ出力に補正・反映される学習値αclose,αopenを利用して診断を行うことができ、診断のために別途リッチスパイクやリーンスパイクなどを行う必要がないので、これによる排気性能や燃費性能の低下を招くことがなく、かつ、診断頻度も高くなり、診断の精度や信頼性にも優れている。
<2>上記診断手段が、上記閉時学習値αcloseが異常判定値αfail以上であり(S15)、かつ、上記閉時学習値αcloseと開時学習値αopenとの偏差が所定の漏洩判定値Δαleak以下の場合に(S18)、上記流路切換弁5の漏洩であると判定する(S19)。
センサ出力の誤差に対応する閉時学習値αcloseが異常判定値αfail以上である場合、空燃比センサや切換弁5等に何らかの異常があると検出することができる。ここで、切換弁5の漏洩がある場合、閉時学習値αcloseに漏洩によるメイン通路3側の流量分も反映される。このため、切換弁5を開いた場合に、既にメイン通路側の漏洩分の学習が反映されているので、多少メイン通路側の流量が増えても、開時学習値αopenは大きく変わることはない。従って、閉時学習値αcloseと開時学習値αopenとの偏差が所定の漏洩判定値Δαleak以下の場合に、異常の原因が流路切換弁5の漏洩であることを正確に特定することができる。
<3> 上記バイパス通路7のバイパス触媒コンバータ8下流側の排気空燃比を検出するバイパス下流側空燃比センサ13を備え、上記閉時学習値算出手段は、上記閉状態で、上記バイパス下流側空燃比センサ13のセンサ出力と、上記メイン上流側空燃比センサ10のセンサ出力と、に基づいて、上記閉時学習値αcloseを算出する。
閉状態においては、仮に切換弁5の漏洩がなければ、図1に示すように、バイパス下流側空燃比センサ13が設けられたバイパス触媒コンバータ8の下流部分と、メイン上流側空燃比センサ10が設けられたメイン触媒コンバータ4の上流部分と、には同じ排気ガスが流れることとなる。一方、切換弁5が漏洩している場合、メイン上流側空燃比センサ10が設けられたメイン触媒コンバータ4の上流部分(分岐点9より下流部分)にのみ、漏洩した排気ガスがバイパス触媒コンバータ4を通過することなく流れることとなる。従って、両センサ10,13のセンサ出力に基づいて、閉時学習値αcloseを算出することによって、この閉時学習値αcloseに切換弁5の漏洩の影響が大きく表れることとなる。
なお、バイパス下流側空燃比センサ13のセンサ出力は、バイパス触媒コンバータ8側の空燃比フィードバック制御に用いられる他、バイパス触媒コンバータ8内にストレージされている酸素ストレージ量の推定などにも用いられる。
<4>上記バイパス通路7のバイパス触媒コンバータ8上流側の排気空燃比を検出するバイパス上流側空燃比センサ12と、上記バイパス触媒コンバータ8を通過する排気の空燃比が目標空燃比となるように、少なくとも上記バイパス上流側空燃比センサ12のセンサ出力に基づくバイパス側空燃比フィードバック制御を行うバイパス側空燃比フィードバック制御手段と、を有し、上記閉時学習値算出手段が、上記閉状態で、かつ、上記バイパス側空燃比フィードバック制御中に、上記閉時学習値αcloseを算出する。
このように、バイパス上流側空燃比センサ12のセンサ出力を用いたフィードバック制御を行うことで、冷間始動時のような切換弁5の閉状態においても、バイパス触媒コンバータ8を通過する排気の空燃比を精度良く目標空燃比の近傍に維持することができる。そして、このような空燃比フィードバック制御により排気の空燃比が目標空燃比(典型的には、理論空燃比すなわち空気過剰率λ=1)に維持されている状態、つまり基準となるセンサ出力が常に出力されている状態で、閉時学習値αcloseを容易に算出することができ、かつ、例えば空気量の変動によりセンサ出力が変動することもないために、閉時学習値αcloseに切換弁5の漏洩の影響が良好に表れる。
<5>上記メイン通路3のメイン触媒コンバータ4下流側の排気空燃比を検出するメイン下流側空燃比センサ11を備え、上記開時学習値算出手段が、上記開状態で、上記メイン上流側空燃比センサ10のセンサ出力と、上記メイン下流側空燃比センサ11のセンサ出力と、に基づいて、上記開時学習値αopenを算出する。
メイン下流側空燃比センサ11のセンサ出力は、メイン上流側空燃比センサ10のセンサ出力とともに、空燃比フィードバック制御に用いられる他、メイン触媒コンバータ4内にストレージされている酸素ストレージ量の推定などにも用いられる。
<6>上記メイン触媒コンバータ4を通過する排気の空燃比が目標空燃比となるように、上記メイン上流側空燃比センサ10のセンサ出力に基づくメイン側空燃比フィードバック制御を行うメイン側空燃比フィードバック制御手段、を有し、上記開時学習値算出手段が、上記開状態で、かつ、上記メイン側空燃比フィードバック制御中に、上記開時学習値αopenを算出する。
このように、メイン上流側空燃比センサ10のセンサ出力を用いたフィードバック制御を行うことで、切換弁5の開状態において、メイン触媒コンバータ4を通過する排気の空燃比を精度良く目標空燃比の近傍に維持することができる。そして、このような空燃比フィードバック制御により排気の空燃比が目標空燃比(典型的には、理論空燃比すなわち空気過剰率λ=1)に維持されている状態、つまり基準となるセンサ出力が常に出力されている状態で、開時学習値αopenを容易に算出することができる。
以上のように本発明を具体的な実施例に基づいて説明してきたが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で、種々の変形・変更を含むものである。
この発明の一実施例に係る内燃機関の構成を示す構成説明図。 漏洩診断の処理の流れを示すフローチャート。 漏洩診断における空燃比(A)及び学習値(B)の変化を示すタイムチャート。
符号の説明
3…メイン通路
4…メイン触媒コンバータ
5…流路切換弁
6…分岐点
7…バイパス通路
8…バイパス触媒コンバータ
9…合流点
10…メイン上流側空燃比センサ
11…メイン下流側空燃比センサ
12…バイパス上流側空燃比センサ
13…バイパス下流側空燃比センサ
27…エンジンコントロールユニット

Claims (6)

  1. メイン触媒コンバータを下流側に備えたメイン通路の上流側部分と並列にバイパス通路が設けられるとともに、このバイパス通路にバイパス触媒コンバータを備え、かつ上記メイン通路の上記上流側部分に該メイン通路を閉塞する流路切換弁を備えてなる内燃機関の排気浄化装置において、
    上記バイパス通路の下流端が上記メイン通路に合流する合流点よりも下流側で、かつ上記メイン通路のメイン触媒コンバータ上流側の排気空燃比を検出するメイン上流側空燃比センサと、
    上記流路切換弁が閉位置に制御されている閉状態で、上記メイン上流側空燃比センサの閉時学習値を算出する閉時学習値算出手段と、
    上記流路切換弁が開位置に制御されている開状態で、上記メイン上流側空燃比センサの開時学習値を算出する開時学習値算出手段と、
    上記閉時学習値と開時学習値とに基づいて、上記流路切換弁の漏洩を診断する診断手段と、
    を有することを特徴とする内燃機関の排気浄化装置の故障診断装置。
  2. 上記診断手段が、上記閉時学習値が所定の異常判定値以上であり、かつ、上記閉時学習値と開時学習値との偏差が所定の漏洩判定値以下の場合に、上記流路切換弁の漏洩であると判定することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置の故障診断装置。
  3. 上記バイパス通路のバイパス触媒コンバータ下流側の排気空燃比を検出するバイパス下流側空燃比センサを備え、
    上記閉時学習値算出手段が、上記閉状態で、上記バイパス下流側空燃比センサのセンサ出力と、上記メイン上流側空燃比センサのセンサ出力と、に基づいて、上記閉時学習値を算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の排気浄化装置の故障診断装置。
  4. 上記バイパス通路のバイパス触媒コンバータ上流側の排気空燃比を検出するバイパス上流側空燃比センサと、
    上記バイパス触媒コンバータを通過する排気の空燃比が目標空燃比となるように、少なくとも上記バイパス上流側空燃比センサのセンサ出力に基づくバイパス側空燃比フィードバック制御を行うバイパス側空燃比フィードバック制御手段と、を有し、
    上記閉時学習値算出手段が、上記閉状態で、かつ、上記バイパス側空燃比フィードバック制御中に、上記閉時学習値を算出することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の内燃機関の排気浄化装置の故障診断装置。
  5. 上記メイン通路のメイン触媒コンバータ下流側の排気空燃比を検出するメイン下流側空燃比センサを備え、
    上記開時学習値算出手段が、上記開状態で、上記メイン上流側空燃比センサのセンサ出力と、上記メイン下流側空燃比センサのセンサ出力と、に基づいて、上記開時学習値を算出することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の内燃機関の排気浄化装置の故障診断装置。
  6. 上記メイン触媒コンバータを通過する排気の空燃比が目標空燃比となるように、上記メイン上流側空燃比センサのセンサ出力に基づくメイン側空燃比フィードバック制御を行うメイン側空燃比フィードバック制御手段をを有し、
    上記開時学習値算出手段が、上記開状態で、かつ、上記メイン側空燃比フィードバック制御中に、上記開時学習値を算出することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の内燃機関の排気浄化装置の故障診断装置。
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